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なんと、59分

 きのうの夜は、スーパー12とプレミアシップの収録があった。59分ってなんのこと?って思うでしょう。これ後半の時間です。インジュリータイムが19分もあったってことだ。長かった~。僕の解説歴では最長試合かな。収録2試合目の後半だったから、終わったときは、ぐったりしてしまった。 

 イングランドのトップリーグ「プレミアシップ」は、5月14日の決勝戦に向けていよいよクライマックス。この日、僕が解説したのは19節のロンドン・アイリッシュ対グロスターの試合だった。有名なところでは、ロンドン・アイリッシュには、元イングランド代表のマイク・キャット、グロスターでは、元スーパー12・クルセーダーズのナイサン・メイジャーがプレーしていた。
 前半は、ボールが動き回って、すごく面白かったが、後半になってラフプレーが多くなってちょっと荒れた試合になった。試合が長くなってしまった原因は、グロスターのFLヘイゼルの怪我だった。首は生命に関わる場合もあるので、ピッチ上で完全に固定してから運び出すことになっているが、それに時間がかかったのである。この間、観客は静かに再開を待ち、選手達は身体が冷えないように軽く走るなど、ヘイゼルを気遣いながらの時間は10分を超えた。緊急時は仕方ないと、みんなわきまえているのに感心した。

 こういう時、ラグビーは危険と隣り合わせのスポーツであることを再認識させられる。ボールを持った時は、相手15人がどこからタックルに来るか分からない。だからこそ、厳しいトレーニングをして肉体を鍛え上げ、緊張感をもって試合に臨むのだ。準備を怠って試合するほど危険なことはない。以前、元日本代表の林敏之さんが言っていた。
「ラグビーのロッカールームからグラウンドまでの通路は、ボクサーがリングに上がる前に通る通路と似ているかもしれないね」
 共感した。死をも怖れず戦いに臨む精神の昂ぶり。だから、涙もにじむ。覚悟を決めて歩く道だから。大げさかもしれないけど、僕はラグビーをしている選手達を尊敬する。自分にはもうできないことをやっている選手達への敬意は忘れないようにしたい。それが見る者の礼儀だと思ってる。選手の気迫とか覚悟が見ている人にも伝わるから、身体を張ったプレーを見ると感動が広がるんだろうね。

 ちなみに、ヘイゼルは試合後は歩くこともできて大事には至らなかったようだ。よかった~。

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    コメント

    キャット、踏まれまくってたよ。それにしても長かったねぇ。あれじゃ、疲れるわ。

    投稿: サファイヤ | 2005年3月30日 03:19

    通路ね。特殊ですよね。私は高校ラグビーしか経験が
    ないし、花園にも出てません。でも下級生の時代から
    県営のグランドでの試合でロッカーで着替えてから
    「一歩」を踏み出した瞬間に引き締まるものを感じてました。ある日ラグビーではなくクラス対抗のサッカー大会が同じ場所で行われた時にも「一歩」踏み出した時に同じ様に「引き締った」ことが有りました。条件反射だったんでしょうね。

    投稿: キース | 2005年3月30日 01:46

    知ってたら 教えて欲しいのですが、 大久保選手は今年もNZのNPCに挑戦するのに サウスランドへ行っていると思うのですが、 応援したいのですが
    ブログとかHPとかないのでしょうか?

    投稿: さんぼ | 2005年3月29日 17:29

    長時間の解説、お疲れ様でした。
    >ヘイゼルを気遣いながらの時間は10分を超えた。緊急時は仕方ないと、みんなわきまえているのに感心した。
    こういう場面でも、選手も観客も、決して急かせることをしないのは、イギリスのラグビーに対する“懐の深さ”を感じますね。日本のラグビーファンも、見習いたいことです。
    ところで、マイク・キャット出てるんですね!見なくては。

    投稿: サファイヤ | 2005年3月29日 13:40

    ヘイゼル選手..無事でよかったですね。たしか、03年イングランド代表として来日しましたね。運動量が印象に残る選手です。
    約10分のインジュアリータイムというと、03年W杯準決勝の豪州.NZ戦で豪州1番(たしかダーウィン選手)が、スクラムでのアクシデントで頚椎損傷を起したことを思い出します。
    それと、バックスリーでは、FBがアウトサイドCTBの横に全速力でライン参加した時に、防御側のWTBが思い切り詰めのディフェンスをする時。バチン!!大怪我が起こりやすい状況かと...

    村上さんのラグビーマンを尊重する態度には感銘を受けました。


    投稿: フィジアンマジック | 2005年3月29日 12:36

    草ラグビー歴が15年を超えてしまいました、が 今でも試合前は怖いですね。フエが鳴って最初に体をぶつけるまでの緊張というか恐怖というか ヤミツキになる感覚です。
    ところで 「ワタる」ですが 村田選手は了承してるのでしょか? 私は村田選手の大ファンなので ちょっと気になります。
    それでも 頑張って ワタろうっと

    投稿: さんぼ | 2005年3月29日 11:45

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