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2005年5月15日 - 2005年5月21日

お薦めマッチ_0521

◎クルセーダーズ対ハリケーンズ(スーパー12準決勝 20日24:00~JSPORTS3にて初回放送、リピート放送はJSPORTSのHPでご確認を)

◎ワラタス対ブルズ(スーパー12準決勝 21日25:00~JSPORTS3にて初回放送)

スーパー12のプレイオフが始まった。きのうは準決勝クルセイダーズ対ハリケーンズ戦の解説をした。クルセイダーズって、よくできたチームだ。ディフェンスの出方、キックの追い方、サポートのやり方、ボールの動かし方、ボール争奪戦の戦い方、すべて周到な準備の上にプレーされている。ボールを持っている選手を5人くらいで囲んでサポートしていたトライには感心した。世界中のチームが手本とするプレーがあふれていた。キャプテンのFLマコウのボールへの働きかけは、ちょっと感動的である。

それを見ながら、ゴールデンウィーク、福岡で行われたワールドユース大会のことを思い出した。優勝したクライストチャーチボーイズ高校のプレーも、クルセイダーズに似ているところが多いのだ。彼らは間近にいい手本がある。それを真似て、どんどん成長している。もちろん、コーチングもしっかりしているのだろう。前にも書いたが、この状況が羨ましい。日本の高校には日本代表やトップリーグチームの姿はだぶらない。むしろ、啓光学園などのように高校のほうがいいプレーをしていたりするのだ。それじゃあ、いかんよね。少なくとも日本代表は子供たちが真似したくなるようなプレーを披露していかないと。それを確立して、一貫性のあるコーチングを広げていくのが強化委員会の一番大切な仕事だと思う。大人が子供たちの模範になる、当たり前の状況を作らないとね。

ワールドユースのハイライトは2日に分けて放送される(21日19:00~JSPORTS3、22日19:00~JSPORTS3)。高校生といえば、16歳、17歳が主体。それでもNZや豪州のレベルの高さに驚く。高校生レベルなら、世界と戦ってもなんとかなると思われた時代が懐かしくなるよ。視聴可能の人は、ぜひスーパー12のクルセイダーズと、クライストチャーチボーイズを両方見てほしい。

◎お薦め番外編
最近、明治座で「人情喜劇・火焔太鼓」という芝居を観た。風間杜夫さんが主演。平田満さん、余貴美子さんらが出演。名作落語をお芝居にしたもので、面白かった。水谷龍二さんの作・演出はわかりやすくていい。風間杜夫さんは落語が上手だし、ふつうのセリフで爆笑を誘える人。才能あるなぁ。

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ちょっと気になる15

◎チーム名に「さん」を付ける習慣

韓国戦を見てきたにもかかわらず、5月8日の香港代表戦のあと、記者会見で箕内選手が「ホンコンさん」と言ったのが、ずっと気になっていた。なんだか面白いのだ。「ほんこん」というタレントさんをご存じない方のために説明しておくと、130Rというお笑いユニットの一人で、ちょっとブサイクな顔が売りの人です。そんな説明はいらんか。

 なぜ、相手チーム名に「さん」付けをするのか。要するに敬称なんだけど、「コベルコスティーラーズさん」とか、「サンゴリアスさん」とは言わないわけで、やっぱり会社名だから敬称をつけるんだろうなぁ。貴社とか御社とかと同じ意味なのか。企業スポーツだからこその習慣? でも、大学同士や高校同士の試合でも相手チームのこと「さん」付けするから、やはり呼び捨ては失礼にあたるという感覚が日本人にあるんだろうね。京都の伏見工業は、略して「ふしこう」と言うけど、対戦チームの人が「ふしこうさん」というのは、なんか変な感じ。略しておきながら「さん」付けかよ、みたいな。
 東芝さん、NECさんとか、ふつうの人も使うのかなあ。トヨタさん、クボタさんになると、人の名前みたい。日本語は、なんでも「さん」をつける。「お相撲さん」というのは最たるモノのような気がする。そういえば、僕が会社員(ベースボール・マガジン社)だった頃、ある外国人力士から会社に電話があって、電話をとった人が「どちらさまですか?」と聞いたら「お相撲さんです」と返されたことがあった。だから、それじゃあ、誰だかわからないよ~。
 僕も、取引先の会社のこと、さん付けにしていたっけ。それで、相手は僕の会社のこと、「ベースボールさん」とか、「ベースさん」とか言ってた。その時も「漫才師かいな!」と内心、突っ込んでいた。
 広辞苑によると、「さん」は敬称で、「さま」よりくだけた言い方。また、丁寧に言う時にもつける。「ご苦労さん」「お早うさん」など。じゃあ、お父さん、お母さんはなんだろう。こんなふうに書いてある。
【お母さん】=(江戸末期、上方の中流以上の家庭の子女の語。明治末期の国定教科書に使われて以降、一般に広まった)子供が親しみと敬意をこめて母親を呼ぶ語。
【お父さん】=(明治末期の国定教科書に使われて以降広まった語)子供が親しみを込めて父親を呼ぶ語。
 日本人は、昔から子供の言い方になんでも合わせるところがあるので、大人になっても「お父さん」「お母さん」を使うらしい。スポーツ選手を「あいちゃん」とか「Qちゃん」とか盛んに言うのもその流れなんだろうな。スポーツの場合は、チーム名に敬称はいらないと思うけど、できれば面白いから続けてほしいなぁ。じゃないと、「ホンコンさん」は生まれなかったからね。

 記念すべき第15回の「ちょっと気になる」が、こんなのでごめんなさい。

追記・土曜日のアイリッシュパブでのイベントは、もちろん子供連れでも大丈夫だと思いますよ。でも、夜遅いからね。ちなみに、僕はアイルランドのサポーターではありません。中立っす(笑)。

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ラグビーから学んだこと

たくさんのコメントありがとうございます。元気が出ました。苦しい事態だけど、乗り越えていかなきゃね。それでも、日本協会には、ケジメはつけてほしいと思う。

僕がラグビーを始めたのは小学5年生の時だ。ラグビースクールでボールを持って走り回るのは、この上なく気持ちよかった。内気で無口だったから友達は一人もできなかったけれど。高校から本格的にプレーした。以来、大学4年まで選手としてラグビー漬けの生活を送った。勉強は嫌いだった。それでも、会社に入り組織の中で働いても、あまり苦労しなかった。人それぞれの能力に合った方法で協力することの大切さを、ラグビーで学んでいたからだと思う。

社会人になってクラブ・ラグビーもやった。そのチームに、大半のパスをノックオンしてしまう人がいた。最初は腹が立ったが、次第に彼がキャッチできるところにパスすることが大事なのだと思えるようになった。

我慢、勇気、規律、責任。人生で必要なことは、すべてラグビーから学んだ。ラグビーには、そういう力がある。プレーする者だけでなく、見る者にも勇気を与えてくれると信じている。だからこそ、僕はこのスポーツを愛好している。数あるスポーツの中でラグビーだけが優れているとは思わないが、僕はラグビーから多くを得た。そのスポーツをたくさんの人に知ってもらいたい。そんな思いを、これからも日記に綴っていきたい。

ずいぶん前だが、元日本代表の名CTB朽木英次さんにインタビューしたとき、ラグビー人気低迷の話になった。朽木さんは言っていた。
「ラグビーに関わる者が、ラグビーって素晴らしい、いいものだっていうオーラを出していかないとね」

ラグビーに愛情があれば、イメージを汚すようなことはできないはずだ。関係者一人一人が自律しなければいけない。指導的立場の人たちは、なおさらのことだ。自分を見つめ直して、前に進もう。

◎愛好情報
5月21日(土)、夜8時より、アイリッシュパブ「ダフィーズ」(銀座5-6-2 七宝ビル地下1階)にて、ラグビーアイルランド代表歓迎委員会主催の「ラグビー講座」が開催される。アイルランドに関わりをもちながらラグビー観戦初心者の日本人のみなさんに基礎的な知識を学んでもらう催しだ。ラグマガの田村編集長と僕が(もう一人加わる予定)話すことになっている。店は、貸し切りではなく、通常営業しているので誰でも入れます。日本のサポーターでも大丈夫。ただし、ドリンクは飲んでね。

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大切な日に…

5月17日は、日本ラグビーにとって大切な日だった。
午前10時からは、IRBに提出されたW杯招致の入札文書についての記者会見が行われ、午後には、日本外国特派員協会で平尾誠二氏や、森喜朗氏が日本開催の意義を強調するなど、W杯プロモーションの本格化を内外にアピールする日だったのだ。だが、午前中の会見冒頭、日本協会会長代行の日比野氏から、今朝情報が入ったばかりという、2週続けての日本代表選手逮捕のお詫びがあった。数名の記者が、社への報告で席を立った。

これは日記なので感想を書くけれど、日比野さんからの報告を聞いて、全身の力が抜けた。その後、W杯招致の説明が行われていたのだが、メモを取りながら、その声がどんどん遠くなった。本人は警察の取り調べに暴行を否定しているが、深夜に六本木にいたこと自体が重大な問題だ。韓国戦を終えて16日に帰国した日本代表は、19日からのJヴィレッジでの合宿に備えて、希望者は束の間の帰宅を許され、残る選手は青山のホテルに宿泊して、国立競技場のジムでトレーニングすることになっていた。

先週の事件もあって、選手たちには「絶対に六本木に行くな」と厳しく注意があったという。規律を守れない選手に代表の資格はない。当該の選手は日本協会の契約選手でもある。当分の間の出場停止など、厳しい処分を下すべきだし、管理者側も責任を取らなければならないだろう。昭和5年から始まった日本代表の歴史上、現役代表選手が逮捕されたことは過去になかったし、外国人選手が代表入りし始めて20年経過したが、事件は起きていない。国籍に関係なく、ほとんどの選手は自分を律して戦ってきた。いま、異常な事態が続けて起きているのである。マネージメントの甘さを指摘されても仕方ないだろう。いま、日本ラグビー界の何かが緩んでいると考えるべきだと思う。個人の問題で終わらせず、組織として対処してもらいたい。

◎W杯招致の入札文書に記された候補会場
16日午前の会見で公表された候補9会場を書いておきたい。

日産スタジアム(横浜)、国立競技場、長居陸上競技場、仙台スタジアム、豊田スタジアム、新潟スタジアム、神戸ウイングスタジアム、博多の森陸上競技場、大分総合競技場。

ただし、これはあくまで入札文書に必要だから書かれた候補会場であり、開催が決定すれば再度調整することになるとのこと。


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アジアから世界へ

soba

日韓戦の行われたヨンウォルで食べた韓国蕎麦「マックックス」。このあたりの名物らしい。ふつうの冷麺と違って、麺が日本の蕎麦と似ている。牛の骨でとった汁をかけて食べると美味しかった。ヨンウォルは、日本でいうと長野県みたいな感じらしく、避暑や渓流下りとかアウトドア・スポーツを楽しむようなところのようだ。

きのうアップした試合レポートは長くなるので韓国側のことはあまり書かなかったのだけど、いい選手がたくさんいた。高麗大のNO8イ・グァンムンは、ほんとにいい選手。パワーとスピードがあって、タックルも強い。日本行きを希望しているので、日本の企業は真剣に考えてもいいと思う。SHイ・ミョングンの運動量、判断力、SOオ・ユンヒョンのパスワークとキック力もいい。日韓戦を世代で見ると、先発メンバーのうち、1980年代生まれの選手数は韓国代表が11名、日本代表が3名だった。韓国の選手が若いのには理由がある。

実は、今回の韓国代表は最強チームのサムソン(三星SDI)の選手が社内事情で辞退していた。5名ほどだったようだ。基本的にサムソンの選手は正社員なのだが、契約社員にするかどうかでもめていると聞いた。どうやら、韓国の企業ラグビーは難しい事態に陥ってるみたいだ。最近は、新規採用も少ないとのこと。韓国軍体育部隊のサンム(尚武)というチームが強いのだが、これも選ばれた選手しか所属できない。どうしても若い選手が主体になってしまうわけで、ラグビーをやる場がなく、兵役を終えた多くの選手が日本行きを希望するわけだ。

日本の企業が韓国の選手を獲得するには、トップリーグの外国人枠をアジアには適用しない新規定が必要だけど、これ、ぜひとも実現してほしい。イングランドのプレミアシップがEUの選手を外国人扱いしないようにね。そうすれば、アジアのトップリーグとなり、世界からも注目されるし、中国や台湾の選手もやってきて、日本がアジアのラグビーを引っ張っていくことができる。韓国選手の低いタックルも目の当たりにできるわけだし、アジアで切磋琢磨して世界に出て行きたいよね。

韓国ラグビーは見明さんのページに詳しい。韓国では一般的にはほとんど知られていないマイナー競技だが、選手の育て方はエリート教育である。いま韓国にあるラグビーチームは全部で60チームほどらしいが、中学、高校、大学、社会人と、チーム数はだんだん減っていく。トップの選手だけが生き残り、ドロップアウトした選手のほとんどはラグビーをやめていく。高校のOBチームや強豪ではない大学チームで続ける選手もいるが、トップチームとは実力にかなりの開きがある。生き残った選手は、基礎的な運動能力が高い。だから明らかに試合経験豊富な日本選手相手にも、まったく当たり負けしないし、スピードなら逆に上回っている場合が多いのだ。

 韓国代表のミン監督は、特に足の速い選手を並べる傾向にあるようだ。そのミン監督が試合後言っていた。
「日本はいいチームだが、韓国とやると萎縮するところがある。日本の弱点は、バックスの一対一のタックルが弱いこと。だからギャップができる。我々はキックを使っていては得点できないと思ったから、ボールを回した。過去の日韓戦に比べて、キックが少なかったと思う。課題はドライビング・モールを止めることだったが、それが出来なかった」

 うなずけるコメントだった。タックルの強さは韓国が勝っていた。ただし、韓国は組織的なことが整備されていないので、何度か連続攻撃をされると、完全にスペースを空けてしまうところがある。韓国代表のコーチに、ジョン・カーワンあたりが就任したらと思うと、末恐ろしい。

◎ソウルで、ちょっと気になったこと。
 土曜日に日本の銀座とも言える、ミョンドン(明洞)に行ったのだが、まあ、とにかく若者であふれかえっていた。気になったのは、露天商でやたらと「くつ下」を売っていることだ。一足100円でがんがん売っている。その中に、ペ・ヨンジュンと、イ・ビョンホンの顔イラスト入りのくつ下があった。思わず買っちまった。


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韓国に学んだ試合

poster

ソウルから高速道路を車で飛ばして2時間半から3時間。江原道(カンウォンドゥ)のヨンウォルの街中には、試合を告げるポスターや横断幕が、あちらこちらに貼られていた。これは競技場にあったポスター。

fan

marchinng

気温は25度くらい。地元の中学、高校の子供たちが詰めかけて韓国代表に盛んに声援を送っていた。観客は3,000人弱くらいかな。なかにはジャパンのジャージーを着ている日本の方もいた。地元女子高校のマーチングバンドも大歓声を浴びていた。

match

竹島問題もあって、スタンドを20m間隔で警察官が取り巻いていた。実はこの試合は、当初、仁川(インチョン)で行われることになっていたが、竹島問題で、市は試合の開催を拒否。ヨンウォルが受け入れた経緯がある。

さて、試合の流れを振り返りたい。ちょっと長いっす。試合に直接関係ない「こぼれ話」は明日にしますね。先に実感を書いておくと、もし、同じ内容の試合を秩父宮ラグビー場でやっていたら、試合後、日本のファンの温かい拍手が韓国代表に送られていただろう。それくらい韓国のプレーは小気味よく、相手国の関係者さえ胸を打つものだった。ジャパンが目指すべき、低いタックル、ターンオーバーからの速攻、PKからの速攻、BKの華麗なパスワーク、急角度でコースを変えるステップワーク。身長はないが、ラインアウトも工夫し、すべてに機敏だった。日本は完全に受けに回ってしまっていた。

5月15日、午後3時(正確には3分ほど前だった)、日本SO森田のキックオフ。
韓国のタッチキックで得たラインアウトから日本が攻めるも、HB団でミスが起こる。SHイ・ミョンクンはじめ韓国のプレッシャーがすさまじい。この後の日本ボールスクラムでもSH村田、森田のところでミスが起きて、苦しい体勢からのFB立川のタッチキックはチャージされた。猛然と前に飛び出してくる出足に日本は浮き足立っていた。

8分、韓国SOオ・ユンヒョンが先制PG。11分には、日本が韓国陣22mライン内に攻め込んだラインアウトでミスが起こり、韓国バックスに80mつながれてしまう。スコアは、0-10。韓国サポーターの歓声が一段と高まる。

ただし、韓国はモールを崩したり、ラックへ横から入るオフサイドなど、反則が多い。日本は森田がタッチキックで陣地を稼ぎ、16分には、ゴール前5mのスクラムからこぼれたボールをFLマキリが押さえて、7-10。22分には森田のPGで10-10の同点に追いつく。以降は、日本が攻め、韓国が低いタックルで食い止めるシーンが続いた。29分、連続攻撃で韓国陣に入った日本が激しいタックルにボールをこぼす。これを拾った韓国BKが瞬時にパスを回す。最後はWTBチャン・チョンマンがトライ。SOオのゴールも決まって、10-17。

ようやく日本がつなぎのいいトライをあげたのは前半36分だった。韓国陣に5mほど入った左タッチライン際のラインアウトから右オープン展開。箕内、元木が抜け出し、ラックからさらに右へ展開して、村田、森田、カトニ、立川と渡って右中間トライ。森田のゴールも決まって17-17。前半終了間際には自陣22mライン付近のスクラムから箕内のサイドアタックで左へ展開。森田から立川、小野澤で大きくゲインし、サポートした大畑が自らのパントをインゴール左隅でギリギリ押さえ、ゴールも決まって24-17とようやく逆転に成功した。

後半も先にとったのは韓国だった。日本陣内に僅かに入った右タッチラインのラインアウトからの展開で、最後はCTBキム・チョンスーが抜け出し、3人のタックルを次々に振り切ってトライ。観客席から「ジャパン、タックルしろ!」の罵声が飛ぶ。24-24の同点。

11分、日本は、FL浅野に代えてオライリーを投入。これが流れを変えるきっかけとなる。オライリーの力強い突進が日本の勢いを出し始めたからだ。

圧巻だったのは、18分の韓国SHイ・ミョンオクのトライ。日本が韓国陣22mラインあたりまで攻め込んだところで日本が反則を取られ、韓国のFK(フリーキック)、すかさず韓国はタップキックからボールを展開し、鋭角的なステップでタックラーを翻弄しながら大きくゲイン。インゴールに向けたパントキックをイが押さえた。見事な速攻で観衆は大いに沸いた。24-31。

21分、日本は、相手ゴール前のラインアウトからLOワシントンがゴール直前まで迫り、ラックからの展開でCTBカトニがトライ。31-31。

23分、韓国陣10mライン中央のスクラムから日本が右に展開。FB立川がライン参加を見せるも、韓国NO8イ・グァンムンが腹部に突き刺さり、立川が仰向けに倒される。このNO8は、運動量、タックルの強さ、抜群に素晴らしかった。187㎝、100㎏。日本でのプレーを希望しているという。

30分、韓国に痛いラインアウトでのミス。このボールを日本が奪ってつなぎ、途中出場のWTB水野が快走。FWの近場を崩して、最後はオライリーがトライ。39分にも、韓国ゴール前のラインアウトからモールを押し込んで、オライリーが連続トライ。終了間際にも、マキリのパントを大畑がインゴールで押さえて、50-31と日本が勝利した。

前半終了間際のトライは苦しむ日本にとっては大きかった。大畑の決定力。冷静にボールを前に運んだ箕内、元木の安定感。ワシントン、マキリ、オライリーの外国人選手たちの地力が、なんとか日本を勝利に導いた。レフリング(香港協会Blair Collier氏)は概ね問題ないように感じたが、スクラムについて、組む直前の両者の距離を盛んに注意するなど、やや細かすぎる印象。試合が止まってしまう時間が多かった。森田とオの両国プレースキッカーの高い成功率は試合の緊張感をより高めた。

韓国側から見れば大興奮。日本側から見れば、ハラハラドキドキ、手に汗握りっぱなしの試合だった。箕内キャプテンも複雑な表情を浮かべていた。
「きょうはできるだけラックを作らず、立ってつなごうとしたが、韓国の低く足首に刺さってくるタックルに継続を寸断されてしまった。早めに切り替えてラックゲームにすれば良かったのですが」。これは萩本監督も言っていたのだが、厳しいタックルで思い通りのプレーができなくなって、逆にムキになって無理に前に出てよけいにタックルされるという悪循環。いつも韓国に苦戦するパターンに陥ってしまっていた。それでも、悪い流れをなんとか断ち切って勝ったことは評価できる。ラインアウトの安定、ドライビングモールの結束も良かった点だ。

「僕たちが世界に対してやらなきゃいけないことを、韓国にやられました。いい勉強になりました。韓国はシンプルなんですよね。タックルと、ボールを奪ってからの速攻に絞っている。コンタクトも強かったです。彼らから学んだことを次に生かしたいです」。箕内キャプテンの言葉通り、スーパーカップはタックルからの速攻を仕掛け、連覇を果たしてもらいたい。いまはフランス流を習得する過程の産みの苦しみなのかもしれないが、華麗な展開の前に、しつこい防御と、プレーの激しさを失ってしまってはルーマニアに勝つことはできない。

日本代表の戦いぶりで、どうしても気になったのは、PK、ターンオーバーからの相手の速攻に対する反応の悪さ。逆に攻撃面でのミスの多さ、PKなどからの速攻の少なさだ。つまり、ゲーム運びがゆったりしているのである。チームとして攻守に素早い反応を意識づけてほしい。また、たび重なったタックルミスも、個人の問題とせず、チームとしての約束事を徹底して、厳しいチーム作りをしてもらいたい。攻守の表裏一体は萩本ジャパンの目指すところでもあるはずだ。

うわっ、めちゃくちゃ長くなっちゃたよ~。テレビ放送もないから、いいよね。少しは感じをつかんでもらえたでしょうか? まあ、こういう苦しい試合は必要だと思う。課題がたくさん出たから。

現地では、競技場に電話回線などないと思われたのだが、韓国協会が日本からの記者のために回線を数本準備してくれていた(韓国の新聞記者はゼロ)。ありがたかった。明日の日記では、韓国のラグビー事情を、少し紹介したい。

◎帰国直後の、ちょっとした出来事。
空港で携帯メールを調べたら、友人から数本のメッセージが。すぐに「いま、かえってきた」と入力して変換したが、漢字に変換されない。うん? よく見ると、「いま、けえってきた」になっていた。疲れてるのかなぁ。日本と韓国に時差はないんだけど。

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愛好速報!韓国より

◎日本代表、最後に突き放す

日本代表○50-31●韓国代表(前半24-17)
日本(7t6g1pg)、韓国(4t4g1pg)

競技場でインターネット接続できました。危うく負けそうになった試合だった。韓国代表の低く突き刺さるタックルと、俊足バックスの展開力に苦しみ抜き、後半30分まで、31-31。途中出場のオライリーと大畑のトライで最後は突き放したけど、タックルも甘く、簡単にトライを許すシーンが多かった。韓国代表のスピードが目立つ試合で、いい試合をされてしまった感じだ。
「日本が世界に対してやらなければならないプレーを、韓国にやられてしまった」
大畑選手の言葉がすべてを物語っていた。取り急ぎ、速報にて。もう少し詳しい情報は、明日の夜にアップしますね。


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