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就職について考えたこと

火曜日もマッチ箱のダビングをしながら、基本的に家で仕事をしていた。CD43枚はやっぱり時間がかかるなぁ。おまけに一曲ずつゆっくり聞きながらやっているので、なかなか進まない。知人から、「ipod買ったら?」というメールも着た。その通りだなって思いつつ、車の中で聞くにはMDやねん、などと独り言をつぶやき、ダビングを続けている。

コメントで、大学時代、就職について考えていたことについて質問があった。僕が大阪体育大学に入ったのは、ラグビーを続けながら体育の教師になりたかったからだ。高校ラグビーの監督になって花園に行くのが密かな夢だった。ところが、スポーツジャーナリズムという講義を受講して新たな選択肢が出来た。スポーツ記事の書き方を学びながら、「大体大スポーツ」という学内新聞で実践していくモノだった。もともと文章を書くのは好きだったし、新聞社や出版社への就職を考え始めた。企業でプレーを続ける選択肢は4年の春に消去した。日本代表を狙えるような実力ではないと判断したからだ。

そして、最終的にはベースボール・マガジン社の入社試験と教員採用試験だけを受けた。なぜベースボール・マガジン社だけ受けたかというと、そこにはラグビーマガジンがあったからだ。実は、入社してもラグマガの編集部に行けない可能性が高いことはその時知らなかった。ラグビー経験者を採用してラグマガに入れないなんておかしいだろうって勝手に思っていたが、その後ラグマガ希望で入社してきた新入社員の希望がかなった例は少ない。だって編集部、社員4人だもんね。枠がないわけです。僕はめちゃくちゃラッキーだったのだ。

コメントをくれた大西くん同様、僕もラグビーに育ててもらったと思っているし、そのことにはとても感謝していて、できればラグビーに役立つことで生きていきたいと思っていた。それがすべての判断基準だった。だから、もしラグマガに入れなかったら体育の教師になっていたと思うし、採用試験に落ち続けていたら、別のラグビーに関わる職業を探しただろう。ラグマガに入ってからも、何度か会社を辞めてラグビーの指導者になろうと思った。取材をしていると、現場は苦労が多いと思う反面、試合の結果に一喜一憂して、泣いたり笑ったり、選手達と一緒に戦う姿が羨ましくなるのだ。コーチは、いい仕事だと思うなぁ。

僕がラグマガの編集部にいた頃、何度か就職希望の学生に「ラグマガに入るために何を勉強しておけばいいですか」と聞かれたことがある。その学生がラグビー部の場合は「ラグビーで日本一を目指してください」と言うことにしていた。目標に到達するために何が必要かを考え、懸命の努力を続けることが社会に出て役立つ。レギュラーでなくてもいい、チームの中で自分が果たせる役割を全うした人間は、いい仕事ができると信じているからだ。

トップリーグができたこともあって、選手としてだけでなく、トレーナーや通訳も含め、ラグビーに関わる職業は増えた。その中から、自分に適したものを見つけてもらえればと思う。あ~、また説教くさくなっちゃったかな。

話は変わるが、五郎丸選手の怪我は本当に残念だ。日本選手権欠場となれば、打倒・トップリーグを目指す早稲田にとっては痛手に違いない。だけど、トップリーグと互角の勝負をするにはFW陣の奮闘が最重要。一人欠けたことでチーム力ががっくり落ちるほど早稲田の層は薄くないはずだ。日本選手権自体のシステム変更は僕も必要だと思う。ただ、今季に関しては現状のスケジュールを念頭に置いて各チーム強化してきている。それぞれの最後の戦いをしっかり見届けたい。じっくり見た後で、自分なりの意見は書いていきますね。

あずおさんの質問については、dragonさんが答えてくれました。ありがとうございます。昔は、やはり社会人の練習量が少なかったことが大学に負けていた要因でしょうね。今は大学のトップ選手がさらに鍛えられていくのだから、普通に考えれば勝てないのが当然ということになります。

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    「日記」カテゴリの記事




    コメント

    初めてコメントします。「目標に到達するために何が必要かを考え、懸命の努力を続けることが社会に出て役立つ。チームの中で自分が果たせる役割を全うした人間は良い仕事ができると信じている。」中学二年の息子がラグビー部に入っています。普段息子によく言っていることが、村上さんのブログに書かれていたので、思わず、息子にもブログを読むよう、メールを送りました。当方、現在中国での単身赴任中で、普段、息子の身近に居てやれませんが、18日のブログに意を強くしました。有難うございます。

    投稿: akira | 2006年1月19日 13:48

    この記事、しみじみと拝読いたしました。「ラグビージャーナリスト」として、今後もますます活躍されることを願っています。

    投稿: サファイヤ | 2006年1月19日 01:06

    村上さんの現在に至る経緯すごいですね。強運!でもその運は村上さんの生き方やラグビーに対する思いが引き寄せたものかもしれませんね。
    大西さん頑張ってください。

    私は高校生や大学生の試合を見ているときに<この選手たちがあと何年楽しく選手を続けられるのだろう>とやや悲観的かもしれない気持ちになりながら、それ故に頑張れ!!!!!!!!!と応援しています。私自身は資格試験を取ってしまえば、働けますぜという職種なので、その資格を取るための進学だとか、試験だとかというものを通過してきただけで<すごいですね>といわれたりもしますが、彼らは私が払ってきた努力の何倍もの努力をしても現状では、一瞬のけがですべてを奪われかねないのだと思うたびに、なんともいえない思いに駆られます。ラグビーに人気が出ないと受け皿も減る一方だと思います。うまくまとまらないけれど、スタジアムがきちんと埋まるサッカーでも選手の現役後では十分な環境が得られていないと聞いています。熱い思いをかけてラグビーに取り組んだ青年たちが、ラグビーに少しでも報われた人生を手に入れられることを切に願います。高校の部活動まで縮小されていったら、指導者の道まで閉ざされてしまうのですから。

    ・・・と話は変わって、ラグビープラネットの内容の予告ってHP上で公開してもらえないんでしょうか。お願いします。

    投稿: ”お” | 2006年1月18日 23:27

    日本選手権は再考した方がいいでしょうね…

    ただ、大学生でもトップレベルの選手が、社会人と対戦できる機会はあった方が絶対に良いと思います。

    大学や企業の枠にとらわれないクラブチーム化、というのが1つの手段ではないでしょうか。

    すでに早稲田はクラブチームがありますが、ワセダクラブに現役学生も参加してトップリーグで戦うというのもありかもしれません。

    投稿: おかちゃん | 2006年1月18日 23:07

    2度目のコメントです。いつも楽しくみせていただいております。「じっくり見たあと」での日本選手権に関する村上さんのご意見、お待ちしております。ぜひご意見を伺いたいです。なぜかといえば、五郎丸選手の怪我が残念で腹立たしくてならないからです。どうしても試合日程の設定の考え方が理解できません・・・。

    投稿: かな | 2006年1月18日 20:53

    大学における現状を言うと、代表で選ばれた子ですら特待生では無く、知り合いの子に経歴を申請したらと私のアドバイスで、2年間は授業料半減になったことがあるがこれは希な話。大学野球では、2名程度は特待生はいるようだが、ラグビーはたくさんのスポーツの中の一つに過ぎなく、大学における待遇においてはかわいそうなもの。また、就職面でも、地元へ帰るなら高校時代に有名だった子の方が有利である。こんなことを言うと将来、夢を持っている大学生に失望させてしまうことになるが、ほとんどの子はラグビーとは関係のない所へ就職している。ラグビーをやらなくても、観客の立場になって、ラグビーを盛り上げていけばいいと思う。

    投稿: Y | 2006年1月18日 12:52

     村上さん、はじめまして。私も「車の中で聞くにはMDやねん」に反応して初めてコメントさせて頂くことにいたしました。
     私もつい数年前までは車の中ではMD、CDでしたが、今や完全に車の中までiPodです。
     私の場合、カーナビの外部入力端子を自分で外に引っ張り出してiPodを接続しています。
     今ではFMに飛ばすなど、色々な方法が紹介されていますので、是非とも「車の中までiPod」にしましょうよ。
     因にCD1枚をPCに取り込むための所要時間は10分程度(PCからiPodへのリンクはもっと早いです)、音楽を演奏しながらでもCDを取り込めるので、仕事中のBGMにも事欠きません。
     また、PCでもiPodでも同じ音楽ライブラリを持ち歩けるのは快適です。
     家ではPCじゃなく、オーディオ機器で音楽を楽しみたいというのであれば、また方法があります(ワイヤレスで音楽を飛ばすとか)。
     もしも質問があればお気軽にお尋ねください。

     最後になりましたが簡単に自己紹介。
     40歳(村上さんの1学年下かな?)のサラリーマン(現在は東京勤務)。高校3年間ラグビー部に所属(ポジションは3番でした)。弟2人はそれぞれ地元でラグビーを続けているので今でも普通にラグビー談義できる環境。
     結婚するまでは毎週のように、子供が出来るまでは月に1度は出かけていたラグビー観戦も、今では滅きりスカパー!に依存気味です。

    投稿: よっちぃ | 2006年1月18日 10:51

    66歳のラグビーファンです。坂田監督の華々しいデビューに目を見張っていた世代です。いつも楽しく拝見しています。「俺こそ世界一」的な発言が多い中で、村上さんの経験に裏打ちされた深い洞察もさりながら全ての当事者に向ける暖かいまなざしがとても新鮮です。18日付の就職について考えるは特によかった。かく言う私もトップリーグの一ティームで外国人選手のお相手をするかたちで、いまだにラグビーに係わっていられる幸せをかみ締めております。今後一層のご活躍をいのります。

    投稿: 西 俊久 | 2006年1月18日 10:46

    いつも楽しく拝見させていただいております。
    (オリティー氏と同じクラブチームに所属しております)
    思わず「ipod」に反応してしまいました・・。凄くいいですよ!!
    是非、使ってみてください!
    もし、よろしければ読んでみてください。

    http://www.1101.com/iPod/2005-03-28.html

    P.S 私の中学の恩師は大体大出身でした。
    多分、村上さんの何年か上だと思いますが・・
    T山先生(CTB)ですがご存知でしょうか?

    投稿: osaka人 | 2006年1月18日 10:14

    またまた難しい問題ですね。
    就職問題とプロ化の意識!
    よく、日本のラグビーもプロ化に!という意見を聞きますが、プロになって採算が合いやってきけるの?と問いたいですね。
    プロ野球でも、赤字のチームがほとんどで、親会社に頼っています。活躍したので年俸アップは当然とする選手側の傲慢さは信じられません。(選手会側が善と捉えがちですが、年俸問題を見る限り、身の丈に合っていない要求には、選手会側で選書の首を絞めていると、破壊行為だと指摘したいですね)観客動員数や放映権、グッズ販売などの収入に見あたった査定でなければならないのに、活躍したら法外な要求をつけ尽きるのは、ストライキは一体何だったのかと、無能さがおそろしいです。この話をしたのは、連日行なうプロ野球、キャンプですら大きく取り上げられるスポーツですら、プロとしての経営を考えた場合、よく計画され、よく準備されなければ困難だということです。
    そう考えてラグビーの場合を考えると、選択肢は限られてくるでしょう。
    ラグビーの場合でも、プロ契約として会社と契約を結ぶ人は、思いの外少ないと聞きます(外国時は別)。「だから、プロ化できないので世界に通用しないのだ」と批判するのもナンセンスです。プロとしてやっていける基盤があるのか?生活できるの?と考えた場合、スタジアム空席の方が多いな。トップリーグのサイトの結果を見ると、観客数が載ってるけど、少ないな。と直ぐ分るはずです。
    全て、企業におんぶにだっこです。会社も、考えればラグビーを強化する道理はないのです。数億円の運営費に、人件費を加えると大きな金額です。なんとか企業にお願いをして、企業にラグビーチームを持つメリットを抱かすような、ことを考えていかなければなりません。
    そう考えると、引退すれば直ぐに会社も辞めるでは通用せず、ラグビーをさせてもらった恩義を受けて、その経験を生かして仕事に打ち込む、仕事の戦力になるような人間を多く育てていく必要があります。
    選手生命も短く、けがのリスクも多く、活躍できるのはほんの数年だと考えると、安直なプロ化案は代表の強化を狙ったものでも、プレイヤーのためとは直結しない場合があります。(Jリーグは、引退後のため就業体験研修も行なっています。ドイツでは、代表選手にコーチとして次代の育成をしてもらおうと、コーチング資格をとってもらうようにプログラムがあります)
    近年、海外からも日本独自の企業スポーツは、見直され美貌のまなざしを向けられています。日本独自の企業スポーツ文化の発展のために、気まぐれ、思いつき運営ではなく、関係機関が声を上げて、「よく計画され、よく準備された」運営が行なわれることを願っております。

    投稿: dragon | 2006年1月18日 09:51

    村上さんがラグマガに入っていなかったら・・・。このブログはなかっただろうし、そうなるとココでのたくさんの人とのコミニュケーションはなく、ラグビーに対する自分の考え方も全然違ったものになっていたかもしれません。村上さん、ラグマガに入って下さってありがとうございました。

    投稿: ちぃ | 2006年1月18日 00:59

    ほんとうにありがとうございました。
    自分も日本一を目指して日々精進していきたいです。
     よく考えた上で就職活動していきたいです。 ラグビーへの恩返しも同様に考えながら。
     

    投稿: 大西 一幸 | 2006年1月18日 00:41

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