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ジュニア戦結果

Kiku

試合後のキャリスブルック競技場のピッチには、日本人サポーターだけでなく、現地のファンにもサインを求められる日本代表選手たちの姿があった。ジュニア・オールブラックスの選手達と並んでのファンサービスである。バックスタンドへの挨拶の時には盛大な拍手があった。スコア上は完敗であったにせよ、日本代表選手の健闘はラグビー王国の観衆にも響いたということだろう。必死でタックルする選手、チームが認められるのは万国共通である。僕も正直なところ、もっと点数は開くかもしれないと思っていたし、反応良くディフェンスに散り、アグレッシブにボールに働きかける選手達の動きは、いい意味での驚きだった。

ジュニア・オールブラックスの出来も今ひとつだったが、それでもスーパー14の主力選手達である。少しでも集中力を切らせば大敗の可能性はあった。前半にマイボールのラインアウトの獲得率が低かったことは、多くのチャンスを逃したが、狭いスペースで素速くボールを動かして防御を破るプレーも功を奏して、WTB遠藤らがよくゲインできた。サモア戦では、ディフェンスのプレッシャーの前にボールを横に動かしすぎて下がってしまっていたが、きょうはディフェンスに対してよく向かっていっていた。キャプテン大野の身体を張ったプレーや、FLオライリーのボールへの絡み、吉田、守屋の両CTBの早いプレッシャーも印象に残る。そして、課題だったスクラムは、低く構えて先に強くヒットすることもできて、ここ数試合では最高の出来だった。健闘は称えたい。でも、安堵してはいけない。最終スコアは、38-8である。トンガ戦、サモア戦に比べれば進歩なのだが、簡単にトライを獲られてしまった甘い防御や、ラインアウトの不安定、トライが獲れない攻撃面など、厳しい目で修正してもらいたい。

以下は試合後のコメントの抜粋です。

「今までの結果が悪かったので、今大会の中ではいいゲームといえるでしょう。しかし、3トライは獲られなくてもいいものだったし、日本ももう一つ獲れました。それができればいい試合でした。きょうはスクラムも改善され、ディフェンスのポジショニング、ボールと相手選手に対するアグレッシブさも良かった」(エリサルドHC)

僕的にマンオブザマッチをあげたい大野キャプテンは次のように語った。
「思ったよりやれましたが、獲られなくてもいいトライがあったのは悔やまれます。ただ、しつこいディフェンスができるようになったのは、今までやってきたことの成果です。特に、接点でのファイト、ディフェンスラインを早く整える、という点については、動き出しが上手くできました。(フィジー戦に向けては)しつこいディフェンスができたことを残して、トライを獲れるチームになっていきたいと思います」

菊谷選手のコメントはこうだ。「ここ数試合で強いコンタクトに慣れたこともあり、それほどプレッシャーを感じなかったです。サモアやトンガより、ジュニアは組織的なのでディフェンスがしやすかったかもしれません」

唯一のトライをあげた三宅選手にも、インゴールに飛び込んだときの気持ちを聞いてみた。
「逆サイドに走り込んだのは、サインプレーだったのですが、ちょっと崩れてしまって、(防御の)裏が空いていたので蹴りました。バウンドについては、戻ってこいという祈りが届いたと思います」

日本代表は明日オークランドに移動して、月曜日に日本に戻り、大阪でのフィジー戦に向けての準備に入る。さらにいい試合を見せてほしい。

キャリスブルックから帰ろうとしたら、オタゴ協会の入り口に、かっこいいポスターを発見。ハイランダーズのスケジュール入りのものだった。

Otago

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    コメント

    以前にコメントでていたらすみません。南アのスカルクバーガーが首の骨折で再起不能というのは本当でしょうか?

    投稿: k.oda | 2006年6月26日 22:46

    次はフィジー戦ですね。アメリカに居て試合を見れないのは、大変残念ですが、japanの健闘を祈りたいと思います。
    Jr戦のようなタックルをフィジー戦でもできるのか?スクラムに加えて、ラインアウトのマイボールは確実にキープできるのか? とにかく、フィジーの攻撃時間を減らして、好タックルを連発し、フィジーを焦らすようなゲームをして是非勝ってほしいです。

    投稿: アメリカ在住 | 2006年6月25日 20:35

    次はフィジー戦ですね。アメリカに居て試合を見れないのは、大変残念ですが、japanの健闘を祈りたいと思います。
    Jr戦のようなタックルをフィジー戦でもできるのか?スクラムに加えて、ラインアウトのマイボールは確実にキープできるのか? とにかく、フィジーの攻撃時間を減らして、好タックルを連発し、フィジーを焦らすようなゲームをして是非勝ってほしいです。

    投稿: アメリカ在住 | 2006年6月25日 20:34

    ターボさんの意見に賛成です。
    P5Nsに参加して揉まれることが重要だと思います。
    確かに、JABsには善戦しました。それまでの2試合とは比べ物にならないほど、集散も早かったと思います。
    でも、互角と言うには程遠い。
    日本代表がP5Nsでそれなりの順位を獲得するためには、トップリーグの選手やトップリーグを目指す選手が、若いうちからAirNZカップに参加していくことが、重要なのではないでしょうか。
    サッカーの話で恐縮ですが、海外リーグで活躍するレベルの選手が出てきたことで、日本は飛躍したと思います。
    ABsやBoksとの体格差は埋められません。でも、日本人と同じ程度の体格のNZやSAの優秀な選手はいます。
    そのためにも、若い選手が多くの海外の試合を見てほしいものだとおもいます。
    J-Sportsが海外ラグビーを有料チャンネルにしたことは、数年後に非常に禍根を残すことにならなければ良いのですが。危惧しています。

    投稿: cairparavel | 2006年6月25日 19:06

    村上さんのブログ!は大好きです。
    街の様子とか現地に行きたくなりました。
    もう少し写真が大きい(アップ)と嬉しいのですが・・・

    これからも解説等々に頑張って下さい。
    応援してます。

    投稿: 花園① | 2006年6月25日 07:57

    ほんとにP5Nに参加していることの重大性を認識した試合になりました。
    このレベルと毎年揉まれるということ。やはり試合によってしか強くなれる道はないと思いました。
    イタリアがあそこまで強くジャパンを引き離していったかが、ほんとによくわかります。
    P5Nに必要とされるような戦いをフィジーでぶつけてほしいです。

    投稿: ターボ | 2006年6月25日 01:52

    村上さんの記事の中で「安堵してはいけない」と言う言葉がありました。小生も本当にそう思います。これで満足しているようではワールドカップでの勝利はないと思います。しかしながら、今日の試合はまだ日本のラグビーに可能性があることを証明してくれたと感じます。この光を大事にしてほしいものです。NECvs神戸のオープン戦を観戦しました。記事をトラックバックさせていただきました。よろしくお願いいたします

    投稿: SANDA | 2006年6月25日 00:05

    TV観戦しておりました。
    負けはしましたが、久しぶりにJAPAN の試合で最後まで熱くなりました。
    次回のフィジー戦は大阪・長居で生観戦する予定です。
    来月より私が試聴しているケーブルテレビではJ Sports Plusが有料となるため、スカパー時代より10年近く続いた週末のラグビー観戦が出来なくなり、非常に残念です。トライネイションズも観たかった。このご時世小生のような貧乏人には+αの料金を毎月支払い続けることは困難で、悔しいですが、熱狂的ファンから足を洗うことになりそうです。
    せめて、J Sports 1,2,ESPNで再放送頂けばうれしいのですが・・・・

    投稿: ラグビー愛好家 | 2006年6月24日 21:37

    難しいことは、言えませんが、単純に面白い試合でした。気後れせずに最後まで集中力が切れずに。
    来週、長居でいい試合ができれば(勝てば)マスコミも注目してくれるかも。予選敗退のサッカーに代わってラグビーが注目される大きなチャンス。

    投稿: ビンゴ | 2006年6月24日 21:25

    最後まできちんと観戦できた、いい試合でした。
    毎週JAPANの戦いが観られるという贅沢な、そして厳しい状況で、とにかく1試合ごとに良くなってきているのは感じられます。箕内選手や大畑選手ら主力が多く抜けているなか、選手たちがよく頑張っているのが伝わってきました。
    強い相手と毎週戦えるこんな機会はめったにありません。来週のフィジー戦、その集大成を期待して応援したいと思います。

    投稿: bon | 2006年6月24日 21:23

    Jスポーツの観戦ツアーがキャンセルになるなどジャパンに対する求心力が失われている厳しい状況でしたが、ジュニア相手に大健闘でしたね。この様な試合を見せてくれるのなら現地で応援したかったです。

    攻守共にあのプレイが無ければと言えるほどになったのは大変な進歩だと思います。この勢いで来週のフィジーには是非とも勝って欲しいです。

    村上さん、深緑郎さん、残りのNZ滞在を楽しんで、気を付けて帰って来て下さい!

    投稿: 軍曹 | 2006年6月24日 18:12

     蓋を開けてみれば、皆の予想に反する健闘。DFは要はスキルではなくチームとしての意識が如何に大切かを知らしめてくれた。反応(意識)さえ早くすれば大国相手でも、ある局面では互角に張り合う事が出来るし、いつもに比べ積極的なカウンターを仕掛けたのも評価に値する。又、日本人の心とも言える低いタックルはやはり友好な武器であった。今回は悲壮感があったのか?かなり収穫が多いゲームであった様に思う。

    しかしながら現状の日本は世界の大国には悪まで前半のみ対抗する力はあるものの、得点を取らねば勝てない。未だに安易なキックは見られるし、同じメンバーでやっているのにセットプレイが安定しないのは痛手である。
    さてこれから代表はどういった強化を行っていくのか。今、取り組まなければRUGBY界は大変な問題になる事は間違いありません。

    それにしてもJrは、消化試合と思っていたのか精彩を欠いた・・。


    投稿: ponta1415 | 2006年6月24日 17:05

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