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フランカーのこと

きょうはひたすらパソコンに向かっている。コメントで、フランカーというポジションについてのものがあった。僕も、オールブラックスのリッチー・マコウや、ワラビーズのジョージ・スミスのような選手が日本代表にいてほしいと思う。そういった動きを感じさせるのは、ここ10年の日本代表では、99年W杯のグレッグ・スミス選手や、現代表のフィリップ・オライリー選手など外国人選手に限られている。踏まれても蹴られても、ひたすらタフにボールに絡んでいく。そういう日本人選手は確かに少ない。

でも、日本にそういう選手がいなかったかといえば、そうでもない気がする。小さくてもひたすらボールに絡み、タックルし続ける選手はいた。僕と同時代の選手で言えば、同志社大学から神戸製鋼に進んだ武藤規夫選手は、ひたすらボールを追いかけ、タックルし続けていたし、日本代表に入っていれば世界でも注目される選手になった気がする。最近では、体はほんとうに小さかったけど、早稲田大学で活躍した羽生選手は、パスして、タックルして、ラックで相手をはがしてと、フラフラになりながらもずっと働き続けていた。僕が一緒にプレーした選手では、大阪体育大学の1学年下の永田克也選手が凄かった。ラインアウトからのディフェンスでは、前に出ながらBKラインを追い、相手のアウトサイドセンターに突き刺さることもしばしばだった。タックルして立ち上がるまでの速さは目を見張るモノがあり、めちゃくちゃ頼りになった。23歳以下日本代表までにはなったのだが、身長が177㎝くらいだったこともあって、代表入りはしていない。国内で運動量豊富な選手達は国際舞台ではサイズが足りないという理由で代表までは選ばれない。武藤はたぶん180㎝弱くらい。ジョージ・スミスは実は175㎝くらいなんだけど…。

日本にマコウやスミスのような選手を誕生させるには、そういう選手を小さくても代表入りさせる以外にないと思う。ニュージーランドにマコウが誕生したのは、80年代後半のマイケル・ジョーンズがいて、90年代のジョシュ・クロンフェルドがいたからであり、日本だって、武藤や永田のように小さいけど動き回る選手が日本代表で活躍していれば、その後の少年達の目指すフランカー像は変わったかもしれない。小さくても勇気があって逞しいフランカーは、ぜったいに少年達の憧れの的になる。

極論を書くと、僕はラグビーという競技のなかで、一番評価されるべき選手は相手からボールを奪う選手だと思っている。ラグビーは、相手からボールを奪わなければ攻撃できないスポーツだからだ。まっさきにタックルしてすぐに相手ボールを奪うフランカーがいればチームは勢いづく。日本代表もそういう選手を選ぶ、または作る。そうすれば、いずれ日本にも世界を驚かせるフランカーが出現すると、僕は思う。

あ~、熱くなっちまった。

◎愛好的観劇日記【あわれ彼女は娼婦】観ました。渋谷シアターコクーンにて。作=ジョン・フォード、翻訳=小田島雄志、演出=蜷川幸雄、美術=中越司、照明=原田保、出演=三上博史、深津絵里、谷原章介、石田太郎、立石凉子、梅沢昌代、高橋洋、月影瞳、戸井田稔、妹尾正文、鍛治直人、たかお鷹、中丸新将、有川博、瑳川哲朗。
この作品は、シェイクスピアと同時代に活躍したジョン・フォードの作品を、シアターコクーンの芸術監督でもある蜷川幸雄さんが演出したもの。実の兄と妹の許されない愛を描いている。ここ数年、月2本ほどのペースで芝居を観てきた。蜷川さんのは初めてだったから、比較するものが僕が観てきた芝居しかないんだけど…、綺麗だった。美しい芝居だと思った。ストーリーも美しいし、役者さんもみんな良かった。舞台美術も印象的だった。舞台に照らされる光の模様で多くの場面が展開していく。「勢い」だけで作っていない力のある作品だと感じた。三上博史って、こんなにすごかったのかぁ。

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    「ポジションについて」カテゴリの記事




    コメント

    村上さん、いつも楽しくブログ拝見させてもらっています。
    さて、フランカー論議で盛り上がっていますが、僕の大好きなフランカーは年代から言っても、やはり神戸製鋼の野澤さん、サントリーの上村さんです。この二人がいつかジャパンの両フランカーで選抜するシーンが見てみたい。

    投稿: 24歳学生 | 2006年7月22日 12:56

    羽生くんは早稲田のコーチになったんじゃなかったでしたっけ?

    日本人FLで、この2,3年で好きなのは、大久保直弥・羽生・大東毅・舛尾あたりですかねぇ。「姿が見えない = 一番下で痛い仕事をしている」が良いFLの条件でしょうか。うーん。男くさい。かっこいいヾ(^▽^)ノ

    投稿: まいと | 2006年7月22日 00:15

    日本でフランカ-で忘れていけない選手がいませんか?
    元九電で活躍した川地兄!
    彼以上の選手はいませんよ!
    お忘れないように!
    後他には釜石の千田や日新製鋼の川地弟。
    武藤選手は嫌いな選手でした。
    理由は一言九州出身なのに神戸に入ったから九州のチ-ムで活躍して欲しかった!

    投稿: セルジオ福岡 | 2006年7月21日 13:16

    フランカーというポジションは最も楽しポジションです。ラグビーのラグビーたるゆえんを体感できます。柔よく剛を・・ということが最も証明されてきたポジションです。私は160センチ60㌔の極小フランカーですが、100キロ級の相手をばっさり、仰向けに倒したときの感動はたまりません。

    投稿: 大阪人 | 2006年7月21日 10:28

    わっ!すごい反応ですね 以前もマイケル・ジョーンズで・・フランカーで盛り上るの.うれしいです。村上さんの“熱”が、伝染していますね。私もプライベートジャージ?『06』を作るほどの小さなFLでした。トップリーグ・NECのグレン・マーシュ.感心してみています&リッチイ・マコウ.Tri Nations 第1戦.フィールドに2人いる?と.・・いずれ、これがJAPANのフランカーだ!と世界に誇らしく言いたいですね。

    投稿: ぜんとく | 2006年7月21日 10:24

    村上さん、フランカーの件ありがとうございます。JAPANでも魅力的なFLが育って欲しいです。サイズは、勿論大事なんでしょうが多少サイズがなくてもボールに対する執着心や運動量のある選手をセレクトして欲しいですね!ABsのHOのメアラムなどもサイズは小さいのに、活躍してますよね!
    私が、ラグビーを観始めたはたまたまつけたTV(NHK)で南アのW杯でのロムーの姿でした。その後必ずその後ろにいるクロンフェルドにひきつけられて。。現在のマッコウに至です。FWが魅力的だと本当にのめり込んで見てしまいますね。もちろんBKのトライも魅力的ですが。。
    わたしのようにたまたまTVをみてファンになった人間もいるので出来れば地上波で国際試合を放送して欲しいですね!

    投稿: FL7 | 2006年7月21日 07:35

     FLって一言でいえばほんまにキツイポジシヨンでありながら、FWではやっぱり花形。タックルバシバシ。運動量も一番多いのでは??
     世界のFLは本当にすごくて、私も同様にワラビーズのスミスなんて尊敬のまなざし。感心するばかりです。献身的な動きは勿論の事、彼のジャッカルだけを見ていても楽しいし、◎スタンピングされても平気なのがいい!!私のfavorite playerはフランスのリブですけど、かってこんなタイプはいなかった。おそらく細かいプレイスタイルの変化から生まれたのでしょうか。

    日本人の3列なんてその気になりゃあ、うってつけのポジシヨンの様な気が致しますが、いいプレイヤーが出てこない。特に三拍子揃った選手となると余計にいない様な・・。
     
     以前コメントさせて戴きましたが、FLに限らず体格ではなく、運動能力で代表の選出を行って貰いたいものです。

    投稿: ponta1415 | 2006年7月21日 00:20

    村上さん、初めて書き込みさせて頂きます。
    実際にプレイできたのは大学の同好会からでしたが、
    僕はマイケル・ジョーンズと武藤さんのプレイを観て
    「ラグビーするならフランカーや!」と思いました。

    僕もサファイアさんと同じように何回か武藤さんの動きだけを観に行った事があります。
    チャンスとピンチには必ず顔を出す。運動量が多いんですけど、メリハリが凄くあって
    たまにトボトボと歩いてグランド全体を見てポジショニングを取っていたのを思い出します。
    そして同じようにはいかんなぁと痛感した事も。。

    体が小さくても「折れない心」を持った選手は代表に選ばれるべきですね。

    現役プレイヤーではNECの大東毅さんが同じタイプのフランカーだと思います。

    投稿: FlankerNo.6 | 2006年7月20日 23:40

    はじめまして!ラグビーと舞台が好きな私です。「愛好的観劇日記」を楽しみにしてて、村上さんを見に行った舞台は今までなかったのですが、
    私も昨日の昼「あわれ彼女は娼婦」
    を見に行ったので、驚いています!
    私も蜷川さんの舞台は、初めてだったのですが、演出がきれいでしたねえ。高橋洋さんのキャラクターが好きでしたねえ!

    投稿: めぐせろ | 2006年7月20日 19:49

    いつも楽しく読ませていただいてました。
    「フランカーのこと」で羽生選手の名前が出てきたので初めて書き込みさせていただきます。
    私も大学時代の彼の動きを見ていてFLはあのくらい運動量がないと、と思っていました。小さいのに頑張るなって。
    しかし、卒業後JALではSHやったりいろいろでした。ちょっともったいないのではと思っていたんです。
    それで、先ほどJALのHP見たのですが名前がありませんでした。
    移籍したのなら楽しみですが、やめてしまったのでは残念です。
    何か知っていましたら教えて頂けませんか。
    私はFL(No8?)といえば大久保直称選手を浮かべます。

    投稿: Yaji | 2006年7月20日 19:49

    私もフランカーというポジションに
    ラグビーの醍醐味を感じます。
    甥っ子は小学校6年生ですが、
    小さい頃から水泳をしており、
    上背は無いですが、実に締まった
    体格です。ラグビーをしたらと
    言うのですが、「怖い・・・。」
    と言われ逃げてしまいます。
    とは言え、私の母校、法大の
    試合に連れて行って、興味を
    持って貰えたらと思ってます。
    ズバリ!彼はオープンサイドFL
    向きだと私の臭覚では感じます。

    投稿: 91卒ジャガー | 2006年7月20日 19:42

    こんにちは村上さん、いつも御仕事ご苦労様です。。

    海外のラグビー事情にお詳しい村上さんにお尋ね致します。

    日本ではよく「各競技のナショナルチームの選手が国のためや国民のために戦うこと」が否定的に語られます。

    日本のマスコミ、スポーツマスコミの九割近くはそういう「国のためは絶対に駄目」派だと思われますが

    例えば、オールブラックスやワラビーズに関してNZや豪州の人達が語る時に

    かの地でも「国のためは駄目」という言説が大手を振って罷り通っているものなのでしょうか?

    「国の代表」とは具体的にどのような責任を背負っている人達なのか日本では全く明確にされてはいません。

    冒頭に申し上げたような姿勢を持つ日本のマスコミが「代表のプライド云々」を連呼するのは無責任極まりないと思います。

    投稿: 今晩は | 2006年7月20日 18:23

    いいチームにはいいフランカーがいますよね、確かに。すぐに思い出したのが、日本代表クラスの選手ではないですが、同志社3連覇を脅かした慶応の田代、玉塚。彼ら、ラインアウトのスロワーもやってましたね。正確なスローイングが出来るのならフッカーがスローインしなくともいいのに、と思うのですが....大西ジャパンには石田さんというスペシャリストがいましたしね。

    投稿: マスター | 2006年7月20日 17:57

    神鋼の武藤選手は本当に凄かったですが、永田選手も運動量の多いFLでしたね。
    あの頃の体大って、面白かったですよね。
    稲田・島津・高橋・金城とか。
    ジャパンにも特徴のあるFW3列が多かったですよね。
    上記2人はもとより、梶原・中島・大内・ラトゥ・平野とか。
    神鋼の大西・杉本・広瀬も良かったな。
    真っ先にラックに行って、剥がしてボールと取る。
    そんな選手を見たいですね。

    投稿: あんだー | 2006年7月20日 17:16

    武藤さん、大好きでした。
    私が大学時代、一緒に練習させてもらう機会があり、あの宮崎弁の抜けない語りで、アドバイスを受けたことを思い出します。
    大きなケガが多かったのが残念ですよね。

    投稿: らぐじ~ | 2006年7月20日 16:54

    元神戸製鋼の武藤さんに思わず反応してしまいました。武藤さんが、なぜ日本代表に入らなかったのか私も不思議でした。彼は名フランカーですよ。あの運動量とボールを追う嗅覚には、「野生の感覚」を感じましたね。武藤さんの動きだけを観ていてもゲームが楽しめるくらいです。多少、体が小さくても最後まで闘争心を失わない選手ならば、代表に選ぶべきでしょうね。こういう名FLが登場してくれることを願ってます。

    「あわれ彼女は娼婦」は観ようと思っていたんです。でも、気づいたときにはチケットは既に売り切れ。観たかったなぁ。

    投稿: サファイヤ | 2006年7月20日 14:44

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