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フィジー戦結果

いま、神戸のホテルでこれを書いている。コベルコラグビーフェスティバル2006に向かうためだ。僕は午後2時からのトークイベントに出演する予定である。楽しみ。

土曜日は、夜7時から大阪の長居スタジアムで行われた日本代表対フィジー代表戦を、JSPORTSで解説をした。最終スコアは、29-15のフィジー勝利だから、内容的には拮抗していた。後半31分にゴール前ラインアウトのこぼれ球を拾ったオライリーが同点トライをあげて、15-15。インジュリータイムに入った後半48分にだめ押しトライを奪われるまでは、15-22と、1トライ、1ゴール差に食い下がった。最後まで勝利の期待感にスタジアムが揺れたのは、今大会初だった。選手の健闘は称えたい。観衆の温かい拍手に偽りはなかった。

サモア、ジュニア・オールブラックス、フィジーと試合を追うごとに、スクラムもよくなり、ディフェンスにも安定感が出た。前半32分、激しく低いタックルで脳しんとうに倒れたCTB守屋の献身に涙腺がゆるんだ。ここから日本代表の闘志に火がついたような気がした。右足首をひねりながら、最後まで戦い抜いたFB三宅、ジュニア戦で試合に出られなかった悔しさをぶつけて、何度も大幅ゲインを勝ち取った途中出場のCTB今村、トライを奪った武井など、賞賛したい選手は多い。ただ、選手自身も感じているはずだが、もどかしい感覚は試合を通して、消えることがなかった。

「勝てる試合でした。ボールを簡単に失い、タックルを外された」と、エリサルド・ヘッドコーチ(HC)。大野キャプテンは、「みんなで気合いを入れて臨んだ試合だったので、残念です。与えなくてもいいトライを与え、トライを獲りきれなかったことが敗因」と悔しさをにじませた。ミスの多かったフィジーを追いつめきれなかったのは、攻撃の形が作られていなかったことに他ならない。この日記でも何度か選手の頑張りだけでは限界があると書いたが、点を取る形はコーチが作ってあげなければ。特に気になるのは、「素速い攻撃」がないことだった。モールを押すために、ほぼすべての選手を動員する戦い方にも違和感がある。

いずれにしても、春、夏の日本代表強化は一区切り。いろいろ思うところはあるけれど、この試合のマッチレポートを、ラグマガ9月号(7月25日発売)に書くので、詳しくはそこで書きたい。タフなテストマッチシリーズを戦い抜いた選手達、そして、日本代表を応援し続けたみなさんも、お疲れさまでした。

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    「試合レポート」カテゴリの記事




    コメント

    村上さんへ。初めてコメントさせていただきます。
    私はテレビ観戦でしたが、熱いチームを見ることができてうれしかったです。残念な部分がなかったということではなく、気持ちがよくまとまっていた、勝ちたい意識が上がっていたとおもうからです。イタリー戦での迷っている様子から、今のように変わっていると私には想像できませんでした。2003年のジャパンを見たときもそうですが、続けて試合がないことをもったいなく思いました。実感した課題、悔しい気持ちを活かしてもらいたいです、振り出しにもどししてほしくないと。
    代表に選ばれることは、世界のチームと当たり、強さを体感し、レベルアップにつなげることが出来る特別な機会を持つことですよね。気になる選手が出る試合が増えれば、ファンにはその分楽しみが増えることになります。最近のジャパンは、選ばれて誇らしいものではなくなっているのではないかと心配です。代表に選ばれたらぜひ、強豪国チームからの勝利を目指して、また熱い試合を見せてもらえること、期待します。
    勝たなければという面があるのも知っています。勝とうとしなければ、面白くないです。新たなファンを増やすのにまず興味を持ってもらうのにも、勝つことは説得力がある。でも勝ちたくて動き回るそんな姿をすごいなあ!と見に行く。試合(過程)を見に行ってもいます。私の理解度なりにラグビーが盛り上がることを望んでいます。
    村上さんに昨年の神戸のフェスティバルでTシャツにサインをいただきました。1年遅れになりましたがありがとうございました。

    投稿: piano | 2006年7月 3日 14:23

    「テストマッチ」ではありました。ただ、やっぱり足りない、届いていない、というもどかしさを感じざるを得ない戦いでした。あまり期待するのは酷かな...この後、どんな手が打たれるのか、打たれないのか...

    投稿: マスター | 2006年7月 3日 13:31

    世界と戦う中で「日本らしさ」を出すためには、パワー・スピード・フィットネスで、最低限クリアしなければならないレベルがあることを、身をもって感じさせられた5週連続テストマッチだったと思います。
    チームが負けているときは、HCの周りに様々な批判があるかと思いますが、「世界標準で戦うこと」に何が先ずもって足りないか、コンタクトプレーがあるスポーツでは、それがいかに致命的であるかということを、選手はじめ関係者が実感として感じ取るには良い機会ではなかったかと思います。(選手は特につらかったかと思いますが・・・)
    今期のトップリーグでは、各チーム「世界標準で戦うこと」に足らない部分を強化してもらって、ワールドカップでは是非決勝トーナメントに残って、今回の雪辱を図って欲しいです。

    投稿: ナオキ | 2006年7月 3日 10:08

    武器をもたずに戦地にだした 自衛隊みたいなもんですよね・・・
    「戦術は 与えなかった」ってHCが言ったらしいですが、その中で選手は良く頑張りましたが、ファンはバカにされた感じです・・・
    とにかく 終わったので・・・
    疲れました・・・

    投稿: さんぼ | 2006年7月 3日 09:17

     日本の現在の武器は何??かつてのダイレクトフッキングからののライン攻撃や工夫を凝らしたサインプレイも昨今のDF技術の向上により、いまや通用せず。

    では、モールで勝負なの??(これはトップリーグのお陰)低いタックルも一部ではあるが復活の兆しは有。しかし体格不利な日本人が幾らがんばっても限界がある。何をもって戦うのが明確に見えず。あまりにも長所が少なすぎる。

    日本人の特性を生かした俊敏さやハンドリンク、意外性のあるプレイでしか対抗するしか術はないと思う。
    いつも代表は長所は垣間見せるものの、その後の対策がなされておらず。以前セレクシヨンミスを指摘しましたが、世界のレベルに触れる事で、そこそこやれる。要は経験不足ではなかったのか??
    又、単純なショットミスやココというチャンスにボデイコントロールが出来ていないのは昔と全然変わっていない様に思う。

    今回の大会を期に何かが目覚めてくれればいいのですが・・。もう少し学生の起用も考えてもいい。SO不在の代表にはミスが多いが曽我部あたりの起用は面白い存在かも知れない。

    投稿: ponta1415 | 2006年7月 3日 01:30

    放送で、村上さんが「オゥー」と言ってしまった安藤選手のGKは私も思わず、声をあげてしまいました。
    でも、久々に最後まで力が入ったいい試合でした。

    投稿: さちこ | 2006年7月 2日 23:37

    昨日は灘浜での神戸の練習試合を見に行って、ジャパンの試合はJ-SPORTSで見ました。長居に見に行かなかったことを後悔させてくれるかな、と思いましたけど残念ながら後藤-森田のプレーを見に行ってよかったです。どちらがジャパンにふさわしいか歴然とした昨日の2試合でした。

    投稿: 神戸ファン | 2006年7月 2日 20:40

    長居に行ってきました。久々に最後まで
    楽しめるいい空間が心地よかったです
    ただ、守屋のあの闘志むきだしタックルは
    完全に逆ヘッドなので修正しないと選手
    生命を短縮してしまうのが心配です
    コーチ陣の指導に期待します

    投稿: 瑞穂 | 2006年7月 2日 16:15

    守屋のあの闘志むきだしタックルは選手全員に伝わったと思います。
    ひさしぶりにハラハラキンチョーするジャパンの試合を見ました。
    ただ最後のどこまでもモールで押し込もうとしたプレーを見て、今のジャパンはバックスのアタック力を信じていない自信がみえました。
    以前なら押し込んだとこですばやくバックスラインに回してたはずなのに。
    最後は逃げでラインに放って「まってました」とばかりにターンオーバーからダメ押しトライ。
    あとはバックスのアタックに自信が持てれば。

    投稿: ターボ | 2006年7月 2日 15:56

    JSPORTSで試合を見ていました。ハーフタイム直前の敵陣ペナルティーの際、レフリーが念を押して、"you will have time"と繰り返していたのに、時間がないと見て大野選手がタップから仕掛けたように見えたのですが。。今のジャパンの戦い方からするとあのチャンスを失ったのは痛かったと思います。普段からキャプテンとレフリーとは意思の疎通はきちんと出来ているのでしょうか?結構大事なことだと思うのですが??

    投稿: 赤松 | 2006年7月 2日 12:57

    昨日は、長居に行って見てきたのですが、闘志あふれたプレーが見られたと思います。どうしてもあまらせられる、、ラックやモールに人かけすぎやとおもうんですが、、、あとはゴールキックを確実に決めてほしかった。最後の全員モールは一か八かの賭けやったんでしょうが、フィジーはラインに人を残してたし、相手に出たら終わりやなと思って見てましたが、あそこまでやったんなら、出さないでそのままやりとうしたらよかったんじゃないかなと、思ったんですが、あのモールは選手の判断なのか、それともコーチの判断なのでしょうか??

    投稿: 堀内 | 2006年7月 2日 12:45

    確かに、全員モールがジャパンの最後の攻撃手段っちゅうのんはちょっと辛いっちゃぁねぇ。

    投稿: 尾中哲夫 | 2006年7月 2日 11:56

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