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スクラムハーフ

「スクラムハーフってなぜ小柄な選手が多いのですか? マクラウドがSHならBKにボールを回さなくても自分で突破できるじゃない? その方が早いじゃない?って思うのですが…」。このコメント、すごくいい疑問だと思います。だから答えちゃいます。

確かに、マクラウドが7人でBKライン作ったら強そうですよね。それにマクラウドにSHをさせて好きに走らせたら面白いラグビーになるかもしれない。最近では南アフリカのユースト・ファンデルヴェストハイゼンとか、長身で力強さもあってスピードもある、桁外れの選手はいるし、大きなSHは珍しくないです。実際に、9人目のFWのように大きな体で突破役をするSHもいます。ただし、FWの周辺は人数が密集していてディフェンスも分厚いから、マクラウドだって簡単には抜けない。でも、いくつかのパスで広いスペースにボールを動かすと、ディフェンスが薄くなります。そこで体も大きく足も速いマクラウドが、スピードをつけて走っていったほうが突破が簡単ですよね。小さな選手に大きな選手をぶつける、または大きいけどスピードが劣る選手に対して、スピードある選手が勝負する。そのほうが前進しやすい。ラグビーという競技は、ボールを動かしながら、そういうミスマッチを作り出して、ディフェンスを突破しようとするわけですね。

さて、本題のSHが小柄な選手が多い件ですが、長いラグビーの歴史の中で、SHは世界中どこに行っても平均的に小さい。つまり、小さい選手に向いているポジションなんです。スクラムにボールを入れて、出てきたボールを素速くSOにパスする。タックルされた選手がダウンボールしたボールを瞬時にさばく。そんな動きに代表されるように、SHは地面に転がっているボールをパスすることが多いポジションです。地面のボールを瞬時にパスするには身長が小さい方が地面までの距離が短いから適しているわけです。大きな選手はなかなか俊敏には動けないですからね。

そして、SHというのは、ボール争奪戦に体を張る選手達を叱咤激励しながらリードし、SOとともにゲームをコントロールしていくポジションです。「猛獣使い」と呼ばれたりするくらい、負けん気が強くて、強気の性格が向いています。これは僕の経験ですが、小さい選手のほうが負けん気が強いことが多いです。加えて、その小さな選手がタックルが強ければ言うこと無し。小さな選手の地を這うタックルは、大型選手には嫌なものらしいです。

ちなみに、SOも比較的小さな選手が多いけど、世界のトップレベルは大型化してますね。それは、最近のラグビーでSOがタックルをする回数が増えていることと、攻撃面でもSOが起点になってコンタクトしなければいけなくなっているからだと思います。

ラグビーのポジションは体型に大きな違いがあります。スクラム最前列のプロップ(PR)、FWの核になりラインアウトではジャンパーになるなど空中戦も担うロック(LO)など、はっきりとした体の特徴がありますよね。もちろん、どんなポジションにも例外はあって、そのチームがどんなプレースタイルを目指すかによって変わってくる面もあります。総じて言えば、ラグビー選手のサイズは年を追うごとに大型化しています。だからこそ、小さな選手の特性も行かせる場所があるはず。たとえば、極端に身長の低いスクラム最前列の選手がいたら、大型選手はすごくスクラムを組みにくいですよね。

なんて、説明しているといつまでも書いてしまいます。ポジションによる身体的特徴には理由があるということです。少しは疑問の解消になったでしょうか。

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    「ポジションについて」カテゴリの記事




    コメント

    南アフリカのスクラムハーフでツルッパゲの選手ってなんていいまいたっけ?イングランドのスクラムハーフにもはげちゃびんがいましたけどなんていう選手でしたっけ?

    投稿: SIGE | 2007年10月16日 21:19

    先日、J-SPORTSの9月の番組表を見たのですが、「ラグビープラネット」の文字が見当たりませんでした。まさか、今シーズンは、放送されないってことはないですよね・・・?放送予定があったら、教えてください!

    投稿: maki | 2006年8月27日 15:29

    久しぶりにラグマガ買いました。選手名鑑のついているこの時期が好きです。すでにコメントがありましたが、セコムのY選手には最初目を疑いましたが、ものすごく目を近づけて爆笑しました。証明写真の類ならアウトですよね。楽しみにしているファンへの編集部からのプレゼントだと思いました。それとアンダーアーマー格好よすぎ。外人モデルさんよりぐっと来ますね。村上さんがサービスエリアで書いたレポートもばっちり読みました。いつも新鮮な情報をありがとうございます。

    投稿: かえるさる | 2006年8月27日 02:07

    SHつながりで、流経大のSH/SOの
    ネーサン・アンダーソン選手が帰化を
    決意したとの情報がありました。
    この春の代表戦では、両ポジション
    とも苦労したので、早期の代表入り
    期待してます

    投稿: 瑞穂 | 2006年8月26日 22:52

    こんにちは。またまた記事とは直接関係ないのですが、ラグビー関連ということでトラックバックさせていただきました。よろしくお願いいたします。
    菅平には今日もたくさんのラガーマンがいましたよ!!

    投稿: SANDA | 2006年8月26日 21:56

    こんにちは。私も元SHです。
    高校でラグビーを始めるとき「お前は体が小さいから、SHだ!」と言われ、そのままSHになってしまいました。
    あまり強気な性格ではなかった(と、自分では思っています)ので、いいSHではなかったと思いますけど…。
    (賛美歌23番さんのコメントを見て、私もそんなパスを投げていたような気がして、当時のSOには申し訳なかったかも…と思ってしまいました)

    投稿: nzsheep | 2006年8月26日 16:12

    大型化が進む近代ラグビーですが、小兵ウィングも活躍の余地は充分にあると思います。

    投稿: エンドー | 2006年8月26日 15:26

    いつも楽しく拝見させていただいております。
    さて、私がSHにお願いしたいことの第一は「変化球を投げないで!」ということです。
    私の相棒だったSHは特にダイビングパスで無回転のボールを投げるのが得意だったので、もう、予測不能の変化をするもんだからノッコンが多く(私がへただったというのは置いといて)、FWにはほんとに申し訳ありませんでした。
    サッカーで言えば、リヨンのジュニーニョ・ペルナンブカーノの無回転FKに匹敵するかと。
    ということでSHは変化球を投げないでネというのが元SOの切なるお願いです。

    投稿: 賛美歌23番 | 2006年8月26日 09:06

    村上さん。いつも楽しく拝見しています。
    また、質問で申し訳ないのですが教えてください。
    用語の名称が外国と日本でなぜ呼び名が違うのでしょうか?
    もともと、イギリスのスポーツなので、英語だと思っていたのですが、日本独自のものになっているのでしょうか?
    例)
    スタンドオフ(日)とフライハーフ or ファースト・ファイヴ・エイス(英)
    ノーサイド(日)とフルタイム(英)
    等等
     

    投稿: Aslan | 2006年8月26日 08:54

    SHです。
    SHを 書いてくれると嬉しいですね、

    「猛獣使い」  クラブチームになると、昔 猛獣だった奴も いまでは ただの獣になってしまい、
    クラブチームのSHは FWとBKの間にはさまれる 中間管理職みたいです。 が SHは面白いですよ!!! 

    投稿: さんぼ | 2006年8月26日 08:11

    ついに日本人がアンダーアーマーを着ても外国人に負けない時代が来たことに、しかも同い年ということにモチベーションが上がりました。
    セコムのY選手は毎年楽しみにしていましたが、さすが、今年も素晴らしい。そしてやはり多くの方が楽しみにしていたのだと知りとてもうれしいです。しかし、何か心境の変化でもあったのでしょうか?
    春口翼選手はますます親父さんに似てきましたね。もうほとんど同じ顔。S・ロバートソンの髪が長いのにもびっくりです。

    投稿: 大阪人 | 2006年8月26日 02:00

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    受信: 2006年8月26日 21:49

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