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トップリーグ4節結果

土曜日は花園ラグビー場にいた。トップリーグ第4節の2試合が行われたのだが、ともに見応えのある好ゲームだった。第1試合のヤマハ発動機ジュビロ対日本IBMビッグブルー戦は午後1時キックオフ。強い日差しの中、前半はヤマハが優位に試合を進めた。開始5分、モールで前進したポイントから左オープンに展開して、FBレーニーがディフェンダーをずらし、WTB辻井のトライを演出。このあとも再三、オープン展開で大きなゲインを勝ち取った。

ただし、ヤマハにとっては大きな痛手が。試合開始直後、FWの要であるキャプテンのNO8木曽が密集戦で顔を強打し、16分までプレーしたが、眼底骨折の疑いで退場するアクシデントがあった。リーダーを失ったヤマハは、それでも前半を17-7とリードしたが、後半はじりじりとIBMが差を詰める。13分、IBMの猛攻を懸命に食い止めていたヤマハはSO大田尾がプロフェッショナル・ファウルでシンビン(10分間の一時退場)。流れはIBMに大きく傾き、23分にはSO加瀬のトライで20-17の3点差。続くFB高のPGで同点となる。後半40分、ヤマハはNO8フェヌキタウが大西、三角とつながったパスを受けてトライ。なんとか勝利をものにしたかに思われた。

しかし、IBMは最後のチャンスにかけて自陣から攻め、フィールド中央のラックから、SO加瀬が縦に走り込んでサイドを突破。50mの独走トライで同点に追いついた。最終スコアは27-27。IBMの粘りは見事だった。ヤマハは、前半の好機に突き放せなかったことが最後まで響いた気がする。引き分けの場合は、両者に勝ち点「2」が与えられる。両者とも、勝てなかったけど負けなかった。この2点が、今後の順位争いにどう響くか?

第2試合は、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対福岡サニックス・ブルース。こちらは、サニックスの果敢な攻撃が試合を大いに盛り上げた。「神戸製鋼はラインアウトなどセットプレーからの攻撃が上手い。できるだけ、相手ボールのセットプレーにならないようにしたい」。藤井監督の言葉通り、サニックスは安易にタッチに蹴り出さず、敵陣に神戸製鋼を封じ込めて連続攻撃をしかけた。前半の神戸製鋼のラインアウトが3回しかなかったことを見れば、作戦は成功していた。

しかし、神戸製鋼はそのわずかなチャンスをトライに結びつける。前半20分、SH後藤がゴール前のPKからの速攻でトライ。25分には、自陣22mラインのスクラムから展開して、FB八ツ橋がライン参加から大きくゲイン。最後はNO8クリブがトライして逆転に成功。サニックスもNO8ミュアがスクラムサイドを抜け出してLO伊達につなぐトライなどで追撃したが、後半は陣地的にも神戸製鋼が優位に戦って点差を広げた。

「サニックスが予想以上にチームができていて苦戦しました。スペースにボールを動かすラグビーがしたかった。まだクオリティーを上げる必要がありますが、選手の積極性は評価したい」と増保監督。3節までに比べてライン全体が前に出るようになり、相手のいないスペースにボールを動かすプレーができはじめたことには手応えを感じているようだった。怪我から復帰のHO松原、CTB元木もともにトライをあげるなど、チームを引っ張った。途中出場の伊藤剛臣の気迫は凄まじかった。勝負を決定づける突破を見せたが、脳しんとうで退場。退場後、意識ははっきりしていたようだが検査のため病院に向かった。

一方のサニックスも、防御を完全に崩してボールをつなぐシーンが多く、昨季にくらべて攻撃力は格段にアップしている。勝利をつかむ攻撃選択などに、やや雑な面はあったが、きょうのような試合を続ければ、上位チームに勝利する試合も出てくるはず。今季のトップリーグは上位陣も大事な場面でミスや反則があれば勝敗はひっくり返る実力差である。今後も何が起きるかは分からない。

トップリーグ第4節(9月30日)の結果
NECグリーンロケッツ○33-17●リコーブラックラムズ(前半21-7)
セコムラガッツ●17-45○東芝ブレイブルーパス(前半3-12)
クボタスピアーズ●25-55○サントリーサンゴリアス(前半11-29)
三洋電機ワイルドナイツ○53-7●ワールドファイティングブル(前半41-0)
ヤマハ発動機ジュビロ△27-27△日本IBMビッグブルー(前半17-7)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○41-22●福岡サニックスブルース(前半19-17)


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    コメント

    岡仁誌氏や氏の語るラグビーについてはもっと書かれていてもよいと思っていた。そう思うのも、失礼ながらもう76と高齢だからでもあるが、丁度『ラグビー・ロマン』(後藤正治著/岩波新書)が発刊された。
    大学選手権3連覇前あたりの同志社のプレーが私の目には焼き付いている。

    投稿: コドロニュー | 2006年10月 1日 21:35

    昨日は私も花園へ行ってました。両方ともなかなか面白い試合でしたね。
    サニックスの戦い方、森田選手を狙い撃ちしていたように見えましたが…。

    投稿: らぐじ~ | 2006年10月 1日 09:14

    昨日は久々にトップリーグの試合をたらふく見ました。
    もう、去年までの順位などで勝敗を予測するのは不可能に近い事を確信しました。
    ピラミッドの頂点が高くなったのが実感出来ましたので、裾野も広がって来るはず。次はそちらを実感したいものだと思います。
    さて、ちょっと気になった事があったので、村上さんの知っている範囲で教えてください。
    昨日の試合に限らず、常に見受けられる光景ですが、スクラムの競り合いで、落ちてしまって何度もやり直しになる場合、レフリーは結局どちらかのサイドにペナルティーを科しますが、あれこれと与えられる注意が的を射ていると思った試しが一度もありません。
    昨日はNEC戦でリコーが認定トライを取られ、選手の怒りがゴルポストに向けられてしまい、物言わぬポストが不憫でなりませんでした。
    「だいたいレフェリーはスクラムなんて組んだ事も無いくせに、分かった様な事言うんじゃあないですよ!」って、ボクをはじめとした、弱くて小心者のプロップは、みんな魂の雄叫びを上げているんですが、現役時代はプロップだったっていうレフェリーはいるのでしょうか? 否いたのでしょうか?
    分かりもしない人が、昨日の様に「あーしろ、こ−しろ」と何度も組み直しさせ、スクラムのつば迫り合いで5分10分と時間をかけてしまったのでは、現代のテレビ桟敷の皆さんから「スクラムを廃止せよ」の要望が再燃するのではと不安になりました。
    レフェリーにもスクラムの体験学習させ、どういう仕組みで崩れるか、崩されるかを知ってもらわないと、コラプシングの冤罪は今後も多発します。
    真犯人を科学的に捜査するために、そしてゴールポストの巻添え被害を食い止めるためにも、レフェリーへのスクラム体験学習を義務づけ、辛酸舐め子レフェリーを増やさないと。
    奇麗なお耳のレフェリーばかりでは、餃子も黙ってはいられません。

    投稿: ナベゾ | 2006年10月 1日 06:54

    村上さん。こんばんは。思ったよりたくさんのお客さんが入った秩父宮で2試合観戦しました。1試合目はメインスタンドから、2試合目はバックスタンドから観たのですが、どっちも特徴があって面白いものです。ラグビーも色々な楽しみ方があるものですね。来週も楽しみです。さて観戦記をいつもの如くTBさせていただきました。よろしくお願いいたします

    投稿: SANDA | 2006年9月30日 23:12

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