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怒りのJK

11日間香港に行っていたので編集者としての仕事はたまりまくりである。休む間もなく月曜日はとある会社で写真選びなどしていた。そんなわけで、香港に行っていたあいだに録画しておいた試合もなかなか見られず。週末までには見なきゃ、大学ラグビーにもついていけなくなるよ~。なんて、忙しがってますが、ラグビーのことだから楽しくやってます。

ところで、韓国に勝ってW杯本大会を決めた後の記者会見でカーワン次期ヘッドコーチ(JK)がW杯のスケジュールについて苦言を呈した。JKは僕が予選前にインタビューしたときからスケジュールに対する不満を述べており、「予選を突破しないと何も言えない。突破したら文句を言いたい」と話していた。その通り、記者会見でコメントしてくれたわけだが、改めてスケジュールを眺めると日本が目指す2勝が高いハードルであることが分かる。

日本は、初戦のオーストラリア戦(9月8日)から中3日でフィジー戦(9月12日)を迎え、次のウエールズ戦(9月20日)までは中7日あるのだが、カナダ戦(9月25日)はまた中4日で戦わなければならない。つまり、日本にとって世界ランキングの近い相手とは、リカバリーが難しい間隔で戦わなければいけないわけだ。逆にフィジーは日本戦が最初の試合、カナダは日本戦の前に8日間ある。日本側から見れば圧倒的に不利である。結局は、日本がこれまでW杯で1勝しかしていないために、アジアの地位が低くなっているわけだし、勝って実力を証明するしかないわけだが、それにしても苦しい。

9月7日~10月20日の開催期間の中で全48試合を時間をずらしつつ組み合わせるのは、難しいのは分かる。ただ、前大会のトップ8チームは、予選4試合で中3日という間隔はない。その他の12チームは、それぞれ最低1回は中3日がある。これでは上位国崩しは至難の業だ。いまから日程を変えるのは難しいと思うけど、今後のことを考えても、日本が不満を表明することは意味がある。そしてW杯招致を目指す日本協会には「日本でW杯を開催した場合はこうした不平等はなくしたい」と公言してほしいところだ。

JKが怒るのは前大会(2003年)のことも影響している。JKが率いたイタリア代表が厳しい日程になり、その時もJKは「上位国有利」と不満を表明していたのだが、変更はなく、来年のフランス大会でも同じ事が起きている。日本も2003年大会では、2試合目のフランス戦から3試合目のフィジー戦まで中4日、4試合目のアメリカ戦は中3日という短い間隔で戦い、アメリカ戦での動きは鈍かった。ただし、JK率いるイタリアは頑張った。10月11日の初戦こそ、NZに7-70で大敗したが、中3日で臨んだトンガ戦に36-12で勝利。続いて中5日で戦ったカナダを19-14と撃破。そして、中3日で迎えたウエールズに対して、15-27と食い下がった。2週間で4試合という強行日程で実力を示したのである。もし、ウエールズとコンディションを整えて戦っていたら、2003年大会ベスト8もあり得たかもしれない。そういうコーチだからこそ、不満表明には説得力があるし、影響力も大きい。

この日程は、JKの反骨精神に火をつけている。JKは言っていた。「日本のシーズンが終了したあと、さらにフィットネスを高めることが必要になる。フィットネステストに合格できない選手に言い訳は許されない」。タフなチームを作るため、来季の日本代表強化はかつてないほど厳しいものになるだろう。そうあってもらいたいよね。

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    コメント

    今日(29日)、太田GMがパリで開催されている07年W杯大会運営会議に出席されるため渡仏されるようですね。会議では、JKが怒っている試合日程の問題点を明示し、日程の変更を要求するとのこと。
    結果は別にして、W杯フランス大会に関わるIRBおよび参加各国の代表者の前で、筋の通った主張を堂々とするのは良いことですね。
    前回大会のように遠慮して何も言わないのはよろしくありません。

    投稿: マスター | 2006年11月29日 14:26

    カーワン氏の発言はもっともなことですし、私もW杯の日程には相当不満です。
    ただ、翻って今回のアジア予選の日程を見ると韓国は中3日、香港は中2日というのはいかがなんでしょうかね。日本は春の大会で2勝したから、というのでは、W杯列強の論理と同じではないでしょうか。あるいは2試合だけだから、でしょうか?何か事情があるのかもしれませんが、まずは自らを律しないと何も言えないのではと思いますが。

    投稿: Ravenhill | 2006年11月28日 23:49

    村上さん。香港での取材ご苦労様でした。カーワン氏の熱意が伝わってきます。そして、彼の気持が伝わってきます。日本代表のヘッドコーチとして久し振りに気持が伝わってくる人に出会えたようです。本文はJKさんのものですが、小生はKKさんの記事をトラックバックさせていただきました。よろしくお願いいたします

    投稿: SANDA | 2006年11月28日 14:51

    ウエールズ戦のハカの件が、出ているところを照会しますね。
    http://nzrugby.blog9.fc2.com/
    多分、前回100周年記念(対ウエールズ)で一回のみという事でTANAの時代に国歌と国歌の間にHAKAを行ったのを、今回もと言うことだったようです。
    ウエールズとしては、HAKAを受けて国歌で盛り上がって試合をしたかったようです。これがABS側ではうけいれられなかったようです。選手で協議して控え室で実施したようです。
    ABs側は、選手の気持ちを鼓舞するものなので理解して欲しいと言ってます。
    ファンとしては、みたいですけれどね。

    投稿: FL7 | 2006年11月28日 08:55

    日本の練習時間は世界でも群を抜いて長いと、ある外国人選手が言っていましたけれど、確かにNZの練習を観たらホントに少なくて驚きました
    元々のフィットネスにも開きが有るのかもしれませんから、一概に今の練習の仕方が悪いとは言えないのでしょうが、上位を負かして、発言権も手に入れて行かねばならないのでしょうか。イタリアチームは今回のスケジュールに関しても抗議を続けて欲しいです
    やっっぱり、下克上を果たし、日本からもIRBにコミッティーが入るぐらいにならなきゃいけないんでしょうね

    投稿: ナベゾ | 2006年11月28日 05:49

    前回大会は、日本もきついスケジュールでしたよね。ただ、それが改善されていたとしても、結果が違っていたと感じられるような試合があったかどうか‥‥

    こういうとき、過去に本大会で1勝しかしていない国は弱いですね。沢山の人をギャフンと言わせるぐらいの活躍を期待しています。ウェールズを喰うぐらいの勢いで。

    そのためにも、トップリーグ・カップ・日本選手権で研鑚を積み、その後フィジカルを鍛え直してパシフィック6ネーションズまで走ってもらいたいです。

    投稿: okurala | 2006年11月28日 01:26

    日本が勝つためには超えなくてはいけないハードルが沢山あるということなんですね…。

    ときに、本文と関係なくて申し訳ありませんが、ウェールズとオールブラックスの対戦で、オールブラックスがハカを控え室でやることになったという話を聞いたのですが、どういった経緯だったのかごぞんじでしょうか?

    投稿: bluster | 2006年11月28日 00:58

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