悲喜こもごも
金曜の夜は神戸のホテルに泊まった。土曜日の朝、花園ラグビー場に行ってトップリーグの2試合を観戦。神戸に戻ってラグマガ巻末インタビューの取材をした。きょうはずっと電車に乗っていた気がする。しかも、混んでた。神戸のルミナリエが開催されているためだ。そんなわけで、ただいま夜の10時過ぎ、やっとホテルの部屋で日記を書き始めたところだ。
きょうの花園も熱かった。きのうの東芝対神戸製鋼の試合もそうだったが、トップリーグは、トップ4争い、残留争いともに最終局面。選手達のモチベーションは俄然高まっている。それが観る者の心を揺さぶる。ワールドと日本IBMは、両者一歩も引かない攻防が続いた。前半終了時点で、5-5の同点。後半16分、ワールドはFWでしつこくタテ攻撃を仕掛け、最後はCTB中矢が中央にトライ。しかし、日本IBMも20分過ぎから相手ゴールライン前で5分ほど攻め続け、HO須田がトライ。12-12に追いつく。30分、ワールドFL田中のトライは、ラインアウトのサインプレーでHO本田が抜け出して繋ぎ続けたもの。19-12となったあとはスコアが動かなかったが、終了間際の日本IBMの波状攻撃をワールドが耐え抜き、今季初勝利を飾った。
ゲームキャプテンの本田は「素直に一勝できて嬉しい」と笑顔を見せ、「ヘッドコーチが交代することになり、次のコーチが決まるまで選手だけの期間があった。そこで危機感を持って一つになれたのは確か」とチームが一体になったことを強調していた。ワールドが勝ち点をあげたことで残留争いはますます混沌としてきたが、日本IBMもしぶとく7点差以内の負けに与えられるボーナス点「1」を獲得。これが最後に効いてくるのかもしれない。
第2試合のトヨタ自動車対クボタは、最終スコアだけを見るとトヨタの快勝だが、後半37分までは、31-27のトヨタ4点リードという拮抗した展開だった。クボタは、BKの要であるCTB吉田英之を大腿部の肉離れで欠いていたが、立ち上がりからNO8ケフ、SO伊藤、FBマクイナリを軸にボールを大きく動かし、FL岩上のトライと伊藤のPGで前半21分まで10-0とリードした。トヨタもSO廣瀬の絶妙のタイミングのパスで、LOケートがトライを返し、34分には、HO高山のトライで逆転したが、クボタもしぶとく食らいついた。チームメイトの頑張りに、吉田選手も試合後「感動しました」と語ったほど。後半30分あたりで、クボタがゴール前に攻め込んだのだが、ここでモールを押しきれず、BKに展開してミスが起きたところが勝敗の分岐点だった気がする。
最後は突き放したトヨタだが、後半9分に投入されたWTB遠藤のパワフルなランニングは圧巻だった。終了間際の2トライはいずれも遠藤が導き出したと言ってもいい。タックルを次々にはね飛ばす、ものすごい馬力だった。LOケート、FL中山、難波、赤沼の両CTBらが相変わらずよく働いていたのだが、FB正面のプレーにも驚かされた。前半は、キック処理でもたつくシーンもあったが、後半13分のトライは、ディフェンダー4人ほどに囲まれながら小刻みなステップであっという間に抜き去った。ただならぬ才能を見せつけたシーンだった。
「サントリーに敗れて、4位以内に残るためには負けられない試合だった。5ポイントとれて勝てたことを嬉しく思います」とトヨタ・朽木監督。一方、健闘しながらボーナス点すら獲れなかったクボタは4位以内が難しくなり、鈴木力キャプテンが記者会見のコメント中に絶句する場面も。キャプテンの重責を痛切に感じる姿だった。
◎トップリーグ第10節結果(16日分)
リコーブラックラムズ●7-36 ○ヤマハ発動機ジュビロ(前半0-12)
NECグリーンロケッツ●0-43○サントリーサンゴリアス(前半0-29)
ワールドファイティングブル○19-12●日本IBMビッグブルー(前半5-5)
トヨタヴェルブリッツ○45-27●クボタスピアーズ (前半14-13)
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コメント
トップリーグも大詰め。順位表を見ていて気になったことがあります。
勝数や当該チーム同士の勝敗よりも、ボーナスポイントや得失点差が重視されるシステムについてです。
トップリーグの大目的は、「日本代表の強化」ですよね。
代表が「世界一のディフェンス」を作ろうとしているのに、ロースコアゲームでの勝利より、ノーガードのトライの取り合いゲームの勝利のほうが評価される現行のシステムはおかしいと思います。
アジアの中なら、トライをガンガン獲りに行けばいい。でも、世界の強豪と戦う試合では、いかにロースコアの試合に持ち込むかが勝負となるはずです。とりあえず「4トライ」を目標にする試合ばかりこなしていて、接戦の戦い方は身につくのでしょうか。(PGの選択、時間の使い方など)
むしろ各試合で4トライを献上しなかったチームにボーナスポイントをあげてもいいくらいです。
トライシーンを増やすことでリーグを盛り上げたい気持ちは分かりますが、勝利を何よりもまず優先するシステムにしてほしいです。
勝点制はあってもいいですが、順位付けの優先順位を
①勝利数
②(勝利数が同じなら)引分の多さ
③(それも同じなら)当該チーム同士の勝敗
④(それも同じなら)勝ち点
⑤(それも同じなら)得失点差
としたらどうでしょうか。
村上さんはどう思われますか?
投稿者: のびた (Dec 18, 2006 5:43:48 PM)
村上さんの意見を聞いたいのですが土曜日のNEC。ラグビーファンとしてはマーシュの出場停止は当然戦力ダウンでがっかりでした。そしてK.Oから20分もしないうちに浅野がレッド。NEC対サントリー、この好カードがぶち壊しです。ともにラフP、スタンピング。NECに猛省を望みたいです。スポーツ紙を見てもサントリーをほめる記事は沢山あるのにNECを責めるものはほとんどなし。高岩、浅野両氏のコメント(紙上ですが)反省、ファンに対するお詫びはなし。私はおかしいと感じますが・・・いかがでしょうか?
投稿者: 夫婦ラグ狂 (Dec 18, 2006 9:40:27 AM)
今週末はお疲れ様でした。
ラグマガ巻末インタビューの取材が何より一番大変だったのでは?
ちゃんと記事になるのかが非常に心配・・・(苦笑)
投稿者: マスターK (Dec 18, 2006 12:33:09 AM)
軍曹様
丁寧な解説ありがとうございます。
そういういきさつがあったんですね。なら納得です!
投稿者: はり (Dec 17, 2006 7:17:56 PM)
マーシュの出場停止の件ですが、本人・関係者への事情聴取は行われたのでしょうか?出場メンバーが発表されてからいきなり通知があったので驚きました。
海外では同様のケースで該当選手が召喚されたとのニュースが報道されていますね。日本もプロ選手が増えており、出場試合数は選手の賃金にも影響する事も考えられますので、トップリーグも同様に選手の意見を聴く場を設けるべきでは?(現在行われていれば良いのですが)
NEC大東選手の幻のトライの件は、NECのアドバンテージ中にNECがノックオンしたのでジャッジは適切だったのでは?確かに周りの観客から疑問の声が上がっていました。(場内FMやJスポーツではフォローされているかも知れませんが)
投稿者: 軍曹 (Dec 17, 2006 2:11:52 PM)
苦戦するとは思っていましたが、NECの完封負けには驚きです
ますます目が離せなくなって来ましたね
村上さんのお仕事も過熱して来るのではないでしょうか
投稿者: ナベゾ (Dec 17, 2006 7:59:21 AM)
サントリーvsNEC戦はいつもより多くのお客さんがつめかけた気がしました。試合は一方的なゲームとなってしまいましたが、箕内選手に小野澤選手が果敢にタックルする場面等は、場内が本当に大きく沸きました。少しでも多くの観客の中で見るのはいいですね。やはり、熱気が違うような気がします。記事をTBさせていただきました。よろしくお願いいたします
投稿者: SANDA (Dec 17, 2006 4:50:43 AM)
今日のNECは試合運びが難しいと思いました。
田村編集長とも軽く話しましたが、マーシュの出場停止の件、一週間(一節)ずらしての適用とかできないんですかね?
チームは週末の試合に向けて調整して、メンバーが決まった後で出場停止が決まる事はやっぱり不利を受けるのではないのでしょうか?
ちょっとその辺にトップリーグへの不満を感じましたね。それと、NECの前半のWTB大東の幻のトライはアドバンテージ適用かと思いますが…。自分もレフリーの経験があるので難しさは分かるつもりですが、結果が結果だけに残念でした。
投稿者: はり (Dec 17, 2006 2:50:24 AM)
残留争いも白熱ですね。上位チームも下位チームに敗戦ということも出てきそうですね。
サントリーと東芝の2強の対決いよいよ楽しみですね。
投稿者: さちこ (Dec 16, 2006 11:46:07 PM)