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2006年4月23日 - 2006年4月29日

ワールドユース第1日目

Opening

4月29日、ゴールデンウィーク恒例のサニックスワールドラグビーユース交流大会が始まった。JSPORTSでは、この大会の様子を1時間番組で3回に分けて放送するので、僕も、小林深緑郎さんはじめスタッフのみなさんと宗像市のグローバルアリーナに来ている。単独高校の世界大会というのは現在では例がなく、今回は、IRBからの視察ということで、ボブ・ドワイヤー氏も来日した。世界の注目はどんどん高まっているわけだ。写真は開会式の日本ラグビー協会・森喜朗会長のスピーチ。

Sanix

今大会は、海外からの8チームと、日本の全国大会ベスト4、九州新人大会のベスト4チームの計16チームが参加。4つのグループでリーグ戦を行い、各順位のトーナメントが行われる。昨年優勝したNZのクライストチャーチボーイズハイスクール(CBH)は今年もNZチャンピオンとしての出場。初日は、長崎北と対戦したが、長崎北の素早い展開に苦戦していた。NZの高校はこれからシーズンが始まるので、新チームとしてのスタートを切ったばかり。仕上がりはまだまだだ。新チームに切り替わったばかりというのは、日本のチームにも言えることで、昨年も一試合ごとにチームの結束が強まっていくのを目のあたりにした。そのあたりもこの大会の見所である。

CBHが優勝候補の筆頭ではあるが、初日を見ていると、南アのモニュメントハイスクールが、パワフルな突進で大分舞鶴を圧倒、現在、南ア高校ランニング7位の実力を見せつけた。海外のチームは学校スポーツより、クラブでプレーしていると考えがちだが、実は、NZ、南ア、イングランドでは、高校のクラブも盛んに活動している。だから、チーム作りの一環としても、この大会は貴重な経験になるようだ。

Higashi

写真は、初日の最終戦となったDプールの東福岡対トンガカレッジ戦。トンガカレッジの激しいタックルにひるむことなく東福岡が縦横無尽にボールをつないだ。強い! 同プールでは、アイルランドのクリスチャンブラザーズカレッジが伏見工業に終了間際の逆転勝ち。アイリッシュ魂を見せて歓喜にひたっていた。Cプールでは、初出場の東海大仰星がフランスのリセ ベルビューハイスクールに快勝。佐賀工業は低いタックルの連続で、オーストラリアのマリストカレッジに肉薄した。Aプールの桐蔭学園も巨漢揃いのアイヴィーブリッジコミュニティーカレッジ(イングランド)に健闘。Bプールでは、韓国王者のペゼハイスクールが大阪工大高をビッグヒットの連発で苦しめていた。ペゼはなかなかやるね。今大会は昨年より、参加チームの実力が接近している。今後が楽しみになってきた。 

Sabu

色鮮やかな花に誘われて撮ったのだが、向こうに見えるのは試合を控えた選手達が調整するグラウンドである。ここグローバルアリーナには「グローバルスタジアム」と呼ばれるメイングラウンドと、陸上トラックのついたサブグラウンドのほかに3面のラグビー場がある。体育館、柔道場、テニスコート10面もあり、何度来ても驚かされる。これから大会終了日まで試合のある日は連日レポート書きますね。

◆第一日目の結果
◇Aプール
クライストチャーチボーイズハイスクール(NZ)○34-5●長崎北
アイヴィーブリッジコミュニティーカレッジ(イングランド)○24-17●桐蔭学園
◇Bプール
モニュメントハイスクール(南ア)○45-14●大分舞鶴
大阪工大高○24-5●ペゼハイスクール(韓国)
◇Cプール
東海大仰星○24-7●リセベルビューハイスクール(フランス)
マリストカレッジ(オーストラリア)○28-15●佐賀工業
◇Dプール
クリスチャンブラザーズカレッジ(アイルランド)○22-19●伏見工業
東福岡○39-0●トンガカレッジ(トンガ)

※当初アップした大阪工大高とペゼハイスクールの結果が逆になっていました。
大阪工大高勝利です。お詫びして訂正します。ごめんなさい。

■U23日本代表NZ遠征最終戦結果
U23日本代表●5-34○ニュージーランド学生代表(前半:0-21)


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NEC優勝祝賀会

27日(木曜日)の夜は、NECグリーンロケッツの優勝祝賀会が都内のホテルで開催された。NZに帰省中のマーシュ選手など数名が諸事情で欠席したが、浅野キャプテン、箕内選手など、ほとんどの主力選手が顔を揃えて、関係者に改めて日本選手権連覇を報告した。

Nec

新体制の発表は、5月1日になるようだが、「進化し続けて連覇したいと思います」と高岩ヘッドコーチが決意を述べるなど、選手のコメントも来季を見据えたものが多かった。各ポジションの選手紹介があって、これがかなり笑えた。代表して一人ずつがコメントをしたのだが、37歳のベテラン東選手が「プロップ代表として、イケメン東が挨拶します」と、いきなり笑いをとり、続いてプロップの猪瀬選手が「イナバウアー」ならぬ、「イノバウアー」を披露。

HB団代表の辻選手は「ツジ・ファンデルヴェストハイゼンです」で、つかみはOK。CTB向山選手が「うちのセンターは、パス放れない、走れない、キック蹴れない、タックルだけ見に来てください」と自虐的に語れば、WTB/FBの最年少・武井選手が「チームで1、2を争うスピードスターが集まっているのですが、パスが回ってこない」と、すかさず引き継ぎ、コメントの息はピッタリだった。

Tsuji

こちらは、辻選手と早稲田大学の先輩である堀越さん(立正大学ラグビー部監督)が談笑しているところを、ちょっとおじゃました。SHのパスについて、面白そうなことを話していたので、聞き耳を立ててみる。

「……だから、球の回転が遅い方がボールは取りやすいんだよ……」(堀越)
「もっと聞きたい~。もっと教えてくださいよ~」(辻)

堀越監督は大学院で勉強中なのだが、そこでボールの回転を測定する実験をしているそうで、堀越監督のパスは、1秒間に7.5回転。ちなみに早稲田の後輩にあたる某選手は1秒間に10回転なのだとか。感覚的にプレーしていたことに科学的な裏付けがあると、コーチとしては説得力があるんだろうなぁ。そんなことを考えながら2人の話を聞いた。

この日は、NECスポーツのファンクラブ「ロケッツクラブ」の会報誌(6月発行予定)の仕事で、たくさんの選手に話を聞いた。日本代表の熊谷選手や、FL大東選手、CTB水田選手に高岩ヘッドコーチ。いっぱい原稿書きます。実は、男子バレー「ブルーロケッツ」、女子バレー「レッドロケッツ」のベテラン選手と東選手の鉄人座談会もすでに取材済み。さて、誰が出てくるか。NECファンの方、お楽しみに。

◎愛好情報
1)福岡サニックスブルース新体制
主将=古賀龍二、副将=西端要、バックスコーチ兼任選手=鬼束竜太、スクラムコーチ兼任選手=松園正隆
2)日本IBMビッグブルー新体制
主将=髙忠伸、副将=伊藤太進、徳永伸太郎
※ビッグブルーは、現在豪州合宿中。22日は、キャンベラスタジアムでのスーパー14「ブランビーズ対ハリケーンズ」のカーテンレイザーで、ACTブランビー・ランナーズと対戦。19-76で敗れるも、五分に戦える部分が多かったようだ。25日には、シドニー・サモアと対戦し、37-32で逆転勝ちした。
3)現在、発売中のanan(アンアン)に日本代表の武井敬司、大野均、吉田英之の3選手のカッコイイ写真が掲載されているようです。

追記◎コメントでナイター照明について質問がありました。僕もナイター設備は必要だと思います。申し訳ないのですが建設費については詳しく分かりません。ナイター照明の取り付けは計画されたことはあるのですが、スタンドの改修中にオイルショックがあったり、バブルが弾けたりで、予定が縮小されるたび、ナイター設備は先送りされてきたようです。以降は、今の競技場にナイター設備だけをつけるのなら競技場全体を改築しようという考え方があり、どんどん先送りされているというのが現状でしょう。一番の理由は、必要に迫られていないということ。そして、収益減によって予算がないことでしょう。ただし、金曜日のナイター試合、あるいは暑い時期のナイター試合が集客面を考えても必要とする関係者の声はあがっています。この件は、また追々書いていきたいと思います。

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U23日本代表快進撃

木曜日、東京は朝から雨だ。なかなか暖かくならないなぁ。昨日のプレスリリースはちょっとびっくりした。ニュージーランド遠征中のU23日本代表が、U23ヴィクトリア大学を116-0で破った。ここまで3連勝。見ていないので論評はできないが、チームのまとまりがでてきているのは確かだろう。メンバーなどの詳細は日本協会のHPを見ていただきたいのだけど、遠征が始まった当初、佐々木隆道キャプテンはこんなコメントをしていた。

「まず、今回U23日本代表の一員としてNZに来られたことに対し、私自身非常に嬉しく思っております。そして代表としてのプライドを持たなければならないと再認識しているところです。この遠征の目標はU23日本代表という1つのチームになること、そしてNZUに勝つこと、の2つです。ハードルは非常に高いと感じますが、それを達成したときに得られる感動はすばらしいものだと思います。代表として戦うからには勝ちます。期待してください」

そして、いよいよ最終戦のNZU戦(ニュージーランド大学クラブ代表)を迎える。この試合は、4月29日、スーパー14のハリケーンズ対チーフスのカーテンレイザーとしてウエリントンのウエストパック・スタジアムで17:30から行われる。日本が3連勝していることと試合の舞台を考えれば、NZUも相当の意気込みで来るはず。過去のNZUと日本の交流を振り返れば、ホームでのNZUは圧倒的に強い。2004年には、日本A代表が12-99と大敗している。今年こそ、いい試合を。

最後の試合を前にした有賀選手のコメント。
「4月15日に始まったこのツアーもあっという間に時が過ぎ、あと5日を残すのみになりました。29日のNZUに向けチームの調子が上がってきています。バックスリーダーとしてこのツアーに携わってきましたが、コンバインドチームということもあり意見や考え方の違いがあり難しい点もありました。しかし選手、チームともまだまだ伸びしろがあるのでこれからが楽しみです。疲れもたまってきていますが最後までしっかりやっていきます」

◆U23日本代表の試合結果
第1戦 ○44-7● U23マッセイ大学(前半20-7)
第2戦 ○42-5●U23ワイララパ・ブッシュ(前半7-5)
第3戦 ○116-0●U23ヴィクトリア大学(前半43-0)


◎韓国ラグビー情報
 このブログではおなじみになった見明さんからの情報です。いただいたメールを要約して紹介します。
【ソウル市ラグビー場が2006年シーズンで閉鎖へ】
 長年、韓国ラグビーの聖地として戦いが繰り広げられてきたソウル市ラグビー場。ソウル市中心部から西側に電車で30分ほど(温水駅)にある。芝とスタンドを持つ第1グランドに土のサブグランドの2面があり、春シーズンは、芝育成のため土のサブで試合が今年も行われていた。
 そんなラグビー場の存続問題はずっと潜伏していた。元々、工場街の一角にあった土地が、ラグビー関係の資産家の厚意でラグビー場に生まれ変わった。現在も横は、鉄工所などが立ち並び東京・秩父宮周辺のようなおしゃれな雰囲気は無い。
 その資産家一族の相続問題やソウル周辺の土地の高騰、開発化が進み駅前徒歩5分の広大な空き地(?)に関心が向けられたらしい。土地の売却が決定し閉鎖になる。
 代替施設としては、2005年に新しい競技場を完成させてラグビー誘致に熱心な仁川が第一候補という。仁川は国際空港もあり知名度は抜群、全国を結ぶ高速バスや国内航空路線もあり交通の便も良い。ソウル市内とはバスや鉄道(1号線)、地下鉄もあり45分くらいの距離。
 

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ラグマガとクリニック

毎月25日は、「ラグビーマガジン」の発売日、そして今月は年4回の別冊「ラグビークリニック」も同時発売である。

まずはラグマガを読む。僕が構成した岩渕健輔選手のインタビューを再読する。フランスでプレーすることを決めた岩渕選手のラグビー観は面白い。世界のトップ国と実力的に差があるのに、プレーする環境がどんどん良くなる日本ラグビーの問題点を端的に話している。長年苦しんだ膝の状態もいいようだ。頑張って。

リコーブラックラムズを引退する神鳥裕之、堀正幸、石井誠3選手が、ラグビー人生を語る「胸張って」に、しみじみ。タックルマン石塚武生さんは、茨城県の常総学院高校での監督生活スタート。53歳の新米監督の成功を祈る。低迷久しい明治大学のヘッドコーチ藤田剛さんは、スクラムはじめセットプレーでの圧倒を目指す。それでこそメイジだ。

ほかにもたくさん興味深い記事はあるけど、連載「トライライン」で小林深緑郎さんが書いている、新ルールの実験の様子は勉強になる。「ラックで手が使える?」、「モールコラプシング容認?」、世界はどんどん進んでいるぞ。

続いてラグビークリニック。今回のテーマは「イチからはじめよう~始。」。本格的なラグビー経験のなかった指導者が初心者を育てて強豪チームとなった四日市農芸の物語は、全国の高校生に勇気を与えるはず。福岡高校の森重隆監督のインタビューを読んでいたら涙が出てきた。巻頭インタビューの大久保直弥選手もそうだが、みんな、「あきらめない」という気持ちは共通する。神戸製鋼の後藤翔太選手は、出身の大分ラグビースクールの恩師を訪問。「僕が先生から学んだのは、ラグビーではなく、人間としてどうあるべきか、どう生きるべきかということ」と話す。

今回のクリニックは、季節を考えて、ラグビーをイチからはじめるためのノウハウが満載なのだけど、図らずも人間性の大事さが、いたるところに出てくる。ラグビーっていいね、スポーツって素晴らしいねって感じられる、いい出来だ。

クリニックの巻末には、ラグビー用語集がついている。最近、新しい言葉がどんどん出てきているので、お復習いする意味でも、ぜひご一読を。

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グルジア戦スコッド

月曜日の午後、グルジア代表来日シリーズ(5月10日、日本A。5月14日、日本代表)の日本代表合宿参加メンバーと、日本A代表合宿参加メンバーが発表になった。詳細は日本協会のHPをご覧いただきたいのだが、代表メンバーは、韓国戦のメンバーを軸にアラビアンガルフ戦で活躍した、CTB今村雄太選手、SH池田渉選手をプラスした編成になっている。今村選手の評価はやはり高いようだ。

コメントで、日本A代表とU23の位置づけについてご質問があったが、日本A代表は、準日本代表であり、ベテラン選手ももちろん入っている。U23は23歳以下の代表チームなので別モノです。今回のA代表には、大久保直弥選手ら3月に発表された代表スコッドの中で、アジア予選に出場しなかった選手達が多数含まれている。

今回のメンバー編成は、エリサルドHCの説明によれば「負傷者や諸事情で辞退している選手をのぞく、現状のベストメンバー」とのこと。今回は入っていないが、諸事情が許せば今後呼ばれる可能性がある選手として、箕内、小野澤、赤塚、オライリー、森田、立川らの名前もあがっていた。

スコッドに入っていなかった選手では、トヨタ自動車の谷口智昭選手が、赤塚、鈴木選手の怪我のため追加招集。コカ・コーラウエストジャパンの山口智史選手については、三地域リーグ(トップキュウシュウ)のパフォーマンスで追加選出されたという。というのは、三地域からも日本代表への道筋をつけたいという要望があがっており、その中でエリサルドHCが高く評価した山口選手が入ることになったのだとか。ただし、試合に出場するかどうかは、A代表の合宿でパフォーマンスをチェックしてからの判断になる。

僕は、アジア予選でいいパフォーマンスをした選手を軸にしていくのは、いいことだと思っている。ここにA代表や、これからエリサルドHCがNZに視察に行くU23の選手達の中から数名を加え、いいチームを作ってもらいたい。ちなみに、A代表のキャプテンは、試合に出場すれば、LO大野になるとのこと。エリサルドHCは、大野を高く評価しており、報道陣から理由を説明されると、無言で「最高!」というジェスチャーを見せた。これを通訳の方が「ピカイチ!」と声に出して、会見場は笑いに包まれた。

関係者によれば、大野、浅野両選手については「彼らは本物のラガーマン」だと、その献身的で勇気あるプレーぶりに惚れ込んでいるらしい。確かに、韓国戦での大野選手の運動量は際だっていた。
「いいとこ見てるやん、ジャンピエール」
これは、僕の心の中のつぶやきである。

※訂正=山口選手の件で、当初この日記に「三地域対抗」と書いたのですが、これは「三地域リーグ」の間違いでした。申し訳ありませんでした。

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名古屋のイベント報告

遅くなってしまったが、土曜日に名古屋で開催された「J-RUGトークイベント」のことを書きたい。ゲストは、トヨタ自動車ヴェルブリッツの廣瀬佳司、麻田一平、内藤慎平の3選手。たっぷり2時間のイベントは、トークあり、実演ありで盛りだくさんの内容になった。終了後は、3選手のサイン会&写真撮影会。参加してくれた地元・明和高校、三重県からやってきてくれた四日市農芸高校も、エナメルバッグなどにサインしてもらっていた。写真は、すべて終了して、ほっとして出演者で撮影したもの。麻田選手も、愛好日記を読んでくれているようだった。嬉しいね。

Toyota

イベントは、吹上駅至近の「ちくさ座」で6時半からキックオフ。まずは、廣瀬選手が日本代表辞退の気持ちを語った。「2007年に自分がワールドカップでプレーするイメージがわかない」というのは、プレスリリースでも流れたが「今のラグビーはスタンドオフに求められるものが、どんどん変わっている。日本代表はもっとスケールの大きな選手にやってもらいたい」と語った。ワールドカップ3回出場の名SOの言葉は重い。廣瀬選手は、自分の日本代表キャップとトップリーグの得点王、ベストキッカー賞の盾も持参し、参加者に手にとってもらったり、プレースキックのけり方を軸足の数センチのこだわりまで話してくれたり、大サービス。最近、自宅にキャップや海外のチームと交換したバッヂなどを陳列する場所を作ったことなども明かした。

麻田選手も内藤選手も、自分の体験を優しく話してくれたのだが、大阪工大高の出身の麻田選手は、高校の大先輩である元木由記雄選手直伝の「元木パス」という練習を披露し、素早くパスを放るための方法を高校生たちに実際に指導。内藤選手もラグビーの試合で実際に起きることを想定した個人練習を実演してくれた。内藤選手も柔道経験者で、あの足腰の強さはそのへんからきているようだ。SHをしている高校生にパスをしてもらったら、けっこう上手でアドバイスがなかったり、いきなりダイビングパスする子がいたりと、実演コーナーは進行役の僕としても楽しかった。トークは細かいところまで行き、疲労回復のために試合後30分以内に炭水化物をとったり、冷水と温水に交互に浸かることや、すごい外国人選手は誰かなど、興味深い話もいっぱいあった。

廣瀬選手に「日本人選手で凄いのは誰?」と聞くと「大畑大介」と答え、京都産業大学時代、連日の早朝練習で後輩にあたる大畑選手とコンビでウエイトトレーニングを続けたエピソードを披露。「1年目はひ弱だったのに、どんどん逞しくなった。最後はこっちが息切れして。だから大畑大介を育てたのは僕です」と笑顔で語った。失礼ながら、意外なほどよく話してくれた。しゃべりに自信をつけた廣瀬選手というのは、イメージわかないなぁ(笑)。

そういえば、麻田選手がこんなことも。「日本代表スコッドが発表されて、エリサルド・ヘッドコーチが、『95%はこのメンバーでW杯に行きたい』と言っていたとか。僕と内藤と難波さんで、その5%を目指そうということで、【チーム5%】を結成したんです」。多くの選手が真剣に日本代表を目指しているのはいいことだ。

3選手、スタッフのみなさん、お疲れ様でした。

◎トークイベント情報
名古屋のイベントは無事終了しましたが、僕の関わるトークイベントはまだまだあります。
5月28日、神戸では神戸製鋼の増保監督とトークライブをやります。詳細、お申し込みはコチラまで。
6月3日は京都です。元・啓光学園の監督として常勝チームを築いた現・龍谷大学監督記虎敏和さんが書き下ろした「常勝の理由 紅蓮たれ」の出版記念講演会が開催されます(龍谷大学深草学舎にて、14:00~16:00)。申し込み方法など詳細は、25日発売のラグビーマガジン6月号P.140で告知されます。第一部では記虎さんが「指導者としての挫折と栄光」を、第二部では編集を担当した僕とラグマガの田村編集長も参加して、「ラグビーを通じた人間教育と日本ラグビー界のこれから」について語ります。常勝の理由って、聞いてみたいですよね?


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ジャパン勝利

日本代表が韓国代表に勝ち、11月の2007年W杯アジア最終予選に進むことが決まった。心配性の僕はとりあえずほっとしている。きょうは、JSPORTSの生放送で解説をさせてもらったのだが、韓国は若手を多数起用したうえ、出来は悪かった。特に、ランニング・スピードでの勝負ではなく、キックを多用したのは日本にとっては好都合だった。秋の最終予選には、きょうのメンバーに8名ほどは加えてくる。だから、手放しで喜ぶことはできない。それでも、前半の日本代表の出来はかなり良かったように思う。

大畑選手も「10年くらい代表をやっていますが、前半はその中でも1、2を争うくらい安定したゲームができました」と語っていた。SO大西選手のキックも、韓国にカウンターアタックをさせないように、いい位置に蹴っていた。前半10分、久富の先制トライは、韓国ゴール前ラインアウトからのモールだったが、相手が対処していないのだから狙って当然である。直後のトライも、ハイパントをあげて、相手に獲らせて、タックルで仕留めてターンオーバー、そして素速くボールを散らしてのもの。なかなか、いいラグビーをしていた。韓国の長所を出させないように戦っていた点で、僕がこれまで見てきた日本代表戦の中でも、かなりうまくコントロールできた試合だった気がする。

いろいろな意見はあるだろうけど、浅野キャプテンを軸に、韓国に負けないようにアグレッシブに仕掛けた点は評価できるし、スクラム、ラインアウトも安定していた。エリサルドHCも「前半はきっちり支配した試合ができた。約50分間、いい試合ができたことは満足している」と、一定の評価を与えた。浅野キャプテンは「個人が判断して相手のいないスペースにボールを運べるようになった。HB団も80分間、意識して組み立てていたと思う。ただ、僕のディフェンスミスでリズムが悪くなったことは課題」と語った。

ディフェンスミスとは、浅野選手と大西選手の間を抜かれた後半17分の韓国のトライのことである。ただし、大西選手も「僕が早く流しすぎたかもしれない」と言っており、2人ともが自分の責任と答えている点は、いいと思う。ほんの少しのコミュニケーション不足だった。ただし、今後の対戦相手は、一つの判断ミスが命取りになる相手ばかりなので、ミスは許されない。見事にゲームをコントロールした大西選手は「やっとアジアレベルまではこれた。これからは、もっとスピードを上げないと、とは思う」と気を引き締める。
その通り、5月以降の相手は強豪揃い。満足することなく、もっと早く、もっとアグレッシブに戦って白星を重ねてもらいたい。

ちなみに、大畑選手のテストマッチ・トライ数が62となり、世界記録の64にあと2つと迫った。LO佐藤選手も代表初トライだった。ナイスサポートでした。

土曜日に名古屋で行われたトークイベントの件は、明日の日記でアップします。

◆試合結果
日本代表○50-14●韓国代表(前半33-0)
◆U23日本代表の第2戦
U23日本代表○42-5●U23ワイララパ・ブッシュ(前半7-5)
◆U19日本代表第5戦結果
U19日本代表△13-13△U19ルーマニア代表(前半10-3)
同点の末、5名同士によるPG合戦で日本が4対1で勝利。

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