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2006年2月12日 - 2006年2月18日

お薦めマッチ_0218

金曜日の午後は、JSPORTSでシックスネイションズとスーパー14の収録があった。放送は後日だが、イタリア代表って、ものすごく強くなっている。体格的に他チームにまったく引けをとっていないし、CTB陣のタックルがいい。間合いを実に上手く詰める。イタリアは、6月に来日の予定もあるので視聴可能の方はぜひ見ておいてください。

夜は自宅のテレビで第1節のハリケーンズ対ブルーズを観戦した。ハリケーンズのコリンズ、ウマンガ、ノヌー、強い、速い、巧い。ノヌーは、ウマンガみたいなプレーができるようになってきた。強さだけでなく、スピードの変化で防御を突破し、捕まった後の身のこなしも柔らかい。大人のプレーができてきた感じだ。

さあ、いよいよ明日は日本選手権準決勝である。早稲田がトップリーグ、マイクロソフト杯王者東芝府中にどこまでやれるかに注目が集まるが、スクラム、ラインアウトで東芝がマイボールを完璧にキープできるかどうか。早稲田が東芝の攻撃起点を崩せれば面白い試合になる。昨年10月、シーズン中にもかかわらず、東芝は早稲田に胸を貸した。その練習試合では東芝が圧勝しているが、その時の印象を早稲田の選手達は「意識の高さを感じた」と言っていた。東芝の強さとは個々の選手が働き続ける意識の高さにある。早稲田がどこまで追いついたのか、尊敬する相手への挑戦、互いに認め合う者同士の戦い。ほんとうに楽しみだ。

もう1試合の三洋電機とNECも激しい試合になりそう。金曜日に発表されているメンバーでは、NECはFWにサウカワとマーシュという2人の外国人選手を入れてきた。三洋のヴァハフォラウ封じかな。トーナメントに強いNECの真骨頂はここでも発揮されるのか。NECの鉄壁の防御をトニー・ブラウンがどう崩すか。こっちもライブで見たい。でも、僕は秩父宮でお仕事でございます。

◎2月19日(日)
14:00KO 三洋電機ワイルドナイツ対NECグリーンロケッツ(花園 13:55~J SPORTS 1 生中継)
14:00KO 東芝府中ブレイブルーパス対早稲田大学(秩父宮 13:55~J SPORTS 3 生中継)

◎愛好的読書日記
知人から借りた小説【その日のまえに】(重松清著 文藝春秋)を読み終えた。感動。僕はけっこう一冊読むのに時間がかかるタイプで、ちょっとだけ読んで、他の本を読んでまた戻るみたいなことをしてしまう。だが、この本はそれとは別に一気に読みたくなくて、終わって欲しくなかった。青臭い感想。「毎日を悔いなく生きていこう」。構成も上手い。勉強になりました。

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海外ラグビー

hub

木曜日の午後、都内のとあるパブでJSPORTS「ラグビープラネット」の収録をした。ちなみに、僕は11日の夜、このパブでフランス対アイルランド戦を観戦した。そういう夜もあったりするのだ。プラネットの19日深夜初回放送は海外ラグビー特集である。いつもの僕と矢野さんコンビに、ラグビー博士の小林深緑郎さんをゲストに迎えて開幕したばかりのスーパー14、シックスネイションズについて話した。

日本はまもなくシーズンが終わるが、南半球はスーパー14からシーズンイン、そして北半球はこれから5月にかけてクライマックスを迎える。スーパー14とシックスネイションズが並行して行われる3月、4月というのは、海外ラグビーファンにとっては至福の時なのだ。スーパー14は、世界最高のSOカーターが中心で優勝候補のクルセイダーズを筆頭にNZのチームが引っ張る。しかし、深緑郎さんによるとオーストラリアのレッズが意外にいい出来らしい。僕が見たところ、ブランビーズもやはり安定しており、南アのストーマーズも南ア代表FBのモンゴメリーがSOを務めて注目されている(ごめんなさい、シャークスでした)。

JSPORTSでは、すでにウエスタン・フォースとブランビーズの試合を放送したが、2月17日(金)のブルーズ対ハリケーンズから本格的にスーパー14の放送が始まる。この試合、面白いようなのでご期待ください。

シックスネイションズも、実力的に上位進出は厳しいと思われていたスコットランド、イタリアの健闘で優勝の行方が分からなくなってきた。ここにきて昨年の優勝チーム、ウエールズのラダック監督が家庭の事情を理由に急遽辞任するというニュースも飛び込んできた。このあたりの事情も深緑郎さんが教えてくれている。日本選手権と同時に、海外ラグビーもお楽しみに。

◎愛好的読書日記
コメントに藤島大さんの【知と熱】(文春文庫)のことがあったが、僕も大好きな本だ。大西鐵之祐氏のラグビー哲学というか人生哲学が分かりやすく描かれている。僕が大西先生に感銘を受けたコメントが使われているところがまた嬉しい(笑)。最近は運動不足もあってできるだけ車を使わないようにしているのだが、そうすると移動中に読書の時間が増える。以前に紹介した松瀬学さん著【日本を想い、イラクを翔けた ラガー外交官・奥克彦の生涯】(新潮社)もじっくり読ませてもらった。2003年11月、イラクに散った外交官・奥克彦さんの足跡を追ったノンフィクションである。彼と早稲田ラグビーの関わり、清宮監督との絆のことは知っていることが多かったのだが、実際に彼がイラクでどんな活動をしていたのかは詳しく知らなかった。数え切れないほどの命を救ったエピソードなど、多くの関係者の証言をもとに、そのことが詳細に描かれている。公平無私。人間に対する愛を感じた。特に若い人に読んでほしい。

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記憶について

15日朝のスポーツ紙などに「2月14日はマッチの日」と記事があった。実は僕はそれに気付いていなかったのだが、知人からファックスやメールが送られてきた。僕のマッチ好きもかなり浸透してきたぞ~。来年の2月14日も武道館でライブをやるという話なのだ。正月に購入したマッチ箱を何度も聞いているのだが、最近は「ためいきロカビリー」にはまっている。「愛はひとつ」もいいかも。

コメントで反応の多かった「グースステップ」については僕はキャンピージの印象があまりに強く、日本人選手のことが思い浮かばないのだが、明治大学の吉田義人選手がよく使っていた印象がある。普通に走っている選手が少しスピードを緩めたかと思うと突然足を跳ね上げて加速する。ペースの変化でタックラーを惑わすステップだ。直線的な動きだから、タッチライン際などスペースがないときに有効。goose-stepで英和辞書にも載っている。早稲田のCTB今村選手あたりは、できそうな気がする。

水曜日はある大学の指導者の方とじっくりお話しする機会があったのだが、もう40年ほど前になる中学時代の試合を詳細に話してくれた。たくさんの選手にインタビューしてきたが、選手の記憶というのは恐ろしいくらい細かく正確なことが多い。試合全体の内容はおぼろげでも、トライの瞬間やパスの軌道、相手を抜く時の動きなどは鮮明に記憶に刻まれているのだ。僕も小学生の頃、ラグビースクールで初めて相手のキックをチャージした瞬間の気持ちとか、手の感触を憶えている。コーチの「おいっ! 楽に蹴らしていいのか?」という声に「くそ~、行ったれ~!」と思って飛び込んでいった。 意外に痛くなかった。高校で本格的にラグビーを始めてからの初トライは一生忘れないだろう。僕に最後のパスをくれた瞬間の先輩の顔まで憶えている。それから卒業まで約30本くらいトライしたけど、ほぼ思い出すことができる。

逆に言えば、敗因となった自らのミスなど思い出したくないシーンも記憶に刻まれるわけだ。僕は大学3、4年生はフルバックだったから最後にタックルを外されるような嫌な思い出がいくつかある。だからかもしれないけど、敗因になるようなミスをしてしまう選手がいると、僕が落ち込んでしまうときがある。解説をしていても、あ~っ、これ一生背負うだろうなぁ、なんて思って黙ってしまうのだ。長くラグビーをやっていれば仕方ないことだけど、選手達の会心の記憶が多くなる試合を、残りの日本選手権に期待したい。

日本選手権準決勝まで、あと3日。

◎愛好的観劇日記
【時代劇 桜飛沫 さくらしぶき】(企画・制作/阿佐ヶ谷スパイダーズ)観ました。世田谷パブリックシアターにて。作・演出=長塚圭史、出演=橋本じゅん、水野美紀、山本亨、山内圭哉、中山祐一朗ほか。長塚作品は「LAST SHOW」以来だったけど、相変わらず、僕のあらゆる感情を刺激してくれる。気持ち悪かったり、笑ったり、怒ったり、泣いたり、大変だった。残酷に人が死ぬけど、どこかに優しさがある。桜は、ただあるだけで感動する。かっこいい芝居だと思った。最近はCMの「ひであき~」でおなじみの中山さんも大活躍だった。

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日本代表、動き出す。

火曜日の東京は快晴だった。ここ数日忙しくて庭の木を見るヒマもなかったのだけど、梅とか桃の木が花を咲かせる雰囲気が出てきてる。あと2週で日本のシーズンも終わりか。2月11日の入替戦、僕は秩父宮ラグビー場のバックスタンドで見ていたのだが、トップリーグですでにシーズンを終えた選手達がたくさんいた。みんなラグビー好きだなぁ。日本代表は今週から先日発表のスコッドで、日本選手権に出場していない選手達に対して「ストレングス講習会」を実施する。ストレングスの強化を重要課題に掲げる日本代表にとっては大切な一歩になる。

最近、コメントでたくさん質問をいただいているのですが、あまり答えられず、ごめんなさい。開幕したシックスネイションズやスーパー14についても書こうとしつつ、時期を逸してしまう繰り返しである。株式会社セプターの最新コラムに両選手権を見た感想を書いてみた。興味のある方はリンク集からどうぞ。

スーパー14のことは、みなさん知っていて当然のように書いてしまっているのだが、分からない方もいると思うので簡単に説明しておきたい。この大会は、南半球3強国(NZ、豪州、南ア)のプロクラブ14チームが14週間にわたってリーグ戦を繰り広げ、最後はトップ4によるプレイオフで優勝が決定する。昨年まで10年間は12チームだったので「スーパー12」と呼ばれていた。今季は豪州と南アのチームがひとつずつ増えている。特徴は、主要な地域ラグビー協会が母体になってプロチームを作っていることで、イングランドやフランスで行われている単独クラブのプロリーグとは異なる。したがって、チームとしての活動も、基本的にプレシーズンの12月、1月あたりから大会が終了する5月末まで。三洋電機に所属するトニー・ブラウンのように、3月~5月までの期間限定で参加することも可能になる。すでに2月10日より開幕。相変わらず激しくてスピーディーなプレーを見せてくれているので、ぜひ一度ご覧ください。

ここでいくつか質問に答えます。高校、大学、社会人とキャプテンとして日本一になった選手というのは、僕も記憶にないのですが、平尾誠二さんがかなりそれに近いです。伏見工業、神戸製鋼ではキャプテンとして日本一。同志社大学の時はキャプテン代行として日本一に輝いています。あの時は、キャプテンのPR中村選手がシーズン早々に怪我をしたので平尾さんがキャプテン代行だったんですよね。平尾さんの選手としての実績というのは、ちょっと追いつく人がいないかもしれません。伏見工業初優勝の軸であり、同志社大学で3連覇、神戸製鋼では7連覇です。勝負強さも勝負運も恐るべしです。

グースステップはもちろん知ってますよ。元ワラビーズのキャンピージの得意技でした。膝の下をまっすぐに上げるようなステップです。十数年前、スポーツアイでラグビー解説をしていたときは、キャンピージが現役だったので、僕もよく「今のがグースステップですね」なんて解説していました。

それから数日前、「海外では日本人選手は通用しにくいのでしょうか? 日本代表を選ぶ範囲はどこまでなのですか?」という趣旨のコメントがありました。

海外で日本人選手が通用しにくいのは確かです。特に1995年からのプロ化の波の中で海外強豪国のレベルアップは加速しています。最近では、フランス2部リーグで2シーズンプレーした村田亙選手をのぞいては、日本人選手が海外に出ても試合機会に恵まれないのがほとんどです。イングランドのプレミアシップほか北半球強豪国の1部リーグでは外国人枠があり、助っ人的意味合いの強い枠に日本人選手の入る余地がないのが現状です。海外に出た日本人選手が短期間で戻ってくる場合が多いのは、海外の下部リーグなどでプレーするなら日本のトップリーグのほうがレベルが高いし、プレー環境も報酬もいいということが大きいと思います。

もう一つの代表を選ぶ範囲ですが、基本的には日本代表強化を目的の一つに発足したトップリーグから選び、高校代表、U19日本代表などユース代表から継続的に選出されている選手達、そして大学上位校ということになると思います。ただし、タマリバクラブの選手が関東代表に選出されたこともあり、クラブチームでも能力ある選手にはチャンスは与えられています。もちろん、レベルの高い試合での安定的なパフォーマンスというのが選出のひとつの基準になるので、強いチームが有利なのは間違いありません。

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バレンタインデー

たくさんのコメント、TBありがとうございました。月曜日のアクセス件数は過去最高でした。早稲田の勝利に多くの人が関心を持った。そして、いろいろ考えた。2006年2月13日というのは、そういう日だったと記憶に留めたいと思います。

つくづく清宮監督の勝負強さを感じさせられるシーズンである。彼がキャプテンとして早稲田を学生日本一に導いたとき、インタビューしたことがある。17年ほど前の話だ。ラグマガの「選手秘話」だったかな。東伏見の喫茶店で話したことがつい最近のようだ。この選手は大物になると思った。話している印象が今とほとんど変わらない。言うことに迷いがなかった。

早稲田の5年間の監督在任中も関東学院との激闘の中で毎年何かを得てチームを進化させていった。監督就任一年目、高校生だった佐々木隆道選手のプレーに一目惚れして声をかけたり、京都成章高校で全国的には無名の存在だった矢富選手の能力を高く評価し、しかもほとんど経験のなかったSHとして誘ったことなど、選手を見る目も確かである。あの時からトヨタ戦勝利の準備は始まっていたのだと思えるほどだ。今回のことで、一番刺激を受けたのは全国のコーチだったはずである。早稲田の選手だけが特別な能力を持っているということはあり得ない。コーチによってチームは変わる。各現場で限られた条件があるはずだし、早稲田を参考にするということではなく、目の前にいる選手達の能力を伸ばし、チームとして機能させるということを実現して、それぞれの条件下で、いいチームを作ってほしいと思う。現場に携わっていないものの戯言と叱られそうだけど、心からそう願っています。

話は変わるが、2月14日は、僕がこの世界に飛び込んだ思い出深い日だ。1987年2月14日に僕は京都駅から東京へ向かった。誰かがチョコレートをくれたかもしれないという想いに後ろ髪を引かれつつ(笑)。翌日からラグマガでバイトを始めたと記憶している。入社前の試用期間みたいなものだった。会社では、体育大学のラグビー部出身って、いったいどんなヤツなのかと話題になっていたらしい。「来てみたら子供だった」と先輩達は笑った。あれから19年である。87年度シーズン、清宮克幸は大学2年生だった。早稲田の一年生トリオ、堀越、今泉、藤掛が活躍した。当代一のスター選手・五郎丸歩は1歳だった。その87年度日本選手権で早稲田は東芝府中を破ったのである。

僕はいま、ずっと一つのスポーツを見ていられたことの幸せを噛みしめている。

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日本選手権2回戦結果

早稲田が今季の目標としていた「打倒トップリーグ」が現実のものとなった。お客さんも多かったなぁ。大学レベルでは飛び抜けた存在だった早稲田はトップリーグ(TL)の関係者からも「TLに入ってマイクロソフト杯にも出られるレベル」という声が出るほど評価が高かった。要因は、スクラム、ラインアウトの安定感。バックスのスピードとパスの精度の高さ。ディフェンスの意識の高さ。そして現代ラグビー勝利のキーポイントとなるブレイクダウン(ボール争奪局面)での強さである。つまり、ボール確保ができる地力があるのだ。

TL4位のトヨタ自動車ヴェルブリッツに対しても、その強みは発揮された。スクラムは安定し、ラインアウトはマイボールを正確に確保するだけでなく、相手ボールを何度も奪った。分析力でも早稲田が勝っていたことになる。僕が解説したJSPORTSの数字では、トヨタ自動車は13本のマイボール・ラインアウトを5本しか確保できなかった。80%確保が普通のラインアウトでこの数字は悪すぎる。逆に早稲田は14本中13本をゲットである。早稲田は、ブレイクダウンも制し、BKラインは高い確率で防御を突破した。前半31分のSO曽我部が縦に抜いて出たトライ、後半10分、LO内橋のインターセプトからの60m独走トライは、トヨタにダメージを与えた。内橋、よく走った。

試合後、清宮監督は言った。「トヨタより強いチームから、トヨタがどう崩されているかを分析しました。トヨタはモールでの失点が多い。下位のチームからもモールではトライされています」。モールからの先制トライも準備されたものだったわけだ。スクラムの後ろにCTB今村を立たせるのも清宮監督の発案らしい。ただ立っているだけで今村の動きを警戒したトヨタFWのスクラムへの押しが弱まるというのだ。このほかにも、打った手はことごとく当たっており、準備を重ねた上での会心の勝利だった。「この仲間と一日でも長くラグビーがやりたい」(佐々木キャプテン)。清宮監督の手腕と、それを見事に実践した選手たちに敬意を表したい。おめでとう。

帰り道、佐々木キャプテンと会ったのだが「きょうは、なんかいい感じでしたよ」と、いつもは勝っても厳しい言葉が出るのに満足げだった。去年のキャプテン諸岡君にも会ったのだが「これで僕らの代は影が薄くなりますね」と笑っていた。でも、嬉しそうだった。1999年のトヨタ戦では7-101の大敗だったのが、02年12-77、05年9-28と次第に差を詰め、遂に勝利は成し遂げられた。積み重ねられた歴史を思った。

見事な勝利は称えられるべきだし立派だったと思う。しかし、敗れたトヨタ自動車の戦い方は疑問だった。ミスが多かったこともあるのだが、選手選考も早稲田の素速い展開に対抗するために突破型の選手より仕事量の多い選手を並べたり、早稲田はFW周辺の防御が強いと見て近場をしつこく突くことをせず、ボールを散らしていた。つまり早稲田の強みに対処しようとし過ぎていた。トヨタが早稲田に勝っている点をもっと生かすべきだったと思う。フラベル、ティアティア、菊谷、セコベ、水野、遠藤といった卓越したランナーにたくさんボールを集めて堂々と戦えば良かった気がする。激しさが売りのトヨタが激しく戦わなくてどうする? 

でも、僕がトヨタの選手だったら、へこむなぁ。落ち込む。うまく表現できないのだけど、なんだか複雑な気分になった。切ないのだ。勝たなければいけない精神的プレッシャーが、自ら勝負を難しいものにした気がしてならない。

もう一試合は、最終的にNECグリーンロケッツがFLサウカワの5トライなどで大勝したが、コカ・コーラも健闘していた。後半2分には、FL山口キャプテンのトライで、24-26の2点差に迫った。SO淵上の動きも良く、来季のTL入りに向けて、いい経験になたのではないか。箕内は相変わらず凄かった。ヤコがやっと帰ってきた。第一試合の後に記者会見があったのだが、僕は第二試合の解説だったので行けなかった。試合に出られるかどうかはまだ分からない状態だという話で、来季の契約の件などもはっきりしたことは言わなかったらしい。

◎日本選手権2回戦結果
コカ・コーラウェストジャパン●29-69○NECグリーンロケッツ(前半17-26)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●24-28○早稲田大学(前半14-21)

19日に行われる準決勝の組み合わせは、三洋電機対NEC(花園)、東芝府中対早稲田大学(秩父宮)になった。東芝府中ブレイブルーパスは早稲田の強みを抑え込む力強さを持っている。早稲田がどこまでやれるか、楽しみだ。お客さんはたくさん入るだろうね。

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トップリーグ入替戦結果

土曜日は秩父宮ラグビー場でトップリーグの入替戦を観戦した。第一試合のリコー対ホンダは、ホンダがPKやFKから素早く仕掛ける意思統一ができていて、面白い試合になった。ただ、やはり大事なところでホンダにミスが出ていた。このあたりが、トップリーグ(TL)でタフな試合を経験しているかどうかというところなのだろう。それでも、後半26分あたりに、ホンダSH吉村がゴールライン間際に絶妙のパントを上げ、そこにFB嶋が走り込んだときにトライになっていれば、スコアは20-27と迫っていた。ボールのバウンドがあわなかったのだけど、紙一重のプレーだった。

リコーは田沼キャプテンが「危機感があった」というように集中力高く戦っていた。「きょうに限らず、この雰囲気を作らないといけないですね。安定感がないのはメンタルの問題だと思います。ここをスタートに来年はしっかり作り直していきたいです」。来年はぜひ上位進出を目指してもらいたい。

第一試合の記者会見後、博多ではサニックスと近鉄が13-13の同点、花園では、NTT東日本がワールドを3-0でリードしているという情報が入った。えっ、ほんとですか? 役員の方にそう言うと、「九電もリードしてますよ」との答え。あわててスタンドに駆け上がった。九州電力はセコム相手に、大きくボールを動かし、ディフェンスでもCTBグレイの猛タックルを中心に、めちゃくちゃ頑張っていた。前半28分、グレイの好タッチキックで得たセコムのゴール前ラインアウトからは、ロングスローでSH村上が横に走り、グレイがシザースで入ってくるムーブで見事な逆転トライも決めてみせた。

セコムも後半はTLトライ王のセネ・タアラが登場してFWに勢いを出し、次第にペースを握っていく。九電にとって痛かったのは、反則の繰り返しもあって、後半15分、17分と続けざまに2人がシンビンになってしまったことだ。13人で戦った時間帯にセコムに逆転トライを奪われ、流れは一気に傾いた。

試合後の九州電力神田監督は「目標は達成できず残念ですが、素晴らしい試合でした」と選手を称えた。川嵜キャプテンは無念そうだったが、全力を出し尽くした表情をしていた。「とにかく残念で悔しい。でも、ゲームを通して力不足であることは間違いないです。でもまだまだ限界ではないですから」

ほんと九電はいいラグビーしていたと思う。タックルされながらのパスは、感心するタイミングのものがたくさんあった。いい試合だった。来季に期待である。

セコムは加藤ヘッドコーチ曰く「深くて広いライン」に挑戦していたのだが、九電のプレッシャーの前になかなか機能しなかった。後半は深い位置からスピードをつけて走り込むことができていたので、来季のTLでもまた面白いラグビーを見せてほしい。

入れ替え戦の結果は以下の通り。結局、すべてTL勢が勝利した。

◎2月11日(土)
リコーブラックラムズ○34-20●ホンダヒート(秩父宮)
セコムラガッツ○31-20●九州電力(秩父宮)
ワールドファイティングブル○50-8●NTT東日本(花園)
福岡サニックスブルース○46-20●近鉄ライナーズ(博多)

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