« 高校ベスト8出揃う | トップページ | 高校ベスト4出揃う »

大学選手権・準決勝結果

きょうはJSPORTSで大学選手権準決勝の早大対京産大の解説をした。

というわけで、僕の母校である大体大の試合は、記者席でじっくり見せてもらった。17年ぶりのベスト4進出とあって、選手達の動きは硬かったが、ディフェンス面はある程度は力を出せた気がする。しかし、全体的には関東学院のボール争奪戦の激しさ、上手さに圧倒された。最終スコアは、34-3。今書いているのは、完全にOBとしての見方になっているのだが、スクラム、ラインアウトがあれだけ劣勢では勝てない。関西リーグではブレイクダウンでファイトしてくるチームが少ないこともあって戸惑っていたようだが、頂点を狙うには足りないものが多いと感じた。タッチキックのミスが直接的に失点につながったシーンもあり、一つ一つのプレーの重みを痛感する試合だったのではないだろうか。そして、セットプレーへのこだわりは、もっともっとあっていいように思う。

関東学院はさすがに勝負強い。これで10年連続決勝進出である。勝ち続けることによって、ラグビーというゲームの勝ち方が身に付いている。関西勢には、いつも言われていることだけど、ベスト4に数年間続けて出てくるようにならないと、なかなか選手の経験値が蓄積されない。今季の関西リーグ全勝優勝、大学選手権ベスト4は立派な成績だが大体大の選手達にはさらに上を見てもらいたい。完敗ではあったけど、終了間際、CTB平瀬キャプテンが関東学大の俊足WTB中園に追いついたタックルはぐっときた。結局はトライになったが、あきらめない姿勢は後輩達に何かを残したと思う。

第2試合は、早大が京産大を55-12で破った。早大が多彩な攻撃を見せた試合だったが、開いた点差よりも、引き締まった試合だった気がする。特に前半は緊張感があった。京産大は、WTB徐(ソ)のロングキックで陣地を進め、FW周辺をしつように攻めるタイトな展開に持ち込んだ。機を見てBKに展開するタイミングも良かったし、何より、早大のワイドラインに対する防御は見事だった。一緒に解説していた藤島大さんも「このワイドな展開に面が崩れないディフェンスは、これまでのチームで一番では」と話すなど、コーチングの行き届いた動きに感心しきりだった。

京産大の強さは、スクラム、ラインアウトの安定なのだが、特にスクラムは早大を苦しめていた。PR長江は実は右足のふくらはぎの肉離れを押しての出場だった。後半、右PR山下を投入し、長江が左PRにまわってのスクラムでは、早大を押し込み、ボールを奪って見せた。FW・BKともに思い切りのいい突進も多く、ひたむきなプレーは、見ていて気持ちが良かった。

早大も一歩も引かずに京産大のチャレンジを跳ね返した。PR畠山のラグビーセンスには恐れ入る。そして、HO種本、NO8林など身体を張り続ける選手達。試合後、中竹監督が「京産大は15人のまとまりで勝ってきたチーム。そのチームに、まとまりで勝った。選手をほめてあげたい」と言っていた通りの快勝だった。ノーサイド直後、両チームが歩み寄って握手を交わしていたのも、自然だった。互いの健闘を称えあいたい内容だったということだろう。

これで決勝戦は6年連続で「早大対関東学大」というカードになった。勝つための工夫がいっぱい詰まった試合が見たいなぁ。

◎大学選手権準決勝結果
大阪体育大学●3-34○関東学院大学(前半3-15)
早稲田大学○55-12●京都産業大学(前半17-7)
決勝は1月13日(土)、国立競技場にて(14:00K.O)。

|

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


  • « 高校ベスト8出揃う | トップページ | 高校ベスト4出揃う »

    「試合レポート」カテゴリの記事




    コメント

    これからの大体大は運動量で他校を上回るようなチームを作ることが絶対条件だ!今季の大体大は関西リーグ戦で同志社、大学選手権で明治を破った試合は後半を無失点で抑えているように豊富な運動量が必須条件だ!これは京産大や同志社も同じことだ!しっかり一月から二月はしっかり走りこみやトレーニングに力を入れ、まずは関東学院や早稲田に負けない身体能力を作ることが進化のカギを握っているでしょう!

    投稿: 澤田 壮一郎 | 2007年1月20日 22:46

    あけましておめでとうございます。年末のトークライブでも楽しいひとときをありがとうございました。

    東西対決、点差はつきましたが、2試合とも例年とはひと味違った感慨深さがありました。大体大は、やっぱりちょっと硬かったのでしょうか、本来ならもっとやれるのでは。。。と感じました。京産大は、第2試合ということもあって、少しはリラックスできた部分もあったのかもしれませんが、気持ちの入った、ほんとうによいチームでしたね。来年以降、両チームはじめ関西勢のさらなる躍進に期待します。

    試合前、大体大を応援しようと思い(笑)、応援旗を買おうと探しましたが、残念ながら見つからず。でも両チームとも、応援も素晴らしかったですね。

    投稿: あひる | 2007年1月 4日 23:20

    明けましておめでとうございます。

    いつも楽しみに拝見しています。

    私も平瀬選手のタックルには感動しました。
    逆にその後トライを決めた某選手のガッツポーズには興ざめでした。

    試合後、国立の場外で、坂田先生の話にじっと聞き入る体大の学生たち。
    来年もさらに躍進してくれることを祈っています。

    ところで、関東学院のブレイクダウンですが、疑問が残りました。
    平林レフリーは、前半黙認していたオーバーザトップ、ノットロールアウェイを、後半は厳しくペナライズしていたように思います。競技場でおやと思い、ビデオを観返してみたのですが、やはり基準がわかりません。

    そして最後はシン・ビン。

    カードを出すのであれば遅過ぎたのでは。

    投稿: pacific | 2007年1月 4日 06:17

    新年あけましておめでとうございます。恒例の大学選手権準決勝。今年も楽しみました。決勝は6年連続同一カードとなりましたが、喜んだ人もいれば、不満な人もいますよね。2校を目標にして、他校がレベルアップしてくることを望みたいと思います。観戦記事をトラックバックさせていただきました。よろしくお願いいたします!

    投稿: SANDA | 2007年1月 3日 08:35

    あけましておめでとうございます。
    今日の準決勝2試合、どちらもとても胸が熱くなる試合でした。
    決勝はまたもやの組み合わせになりましたが、どちらも去年のチームとはまるで違うチームになっているのですよね。楽しみです。

    追伸;今年もブログ楽しみにしています。あといつもわかり易く、優しい目線の解説も楽しみにしています。

    投稿: ”お” | 2007年1月 3日 01:05

    いつも楽しく拝見しています。大体大、本当に残念でしたね。

    今日は国立で観戦をしていたのですが、最後までFWを鼓舞するように大きな声を出していた板垣くんに特に感動しました。プレイはもちろんですが、あのひたむきな姿はすばらしいですね。また来年期待しています!

    投稿: G13 | 2007年1月 3日 00:01

    関西の両校のファイトには熱くなりました。これからも正月は関東でアツいラグビーを魅せてください!

    ところで第2試合で気になったのですが、場内アナウンスに違和感を感じました。『京都産業大学ノックオンです』と『早稲田ノックオンです』大学が入るか入らないかの違いですが、ちょっと違和感がありましたね。

    投稿: はり | 2007年1月 2日 22:27

     一体何時に成ったら、関東ばかりでなく、日本中の大学が優勝を狙える様に成るのでしょうか?本当にラグビーが普及していたら今頃、関西や九州の大学は常に優勝候補に名を連ねているはず。
     その関東の大学ラグビーも、早稲田と関東学院ばかりですから、ラグビー界の縮小はかなりの物に思えて、不安で仕方有りません。

    投稿: rugbyhead | 2007年1月 2日 21:33

    こんばんは。
    この時期は、西に東に大忙しと存じます。
    本当にお疲れ様です。

    関西に住む人間にとって、この大学選手権は、久々に興奮しました。
    タイダイもキョーサンも、本当にハートの強い、心に残るチームでした。
    私も、平瀬主将のあのタックルはグッときましたし、京産大が最後にスクラムを選択したシーンには、目頭が熱くなりました。
    最後まで関西勢の意地を示した、素晴らしいシーンでした。

    でも、そんな両校を一蹴してしまった関東学院と早稲田。
    凄かったです。
    ここ数年の大学ラグビー界を引っ張って来た両校。
    やっぱり違いました。
    正に分厚く高い壁でした。

    しかしタイダイとキョーサンには、感銘を受けました。
    今回の活躍をベースとして、関西大学ラグビーの復活を期待します。

    投稿: ユニオンジャック | 2007年1月 2日 21:06

    コメントを書く



    (ウェブ上には掲載しません)


    コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



    トラックバック

    この記事のトラックバックURL:
    http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/86642/13309816

    この記事へのトラックバック一覧です: 大学選手権・準決勝結果:

    » 早稲田大学vs京都産業大学(20070102) [SANDA]
    === 早稲田大学vs京都産業大学 === === 全国大学選手権第準決勝・国立競技場・第2試合 === [[attached(1)]] 謹賀新年 東京でのラグビー「年初め」である。 小生はこの大学選手権で国立競技場に向う前に 東京大手町で「箱根駅伝スタート」を観戦。 そのあと、明治神宮に行き「必勝!ワセダ」を祈願して国立に乗り込んだ 過去2度ワセダを苦しめた、いや、完全に負かした京産大。 古い早稲田フ..... [続きを読む]

    受信: 2007年1月 3日 08:29

    « 高校ベスト8出揃う | トップページ | 高校ベスト4出揃う »