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NZU来日第一戦

日曜日は日帰りで大阪の花園ラグビー場に行ってきた。もちろん、U21日本代表対NZUを観戦するためだ。東芝ブレイブルーパスの監督を勇退した薫田真広氏のU21、U23日本代表監督としての初陣ということもあり、ぜひとも見ておきたかった。

朝の東京駅ではいつもの「柔らかカツサンド」は食べず、たまには変えてみようとミックスサンドにした。しかし、我慢はするものではない。帰りの新大阪駅では、カツカレーを食べてしまった。けっこう、カツ好きである。

試合内容だが、予想以上にU21日本代表に集中力があり、引き締まっていた。NZUは、NZの大学クラブ所属選手の選抜チームなのだが、現在行われているスーパー14のスコッドに入っている選手などは抜けている。しかし、州代表の選手や今後プロを目指す選手は多く、日本のチームが簡単に勝てる相手ではない。今回のツアーは、マレーシアで1試合、日本で3試合、オーストラリアで1試合というもの。きょうの試合は、彼らにとっては2試合目だったわけだ。ツアー参加26名のメンバー中、15名が初めて一緒にプレーすることもあり、プレーはシンプル。オーソドックスにスペースにボールを動かしていた。

それでもブレイクダウン(ボール争奪局面)は激しくコンタクトしてくる。タックル直後のシチュエーションで日本の選手がボールを奪おうとすると瞬時にひっくり返されていた。その反応は本能に近く、ボールの奪い合いで勝つ術が身体に染みついているように感じられた。日本の選手がこの厳しさを経験するのはいい。

日本のスクラム、ラインアウトは安定し、FB五郎丸のロングキックで陣地をとり、SH花崎、SOアンダーソンのテンポのいいパス回しで、CTBテビタ、WTB宇薄らを走らせる。なかでもテビタの活躍は目を見張るものがあった。日本はタックルでもよく前に出て再三NZUゴールに迫った。しかし、最後が詰め切れず前半29分、敵陣22mラインまで攻め込みつつ、パスミスを奪われ、一気に80mを持って行かれた。前半34分、NZUのキャプテンでNO8のアダム・トムソンが危険なプレーでシンビン(10分間の一時退場)。この間に日本は22mライン内に攻め込んだラインアウトより、タッチラインからタッチラインまで大きくボールを動かし、最後はWTB宇薄が右隅にトライ。前半は、5-7と互角以上の戦いを繰り広げた。

後半はNZUが反撃開始。同国7人制代表でもあるNO8トムソンが先頭に立って突進。これを止めようとCTB中浜(前半30分、釜池と交替)が激しいタックルを見舞ったところ、これがスピアータックル(持ち上げて地面に叩きつけるようなタックル)の判定でシンビンに。記者席から見た範囲ではそう危険に見えなかったのだが、これで日本は14人となる。それでもFWを軸に前に出て、SOアンダーソンのドロップゴールで一時は8-7と逆転に成功したが、7分、地域を取るキックを切り返され、トムソンの突破から最後はCTBレールソーにトライを許す。続く10分、日本は相手ゴール前のラインアウトからのモールを押し込み、CTBテビタが縦へ。トライチャンスになるはずのボールは、しかしNZUにターンオーバーされ、そこから一気にボールを運ばれてWTBカメアのトライで突き放された。この連続トライで流れは大きくNZUへ。以降は、自陣からでもNZUが素速く仕掛け始め、日本は防戦一方となった。小さなタックルミスや判断ミスが失点に結びつく国際試合の怖さを再認識させられる試合だった。

NZUのNO8トムソンは要注目選手。日本では、CTBテビタ、NO8イオンギの突破力が際だっていた他、WTB宇薄がトライを防ぐタックルを決め、FL権丈、LO杉本らはじめFW陣もよく働いていたし、チーム全体としてディフェンスの意識は高かった。ただし、NZUの選手達のディフェンスの反応の良さ、倒れた選手もすぐに起きあがってプレーに参加する姿勢は、NZラグビーの底力を感じた。

試合後の記者会見。薫田監督は「短い準備期間の中で、選手は予想以上のパフォーマンスをしてくれた」とまずは選手を称えた。「力の差はスコアほどは感じない。ゲームのマネージメント力、試合の経験値が足りない。反省点は見えたので、課題を修正して残り2試合に臨みたい」。敗れはしが、先発メンバーを学生主体で固めたU21の健闘は、U23に好影響を与えるはずだ。なにより、選手の勝利への意気込みがいい。このあたりは、薫田監督の厳しさが表れているように感じた。残り2試合も楽しみになってきた。第2戦は、18日夜、大阪の鶴見緑地球技場にて午後7時より。最終戦は、21日(土)、午後2時より、京都の西京極で行われる。NZUの基本に忠実なプレーを見るだけでも価値はある。そして日本の若い選手達は、次のワールドカップの中心になる可能性のある選手達だ。是非ご観戦を。

◆NZU来日シリーズ第1戦
U21日本代表●15-31○NZU(前半5-7)

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    コメント

    今回のNZU戦の一般へのPRはどうなっているのでしょうか?
    関西協会のHPを見ても無いし、スポーツ新聞の今日のスポーツの欄にも無いし。
    一番驚いたのが、花園ラグビー場近くの喫茶店の方が、試合がある事を知らなかった事です。
    近所迷惑な事もあるし、お客さんの入りに関係もあるので、試合の情報は地域の方に届くのではと思うのですが。

    投稿: 野次馬 | 2007年4月16日 22:50

    ぜんぜん関係ないことですが、今日の朝のニュースで、ブライアン・ハバナがチーターと競争するニュースが流れていました。
    チーターが勝ってましたけれどね。

    投稿: FL7 | 2007年4月16日 07:08

    NZじゃ高校卒業したら、大人とラグビーするんですもんね
    揉まれてたくましくなるわけですよ

    投稿: ナベゾ | 2007年4月16日 05:36

    私も現地で見ていました。
    健闘していたのに、残念。フェーズを重ねられて、完全に崩されたような失トライがなかったので、余計に残念。
    モールに対するコラプシングやオフサイドは、国際的にも基準にバラ付きがあるような気もします。
    中浜選手のタックルも、あれがスピアーではかわいそう…。

    投稿: らぐじ~ | 2007年4月15日 22:26

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    今日からニュージーランド学生代表を招いて、U21・U23日本代表との3連戦。 まずは花園ラグビー場でU21代表が迎え撃った。 後半早々8-7とDGで逆転したものの、すぐさまNZUに逆転トライを浴びると、ズルズルと連続トライを許し、試合終了間際に1トライ返したのが精一杯で、15-31の敗戦。 スクラムやラインナウト・モールなどセットプレーでは互角以上に戦っていたが、ブレークダウン(密集戦)でターンオーバーされると、ディフェンスラインを整備できず、簡単にトライを許していた。 日本代表チームが実力上位チー... [続きを読む]

    受信: 2007年4月16日 09:16

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