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ファンクション

水曜日はずっと家にいた。一本、締め切りの原稿があって、いい取材ができたからすぐに書けると思ったら、いい話が多すぎて削ることができなくて、ずっと悩んでいた。いつだって、取材をしたことの半分も書けないのだけど、それにしても惜しい内容なんだよなぁ。もう日付が変わろうとしているのに、まだ悩んでいる。木曜日の朝は、また取材で長距離ドライブなのに。

先日、兵庫県の芦屋高校に勤務するスポーツ史研究家、高木應光先生から手紙をいただいた。そこには毎日新聞の兵庫版のコピーが同封されていて、高木さんが寄稿した「試合後のパーティー」というコラムが掲載されていた。4月、芦屋高校のラグビー部がオーストラリアのグレゴリーテラス高校と試合を行ったことに触れ、試合後のファンクションについて書いている。

《近代スポーツは、親睦や社交を重視していた。この近代スポーツを関西に移入したのは、神戸の外国人たちだった。胸を借りに来た日本チームと試合を楽しむだけでなく、ファンクション(パーティー)でもてなしてくれた。日本人にとって初めてのワインやビール、そして西洋料理やケーキ。さらにはダンスパーティーも。「試合よりも洋食を楽しみにして神戸に行った」との昔話もある。しかし、日本のスポーツ界は、いつしかそれをやめてしまった。だが、ラグビーだけは今日でもこの伝統を守り続けている》

芦屋高校とグレゴリーテラス高校との試合でも、試合後は、ジュースでの乾杯から、両校のペナント交換、各校優秀選手の表彰、部歌をうたい合うなどのファンクションが行われたようだ。そして高木さんはこう締めくくっている。

《かつてのように、どの種目でも交歓会が持てないのだろうか。1915年、全国中等学校優勝野球大会(現・夏の甲子園)が始まったとき、全選手が一堂に会し大茶話会を持っていたのだから》

僕も大学生の頃、何度もファンクションを経験した。大学選手権では、ファンクションがあったから、慶大や大東大の選手たちと顔見知りになれたし、互いのチームの雰囲気も知ることができた。大学の坂田監督には「ファンクションも含めてラグビーだ」と教えられた。でも、高校のラグビー部では経験しなかった。大人になってからのクラブでは、ほとんどやっていたように記憶する。いまは、ラグビースクール、中学、高校などもふくめ、きちんとファンクションをやる場合もあるし、このあたりは大会やチームによってまちまちのようだ。できれば、どんなレベルでもファンクションは行い、親睦と社交を重視してほしいと、僕も思う。スポーツを文化として語り継ぐには、選手同士の交流や世代を超えて語り合う場が必要だと思う。高木さん、ありがとうございました。

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    コメント

    毎回楽しく拝見しています。

    今回も何気なくコラムを読んでいましたら、いきなり見慣れた文字が・・・。

    高木先生。私も母校で先生と一緒に指導していますが、いつのまに村上さんと連絡とってたんですか!?

    と正直驚きました。
    先生はラグビーを肴に終日語れる人ですが、まさかここまで・・・。

    世間て狭いですねえ・・・。

    投稿: TASH | 2007年6月29日 08:53

    最近はプロ化されたので、選手の体調管理が厳しくなっていますが、アフターファンクションで選手たちはアルコール類を口にするんでしょうか?

    投稿: らぐじ~ | 2007年6月28日 09:55

    過日のサモア戦ファンクションを覗かせて頂き、芸達者になっておく事も重要であると痛感しました
    毎回裸踊りだけでは....

    投稿: ナベゾ | 2007年6月28日 04:47

    競技は違いますが、私も実業団の決勝大会(入替え戦)では試合終了後、懇親会がありました。他のチームとの交流は楽しかったものです。でも、だいぶ前からその費用を別のほうへということでなくなってしまいました。私もそういう交流の場って必要だと思います。

    投稿: らり坊 | 2007年6月28日 00:42

    南アフリカ協会がトライネイションズのアウェイ2戦に向けて2軍のようなメンバーを編成し、オーストラリア・ニュージーランド両協会を激怒させています。
    この件についての村上さんのご見解をお願いします。
    ちなみに、私はオーストラリア・ニュージーランド協会の意見を支持します。トライネイションズはそれぞれベストメンバーで臨むべきです。

    投稿: 村上さんに質問です | 2007年6月28日 00:18

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