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トンガ戦結果

土曜日は、JSPORTSのスタジオと控え室でずっとテストマッチを見ていた。まずは、パシフィック・ネーションズカップのフィジー対ジュニア・オールブラックス戦の解説。放送は日曜日だが、ジュニアの安定感ある戦いに、日本代表の課題になっているゲームマネージメントの意味がよく分かる。

そして、注目のトンガ代表対日本代表戦。こちらの解説は小林深緑郎さんだったので、僕は控え室でテレビを見ていた。日本代表は立ち上がりに続けてスクラムのコラプシングの反則をとられるなど流れが悪く、ゴールラインを背負ってのディフェンスでピンチの連続。しかし、これを全員が身体を張ってしのぐと、相手ボールを奪ってのつなぎからFB立川がタッチライン際を快走し、相手陣22mライン付近でできたラックからSO安藤が右オープンにキックパス。WTB遠藤が外側から内へいい角度で走り込んでこれをキャッチし、そのままトライ。練習で何度も繰り返してきたプレーが生きて、10-7と逆転に成功した。

総じて日本代表選手の丁寧なプレーぶりが印象的だった。それだけフィジー戦の敗戦でひとつひとつのプレーの大切さを痛感したということなのかもしれない。スクラムも修正され、ラインアウトも安定し、前に出る防御でプレッシャーをかけ、後半14分には、PKからの速攻でNO8箕内がインゴールに飛び込むも、トライは認められず。レフリーが確認できないようにボールを包み込むタックルにスーパー14レベルの選手達の巧さが垣間見えた。

劣勢のトンガに反則が続き、シンビン(一時退場)でトンガが14人になった後半なかば過ぎ、日本代表はゴール前のラインアウトからモールを押し込んで20-7とリードを広げ、勝利の可能性を大きく膨らませる。ところが、開き直って自陣から大きくワイドにボールを動かし始めたトンガに防御網を破られ、立て続けにトライを許し、約10分を残して、20-17と3点差に迫られる。ここからは、ひたすら粘りの防御。途中出場、PR山村が相手ボールに絡んで反則を誘う値千金のプレーもあって、なんとか逃げ切った。

カーワンHCが、スタッフ席で歩き回っているのがテレビで映し出されていたが、視聴者のみなさんも同じような気持ちだっただろう。僕もメモを取りながら、何度も大きく息をはき出した。ふ~っ。世界ランキングで日本より上位のチームに勝つのはそう簡単ではない。後半残り20分は戦い方が不安定になったし、ボール出しも遅くなり、防御ラインも破綻するなど危なっかしいシーンは多かった。でも、勝って反省できることは何よりだ。突き放す力は今の日本代表にはまだ身に付いていない。しかし、経験の浅い選手にこの勝利は自信になっただろう。相手のミスはあったとしても、粘りきったことが力になる。今はW杯に向けて一戦一戦進歩していくことが大切。簡単に穴を開けてしまった防御ラインは原因が分かりやすい。攻撃選択でキックを使いすぎだと感じたが、それも修正できるはず。ボール争奪戦などのベースのところが向上しているので、もう少しボールをキープしての素速い仕掛けがほしい。来週の相手は、さらに強いオーストラリアAだが、着々と課題を修正していきたい。

広報を通じての勝利コメントは次の通り(要約)。
◎ジョン・カーワンHC
「ゲームプランがしっかりでき、選手が自分を信じてプレーしてくれた。箕内キャプテンもゲームマネージメントをしっかりやってくれた。今週はゲームマネージメントの部分を集中して練習してきたので、今日の出来には満足している。PNCで初めて勝てたことは我々にとっても日本のファンの皆さんにとっても誇りだと思う。我々はまだまだ成長できる。明日からまたスタートする」

◎箕内拓郎キャプテン
「相手のフォワードを下げてから攻撃をしたかったので、キックを多用した。前半風下できちんとしたゲームができたのが良かった。ディフェンスでボールを獲れるようになってきたので、ディフェンス中心のゲームプランを組んでいる。終盤危ない場面もあったが、テストマッチは楽に勝てない。若手にもいい経験になったと思う。先週の試合があったからこそ今週80分間切れずにプレーすることができた。80分間体を張り続けた選手に感謝したい。色々なことが積み重なった勝利だと思う」

◎日本代表の試合結果
6月2日(土)オーストラリア・コフスハーバー
トンガ代表 ●17-20○ 日本代表(前半7-10)

その他のテストマッチについては追々書いていきたい。

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    コメント

    しがみついて手に入れた勝利の価値は大きいですね。
    次週のオーストラリアA代表戦の目的を絞り込むことが出来ます。
    目先の1勝という心理的なストレスから開放されてタウンズビル入りできたことが良い方向に働くのではないでしょうか。

    投稿: マスター | 2007年6月 4日 16:19

    何はともあれ、勝つってとてもよいことです。私は試合が見られない環境に出かけておりましたが、今朝新聞を見て<やったあ!>と叫んでしまいました。

    投稿: ”お” | 2007年6月 3日 22:14

    ビデオでトンガ戦を観ました。ラインアウトが安定してきたのは大きいですね。修正部分が見えるので、うれしい次第です。日中は将来のジャパンの選手もいるかもしれないと思いなながら、高校生の大会を観戦していました。記事をトラックバックさせていただきました。よろしくお願いいたします。

    投稿: SANDA | 2007年6月 3日 17:41

    二度も書き込みすみません。
    ジャパンになりたいと語っていてジャパン代表合宿まで参加していたサミュがトンガの№8のジャージを付けてジャパン戦に挑んでいたのが印象的でした。もうこれでジャパンにはなれないんだなーと思うと・・・。なぜどこのチームも拾ってくれなかったのかな。。。
    でも母国の代表としてW杯もがんばって欲しいです。ガンバレ!サミュ☆

    投稿: ターボ | 2007年6月 3日 16:48

    本当に心臓が痛い試合でした^^;でも勝って反省できるのがなによりですね♪
    センターの間を抜かれたディフェンスにかんしては修正できると思うのですが、セットから飛ばし・飛ばしでウイングの外を抜かれたディフェンスはたんにコミニュケーションのミスでしょうか。
    もしスピードで外を抜かれているのであれば、一週間で修正できる問題なのか・・・。心配です。
    ジャパンは体が小さいから密集のサイドを突こうとする外国チームが多いのですが、実はサイドはそこそこやれて大きくワイドに外まで振られたほうがジャパンのディフェンスは弱いんですよね。
    後半の最後にそれに気付いたトンガのアタックにヒヤヒヤでした^^;
    こうなってくると外にオトがいてくれると安心なんだけど。。。

    投稿: ターボ | 2007年6月 3日 16:42

    二度もすいません。
    言っても仕方ないことを書いてしまいました。深く反省。
    とにかく、相手が一軍半であろうと、勝利の公式記録は残ります。
    JKいわく、ともあれ勝つことが大事ですね。
    この試合勝ったら、大阪から秩父宮まで行こうと思っていたので、
    応援に行きます。
    奇跡の勝利、この目で見たいですから^^

    投稿: シン | 2007年6月 3日 11:19

     久々のトンガ撃破!に酔いしれたいところですが、本番では全対戦国が挌上(トンガも挌上ですが)か、同等の力ということも考えれば、やはり不安が募ります。特に、得点能力の低さには。
     そんな事を考えつつ、深夜、オールブラックスの試合を観戦。ひとつひとつのプレーのスピード(特にパス)には、ただただ圧倒されるばかり。昼間のジャパンのプレーはまるで、スローモーション。次元の違いを見せ付けられました。

    投稿: 西岡 洋和 | 2007年6月 3日 08:57

    ハラハラドキドキの試合でした。
    無駄なキックが多かった感じもしました。
    とにかく次も頑張って欲しいです!
    NHK・民放で試合結果を取り上げてもらえないのには正直がっかりしました。
    野球ばっかで・・・。

    投稿: issa | 2007年6月 3日 08:24

    この勝ちは大きい!そう素直に思える試合でした。最後の20分の戦い方はこの1勝で改善できるように思えるのは早計か?あと押し込めたときのバックスラインにもう少しスピードがほしいけど。小林さんも嬉しそうで何よりでした。

    投稿: スカーラ | 2007年6月 3日 07:39

    最後までドキドキした試合でしたが,勝てたのでとても嬉しかったです。
    後半の山村選手のプレーには,私もガッツポーズしちゃいました。

    投稿: さちこ | 2007年6月 3日 01:18

    最後までドキドキした試合でしたが,勝てたのでとても嬉しかったです。
    後半の山村選手のプレーには,私もガッツポーズしちゃいました。

    投稿: さちこ | 2007年6月 3日 01:16

    まずは勝って一安心。しかし・・・
    個人攻撃はしたくないけど、SOは同じことの繰り返し。トヨタの広瀬戻って欲しい。やっぱりアガシは痛かった。
    それと交代のSH。ラインが悪いのか、本人が体制揃わなければ何も出来ないのか。翔太が恋しい。
    いや、ここは肯定的に物事考えていきましょうか。
    一杯情報くれる、休みなく働く村上さんに感謝。

    投稿: シン | 2007年6月 3日 01:16

     トンガ戦は後10点は取れていた、と言うか取らないと、RWCで2勝を上げるのは厳しいかと。ラグビーの試合時間が今の半分の40分なら、日本も案外強いのにね~。

     しっかし、イングランドは前回のRWCで優勝して以来、ずっと低迷してますね。

    投稿: rugbyhead | 2007年6月 3日 00:03

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