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カーディフの結果

イングランドの勝利を見届け、夜はホテルの部屋でJSPORTSスタッフや解説の藤島さん、実況の谷口さんとニュージーランドとフランスの試合を見た。皆さんコメントで書いている通り、驚きの結果となった。アップセットというほどの実力差はないし、地元開催のW杯で負けられないフランスがいつも以上の気迫で戦うのは分かっていても、オーストラリアとニュージーランドが同じ日に続けて負けたことには驚くしかなかった。最終スコアは、20-18。こちらも2点差だった。

我々も拮抗した試合に盛り上がって見ていたのだが、最後はさすがにオールブラックスが逆転するような気がしていた。後半15分でダニエル・カーターがふくらはぎの怪我の悪化で退場、代わって入ったニック・エヴァンスも怪我で退場と、ゲームメイカーを2人失ったことなど、オールブラックスには不運な面もあった。それでもチャンスにこごとくミスしたり、じっくり攻めればもっと攻め込めるはずなのに、50mもあるドロップゴールを狙ってチャンスを失うなど、終盤は完全に慌てていた。弱気だったなぁ。

一方のフランスは、断固とした意志が感じられたし、途中出場のシャバルがターンオーバーに成功したり、ミシャラク投入後、すぐにトライが生まれるなど、すべてがいい方向に回転した。ここ一番のフランスの強さを思い知らされた。試合終了後、マルセイユの町は車のクラクションが鳴り響き、大歓声がホテルの窓からも聞こえてきた。テレビのニュースでは何度もトライシーンが流され、パリのパブリックビューイングの会場の盛り上がりなどを伝えていた。開幕戦で敗れながら、オールブラックスを破る。劇的である。これで、準決勝はフランス対イングランド。パリは大変な騒ぎになりそうだ。

NZの友人から意気消沈メールが送られてきた。「あーこんな最高のお天気の日曜日が最低の始まりになってしまいました。なんかワラビーズ同様信じられないミスが連発。ミシャラクが入っていっきに流れが変りましたね。信じていたのに。1999年よりショックです。これからは連日のごとくメディアと国民がいっせいに検証を始める事でしょう。ヨットもあかんしラグビーもあかん。だめだこりゃー」

1999年の準決勝敗退時は、精神的なショックで病院に行く子供達がかなりいたそうだが、今回もそのあたり心配ではある。グラハム・ヘンリー監督の下、万全の準備をしたはずだったのだが。「結果は残念だが、これはスポーツ。きょうはフランスが良かった。4年間、選手達は非常によくやってくれた。彼らのしてきたことを誇りに思っている」と、試合後ヘンリー監督は語った。最後の浮き足だった戦いぶりを見ると、アーロン・メイジャーや、ダグ・ハウレットなど経験豊富な選手がいればと思わずにはいられない。これで、ハウレットはじめ海外移籍の決まっている選手達も、事実上オールブラックス引退となる。これも、寂しいなぁ。

しかし、今大会は驚くような結果が次々に起きて、本当に面白い。そして、ラグビーというのはつくづく心の揺れが影響するスポーツだと再確認している。一次リーグのイングランドを見ていれば、オーストラリアに勝てるとはとても思えない。オーストラリアには心のスキがあった。そして、イングランドの勝利は、ニュージーランドの選手達に少なからず精神的プレッシャーをかけたと思う。

Velo4

このあとも、なにかびっくりするようなことが待っているのかなぁ。W杯は、3位決定戦も含めて、あと6試合。さて、南アフリカ対フィジー戦のヴェロドローム・スタジアムに出かけるとしよう(この写真はオーストラリア対イングランド戦の1時間ほど前)。マルセイユは、きょうも快晴である。

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    コメント

    murakami san otukaresama desu
    murakami san ga iutouri, 99nen no NZ no haisen go watasi ha netu wo dasi, NZ no tomodachi ha saifu wo nakusimasita.
    konkai ha haisengo watasi ha akumu wo miruyouni nari tomodachi ha imamadeni nai hituu no kao ni nari mina tachinaoru noga taihen desu.
    ano saigo no dorottupu go-ru ha nakaba akiramete simattuta NZ no chi-mu sonomono ni omoemasu.

    投稿: nyankichi | 2007年10月 9日 05:35

    1999年と違って今回については、フランスが勝つのではないかとの予感が個人的にはかなりありました。地元開催で初戦に敗れて自らまいた種とはいえ、のっぴきならない立場に追い込まれていたというのがその理由。フランスは「えっここで負けるの!?」みたいな取りこぼしがとにかく多い。一方で大一番と踏んだ試合で発揮される集中力は、「あぁ、やっぱりこれがフランスなんだよね…」みたいな至福のときを与えてくれるからタチが悪い。そんなこんなで20年以上フランスを応援していますが、「最初と最後のカードが同じ」なんてW杯史上稀有な決勝戦においてアルゼンチンに返り討ちに会わないことだけを祈ってます(ちょっと気が早いかな…)

    投稿: ラジスケ | 2007年10月 9日 01:38

    このレベルの試合でフランスのペナルティは2つ、197回のタックル数で90%の成功率。
    197回のタックルって普通の試合の2倍以上じゃないですか??
    GameStatusが表すようにフランスが勝つべくして勝った、ラポルト監督のゲームプランを完遂した試合だと思います。

    ABsファンとしては負けた事はショックですが、DanCarterの怪我の回復具合等もありましたが、メンバーが若く、タイトな試合経験が少ないのが影響したのかと思います。

    NZヘラルド誌で試合後の記者会見でRichieMcCawが両手で顔を覆っている写真を見ました。
    試合中絶対に折れない心を持った選手がスキッパーとして責任を一番感じているのが伝わってきました。
    経験ある選手(特にBKs)が1人でも多く同じフィールドにいてRichieをサポートできていれば・・・、違っていたのかもしれないとも思います。

    彼もまだ26歳。
    今回の経験を糧に4年後、彼が地元NZでウェブ・エリスカップを掲げてくれる事を強く願っています。

    投稿: FlankerNo6 | 2007年10月 8日 13:55

    僕はニュージーランドに住んでいて、大のABファンだから今日の朝はショックでした。負けた言い訳じゃないけど、試合を見ていて思ったことは、主審のバーンズさんの笛がNZ側にどうしても不利に見えました。後半にラックの中のハンドのペナルティーを一回も吹きませんでした。そもそもなぜIRBはマッチオフィシャルに4人中3人もイングランド人を入れたんですかね?この試合は最低主審はオーストラリアとイングランド以外のひとが吹くべきだと思うんですけど、こういうことってよくあるんですか? 皮肉な言い方かもしれませんけど、イングランド人はこの結果を一番喜んでると思いますよ。

    投稿: コウタ | 2007年10月 7日 21:57

    まさか、まさか…ですよね。
    ニュージーランドはず~っとピリっとしない不安を抱えたまま、そして、それが噂されるまま、結局、その不安通りの原因で負けたような気がしますね。

    投稿: らぐじ~ | 2007年10月 7日 21:18

     ニュージーランド対フランスでの試合前のHAKA、画面から恐怖を感じました。しかし、この試合はタックル数が圧倒的に違いますね~(47-197ですか?)。こうなったら、ぜひ決勝戦はフランス対アルゼンチンの再戦を見たいです。これ以上、盛り上がるカードもないでしょう。
     ところで今大会で賭け屋さんは、波乱続きでかなり儲けられたのかな~?

    投稿: rugbyhead | 2007年10月 7日 21:16

    リンクが途中で見えなくなってので一応追記。

    http://wsp.sponichi.co.jp/column/archives
    /2007/10/post_913.html

    投稿: PJ | 2007年10月 7日 21:09

    「心の揺れが影響する」のはあらゆるスポーツに言えることですけどね(笑)

    関係ないけど、面白い記事がありました。
    『サッカーがラグビーに負けた日』
    http://wsp.sponichi.co.jp/column/archives/2007/10/post_913.html

    あのサッカー大国のビッグイベントが、今夜の試合の影響で開始時間を変更するハメになったそうです。

    投稿: PJ | 2007年10月 7日 21:05

    今朝も書きましたがショックです。
    あと1時間ほどで南アフリカVSフィジーですが、こちらは番狂わせはないと思います。
    個人的にはフィジーに勝ってほしいですが・・・。これだと番狂わせになるな!!

    投稿: 単身赴任パパ | 2007年10月 7日 20:43

    ワラビーズとオールブラックスの敗退は本当にショックです。

    両者の本質的な敗因は、やはり精神的な部分なのだと思います。
    明らかに、相手より気持ちが入っていなかった。

    イングランドとフランスは、ここ一番でいい精神状態をつくれたのだと思う。

    ショックだったのは、多少気持ちの部分で相手より劣勢だったとしても、
    この両者なら最終的には勝ってしまうと完全に信じていたので、
    それが無残にも打ち砕かれたことだ。

    私はあまりヨーロッパのラグビースタイルが好きではないので、
    本当に悔しい。

    私も中堅チームでラグビーをやっている者として、
    ひとつこの『番狂わせ』理論を学びたいものだ。

    当分、私の中のテーマとなりそうだなぁ。

    村上さんの言うとおり、ラグビーは本当に心の揺れが影響するスポーツですね。

    投稿: ムリアイナ | 2007年10月 7日 20:00

    びっくりしました!W杯は本当に何が起こるかわかりませんね!
    両チームとも意地の勝利ですよね。
    帰国前夜に観戦したイングランド・トンガ戦で、イングランドの意地を感じました。
    が、まさか、AUSが負けるとは。
    ENGもFRAもオフィシャルグッズを買って来るの忘れた~!しくじった~

    投稿: 砂糖 | 2007年10月 7日 19:07

    たしかにあの状況でメージャーぐらいがいれば、また違っていたような…。

    投稿: ハマンガ | 2007年10月 7日 19:05

    こんばんは。

    私はどちらかと言えば、北半球勢を応援しています。
    しかしワラビーズとオールブラックスが2つともここで負けるとは、やはり衝撃は強いです。

    そして過去のW杯を見れば、ワラビーズかオールブラックスのどちらかが、必ず決勝戦に出ていました。
    従って、今回のW杯決勝は、史上初めてこの両国以外の国の組み合わせになります。
    何か収まりの悪さを感じて、落ち着かないです。

    投稿: ユニオンジャック | 2007年10月 7日 18:34

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    受信: 2007年10月13日 09:19

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