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TL第3節結果

みなさん、たくさんのコメントありがとうございました。関東学院大の件については、今後の推移を僕なりに見ていきたいと思います。

土曜日は花園ラグビー場だった。トップリーグ第3節をJSPORTSで解説するためだ。僕はサントリーサンゴリアス対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦を担当したのだが、最後まで息の抜けない大接戦になった。

前半はサントリーがセットプレーを制圧し、5分、FL大久保直弥が2人のタックルをかいくぐり、右コーナーぎりぎりに手を伸ばして先制トライ。16分、WTB栗原、28分、CTB平がトライを重ねたが、このコンバージョンがことごとく外れてスコアが伸びなかった。コカ・コーラは、ほとんどの時間をディフェンスに回りながら、全員が体を張ったタックルで前に出続けた。失点を最小限に抑え、PG2本を決めて、6-15と食らいつく。

後半に入ると、サントリーはモールからFL元がトライして、22-6と引き離しにかかる。この時点で4トライのボーナス点「1」もゲットし、このままスコアは開くのかと思われたが、コカ・コーラは10分、後半から投入されたFBベンジャミン・ジョーンズがPGを決めて点差を詰める。このPKからは、16点差を追ってトライを狙う手もあったのだが、コカ・カーラの山口主将はPGを選択。堅実に差を詰めつつ勝機をうかがった。

16分、チャンスは訪れる。FBジョーンズが相手キックをとってカウンターアタックを仕掛け、ボールはジョーンズからCTBニールソンへ。タックルを受けつつ懸命にサポートを探すニールソンの左側にジョーンズとともに後半頭から投入されたWTB徳住が走り込むと、そのままタックラー数名を置き去りにして中央にトライ。その7分後には、サントリーSO野村のキックをSH江浦がチャージ。そのボールを冷静に拾った江浦からジョーンズへパスがわたり、インゴール左中間に走り込んだジョーンズが、コンバージョンも決めて逆転に成功した。

23-22という1点差だったが、サントリーの選手達には想像以上のプレッシャーだったようだ。攻撃を仕掛けてはミスの繰り返し。コカ・コーラは、SO淵上、FBジョーンズのロングキックで陣地を稼ぎ、ゴールに迫ってくるサントリーの選手達を、NO8山口、FBジョーンズらが懸命のタックルで食い止めた。最後は、サントリーのBKライン攻撃にプレッシャーをかけてミスを誘いノーサイド。スタンドから見守っていた向井昭吾監督も、思わずガッツポーズの逆転勝利だった。

試合後、サントリー清宮監督の第一声は、「負けるべくして負けた試合」だった。CTBニコラス、タラントが相次いで負傷し、この日の先発CTBは、北條、平のコンビ。いつもとは違うメンバー編成もあった。練習中から気になる点も多かったようだ。しかし、「コカ・コーラはいいディフェンスを繰り返していた。素晴らしいプレーを称えるべき」と語ったほか、自ら「きのうラジオに出演して、全勝優勝宣言をしてしまった。そういう発言もチームを緩めたかと反省しています」と、負ける予兆がいくつかあったことを認めていた。

サントリーは昨季も開幕戦で好スタートを切りながら、2節目でヤマハ発動機ジュビロに敗れている。「同じことを繰り返してしまいましたね」と清宮監督もうなだれていた。ただし、サントリーは敗れはしたものの、4トライと、7点差以内の負け、ということでボーナス点「2」を獲得。傷口を最小限にとどめた。

コカ・コーラの向井昭吾監督は、記者会見では冷静に勝因を語った。「後半、ベンジャミン、徳住を入れてスピードを変える作戦がうまくいった。キックのチャージも狙っていたし、淵上のキックでサントリーの選手を大きく走らせることも成功した。ラインアウトは、堀田とアンドリュースがいればプレッシャーをかけられる。少しでも乱せば、モールをきちんとは組めない。そしてキャプテンのゲームメイク。すべてがマッチした。ただし、トップリーグは6か月ありコンディションが悪いときもある。きょうのサントリーは、BKの外国人選手が負傷でおらず、こちらはほぼベストの状態だった。また、サントリーは勝ち慣れてきている時期でもあったと思う。その心のスキをつけたかもしれない。でも、サントリーは次(4節以降)はきっと強いですよ」

2試合目は、神戸製鋼コベルコスティーラーズが、三菱重工相模原ダイナボアーズをスコア上は圧倒したのだが、前半なかばからは一方的に三菱重工が攻める時間帯もあり、後半も局面局面では三菱重工の健闘が光った。それでも、神戸製鋼の積極的に攻める姿勢は貫かれていた。何度も大幅ゲインしたCTB今村雄太、慣れないFBでいい動きを見せた大石など、若い選手がのびのびプレーしているところも心強いだろう。

この日も勝ち点「5」を獲得して首位の座をキープした神戸製鋼の平尾誠二総監督は、淡々と試合を振り返った。「前節の九州電力戦でもたついたせいか、きょうの前半は慎重になりすぎていた。毎試合目標にしている5点は確保したが、中身は改善の余地ありです」。苦戦について問われると、「苦しい展開になったときの修正能力が問われるが、それはコーチがいろいろ言うより、試合の中で経験していくしかないもの。そこは我慢して見ていきたい」と語った。

他会場の結果は次の通り。3節を終えた時点で、全勝は、神戸製鋼コベルコスティーラーズと三洋電機ワイルドナイツのみとなった。

◎トップリーグ第3節結果(10日)
NECグリーンロケッツ○38-22●九州電力キューデンヴォルテクス(前半13-17)
リコーブラックラムズ●10-39○三洋電機ワイルドナイツ(前半10-17)
クボタスピアーズ●7-14○ヤマハ発動機ジュビロ(前半7-6)
東芝ブレイブルーパス○28-12●福岡サニックスブルース(前半21-0)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○37-30●日本IBMビッグブルー(前半29-6)
サントリーサンゴリアス●22-23○コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半15-6)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○54-7●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半19-7)

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    コメント

    サントリーの敗戦は慢心以外の何物でもない。当初から開幕戦の東芝相手に照準を絞っていたので、暫くはエアポケット状態に入るかもしれない。一方、サントリーを破ったコカコーラウェストは次節東芝と対戦するが、東芝は慢心しない限りいいゲームを見せるだろう。神鋼と三洋は現在調子よく3連勝しているが、直接対決の5節が前半戦の山場になりそうだ。

    投稿: ローズプレステージ | 2007年11月11日 17:41

     東芝、サントリーの二強時代に物足りなさを感じていたので、混戦のトップリーグは非常に喜ばしいことです。W杯でも、中堅から下位の国の健闘で大いに盛り上がりました。
     コカコーラに関しては、試合後の向井監督の自信に満ちたコメントが印象に残りました。
     ラグビーは波乱が起こりにくいスポーツと言われていますが、綿密な分析と意思統一をして、それを忠実に実行できれば、下馬評を覆せることが証明できたのではないでしょうか。

    投稿: 西岡 洋和 | 2007年11月11日 12:43

    いつも楽しく解説聞かせていただいてます。
    今年のトップリーグ面白いですね。初昇格チームも本当に良く頑張っています。試合を見るのが楽しみです。
    サントリーも「まさか」(ミスも多かったし)の敗戦でしょうが、コカ・コーラのディフェンスと試合マネジメントが良かったですね。
    向井監督の嬉しそうな笑顔とガッツポーズ。いいタイミングでのカメラワーク最高でした。

    投稿: 単身赴任パパ | 2007年11月11日 09:48

    早くも無敗が2チームになりましたね
    順当にいけば5節で無敗の直接対決
    岡山のファンが羨ましいです

    また今年も清宮氏の発言は、良くも
    悪くも注目されますね

    投稿: 瑞穂 | 2007年11月11日 08:04

    今年のTL,おもしろいですね。4試合とも見てしまいました。今月はルールの大幅改定があるそうですけど、スクラム時のDL5Mバックとタッチキックの解消はとても面白い考えだと思っています。よりアグレッシブな試合展開になると思われます。選手は大変でしょうけど。楽しみにしています。

    投稿: 深緑郎を探せ! | 2007年11月11日 06:07

     スティーラーズのファーストトライですが、大石 嶺選手、タッチを踏んでいましたよね~?早くビデオレフェリーの導入をお願いしたいです。
     映像処理の技術では世界に名前の通る企業がいっぱいリーグに参加しているのに、いまだにビデオレフェリーが出来ないだなんて……。

    投稿: rugbyhead | 2007年11月11日 00:32

    花園お疲れさまでした。
    最後までわからない好ゲームでした。
    Jsportsの中継があるときはFMラジオで実況解説付き(盗聴?)で観戦するのが楽しみなのですが今日は
    音声が非常に聞き取りにくく村上氏の解説もあまり聞こえなくて残念でした。
    ミニFMもありますがJsportsの方が
    解説、レフリーマイクが聞こえるから
    いいのですが。もちろんJsportsは
    加入してますよ。

    投稿: show | 2007年11月11日 00:05

    九州勢、元気ですね。第2節では、神戸製鋼も九電に辛勝。試合数が多くなると、各チーム、選手とも、ずっと緊張感を持って臨むというのも難しいのでしょう。でも、だからこそ面白いんですけどね。

    投稿: サファイヤ | 2007年11月10日 23:40

    昨日のラジオ聞いていました。明日の試合は問題ないというような言葉の締めくくりが全勝優勝でした。アナウンサーに乗せられた?ところはあったにせよ、慢心というのは怖いものですね。まあ、自らその件を反省されているのですから、これからが怖いでしょう。でも驚きの結果でした。
    神鋼は若い選手の成長が楽しみです。やっぱり神鋼がベスト4にからんでこないとね。

    投稿: シン | 2007年11月10日 23:37

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