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2007年9月30日 - 2007年10月6日

マルセイユにて

Kumo

5日正午、パリのホテルで深緑郎さんとしばしのお別れをする。午後4時、マルセイユに到着。パリより暖かい。そして空港周辺の風景を見て西部劇を思い出した。荒涼とした大地が広がっている。高速道路も両側は岩肌があらわで、2003年大会のオーストラリアと重なった。

Yacht

15分ほどタクシーに乗ると、町が見えてきた。ガイドブックによれば、国内第2の町だという。紀元前600年にギリシアのフォカイア人が築いた植民都市で、フランス最古の都市とある。交通の要所になっている旧港は、ヨットが所狭しと並んでいた。空港から町に向かう途中の新しい港には、巨大な豪華客船が停泊していた。到着した夜は、名物のブイヤベースを食す。これは美味しかった。

City

その後、旧港周辺を歩いたのだが、ラグビーサポーターでどのパブも人があふれていた。ウエールズのファンがけっこういるのが面白い。南アフリカとの対戦相手がウエールズになると思って予定をたてた人たちだろう。そうこうするうちに、フィジー代表選手達が数名やってきて、その中にSOニッキー・リトルが現れたが、多くのファンに囲まれて、写真を一緒にとるなど大人気だった。ウエールズの人たちはきっとフィジーを応援するのだと思う。

Pub

イングランドのサポーターと言葉を交わした。向こうから、「明日はどっちが勝つと思う?」という質問。とりあえず、社交辞令も交えてイングランドじゃない?と返すと、「それはない」とあっさり否定。イングランドファンも勝つのは難しいと思っているようだ。イングランドは、CTBファレルが怪我のため出場できなくなったのだが、その代わりに出場予定だったバークリーも怪我で出場できず。先発CTBは、マイク・キャット。リザーブには、トビー・フラッドが入る。

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花のパリ3

Eparis

4日のパリは曇り空である。これはきのうエッフェル塔で撮った写真だ。きょうはホテルの部屋でずっとパソコンに向かっていた。なんとか依頼されていた原稿を書き上げ、明日からのマルセイユ行きの準備をする。そう、僕はマルセイユ担当なのである。オーストラリア対イングランド、南アフリカ対フィジーの試合を、藤島大さんと一緒に解説する。あと2試合も気になるけれど、それはどこかのテレビで見るかな。

きょうは原稿を書きながら日本の歌が聴きたくなって、ずっとトランクの中に眠っていたipodを取り出した。自然と筒美京平のトリビュートアルバムを選択していた。僕ら世代はやっぱりこれか。そして、日本から届いたラグマガ11月号を読む。なんだかジャパンの感動が蘇って泣けてきた。大畑選手が日本から何度も激励メールを打っていたことも伝わってくる。一緒に戦っていたわけだ。

さて、土曜日は準々決勝である。2003年W杯決勝戦の再現、イングランドとオーストラリアのメンバーも発表された。オーストラリアは、キャプテンのモートロックが戻ってきたが、ラーカムは間に合わず。現在、7トライで大会最多のミッチェルはリザーブ。WTBはアシュリー・クーパーとトゥキリ。SOバーンズが、ウィルキンソンとどこまで張り合えるか、面白い。

Australia team:1 Matt Dunning、2 Stephen Moore、3 Guy Shepherdson、4 Nathan Sharpe、5 Daniel Vickerman、6 Rocky Elsom、7 George Smith、8 Wycliff Palu、9 George Gregan、10 Berrick Barnes、11 Lote Tuqiri、12 Matt Giteau、13 Stirling Mortlock (c)、14 Adam Ashley-Cooper、15 Chris Latham/16 Adam Freier、17 Al Baxter、18 Hugh McMeniman、19 Stephen Hoiles、20 Phil Waugh、21 Julian Huxley、22 Drew Mitchell

イングランドは以下のように発表があったのだが、CTBファレルがふくらはぎ痛めていて出場が難しそうだ。ポジションチェンジがどうなるか。FBには、ジェイソン・ロビンソンが怪我から戻ってきた。ベスト・パフォーマンスができるまで戻っているかどうか気になるところ。

England team:1 Andrew Sheridan、2 Mark Regan、3 Phil Vickery (c)、4 Simon Shaw、5 Ben Kay、6 Martin Corry、7 Lewis Moody、8 Nick Easter、9 Andy Gomarsall、10 Jonny Wilkinson、11 Josh Lewsey、12 Andy Farrell、13 Mathew Tait、14 Paul Sackey、15 Jason Robinson/16 George Chuter、17 Matt Stevens、18 Lawrence Dallaglio、19 Joe Worsley、20 Peter Richards、21 Olly Barkley、22 Dan Hipkiss

深緑郎さん観察日記◎きょうはいろいろ用事があって、何度も部屋に電話したのだが、なかなかつながらず。部屋に行ってみたら洗濯中だった。クリーニングに出すと日本のように安くないので、僕も深緑郎さんも自分で洗えるものは部屋で洗っている。夕方、またいなくなったので携帯にかけたら、声が遠い。「どこですか~?」「ロビー!」。どうやら、きょうは3時間ほど歩いたらしい。土曜日のNZ対フランス戦をどこで見るか、バーを探していたようだ。元気だなぁ。深緑郎さんはパリの準々決勝担当。みんな臨戦態勢である。

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フランス代表メンバー

Ochiba

3日のパリは暖かく、昼間は半袖でも大丈夫だった。シャンゼリゼ大通りを歩く。落ち葉が多くなってきた。この通りは、夜、電飾が輝いてとても綺麗だ。

Nz100

午後、エッフェル塔の近くまで歩くと、シャン・ド・マルス公園にこんな巨大な楕円球が、おそらくニュージーランドの観光局が2011年大会と併せて同国のアピールをするものだと思う。エッフェル塔の足下の売店。めちゃくちゃたくさんぶら下がっていたW杯の帽子が減っていた。売れたんやね。

Efcap

フランスが、10月6日のメンバーを発表(対ニュージーランド)。SOはリオネル・ボクシス、FBはダミアン・トライユ。ラグマガのW杯展望号に、ラポルト監督の「W杯で勝つにはキックが重要。フランスで世界レベルのキックを蹴るのは、リオネルとトライユしかいない」というコメントがあるのだが、その2人を並べて出場させるわけだ。キックでの陣取り合戦に負けないようにし、PGチャンスは確実に狙っていくということなのかな。識者からは賛否両論のようだ。ミシャラク、ポワトルノーはリザーブである。シャバル、ミシャラク、ドミニシあたりは、流れを変えられる選手だし、彼らが後半に投入されるのは面白い気がする。そこまで僅差勝負ができていればの話ではあるけれど。

France team:1 Olivier Milloud、2 Raphael Ibanez (c)、3 Pieter de Villiers、4 Fabien Pelous、5 Jerome Thion、6 Serge Betsen、7 Thierry Dusautoir、8 Julien Bonnaire、9 Jean-Baptiste Elissalde、10 Lionel Beauxis、11 Cedric Heymans、12 Yannick Jauzion、13 David Marty、14 Vincent Clerc、15 Damien Traille/16 Dimitri Szarzewski、17 Jean-Baptiste Poux、18 Sebastien Chabal、19 Imanol Harinordoquy、20 Frederic Michalak、21 Christophe Dominici、22 Clement Poitrenaud

NZの友人の話では、オークランドでは、オールブラクッスの小旗をつけて走っている車が多いらしい。消防車もつけていたとか。今回は、コイントスに負けて、ファーストジャージーを着られないのだが、「黒を着用しないとオーラを失うと思うか?」という投票をヘラルド紙がやったりしているようだ。ちなみに、ヘラルド紙でプールマッチ(一次リーグ)でのベストシーンを振り返っていたら、ベストトライは、日本の遠藤のトライだったそうだ。なんか、嬉しいね。

深緑郎さん観察日記◎きのうモンマルトルの丘に消えた深緑郎さんはワインを飲み過ぎたらしく、翌朝は寝坊していた。「でも、いいワインだったから頭は痛くないよ」となぜか言い訳をしていた。深緑郎さんは元商社マンで英語はよく勉強されている。長年、短波放送でラグビー中継を聞いていたから聞き取りもバッチリだ。ラグビーを取材している記者のみなさんは英語が堪能な人が多い。でも、僕は苦手である。書いてあるものはなんとかなるのだが、インタビューはきつい。どうにか、切り抜けて仕事しております。

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NZメンバー発表

火曜日(2日)、準々決勝でフランスと対戦するニュージーランド代表オールブラックスのメンバーが発表になった。LOはルーマニア戦に続いてキース・ロビンソン、SOはダニエル・カーターがふくらはぎの怪我から復帰、FBマクドナルドも大腿部の怪我から完全に復調したようだ。注目されていた両WTBは、シヴィバトゥとロコゾコ。現在、W杯13トライで、ジョナ・ロムーの持つ15トライにあと2と迫っているハウレットはリザーブにも入っていない。

きょうのレキップ紙も、シヴィバトゥ、ロコゾコ、ハウレットを比較する記事を掲載するなど、誰が選ばれるか注目されていたのだが。トライ奪取率だけを比較すると、シヴィバトゥが、20試合(テストマッチ)で21トライ、ロコゾコが、47試合で43トライ、ハウレットが62試合で49トライだから、シヴィバトゥの決定力というのは図抜けている。でも、ここ一番は、ベテランがいいと思ったけどなぁ。もちろん、先発15人は、十分に経験を積んだ選手達ではある。マクドナルドの復帰は大きいと思う。

1 Tony Woodcock、2 Anton Oliver、3 Carl Hayman、4 Keith Robinson、5 Ali Williams、6 Jerry Collins、7 Richie McCaw (c)、8 Rodney So'oialo、9 Byron Kelleher、10 Dan Carter、11 Sitiveni Sivivatu、12 Luke McAlister、13 Mils Muliaina、14 Joe Rokocoko、15 Leon MacDonald/16 Keven Mealamu、17 Neemia Tialata、18 Chris Jack、19 Chris Masoe、20 Brendon Leonard、21 Nick Evans、22 Isaia Toeava

IRBの最新の世界ランキングが発表されている。1.NZ、2.オーストラリア、3.南アフリカ、4.アルゼンチン、5.フランス、6.イングランド、7.アイルランド、8.スコットランド、9.フィジー、10.ウエールズ、11.イタリア、12.サモア、13.トンガ、14.ルーマニア、15.カナダ、16.グルジア、17.日本。日本は、18位からひとつ順位を上げた。フィジーは、11位から9位にアップ。

深緑郎さん観察日記◎夕方、部屋がエアコンの工事だと言って深緑郎さんが僕の部屋にやってきた。二人で紅茶を飲み、しばし雑談。その後、深緑郎さんは、「画家の先輩に会う」と言ってモンマルトルの丘に出かけていった。なんか、かっこいい。

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気持ちは週末へ

10月1日の朝、パリは雨だった。最近は、雨の音を聞くことが多い。パソコンで日本ラグビーの情報をチェック。権丈選手(早大)はNECなんだ、長江選手(京産大)はリコーか、強力PRとったなぁ、などとブツブツ言いながらニュースを読んだ。W杯の取材をしつつ、今月下旬から始まるトップリーグにも備えなければ。

アルゼンチンがアイルランドを破った試合のことを何度も思い出すのだが、アルゼンチンSOエルナンデスのとてつもなく高いハイパントが頭から離れない。5万人近く入るスタジアムの屋根の上を越えていた。JSPORTSの放送でも話したのだけど、あのスタジアムを外から眺めている人は、エルナンデスのハイパントのボールだけ見えるんじゃないかなぁ。エルナンデスは少年時代、前途有望なサッカー選手だったようだが、実際に上手いサッカー選手がラグビーボールを蹴るような雰囲気が漂っている。ジダンがラグビーをしたらあんな感じになるのかな。

アイルランドの試合後、エルナンデスは「今の気持ちを表現する言葉が見つからない。アイルランドより我々のほうがうまくゲームをコントロールできた」と語っている。実はアルゼンチンは、2003年大会の一次リーグでアイルランドに1点差で敗れている。この件について、ピチョットキャプテンが「2003年の悪い思い出を忘れるために、勝たなければならなかった」とコメントしていた。

準々決勝の相手はスコットランド。こうなるとアルゼンチン優位の予想が大勢を占めそうだが、スコットランドの手堅いゲームでの集中力は過去に何度も目撃してきた。今大会成功率100%キッカーのクリス・パターソンもいる。分からないと思うなぁ。試合は、10月7日、サンドニのスタッド・ド・フランスにて。今度は、フランスのクラブでプレーする選手の多いアルゼンチンの応援が多くなるのかもしれない。

Lequipe1

今朝のスポーツ紙「レキップ」の一面は、「いよいよ、土曜日!」という感じの見出し。10月6日、カーディフでのニュージーランド代表オールブラックス戦を煽っている。他の新聞も見たのだが、一面をオールブラックスが飾っているものがいくつかあった。ターゲットは絞られたということだ。オールブラックスは、一次リーグを圧倒的な強さで勝ち進んだのだが、いきなりフランスで大丈夫なのか? オールブラックスファンも心配なところだろう。そんな折り、FW第三列のラウアキ選手が危険なタックルで2試合の出場停止に。三列は層が厚いから影響は少なそうではあるけれど。

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トップ8決まる

Fine

30日午後、パリは快晴だった。今、パリのパルク・デ・プランスの放送ブースで試合の余韻に浸りながら、これを書いている。僕は、さきほどまでJSPORTSで、アイルランド対アルゼンチンの解説をしていた。

Parc1

Parc2

キックオフの3時間ほど前に会場入りしたのだが、地下鉄は両チームのファンで満員。ご覧の通り、最寄り駅を降り、スタジアムにやって来ると、周辺はアイルランドとアルゼンチンのジャージをまとったファンであふれかえっていた。緑のジャージのほうが多く感じるのだが、やはりアルゼンチンは元気がいい。ノリノリで歌い踊るアルゼンチンのサポーターを、アイルランドのサポーターが微笑ましく見つめている感じだった。

試合前の会場では、大型スクリーンにフランス対グルジア戦が映し出され、トライのたびに歓声があがる。ウォーミングアップでアイルランドが出てくるとスタンドは大歓声。アルゼンチンサポーターも歌い始める。フランスは、グルジアを大差で下して、勝ち点5をあげ、この時点でプールDの首位に立つ。あとは、アイルランドとアルゼンチンの結果次第となった。アイルランドが4トライ以上とり、アルゼンチンに4トライ与えず、7点差以上引き離しての勝利で、フランスの1位通過、アイルランドの2位が決まる。しかし、アルゼンチンがボーナス点を1でもとれば、アルゼンチンの1位通過、フランスの2位が決まるという条件だった。

Parc3

午後5時、アイルランドのキックオフで試合は始まった。互いにキックで陣地を取り合う試合なのだが、アルゼンチンSOエルナンデスのキックが多彩なので、それだけでも面白い。何かこれまで見たことのないような試合だった。エルナンデスは、ラグビー史上稀に見る天才プレーヤーだと思う。彼ほどスケールの大きな選手は見たことがない。録画で見る方もいると思うので、内容は控えようと思う。視聴可能の方はぜひ。お薦めです。

試合中、何度も深緑郎さんと顔を見合わせた。こんなことも珍しい。アイルランドもCTBオドリスコルがパスを受ける前の動きで相手をかわす見事なプレーで2トライを生んだが、ラインアウトも不安定だったし、モールも押され、キックの応酬でも劣勢になった。アルゼンチンは、低く前に出るタックルを連発。世界ランキング4位の実力を堂々見せつけた。会場は、8割方アイルランドの応援だったし、主催国のフランスのファンもアイルランドを応援していたはず。その中でも勝つアルゼンチンは逞しかった(写真は、試合後、円陣の中で声を出すSHピチョット)。

Parc4

一次リーグは、最終戦の南アフリカ対アメリカ戦を残して、決勝トーナメントの顔ぶれが決まった。アルゼンチンは、10月7日、サンドニでスコットランドと対戦する。そして、フランスは、10月6日、カーディフでニュージーランドである。マルセイユでは、10月6日、オーストラリア対イングランド、7日に南アフリカ対フィジー。どれも面白い試合になりそうだ。


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W杯18日目/トップ8争い

29日、パリは朝からどんより曇り空。午後3時あたりからようやく晴れ間がのぞいた。朝はホテルで原稿書き。味噌汁が食べたくなって、深緑郎さんにお湯を沸かすポットを借りた(深緑郎さん、パリで購入)。出発前に餞別にもらった即席味噌汁である。最近は僕の主食になっている。さて、29日の4試合の内容に触れますので、録画で見る方は気をつけてください。

きょうは一日中、パリ郊外の国際放送センターにいた。ニュージーランド対ルーマニア、オーストラリア対カナダ、ウエールズ対フィジー、スコットランド対イタリアという注目の4試合を観た。深緑郎さんは、オーストラリア対カナダを、僕はスコットランド対イタリアの解説をした。

NZは、SOカーターがふくらはぎの怪我で欠場。キャプテンのマコウもリザーブ(控え)スタートだったが、危なげなくスコアを重ねた。タックルされながらのオフロードパスの連発は見事だった。多くのチームが理想とするところだろう。先発メンバーはプレーが雑な部分も多かったが、リッチー・マコウ、クリス・ジャック、ダグ・ハウレット、コンラッド・スミスらが入ると、ルーマニアの疲れもあって、いとも簡単にトライを重ねた。ジャックのステップは切れてたなぁ。オーストラリアは相変わらず安定感がある。ミスはあっても自分たちの形で攻めているからピンチにならない。最終的には、カナダをノートライに押さえ込んだ。この結果、カナダはボーナス点を得られず、日本代表のプールBの4位が確定した。日本が一次リーグで最下位から脱したのは、1991年大会以来のことになる。

そして、ウエールズ対フィジーである。国歌斉唱時、フィジーのキャプテン、ラウルニの瞳から涙があふれ出した。前半は完全なフィジーペース。SOリトルのPGで先制すると、どんどんボールを動かして、FLンゲラ、WTBデラサウが次々にトライ。前半を25-10とリードする。しかし、前半終了間際にンゲラがファウルプレーでシンビンになると、後半、流れはウエールズに。前半はFW戦一辺倒だったウエールズだが、やはりパスでボールを動かしたほうがリズムが出る。WTBウィリアムズの独走トライなどで、29-25と一気に逆転した。ただし、懸命に追いかけていたウエールズにも疲れの色が。残り30分は死闘だった。互いに譲らない攻防の末、残り4分の時点で、フィジーが逆転トライ。リトルが難しいコンバージョンも決めて、38-34とする。トライをとるしかないウエールズもあきらめずに攻めたが最後はフィジーが粘りきった。

終盤の攻防でリトルが膝を痛め担架で退場。観衆は総立ちの拍手で彼を送り出した。劇的勝利のあと、選手達が毛布をかけられたリトルに駆け寄る場面が現地の映像で流れたのだが、点滴をしていたところを見ると怪我だけではなかったのかもしれない。涙を流してみなと手を握りあっていた。フィジーは1987年大会以来のベスト8進出である。リトルは準々決勝ではプレーできないだろうが、正確なプレースキックがきょうの勝利を呼び込んだのは間違いない。本人も納得の退場だったと思う。表情がそれを物語っていた。フィジーが波に乗って走り始めると誰にも止められない。脅威の攻撃力を再確認した。同時に、もし日本がフィジーとカナダに2勝していれば、ウエールズ、フィジー、日本が2勝で並んだかもしれない、なんて都合のいいことを考えたりもした。ウエールズが決勝トーナメントに進出できなかったのは、1991年、1995年大会に続いて、3度目になる。

解説の前に、すっかりエネルギーを使ってしまった感もあったが、スコットランド対イタリア戦も力のこもった試合だった。降りしきる雨の中、互いにキックで陣地を取り、PGで着実にスコアしていく戦い。しかし、この戦い方はスコットランドが長けていた。正確に陣地を取り、ラインアウトも安定。そして、クリス・パターソンの正確無比のプレースキックが冴え渡った。イタリアは、難しい位置からのPGを狙いすぎた気がするなぁ。モールで優位に立っていたのだから、タッチキックでラインアウトからモールを組めば勝てたような気がする。それだけ勝利に対してプレッシャーのかかる試合だったということか。スコットランドは、これで6大会連続の決勝トーナメント進出となった。試合後は、バグパイプバンドがフィールドに入ってきて勝利を祝福していた。

さあ、30日は、一次リーグ最後の大一番、アイルランド対アルゼンチン戦である。

追記◎ウエールズ戦、カナダ戦で日本代表がセカンドジャージーを着た件でご質問がありましたが、これはコイントスで日本が負けたためです。

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