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日本選抜対仏大学選抜結果

木曜日の夜は、国立競技場で日本選抜対フランス大学選抜の試合を取材した。日本選抜は、W杯で決勝トーナメント進出を目指すATQプロジェクトのスコッドで構成されたメンバー。フランス大学選抜は、大学に籍を置きながらクラブでプレーする選手達。関係者によれば、今回のメンバーは資格のある選手ではベストメンバーとのこと。

スクラム、ラインアウトからのモールなどで早大を圧倒したと聞いていたので、日本選抜とどうなるか興味深く見たのだが、スクラムでは確かに圧力を受けたものの、ラインアウトのモールは止めきり、FW周辺の攻撃では大きなゲインは許さなかった。「スクラムはもっと圧力を受けるかと思ったのですが、そこまでではなかった。モールについては穴がいっぱい見えて、モールを割ってボールに手が届きそうな感じだった。トップリーガーなら当たりは強く感じなかったはずです」と語ったのは、東芝のNO8豊田真人。先発メンバーには、FL伊藤鐘史、SO大田尾竜彦、FB髙忠伸ら経験豊富な選手に加え、HO安江祥光、NO8豊田真人、CTBカトニ・オツコロら要のポジションにトップリーグ経験者を据えたことでゲーム運びには安定感があった。

フランス大学選抜のFLメドゥヴェス主将が「前半の差は経験の差」と言った通り、SO大田尾のロングタッチキックなどで地域をうまく進め、ボール争奪戦でも健闘。「順目、順目」(同じ方向に攻め続けること)のゲームプラン通り、機を見てボールを動かし続け、前半28分に、WTB.徐吉嶺が左コーナーぎりぎりにトライ。難しいゴールを髙が決めて13-5とリード。38分には、大田尾が相手SHのパスを読み切ってインターセプトしてトライ。前半を20-5で折り返した。

ただし、後半は、疲れとメンバー交代も影響して組織防御にほころびが出る。「日本ラグビーの課題である後半20分過ぎからの戦い方はきょうも課題として残った」と薫田真広監督。風下になったこともあって地域戦略も上手くできず、次第にフランス大学選抜ペースに。それでも、懸命の防御で粘ったが、終了間際に右コーナーぎりぎりにトライを奪われてしまう。しかし、このゴールが決まらずノーサイド。1点差で辛くも逃げ切った。

サントリーがNZ遠征中、ATQで海外派遣された選手にも負傷者が多く、メンバー編成は難しかったようだが、18歳の右PR小野慎介(明治大1年)を起用するなど、将来を見据えたメンバーでの勝利に薫田監督もまずまずの表情。「短い準備期間で選手達はゲームプランを理解してくれた。伊藤、髙の両リーダーがよく引っ張ってくれた」と語り、「日本ラグビーのために強い3番を育てるのは我々の使命」と、スクラムでは圧力を受けながらも、なんとか対応した若いPR小野を高く評価した。また、U20日本代表のキャプテンを務めたマイケル・リーチについては、「今すぐにでもトップリーグでプレーできるレベル」と、この日も多かった仕事量を賞賛した。

薫田監督は、ATQの今後についてもコメントした。「U20の世界大会に参加して、世界の強化の若年化を痛感しました。国内でU20の大会を開催できないかとも考えていますし、ATQの年齢を若い層に絞り込み、代表事業部とも話し合いながら、年齢層の高いところは日本代表スコッドを大きくするなどして、幅広く強化することを考えていきたいです」

◎試合結果
日本選抜対フランス大学選抜
日本選抜○20-19●フランス大学選抜 (前半20-5)

◎愛好的観劇日記【道元の冒険】観ました。渋谷Bunkamuraシアターコクーンにて。脚本=井上ひさし、演出=蜷川幸雄、出演=阿部寛、栗山千明、北村有起哉、横山めぐみ、高橋洋、大石継太、片岡サチ、池谷のぶえ、神保共子、木場勝己ほか。日本曹洞宗の開祖・道元。七百年余りの時空を越えて、夢の世界でもつれあう二人の男の記憶と思想。冒険の果てに描き出される信仰と社会の狂気とは? という、あおり文句に期待が膨らんだ。面白かったのだが、ちょっと長かったかな。僕の家も禅宗だったことを思いだし、道元の悟りの境地を興味深く聞いた。木場さん、良かった。

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    コメント

    後半からの参戦だったので、押されっ放しの場面ばかりでしたが逃げ切れて良かったですね。
    印象的だったのは最後のフランスのキックの場面のベンチ前での手を握っての整列、伊藤選手が促していたように見えましたが「思い」は伝わってきましたよ。はじめてのナイター観戦、予想以上にお客さんも多く楽しめました。5~10月頃まではナイターも良いですね。
    最後に村上さんに質問。選抜とAの違いを教えて下さい。

    投稿: ヨカロウモン | 2008年7月13日 15:54

    攻守思い切りのよさが気持ちがよかった。勝敗は別にしても後味がよい試合だった。JKはNZに里帰り中とか、少なくともGMは見ていたのだろうな。JPNのスコッドを拡大して、合宿、セレクションマッチなどを通じて誰もが納得できるチームを編成しアメリカに備えて欲しい。にし

    投稿: にし | 2008年7月11日 10:33

    薫田さんがATQコーチングディレクターに就任して1年数ヶ月。今年に入ってからのATQアカデミーキャンプ、U20日本代表・日本選抜監督でようやく、「現場の人」としての能力が発揮され存在感を示せました。良かったです。
    代表事業部と大いに議論して欲しいもの。これからの1年でどれだけの改革・前進が実現できるか、勝負の1年かもしれません。

    W杯招致問題もありますが、U20ワールドユース大会開催にこそ日本協会は全力を尽くすべきだと思います。現実を直視しない机上の空論は願い下げです。

    投稿: マスター | 2008年7月11日 08:05

    確かに、最近日本A代表が稼働してませんね。近い将来の日本代表を育てる試合が、去年は、U23日本代表が2試合、U21日本代表が1試合。今年は、日本選抜の1試合のみ。いくら、ATQを始めたところで、肝心の試合しないことには効果が表れないのでは?毎年、日本A代表が海外遠征に出るべきでしょう。
    また、U20に関しては、世界選手権の前に、PNCの国々が参加して大会を実施したらどうかと思う。六ヶ国を二グループに分け、総当たり&順位決定戦という形で。これなら、一ヶ国に集結して、三試合を一週間で消化出来るので、十分実現可能だと思う。U20シックスネイションズに対抗していかなければ、世界選手権で結果を残せないと思う。

    投稿: 替え玉無料 | 2008年7月11日 07:15

    昨日の日本選抜対仏学生選抜の試合はホームということで、勝って当たり前と思われていたが、わずか一週間で薫田監督の元所属チームである“東芝スタイル”を選手に浸透させた手腕は称賛に値する。シンプルなラグビーで相手を圧倒することが如何に必要かという証明だろう。ただ、後半にスタミナ切れを起こすのは日本代表とも共通する課題なので、今後薫田監督にはJKとの連携を含めて日本ラグビーの強化に取り組んで頂きたい。

    投稿: ローズプレステージ | 2008年7月11日 06:12

    昨夜逃げ切れたのは、ミヤGも仰っていた「縦軸」効果だったんじゃないかなと思いました
    キムさんのキレキレの球捌きも気持ちよかった〜
    スタンドに吹く風と相まって、思わずビールに手が出そうになっちゃた

    投稿: ナベゾ | 2008年7月11日 05:15

    できるならJAPANのセレクションマッチを行ってもらいたいですね。
    ATQを含めた50名位のスコッドで。

    投稿: はり | 2008年7月11日 02:23

    なんとか勝てましたね^_^;
    この試合を見てつくづくジャパンの層の厚さが大事だと感じました。
    日本代表Aの試合もこのところまったくないように感じます。
    もっと日本代表Aや選抜などジャパンの下の選手が経験を積む、世界と戦える環境を整備することが大事です。ジャパンに怪我人がでたらスコッド外からいきなり呼ぶようなことがないような環境を。
    できればジャパンのテストマッチシーズンにジャパンAの試合を作ってほしいのですが。
    秋のウインドウマンス、アメリカ戦には今日出場していた選手が何人かジャパンに入っていれば嬉しいですね♪

    投稿: ターボ | 2008年7月11日 00:37

    今日の試合,国立で観戦しました.
    ラグビーを知らない人たちをいっぱい連れて行ったのですが,みな楽しかった!と言ってくれました.

    ところで,試合後に場内で流される音楽について,タイトルを知りたいのですが,もしご存じでしたらお教えいただけないでしょうか??
    試合後に聞くと非常に感じることの多い良い曲です.前に日本協会に問い合わせたのですが,返信がありませんでした.もし分かりましたらこのブログで教えてください.

    これからも本ブログを楽しみにしています.頑張ってください!!

    投稿: KM | 2008年7月11日 00:24

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