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2008年10月19日 - 2008年10月25日

TL6節・ラーカム・お知らせ

土曜日は秩父宮ラグビー場にいた。第1試合は、トップリイーストのリコーブラックラムズ対サントリーフーズの一戦。前半はサントリーフーズもディフェンスで粘って対抗したが、徐々にリコーの攻撃力に飲み込まれてしまった。

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ベンチスタートの背番号22、元オーストラリア代表SOスティーブン・ラーカムは、後半頭から登場し、柔らかなパスさばきでトライを生み出したり、高いハイパントで敵陣深く攻め入ったりと、さすがのプレーぶり。ラーカムを見に来ていた人も多いようで、リコーのベンチ側の最前列はラーカムが動くたびに、なんとなくざわめいていた。最終スコアは、70-12でリコーの勝利。

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第2試合は、トップリーグの東芝ブレイブルーパス対日本IBMビッグブルーの戦い。前節、九州電力に快勝して上り調子のIBMがどこまで戦えるか注目していたのだが、前半20分までに東芝が3連続トライ。IBMも何度か連続攻撃を仕掛けたが、ターンオーバーから東芝が切り返してスコアを重ねた。それでもIBMはSOハーカスを軸に反撃し、俊足WTB勝俣の独走トライなどで前半に21-12の9点差まで迫った。

後半の立ち上がりは、東芝のイージーミスが続き、IBMの流れになるかと思われたが、東芝は慌てず、FLベイツ、後半出場のCTBオトらが強い突進を繰り返し、防御を縦に崩してから展開する東芝らしい攻撃でペースを握った。16分には、この日マンオブザマッチに選出されたHO湯原が突き放すトライ。その後も、WTBロアマヌ、FB立川らが次々にトライラインを駆け抜けた。SOデイビッド・ヒルは、3トライ、9ゴールの35得点をあげ、得点ランキングで独走状態である。

WTBのポジションからチームを的確にリードした廣瀬キャプテンは、「近鉄戦と同じような展開でした。しかし、苦しい中で点を取り返したところは、チームがレベルアップしたと思います。前半はラインアウトからモールを作ってしまってリズムが出なかったが、後半は、FWが沸いてくるようなサポートでテンポアップしようとしました」と一定の評価。瀬川監督は、これからの約1か月の休止期間について問われ、「細かいミスが多いので、もう一度一貫性をもって試合に臨めるよう一つ一つのプレーの精度を高めたいです」とコメントした。そして、廣瀬キャプテン。報道陣から三洋電機ワイルドナイツのことを問われ、「いまの時点では三洋のほうが上、なんとか食らいついて、どうやって越えるか。そこにターゲットを絞ってやっていきたい」と語った。

IBMの髙忠伸キャプテンは、「自分自身のプレーも含めて、すべてにおいてガッカリしています。何をやってもかみ合わず、見に来てくださったお客さんに申し訳ないです」と笑顔なく語った。粘り強く攻め続けて東芝を苦しめている時間帯もあっただけに、後半、緊張の糸が切れてしまったかのように崩れたのはもったいなかった。

◎トップリーグ第6節結果(25日)
三洋電機ワイルドナイツ○44-8●近鉄ライナーズ(前半13-3)
日本IBMビッグブルー●19-68○東芝ブレイブルーパス(前半12-21)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○27-17●クボタスピアーズ(前半19-7)

◎お知らせ
愛好日記トークライブ・第15弾の詳細が決定しました。第15回目のゲストは、日本が世界に誇るNO8箕内拓郎選手(NECグリーンロケッツ)です。2003年、2007年のワールドカップで日本代表キャプテンを務め、中心選手として世界と戦ってきた箕内選手が、世界と戦う実感、キャプテンの役割、直近のアメリカ戦の感想など織り交ぜて語ります。席に限りがありますので、定員になり次第、締め切りとなります。
◆日時 11月24日(祝・月) 
午後5時開演(4時半開場)~7時 
◆場所『文鳥舎』三鷹市下連雀3-32-3 グリーンパルコB1
Tel:0422-79-3777  Fax:0422-79-3777
bunchou@parkcity.ne.jp
http://www12.plala.or.jp/bunchousha/
◆入場料 2,000円 定員約50名
◆懇親会 3,000円 定員約30名(終演後、1時間半程度立食パーティー)
※ご予約開始は、10月29日(水)午後3時より。メール、FAX、電話で。HPで座席の確認ができます。

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ジャパンライナー運行

金曜日、東京はめちゃくちゃ激しく雨が降っている。いま夕方なのだけど、これからまた降るみたい。11月16日、22日、日本代表対アメリカ代表戦が行われるが、試合前告知プロモーションの一環として、都営大江戸線にて、一車両の広告をすべて貸し切る「メディアライナー」が実施される。大江戸線全8車両すべてに日本代表ジャージと、スーツを着用する選手の広告(中吊り、窓上、ドア横)を出すもの。提出期間は、11月2日(日)~8日の計7日間。ただし、何時にどの駅を通るかなどは不明。大江戸線は一車両が一日に何度か巡回するので、どこかの駅でずっと待っていたらいつかは現れるということなのかな? JKの写真はスーツ姿だけだが、ライアン・ニコラス選手、箕内拓郎選手ら5名の選手はジャージとスーツ姿だ。僕もときどき大江戸線は利用する。運が良ければ見られるかな。

今週末はトップリーグ第6節が行われる。これが終わると、日本代表活動期間のため、約1か月の休止期間になる。順位争いの上でとても大切な試合だ。

すでに全試合メンバーが発表になっている。今節、僕が一番注目しているのは、NEC対ヤマハ発動機戦だ。サントリーに勝ったヤマハ発動機は、この試合に勝てば、プレーオフ進出枠のトップ4入りに向けて大きく前進できる。日本代表スコッドにも入ったSO大田尾は好調だし、スコッド入りでさらにモチベーションも高まっているはず。11月8日にはセレクションマッチがあるが、その前に、さらに日本代表のジョン・カーワンヘッドコーチに存在感をアピールしたいところだろう。サントリー戦で力を発揮したダンカン、ソーンの両LOは、今節も同じユニットで戦う。

一方、NECは、アン・スンヒョ、ヤコ・ファンデルヴェストハイゼンという、韓国代表と南アフリカ代表のHB団。このコンビが攻撃的に動ければ得点力はアップする。もし負けるようなことがあれば、トップ4だけでなく、日本選手権出場枠のトップ6も危うい崖っぷちである。なんとか踏みとどまりたいところ。

土曜日の花園ラグビー場の、神戸製鋼対クボタ、日曜日の九州ダービー(コカ・コーラウエスト対福岡サニックス)も僅差勝負になりそう。今季のトップリーグを沸かせている近鉄と三洋電機も互いに攻め合うだろう。太田での試合は面白くなりそうだ。僕は日曜日、博多である。

ヤマハ発動機からは、2009年度内定選手のお知らせ。岸直弥(東海大HO)、髙木貴裕(筑波大HO)、河本明哲(龍谷大FL)、井本克典(帝京大CTB)の内定したとのこと。

◎Jsports放送予定
10月26日 (日)
11:50~ J sports 1
コカ・コーラウエストレッドスパークス 対 福岡サニックスブルース
12:50~ J sports 2
NECグリーンロケッツ 対 ヤマハ発動機ジュビロ
13:53~ J sports 1
九州電力キューデンヴォルテクス 対 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

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「ぐんぐんうまくなる」お知らせ

きょうはお知らせを。写真の表紙は、ベースボール・マガジン社から出版される「ぐんぐんうまくなる!ラグビー」である。10月末くらいから書店に並び始めるかな。僕はこの本の編集を手伝ったのだが、ラグビーを始めたばかりの子供達(特に中・高校生)にとって、とてもいい内容だと思う。

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著者である清宮克幸さんは、まえがきで語りかける。「大切な基本スキルはもちろん、ラグビーがうまくなるために必要な考え方をまとめてみた。まずは難しいことは考えずに、ラグビーボールを持ってグラウンドを駆け回る楽しさ、みんなの力でトライをする喜びを味わってもらいたい」

トップリーグの監督である著者だが、この本は、徹底してラグビーを始めたばかりの視点が貫かれている。この本のコンセプトを話し合っているとき、清宮監督は、ボールを手でぽんぽん放り上げながら、「ボールが手に入ったとき、最初にやるのはなんだろうね」と、考え始めた。そして、自宅の部屋や公園で、少人数の友達とできることに限定して、練習方法を次々に提示した。

「小さな子供はボールを持つと離したがらない。最初はそれでいい。つかまって、動けなくなって、どうしようもなくなったとき、そばに仲間がいてくれることの意味が分かる」

これは、ラグビーの魅力が書かれたページに記されている言葉である。本書は、最終的な目標である「トライ」をとるために、スペース感覚を養う練習方法が多数示され、その後に、パス、キック、ラン、タックルといった基本スキルが解説されている。パスの手本を見せてくれるのが、ジョージ・グレーガン選手だったり、ステップの例が、小野澤宏時選手だったり、講師も豪華である。小野澤選手のステップがなぜ抜けるのか、その凄さも分かる。

スクラム、ラインアウトなど高度なこと、サインプレーなど戦術的なことは一切出てこない。あくまでも基礎スキルの本である。プレーしていない人にも、ラグビーの魅力について書かれたところは面白いと思う。高校、大学、社会人での清宮監督の体験談が盛り込まれた8本のコラムは興味深い。

そして、最後は基礎的な体作り。これ、運動不足のお父さん、お母さんにも簡単にできるものなので役立つかも。僕も最近実践している。

◎お知らせ
11月1日のトークライブのお知らせです。今回日本代表スコッド入りも果たした三洋電機のバイスキャプテン、三宅敬選手がゲストです。三洋電機のこと、ジャパンのこと、いろんな話が聞けるでしょう。まだ少し席に余裕があるようですので、ぜひどうぞ。予約受付中です。
【森本優子ラグビーに乾杯! vol.5】
●日時:2008年11月1日(土)
午後3時キックオフ(2時半開場)
●会場:文鳥舎(東京・三鷹)
お申し込み方法の詳細は以下のHPより。
http://www12.plala.or.jp/bunchousha/
●パーソナリティー:森本優子(ラグビーマガジン編集部)
●ゲスト:三宅敬(三洋電機ワイルドナイツWTB)
●参加費:3,000円(ワンドリンク&おやつ)

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関西のこと&ルール

混戦のトップリーグ、日本代表スコッド発表と日記に書いているあいだ、波乱続きの関西大学ラグビーについてはさまったく触れることができなかった。僕も見たいと思っているのだけど、なかなか日程が合わない。見ていないことには何も言えないので、見たときに感想は書きたいと思う。

関西の大学ラグビーをよく見ている友人の話では、4、5年前から長期的に強化してきたチームが着実に力をつけたことと、上位チームの伸び悩みが、ちょうどシーズン序盤に重なった結果だと思う、ということだった。附属高校からの強化、有力選手の加入などで関西学院大学をはじめとしたチームが力を付けているのは確か。問題は、ここから上位チームに巻き返せる力があるのかどうか。いずれにしても関西はどこが優勝してもおかしくない状況。なんとか、どこかで見に行かなきゃ。

トップリーグのクボタスピアーズが、10月25日、対神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦が行われる花園ラグビー場で、米3合の小袋を無料配布する。500袋、無くなりしだい終了。花園ラグビー場入口付近のクボタスピアーズ特設ブースとなりにて実施。これは、クボタグループとクボタ農機販売グループ各社が、日本の農業を支援する「クボタeプロジェクト」の一環。試食品の配布ということだ。9月20日の秩父宮ラグビー場でも実施されていた。

◎お答えします。
先日、コメントでルールに関する質問をいただいた。ELVでは、ラインアウトにおけるレシーバー(スクラムハーフ役)はラインアウトから2m離れなければならない、ということになっている。この部分で、「ショートラインアウトでハーフの位置にいた選手が、ラインアウトの中に入って、そのかわりに一人外に出るというプレーは大丈夫なのでしょうか?」という質問だった。
試験的ルールでは、ラインアウトのレシーバーは2m離れる決まりがある。レシーバーは置かなくてもいい。しかし、置くか、置かないのかを明確にしなくてはいけない。レシーバーが動き出せるのは、ラインアウトが開始されて(スロワーがボールを投げ入れて)から。2m離れている選手と、並んでいる選手がボールを投げ入れてから入れ替わるのは、普通に考えて難しいのでできないことになる。ただ、ボール高く上げるなどすればできるのかもしれない。
先日、7人制ワールドカップのアジア予選に参加していた、平林泰三レフリーにお話しを聞いたのだが、ラインアウトが始まる前にレシーバーが列に入ると反則であり、フリーキックにしていた、とのこと。

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2008秋日本代表スコッド

10月20日午後、日本ラグビー協会のジャパンクラブで記者会見が開かれ、11月16日、22日に行われるアメリカ代表とのテストマッチに向けてのスコッド44名が発表された。このスコッドは、11月3日集合でトレーニングに入り、11月8日午後2時より秩父宮ラグビー場でセレクションマッチに臨む。その後、26名~27名のメンバーに絞り込まれる。

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ジョン・カーワンヘッドコーチによれば、「ベストサイドと、もう1チームという分け方をしますが、パフォーマンスは公平に見て選びます。ベストサイドがすべて選ばれるとは限りません」とのこと。今回の44名は、アメリカ代表とのテストマッチに出場できるチャンスを得た。これをものにするかどうかは、一発勝負のセレクションで力を出し切れるかどうかにかかっているわけだ。カーワンHCには、ワンチャンスで力を出せる、プレッシャーに強い選手を見るというポイントもあるようだ。

カーワンHCが2011年のワールドカップ終了まで契約が延長されることが決まっており、中・長期的な視野にたったメンバー選考となっている。もちろん、今季のトップリーグのパフォーマンスをつぶさに見ての選考なので、春に代表だった選手でも、負傷者やパフォーマンスの悪い選手は選出されていない。

日本代表のキーポジションであるSOは、カーワンHCが「もっとも悩んだ」ポジションだった。ウエールズでプレーしているジェームズ・アレジは、夫人の出産が11月初旬に予定されているため不参加。選出されたのは、ショーン・ウェブと大田尾竜彦である。「大田尾は特にアタック面で成長しており、キックゲームも正確にできています。タックルもしっかり入れている。彼はチャンスをつかんだのです」。大西将太郎選手の怪我により、ヤマハでSOに入ってからは注目していたようで、最終的にはサントリーを下したゲームで選出を決めた。また、三洋電機の入江も高く評価しており、「SOとしても注目している」とのことだった。

フロントローに新しい選手が多いのだが、2011年、またそれ以降の日本代表を見据えて、サイズもあって動ける選手の育成を考えての選出だ。「仲村のサイズはワールドクラス(190㎝、120㎏)。長期的な視野で選んだ選手です。相馬らベテランとスクラムを組むなどして経験を積んでほしい。しかし、それ以外のフロントローはすでに日本代表に近い選手たちだと思っています」。カーワンHCは、アメリカ戦はフロントファイブが重要と考えており、今回選考されたフロントローは勝つためのメンバーでもある。

スコッドは以下の通り。個人的には、選ばれてほしいなぁと思っていた、大田尾、入江、そしてヤマハの松下が入っていて嬉しかった。まだ代表に決まったわけではないが、チームでのパフォーマンスからいって、チャンスは与えられるべきだと思っていた。BKは、複数のポジションをできる選手が多いので、最終的にどんな編成になるかは分からない。

◎アメリカ代表戦シリーズ日本代表スコッド
FW=25名、BK=19名、計44名。
PR1=木川隼吾(三洋電機)、川俣直樹(三洋電機)、平島久照(神戸製鋼)、仲村慎祐(日本大学3年)
HO=松原裕司(神戸製鋼)、青木佑輔(サントリー)、安江祥光(日本IBM)、堀江翔太(三洋電機)
PR3=相馬朋和(三洋電機)、畠山健介(サントリー)、山下裕史(神戸製鋼)
LO=大野均(東芝)、北川俊澄(トヨタ自動車)、ルーク・トンプソン(近鉄)、谷口智昭(トヨタ自動車)、佐藤平(NEC)
FL=ハレ・マキリ(福岡サニックス)、菊谷崇(トヨタ自動車)、中山義孝(トヨタ自動車)、若松大志(三洋電機)、FL/No.8=箕内拓郎(NEC)、中居智昭(東芝)、マイケル・リーチ(東海大学2年)
No.8=ホラニ・龍コリニアシ(三洋電機)、豊田真人(東芝)
SH=吉田朋生(東芝)、矢富勇毅(ヤマハ発動機)、後藤翔太(神戸製鋼)、田中史朗(三洋電機)
SO=ショーン・ウェブ(ワールド)、大田尾竜彦(ヤマハ発動機)
CTB=ブライス・ロビンス(NEC)、入江順和(三洋電機)、シュウペリ・ロコツイ(NEC)、仙波智裕(東芝)
WTB=小野澤宏時(サントリー)、クリスチャン・ロアマヌ(東芝)、三宅敬(三洋電機)、ピエイ・マフィレオ(日本大学3年)
CTB/BK3=ライアン・ニコラス(サントリー)、松下馨(ヤマハ発動機)、田井中啓彰(三洋電機)
FB=遠藤幸佑(トヨタ自動車)、吉田大樹(東芝)

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TL5節結果と重光選手

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日曜日の花園ラグビー場は、近鉄ライナーズと神戸製鋼コベルコスティーラーズの阪神ダービーということもあって、1万人を超える大観衆が詰めかけた。負傷者が多く、前節では福岡サニックスに敗れた神戸製鋼が、勢いのある近鉄にも飲み込まれるのでは? と心配したファンも多かったはずだが、この日の神戸製鋼は、SO菊池、アキレス腱断裂から復帰した元木由記雄らを軸に、ボールを素速く動かして、近鉄の防御を翻弄し、前半3分に、NO8マパカイトロが先制のトライ。17分には自陣からのカウンターアタックで、最後はWTBホラが左隅に飛び込み、19-0と大きなリードを奪った。さすがに試合巧者。昨季も下位チームにはまったく取りこぼしがなかった神戸製鋼の真骨頂という感じがした。

しかし、ボクシングにたとえれば、ダウンを奪われてからが強いのが今季の近鉄。26分に、SOヒルゲンドルフがトライを返すと、直後の途中出場のSO重光がトライ。ミスの目立ち始めた神戸製鋼を攻め立て、試合はもつれ始める。最後は神戸製鋼が逃げ切ったが、良くも悪くも近鉄らしい試合に、観客席は大いに沸いていた。ちょっと気になったのは、好調のSO重光を先発起用しなかったところ。結果論だが、立ち上がりはヒルゲンドルフの動きが固く、神戸製鋼にゲインを許していた気がする。最初のキックオフ直後に、SO菊池が大きく抜け出したところで、神戸製鋼は勢いに乗った。菊池のファインプレーだった。

そして、驚きの結果となったのが、第2試合のヤマハ発動機ジュビロ対サントリーサンゴリアス戦だ。ヤマハは、CTB陣に負傷者が相次ぎ、FBの松下をCTBで起用する緊急事態。しかし、サントリーのスクラムに対抗して、両LOを押しの強いダンカンとソーンで固めるなど、ポイントを押さえた布陣で戦った。サントリは、CTBニコラスのPGと、ゴール前スクラムからNO8ソンゲタが単独で持ち出したトライで10-0とリードする。しかし、その後はパスミスなどが多く、スコアがなかなか伸びなかった。

後半、流れはヤマハに傾く。まずはSO大田尾がパスダミーからポスト右にトライし、ゴールも決めて、14-15の1点差に迫る。サントリーのWTB山下(途中出場)にトライを返されたが、26分、自陣深くのターンオーバーからSH矢富(途中出場)が抜け出し、ソーン、FB冨岡らがつないで最後はCTB松下が逆転につながるトライ。30分には、大田尾の突破から、交替出場のCTBマッコイドにつないで31-22と突き放すトライをあげ、勝負を決めた。

マンオブザマッチの大田尾は、「前半、離されかけたときによく我慢して、食らいついた」と笑顔を見せ、大学時代の恩師である清宮監督に勝てたことについては、「僕にとって意味のある一戦になりました」と感慨深げだった。地域をしっかり獲得し、見事なゲームメイクだった。スクラムで健闘した山村主将は、「ヤマハは、いい試合をしたあとに真価が問われる。次も頑張ろう」と声をかけていた。敗れたサントリーの清宮監督は、スクラムでも優位に立てず、攻めてもミスが多かった試合について、「収穫はない」と厳しい表情で語った。

ヤマハはこれで勢いに乗れるかもしれない。一方のサントリーは出来が悪かったが、この雰囲気を引きずらずに次節戦うしかないだろう。十分に地力はあるのだから。

Shigemitsu

試合後、近鉄ライナーズの重光泰昌選手にインタビューした。これは、日本協会のメンバーズクラブ会報誌に掲載されるものだ。この日はリザーブスタートになったが、重光選手が入ってからゲームは落ち着いた感があった。今季の重光選手は非常に落ち着いたゲームメイクが光っている。この日はトライもあげ、個人得点を「75」とし、得点ランキングで2位につけている。

京都の陶化中学から伏見工業高校といえば、平尾誠二さんの後輩である。もっとも影響を受けたラグビー人として、「山口先生でしょうね」と、山口良治さんの名前をあげていた。でも、スクールウォーズ世代ではなく、「強いチームとは知らずに入った」と話していた。僕は重光選手と言えば、高校大会決勝で國學院久我山高校と死闘を繰り広げたことが印象深い。あのときはCTBで、SOは神戸製鋼の今村友基、LO北川俊澄、FB三宅敬と、現在のトップリーガーが名を連ねていた。なつかしい。

◎トップリーグ第5節結果(19日)
近鉄ライナーズ●27-37○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半17-19)
ヤマハ発動機ジュビロ○31-27●サントリーサンゴリアス(前半7-15)
横河武蔵野アトラスターズ●18-33○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半3-5)
日本IBMビッグブルー○56-24●九州電力キューデンヴォルテクス(前半30-7)

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