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高校決勝結果

7日は、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で全国高校大会の決勝戦が行われた。平日ではあったが、常翔啓光学園、御所工業・実業の両校生徒が多数応援にかけつけバックスタンドを埋めた。午後2時5分にキックオフ。昨年末のワールドユース予選会、4月の全国選抜大会、9月の大阪ラグビー協会開幕戦と、何度も対戦してきた両チームだが、花園の決勝戦というのは別格なのだろう。立ち上がりは両者とも相手の出方を見ながらの戦いで、緊張感がびんびん伝わってきた。

しかし、啓光は、「前半15分、どんどん攻めろ」という杉本監督の指示通り、次第にボールを動かし始める。11分には、CTB森田がいったんストップしてからの瞬時の加速で防御を抜き去り、WTB国定につないで先制トライ。御所もCTB岡本キャプテンがPGを返し、しつこいディフェンスで食い下がったが、24分、御所のパスが乱れたところを啓光の国定が拾って約70mの独走トライ。直後にも、自陣22mライン内からCTB森田が抜け出し、最後はNO8金につないで19-3とリードを広げた。相手の緊張感と堅い動きを察知して果敢に攻めた啓光の試合巧者ぶりが光った。

後半になると、御所もPR竹井、FL川瀬がトライを返し、終盤も攻め続けたが、ついに啓光を崩しきることはできなかった。後半何度も大きくゲインした岡本キャプテンは、「全力を出したので悔いはありません」と潔く語ったが、「啓光を警戒しすぎて、足が止まってしまいました」と、怖いランナーが揃う啓光に対して飛び出すと抜かれるという意識が働いたことを明かしていた。報道陣から、「小さな体でもここまで来られることを証明したのでは?」と問われると、「ちょっとはできたかもしれないですけど、最後に勝たないと意味がないです」と笑顔はなかった。でも、平均身長が170㎝ほどの御所の健闘は見事。徹底した体幹トレーニングと下半身の強化で強いチームを作った竹田監督に敬意を表したい。

それにしても、啓光の相手の陣形をよく見た動きには感心させられた。それぞれの選手が無理なパスはせず、判断良く細かくボールを動かし続ける。杉本監督によれば、「7次、8次攻撃で崩すような準備をしてきました」とのこと。止められる前提でタックルされながらスペースを探す意識の高さは多くのチームが見習いたいところだろう。そして、絶対的なトライゲッター国定の個人技には目を見張らされた。全速力で走らず、ステップを切るたび加速する。非凡な走法は将来が楽しみだ。

杉本監督は、全国大会に出られなかった2年間を思い起こしつつ「今年は子供達と楽しくラグビーができたと思います」とコメントした。春の選抜大会も制し、今季の公式戦にすべて勝利する完全な日本一。84回大会で4連覇を決めたときは杉本監督が就任した1年目だったのだが、あの時は記虎監督が3連覇を果たしたあとのシーズンであり、記虎さんが総監督としてそばにいた。今回は杉本監督自身が本当の意味で日本一を勝ち取ったと言えるのかもしれない。おめでとうございます。

◎決勝結果
常翔啓光学園○24-15●御所工業・実業(前半19-3)

決勝戦の前には、18歳以下の合同チームによる東西対抗戦が行われたのだが、単独チームを作れない高校にいるとはいえ、さすがに全国から選抜された選手だけあって、技術レベルも高く、熱のこもった好ゲームだった。最後は東軍は逆転勝ちを収めたが、大学でも活躍できそうな選手がたくさんいた。「もう一つの花園」として定着してほしい試合だ。

また、「裏花園」とも言われているサニックスのワールドユース予選会では、決勝戦で天理を破った常翔学園(前・大阪工大高)が優勝し、この2チームがゴールデンウィークのワールドユース大会出場を決めている。

もう一つ、7日、兵庫県・神戸ユニバー記念陸上競技場にて行われた「第39回全国高等専門学校大会・準決勝の結果は以下の通り。

◎準決勝結果
奈良工業高専○13-7●宮城工業高専(前半3-7)
神戸市立高専○44-5●豊田工業高専(前半15-0)

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    コメント

    「茶の間~、見たかー」の雄叫び。Jスポで一緒に見てたラグビー初観戦の友人もびっくりしてました。「興醒めだね。他の競技ではありあえないことだね」
    すごくいい試合だっただけに、非常に残念です。

    投稿: チョーウ | 2009年1月 8日 20:55

    ファンとしては明治周央を歓迎している事でしょうけれど、ラグビーファンとしてはランニングラグビーのチームでやって欲しいと願っています

    投稿: ナベゾ | 2009年1月 8日 05:27

    な・なんと、私の母校 奈良高専が
    決勝戦までコマを進めました

    決勝の相手は、神戸市立: 因縁の対決である。
    いつも開催場所として、毎年全国大会にコマを進めるこの学校。
    全国的にも強いから 許されるかもしれないが、
    私が4年生に在学中、予選で1回戦負けした時も 出場したっけ。

    そんなことが許されるこの学校と、この全国大会。

    明後日、後輩達には 是が非でも 神戸市立に勝利して欲しい。
    この対戦相手に 3度目の勝利で 「全国制覇」を

    村上晃一さんのブログ でも高専大会を取り上げていただきました。
    高専OBとして たいへん嬉しいです。

    ロボコンだけじゃないいんですよ。

    投稿: いわのり | 2009年1月 8日 03:19

    もう少しタイトなゲームになると予想していましたが、前半の御所工の動きが固かったのが残念でした。全員の意識の高さもそうですが、啓光の個人技が光った試合だと思いました。中でも国定君の抜き方や加速に、かつてのフランス代表WTB、パトリス・ラジスケ選手を思い出しました。見ていて胸がわくわくさせられるラガーマンの誕生と啓光学園の復活に拍手を送ります。 

    投稿: word pass | 2009年1月 8日 02:48

    J-SPORTSで高校ラグビー決勝戦観ました。
    試合終了後、啓光の某選手がカメラに向かっての、”茶の間~、見たかー!”の発言にはたまげてしまいました。
    なんなんでしょうか、あれは(唖然)。
    優勝チームの選手があれだと、
    幻滅しちゃいますね。

    投稿: お茶の間観戦 | 2009年1月 8日 00:23

    ほんと、ええ試合でしたねぇ。
    THIRD ROWでキンソンと楽しませてもらいました。
    いろんな解説に、ムラカミぃ、ええとこ観とるやんけぇっちゅうコメントが。

    高専大会のフォロー、ありがとうございます。
    ついでに、明後日決勝、取材など如何?

    投稿: おなか | 2009年1月 7日 23:37

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    » 高校ラグビー決勝!優勝おめでとう「常翔啓光学園高校」!! [IXY-nob]
    毎年高校ラグビーの決勝は平日になるため、会社から急いで帰って録画を見るのだが、帰宅するまでに試合結果を見聞きしないようにするのが一苦労。昨年は駅の夕刊紙の表題にデカデカと結果が印刷されており、撃沈。一昨年は不用意にラジオを聞いてしまいあえなく墜落。 今年こそ、ラジオなどは絶対に聞かず、駅の新聞売り場には目もくれず、電車内で他人の夕刊紙を見たり、会話を聞かぬように目も耳を塞いで、何とか帰宅した。そんな思いをして、楽しみに観戦した試合が予想にたがわぬすばらしい内容だった。 両チームとも決勝戦だからといっ... [続きを読む]

    受信: 2009年1月 7日 23:21

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