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日本選手権1回戦結果

土曜日は秩父宮ラグビー場だった。快晴、微風の好コンディションのなか、まずは、大学2位の帝京大学が、トップチャレンジシリーズ1位のリコーブラックラムズに対して臆せず戦ってスタンドを沸かせた。スクラム、ラインアウトで互角以上に戦い、鍛え上げた肉体でのタックルも力強く、前半を17-13とリード。後半も一進一退の攻防を繰り広げて36分、FB船津のPGで同点に追いつき、試合終了間際にもPGチャンスを得たが、ここで船津が負傷退場する不運もあってPGは外れ、ノーサイドとなった。規定により、トライ数の多かったリコーが2回戦に進出することになった。ギャンブルを仕掛けるような戦いではなく、真っ向勝負で社会人を追い詰めたのは自信になっただろう。リコーはやや動きが悪かった。前半は、FBラーカムが冷静なプレーでピンチを未然に防いでいたのが印象的だった。

第2試合は、早稲田大学が、全国クラブ大会優勝のタマリバの挑戦を受けた。早大の中竹監督は、タマリバ創設期のメンバーの一人で、監督として日本選手権に出てきたこともある。複雑な心境と思いきや、前日は、「クラブ枠の意義を問われるような試合をしたい」と意気込んでいた。逆説的な応援である。そしてタマリバはそうはさせじと懸命の防御を見せ、昨年は0だったトライを2つ奪った。SO竹山のタイミングを絶妙にずらすパス、WTB大松の俊足は早大に防御を苦しめていた。ただし、スクラムで早大が押し勝つなど、地力差はあって、今季初先発のFL山下、控えになることが多いCTB坂井が足腰の強さを見せつけてトライするなど、早大が計9トライを奪って勝利した。

「タマリバは1年間この試合に勝つためにやってきた。モチベーションは我々の20倍くらい高いと選手達には話していました。難しい試合になることは分かっていたので、よく戦ってくれたと思います。拮抗したスコアになる時間帯もあったのは、タマリバの意地が見えたし、我々の力不足も感じました」(中竹監督)

取材を終え、家に帰って花園で行われた2試合の録画を見た。神戸製鋼コベルコスティーラーズとNECグリーンロケッツは、前半なかばまでは神戸製鋼がキックでうまく陣地を進めていたが、20分過ぎにイーブンボールを拾いに行った神戸製鋼の後藤キャプテンが、相手選手と交錯して頭を強く打って退場。このあたりからNECに流れが傾いた。それでも神戸製鋼は、26-17とリードして後半を迎えたが、1分、トライチャンスでボールを持って飛び込もうとしたFLブラッキーがゴールポストにぶつかって負傷退場するアクシデント。ここでトライがとれていれば、あるいは展開は違ったものになっただろう。運のない部分もあった。一方のNECはラトゥ、マーシュ、箕内のFW第三列が大活躍。とくにラトゥの突進力は凄まじかった。試合を決めたのはFB松尾のキック力。難しいコンバージョン、PGを決め、最後は、約30mの逆転ドロップゴールまで決めてみせた。黄金の足が快進撃の原動力になるか。次戦にも注目したい。

サントリーサンゴリスは、クボタスピアーズを圧倒した。NO8ソンゲタが肩を痛めて退場したのは気になるところだが、曽我部が負傷欠場している今、SOの入った野村の活躍は明るい材料。ロングキックも再三披露し、味方を走らせるロングパスも見事だった。そして、後半にはアキレス腱断裂からようやく復帰したFB有賀が登場。元気に花園のピッチを駆け抜けた。サントリーは上り調子である。次の相手は早大だ。

早大の中竹監督は、「真っ向勝負すれば、普通にやられる。このチームしかできないラグビーができればチャンスはある。ディフェンスのチームなので、理屈じゃないディフェンスをしたい」と語った。

◎日本選手権1回戦結果(7日分)
【秩父宮】 
帝京大学△25-25△リコーブラックラムズ(17-13)
※トライ数によりリコーが2回戦に進出
早稲田大学○55-13●タマリバクラブ(19-5)
【花 園】
NECグリーンロケッツ○30-29●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(17-26)
サントリーサンゴリアス○62-17●クボタスピアーズ(31-10)

2回戦は2月15日(日)秩父宮にて。
12:00~リコー対NEC
14:10~サントリー対早稲田大学

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    コメント

    こんにちは。いつも楽しく読ませていただいています。今回はどうしても書きたいことがあって初投稿しました。

    まずは、初優勝の東芝の皆さん、おめでとうございます。ゲームに集中することが難しい状況の中での両チームの選手達の精神的なたくましさにはほんとうに感動しましたし、内容的にもここ4~5年の日本ラグビー界全体の努力が実ったレベルの高いゲームだったように思います。

    今回の騒動についてですが、気になることがあるので一つ書きます。それはマスコミや協会、クラブなどの対応が迅速さを求めすぎているのではないか、ということです。報道の多くはあたかもロアマヌ選手が大麻を吸引したことが決定したかのように感じさせるものですし、協会やクラブの謝罪もいささか先走りがすぎるように思います。今回の「事件」という語り口自体がその事を前提としたもののようにも聞こえます。迅速に対応することは重要なことですが、謝罪は事実が確定してからでも遅くありません。それに対して、そのような事実がなかったにも関わらず早計な判断や謝罪をすると、ロアマヌ選手や他の選手に与える影響はあまりに大きく、暴力的に作用してしまうことを忘れてはならないのではないでしょうか。「疑わしきは罰せず」という冤罪の暴力性を認識した法学の言葉があります。今後のトップリーグやジャパンを背負って立ってほしいと多くのファンが願うホープを巡るこの「疑惑」を「事件」にするのはまだ早すぎます。マスコミを含むわれわれが彼を傷つけており、彼こそが最大の被害者である可能性があることを考えると、節度ある報道や対応を願わずにはいられません。村上さんのコメントを聞くと「全ては結果を待ってから…」というスタンスでほっとさせられます。公に批判したり処分を議論することは、その後に…と思います。長々と失礼しました。今後も応援してます。

    投稿: 某ファン | 2009年2月 8日 21:35

    NEC、やりました!佐藤部長おめでとう!
    2回戦もきっちり勝って三洋電機にチャレンジ。
    ハードディフェンスに期待しましょう。

    投稿: マスター | 2009年2月 8日 07:28

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    忘れた頃に、こんな記事もどうかと思いますが、自分が忘れないように書いておきます。遅すぎで、すみません。 神戸製鋼のシーズンは、日本選手権1回戦で終わってしまいましたね。NECの逆転ドロップゴールのパンチは効きました。しかし、1点差で勝ち上がったNECが、2回戦のリコーに1点差で破れたのは意外でした。来シーズンTLに昇格したリコーは、今シーズンの近鉄みたいになるのかな?  さて、神戸製鋼対NECだ。前半4トライを奪うも、後半は失速。ありゃ~、なゲームでした。 ... [続きを読む]

    受信: 2009年2月20日 14:07

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