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東芝、日本選手権辞退

東芝の日本選手権辞退が、現実のものとなった。ドーピング検査で大麻陽性反応を示していたクリスチャン・ロアマヌ選手は、再検査結果も陽性となり、日本ドーピング防止規律パネルからドーピング防止規則違反として3カ月の資格停止処分、日本ラグビーフットボール協会から無期限資格停止処分となった。東芝ラグビー部は協会から厳重注意処分を受け、再発防止策の提出を通達されている。これらを受けて、東芝は日本選手権の辞退を表明した。ロアマヌ選手は退部する。東芝は今後、本社人事グループに全社スポーツを管理する部門を新たに設置し、企業スポーツ全般の運営・教育指導に関する管理体制を強化していく対応策などを決めた。

東芝辞退により、2月22日に予定されていた秩父宮ラグビー場の日本選手権準決勝は中止となり、サントリーサンゴリアス対早稲田大学の勝者が決勝に進出することになった。同日開催予定の「サントリーカップ 第5回全国小学生タグラグビー選手権大会」は、予定通り開催される。

なお、ドーピング違反により、ロアマヌ選手のトップリーグ第12節におけるトライ記録が失効されたため、トップリーグ最多トライ数が、「12」となり、三洋電機の北川智規選手と同数になるため、最多トライゲッター賞は両者が受賞することになった。

日本のラグビー界は、1986年からドーピング検査を実施してきた。トップリーグでも、毎節数試合はドーピング検査があるし、ワールドカップに行けば抜き打ちの検査もある。風邪薬やぜんそく薬などの誤った摂取以外に、禁止薬物が出たことはない。各選手は風邪をひいてもトレーナーに渡された薬しか飲まないなど、細心の注意を払っているし、各チームも、日本代表でもドーピングに対する教育は行っている。だからこそ、今回の件は残念でならない。本人は摂取を否定しているし、過去にもドーピング検査を受けていることもあって常習とは考えにくいが、無自覚な行動の代償はあまりに大きい。

この問題は、企業ラグビーの中で、契約社員という形でありながらラグビーを主業務とする実質的プロ選手が含まれていることの管理の難しさを浮き彫りにしている。職場を持つ社員選手に比べて、プロ選手は自由時間が多い。意識の高い選手はなんらかの資格取得をするなど有効に時間を使っているのだが、そうできない選手もいる。ここが管理者側の責任の問われるところだろう。

かつての東芝のマコーミック選手や、三洋電機のラトゥー選手など、取材に行くと職場から作業着や制服でやってきた外国人選手達が懐かしい。企業スポーツは、ただチームを強化するだけでなく、社会の規範を学び、子供達から尊敬される大人を作っていく場であってほしいと思う。

追記◎コメントでもいただきましたが、スーパー14が本日、2月13日より開幕します。第1節の放送予定は以下の通りです。
2月13日(金)19:40  J sports 1
ウエスタン・フォース vs. ブルーズ
2月14日(土)13:25  J sports Plus
クルセイダーズ vs. チーフス
2月14日(土)15:30  J sports Plus
ハリケーンズ vs. ワラタス
2月18日(水)23:00  J sports Plus
ストーマーズ vs. シャークス

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    「日記」カテゴリの記事




    コメント

    1月12日の試合でのトライが失効となるって、ロアマヌのトライそのものが無かったものにされるわけではないのでしょうね。
    公式記録には残るけどトライランキングのカウントからは除外されるという理解でいいのでしょうか?

    でも、12日のトライだけ?
    翌週の三洋電機戦でもロアマヌは2トライしてますけど、こちらが失効とはならない理由は??

    投稿: マスター | 2009年2月14日 21:03

    このような事態で、ラグビージャーナリストの皆様に期待しています。
    事件の真相、構造的な問題、再発の抑止、が最優先かも知れませんが、例えばTL決勝で、残された選手たちに感動したラグビーファンは多かったと思います。
    できればラグビーを知らない人たち、特に子供を持つ親御さん達へも、この失望と感動を、等しく赤裸々に伝える方法があれば!
    今のままだと、競技自体が孤立を深めていくようで、とても口惜しく感じています。

    まだまだ熱いシーズンが続き、皆様ご多忙とは思いますが、応援させてください。

    投稿: まあこらうど | 2009年2月14日 14:38

    関東学院のときもそうですが、一部の情けない人間の起こしたことで、団体全体が責任をとる必要があるのでしょうか。

    問題が蔓延しているのなら、管理者責任は発生するでしょうが、個人の問題であればその個人の問題として扱われるべきです。

    該当する選手は、これから社会的常識を身につけられるように、サポートを受けられるのでしょうか。それとも、厄病神みたいに敬遠されて孤立してしまうのでしょうか。

    チームの大会への参加辞退よりも、やることはあると思います。

    投稿: okurala | 2009年2月14日 10:50

    ロアマヌ選手は今後、代表ではプレーできなくなるのでしょうか?

    若く将来性のある選手なので・・・・
    このままプレーすえる機会が失われるのはかわいそうです。
    やってしまった事実は消えないものですが、何とかならないのでしょうか?
    日本代表の宝だと思っていたもので残念でなりません

    投稿: ホルスタイン | 2009年2月14日 05:23

    ドーピング検査は過去の事例として風邪薬でも反応するようです。風邪薬であっても現在は同情されないことを知るべきです。大麻も体内に残ることが証明され、今回のことで、スポーツ界が浄化すると思います。ただ、ドーピング違反していなくても、ラグビーマンに蔓延してるタバコの喫煙にまでも禁止条項を加えていただければ尚更に。まず、ラグビーから。

    投稿: Y | 2009年2月14日 03:06

    それでも最多トライ王として表彰されちゃうんですね。

    投稿: ちぃ | 2009年2月14日 00:59

    プロスポーツ選手ならあらゆる面で自己責任が生じます。今回の件においてロアマヌが負う責任、そして結果は当然のことでしょう・・やはり地域コミュニティとしてのクラブチームが発展していくべきなのではないのかと思います

    投稿: kerikeri | 2009年2月13日 23:47

    学生時代、ラグビー観戦にのめり込み、息子二人をスクールに通わせて来たオヤジです。
    こんなことがあると子ども達にどう説明すればよいのでしょうか?
    国の代表として、いろんな意味で子ども達の見本になって欲しい。
    そして、1人の社会人としてまずは子ども達の目標であって欲しい。
    マコーミックさんやラトゥさんの話、企業スポーツの良さを感じます。
    ワールドやセコムが取ろうとしている方向も分かる気がしました。

    投稿: ラグビーパパ | 2009年2月13日 21:24

     ロアマヌの件言いたいことは色々あるが、
    ここはこらえて、3つ疑問があります。
     1.東芝退社は不可避か?
     2.日本代表復帰の道までは断たれていないと解釈していいのか?
    (現状では他国の代表にはなれないと考えるとこれは重い。)
     3.IRB裁定ではないので、海外でのプレーは可能か?
    (もっとも、成分が抜け落ちていることが前提
    なうえ、信頼度にも疑問符がつくが…)
     以上の状況の説明お願いします。

    投稿: Jaco van del Vault | 2009年2月13日 19:23

    東芝の日本選手権辞退は残念です。
    マイクロカップセミファイナルを観戦した小学校一年生の女の子が、東芝のラグビーに魅せられ、翌週のファイナルの日には、それまで大変楽しみにしていた学校での餅つき大会を欠席してまで東芝を応援に行きました。特にヒル選手がお気に入りだそうで、日本選手権も応援に行くのだと楽しみにしていました。小さなラグビーファンの心を痛めることになり、そういった意味でも残念でなりません。

    投稿: funky | 2009年2月13日 12:57

    shadowbanう~ん、なんと言っていいのか・・・
    勝負としては、これでサントリーがかなり有利にimpact

    投稿: エリス少年 | 2009年2月13日 12:53

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