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W杯開催推薦の追記

ワールドカップの2015年、2019年開催推薦国が、イングランド、日本に決定したニュースが世界を駆けめぐった。その推薦をしたラグビーワールドカップリミテッド(RWCL)は、ワールドカップを運営する組織だ。立候補した協会を訪問したり、最終的な入札書類を分析し、IRB(国際ラグビーボード)理事会への推薦報告書を作成する。7月28日の理事会でこの案が承認されれば正式決定となる。

IRBからのプレスリリースの中で、RWCL会長のベルナール・ラパセ氏が言っている。「イタリアも南アフリカも強力な政府の支援をとりつけた総合的な入札書類を提出しており、現時点であれ、将来的であれ、素晴らしい大会を開催することが可能である。両協会の質の高い入札に感謝したいと思う。しかしながら、我々が選択できるのは二協会だけであり、世界的なラグビーの発展のためには、イングランドと日本という組み合わせが最もバランスの良い組み合わせであろうと判断した」

IRBは、2009年から2012年の間に、IRB加盟116協会に対して総額で1億5000万ポンドの投資をするという。それはワールドカップの商業的成功が支えている。端的に言うと、イングランド開催で商業的成功を確保し、日本開催を決めることでアジアへの普及を促進させるということ。ラパセ氏はこうも言っている。「今後10年間、RWCLと日本協会には、優れたRWCの大会を開催し、日本とアジアのレガシーを後世に永く残すための枠組みを準備する十分な時間がある」。そう、ここが大事なんだと思う。加えて巨額の保証金もある。開催したことで日本ラグビーが打撃を被るようなことがないよう周到な準備が必要になる。

ってなことは、開催が正式に決まってから心配すれば、いいか。

話は変わって、きのうの毎日新聞の夕刊に、「日本手話のろう学校、中学部設立へ」という記事が掲載されていた。「日本手話」で授業をする全国唯一の私立ろう学校「明晴学園」(東京都品川区)が、29日、都に中学部設立を申請したというのだ。

以前もこの日記で書いたことがある。この学園には、幼稚部、小学部があるのだが、小学6年生の進学先である中学部の設立のために、3000万円が必要だった。聴覚障害者のラグビー支援を通じて、これを知った関東ラグビー協会加盟の東日本トップクラブリーグの選手達が協力を申し出て、2月~5月の試合会場で、各チームが学園の児童と共に募金活動をした。記事によると、このほかカナダ人男性らのチャリティグループも協力し、運営資金の目標額が集まったという。あとは、認可を待つばかり。

追記◎コメントでブレディスローカップのチケットが高いというご意見がいくつかありました。僕も高いと思います。なぜ高いのかといえば、世界のトッププロ選手が大挙してやってくるとなれば、その選手達を抱えるNZ、豪州の両協会へのギャランティが発生するからだと思います。試合のステータスを守る意味もあるでしょう。世界最高のプレーが見られるこの試合は、収益を重視したプロの興行でもあるわけです。僕もJsportsのツアーで7月18日のオークランドでのブレディスローカップに行くのですが、このツアー料金も半分近くが試合のチケット代です(※当初、こう書いていましたが、高すぎるのでは?とのご指摘受けました。このチケット代には、ラウンジを借り切ってのディナーなど特典が含まれています。説明不足で失礼しました)。
U20世界大会は、IRB(国際ラグビーボード)がこの世代の育成、そしてラグビー普及を目的にして選手の渡航費などを負担します。選手へのギャランティは発生せず、ホストユニオンの日本協会も赤字覚悟で普及を目的にチケット代をおさえました。伝統と格式あるブレディスローカップの価値とチケット代のバランスが、日本でどう受け入れられるのか。答えは10月31日に出るということなのでしょう。と、まあ事情は分かるのですが、ラグビースクールや中学、高校でプレーしている選手達を抽選でもいいので招待するようなスペースを作ってほしいですね。

もう一つ、ダニエル・カーターの状態についてのご質問もありましたが、新たな怪我をしないかぎり、10月時点では復調しているはずです。エルソムも怪我がなければ来ると思いますよ。

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    コメント

    今秋のブレディスローカップにしても、将来の
    W杯にしても陸上競技場の使用を前提に話が
    進んでいるみたいですが、大体、IRBやプレイヤーたちがそんなことを容認するのでしょうか。
    極端に狭いインゴールにあの醜悪なゴムシートを敷いて・・・
    土壇場になって、大問題化しなければ良いのですが。

    投稿: TOM | 2009年7月 2日 10:34

    ピッチ席で7万円かぁ。
    絶対買えませんけど、7万円出して雨中のナイトゲームになったら困りますよね~。
    テントでも張るつもりなのでしょうか?

    投稿: マスター | 2009年7月 2日 08:22

    DKが東京に出したお店を案内してもらいました
    さすがは猿股の広告モデルだっただけあると納得
    プレーが出来なくても、きっとお店のしきりのために来日しますね
    プレーヤー以外に保険が出来ちゃった油断がアキレス腱断裂を招いたのでは?
    青年実業家いいけれど、選手としてもまだまだ輝いて欲しいなあ

    投稿: ナベゾ | 2009年7月 2日 04:42

    日本でのブレディスローカップのチケットは高いですよ。
    今までのブレディスローカップのチケットで最高席より高いし、これまで行ったワールドカップの決勝戦と比べても高い。
    それが正規の値段で一番良い席のカテゴリーと比べてもですよ。
    唯一、2007年のフランスのワールドカップの決勝戦の一番良い席に負けるくらいです。
    (因みに2003年ワールドカップの決勝チケットは535ドルですよ・一晩中並びましたが~)
    今回 日本で一番高い席はNZでは考えられないピッチですから笑える。
    気候的に冬に雨の多いNZのスタジアムではピッチが一番安いチケットでしたが。
    (最近、ピッチの席ないですね。)
    せめてピッチの席は安くして欲しいし、ワールドカップが招致されるにしても、ワールドカップの決勝戦のチケットが今から思いやられるのはラグビーのアジアでの復興掲げる日本としてはいかがなものであろうか。
    今後は高い席のカテゴリーの考え方を再考して欲しい。
    平均的な金額は仕方が無いけど、強烈に高過ぎる席を設けては良くないと思う。

    投稿: ruatoru | 2009年7月 2日 00:38

    JSPORTSの有意義な解説、いつもありがとうございます。私はラグビーをしたことはありませんが、トライネイションズやシックスネイションズを見て、楽しんでおります。
    もし、日本で2019年のW杯が開催されるとなると村上さんが仰るとおり、準備が絶対的に必要です。10年という期間を短期、中期、長期と分け、マイルストーンを設定し、定期的に”レビュー”をしなければいけないと思います。10年は長くありませんよね。先日のU20の世界大会の解説で村上さんが仰っていたように、『国際経験を積む』ということも本当に必要です。大学1年、2年の試合を増やしたところで、しょせん井の中の蛙、どんぐりの背比べ。圧倒的に不足している国際経験を積むように村上さんからJRFUに働きかけて欲しいものです。個人的には、村上さんが強化担当になれば良いのにな、とつくづく思います。
    また、日本は他国に比べて、『キック』が下手糞です。素人の私から見ても分かります。カーターの絶妙なハイパント、ステインのロングキック。キックは体格の差を埋められると思うんですけどね。いかがでしょうか?

    あと、ブレディスローカップのチケットはやはり高いですね。サッカーのFIFAクラブW杯決勝・3位決定戦の最低価格のチケットは(2試合観戦できて)9,000円です。その点、7000円は高いですね。

    投稿: ブレディスローカップ行きます | 2009年7月 1日 22:50

    外国人選手に関して言えば、やはり最低でも帰化は必要だと思いますし、今後国際ルールが急にそうなる可能性もあると思います。所属ユニオン重視の考えは、仕事や学業で滞在していたアマチュア時代の名残だからです。今はみんなラグビーの助っ人として来日していますからね。さらに、アレジ選手のように現在他国にいながら代表になったり、所属チームのない「日本協会所属」の選手がいたりというのはラグビーに詳しくない人には全く受け入れられないと思います。極端な話、最初からジャパンに入れるために選手を集めることすら可能ですから。強豪国は代表資格に関して国際ルールより厳格な自国のルールを持っているようですが、日本もそのくらいの気持ちでいないと今後もしルールが変わったときに、突然弱体化することになり兼ねないように思います。絶対に早めに備えるべきだと思います。貴重な試合経験をどんどん失っているように思えてなりません。

    投稿: smowman | 2009年7月 1日 22:38

    ブレディスローカップの東京開催は掛け値なしで嬉しいです。日本のサッカー人気に旧トヨタカップの開催が大いに貢献したように最高峰の戦いがラグビーファンでない人たちを惹きつける可能性は高いと思うからです。
    しかし、2019年W杯のほぼ開催決定のニュースは手放しでは喜べません。なぜなら、果たして10年後に日本人選手だけでベスト8以上にいけるかどうか疑問だからです。
    現在のジャパンのように本国でトップになれず日本に流れてきたNZ人やトンガ人に占領された「日本代表」がラグビーファンでない一般の日本のスポーツファンに受け入れられることはないと思います。
    例えば、野球のWBCで日系アメリカ人やキューバから亡命してきた選手、ドミニカなどから帰化してきた選手で占められた「日本代表」が優勝・連覇をしたところで感動・興奮できたでしょうか?それと同じことです。
    「日本人選手だけでベスト8以上に進出する」これが2019年の絶対至上命題だと思います。
    それにはオールブラックスなどのトップ国はともかくして、アイルランドやウェールズなどの国に勝たないといけません。
    果たしてできるのか?現在の外国人任せのジャパンを見ていると大いに疑問です。

    投稿: 神戸製鋼ファン | 2009年7月 1日 17:28

    RWCを成功させるためのチェック機構としてのジャーナリズムの働きを期待しています。
    村上さん、がんばって下さい。

    投稿: Kaz | 2009年7月 1日 16:20

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