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2009年10月25日 - 2009年10月31日

ブレディスローカップ東京結果

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午後5時20分、セレモニー開始。待ちきれない観客席がウェーブを始める。IRBのベルナール・ラパセ会長から挨拶があった。10年後、2019年ワールドカップ日本開催、そしてこの日行われるブレディスローカップへの期待が語られた。続いて、ジョナー・ロムー氏が登場すると大歓声が。「2019年のワールドカップ日本開催おめでとうございます。きょうは最高の舞台を楽しんでください。(中略)アリガトゴザイマシタ」。日本ラグビー協会の森喜朗会長は「大変なことになりました。この試合が日本で行われることになるなんて、夢にも思っていなかったのですが、実現しました。(中略)これからも日本ラグビーをぜひご支援ください」と語った。

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キックオフ直後から両者のタックルの激しさ、反応の早さ、ハンドリングスキルの巧みさで客席は何度も沸いた。立ち上がりはブレイクダウン(ボール争奪戦)でワラビーズが圧力をかけたが、オールブラックスも次第に盛り返した。ギタウ、カーターの両SOが互いにPGを決め合って6-3とワラビーズがリードして迎えた前半20分、オールブラックスは、ドネリー、マコウ、ムリアイナらが見事にパスをつなぎ、最後はWTBシヴィヴァトゥが左隅に飛び込む。ゴールも成功して10-6と逆転。その後、PGを決め合うもペースはオールブラックスに傾くかと思われた。しかし、34分、ワラビーズはSHゲニアの好判断のロングパスからWTBハインズが右コーナーぎりぎりにトライし、16-13と逆転に成功する。

ハーフタイム。観客数が44,030人の発表。聖火台の周辺は少し空席があったがあとは概ね埋まっていた。

後半開始まもなくオールブラックスWTBジェーンのオフロードパスからCTBスミスが右中間にトライして、20-16とゲームは二転三転する展開に。ワラビーズもなんとか7点差として残り10分、ここからはワラビーズの反則が多くなり、SOカーターがPGを次々に決めた。アシュリークーパーのカウンターアタックなどで何度かチャンスを作ったワラビーズだが、ミスでそれを生かせなかった。

後半、ジョージ・スミスが登場すると大歓声が起こるなど、海外ラグビーのスター選手達が日本でも浸透していることを感じさせる反応も多かった。ワラビーズがよくスコアを離されずついていったが、やはりゲームメイカーのインサイドCTBベーリック・バーンズの欠場は痛かった。オールブラックスのディフェンスに与えるプレッシャーが足りなかった気がする。

東京での初開催。よく仕事をするソーンや、マコウの流れを変えるプレー、ギタウの切れ、ゲニアの運動能力の高いプレーなどなど、素晴らしいプレーは山のようにあった。

試合後の会見。ワラビーズは、エルソム主将、ディーンズ監督、ギニア、ギタウの2選手が出てきたが、みな、敗戦に厳しい表情だった。
「敵陣22mライン内に入ったところでミスをするなど、チャンスを生かせなかった。後半も我慢強く戦えたが、細かいパスが通らずボールをキープできませんでした」(ギタウ)
「ブレイクダウンは以前より良くなっていたが、セットピースでプレッシャーをかけることができなかった。改善したい。しかし、観衆の熱心さには心を打たれました」(ディーンズ監督)

オールブラックスは、ヘンリー監督、ハンセン、スミス両コーチに、マコウ主将が出席。「結果は満足ですが、まだ70%くらいの出来で課題が多いのは確かです。きょうのワラビーズは我々にプレッシャーを与えました。その中で今年4連勝できたことは素晴らしい。この後のツアーに勢いがつくと思います」(ヘンリー監督)

日本の観衆に対する質問について。
「大観衆の前でプレーできたことは素晴らしい。黒いジャージを着ているファンも多く、嬉しかったです。良いラグビーのプレー、スピリットも見せることができました。日本のファンのみなさんにも楽しんでもらえたと思います」(マコウ主将)

「オールブラックスのサポーターがこんなにたくさん日本に住んでいるとは知りませんでした。素晴らしい試合を見てもらえて良かった。日本でのラグビー人気がさらに高まれば嬉しいです」(ヘンリー監督)

◎ブレディスローカップ東京結果
ニュージーランド代表オールブラックス○32-19●オーストラリア代表ワラビーズ(前半13-16)

関東大学対抗戦◎この試合の前、秩父宮ラグビー場で早大対帝京大の試合を取材した。素速い展開を目指したはずの早大だが、ブレイクダウンで再三ターンオーバーを許すなど、帝京大の粘り強い防御の前に攻撃が継続できず。双方ノートライのまま、6-3で早大が競り勝った。
「タイトなゲームで力を出し切れなかったが、粘り強いタックル、アタックはできたと思う」と帝京大の野口主将。早大の中竹監督は勝ちはしたものの、「終始受けてしまい、やりたいことが何も出来ない0点に近いゲーム内容でした。ボールを展開しないと早稲田のラグビーにならない」と厳しいコメント。その言葉通り、両チームともキックが多く、もっともっとボールを動かしてチャレンジしてほしかった気がした。

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ブレディスローカップ前日

まずは、メンバー変更のお知らせ。昨日、ワラビーズのベーリック・バーンズが足首を痛めて欠場することはお伝えした。インサイドCTBにはアダム・アシュリークーパーがFBから上がり、FBにはジェームズ・オコナーが入った。そして、オコナーの代わりの控えには、天才肌のSO、CTBクエイド・クーパーが入ることに。

オールブラックスにも変更が出た。控えの22番に入る予定だったタマティ・エリソンがふくらはぎの軽い肉離れで、WTBザック・ギルフォードがリザーブ入り。初キャップ獲得の可能性が出てきた。

なお、今回のブレディスローカップに東京近郊の高校ラグビー部員を約3500名招待することが明らかになった。「FORALL2019シート」として申込者を募っていたもの。

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金曜日は、オーストラリア代表ワラビーズ、ニュージーランド代表オールブラックスの前日練習(キャプテンズ・ラン)が国立競技場にて行われた。快晴。

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まずは、11時からワラビーが軽く身体慣らし。タッチラインの外やインゴールに、いつも以上に多くの人工芝が敷かれていた。日産スタジアム(ごめんなさい、当初横浜スタジアムと書いていました)から持ってきたみたい。

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元ワラビーズの名LOジョン・イールズさんがいた。でかっ。オーストラリアのテレビコメンテーターとして1999年ワールドカップの最優秀選手、元代表CTBのティム・ホランさんも来日する。ジョナ・ロムー氏も来ているし、なんだか凄いことになってきた。

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練習後の記者会見。ロッキー・エルソム(主将)、ジョン・オニール(オーストラリアラグビー協会CEO)、ロビー・ディーンズ(監督)が出席。エルソム主将は、「グラウンドのコンディションは素晴らしい。しっかりした芝なのでスピーディーな展開にプラスだと思います」とコンディションを気に入った様子。ディーンズ監督は、「今のワラビーズは素晴らしいチームだと思っています。それを示したいし、日本のお客さんにも楽しんでもらいたい」と明るく語った。

この席上、オニールCEOから、「日本チームを将来的にスーパーラグビーに入れて日本代表強化を促進するサポートをしたい」という考えが示され、今後日本協会と話し合う意向という。ただし、東京と大阪にチームを作って参加してほしいという今すぐには現実的ではないアイディアだった。このあたりの参加の形は今後の話し合い次第というところだろう。

オールブラックスは、午後2時半からの練習。最初の30分は日本メディアには非公開で行われ、残り30分ほど軽い個人練習だけ見ることができた。この日は、7万円で話題となったピッチシートのお客さんはメディア非公開の時間もずっと練習を見ることができ、練習後はオールブラックスからサインをもらうなど特典を楽しんでいた。

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こちらワラビーズのBK選手がもっとも警戒するオールブラックスWTBシティヴェニ・シヴィヴァトゥ。そのランニングスキルの高さと爆発的なスピードでタックルするのが難しい選手だ。

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最後は、NZのジョン・キー首相を交えての集合写真が和やかに撮影されていた。

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そして、16番目のオールブラックス「我武者羅應援團」(がむしゃらおうえんだん)。マコウ主将の招きに応えて来ていた。昨日のイベントの模様は、NZのテレビでゴールデンタイムに流されたらしく、きょうもNZメディアに取材を受けていた。NZの人達は日本式応援団に興味津々の様子。日本代表のカーワンヘッドコーチもかなり気に入っていたから、どこかのタイミングで日本代表の応援パフォーマンスも見せてくれるかもしれない。きのうの僕のブログを読んでくれたみたいで、お礼を言われた。ものすごく礼儀正しい人たちである。僕もラグビーを応援してくれる人は、応援しま~っす!

日本代表情報◎菊谷崇キャプテンがトップリーグでの負傷で、11月7日のセレクションマッチの出場が難しくなった。また、ホラニ・龍コリニアシ選手のお母さんが急逝され、ホラニ選手は帰国中。東芝の豊田真人、ホンダの金栄釱(キム・ヨンデ)の両選手が追加招集された。菊谷選手は回復次第でテストマッチには間に合う可能性がある。龍コリニアシ選手については、カーワンヘッドコーチも「トンガの慣習もあると思うので」としばらく見守る考えを示した。

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16番目のオールブラックス

木曜日の夕方は、ワラビーズの記者会見後、ラグマガの田村編集長らと品川に向かった。「ニュージーランド航空プレゼンツ 16番目のAllBlacks(オールブラックス)を探せ!オーディション」を取材するためだ。優勝者は、2010年のブレディスローカップに3泊5日で招待される。このブログでも告知はしたのだが、約100組の応募があり、書類選考、第2次オーディションを経て勝ち残った5組が、人生をかけて応援するオールブラックスへの魂のパフォーマンスを繰り広げた。

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審査員はご覧の豪華メンバー。上の写真は、日本代表ヘッドコーチのジョン・カーワン氏(中央)、ジョナ・ロムー氏(右)、ニュージーランド航空日本韓国支社長クリス・マイヤーズ氏(左)。下の写真は、オールブラックスのグレアム・ヘンリー監督(前)、後方左からリッチー・マコウ、ブラッド・ソーン、コンラッド・スミス、トニー・ウッドコクの主力4選手。以上8名が、最後に投票をして優勝者を決めた。

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パフォーマンスは、ハカあり、国歌独唱ありで、どれもオールブラックスの熱い思いが込められ、見る者の胸を打つものも多かった。最初にド迫力の応援を繰り広げたのは、応援パフォーマンス集団「我武者羅應援團」(がむしゃらおうえんだん)。写真のような感じで元気にオールブラックスを応援しつつ、リーダーの武藤貴宏さんが、明快な英語でなぜオールブラックスを応援するのかを語った。

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略して言うと、「高校1年生の頃、応援団を逃げ出したダメ男だったが、オールブラックスのハカを見て勇気づけられ、以降、オールブラックスのポロシャツを勝負服にしてきた。ずっと勇気をもらってきたオールブラックスに感謝の気持ちをささげたい」。そういった分かりやすさもあったし、年間150本ほどのパフォーマンスをこなすというプロフェッショナルな構成が受けたようだ。カーワンヘッドコーチはずっと大笑いしていた。もちろん、オールブラックスの面々も。最終的には大本命だった横浜高校HAKAチーム(写真下)を破っての優勝だった。

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優勝者の発表はヘンリー監督から。「おめでとうございます。みなさんの勇気とスピリットが伝わるパフォーマンスでした」と笑顔で我武者羅應援團を称えた。そして、マコウ主将からは、「明日のキャプテンズランに招待します」とサプライズが。本当かな?

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ジョナ・ロムー氏やカーワンヘッドコーチなど審査員のみなさんが参加者全員をねぎらい、感謝の気持ちを語っていたのは、いいシーンだった。そして、我武者羅應援團の武藤リーダーの優勝コメントも良かった。「16才の頃から勝手にオールブラックスに支えられてきました。オールブラックスが世界の人々に勇気を与えているように、我々も人々に勇気を与えるような応援をしていきたいです」。このオーディションのことを知って、こんなチャンスはないと早速応募したようだ。このパフォーマンス集団の詳しいことは、彼らのホームページをご覧ください。

追記◎ここ数日、書きたいことがいっぱいあって、ラグビーマガジン最新発売号のことを書くのを忘れていた。12月号は、トップリーグ、大学ラグビーのたくさんの選手インタビューがある。

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別冊付録はブレディスローカップ観戦ガイド。両チームの詳しい選手紹介も付いている。

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ラグビークリニックの特集は「個人練習」。廣瀬佳司のスーパーブーツ10の習慣ほか、ためになる話満載。今より上手くなりたい選手たち必読!

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バーンズ負傷

29日(木曜日)は、朝からオーストリア代表ワラビーズの練習を見てきた。ワラビーズは、カメラさえ回さなければ練習をメディアにすべて見せてくれる。オールブラックスより、かなり大らかである。とにかく驚くのは、各選手の腕の太さだ。BKの選手もみんな太い。ギタウの筋肉には惚れ惚れする。

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ロビー・ディーンズ監督は自ら先頭に立って練習を指揮する人だ。SOマット・ギタウとなにやら話しているところを撮ってみた。

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19歳のジェームズ・オコナー、可愛いが男前である。愛称「ラビット」。

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時間が前後するが、これは練習の終盤に行われたスクラム練習。スクラムの専門家ノリエガコーチが厳しくリードしていた。低いっ! 写真はBチーム。Aチームはもっと低くて強力なまとまりだった。巨漢選手にこんなに低く組まれたら、日本が勝つのは大変な努力と理論が必要だなぁ。

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全体の練習はオーソドックスだったが、それぞれのパススピードが驚くほど速い(ボールを持つのはWTBドリュー・ミッチェル)。練習開始から約1時間、BKラインがディフェンスをつけてのコンビネーション練習をしているところで、CTBベーリック・バーンズが倒れた。スタッフの肩を借りてグラウンドの外へ。しばらく左足首を冷やしたりしていたが、病院へ行くことに。その後、チーム広報から、バーンズが土曜日の試合を欠場することが明かされ、インサイドCTBにFBからアダム・アシュリークーパーが上がり、FBにリザーブに入る予定だったオコナーが入ることになった。リザーブの代役はまだ明らかではない。

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午後、ホテルでの会見に出席したワラビーズの面々。左からWTBディグビー・イオアネ、PRベン・ロビンソン、LOジェームズ・ホーウィル、CTBライアン・クロス、NO8ワイクリフ・パールーの5選手である。広報担当者から「きょうは、あまり話さない選手が多い」と聞かされていたのだが、ベン・ロビンソンはよく話していた。バーンズが抜けたことについて、ホーウィルは「大切な選手が抜けて残念だけど、他にもいい選手がいるし、戦力ダウンはない」と前向き発言。クロスも、「ランニングスタイルのCTB2人になるから、プレースタイルは変更せざるを得ないけど、大丈夫だよ」と笑顔だった。

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練習グラウンドに顔を見せた元日本代表ホポイ・タイオネさんと、HOタタフ・ポロタナウ選手。この日記で、ポロタナウ選手はホポイさんの甥だと書いたのだが、ホポイさんによると、ホポイさんのお父さんと、ポロタナウ選手のお母さんが近い親戚なのだとか。それって日本では甥って言わないよ、と突っ込んだら、「トンガでは、そういう関係でもアンクルと言うんです」とのこと。そう言われれば仕方ない。ポロタナウ選手のおじさんということにしよう。おもしろかったのは、2人が日本語で話していたこと。ポロタナウ選手は高校時代から日本に来たかったらしく、それをホポイさんが「おまえはワラビーズになれるから」と止めていたのだそうだ。でも、いまだに「日本に行けばもっと良かったかもしれないよ」と話しているのだという。「あいつ、ほんとに日本が好きで、インターネットで勉強してるんだよ。おもしろいやつ」(ホポイさん)

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巨大ボール一般公開

28日、日本ラグビー協会は元ニュージーランド代表WTBジョナ・ロムーさんが、2019年ワールドカップ日本大会の「アンバサダー」に就任したと発表した。大会の告知やイベント出演などに起用するほか、2016年夏季五輪競技となる7人制ラグビーについてもアドバイスを受けるという。オールブラックスの会見と重なっていて、僕はロムー氏の話は聞けなかったのだが興味深いニュースである。

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同日夕方6時からは、東京タワー下に出現したジャイアントボール点灯式&テープカットセレモニーがあった。まずは、ハカのパフォーマンス。そして、パビリオンになっているボールの表面にNZの大自然が映し出された。

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テープカットセレモニーに出席したのは、ジョン・キーNZ首相、舘ひろしさん、前田美波里さん(NZオピニオンリーダー)、ジョン・カーワン日本代表ヘッドコーチ、真下昇日本協会副会長・専務理事。

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舘さんは報道陣の質問に答え、「10月31日、ブレディスローカップをぜひ見に来てください」とアピール。前田さんは、「2011年のラグビーワールドカップでぜひニュージーランドへ。その前に東京タワーに来てくださいね」と10月29日から11月3日まで一般公開されるパビリオンへの来場を呼びかけた。

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その後、サプライズゲストとしてグレアム・ヘンリー監督率いるオールブラックスの面々が。31日に出場する、FLアダム・トムソン、WTBシティヴェニ・シヴィヴァトゥ、リザーブのタマティ・エリソンらもやってきていた。高校時代からオールブラックスに憧れていたという舘ひろしさんは本当に嬉しそう。

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僕も中で映像を見せてもらったのだが、ボールの内側全体に映し出される映像はド迫力。ラグビー好き、ニュージーランド好きのみなさんは楽しいと思う。詳細は、コチラ。

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両メンバー出揃う

水曜日の朝は、ワラビーズの選手2人のメディアセッションがあった。土曜日の試合に先発する中で、もっとも若いデーヴィッド・ポーコック選手(21歳、FL、写真右)と、ウィル・ゲニア選手(21歳、SH)である。写真のゲニア選手は不機嫌なのではなく、質問の答えを熟考している。お父さんがパプアニューギニアの元防衛大臣ということもあってか、非常に落ち着いた受け答えだった。

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「NZという強いチームに対して、土曜日は大きなチャレンジになる」と、期待のオープンサイドFLポーコック選手。ゲニア選手は「東京で試合をするという、いつもとは違った経験になるが、個人よりチームにフォーカスして頑張りたい」と語った。2人とも筋肉の隆起がすごいので、そのあたり聞いてみると、トップチームで栄養のことなど管理されながらトレーニングしての成果で、もともとは細かったとのこと。ちなみに、チームで一番上腕が太いのは、LOのマーク・チザム選手らしい。そんなコネタは、またJSPORTSの放送時にでも話せればと思う。

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午後は、都内のホテルでオールブラックスの先発予定メンバーの発表があった。写真左から、アシスタントコーチ(アタック担当)のスティーブ・ハンセン、グレアム・ヘンリー監督、ウェイン・スミス(アシスタント・コーチ、ディフェンス担当)の三氏。ヘンリー監督からメンバーが読み上げられた。「どんな試合でも勝利の期待に応えなければなりません。同時に勝ってこのツアーの勢いをつけなければいけない。選手のモチベーションは高いです」(ヘンリー監督)。9月19日のオーストラリア戦から先発3名が替わった。怪我から復帰のNO8ロドニー・ソーイアロ、CTBコンラッド・スミス、WTBシティヴェニ・シヴィバトゥである。そして、まだキャップのない万能BKタマティ・エリソンがリザーブ(控え)に名を連ねた。初キャップなるか。

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この会見の後は、試合に出場するソーイアロ選手(写真右)とカウワン選手が報道陣の質問に答えた。「ワラビーズとの試合はいつだってタフです。こちらが3連勝しているので、彼らは今まで以上の集中力で戦ってくるでしょう。これから始まるツアーの中で大事な試合なので、ベストを尽くしたい」(カウワン)
「また黒いジャージに袖を通すことができてエキサイティングです。私はいつも自分のプレーを楽しむことを大事にしてきたので、初心に返り、いまオールブラックスでプレーできることをエンジョイしたいと思います」(ソーイアロ)

両チームのメンバーは以下の通り。10月31日、国立競技場、午後5時半キックオフ。いよいよである。

◆ニュージーランド代表オールブラックス出場予定メンバー
1トニー・ウッドコク、2アンドリュー・ホア、3ニーミア・ティアラタ、4ブラッド・ソーン、5トム・ドネリー、6アダム・トムソン、7リッチー・マコウ(主将)、8ロドニー・ソーイアロ、9ジミー・カウワン、10ダン・カーター、11シティヴェニ・シヴィバトゥ、12マーア・ノヌー、13コンラッド・スミス、14コリー・ジェーン、15ミルス・ムリアイナ、16コリー・フリン、17ジョン・アフォア、18ジェイソン・イートン、19キアラン・リード、20ブレンドン・レナード、21スティーブン・ドナルド、22タマティ・エリソン

◆オーストラリア代表ワラビーズ出場予定メンバー(27日発表)
1ベン・ロビンソン、2タタフ・ポロタ=ナウ、3ベンジャミン・アレクサンダー、4ジェームス・ホーウィル、5マーク・チザム、6ロッキー・エルソム(主将)、7デーヴィッド・ポーコック、8ウィクリフ・パールー、9ウィル・ゲニア、10マット・ギタウ、11ディグビー・イオアネ、12ベーリック・バーンズ、13ライアン・クロス、14ピーター・ハインズ、15アダム・アシュリークーパー、16スティーブン・モーア、17マット・ダニング、18ディーン・マム、19ジョージ・スミス、20ルーク・バージェス、21ドルー・ミッチェル、22ジェームズ・オコナー

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ブレディスローカップまで4日

オールブラックスとワラビーズの来日以来、両チームの記者会見が連日行われている。27日には両チームの合同l記者会見が国立競技場で開催されるなど、身体が3つくらいほしい感じになっている。27日は、まずオールブラックスのディフェンスコーチ、ウェイン・スミスさん(元オールブラックスSO)にホテルで話しを聞き、合同記者会見に向かった。

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国立競技場の大会議室での会見は、オールブラックスからリッチー・マコウ主将、コンラッド・スミス選手、ワラビーズからロッキー・エルソム主将、タタフ・ポロタナウ選手が出席して行われた。

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31日のブレディスローカップについて、エルソム主将はこう言った。
「両チームともいいプレーヤーが揃っています。お互いに尊敬し合う者同士、激しい戦いをお見せできると思います」

マコウ主将は続けて次のように補足した。「強豪国のテストマッチがどんなものなのか、ラグビーとはどんなスポーツなのか、トップレベルのラグビーがいかにプレーされているのか、みなさんにお見せするのも我々の役目だと思っています」

スミス選手とポロタナウ選手にコメントがなかったので司会者が振ると、ポロタナウ選手が「すみません。英語は分かりません。よろしくお願いします」と日本語で挨拶。この選手、実は元日本代表、三洋電機で活躍したホポイ・タイオネさんの甥にあたるらしい。日本語も勉強しているみたいだった。

僕はこの会見を早々に引き上げて渋谷に向かった。アディダスパフォーマンスセンターでのトークイベントの司会をするためである。まずは控え室でゲストのサッカー日本代表監督岡田武史さんに挨拶し、ラグビーへの関心についていろいろ質問。岡田さんは大阪の天王寺高校出身で、その頃は体育でラグビーをしており、校内での対抗戦もあったのだとか。「花形スタンドオフだったんですよ」とのこと。プレースキックも完璧だったみたいだ。「僕はメガネかけてなかったら、ラグビーやってたよ」とも。

神戸製鋼の平尾総監督やサントリーの清宮克幸監督とも親交が深く、1999年ワールドカップのアジア予選を応援に行ったこともあり、けっこうラグビーをご覧になっているみたいだった。10月31日も観戦予定。「これって、サッカーで言うと、ブラジルとスペインが日本で試合してくれるような豪華さなんだろうね」と楽しみにされているようだった。

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イベントは、オールブラックスの到着が遅れたので予定から30分後れの5時半くらいから行われたが、約170名のお客さんが店内を埋めていた。報道陣も多く、サッカー担当の方も多かったようだ。オールブラックスのミルス・ムリアイナ、ダン・カーター、キアラン・リードの三選手が登場するとフラッシュの嵐。僕がリード選手に、「調子はどうですか?」と問うと、「ぼちぼちでんなぁ」と大阪弁で返してくれて、つかみはOK。あとは、ラグビーとサッカーの共通点を探していろんな話をした。カーター選手が話しているときのお客さんのハートマークの視線は、見ていて微笑ましかった。

岡田監督が激しく反応したのが南アフリカの話。オールブラックスは毎年のように南アフリカに遠征して試合をしているので、何かサッカーの代表チームにアドバイスをしてもらおうと考えていたのだが、岡田さんが高地にいかに順応するかについて質問すると、ムリアイナ選手が、「ケープタウンで少し身体を慣らして、ジョハネスバーグには2日前に入ります」と具体的な説明。横にいた岡田監督がマイクそっちのけで英語で質問するなど、盛り上がっていた。

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最後はオールブラックスの各選手から31日の試合に向けてPRがあり、岡田監督はサッカーのニュージーランド代表もワールドカップ予選を突破する可能性があることを紹介し、「お互いにいい成績が残せれば」と締めくくった。そして互いのジャージ交換。「オールブラックスのジャージもらえるの?それ、嬉しいな」(岡田監督)

あり得ない顔ぶれの中にいて僕も楽しかった。それにしても朝からジェットコースターに乗っているみたいな一日だった。ふと浮かぶのは、岡田さん、僕のラグビー話もよく聞いてくれて、優しい人だったなぁ。ダン・カーター、かっこよかったなぁ。リードが意外に可愛い顔していたなぁ。お客さんの熱気、凄かったなぁ。そんな素朴な感想。さあ、水曜日も都内を走り回ろう。

追記◎ワラビーズの先発予定メンバーが発表になった。いまコンディションのいい選手を選んだ結果とのこと。オールブラックスは、28日の発表。

◆オーストラリア代表ワラビーズ出場予定メンバー
1ベン・ロビンソン、2タタフ・ポロタ=ナウ、3ベンジャミン・アレクサンダー、4ジェームス・ホーウィル、5マーク・チザム、6ロッキー・エルソム(主将)、7デーヴィッド・ポーコック、8ウィクリフ・パールー、9ウィル・ゲニア、10マット・ギタウ、11ディグビー・イオアネ、12ベーリック・バーンズ(副将)、13ライアン・クロス、14ピーター・ハインズ、15アダム・アシュリークーパー、16スティーブン・モーア、17マット・ダニング、18ディーン・マム、19ジョージ・スミス、20ルーク・バージェス、21ドルー・ミッチェル、22ジェームズ・オコナー

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オールブラックス上井草へ

26日の夕方、オールブラックスの4選手が早稲田大学ラグビー蹴球部の上井草グラウンドを訪ねた。台風の影響で強い雨が降っていたため、クラブハウス会議室での交流となった。やってきたのは、写真左からアンドリュー・ホア、リッチー・マコウ、ミルス・ムリアイナ、ロドニー・ソーイアロ。豪華な面々だった。

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中竹監督から歓迎の挨拶のあとは早稲田の選手達からさまざまな質問が。留学経験のあるPR横谷選手は英語で質問。HOのホア選手にどんな食生活をしているのか聞くと、逆に「その身体を見ると、僕のほうが勉強したいよ」と返され、爆笑。スクラムの組み方を問いかけた時には、ホア選手がフロントローの選手を呼び、実際にバインドしながら相手より低く組むコツなど伝授。HOとNO8のヒットのタイミングなどにも触れていた。

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マコウ選手は、タックルしてからすぐに起き上がり、相手ボールを奪う動きを完結に解説。相手に当たられることを想定して少し前のめりにボールに絡むことなど、具体的で分かりやすかった。ソーイアロ選手はこだわりを持ってやっている練習を問われ、「たくさんランニングをします。ゲームスピードが上がっているので、それに合わせていかなければ」と現代ラグビーのスピードアップについて語った。どの選手も話していたのは、「常に努力してベストを尽くす」ということ。「常に」ということができる選手だけが、オールブラックスであり続けられるということなのだろう。

最後には、それぞれの選手から部員達へのメッセージ。マコウ選手は、「一貫して、いいパフォーマンスを続けることが大切。土曜日のビッグマッチも頑張ってください」と、10月31日に帝京大戦を迎える選手達を激励していた。

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マコウ選手とジャージ交換する早稲田の早田キャプテン。「みんなモチベーションが高まったと思います」と笑顔だった。大雨だったし、イベント内容も非公開になったのだが、それでも数十人のファンの方が集まっていた。駆け足のイベントだったのだが、サインをもらえた人もいたみたいだ。

追記◎コメント欄に何件かあった、サントリーサンゴリアス対クボタスピアーズの試合終了間際の判定ですが、僕も録画で見てみました。ドゥラーム選手のキックパスを危機管理能力を発揮してキャッチしたサントリーサンゴリアスのファンニエルデン選手。その反応自体は素晴らしい。さて、あの場面で反則があるとすれば、タックルで倒されたファンニエルデン選手が、倒れたまま動いている反則(PK)か、タッチライン際で自らボールをタッチの外に置いた反則(PK)があると思います。競技規則第10条、不正なプレーの項目には、こうあります。「いずれのプレーヤーも、腕または手を使って、故意にボールをノック、または置き、または押し進めて、または投げて、タッチまたはタッチインゴールに入れるか、またはデッドボールラインの外に出してはならない」。つまり、ボールを持ったままタッチを踏んだり、滑り込んでボールを捕り、惰性でタッチラインを割ってしまうような動きはOKですが、故意にタッチラインの外にボールを投げたり、タッチにボールを置くのはペナルティということになります。この両面でレフリーとアシスタントレフリーは話し合ったようです。しかし、よく見ていくと、タッチに出たところは相手に押し出されているようにも見えます。やはり問題は寝たままのプレーかどうかでしょう。少し動いているのは確かなのですが、これも、タックルが弾かれたようになってバインドが離れていること、立ち上がろうとしたところを相手に押さえつけられて動いているようにも解釈できることから、意外に難しい判定だったと思われます。レフリーとアシスタントレフリーが、コミュニケーションに時間がかかってしまったのは、「故意に出したのか? 相手に出されたのか?」といった言葉の微妙なニュアンスが伝わらなかったからでしょう。アシスタントレフリーがどの範囲までレフリーにアドバイスするかを明確にするなど、迅速なコミュニケーションがとれるように改善していくべきだと思いました。

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天理大、いいね。

日曜日は、近鉄花園ラグビー場で関西大学Aリーグの試合を取材した。天理大対摂南大、関西学院大対大阪産大である。早い時間に東京に戻らなければならず、2試合目が半分くらいしかみられなかったのだが、今季初観戦となった関西大学ラグビーを楽しませてもらった。

天理大と摂南大は、立ち上がりから摂南大が攻め続け、前半8分、ボールを右、左とワイドに展開し、NO8イオンギが3人とタックラーを弾き飛ばして左中間にトライ。その後もよく攻めたが、天理大の粘り強いディフェンス網に次第に勢いが失われていった。天理大は、CTB立川を軸にディフェンスラインに接近してのフラットなパスや、タックルされながらのオフロードパスなどで防御を破り、次第に点差を広げた。天理FWは小さいがよく動く。ディフェンスラインの押し上げも速く、タックルもいい。

ただし、HO立川直道、CTB立川理道の兄弟が相次いで足を痛めて退場し、「よく我慢して勝ちましたが、代償は大きかった」と小松監督の表情を曇らせていた。スタッフの肩を借りなければ歩けない、ちょっと心配な退場の仕方だった。11月22日からの上位陣との三連戦に間に合うかどうか、気になるところ。

摂南大もイオンギだけでなく、FL高田のアグレッシブな突進やWTB平良のキレのいいステップなどもあって見せ場をたくさん作った。勢いのあるチームだ。

第2試合は、関西学院大がFL西川、WTB長野、FB小樋山らが気持ちよく駆け回り、前半からトライを量産して、62得点。淀みなくボールをつないだ。大阪産大は留学生2人が怪我で欠場し、攻守の核を欠いて苦しい戦いになった。

それぞれに特徴があり、関西リーグが面白い、という知人の話が分かった気がした。

◎関西大学Aリーグ結果(25日)
天理大○31−15●摂南大(前半14−5)
関西学院大○109−7●大阪産業大(前半62−0)

トップリーグは第7節を終了し、1位三洋電機(勝点33)、2位サントリー(31)、3位東芝(27)、4位神戸製鋼(21)がトップ4。そして、5位のヤマハ発動機、6位クボタ、7位トヨタ自動車が勝点20で並んでいる。プレーオフ進出枠の4位争いは熾烈だ。トライ王争いは、三洋の北川が8トライで単独首位に立っている。

◎トップリーグ第7節結果(25日)
コカ・コーラウエスト●22−55○東芝(前半10−31)

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立売堀ライブ

土曜の夜は大阪・立売堀のミームカフェでトークライブだった。「神戸製鋼コベルコスティーラーズからシークレットゲスト」ということで、予めお客さんから、「ゲスト予想」を募った。元木、大畑、伊藤などなど予想は割れた。まずは、大阪ラグビーネットワークの南野さんに来てもらって、ラグビー普及への取り組みなど話してもらいつつ、ゲストの到着を待った。

その時、実はゲストはお店の裏で何度もトイレに行っていた。緊張していたらしい。「ビビリなんです」。照明の落とされた店内。満を持してスモークの中から登場したのは、正面健司選手だった。当てたお客さんはめちゃくちゃ嬉しそう。大拍手に迎えられ、正面選手もほっとした感じだった。移籍規定により今季の公式戦出場はならないが、昨年手術した足首の負傷がようやく癒えたばかり。「この機会に身体を作り直そうと思って、まず脂肪を落としました。これから筋肉をつけていきます」。神戸製鋼では、この11月の練習試合からようやく出場予定だという。

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そして、7人制日本代表に選出され、10月31日からの「IRBアジアラグビーセブンズシリーズ ボルネオセブンズ」ならびに、11月7日〜8日にシンガポールで行われます「シンガポールセブンズ」には参加。ようやく本格復帰である。「2016年ですか?目指したいです」

神戸製鋼に入って驚いたのは試合に出ない選手達のファンサービスへの献身ぶりだという。「ここまでするのかと、びっくりしました。試合に出ないほうがしんどいくらいで(笑)。試合の日は4時間前入りですからね」と5年連続ベストファンサービス賞受賞の理由が理解できた様子。日曜日も普及活動に行くらしい。

僕は正面選手が、左右両足でキックし、左右へのパスも見事な理由を訊いてみたいと思っていた。「子供の頃からの訓練ですか?」と聞いたらそういうことでもなく、もともと器用なのだという。子供の頃、野球をするときは、キャッチャーのときは右投げ、ピッチャーのときは左投げだったそうだ。両手投げができるのである。今も、ペンは右手で、お箸は左手だという。

「ラグビーにすべての時間を使えているのが嬉しい」と、希望だった生活が充実しているようだった。まずは、7人制日本代表での活躍を期待したい。

Shoumen2

僕が着ているジャージにピンとくる人は、かなりの神鋼通です。そういえば、正面選手がファンのみなさんにサインしているとき、書き添える背番号は、10だった。

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