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早慶戦結果

文末に、アジア競技会7人制ラグビーの結果を書きます。テレビで観戦する予定の方はご注意を。

23日は、秩父宮ラグビー場にいた。きょうは解説がなかったので、知人と客席でじっくり観戦。互いに、タックルも素晴らしく、今季練習してきたことを出し切ろうとする清々しい試合だった。

試合後の記者会見で、慶應の林雅人監督は言った。「きょうは、熱量の勝負になると思っていました。早稲田の辻監督とは親しいのですが、試合前に、『きょうは熱だね』と話したんです。技術論ではなく熱、そこから発したディフェンスが勝因です」。そう言いながら、緻密に組織化された防御は見事だった。

開始早々にSO山中のPGで先制した早稲田だが、慶應の低く前に出てくるタックルに攻めあぐねるシーンが続いた。13分には、CTB坂井のラインブレイクからチャンスを作り、最後は山中がインゴールに持ち込んだが、トライ寸前にノックオン。以降も、インゴール寸前で慶應が粘り、早稲田にトライを許さない戦いが続いた。3-3の同点で迎えた後半12分、慶應は、早稲田陣22mラインのラインアウトから連続攻撃を仕掛け、最後は、CTB竹本がインゴール右隅にトライ。10-3とリードする。

早稲田も、18分、慶應のノータッチキックをキャッチした山中が思い切ってカウンターアタックを仕掛け、LO岩井がトライして、10-8。なおも早稲田は猛攻を仕掛けたが、慶應が粘りきった。早稲田がミスでスコアを重ねられなかった面もあったが、それも慶應の粘り強い防御があってこそ。最後まで集中力を切らさない見事な勝利だった。

試合後の記者会見も互いが尊敬し合うコメントが多く、気持ちが良かった。先に会見場に姿を見せた早稲田の辻監督は開口一番。「素晴らしいゲームでした。両大学が頑張った。慶應の魂を感じました。学ぶべきところが多かったです」。続いて有田キャプテンは言った。「慶應は簡単には勝たせてくれません。想像以上の低いタックルでした。負けたくはなかったが、これもいい機会として、次に生かしていきたいと思います。早稲田のアタック(攻撃)が悪かったわけではありません。いいディフェンスをした慶應が勝ったということだと思います」。報道陣からは、慶應のタックルを何度も受けながらBKに展開しすぎたのではないか?という質問もあったが、辻監督は「真っ向勝負があってこその外への展開です。ラグビーの原点にこだわっていこうとした」と、攻め続けた選手達を称えた。

続いて慶應の記者会見。怪我からようやく復帰した竹本竜太郎キャプテンは、「最高の準備をして、仲間と自分たちを信じ、これまでやってきた慶應のラグビーを出し切った結果です」と胸を張って語った。「ピンチのとき、何をすべきかといえば、低く刺さるタックルをし続けること。それしか考えていませんでした。出ていないメンバーも含め、全員で戦っている気持ちでした。結果に結びつけられて嬉しいです」

残り時間数分のとき、自陣で反則すればPGを決められて逆転されるという状況でひたすらボールを保持した戦いぶりを報道陣から質問され、林監督は答えた。「絶対にキックをするな、と叫び続けました。早稲田のカウンターアタックを許せば、結果がどうあれ、それは早稲田が試合を支配することになる。ボールを持っていれば、試合を支配しているのは我々。弱気にならず、ゲームを支配したかった」。そして、林監督はこうも話した。「選手全員のタックルが良かった。その、ひたむきさに感動しました。これだけのディフェンスができているのであれば、もし負けたとしても誇らしいと思って見ていました」。

この結果、12月5日の早明全勝対決はなくなったが、そんなことは気にならないくらい、熱のこもった好敵手同士の戦いだった。

アジア競技会速報◎男子7人制日本代表は、準決勝の韓国、決勝では香港を下して金メダル。女子は、5位で終了した。

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    コメント

    明治吉田監督のコメントは公式hPで「早稲田には慶應に勝って国立に来てほしいと思っている。その理由は強い早稲田に勝ちたいからだ。その為にも・・・・」でした。明治はいつぞや大学日本一になり日本選手権出場決定。社会人日本一未決の時点で当時のHCが「出てこい!神鋼」とコメントしていたことを思い出しました。これが「明治の矜持」なのでしょうか?ラグビー精神のノーサイドや相手を慮る姿勢を示して欲しいです。

    投稿: 碧い瞳の明治OBエリス少年 | 2010年11月28日 20:17

    早慶戦はTV観戦(しかも録画したもの)でしたが、とても良いものを見せてもらいました!観ていてすごく楽しかったです。ありがとうございます。
    試合内容とは関係ありませんが、前半が終了してロッカールームに引き上げていく選手たちをグラウンド脇で迎えていた辻監督の姿がとても良かったです。
    常々、監督さんは試合が始まれば(指示を出したりは出来ても)自ら動くことが出来ないし精神的にきついポジションだろうなと思ってましたが、早稲田大のような名門校だとより大きな重圧がかかるでしょうね。負けてしまうといろいろな面から厳しいご意見があるでしょうし…。
    辻監督、どうかお身体壊しませんように。

    投稿: あいこ | 2010年11月25日 00:38

    辻監督や林監督の言うように、本当に心の、魂の勝負でした。お互いに気持ちでぶつかり合っていました。
    紙一重、とすら言えないぐらいに、勝ち負けの無い試合だったと思います。
    お互いに讃え合う、讃え合える、熱い試合でした。
    早稲田は本当に強かった!でも慶應大学も強かった。
    そして、最後ノーサイドの時点でただのポイントがほんの少しだけ上回っていたのが慶應だった。それだけでしかない。
    有田主将も力を出し切ったと思ったのか、負けて悔い無しというような、強い目をしていたように見えました。
    TVでしか見れなかったのは残念でしたが、その迫力、緊迫感、熱気はとても強く、ひしひしと感じられました。
    両校「アッパレ!」
    今日はたくさんの元気、勇気をもらうことができました。
    この試合を見れただけで、今日はとても良い1日でした。

    投稿: 涙涙涙 | 2010年11月23日 22:52

    まさに魂のタックル。慶應あっぱれです。その後見た関西学院対同志社がブレイクダウンの激しさも足りず、タックルミスも目立っただけに慶應には敬意あるのみです。サンテレビの番組見ました。アンガスさんの息子さん出てました。将来楽しみです。

    投稿: ふくやん | 2010年11月23日 21:54

    これが伝統、なんですかね!TVで見てましたが、途中から気持ちが入って鼓動が激しくなるのが自分でも判りましたぁ!年甲斐もなく..
    こういう試合を見るとやっぱりラグビーはハートが1番と思いますね。林さんて実は涙もろいんや

    投稿: kerikeri | 2010年11月23日 20:57

    帝京大に勝った後の信じられない明治・吉田監督のコメント。「慶応に負けてもらい早稲田と全勝対決したい」。今まで弱小チームで勝ちあがってこられなかったのはどこなのか。成り上がり者の発言。相手はどこだろうが関係ない。「ワセダに勝って優勝したい」となぜ言えないのか。

    投稿: エリス少年 | 2010年11月23日 20:52

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    あのクールなマットさんが、試合終了後のインタビューで涙を抑えきれない。 「選手たちを誇りに思う」と監督に言わしめる選手たち、男だなぁ。 慶應義塾 10−8 早稲田 思い入れが強すぎて多少ミスが多いゲームでも、タックルのいい試合は80分間が引き締まる。 負けた... [続きを読む]

    受信: 2010年11月23日 23:42

    » 西川先生のビデオ観戦記 早稲田大学 vs. 慶應義塾大学 [高知中央高校ラグビー蹴球部 SAMGUYS “ラグビー魂”]
    こんばんは! 高知中央高校ラグビー蹴球部 SAMGUYS  “ラグビー魂  2nd. SEASON” です! 高知中央高校は明日の芸術祭を控えて、目が回るような忙しさです。昨日・今日と 2日とも部長 西川はグラウンドに足を運ぶことはできませんでした・・・。 今日の “ラグビー魂” は久しぶりの観戦記です! “西川先生のビデオ観戦記” 関東大学ラグビー 対抗戦グループ 早稲田大学       vs. 慶應義塾大学 今季初めてシニアグレードの... [続きを読む]

    受信: 2010年11月26日 00:33

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