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2010年10月3日 - 2010年10月9日

TL5節土曜の結果

きょうの花園の天候は大荒れだった。第1試合の途中には、お客さんの傘が次々に折れ曲がるほどの突風が吹いた。その影響もあって、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対コカ・コーラウエストレッドスパークスの試合は、風と雨でパスがつながらず、キックも伸びないシーンが相次いだ。

神戸製鋼は開始1分、今季初めてSOで先発した正面が、WTBアンダーソン、FLマパカイトロで前に出たラックから絶妙のタイミングでパスを受けて左中間に先制トライを奪う。「一番いいランナーに多くボールを持たせたかった」という苑田ヘッドコーチの狙い通りの展開となる。しかし、コカ・コーラウエストも7分、CTBベイトマンがディフェンスラインの裏に出てインゴールへパント、このバウンドが追いかけていたコカ・コーラウエストFL桑水流の方にボールが弾んでそのままトライ。逆転に成功する。

前半なかばからは、たびたびの突風がミスを誘発して試合は膠着状態に。後半もコカ・コーラウエストが先にトライをとったが、神戸製鋼が14分、SOグラントを投入し、正面をFBに下げたあたりで流れが変わる。WTBアンダーソンがカウンターアタックからトライを奪い、グラントのPGで同点とすると、終了間際にもグラントが決勝PGを決めて18-15で競り勝った。コカ・コーラウエストは、34分にPGを外しており、手痛い敗北となった。

向井昭吾監督の「悔しいです」の一言に実感がこもる。最後はペナルティでの敗北だが、敗因については、「後半エリアマネージメントがうまくいかずに負けました。後半、もっと攻める気持ちを持ってくれればトライをとれたと思う」と語った。一方、勝った神戸製鋼の苑田右二ヘッドコーチは、「きょうは1点差でも勝とうと言っていた。いい練習ができていたのに、結果がともなわずに苦しかった。細かなコミュニケーションを80分間とり続けることができて、勝つことができたと思います」と素直に喜びを噛みしめていた。平島キャプテンもまもなく復帰の予定で、神戸製鋼にはとてつもなく大きな勝利になった。

第2試合の近鉄ライナーズ対三洋電機ワイルドナイツは、前半から近鉄がミスなく攻め続け、三洋の分厚いディフェンスとの白熱の攻防が繰り返された。三洋電機は直前になってSOブラウンがふくらはぎの張りを訴えて欠場し、SO入江、インサイドCTBノートンナイトという布陣。ともに決定打なく、前半は0-0の同点で折り返した。後半も徹底してボールをキープして攻める近鉄だったが、5分、キックを切り返すところで三洋WTB山田にプレゼントパス。山田は約30mを走りきって先制トライを奪った。続いて、FLユ・ヨンナムのトライで12-0とするが、ここから近鉄があきらめずに追い上げる。

SO大西、FB髙、CTBイエロメらのキックでエリアマネージメントでも負けず、ロコツイ、タウファ統悦、イエロメらを軸にゲインラインを突破。劣勢の三洋ディフェンスがオフサイドになることが多くなる。高のPGで6-12と迫り、なおも猛攻。27分のPGは外れたが、30分に髙が約50mのPGを決めて、9-12とし、スタンドを大いに沸かせた。

このあとも三洋はミスを連発。盤石の戦いを続けてきたチームが敗れるのか?と思わせる展開となる。しかし、スコアはそのままノーサイドとなった。試合後の三洋電機・飯島均監督は、「厳しい試合でした。しかし、ノートライに抑えたことは良かった。もっとディフェンスは前に出たいところだが、致命的なタックルミスをしなかったのが勝因でしょう」とほっとした表情だった。敗れた近鉄のピーター・スローンヘッドコーチは、複雑な顔をしていた。「選手達を誇りに思う。しかし、これだけ自分たちのペースで攻めながら、勝ち点が1しか獲れなかったのは残念。まだ自信が足りないのかもしれない」。SO大西将太郎選手も「勝てると思って最後までプレーしました。みんな戦う姿勢は見せてくれましたが、一瞬の集中力の違いで負けてしまいました」と残念がった。

◎トップリーグ第5節結果(9日)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○18-15●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半5-10)
近鉄ライナーズ●9-12○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-0)
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス○13-10●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半6-3)
クボタスピアーズ●8-34○サントリーサンゴリアス(前半8-8)
NECグリーンロケッツ○22-17●リコーブラックラムズ(前半22-3)

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重要な戦い

数日前、子供の頃から通っていた理髪店のご主人に会い、20数年ぶりに髪を切ってもらった。懐かしいというか、20数年ってなんと早いんだろうと、二人でしみじみ話し込んだ。見た目には昔と変わっていないように見えた町並みだが、この20数年に起きた出来事を聞くうち、時の流れを痛感した。しかし、ご近所情報も仕入れたし、これでまた京都ライフが楽しくなりそうだ。

さて、いま金曜日の夜である。土曜日はトップリーグ第5節が始まる。僕は花園ラグビー場である。神戸製鋼コベルコスティーラーズ対コカ・コーラウエストレッドスパークス、近鉄ライナーズ対三洋電機ワイルドナイツの2試合だが、この結果次第で上位進出が難しくなる神戸製鋼とコカ・コーラウエストにとって試合の意味は重い。

ともに1勝3敗とふるわない上、負傷者が多いのも気になるところ。神戸製鋼は、平島キャプテンがまだ復帰できない上に、SH猿渡、WTB小笠原も前節の怪我で欠場。いまひとつ調子の出ていなかったSOピーター・グラントを控えに下げて、SH佐藤、SO正面のHB団で臨む。一方のコカ・コーラウエストも、春の日本代表活動期間中の怪我を引きずるショーン・ウェブに加えて豊田将万も欠場となり、なかなかベストメンバーが組めない。正面がどんなプレーを見せるか、コカ・コーラウエストがどんな手を打ってくるか。熱い試合になりそう。

第2試合も、神戸製鋼戦の逆転勝ちで勢いのある近鉄が、三洋電機のディフェンスをどう崩すか。三洋電機はキャプテンの霜村誠一が前節の怪我で欠場。万能BKの山下祐史が穴を埋める。前節素晴らしい個人技を見せたWTB山田章仁が明日も先発。近鉄のリコ・ギアほか、両チームには個人技の優れた選手が多い。見ていて楽しい試合になるだろう。

第1試合の40分前、1試合目のハーフタイムに正面入口・コンコースでトップリーガーとの握手会などいろいろなイベントもあるので、見に行く方はぜひご参加を。

お知らせ◎11月に開催される、「みなとスポーツフォーラム」についてのお知らせです。港区と日本ラグビー協会の共催で行っているこのフォーラムの第6回は、「メガスポーツイベントとメディア」がテーマ。講師にNHKのスポーツ報道センター長で、長野冬季オリンピック放送機構マネージングディレクター、FIFAワールドカップ日本組織委員会放送業務局長など、スポーツメディア界で様々な経歴をもつ杉山茂氏を招いて開催されます。
開催日は、11月10日(水)。先着200名ということですので、お早目にご応募ください。

詳しくはコチラより。
http://www.rugby-japan.jp/news/2010/id8841.html

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7人制代表&お知らせ各種

11月21日〜23日中国の広州で開催されるアジア競技会に出場する男女7人制日本代表のメンバーが発表になった。男子は、ボルネオ、シンガポールでの2大会に出場したあと国内合宿を経て広州入り。女子は、シンガポールの大会に出場したあと国内合宿を経て広州入りする。「7人制の経験あるベストメンバーが揃った」と男子の村田亙監督。期待の持てるメンバーが揃った。女子もベテランと若手(高校生)が融合。昨年の東アジア大会では銀メダル。目標はもちろん金メダルだ。

◎男子日本代表
今村雄太、宇薄岳央、北川智規、桑水流裕策、正面健司、仙波智裕、谷口到、友井川拓、長友泰憲、成田秀悦、山内貴之、和田耕二
◎女子7人制日本代
岡田真実、藤崎朱里、横山里菜子、加藤慶子、田中彩子、鈴木彩香、山口真理恵、井上愛美、冨田真紀子、川野杏吏、鈴木実沙紀、三樹加奈

◆以下は、お知らせが続きます。

まずは、JSPORTSから。JSPORTSでは、現在、「ジャパンラグビーアンコールマッチ」として国内中継の前月アンコール放送をしています。
http://www.jsports.co.jp/tv/rugby/encore.html
視聴者の投票上位3試合を翌月に放送する形なので、現在は、9月放送の試合の投票を受け付けています。9月は東芝ブレイブルーパスとNTTコミュニケーションズシャイニングアークスの大接戦あり、福岡サニックスブルースのカーン・ヘスケスの爆発的な突進もあり、必見のシーンがたくさんありました。見逃した方や永久保存版で残したい方は、ぜひ投票を(当初、神戸製鋼対近鉄のこと書いていましたが、それは10月でした。ご指摘ありがとうございました)。

近鉄花園ラグビー場に、今週末(10月9日)からライナーズの選手にちなんだ名物メニューが登場します。名付けて、「花園ドッグ」と「フランカーポテト」。

花園ドッグ=ライナーズのトンプソン ルーク選手の好物であるチリソースとカレーソースの2種類を開発。関西独特のキャベツ入りホットドッグで、関西人トンプソン選手も絶賛。午前11時〜15時まで、メインスタンド2階およびバックスタンドのスナックコーナーで販売。300円。

フランカーポテト=ホクホクのポテトフライにパウダーを振りかけて、「振らんかー! 振らんかー!」ということで、フランカーにちなんでいます。味付けパウダーはポテト好きフランカー5人が薦める5種類です。タウファ(チーズ胡麻味)、佐藤(チリガーリック味)、伊藤(バーベキュー味)、田中(ベーコンペパー味)、大隈(コンソメ味)。販売場所は花園ドッグと同じく。200円。

そして、大阪ラグビートークライブのお知らせ()

トップリーグのウインドマンスの11月12日(金曜)、大阪のラグビー普及促進酒場「ラグビー部マーラー」(大阪市中央区東高麗橋5-6南野ビルB1)で、トークライブ&懇親会を開催します。主催は、ラグビー普及活動を地道に続けるNPO法人大阪ラグビーネットワーク。ゲストは、近鉄ライナーズの選手です。名前が出せないのは、トップリーグの休止期間とはいえ、チームは強化試合を組んでおり、12日の金曜日、どの選手が来られるのか確定できないためです。

選手が来ることは間違いありませんので、近鉄ファンのみなさん、関西のラグビーファンのみなさん、ぜひお集まりください。できれば、ラグビーを見始めたばかりとか、これから見ようと思っている人も連れてきてください。楽しいラグビー談義を肴に大いに呑み食べ、仲間を増やしましょう。

「ラグビー部マーラー懇親トークライブVol.2」
実施要項
日時=11月12日(金)、18:30開場
19:00〜20:00 トークライブ
20:00〜21:30 懇親会
フリードリンク&軽食付き
料金:3,500円(当日、受付にてお支払いください)
出演:村上晃一、近鉄ライナーズの選手予定
募集人員:先着 25名

※申し込み人数が定員に達したため、締め切りました。ありがとうございました。

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東花園駅&トンプソン、タウファ両選手

Station

5日は東大阪市の近鉄花園ラグビー場に行ってきた。まだ工事中だけど、駅が立派になっていた。僕は難波方面から行ったのだが、改札を出ると、こんな案内が。

Liner

Trykun

タクシー乗り場の中央には、トライくんの石像も。ここから花園ラグビー場までの「スクラムロード」が続く。

Toetomo

花園ラグビー場の食堂でインタビューしたのは、朝の練習を終えたばかりのタウファ統悦選手とトンプソン・ルーク選手。昨年までは「ルーク・トンプソン」だったが、日本国籍を取得したため、登録名も順序を入れ替えた。「もう7年も日本に住んだし、日本の文化や人も好きです。心は日本人だから国籍を取りました」とトンプソン選手。本当は、名前の中に漢字を入れたかったのだそうだが、後で入れようと思ったら手続き完了で、できなかったみたいだ。ほんとは「城」という字を入れたかったらしい。

タウファ統悦選手は日本人の奥さんと結婚し、すでに国籍も取得している。4歳の長男と2歳の長女の父でもある。「子供達を、これからトンガに戻って学校に行かせる考えもないし、家族にとって一番いい方法を考えて日本国籍を取りました。日本のパスポートだと、ニュージーランドに行くときにいちいちビザも取らなくていいし、楽ですよ。トンガのパスポートだと毎回大使館に行かなくてはいけなかった」。両選手とも、引退しても日本で暮らしたいと思っている。

この日は、日本協会の機関誌の表紙撮影があり、その後のインタビューだった。日曜日の神戸製鋼戦勝利の後とあって笑顔の絶えないインタビューだったが、ワールドカップのことを聞くと、2人とも「もし選ばれて出場できたら」と前置きし、謙虚に夢を語ってくれた。トンプソン選手が「ワールドカップというのは普段のテストマッチのさらに上のレベル、2007年のワールドカップもプレーしてすごく楽しかった」と語ると、統悦選手は、「そうなんだ~」と羨ましそう。「僕は不器用だから、地道に練習してプレーの幅を広げるしかないです」と出場に意欲を燃やしていた。

近鉄は、今週末、花園で三洋電機ワイルドナイツと対戦である。

東花園駅情報◎花園に行く皆さんにお伝えしたいことがあります。駅は完成していないので、難波から奈良方面に行く電車はラグビー場に近い場所の改札になりますが、難波方面行きのホームは、去年までと同じく、ちょっとずれたところになります。たとえば、京都から行く人は、行きは難波方面からの電車で、帰りは奈良方面の電車を使えば、ラグビー場に一番近いホームを使えます。以上、ご参考までに。

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追記◎博多の知人から、このブログでも何度も紹介している「フランス菓子16区」の豪華なケーキの写真が届きました。

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4日に誕生日を迎えたコカ・コーラウエストレッドスパークスの向井昭吾監督に贈られたものです。まさか一人では食べきれないでしょうね。

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クボタ内定選手ほか

トップリーグは4節を終了して、勝ち点19の三洋電機ワイルドナイツが1位、以下、トヨタ自動車ヴェルブリッツ、東芝ブレイブルーパス、福岡サニックスブルース、サントリーサンゴリアスと続いている。得点ランキングは、ヤマハ発動機ジュビロの五郎丸歩が63点で2位の田邉淳(三洋電機)に10点差をつけている。勝ち点のなかったクボタスピアーズもサニックスと終了間際の劇的トライで引き分け、4トライ以上のボーナス点を加えて、3点を獲得。日本代表の活動期間で休止になるウインドマンスまでの5節、6節、7節で順位争いは大勢が見えてくる。ここが各チーム踏ん張りどころである。

鹿児島の知人がメールで、「後半開始早々の古賀選手(サニックス)のトライで同点になり、いよいよサニックスペースかと思いましたが、クボタはサニックスを自由にさせませんでした。後半は途中で雨にみまわれ、ボールも回しにくそうでしたが、ヘスケスが今までほど突破できなかった気がします。クボタはサニックス陣内で徹底的にFW戦に持込みました」と、その様子を書き送ってくれた。最後は、ホールが鳴る直前のペナルティからクボタFWがインゴールになだれ込み、ゴールも決まって同点となったようだ。

月曜日、クボタスピアーズから2011年度新入団内定選手の発表があった。なかなかいい選手が揃っていると感心。

・杉本博昭(FL/NO8、明治大学、182㎝、102㎏、高校日本代表、U19、U20日本代表)
・立川直道(HO、天理大学、175㎝、95㎏)
・四至本侑城(LO/FL/NO8、同志社大学、186㎝、102㎏、高校日本代表)
・稲橋良太(LO/FL、東海大学、183㎝、98㎏)
・吉田真吾(SO/CTB、東海大学、171㎝、81㎏、U19、U20日本代表)
・宮田拓哉(WTB、東海大学、175㎝、80㎏、高校日本代表)
・田中健太(CTB、関西学院大学、175㎝、90㎏)

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博多の知人からは、「街中にラグビー」と題して、西鉄バスのポスターの写真が送られてきた。65歳以上の人が誰でも利用できるお得な定期券「グランドパス65」の宣伝である。ラグビーどころ、ならではである。

Grand2

愛好的音楽鑑賞日記◎先週末、平安神宮の特設ステージで開催された「平安神宮 月夜の宴」のチケットが手に入ったので行ってきた。スガシカオ(kokua)、miwa、Cocco、ASKA、そしてシークレットゲストのKANは、神主の衣装で登場。笑わせてくれた。ライトアップされた社殿は幻想的ですごく良かったけれど、意外にあっさり終わった。たぶん周辺に住宅があることも影響しているのかな。音も小さめ。でも、個人的には知っている曲がいっぱいで楽しめた。最後は全員で「夜空ノムコウ」の合唱。けっこう後ろの方だったから、身長が平均以上でラッキーだった。あのステージの高さでは、後ろの子供は見えません。ときどき星空を見上げた。気持ちいい夜だった。今週も平安神宮ではライブがあるみたいで、これからも見に行く機会がありそう。歩いて行ける僕にとっては嬉しい限り。

追記◎ノーサイドプロジェクト2010年秋のイベント(11月6日開催)、参加者募集中です。今回は過去2回よりスケールの大きなイベントになります。ニュージーランド政府観光局の協賛で、リッチー・マコウなどが出演する2011年ワールドカップのプロモーション映像も紹介される予定。クイズ大会でのプレゼントも多数準備中です。ラグビー仲間と楽しい時間を過ごしましょう。
申し込みはコチラより。

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TL4節日曜の結果

日曜日は兵庫県の加古川だった。神戸製鋼コベルコスティーラーズ対近鉄ライナーズ戦をJSPORTSで解説した。降りしきる雨の中、両チームハンドリングに苦労するゲームになったが、まさかの結末に観客も大興奮の試合になった。

前半、近鉄は自陣から徹底してボールを動かし、神戸製鋼はキックで陣地をとりながらボールを動かす我慢比べ。5−3の近鉄リードで迎えた後半36分には、大畑大介が相手キックをチャージしてそのままトライ。10−5と神戸製鋼リードで折り返す。

後半に入ると近鉄はハイパントなど織り交ぜつつ、攻めはじめるが神戸製鋼の粘りの防御になかなか前に行けず。逆に神戸製鋼は、7分に相手ボールのスクラムを押し込んでボールを奪い、NO8マパカイトロがトライすると、13分にも連続攻撃からSH佐藤が右中間に飛び込んで22−8とリードを広げた。

しかし、神戸製鋼は、チームの反則の繰り返しでFB正面がシンビンに。この一時退場で組織の乱れた神戸製鋼に対して、近鉄は、後半投入されたSH金、SO重光のHB団がボールをテンポよく動かして攻撃。33分WTB田中、37分SO重光、40分WTB松井と電光石火の3連続トライで逆転に成功した。特にブザーが鳴ってからの近鉄の長い連続攻撃は、それまでのミス連発がウソのようにボールがつながり、集中力の高さが際立った。この3つのトライすべてにラストパスを送ったリコ・ギアのスキルの高さも見事だった。

試合後、神戸製鋼の苑田ヘッドコーチ(HC)は、「ボールはよく動くようになったが、フィニッシュまで持って行けない。非常に痛い敗戦」と呆然とした表情。一方、近鉄のピーター・スローンHCは、「最後はボーナスポイントだけは守ってくれと祈っていたら、勝ってしまった」と笑顔で語り、「ラグビーは面白いスポーツですね」と上機嫌だった。

この勝利は近鉄にとって、とてつもなく大きい。最後まで攻め続け、諦めなかったこと、そして交代選手が活躍したことも自信になるだろう。神戸製鋼にとっては痛すぎる敗戦だ。素速いテンポでボールを前に出した連続攻撃あり、スクラムでターンオーバーしてのトライあり、大畑の今季初トライもあった。けっして悪い内容ではなかった。近鉄のトンプソン主将が、「相手のキーマンである正面のシンビンで流れが変わったかもしれない」と言った通り、その後の数的不利を近鉄に攻められてしまった。

勝った近鉄の大西将太郎選手は、力を出し切った表情。「今季初先発だし、僕にとっては特別な試合でした。これで終わってもいいと思うくらい出し切った。大介さん(大畑)と戦うのも、これが最後になるかもしれないでしょう。かなりタックルもしましたよ。でも、相手のキックをチャージしたあと、大介さんはトライしたのに、僕は同じようにチャージしてゴール前で捕まった。これがスター性の違いなのか?って、試合中ずっと思ってましたよ〜」と、こんな話ができるのも勝利したからかもしれない。

近鉄の神戸製鋼戦勝利は、1988年以来。他会場も含めて本日3試合の結果は以下の通り。

◎トップリーグ4節日曜の結果
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス●10−50○三洋電機ワイルドナイツ(前半3-17)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●22−25○近鉄ライナーズ(前半10-5)
福岡サニックスブルース△36−36△クボタスピアーズ(前半12-19)

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