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2011年10月9日 - 2011年10月15日

準決勝初日結果

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ニュージーランドの人々の多くはウエールズを応援していた。監督はワイカト出身のガットランドだし、その戦いぶりも好感をもたれていた。もちろん、アンチ・フランスが多いこともあったかもしれない。ややウエールズ有利と言われていた準決勝だが、前半10分、PRアダム・ジョーンズが早々に負傷退場。19分には、ウエールズの若きカリスマリーダー、FLサム・ウォーバートンが、スピアータックルでレッドカードを受ける。残り60分を、ウエールズは14人で戦わなければならなくなったわけだ。勢い余った結果だとしても、相手の足を跳ね上げ、頭から落とすスピアータックルは危険なので厳しくペナライズされる。バインドしたまま倒していればイエローだったかもしれないのだが、チームの大黒柱での離脱はあまりにも痛かった。

それでもウエールズは、ボールをキープして徹底して攻めることで僅差勝負に持ち込んでいく。フランスは、SOパラのPGで加点するが、ウエールズのしぶとい防御と地域戦略で苦しい戦いを強いられた。後半に入ると、おそらく首脳陣からの的確な指示があったと思われるが、ウエールズは14人には見えない戦いぶり。後半19分には、ラックサイドをSHフィリップスがすりぬけて8-9と1点差に迫るトライ。観客を熱狂させた。しかし、交代出場のSOスティーブン・ジョーンズが狙ったコンバージョンキックはポストに当たって外れ、逆転できなかった。これも痛いミス。正SOプリーストランドの怪我はウエールズにとって想像以上に大きかったということだろう。

その後も、ウエールズは、約50mのPGをFBハーフペニーが狙ったが、ボール一個分バーの下を通って逆転できず、終了間際には20フェイズ以上の長い攻撃で、ドロップゴール、ペナルティゴールのチャンスをうかがったが、最後はノックオンで力尽きた。選手の役割が明確で、厳しい練習で鍛えこまれたフィットネスの高いチームだったからこそ、14人でも戦えたのだと思う。図らずも、1人少なくなったことが、このチームの結束力を引き出していた気がする。ウォーバートン退場のあと、キャプテンを務めたPRジェンキンスは、「サムの退場によって、我々は違うプレースタイルで戦わなくてはならなかった」と無念の表情。フィルドを去るウエールズ代表には惜しみない拍手が送られていた。地元カーディフのミレニアムスタジアムでは、65,000人が集ってパブリックビューイングが行われていたという。同じように盛大な拍手があったと想像する。

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タックル数は、ウエールズが56に対して、フランスが126。フランスは、攻撃面では力を出し切らないままディフェンスの粘りで勝利した。デュソトワール主将は、「うまくプレーできなかったが、ハートで戦った」と勝者ではないような表情で語った。フランスの決勝進出は、1987年、1999年大会に続いて3度目。相手は、87年がオールブラックス、99年がワラビーズだった。いずれにしても、雪辱する機会が到来したわけだ。

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準決勝直前

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土曜日の朝は曇り空も、すぐに晴れてきた。ニュージーランドの桜はなかなか散らない。

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ニュージーランドヘラルド紙の一面は、「YES WE CAN」。「YES」の人の顔が右端に掲載されているのだが、元オーストラリア代表ワラビーズ監督のエディ・ジョーンズさん、元オーストラリア代表WTBデヴィッド・キャンピージさんまで、「YES」だ。

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反論するのは、元ワラビーズPRで、今年のスーパー15で優勝したレッズのユーアン・マッケンジーヘッドコーチだ。「私は、1991年大会と同じ感覚がある。準々決勝でタイトなゲームをし(アイルランドを終了間際に逆転)、準決勝でオールブラックスを破った」。確かにワラビーズは、過去のW杯の準決勝で2度(1991年、2003年※当初1999年と書き間違っていました。失礼しました)オールブラックスに勝っている。ワラビーズはW杯ではオールブラックスに負けたことがない。そして、ワラビーズは91年、99年のW杯で優勝した。オールブラックスが優勝したのは、1987年の一度きり。さあ、どうなる?(カップを掲げるのは、元ワラビーズCTBティム・ホラン)

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と、新聞紙上は日曜日の試合の記事が大半。ちょっと待った。その前に今夜のウエールズ対フランスである。記事には、「まるでカーテンレイザー(開幕劇)の扱いだが、こっちだって同じ準決勝だ」というような一文も。写真はウエールズのFBハーフぺニー、22歳。178㎝、83㎏とけっして大きくないが、準々決勝の度胸あるプレーぶりは見事だった。準決勝を前にした記者会見では、「こんなにたくさんの報道陣を目にしたのは初めてです」と初々しい。

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こちらは、フランスを率いるデュソトワール主将。4年前の準々決勝ではオールブラックス相手に38ものタックルを決めた伝説のフランカーだ。今回もウエールズに刺さりまくるだろう。両チームの対戦成績だが、過去88回戦って、ウエールズ43勝、フランス42勝、3引き分け。ここ3年はフランスが勝っている。ワールドカップで対戦するのは初めて。今夜のイーデンパークは、天気予報では12度くらいで、シャワーがあるかもしれない。

キックオフは、現地21時、日本は17時だ。

追記◎ワラビーズのFBカートリー・ビールは、肉離れで出場は無理と判断された模様。

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マコウ、ビール先発ほか

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14日のニュージーランドヘラルド紙に入っていたポスター。「BATTLE CRY」。古い表現みたいだ。

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14日午後は、15日の準決勝で対戦する、ウエールズとフランスのキャプテンズラン(前日練習)を見に行ってきた。とはいえ、いつもの通り練習はほんの10分ほどしか見せてもらえない。ウエールズはウォーミングアップだけ。ガットランド監督はじめ、にこやかな表情が印象に残った。

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フランスのほうは、練習はまったく見せてもらえず、最後の個人練習だけ見学できた。BKコーチのヌタマックとSHヤシュビリが何やら話し込んでいる。控え選手が報道陣のカメラの列に何度もボールを蹴りこんでいた。フランスの報道陣と仲が悪いから、嫌がらせか?と思うほどの蹴りこみ。それを俊敏にかわしたり、ダイレクトでキャッチするカメラマンや記者たち。お互い、ちょっと嫌味を入れつつ遊んでるみたい。最後まで残ってドロップゴールや、キックオフの練習をしていたのが、SOパラだった。

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ここにきて、注目されているのが各チームのSHだ。SHでゲームをコントロールすると言えばフランスだが、準決勝は、ウエールズのフィリップス、フランスのヤシュビリ、オールブラックスのウィップー、オーストラリアのゲニアと、どちらかというとSHに役者がそろっている。それぞれプレーにも特徴があり、どんなパス捌き、ゲーム運びを見せるのか。ここだけ見ても面白そう。

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14日朝、16日の準決勝に出場するオールブラックスのメンバーが発表になった。怪我が心配されたマコウも先発メンバーに名を連ね、怪我を抱えていたWTBカフイ、FBダグもメンバー入り。SOには、クルーデンが入った。カーターが怪我で離脱した以外はほぼベストの布陣だ。2週間前にはスケボーで遊んでいたというクルーデン、人生の転機になるかな。オーストラリアも14日午後にメンバーを発表。肉離れが心配されていたビールも入っているが、ぎりぎりまで怪我の様子を見て、もし無理な場合は、アシュリー=クーパーがFBに入り、ファインガアがCTBで先発。ロブ・ホーンが控えのCTBに入ることになるという。

オールブラックス側は、「ブレイクダウンを厳密に見てほしい」とレフリングに注文をつけている。準々決勝の南アフリカ代表対オーストラリア代表戦で、ブレイクダウン(ボール争奪局面)での判定が緩かったというアピールだ。ブレイクダウンはお互いのチームにとって生命線になるので判定は気になるところだろう。そういえば、ワラビーズは、イーデンパークでは、オールブラックスに1986年以来勝っていない。このとき生まれていなかった選手が、ゲニアやクーパーなど今回のワラビーズに10名含まれているという。それだけ、イーデンパークでオールブラックスに勝つのは難しいということだ。

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準々決勝の勝敗予想を外しまくったリッチー・マカウくんは、フランスとニュージーランドの勝利を予想。そうなると、1987年大会と同じ決勝カードになる。トップ4も同じ顔ぶれ。プールマッチで2敗したチーム(フランス)が準決勝に進出するのはもちろん初めてのこと。今大会は、面白いことがたくさん起こるなぁ。

◎ニュージーランド代表予定メンバー
1.トニー・ウッドコク、2.ケヴィン・メアラム、3.オーウェン・フランクス、4.サム・ホワイトロック、5.ブラッド・ソーン、6.ジェローム・カイノ、7.リッチー・マコウ、8.キアラン・リード、9.ピリ・ウィップー、10.アーロン・クルーデン、11.リチャード・カフイ、12.マア・ノヌー、13.コンラッド・スミス、14.コリー・ジェーン、15.イズラエル・ダグ/16.アンドリュー・ホア、17.ベン・フランクス、18.アリ・ウィリアウムズ、19.ヴィクター・ヴィト、20.アンディ・エリス、21.スティーブン・ドナルド、22.ソニー・ビル・ウィリアムズ

◎オーストラリア代表予定メンバー
1. セコぺ・ケプ、2. スティーブン・モーア、3.ベン・アレグザンダー、4.ダン・ヴィッカーマン、5. ジェームズ・ホーウィル、6.ロッキー・エルソム、7.デヴィッド・ポーコック、8.ラディケ・サモ、9.ウィル・ゲニア、10.クエイド・クーパー、11.ディグビー・イオアネ、12.パット・マッケイブ、13.アダム・アシュリー=クーパー、14.ジェームズ・オコナー、15.カートリー・ビール/16.タタフ・ポロ=タナウ、17.ジェームズ・スリッパー、18.ロブ・シモンズ、19.ベン・マッコールマン、20. ルーク・バージェス、21.ベーリック・バーンズ、22.アンソニー・ファインガア

〇準決勝
15日(土) 21:00(日本時間17:00) ウエールズ対フランス
16日(日) 21:00(日本時間17:00) ニュージーランド対オーストラリア

追記◎前日練習の取材を終えて、メディアセンターを出ようとしたら、ジョージ・グレーガンさんに出会った。オーストラリアのチャンネル・ナインのコメンテーターとして来たらしい。ちなみに、ニュージーランドのチャンネルONEは、日曜日の試合を午後6時から放送する。キックオフまで3時間もある。気合い、入ってます。

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ワイヘキ島ほか

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今回のワールドカップは、試合のない日も、さまざまなイベントが行われている。13日の昼間にクインズワーフにあるイベントスペース「ザ・ウラウド」と「ファン・ゾーン」に行ってみたのだが、ザ・クラウドでいろんなロボットの紹介が行われていたりして、けっこう人がいた。プレースキックロボットもいた。ファン・ゾーンでは、バーがいつもオープンしていて、過去の試合の映像を見ることもできる。

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また、大会中は、ニュージーランド政府をあげて、同国の文化や観光地を世界に発信しようと、ニュージーランド政府観光局が世界中のメディアをさまざまな場所に案内している。今回、世界から集ったメディアは約2,000人いるそうだ。JSPORTSチームはなかなか時間ができず、どこにも行けなかったのだが、13日は、ワイヘキ島に連れて行ってもらった。

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オークランドからフェリーで35分ほどで行けるので、ワイヘキ島に住んでオークランドに通勤している人もいる。ここは、「ワインの島」とも呼ばれ、世界でも有名なワインをつくるワイナリーがたくさんある。僕らはケネディ・ポイント・ヴィンヤード というところに行ったのだが、ここのシラーが、2009年にロンドンで世界一のワインに選ばれたことがあるそうだ。

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食事は、マッド・ブリック&ヴィンヤードレストランでとった。ハウラギ湾とランギトト島が見渡せるワイナリーだ。ここで結婚式をあげる日本人カップルも多いらしい。

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オリーブオイルを作っているところにも連れて行ってもらい、オリーブの木やオイルの作り方なども見学した。ニュージーランドのオリーブオイルは品質がいいそうだ。人口8,000人の島なのに、大きな学校があり、ラグビー場、サッカー場などのスポーツ施設も充実している。島のカフェやレストランなどは、今回のワールドカップのどのチームを応援するかを決め、それぞれのお店に旗を立てている。みんなでW杯に参加しているわけだ。

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2019年に日本でワールドカップが開催されるときも、こうして世界中の人に観光地などを紹介し、日本の文化を発信する。これも世界大会を開催する大きな意義だろう。グラウンド上のことだけではなく、きめ細やかな準備が必要なのだと、改めて思う。観光局のみなさん、ありがとうございました。

日本協会は、10月22日、世界のメディア、ラグビー関係者を招いてワールドカップ2019日本開催の認知向上のための告知ファンクションを、オークランドで開催する。IRB(国際ラグビーボード)のベルナール・ラパセ会長、IRB理事、IRB加盟協会代表者、ニュージーランド政府関係者を含め、約250名が参加予定という。

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マコウの負傷

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10月13日のニュージーランドヘラルド紙は、リッチー・マコウの足の状態が思わしくなく、カンタベリー地区で、マコウの後継者として期待されているオープンサイドフランカーのスペシャリスト、マット・トッドがオールブラックスのトレーニングに合流したことを伝えている。写真の通り、マコウの怪我の箇所を詳しく解説。右足5番目の中足骨の骨折を手術した際、ボルトを入れた。そこが痛んでいるようだ。テレビのニュースももっぱらこの話題を取り上げている。

休むのが一番なのだが、そうもいかない。準決勝に勝っても負けても、あと2試合。最後まで戦えるかどうか。負けても、3位決定戦があるしね。と、ニュージーランドの人に話したら、「それはダメ。今回のワールドカップはニュージーランドにとって、参加することに意義がある大会ではない。準決勝で負ければ、あとはキャンセルだ!」と、まくしたてられた。気合い、入ってる。

ウエールズの対フランス戦(準決勝)のメンバーも発表になった。準々決勝のアイルランド戦で左肩を痛めたSOプリーストランドは欠場。代わって、万能BKのジェームズ・フックがSOを務め、控えに102キャップのベテランSOスティーヴン・ジョーンズが入る。ここにきて、ウエールズ史上最多キャップのベテランが控えているのは心強いだろう。怪我が心配されていたLOチャータリス、22歳の若きキャプテンのFLウォーバートン、攻守の要であるCTBロバーツは出場できる。フランスのほうは、すでにメンバーを発表していたが、SHヤシュビリも怪我で出場が危ぶまれている。ギリギリまで様子を見るようだ。もし、ヤシュビリが欠場した時は、SOパラがSHに入ってプレースキッカーも務めることになるだろう。

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これは前日のヘラルド紙だが、腎不全のために入院中だった元オールブラックスのジョナ・ロムーが退院したことが伝えられている。写真でともにファイティングポーズをとるのは、ユニオンの元オーストラリア代表で、リーグ(13人制)の大スターでもあったウェンエル・セイラー。実は、12月にチャリティーイベントで、ユニオンの元代表選手と、リーグの元代表選手がボクシング対決する企画があり、ロムーも出場するために激しいトレーニングをしたことが原因らしい。このまま出場するかどうかはわからない。ロムーは、2004年に腎臓の移植手術を受けている。

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カーワンHC辞任

13日、日本ラグビーフットボール協会から、日本代表のジョン・カーワンヘッドコーチの退任の発表があった。本人が辞任の意向を伝え、協会として受諾したもの。今回のW杯は、2019年W杯に向けて、強豪国との対戦機会を増やすためにも、結果が求められていた。カーワンヘッドコーチもその意気込みで目標を2勝と設定して臨んだのだから辞任は当然だが、まずはなぜ勝てなかったかの総括をし、次の体制に求められる資質など明らかにした上で、次期監督を決める手順は確実に踏んでもらいたい。

◎ジョン・カーワンヘッドコーチのコメント
「日本ラグビーとともに、大変有意義な年月を過ごすことができました。就任してからの5年間で成し遂げた、チームの成長や成績を大変誇りに思います。私自身、この後も日本ラグビー発展のため、お役に立てることがあれば喜んで協力してまいります。5年の間、ヘッドコーチの業務を行うにあたり、サポートいただいた皆様、ありがとうございました」

◎日本ラグビーフットボール協会 矢部達三専務理事
「カーワンヘッドコーチの2007年の日本代表ヘッドコーチ就任以来、新手法も盛り込んだ強化のプロセスによって、日本代表は確実に進化してきたものと考えます。本年の7月には、17年ぶりにフィジー代表に勝利し、IRBパシフィック・ネーションズカップ初優勝を 手中にするなど、日本代表の世界ランキングを最高位となる12位まで上昇させたことは大いに評価できることだったと思います。また、カーワンヘッドコーチ個人の国際的なネットワークの活用により、ワールドカップ日本開催の招致活動においてのメディア対応、日本代表のマッチメイクなど、グラウンド外での貢献も大きかったと思います。
 しかし、カーワン体制に多くの功績はあるものの、最大の目標であった今年のラグビーワールドカップ ニュージーランド大会において、1分3敗という結果は厳しく受け止めなければなりません。この度、本人から辞任の意向を受け、本人の意向を尊重するとともに、日本代表が次のステップに進む為にも、辞任の申し出を受諾することといたしました。
 セットプレーの強化、拮抗した試合の中で確実で力強いプレーができること、そして日本独自の戦い方を模索していくことなど、課題は多くあります。早急に日本代表の体制を見直し、一新し、次のワールドカップである2015年大会、そして日本開催となる2019年に備えていきたいと思います」

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伝説のオールブラックスが助言

12日のオークランドは朝から雨だった。夜中の強風で何度も起きてしまったくらいだ。準決勝が迫っているが、15日のウエールズ対フランス戦の、フランスのメンバーが明らかになった。準々決勝とまったく変わらない。ヤシュビリ、パラのHB団もそのまま。明日にはウエールズも発表に。16日に試合するオーストラリアは、FBビールが肉離れで出場が危ぶまれている。

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ニュージーランドヘラルド紙にも掲載されていたのだが、オールブラックスの宿泊するホテルに1987年大会の優勝メンバーが訪れ、ランチを共にした。写真は、リッチー・マコウと話す、元オールブラックスWTBテリー・ライト、グラハム・ヘンリー監督と1987年大会キャプテンのデヴィッド・カーク、そして、アダム・トムソンと握手する元オールブラックスSOフラノ・ボティカである。懐かしい往年の名選手たちだ。

「87年のワールドカップはこんなに華やかではなくて、日曜日の試合が終わったら、月曜日には普通に出社してお祝いのお茶があった」なんて話もある。各選手にいろんな助言をしたようだ。こうした機会は、歴史をつなぎ、選手の気持ちを高めるために、とても大切だ。

アシスタントコーチのウェイン・スミスは言っている。「どんな大会でも、最後にはどれだけの覚悟があるかにかかっている。大会中はどのチームも怪我などコントロールできない事が起きる。ここまで来ると、難しい状況を乗り越えるには誰がメンバーに入っているかより、自分の内側にどれだけの力を持っているかというのが最後には大事だと思う」

お知らせ◎12日は、日本ラグビー激闘史27号の発売でした。30号で終了だからクライマックスです。今号は、2003~05年(平成15、16年度)の特集。メイン記事は、2003年W杯の対フランス戦。ミラー、難波のパスでコニアがトライ。一時は1点差に肉薄し、向井ジャパンの低いタックルが刺さり続けた試合です。あとはトップリーグが開幕して神戸製鋼が優勝。まだこの頃は、トップリーグ、マイクロソフトカップ、日本選手権と3つタイトルがあった。マイクロソフトカップはNECが初代王者。マーシュのボールへの絡みが、ものすごかったですね。ヒーローは有賀剛。名門伝説は啓光学園。

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ウィップーの涙&メディアマッチ

11日のオークランドも曇り空である。

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今朝のニュージーランドヘラルド紙の一面には、ピリ・ウィップーの祖父ジョニー・ルイさん(享年78)が亡くなられた記事がある。木曜日まで病状は安定していたらしいが、金曜日の朝、ウェリントンの病院で亡くなられた。ご両親は、息子にこのことを知らせるかどうか迷った末、試合が終わるまでは知らせなかったという。父のビルさんは「試合に集中してほしかった。もし知らせたら、家族思いの息子は家に帰ってきただろうから」と語った。連絡を受けて、ウィップーは泣いていたらしい。葬儀には参列して、またチームに戻るようだ。

ウィップーは今やオールブラックスの救世主的存在。準決勝では天国のルイさんに見守られて、さらに集中力あるプレーを見せてくれるだろう。負傷者の続出していたオールブラックスだが、準決勝には、FBダグ、WTBカフイは復帰予定。

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11の夕方は、オークランドにある名門ポンソンビークラブのグラウンドで、メディアマッチが行われた。世界各国から集ったメディア関係者が北半球と南半球に分かれて試合するのである。非公式には1987年の第一回大会から開催され、1991年大会の試合は僕も出場した。世界中の記者と楕円球を追うのは、なかなか面白い体験だった。2003年大会からは、試合の勝者に盾が贈られるようになって本格化。今回は、日本からはJSPORTSのディレクターであるオリティ、プロデューサーのタクが出場し、2人とも活躍。タクは先制トライもあげて北半球の勝利に貢献した。なんだか楽しそうだったなぁ。4年後、現役復帰目指してがんばるかな。無理か。

最後は、ニュージーランドヘラルド紙に投稿された「リアル・リッチー・マカウ」の写真。眉間に「7」の数字が浮き出ている。

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ムリアイナ離脱

10日の月曜日、オークランドは曇り空。夕方には強い風が吹き、雨が降り出した。日曜日がこうじゃなくて良かった。

Muli

準決勝に進出したオールブラックスから、新たに2名の負傷離脱者が出た発表があった。SOコリン・スレイドとFBミルズ・ムリアイナである。2人ともアルゼンチン戦で負傷退場したが、今大会中に回復は無理と判断された。足の付け根を痛めたスレイドの代わりには、スティーブン・ドナルド。肩を痛めたムリアイナに代わって、ホズィア・ギアが追加招集される。火曜日に合流するとのこと。

ムリアイナは、大会後、日本のNTTドコモ入りすることになっている。「さびしいが、オールブラックスに戻ることはない」と話しており、100キャップ達成で、オールブラックスから引退となった。昨日のセレモニーでも涙ながらに、「ありがとう、ニュージーランド」とコメントしているように聞こえた。その時に、大会中のプレーは無理だと判断していたのかもしれない。次は早く怪我を直してもらって、トップリーグでのプレーを楽しみに待とう。

Weep

ニュージーランドヘラルド紙の一面は、もちろんピリ・ウィップー。「アルゼンチンの激しいディフェンスの前で、試合を決める7本のゴールを決めた」など、称賛され、選手評価のところでも、10点満点の9点と、オールブラックスの中でも最高点をつけられていた。

◎国内初のデフラグビー国際試合のお知らせ
日本選抜「クワイエット・タイフーン」対豪州選抜「サイレント・ナイツ」戦開催
ろう・難聴など聴覚に障害を持つ選手でプレーされる、デフ(聴覚障害者)ラグビーの国際試合が、11月に開催されると発表があった。来日するのは、オーストアリア全土から選抜されたデフラガーマンたち。2試合あるのだが、トップリーグの前座試合として行われることになった。
●試合日程
【第1試合】11月5日(土)11時30分キックオフ 
名古屋市瑞穂公園ラグビー場
(トヨタ自動車ヴェルブリッツ対ホンダヒートの前座試合)
【第2試合】11月12日(土)11時キックオフ  
大阪・近鉄花園ラグビー場
(近鉄ライナーズ対ヤマハ発動機ジュビロの前座試合)

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トップ4出揃う

日曜日の午後5時半、イーデンパークに近づくと、オールブラックスのサポーターで黒、黒、黒、その中にフランスのジャージの人が多いのがなんだか微笑ましい。きのう、きょうと2日ともチケット買ってるのかな。チケット売り場では、当日券を売っていた。きょうも満杯にはならないということか。

昨日同様、テレビ関係者が食事する部屋で、ウェリントンの南アフリカ対オーストラリアの試合を観戦した。前半は、オーストラリアがLOホーウィルのトライで先制し、南アフリカの攻撃を堅実なタックルで止め続けて、8-3とリードした。ポーコックがボールに絡みまくっている。一方、南アフリカのボールハンターFLブルソーは19分あたりで負傷退場してしまった。しかし、後半になると、南アフリカが攻勢に出て、14分、SOステインのPGで8-6の2点差。さらにステインのDGで、8-9と逆転。このあたり、オーストラリアもミスが多くなっていた。流れは南アフリカかと思われたが、オーストラリアは交代出場のCTBバーンズの好タッチキックで陣地を進めると、南アフリカがラインアウトで反則。WTBオコナーがPGを成功させて再逆転。スコアは11-9となり、力の入る攻防が続く。最後はちょっと南アフリカが走れなくなった感じがしたが、紙一重の勝負だった。

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2試合目、100キャップ目となったミルズ・ムリアイナが最初に一人で登場すると、ほぼ満員のスタジアムは総立ちの拍手。そして、オールブラックスのハカはカパオパンゴ、リードするウィップーの気迫もいつもより凄まじい気がした。だが、試合内容は、アルゼンチンの鉄壁のディフェンスで拮抗した展開となる。来年から、トライネーションズに参加する予定のアルゼンチンが、それにふさわしい実力を見せつけた。

基本的に一対一のタックルで抜かれない上、必ずボールに絡んでスローダウンさせるので、オールブラックスがテンポよく攻撃できない。SHウィップーがPGを確実に成功させて加点するが、前半31分、スクラムからNO8セナトーレが抜け出し、ゴール前のラックからFLカベージョが素早く持ち出してトライ。コンテポーミが難しいコンバージョンも決めて6-7と逆転に成功した。しかし、その後もウィップーがPGを決め、前半を終えて12-7。後半に入ってもアルゼンチンのディフェンスはなかなか崩れなかったが、20分過ぎになって少しずつ緩くなった。後半27分、NO8キアラン・リードがトライ。37分、WTBジェーンがタッチライン際でボールを残し、LOブラッド・ソーンがトライ。突き放した。

オールブラックスSOコリン・スレイドは負傷退場。アーロン・クルーデンが入って無難にプレーしたが、準決勝のSOをどうするか。スレイドの怪我はどうなのか。気になるところである。これで、準決勝のカードは以下の通りとなった。

◎準決勝
ウエールズ対フランス(15日 21:00)
オーストラリア対ニュージーランド(16日 21:00)

なんと、4チーム中3チームまではプール2位通過。そして、フランスを除く3チームがニュージーランド人監督である。この2試合も何が起こるか分からない。試合終了後は、100キャップのミルズ・ムリアイナのセレモニー。そして、両チームの選手が花道を作ってムリアイナを送り出した。なんか、引退セレモニーみたいだったが、このW杯のあと、日本のNTTドコモ入りするので、ニュージーランドの皆さんとお別れ、という雰囲気になったのかもしれない。

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W杯準々決勝2日目まもなく

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日曜日のオークランドも快晴である。きのうのイーデンパークは少し空席があったが、今夜は満員だろう。オークランドでのキックオフは夜8時半。きのうはそう寒くなかったが、10度くらいになるのかなぁ。ウェリントンは、午後6時キックオフ。前日練習の映像を見ていると、相変わらず風が強そうだ。

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ニュージーランドヘラルド紙の日曜版を繰っていたら、W杯のプールマッチで姿を消した12チームの中から、「スーパーラグビーで見たい10人」というのが選出されていた。そこに、日本代表の日和佐篤選手の名前があった。オールブラックス戦での勇敢な戦いぶりも評価されたみたいだが、すべてのプレーが水準に達しており、パスは機敏で正確と称賛している。日和佐のほかは、サモアのWTBトゥイランギ、FLファアサヴァル、カナダのFLクリーバーガー、ナミビアのFLジャック・バーガー、ルーマニアのHOマリウス・ティンクなど錚々たるメンバーだ。

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昨日のウエールズ、フランスの勝利、そして、きょうの南アフリカ対オーストラリア、ニュージーランド(オールブラックス)対アルゼンチンの記事が満載だが、「オールブラックスのWTBコリー・ジェーンが、今週、大酒飲んでいた」という記事も。注目されているのだから、気を付けないと。きょうの試合には先発するようだ。

アルゼンチンのキャプテン、コンテポーミは「我々に必要なのはパーフェクトなゲーム」と語る。元オールブラックスのCTBタナ・ウマンガは「勝つことについては心配していない。選手たちには大きなプレッシャーがかかっている。リラックスして戦うことだ」とエールを贈っている。

南アフリカとオーストラリアはどっちが勝っても不思議はないが、もしオールブラックスがアルゼンチンに負けたら、これはW杯史上最大の波乱ということになる。アルゼンチンとオールブラックスは過去13回戦っているのだが、オールブラックスの12勝1分け。引き分けは、1985年のブエノスアイレスでのことだ。

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