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2011年10月16日 - 2011年10月22日

W杯決勝前日

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土曜日の朝、スカイスポーツを見ていたら、元オールブラックスのジンザン・ブルック、元イングランド代表のウィル・カーリング、元ワラビーズのマシュー・バークが揃って出演し、W杯をさまざまな角度から語っていた。ジンザン、髪の毛白くなったなぁ。1995年W杯(対イングランド戦)でのジンザンの長距離ドロップゴール、1991年W杯の決勝で負けたときにカーリングの悲しげな表情、バークの一対一で絶対抜かれなかったタックル、いろんなシーンが思い出された。

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ニュージーランド・ヘラルド紙のラグビーヘラルドはこの一面。1987年W杯優勝以降、オールブラックスに選ばれた選手の名前が連ねられている。これだけの選手が挑戦したきた歴史の延長線上に、今回の決勝戦があるということだ。メディアもなんとかオールブラックスをサポートしようとしている。決勝戦の勝利は間違いないといわれているのに、国民の2割くらいの人が負けるのではないかと心配しているというアンケート結果もある。どれだけ心配性なんだ、ニュージーランド人っ! 関連記事で、過去のW杯でオールブラックスが優勝、あるいは敗れた記事が翌日の新聞にどう掲載されたかの紹介されていたのだが、1987年大会の優勝時は、スポーツ面だけの扱いだった。今大会の連日のトップ報道からは考えられない。

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午後、日本ラグビー協会主催の、2019年W杯告知カンファレンスに行ってきた。クイーンズワーフのファンゾーンは土曜日とあって、大混雑していた。カンファレンスは、ザ・クラウドの中のメディアセンターで開催され、IRBのラパセ会長、NZのマッカリー外務大臣らも列席。海外メディアを招いて、2019年W杯の日本開催を紹介した。海外メディア向けに、ようやく本格スタートという感じかな。

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そのあとは、フランス代表の前日練習へ。いつもの通り、全体練習後のキック練習だけの見学だったのだが、なんか、いつもとは違う関係者が多くいた。元フランス代表で伝説のキャプテン、ジャン・ピエール・リーヴはじめ、かつての名選手たちである。決勝戦前の激励だろう。写真は、リーヴと話し込むNO8アリノルドキ。

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続いてオーブラックスのキッカーだけがイーデンパークにやってきた。ウィップー、クルーデン、ドナルドが芝生の感触を確かめながら、ドロップゴール、プレースキックを確認する。プレースキックが勝敗を分けるような試合になれば面白いのだけど。

訃報◎リビア国内で21日、テレビ朝日カイロ支局長の野村能久さん(37)が「カダフィ拘束」の報を受けて取材に向かう途中、事故にあって亡くなられた(詳細は不明)。ほかにもカイロ支局のエジプト人女性助手とリビア人の男性運転手が亡くなり、日本人男性カメラマンが軽いけがを負ったという。野村さんといえば、早稲田大学ラグビー部を卒業し、クラブチームのタマリバでも活躍。監督も務めた方だ。僕もお話をうかがったことがある。現役時代を知る人に聞くと、小さいが勇敢なフランカーだったとのこと。一報を聞いて現場に真っ先に駆けつけるところだったと想像する。ご冥福をお祈りしたい。

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3位決定戦結果

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21日は、W杯3位決定戦が行われた。お昼前後に、オークランド空港にはたくさんのオーストラリアサポーターが降り立ったようだ。午後8時半キックオフ直前、イーデンパークのピッチ上では、両チームのウォーミングアップが行われている。オーストラリア代表ワラビーズのナイサン・シャープが100キャップに達するとのアナウンスに会場が沸く。

ウォーミングアップから下がるのはウエールズのほうが遅かった。赤いウィンドブレーカーを着た選手たちに大きな拍手が送られる。ニュージーランドの人々はその多くがウエールズの応援しているようだ。準決勝の惜敗。力を出し切る戦いぶりも支持を得る要因だろう。両チームのメンバー紹介では、ワラビーズのSOクーパーにブーイング。これはもうお約束だ。ウエールズには一人ひとり大歓声があがる。FBハーフペニー、WTBシェーン・ウィリアムズ、SHフィリップス、FLファレタウにはひときわ大きな歓声が。

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メディア関係者だと思うが、隣にいた女性がウエールズのアンセムを高らかにうたっていて感動した。試合はウエールズのキックオフで始まり、ワラビーズが攻め、ウエールズが低いタックルとジャッカルで切り返す。ワラビーズは、前半11分、CTBバーンズが先制トライを奪うが、FBビール、SOクーパーが相次いで負傷退場する。2人とも相手に当たらずに怪我をした。ビールは肉離れが治りきっておらず、クーパーはステップを切って右ひざを痛めた。不運といえばそれまでだが、連戦の疲れなのかもしれない。

ウエールズは、ジャッカルが得意な選手が多いし、ワラビーズのサモからSHフィリップスがボール奪うというパワーも技術もある。追加点は与えず、前半は7-3のワラビーズリードで終了。後半に入ってもウエールズ防御は固く、8分には、ターンオーバーからつないでWTBシェーン・ウィリアムズがトライし、7-8と逆転した。

しかし、ここからワラビーズは、ジワリと地力を見せる。ウエールズの攻撃を分厚い防御で跳ね返すと、オコナーの2PG、SOの位置に入ったバーンズのDGで16-8とする。ウエールズにPGを返されたが、さらに攻め込み、アシュリークーパーがゴールに迫る。ここはウエールズのボールに働きかけるタックルで防がれたが、そのあとの攻撃でNO8マッコールマンが勝利を決定づけるトライをあげた。それでもウエールズは最後の力を振りしぼって連続攻撃をしかけてFBハーフペニーがトライ。勝利にはつながらなかったが、プライドを見せた。それを懸命に止め続けたワラビーズも立派。最後の攻防は見ごたえがあった。

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準決勝で敗れたショックもあっただろうし、肉体的な疲労はピークに達していたはず。ブロンズメダルの表彰式後は、両者にねぎらいの拍手が送られていた。松葉杖で登場したクーパーにも大きな拍手が。

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最終スコアは22-18。マン・オブ・ザ・マッチは、ミスなくゲームをリードした、ベーリック・バーンズ。

追記◎21日朝のニュージーランド・ヘラルド紙についていたポスター。ベストの6人は、左から、ノヌー、カイノ、ウィップー、マコウ、ソーン、ダグ。さあ、いよいよ決勝戦を残すのみだ。

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まもなく3位決定戦

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21日は、3位決定戦の前日練習が行われた。僕はウエールズの練習を見学。二枚目の写真は、元ウエールズ代表の名キッカー、ニール・ジェンキンス(スキル・コーチ)と、206㎝の長身LOルーク・チャータリス。ひときわ大きいが、FL並にめちゃくちゃ走ります。練習後、FWコーチのロビン・マクブライドと、控えのSOスティーブン・ジョーンズ(写真)の会見があった。

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マクブライドコーチは言った。「準決勝で負けたのは残念だが、3位決定戦に出場できるチャンスをもらった以上、勝つ。故郷を離れた場所で、南半球のチームに勝つことにも意義があると思っている。ワラビーズはここ数か月でスクラムも強くなり、ラインアウトも向上している。激しい戦いになる。ウエールズの新しい歴史を作りたい」

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出場すれば104キャップ目となるスティーブン・ジョーンズのコメントには胸を打たれた。「準決勝に負けて気持ちは落ち込んだが、ウエールズの人々は心から我々を応援してくれている。その気持ちに応えるためにも勝ちたい。我々はフィットネスが高く、若く才能ある選手も多い。ワラビーズのスピーディーな展開にもついていく自信がある。ウエールズ代表のジャージを着ている以上、我々には責任がある。結果を出し、責任を果たしたい」

ともに攻撃的に戦うことは間違いなく、今回の3位決定戦は、若いチーム同士が未来を信じて戦う、面白い試合になりそうだ。会見を聞いていて楽しみが倍増した。

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なお、24日(月)、IRBの年間最優秀選手などの表彰があるのだが、オーストラリア代表のFLデイヴィッド・ポーコックとSHウィル・ゲニアが候補者にノミネートされているほか、オールブラックスでは、FLジェローム・カイノ、SHピリ・ウィップー、CTBマア・ノヌーの3名。そしてフランス代表ではFLティエリ・デュソトワールが選ばれている。どの選手にとっても、3位決定戦、決勝が最後のアピールの舞台となるわけだ。

21日早朝、オールブラックスの決勝戦メンバーが発表になった。
1.トニー・ウッドコク、2.ケヴィン・メアラム、3.オーウェン・フランクス、4.ブラッド・ソーン、5.サム・ホワイトロック、6.ジェローム・カイノ、7.リッチー・マコウ、8.キアラン・リード、9.ピリ・ウィップー、10.アーロン・クルーデン、11.リチャード・カフイ、12.マア・ノヌー、13.コンラッド・スミス、14.コーリー・ジェーン、15.イズラエル・ダグ/16.アンドリュー・ホア、17.ベン・フランクス、18.アリ・ウィリアムズ、19.アダム・トムソン、20.アンディ・エリス、21.スティーブン・ドナルド、22.ソニー・ビル・ウィリアムズ

プチお答えします◎なぜ試合前にメンバーを発表するのか、という素朴な疑問をいただきました。基本的にはファンサービスだと思います。今のように義務付けられる前から、日本でも各新聞が独自に予定メンバーなど掲載して見どころなどを書き、お客さんが楽しみに試合を見られるようにしていました。試合を運営する側にしても、当日のメンバー表やプログラムの作成など、さまざまな準備が楽になります。ワールドカップでは48時間前にメンバーを発表することが義務付けられていますが、その前にいつ発表するかはチームサイドに任されています。フランスは4日くらい前に発表します。オールブラックスもメンバー発表の会見が必ず早朝です。これは、朝のテレビのニュースに間に合わせるためのようです。

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3位決定戦メンバー

3位決定戦のメンバーが発表になった。ウエールズ対オーストラリア、この対戦は、2015年大会の決勝戦ではないか?とも言われている。ともに主力に若い選手が多いからだ。今大会では、その若い選手たちがやっぱり経験不足を露呈したわけだけど。ウエールズは、出場停止のキャプテン、ウォーバートンに代わって、ファレタウがFLに入り、NO8には、経験豊富なライアン・ジョーンズが入る。SOは、準決勝に引き続きフック。テストマッチのトライ数で58と、大畑大介の持つ69に迫るWTBシェーン・ウィリアムズだが、これが最後のテストマッチの可能性が高い。

◎ウエールズ代表先発予定メンバー
1.G・ジェンキンズ(主将)、2.H・ベネット、3.P・ジェームズ、4.B・デーヴィス、5.L・チャータリス、6.D・リディエイト、7.T・ファレタウ、8.R・ジョーンズ、9.M・フィリップス、10.J・フック、11.シェーン・ウィリアムズ、12.J・ロバーツ、13.J・デーヴィス、14.G・ノース、15.L・ハーフペニー

オーストラリア代表ワラビーズは、準決勝から8名のメンバー変更。LOナイサン・シャープは、ラグビー史上21人目の100キャップ達成となる予定だ。準決勝は肉離れが治りきらずに欠場したFBビールが戻ってくる。先発15人の平均年齢は25歳と123日。次大会を見据えたメンバー編成となった。

◎オーストラリア代表先発予定メンバー
1.J・スリッパー、2.T・ポロタ=ナウ、3.S・マアフ、4.J・ホーウィル(主将)、5.N・シャープ、6.S・ヒギンボサム、7.D・ポーコック、8.B・マッコールマン、9.W・ゲニア、10.Q・クーパー、11.D・イオアネ、12.B・バーンズ、13.A・アシュリー=クーパー、14.J・オコナー、15.K・ビール

決勝戦のフランスのメンバーは発表になっているのだが、オールブラックスのメンバーは21日発表.。フランスは準決勝と変わらない。ちなみに、オールブラックスの賭け率は、10ドルかけて11ドルかえってくる計算。一攫千金を夢見る人はフランスかな。

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鍾乳洞探検

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18日のオークランドは朝から雨だったのだが、時おり晴れ間がのぞく相変わらずの変わりやすい天気だった。ニュージーランドヘラルド紙のラグビーヘラルドは、「歴史を書き直したい」とグレアム・ヘンリー監督。フランスに勝って優勝することで4年前の悪夢が、ようやく払しょくされるというところかな。決勝戦のレフリーは、準決勝のオールブラックス対ワラビーズ戦の吹いたクレイグ・ジュベール(南アフリカ)に決まった。毅然として一貫性、公平性があり、目立たない。とても評価の高いレフリーだ。

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きょうは、先日のワイヘキ島に続いて、ニュージーランド観光としてNZ政府観光局にお世話になり、ワイトモに行ってきた。オークランドからは車で2時間40分ほど。車窓からの美しい空を思わず撮る。

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今回は出演者では僕だけ参加し、スタッフの皆さんとだった。まずは、鍾乳洞に入って有名なツチボタルを見る。ボートに乗って見上げる鍾乳洞は満天の星空のように輝いている。幻想的だった。そこのレストランで食事し、僕はきょうの観光はこれで終わりだと思っていた。

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ところが、次に連れていってもらったのは鍾乳洞・探検アクティビティ。羊が走り回る牧草地を車でいくと小さな小屋が。そこで着替えを指示され、訳がわからないままにライト付きヘルメットをかぶり、コーディネーターのシーナさんに「村上さん、現場監督みたいですよ」と言われながら、いざロープを伝って70m下の鍾乳洞へ。

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写真のような世界をひたすら歩く。そして最後に最高に美しい眺めが。

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日本だとたぶんこういう場所は見学するだけだと思うのだが、ここはニュージーランド。写真のように鍾乳石の間を縫ってロープを一気にすべり降りるアトラクションも。この鍾乳石、1㎝大きくなるのに100年かかるらしい。

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そしてタイムマシーンのような筒の中から森の中へ。こんな牧場の下に鍾乳洞が広がっているなんて想像もしていなかった。僕らが入った鍾乳洞は、1962年に発見されたらしい。最初に入った人の勇気というか、無謀さに驚く。おかげで、こんなに素晴らしい景色を見ることができたのだから感謝だけれど。この鍾乳洞は2千年前の火山の噴火で海底が盛り上がり、その後、長い年月をかけてできたものらしい。自然をそのまま残そうと、できるだけ人間の手が鍾乳石に触れないようにコースが作られていて、それも感心した。

自然の神秘を感じるとてもいい体験だった。ニュージーランド観光へ行く皆さんで、健康に自信のある人にはおすすめ。閉所が苦手な人は難しいかもしれないけど、高いところが苦手でも、ロープで降りるときは暗くて足元は見えないので大丈夫。ここは、12歳から挑戦できるみたいだ。他にも4つの鍾乳洞があり、難易度によって年齢制限が違う。こんなメンバーで行ってきました。

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準決勝翌日

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この写真は、決勝戦前、昼間にホテル近くの入江で撮影。この入り江にはセイリング・クラブがあって、日曜日に練習しているみたいだ。

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次は試合直前、イーデンパークのチケット売り場。完売の印は今回初めて見た気がする。

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月曜日は、テレビのニュースで繰り返しオールブラックスの決勝進出が報じられている。ニュージーランドヘラルド紙も大特集。天気は曇り。夜は雨が降りしきっていた。

過去6大会では、プールマッチで敗れたチームが優勝した例はない。オーストラリアも、アイルランドに負けたということはW杯に入ってチームが熟成しきれなかったということだろう。そういう意味では、オールブラックスはまったく危なげない戦いを続けている唯一のチーム。あのFWの強さを見ていると、もし準決勝の相手が南アフリカだったらどうなったのかと対戦を見てみたくなった。今のオールブラックスのFWに圧力をかけられるのは、南アフリカFWくらいかもしれない。もちろん、フランスが爆発する可能性もあるのだが。

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3位決定戦の話題では、準決勝でレッドカードを受けたウエールズのサム・ウォーバートン主将が3週間の出場停止処分となった。これで3位決定戦は出場できなくなった。

処分はウォーバートンがIRB(国際ラグビーボード)のヒアリングを受けたあとに発表された。本人は「故意ではなかった」と言っているが、IRBは、現在、危険なタックルに厳しく対処しており、持ち上げて頭から落とすタックルはレッドカードに相当する。こちらの新聞報道などでもレッドカードは正しいとする意見が多く見られる。処分については、IRB定款、競技に関する規定集の中に「相手をグラウンドから持ち上げ、その選手の足が地面から離れた状態にある時に、その選手の頭または上体から地面に落としたり、その選手の頭または上体から先に地面に接触することを余儀なくする行為 」については、程度の低いもので3週間、最大52週間の出場停止という制裁が推奨されている。

勢い余ってのことだし、厳しいけど、ウォーバートンはいつしか伝説の選手になる器だ。この試練でさらに大きく成長してくれることを期待したい。きっと将来、今回の件は、彼の数あるエピソードの一つとして語られることになるはずだ。

プチお答えします◎昨日のW杯準決勝で、一度入れ替え退場したピリ・ウィップーが戻った件ですが、「競技規則の第3条プレーヤーの人数」のところに、「入れ替わった選手は、その試合に再び加わることはできない」とあるものの、例外として、フロントローの場合と、「傷口が開いている、または出血しているプレーヤーとの交替は認める」と定められています。エリスは出血していましたので、ウィップーの出場は問題ありません。

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準決勝2日目結果

16日のイーデンパークは黒一色で埋まったが、隣国とあってゴールドのワラビーズジャージも健闘している。南アフリカやフランスのジャージもいる。南アフリカからのサポーターは決勝戦までのツアーが人気だったのだろう。街でもスプリングボクスのジャージをよく見かけた。

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午後8時50分、両チームのメンバーが読み上げられる。ニュージーランド出身のワラビーズSOクエイド・クーパーには大きなブーイングが。以前のテストマッチでマコウとやりあったのも要因だろう。オールブラックスの紹介では、それぞれに大歓声があがる。ワラビーズにはいつものテストマッチ以上の圧力がかかったのだろう。

キックオフで、いきなりワラビーズSOクエイド・クーパーがダイレクトタッチのミス。オールブラックスのセンタースクラムとなり、SHウィップーの好キックでゴール前に攻め込まれる。オールブラックスは5分、FBダグが右サイドに走りこんで抜け出し、タッチライン際で内側にパス、CTBノヌーが右隅にトライをあげる。オールブラックスの大きな揺さぶりにワラビーズの防御が何度もずらされていた。ダグのスピードと移動のタイミングは抜群だった。

ウィップーのPGで加点したオールブラックスだが、ワラビーズもWTBイオアネがカウンターアタックからゴールに迫り、トライはならなかったが、その後の攻撃でPKを勝ち取って、WTBオコーナーがPGを決めて8-3。オールブラックスSOクルーデンと、クーパーがDGを決めあって、11-6。36分には、オールブラックスがさらにPGを加えて14-6として前半を終了。思いきりのいいプレーを見せるクルーデンに対して、クーパーはミスの連発。SO対決ではクルーデンが上回った。これでは、ギタウを選んだほうが良かったと言われるだろう。

後半に入ってもオーブラックスは、早々にPGで加点し、前半同様に地域戦略で勝り、こぼれ球への反応でも上回って長い時間ワラビーズ陣でプレーした。ワラビーズはキックすればダグに大きく蹴り返され、ボールを持って攻めるとターンオーバーされる繰り返し。スクラムでも圧力を受けて、まったく自陣から脱することができなかった。

途中出場のSHエリスの出血で、再びフィールドに戻ったウィップーがPGを決め20-6としたところ(後半33分)でほぼ勝負はついた。その後も、オールブラックスは、守ってはカウンターラックでボールを奪い返すなど接点で常にプレッシャーをかけ続けた。ミスタックルは19(全107中)あったし、トライも1本にとどまったが、勝利への執念を見せたオールブラックスの快勝だった。

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これで、決勝戦、3位決定戦とも1987年の大会と同じ組み合わせ。試合前、ニュージーランドの人たちは言っていた。「もし、きょう勝ったらこれから一週間、オークランドは世界一幸せな街。負けたら、世界一不幸な街になる」。みんな、本当に心配していた。なんだかニュージーランドの人には親近感をおぼえるなぁ。

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