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2011年12月25日 - 2011年12月31日

全国ジュニア大会

31日は、近鉄花園ラグビー場で開催されていた。第17回全国ジュニアラグビーフットボール大会の最終日を見に行ってきた。この大会は、中学生の各都道府県選抜(中学、ラグビースクール混在)の全国大会だ。初日は29日に行われ、全国から集った16チームを実力別に二つのブロックに分かれ、1回戦、そして勝者トーナメント、敗者トーナメントが行われ、31日、最終順位決定戦がそれぞれ行われた。

第1ブロックは3位決定戦で大阪府スクール選抜と、京都府中学校選抜が対戦し、粘り強くディフェンスした京都が14-10で競り勝った。京都には元日本代表PR中村直人さんの息子さんの琢磨選手(同志社中学)もいた。後半に登場してきた背番号1番の巨漢選手に歓声があがった。京都市立藤森中学3年生の坂本翔悟選手だ。プログラムの身長、体重は172㎝、124㎏。でも、最近また体重が増えて134㎏なのだという。京都の先生方にうかがうと、彼は藤森小学校時代にフラッグフットボールで全国優勝するなど、運動能力は高く、この日も、ファーストタッチは軽やかなパスだった。トップリーグ志望らしい。背もまだ伸びるだろうし楽しみだ。

この京都を29日に破った奈良県中学校選抜と福岡県選抜の決勝戦は、序盤、奈良のFWがよく前に出て、2トライを奪って14-0とリード。しかし、徐々に福岡のつなぎの上手さが出始め、前半終了間際に14-5とすると、後半に入って逆転。攻め込まれた奈良に反則、ミスが連続して流れが悪くなる展開になる。中学生はこのあたりの気持ちのコントロールが難しいのかもしれない。24-14とリードした福岡が勢いに乗って攻勢に出たのだが、残り5分になって奈良が反撃開始。24-21と3点差に迫ったトライのあとのキックオフからWTB吉村友佑、FB竹山晃暉とつなぎ、竹山が50m以上を走り切って、劇的な決勝トライをあげた。

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奈良県選抜の優勝は初。福岡佳英監督は、選手7人を選抜に送り込む河合第二中学の監督でもあり、竹山キャプテンはじめ、育てた選手たち、この一年、三か月以上にわたってともに活動した選抜の選手たちの活躍が嬉しそうだった。「奈良県内でラグビー部の3年生は30数名しかいません。そんな彼らが本当によくやってくれた。ひたむきに頑張る子が多く、それぞれのポジションにキーマンがいた。浮足立った時間もありましたが、キャプテンを中心に全員があきらめずにプレーしてくれました」

また、福岡監督は、大活躍だった竹山選手について、「うちの中学は心の面、生活面を徹底的に指導します。竹山も甘ったれだったんですよ。でも、自分に負けていたら、ライバルに勝てません。成長してくれました」と目を細めていた。奈良県の高校の2年後、3年後が楽しみになる頼もしい選手たちだった。

第1ブロックは、優勝・奈良県中学校選抜、準優勝・福岡県選抜、3位京都府中学校選抜。
第2ブロックは、神奈川県中学選抜が愛知県中学校選抜を破って優勝。準優勝・愛知県中学校選抜、3位は静岡県スクール選抜。

さて、明日は、2012年1月1日。仕事始めは、全国高校大会3回戦だ。2011年もあと数時間。みなさん、よいお年をお迎えください。

追記◎年末の恒例行事になった「コカ・コーラウエスト レッドスパークス」による餅つきの様子を、博多の知人が送ってくれた。博多区「キャナルシティ博多」にて。監督以下選手一同が参加とのこと。

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高校大会3日目

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12月30日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場では全国高校大会2回戦が行われた。ご覧の快晴である。シード13校が登場すること、仕事納めの済んだ人も多いとあって、各グラウンドへの通路は人であふれていた。この写真で通路の混み具合、わかるかなぁ。

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シード校は、実力通り快勝するチームもあったが、全国的に力が拮抗していることもあって、苦しむチームも多かった。国学院久我山は清真学園に7-3と大苦戦。FW戦ではよく前に出たが、清真学園の前に出るタックルに苦しみぬいた。Bシードの四日市農芸と青森北も好ゲーム。Bシード黒沢尻工業も、札幌山の手に何度も攻め込まれながらBKの決定力で切り抜けた。

昨年の大会で優勝を分け合った東福岡と桐蔭学園も登場したが、内容は東福岡が鹿児島工業を圧倒したのに対して、桐蔭学園が苦しい初戦になった。1回戦で、尾道と引き分け、抽選で2回戦に進出した春日丘は、桐蔭学園に対して接点で一歩も引かず、前半は再三相手ボールを奪うなどして、10-5とリードを広げた。イージーミスが多かった桐蔭学園は、後半は風上に立ってしっかり相手陣に入り、CTB濱野のトライ、FB鈴木のPGで加点してリードし、最後もCTB川田のトライで突き放した。

苦戦のなかでも、素早いサポートでボールをキープし、我慢して防御を破ったところは、さすがのゲーム運びだった。シード校の初戦の入りは難しいという。ここを乗り越えたことで、勢いに乗るかもしれない。春日丘は大健闘だと思ったのだが、宮地監督は怒っていた。「歯がゆいです。考えていたボールの動かし方が全然できなかった。勝つチャンスはあったと思います」。この悔しさが、このチームの今後につながっていくのだろう。

コーチのロペティ・オトさんも「イケイケになって近場ばかり攻めた。もっとワイドに動かしたかった」と残念そうだった。「高校生は3年しかないから難しい。一年一年、ほんと疲れますよ」と苦笑していた。全国の指導者が同じ思いだろう。でも、勝負の場で高校生たちと泣いて笑う日々を羨ましく感じる人も、きっと多い。花園はいろんな感情を揺さぶってくれるなぁ。結局、シード校はすべて勝ち進んだ。シード同士の対戦もある1月1日も楽しみだ。


お知らせ◎
すっかりお馴染みになった「花園アフターマッチFANクション」が、2012年1月9日(月・祝)、トップリーグの「近鉄ライナーズ対NTTドコモレッドハリケーンズ」戦後の16:00から、花園ラグビー場2F食堂にて行われます。司会は森本光さん、僕も参加します。両チームの選手にも声をかけているとのこと。
▽料金:1,000円(1ドリンク・おつまみつき)
参加ご希望の方は、メールの本文に、①お名前 ②参加希望人数 ③ご連絡先携帯番号 をご記入の上、rugbylove15@yahoo.co.jp までお申し込みください。受付完了次第、完了メールが送られます。
このファンクションに加えて、「ラグビーファン・選手などがラグビーに関してわいわい話しながら交流できるスペースを作りたい」という趣旨を、イベントだけでなく、ネット上でも実現しようと、Facebookページ「花園アフターマッチfanクション」が12月25日に開設されました。 関西地区で行われるラグビーの試合を中心に、出場される選手や関係者、ラグビーファン同士が情報交換したり、感想を書いたりして交流するためのコミュニティを目指しています。
★試合前はそのゲームに向けての選手の意気込みや、ファンの期待のコメント、「行くよ」という参加表明や一緒に観戦しようというお誘い。試合中は現場での速報やプレーの感想。試合後は試合の感想や次への意気込みなどを書きこんでもらえるスペースです。無料(もちろん関西地区ではない方・試合も大歓迎)。
Facebookでももちろん、Googleやyahoo!などの検索エンジンでも「花園アフター」で検索していただけると辿りつけるそうなので、年末年始のラグビーが熱い時期に是非ご活用ください。

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高校大会2日目

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28日の近鉄花園ラグビー場は快晴だった。1回戦2日目。僕はJSPORTSで尾道対春日丘の解説をした。昨年の1回戦で12-12の引き分け。抽選により、尾道が2回戦に進出した因縁の試合だった。春日丘(はるひがおか)は花園で勝ちきるために攻撃を磨き、尾道はいつもの通り、まっすぐに粘り強くボールをつなぐチームとして花園にやってきた。

立ち上がりは、春日丘がブレイクダウンでもよく前に出て、SH藤河らのトライで12点を先行したのだが、自陣でのミスもあってピンチを招き、尾道がモールを軸に攻め込み、28分には途中出場のFL盛田のトライで14-12と逆転する。後半に入ると、春日丘がラインアウトでミスを連発するなど苦しめながらも、NO8姫野のトライで19-14とひっくり返す。しかし、尾道もFB久内がトライを返し、19-19の同点となる。

30分過ぎからは、互いに勝ちたい気持ちで攻め合い、春日丘が2度PGチャンスを得る。10メールラインとハーフウェイラインの間くらいだったので、攻めてもいいと思ったが、やはり距離が届かず、尾道が2度ともカウンターアタックに出た。互いにペナルティで試合が途切れるため、インジュリータイムは9分ほどもあった。最終的には引き分け。昨季と同じく抽選で2回戦への出場権を決めることになった。なんという結末だろう。

結果は春日丘が2回戦に進出することになったのだが、その後の両キャプテンの態度が立派だった。尾道の宮田遼キャプテンは、報道陣に囲まれても涙を見せなかった。「お互いのチームが頑張った結果です。ピンチもみんなでディフェンスできたので、後悔はありません」。梅本監督も冷静だった。「受け身の試合をしてしまったけど、よく盛り返してくれた。抽選でどういうことが起ころうと、感情はコントロールしようと常に言ってきました。勝った時も敗者がいるのだから、優しい気持ちを持つ人間になってほしいと伝えてきました。結果としてこうなりましたが、胸を張って帰りたい。泣き崩れてほしくないです」。

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話をする監督をまっすぐに見つめていた宮田キャプテンは、集まった選手たちに、「みんなと力を出し切って戦えたことを嬉しく思う。これをバネに、次へ進んで行こう」と話し、一人一人と握手して仲間をロッカールームに入れた。凛々しかった。でも、やはり最後はこらえ切れなくなって、チームメイトと抱き合って泣いていた。

そのほんの20mほど離れたところでは、春日丘の菅沼慎キャプテンが報道陣に引き締まった表情で応対していた。「尾道が謙虚に接してくれた」と昨年、2回戦に進めなかったこともあって、あまり大喜びはせず、冷静に試合を振り返った。花園は人を育てるなぁ。春日丘のコーチであるロペティ・オトさん(元日本代表WTB)に長距離のPGを狙ったことを訊いてみると、「もう、とにかく相手陣深く入れば何かが起こると思って」と関係者の切実な思いを代弁していた。その気持ち、わかる気がする。

そして、なんともう一試合、引き分けが。関西学院対新潟工業である。7-7だった。こちらは、新潟工業が2回戦への進出権を得た。今井将大キャプテンは、抽選で「出場権アリ」を引き当てたが、表情を変えなかったことについて報道陣から質問されると、こう答えた。「引き分けですから。お互いに頑張った結果であり、力の差はない。その相手の前で喜ぶことはしませんでした」。樋口監督も「何より、いいゲームをしてくれた。最後も反則をしないでよく止めてくれた。練習してきたことを、やってくれたことが嬉しいです」と話していた。

このほかも好ゲームは多かった。飯田と高鍋は20-18の僅少差で飯田が勝利。日本航空第二は大阪朝高を破り、深谷はSO山沢の活躍もあって関西に快勝。長崎北陽台は秋田中央を下した。30日はシード校が登場する2回戦。実力が拮抗している今大会は、シード校といえども接戦が多くなりそうな気がする。

お知らせ◎花園ラグビー場の資料室で、1958年の全早大対オールブラックスU23の映像のダイジェスト版を見ることができます。これは、ベースボールマガジン社から発行された「日本ラグビー激闘史」の全巻購入特典用DVD(30冊にあるプレゼント用の応募券が必要)。この試合に出場している日比野弘さんによれば、現存するラグビーの試合映像(一部破損あり)の中でもっとも古いそうです。当時の実況を生かし、副音声では、日比野さんと藤島大さんが、当時のルールなどを解説。藤島大さんのお父さん、藤島勇一さんも選手として出場しています。日本ラグビー激闘史・全巻購読特典の応募締切は2012年1月15日です。

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高校大会・開幕

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27日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で、第91回の全国高校大会が開幕した。快晴のフィールドに、51校のカラフルなジャージが映えた。選手宣誓は、和歌山工業の田中諒太キャプテン。東日本大震災だけでなく、台風12号の被災にも触れ、「いまこそ日本が一つになるときです」と立派な宣誓だった。

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その後は、女子7人制の試合。経験の浅い選手を中心にした普及の部、子供のころからプレーしている選手が多く、鈴木陽子選手のようにすでに日本代表入りしている選手も含めてのハイパフォーマンスの部が、激しいプレーを見せてくれた。関係者によれば、普及の部は練習以上の出来で、花園の晴れ舞台で選手も気合が入ったようだった。

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1回戦の初日は、8試合が行われ、群馬県の明和県央、高知中央(花園初勝利)、東京らが勝ち進んだ。凄まじい試合になったのが、光泉(滋賀)対日川(山梨)。光泉の薬師寺監督と、日川の梶原監督は、ともに東芝OB。日川のコーチングスタッフには、元東芝の日原さんもいて、まさに東芝対決という図式もあった。試合内容は前半から、12-12の同点と拮抗。※薬師寺さんは弟さんのほうで、神戸製鋼だったのはお兄さんです。

後半は風上に立った日川有利かと思われたが、光泉のFWがモールで日川のゴールラインに迫って防戦一方に追い込むなど長い時間ボールをキープした。16分、モールからFL土井がトライ、WTB吉阪がゴールを決めて、19-12。日川も21分、FWの縦から右オープンに展開してWTB武井が右隅にトライ。CTB新谷が難しいゴールを決めて19-19。その後も日川が攻め込んだが、光泉は自陣22mライン内からFB荒川がステップ、ハンドオフを駆使しながら80mを独走して中央にトライし、26-19と突き放す。

これで勝負あったかと思われたが、日川は終了間際にWTB小林のトライで26-24に迫る。そして、最後のコンバージョンキック。静まり返ったスタジアムの中で、日川CTB新谷のキックがゴールに吸い込まれるかに見えたが、なんとバーの上にはねて、手前に落ちた。その瞬間、ノーサイドの笛が鳴る。歓喜の光泉の横で新谷は泣き崩れた。劇的なノーサイドだった。日川の梶原監督は、「リーダーを中心によくまとまって、いいチームになってくれた。ご苦労様と言いたい」と選手の健闘をねぎらった。

取材陣もいなくなり、誰もいなくなったグラウンドで、日川の紀伊キャプテンがうずくまっていた。その横に立ち尽くす梶原監督の姿に胸を打たれた。日川コーチの「また一年かぁ」という言葉が印象に残った。

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花園ラグビー場の正面入り口を入ったところのJSPORTSブース。三つのグラウンドの試合を同時に見られるので、いつも人だかりが。しかし、最近の武井咲さんの露出はすごいな。そのすぐ近くのセプターのショップに寄ってみたら、トーナメント表入りのTシャツらと並んで、先日、このブログでも紹介した「ラグビーボール型ローソク」を販売していた。博多の16区にした売っていないと思っていたら、花園でも買えるとは。東京の渋谷のセプターのショップでも買えるようだ。

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また、このローソク。下記のメールアドレスで注文もできる。2個セット(630円)×5個から注文を受けつけている。送料は一律350円。
柴本企画 swwbr606@ybb.ne.jp

お知らせ◎女子ラグビーの情報です。女子7人制ラグビーチーム「ラガールセブン・ウエスト(大阪)」が発足します。国際唯一の複数企業が支援する女子7人制ラグビーチーム「Rugirl-7」の姉妹チーム「Rugirl-7 WEST」が発足し、今後、毎月トライアウトを通して、メンバーを募集します。第1回トライアウトは、2012年1月21日(土)に大阪学院大学、第2グラウンドにて開催されます。目標は「オリンピック出場を目指す強い日本代表選手の輩出」。監督には、元神戸製鋼FB綾城高志氏が就任します。活動開始は、4月から。練習時間は火曜日から日曜にの週6日。原則は平日は夕方からナイター練習を予定。部費は無料。トライアウトの詳細は以下の通り。

■2012年1月21日(土)9:00~12:00(終了予定)
場所:大阪学院大学第2グラウンド(大阪府摂津市千里丘6丁目7)
開催内容:フィジカル測定、7人制ラグビーレッスン(日本代表・藤崎朱里とコーチ陣による、ショートレッスン)、個人面談。
参加資格:中学生以上の女性、ラグビー経験の有無は問いませんが、50m走7秒5以内程度を目安とします。
参加費用:無料
申し込み:電話080-4166-3290(Rugirl-7WEST 開設準備室:奈良まで)
Mail:info@rugirl7.com


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日本代表新ヘッドコーチ決定

26日午後、東京に向かった。ラグビー日本代表新体制発表記者会見のためだ。停電などの影響で新幹線が遅れて、午後5時の開始時刻ぎりぎりに到着した。会見に出席したのは、日本ラグビー協会森喜朗会長、同協会矢部達三専務理事、そして、日本代表新ヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏、日本代表新アシスタントコーチの薫田真広氏である。

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2015年、2019年ワールドカップに向かう日本代表の再スタートは、この2人に託されたわけだ。契約期間は4年。エディ・ジョーンズHCはサントリーサンゴリアスの指揮を執っているため、3月の日本選手権が終了するまではチームの仕事を全うする。その間は、薫田ACが代表スコッド(30名~40名を予定)編成のために現場に足を運んでいくことになる。この人事についての責任を負う矢部達三専務理事は、新ヘッドコーチ、アシスタントコーチの評価基準として、次の項目を挙げて、エディ・ジョーンズ氏が適任だと判断した経緯を説明した。

・日本を世界レベルまで引き上げ、かつ日本らしいラグビーをできる指導者
・2015年RWCイングランド大会/2019年RWCまでの戦略的ビジョンを持っている
・世界レベルのコーチングスキルを持っている
・国際的なネットワークを持っている
・日本の一貫指導体制と連携、協力できる
・日本人コーチを育成できる
・多くの課題に向かって挑戦して、課題を克服できる情熱を持っている

エディ・ジョーンズHCは、次のように語った。「チャンスをもらってエキサイティングな気持です。私がまずやらなければならないのは、勝つこと。世界のトップ10入りを果たすことです。日本人選手に合った日本スタイルを作り、スコットランドやウエールズといったチームと秩父宮ラグビー場で戦い、勝てるようなチームにしなければなりません。薫田さんをアシスタントに迎えられてラッキーです。彼の経験、知識は私を助けてくれるでしょう。日本ラグビーには、企業、大学、高校と素晴らしいコンペティションがあります。日本ラグビーはどこの国よりもポテンシャルがあると感じています。なるべく早く30名~40名のスコッドを選びたい。エキサイティングな4年間になります。たくさんの人が応援に来てくれるようなチームにしたいですね。誇るべき代表チームとは、支えてくれる皆さんも誇れるチームでなくてはいけません」

チーム作りの具体案については、「セットピースの改善、テクニックの向上、スマートな試合運び、ボールを使う(よく動かす)」などをあげ、「クリエイティブに、常に何を仕掛けるか分からないようなチームを作りたい」と話した。外国人選手の数についても質問が出たが、「日本代表は日本人のカラーを持ったチームでなくてはいけない」とし、日本人が多くなるという意向を示した。

薫田真広ACはこう語った。「大変な重責であることは重々承知しております。エディさんのパッションに負けないようにしたい。私のミッションは3つです。①日本らしさの再構築、②U20、A代表の選手の引き上げ、③トップリーグ、大学ラグビーとの連携。これらを進めたい。これからの4年間は日本ラグビーの転換点だと思います。おもしろいラグビーをし、テストマッチでの勝利を成し遂げたいと思います」

2人の就任は、12月初旬に会合を持ち、一緒にやっていけるという合意を得たので実現したという。薫田ACは、「ジャパンは何か世界一のものを持たないといけないと思っています。エディさんもフィットネスは世界一にしたいと思っている。そして低さの部分。そこは共感できました。久しぶりに、親に見せられない練習をやりたいと思います」と、意気込みを語った。

GM、BKコーチなどは、今後随時決められていくようだが、このあたりも日本人から選ばれる見込み。日本代表の本格始動は、来春2012年4月1日から。4月下旬のアジア五カ国対抗から試合が始まるが、その大会にどんなメンバーで臨むかも含めて、詳細は今後決められる。今回の記者会見については、報道が先走っていたこともあり、確定した2人に関して急ぎ発表したようだ。

会見の後半、新ヘッドコーチは、こんな話をした。「私は最近、フィギュアスケートのファンになりました。テレビでたくさん放送されるからです。なぜ放送されるのでしょう? 日本人が勝つからです。やはり日本代表は勝たなくてはいけない。薫田さんは大切なことを言いました。企業も大学チームも日本代表の一部にならなくてはいけないね、と。みんなから応援される日本代表にしなくてはいけないのです」

この件については、さまざま報道されると思うが、会見の様子や、エディ・ジョーンズHCのインタビューは1月売りのラグビーマガジンにも掲載される予定。2人ともスクラム最前列中央のフッカーだったので、こんなポーズにも応じていた。

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大学2回戦&TL8節日曜の結果

日曜日も瑞穂ラグビー場だった。JSPORTSで全国大学選手権2回戦「天理大学対慶應義塾大学」の試合を解説するためだ。第1試合は、筑波大対明治大。予想に違わぬ拮抗した展開になった。明治がSO染山のPGで先制したが、筑波もラインアウトからHO彦坂のトライで逆転。再び明治が染山のPGで逆転して、前半を終えて9-8の明治リード。しかし、後半は、風上に立った筑波がボールを長い時間保持して攻め続けた。明治も粘ったが、後半24分、SO松下のPGが決勝点になった。

歓喜の筑波ベンチ。古川監督は「攻める気持ちがすべてでした」と、終始強気だった選手たちを称えた。怪我で欠場の村上キャプテンが戻るまで、なんとしても勝ち続けたいという気持ちのこもった勝利だった。

そして、第2試合は、天理大対慶応大。天理が誇るSO立川、CTBハベア、バイフのフロントスリーがディフェンスを破るか、慶應の低いタックルが突き刺さるのか、焦点はそこだった。前半は風下の天理が手堅く試合を運んだが、後半になると、ボールを大きく動かして攻め始める。慶應も攻勢に出たため、互いにトライを獲りあう展開になった。

ラインアウトの精度など、ボールの獲得率やミスの数はほぼ同じの中で、天理に流れを引き寄せたのは立川の個人技だった。ステップワークを駆使してタックラーを翻弄して、15-10とするトライ。ディフェンスラインに接近したパスでハベアの突破を導き、29-15と突き放すFB塚本のトライを演出するなど、勝利の立役者となった。決定力で上回った天理の勝利だった。

3年連続の挑戦で、ようやくベスト4に進出した天理の小松監督は、選手の底力に感心した様子。「力がついてきたということですよね」と笑顔で話した。慶應に関しては、流通経済大戦で見せた低く鋭いタックルを警戒していたようだが、「うちがFWのチームじゃないからでしょうね。それほど突き刺さってはこなかったですね」と冷静に振り返っていた。

試合後、秩父宮ラグビー場の結果と内容を知った関係者は一様に驚いた様子だった。早慶明の三大学が1チームもベスト4に残らなかったのは、選手権史上初になる。慶應の田中監督は、春から東日本大震災の募金活動などで三大学が協力していた経緯もあり、「早慶明で国立に立ちたかった。残念です。ファンの皆さんの期待を裏切ってしまいました」と唇をかんだ。

■全国大学選手権2回戦結果
帝京大学○18-12●同志社大学(前半5-3)
明治大学●9-11○ 筑波大学(前半9-8)
早稲田大学●26-28○関東学院大学(前半6-21)
天理大学○32-15●慶應義塾大学(前半5-3)

■トップリーグ第8節日曜の結果
パナソニックワイルドナイツ○32 – 10●リコーブラックラムズ(前半15-10)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○22 – 19●東芝ブレイブルーパス(前半10-0)

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