« 2012年4月22日 - 2012年4月28日 | トップページ | 2012年5月6日 - 2012年5月12日 »

2012年4月29日 - 2012年5月5日

日本代表、UAE戦結果

5日の夜は、博多のレベルファイブスタジアムで行われた日本代表対UAE代表戦をJSPORTSで解説した。昨年も日本代表が111点を奪った相手で、力の差はあったのだが、今回は、それより、日本代表が目指す攻撃スタイルがどれくらい正確にできているかが重要だった。

立ち上がりから、ブレイクダウンでは圧力をかけられるシーンが多く、キックオフもミスがあってボールがキープできないなど課題も多かったが、テンポの速い連続攻撃で、次々に防御を破ってトライを量産した(16トライ)。ボールをパスで後ろに下げず、前に出るスタイル。ポジショニングを重視し、分厚いサポートで攻撃を継続する意図はよく見えた。FW陣は忠実に働き続け、インサイドCTBでプレーした立川理道も力強い突進を何度も見せて、SO小野晃征、アウトサイドCTB仙波智裕とともに攻撃の軸になった。FB五郎丸歩は正確なプレースキックで何度もスタンドを沸かせた。

Dangerous_on_debut_jpns_youngest_ev

日本代表デビューとなった藤田慶和(18歳7カ月27日)は、日本ラグビー史上最年少のテストマッチ出場記録のほか、最年少トライも記録。しかも、思いきりのいいカウンターアタックでチームの勢いを引き出し、抜群の加速力でタックラーを振り切るトライも含め6トライをあげた。「いつも通り、楽しくできました。置けばトライというパスももらえて感謝しています」。廣瀬キャプテンは、「僕はトライゼロですよ! 持ってる人しかトライできないんですかね」と苦笑い。「藤田のポテンシャルは素晴らしい。久しぶりにわくわくさせてくれる選手を見ました。ただし、その藤田にトライをさせるために働いた内側の14人を褒めたいと思います」。

試合後、エディー・ジョーンズヘッドコーチは、やや不満げだった。「まあまあです」。後半のパフォーマンスはある程度評価したが、スクラム、ラインアウトについても「まだまだ成長段階」とし、「もっと練習でプレッシャーをかけていかなくてはいけない」と話していた。藤田については、「きょうなら、僕でもトライできたでしょう」と笑顔で話し、「若い才能にはチャンスを与えたい。さらにハードワークしていけば、いい選手になるでしょう」と抑え目に称えた。

廣瀬キャプテンは「きょうは、選手の姿勢が良かった」と言っていたが、どの選手も必死でプレーし、それが見ている人に伝わるのは、このチームのいいところだろう。世界一フィットネスの高いチームを目指して、ハードワークは続く。

■アジア五カ国対抗2012
日本代表○106-3●UAE代表(前半40-3)

| | コメント (11) | トラックバック (2)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ワールドユース最終日

20120505

5月5日、ワールドラグビーユース大会最終日は快晴だった。ラグビーをするには暑すぎるくらいだったかもしれない。各順位決定戦が行われたが、7位・8位決定戦では、東福岡と御所実業が対戦し、互角の好勝負になったが、28-14で御所実業が勝利した。東福岡は、昨日までより、ボールを展開してテンポを出そうとしていたが、抜け切れないシーンが多かった。御所の竹田監督は今大会を振り返って「ディフェンスが外国のチームに通用したのは収穫です。最後は3年生がしっかりまとまってくれればよかった」と話していた。

5位・6位決定戦では、ウルグアイのブリティッシュスクールズが、常翔学園の突破を許さず、35-17で快勝。3位・4位決定戦は、東海大仰星のグラウンドの横幅いっぱいを使った攻撃を、トンガカレッジが止め続け、ボールをもぎとるターンオーバーを連発。38-12で勝った。

201205051

そして決勝戦は、ニュージーランド(ケルストンボーイズハイスクール)とイングランド(トルロカレッジ)のテストマッチのような戦いになった。試合前は両国国歌吹奏。ケルストンのハカを、トルロがハーフウエェイラインまで前に出て見据えた。試合は、パワフルなトルロが縦攻撃を軸に前に出て、ケルストンがキャプテンのSOマシュー・ヴァエガらの個人技で切り返す白熱の攻防となった。最終スコアは、37-24。勝利を義務付けられたニュージーランドラグビーのプライドを見せるようにケルストンが快勝。初優勝を飾った。

試合後、多くのお客さんが、足早にバス停に向かった。我々JSPORTSの実況、解説陣も、博多のレベルファイブスタジアムへ急ごう!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

4日のユース大会

201205043

5月4日は、サニックスワールドユース大会を取材した。朝は曇り空だったのが、次第に快晴に。きょうは日焼けした人、多かっただろう。決勝トーナメントは準決勝で白熱。トンガカレッジとNZのケルストンボーイズハイスクールの試合は、試合前のウォークライ合戦からヒートアップ。ケルストンが、同校のファーストチームだけのハカを始めれば、トンガカレッジは同国代表チームと似たシピタウで対抗。最後は鼻をつきあわせての雄叫びをあげた。

201205042

試合のほうは、ケルストンのCTBナサニエル・アパ(U17・NZ代表)らの突破力が勝った。ケルストンはNZ生まれのサモアの選手が軸で、トンガ、フィジーの血を引く選手もいた。お互いに意識過剰なところもあったようだ。トンガのSOモセセ・ラトゥもロングDGを決めるなど、おそらく、将来トンガ代表になるだろうと感じさせる活躍だった。ケルストンの選手もオールブラックス、サモア代表で将来再び会えるような気がする。トンガの応援に近鉄ライナーズのタウファ統悦選手が家族で来ていた。「CTBとFBが従兄弟なんですよ」。なるほど、FBの選手は、サム・タウファだ。「やっぱり、ケルストンと比べるとブレイクダウンとかきちんとできていないですね。ケルストンはよく教えられている」

もう一つの準決勝は、イングランドのトルロカレッジは、個々のパワフルな突破力で東海大仰星を退けたが、仰星も、SH湯本の素早いパス捌きでボールを大きく動かし続けて、見事なトライを披露してくれた。観客を楽しませたという意味では、この試合が一番だったかもしれない。土井監督も、「トルロは強い。でも、みんなよく頑張っています。成長していますよ」と目を細めていた。この大会は、JSPORTSでハイライトが放送される。湯本選手は、僕の一押し選手としてインタビューさせてもらった。

日本チームでは、東福岡と常翔学園(大阪)の注目対決があったのだが、前半から常翔学園の縦横無尽の波状攻撃を東福岡が止めきれず、最終的には38-7で常翔学園が勝利した。敗れた藤田監督は、「完敗です。これが今の実力。ごまかして勝つより、いいでしょう。BKがもっとFWを楽にしてあげないと」とコメント。FWでは前に出られるのだが、それがテンポのいい攻撃につながらない悪循環。それにしても、東福岡のここまでの完敗を見るのは何年振りだろう。藤田監督も、「有田隆平がキャプテンのときに、東海大仰星に練習試合で大敗したことがあるんですよね。それ以来かなぁ」と話していた。

明日、5日の決勝戦は、ケルストンボーイズ対トルロカレッジ。NZ対イングランドの対決となった。トルロのサイズは、トップリーグクラス。ケルストンは小さいがスピードは上回る。面白い試合になりそうだ。

追記◎グローバルアリーナでは、フランス菓子16区の出張店も。僕の大好物、ブルーベリーパイを食べたのだけど、相変わらずめちゃくちゃ美味しかった。5日は、レベルファイブスタジアムに出店するそうだ。ラグビーボールローソクも販売される。

201205044


| | コメント (1) | トラックバック (0)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

5月5日はレベルファイブへ

5月3日、ワールドユース大会はお休み。日本代表は玄海のサニックスのグラウンドで午前中、ウエートトレーニング、午後はリカバリーにあてた。試合を2日後に控えた、バイスキャプテンの佐々木隆道選手、五郎丸歩選手に話が聞けた。

カザフスタン戦の課題について、佐々木選手は「ブレイクダウンでの寄りが遅く、テンポよく攻撃を継続できなかった。ここを修正したいです」とコメント。「今回の試合は、初キャップの選手も多く、フレッシュな感じがします。僕自身は、先を見る余裕はなく、毎試合これが最後になるかもしれないと思ってプレーしています」と代表については苦労してきた選手として、ベストを尽くす意気込みを語ってくれた。

五郎丸選手は福岡出身とあって、「なんとしても出場したかった」と笑顔。家族や友人もたくさん見に来てくれるらしい。「エディーJAPANになって初めての国内での試合です。将来、ラグビーをやりたい子が一人でも増えるようなプレーを見せたい。藤田選手も先発するし、高校生も日本代表になれるということが身近に感じられると思います。高校生も世界を見据えてプレーしてもらいたいですね」

立派なコメントを連発する五郎丸選手に「成長したなぁ」と佐々木選手。「ファンのみなさんには、80分間攻め続ける姿勢を見てもらいたい」と話していた。

福岡、そして九州のラグビーファンの皆さん、5月5日、午後6時キックオフの日本代表対UAE戦を観戦に、ぜひレベルファイブスタジアムへ。

前座試合(15:45~)として、修猷館高校 対 福岡高校戦もあり。シャトルバスも無料で運行されます。地下鉄「福岡空港」駅[4]番出口 西鉄バス停留所 ⇔ 東平尾公園入口
15:00~18:00、19:30~21:00(15分間隔)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

UAE戦ジャパン&ワールドユース大会

5月2日、午後、日本代表のUAE戦(5日)のメンバーが発表になった。WTBで先発する藤田慶和は、日本ラグビー史上最年少でのキャップ獲得となる。したがって、トライをすればテストマッチ史上最年少トライの記録も塗り替える。立川理道は、インサイドCTBとしての出場だ。

◎UAE戦先発予定メンバー
1畠山、2有田、3坪井、4大野、5真壁、6望月、7橋本、8佐々木、9藤井、10小野、11藤田、12立川、13仙波、14廣瀬、15五郎丸/16木津、17長江、18伊藤、19桑水流、20内田、21森川、22長友

エディー・ジョーンズヘッドコーチ「UAE代表には敬意を持って試合に臨みますが、今回は我々日本代表の若い選手にも成長の場を与えました。チームとして成長するチャンスだと思います。若い選手たちが持てる力を出し、ポジティブな80分間にしたいと思います」

廣瀬俊朗主将「新しい日本代表になって、最初の日本国内の試合ということもあり、とても楽しみです。新しい日本代表のこれからの兆しが見えるような、『JAPAN WAY』を感じてもらえるような試合を、お見せしたいと思います」

2日は早朝、京都を出発、博多に向かった。サニックス・ワールドラグビーユース大会を取材するためだ。世界でも類のない単独高校チームの世界大会は、今年で13回目。昨年は、東日本大震災の影響で、海外からは4チームだけだったが、今年は従来の通り、海外8チーム、日本8チームのスタイルとなった。大会は、4月28日に開幕。4チームずつ4組に分かれたプールマッチから、各1,2位チームが、1位から8位決定トーナメント、各3,4位が9位から16位トーナメントに進出して、全順位を決める方式だ。

201205021

例年は、ニュージーランドや南アフリカのチームが圧倒的な力を見せつけるのだが、今大会では南アフリカからやってきたモニュメントハイスクールがプールマッチで全敗するなど、海外勢も含めて混戦模様。2日は、トーナメントの1回戦が行われた。最初の写真は、ケルストンボーイズハイスクール(NZ)のハカ。御所実業(奈良)をパワーで圧倒した。御所実業の竹田監督は「FWがよく頑張ってくれたのが収穫です」と話していたが、タックルで受けた感じではあった。次の写真は、トンガカレッジとブリティッシュスクールズ(ウルグアイ)の集合写真。東福岡にも勝っているトンガが快勝して準決勝に進出。トンガのチームは激しいコンタクトプレーが特徴だが、このチームは当たりに行かずにパスをつなぐタイプ。5月4日は、トンガカレッジとケルストンボーイズが対戦するが、これは面白い内容になりそう。

201205022

常翔学園(大阪)は、サイズ的に大きな選手が多いトルロカレッジ(イングランド)との対戦で健闘したが21-27で惜敗。観客席を沸かせたのは、東福岡対東海大仰星の一戦だった。ボールをテンポよく動かしながら攻める仰星と、ドライビングモールとFWの縦突破を軸に攻撃を組み立てる東福岡の戦いはもつれにもつれた。後半16分、22-17とリードした仰星がさらにトライを追加しようと数的優位を作ってBKラインに展開したのだが、東福岡がこれをインターセプト。WTB平尾がトライして24-22と逆転に成功した。しかし、仰星は、粘りの防御で反則を得て29分、45mのロングPGで25-24と再びスコアをひっくり返した。これで勝負あったかに思われたが、この後の東福岡FWの波状攻撃は約5分も続いた。ジワリジワリを前進してゴールラインに迫ったが、仰星が守りきり、PKを得て、最後はタッチに蹴り出し、ノーサイドとなった。

201205024_2

仰星の土井監督は、驚いたような笑顔だった。「細い奴らがよく耐えました。東福岡に勝って、自信を深めながら何をすべきかが明確になった。これは大きいです」。一方、敗れた藤田監督は、「本当は仰星みたいにボールを動かしたいのですが、なかなかできてない。まだ、トライを獲る形が作れていないんです。でも、FWはもっと動けるようになるし、可能性は大きいチームだと思いますよ。この負けで強くなってくれるでしょう」と前向きに語っていた。

このほか、9位から16位トーナメントでは、長崎北が雨の悪コンディションの中で良く攻め、タックルも的確に決めて、14-0で筑紫(福岡)を破った。今年のユース大会は、外国チームに元気がないという評判だが、日本の高校生が大きな外国人選手に対して戦い慣れた面もありそう。大会は、4日、5日も行われる。藤田監督が、「この大会は負けても強いチームと戦える。それがいいですね」と言うとおり、4日には、東福岡対常翔学園もある。ご興味のある方、ぜひグローバルアリーナへ。

| | コメント (5) | トラックバック (1)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

女子ラグビー、ロシナンテスほか

現在、JSPORTSで<世界を目指せ!ラグビー女子セブンズ>を放送中。5月6日まで、何度かリピートされるので、女子ラグビーに打ち込む選手たちの元気な姿をぜひご覧いただきたい。ラグビーの力を上げていくには、競技者を増やすのはとても大切なこと。生き生きと走り、ラグビーについて語る女子選手たちを見ていて、嬉しくなってきた。

この土・日曜日は、ヨーロッパクラブ王者決定戦「ハイネケンカップ」準決勝、スーパー15Week10の解説をした。ハイネケンカップは、いよいよ決勝戦のカードが決まった。5月19日、日本時間の深夜にロンドンのトゥイッケナムで行われる。そして、スーパー15では、昨秋のワールドカップ以来、リッチー・マコウがプレーした。彼が出てきた瞬間に空気が変わって、クルセイダーズの攻撃テンポが上がった気がした。

書くのが遅くなってしまったが、28日、【「縁」から「絆」へ、東日本大震災におけるNPO法人ロシナンテスと私】の題された講演会に行ってきた(東京・広尾のJICA地球ひろば講堂にて)。川原さんのスーダンでの医療活動、そして東日本大震災以降の宮城県での医療活動、スーダンの子供たちが来日しての日本の子供たちとの大運動会。そして、川原さんの高校のラグビー部の後輩で、ロシナンテスの理事長を務める大嶋一馬さんの宮城県名取市での活動などが次々に紹介された。

大嶋さんは、昨年3月、川原さんの命を受け、ロシナンテスに加入し、東北に向かった。「僕は人助けをするタイプの人間ではなかった。でも、44歳で生まれて初めて、ほんとうに困っている人を見た」と、被災地で自分が次第に変わっていった様子を説明していった。そして、「皆さんも、被災地に行き、見て、被災された方に会って話をしてほしい。考えが変わると思います」と言った。大嶋さんは現在も宮城県名取市にて活動中。「必要とされなくなるまでやります」。最後は、川原さんの呼び掛けで避難所での歌唱や生徒たちとの植樹活動をスタートさせたシンガーソングライター、しおりさんのミニLIVEもあり、「一枚の写真」、「5文字の言葉」、「SMILE」が披露された。

ロシナンテスで川原さんを支えるのは、福岡県立小倉高校ラグビー部の仲間たち。よくこれだけさまざまな能力を持った人たちが同じラグビー部から出たなと思う。事務局長の海原さんは、小倉高校で川原さんの2学年下。川原さんたち3年生の最後の試合に3年生のSHが出られなくなり、急きょ出場したが、いいプレーができなかった。申し訳なくて、いつか先輩たちの役に立ちたいと思っていた。川原さんが、スーダンで医療活動をはじめたとき、支えたいと思ったそうだ。皆さん、熱い。講演を聞きに来ている人は若者が多く、みんな募金をして、川原さんや大嶋さんに語りかけていた。

※ロシナンテスの活動の詳細については、公式HPをご覧ください。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

« 2012年4月22日 - 2012年4月28日 | トップページ | 2012年5月6日 - 2012年5月12日 »