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日本選手権2回戦結果

2月15日の日曜日は、秩父宮ラグビー場で日本選手権2回戦の2試合が行われ、サントリーが神戸製鋼を、東芝が帝京大学を下し、準決勝進出を決めた。

第1試合は拮抗した展開になった。今季サントリーに2勝している神戸製鋼だが、サントリーは、その2試合とも世界屈指のプレーメーカーであるSHフーリー・デュプレアが怪我で欠場していた。今年に入ってデュプレアが復帰してからは負け知らずのサントリーは、この日も、デュプレアを軸にボールを右に左に動かし、3分、デュプレア自らが抜いて出て先制トライをあげる。神戸製鋼もラインアウトからのモールでトライを返し、25分にはSH佐藤の防御背後へのキックをCTB大橋がキャッチし、最後は、SO山中亮平がトライして、」10-7とする。前半を終えて、10-10。風下だったサントリーにすれば、ハーフタイムで同点は悪くない数字だった。

サントリーは後半4分、神戸製鋼SO山中のキックをSOピシがチャージし、そのボールをピシが拾って素早くサポートのツイにパス。15-10とするトライを奪った。その後は神戸製鋼の波状攻撃を粘り強く耐え、CTB松島の大幅ゲインでピンチを脱出。27分には、交代出場のPR垣永真之介がタックルをかわしながら、22-10となる決勝トライをあげた。チャンスに確実に得点したサントリーの快勝だった。

「サントリーはトップリーグの対戦時とは違うチームになっていました。デュプレア、ピシもマークしきれませんでした」と神戸製鋼の橋本大輝キャプテン。勝ったサントリーの真壁伸弥キャプテンは、「この一週間、みんなが勝ちたいという気持ちを出し続けてくれた。みんなに、ありがとうと言いたいです」とチームメイトに感謝した。これでシーズンを終えた神戸製鋼の橋本キャプテンは、「今年はいろんなハプニングがありましたが、チーム一丸となって乗り越えてきました。チームとして成長できました」と淡々と語った。

第2試合は、立ち上がりこそ東芝がスコアを重ねたが、21-0となった前半の終盤からは帝京大が反撃し、37分、CTB濱野がタックルを弾きながらトライを返す(前半を終えて21-5)。後半も何度か突き放されそうになったが、あきらめることなく、トップリーグ3位の東芝を追いかけた。15分、1年生WTB尾崎がタッチライン沿いを駆け抜けてトライ。27分からは、SO松田力也の突破などでチャンスを作り、トライゲッターの磯田が2トライをあげ、観客席を沸かせた。ブレイクダウン(ボール争奪戦)で堂々と戦い、個人技でトップリーガーをかわす大学生を、東芝の冨岡鉄平ヘッドコーチは「今すぐトップリーグのレギュラーになりそうな選手が12、3人いる」と高く評価した。

最終スコアは、38-24。冨岡ヘッドコーチは、「試合後の帝京の選手達の表情を見ていて、(勝つ)可能性を感じさせてしまったと思いました。トップリーグの力を見せつけることができなかったことに責任を感じます。帝京大は近年まれに見る強いチームです」と語った。帝京大の岩出雅之監督は、「自分達の力を信じ、余裕を持って戦えば必ず勝てると言っていたのですが、確信が持てずに、迷いがあった。学生は頑張りました。指導者の力不足です」と、ここで勝つ準備を仕切れなかったことを敗北の一因とした。流大(ながれ・ゆたか)キャプテンは、記者会見の冒頭、きっぱりとした口調でコメントした。「もう一度日本選手権を戦えたことを誇りに思います。最後までファイトしてくれた東芝の皆さんにも感謝申し上げます。今の気持ちとしては、悔しいです。しかし、この試合は帝京大学の財産になると思います。3年生以下が来年さらに進化したチームを作ってくれるでしょう。今後とも、帝京大学をよろしくお願い申し上げます」

■第52回日本選手権大会2回戦結果
東京・秩父宮ラグビー場
サントリーサンゴリアス○22-10●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半10-10)
東京ブレイブルーパス○38-24●帝京大学(前半21-5)

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    コメント

    カズさん、学校名が変わっても頑張ってください。

    帝京大学に行きたいという学生は増えてきてますが、仕方ないです。あそこにいけば、より成長できる、と考えるのが自然だし、今の帝京の四年生は、いい就職先を見つけているケースも多いですからね。

    もはや、ラグビー界の東大状態。

    投稿: テルキー | 2015年2月21日 13:53

    テルキーさんの最後のコメントは
    現在、京都F工で指導している私が痛感しております。
    京都はKIDから高校生まで凄い逸材が満載ですよ!!

    でも、結局大半が東京へ行きたいんですよね・・・
    それが今の現状であると認識しております。

    同志社復活を切望しているのは私だけではないでしょうが
    再生を本気で目指すなら、監督平尾誠二氏 FWコーチ大八木淳司氏が
    最低条件にはなると思いますよ。
    実際にもう十年以上前から現場サイドやOB達が切望しているという
    話し聞いたことありますからね!!

    帝京大の黄金時代が続いても、ラグビー人口が増えることはありません。
    むしろラグビーという競技自体マニア化することを懸念します。
    私の役割としても先ずは競技人口が増えること。そのためには
    多くの方からのコメントにもあるように 大学生の世代。全体の底上げ
    とそれに比例して代表が強くなること。最終目標は代表がWCで大活躍し
    勝利することだと思います。

    投稿: カズ | 2015年2月19日 10:17

    帝京への賛辞が多いですが、東芝が安定した試合運びで無難に退けた印象ですけどね。東芝はもっと評価されてもいいような。

    もちろん、帝京もしっかり戦ったとは思いますし、将来有望な選手ばかりです。

    特に京都の学校出身の選手達がキラキラと輝いていますが、輝けば輝くほど、何とも言えないやりきれなさに襲われるのは私だけかなあ。。

    投稿: テルキー | 2015年2月18日 18:00

    帝京大強かったですね。来年の枠組みすら、考えて欲しくなる結果だったように思いました。他のトップリーグチームとでも、白熱した戦いができそうで、セカンドステージ上位グループすら食い込めそうなチーム力がありました。
    スーパーラグビーが始まることに合わせて、トップリーグに前年度優勝校の大学1つ参加するなどの取り組みがあっても良いと感じました。

    投稿: コーチ | 2015年2月18日 17:03

    どっちがトップリーグか分からないくらい帝京良かったですね。
    途中からは鳩の動きが気になってしょうがなかったですが(笑)あれは一体何を食べてるんだろう??

    さてもう一試合のレフリーの原田さん。一番好きなレフリーです。
    いつも笑顔で選手とコミュニケーションを取っていて、選手もプレーしやすそう。
    中には、笛の音が長く大きく、下手すれば高圧的に見えてしまうレフリーもいますから(笑)
    ゲーム中のレフリーのジャージ変更も珍しかったですね(^^)

    投稿: 亮 | 2015年2月17日 23:17

    帝京大学がんばりましたね。トップリーグに参加しても10位から12位ぐらいの力はあると感じました。この世代の選手たちが、2019年のワールドカップで最も力を発揮できる年代になると思いますので、今後も成長を見守りたいですね。

    投稿: ヘイル・アーウィン | 2015年2月17日 19:45

    帝京は強かった、最後に東芝が蹴出したとき場内からは失笑が漏れました。間違いなく学生史上最強のチームです。このままでは大学10連覇も、ひょっとすると日本一もあるかも知りません。ただ、岩出監督が目指すものはなんでしょうか、今のラグビー界の選手強化についての取り組みに対する警鐘ではないでしょうか。18歳から22歳の年齢層の強化育成を大学というカテゴリーに隔離することがいいのでしょうか、その年齢層がもっともっと強くなる可能性を示し、ラグビー界全体で取り組む必要を訴えているのではないでしょうか。年々強くなっているトップリーグも日本代表も昨年後半から陰りが見えるのは私だけでしょうか。秋のワールドカップでその結果が出たとき、大胆な改革を協会と関係者に期待します。

    投稿: koosuke | 2015年2月17日 11:12

    帝京大学素晴らしい結果でした。38分過ぎのノックオンで勝負ありでしたが、japan五人の東芝を78分苦しめたのは立派です。10回やれば一回か二回は勝てそうな力関係のように思えます。佐々木早稲田とあちこちで比較されていましたが、 今年の帝京の方が遥かに上でしょう。また来年期待します。
    一方でこの結果から日本のラグビーについて考えると不安が募ります。トップチームが学生にてこずるなど、日本が秋に勝とうとしている強豪国では絶対にありえません。東芝にはステインやベイツ抜きで圧倒してもらいたかったですが、入れてもなんとか勝つ程度の力しかないのも現実です。
    最後に、帝京大学の松田選手はイギリスへつれていくべきだと思います。

    投稿: hk2000 | 2015年2月17日 00:18

    来年以降も帝京大だけがTL強豪チームに勝てる。
    そのような役割やポジションにいるなら
    U20、23世代のラガーマンのレベルは低下していく一方でしょう。
    その世代の全体を底上げ出来る何かを実践しないと・・
    日本選手権が今後も継続なら大学生は単体でなく学生選抜として社会人と
    切磋琢磨出来る環境や試合運営は必要でしょう。

    現帝京大がU20,U23代表ならいいんですが、そう考えると
    岩出監督もそろそろそのような肩書きの監督になってもらいたいです。
    単体の大学が学生10連覇や日本選手権優勝を目指すより、世界やWCで活躍出来る選手
    を育成し、何よりも今より強いFWを形成して貰いたいです。

    投稿: カズ | 2015年2月16日 18:03

    帝京強かったですね。
    トップリーグでも勝てるのは2,3チームでしょう。
    他大学が歯が立たないのも当たり前の強さです。
    来年こそは、勝ってほしいなという気持ちが強いです。
    トップリーグのチームも負けないように鍛えて欲しいですね。

    神戸は終わりました。
    途中までの期待感がどんどん薄れてしまいました。
    やはりメンバーが揃わいのも実力の内で、来年はリベンジをして欲しい。
    1列の強化、SHは京産から元木コーチお勧めの選手が入りそうですから期待。
    突破力のあるエイトも必要ですね。
    西林君がシーズン最後に出て来たので、来年は、期待して欲しいですね。
    運動量のあるエイトとして。

    あとは、外国人選手ですが、最近、南アとNZだけでオーストラリアから
    来ませんね。
    10年くらい前にフランカーが来たくらいですね。
    ルートが無くなってしまったのでしょうか?
    イアン・ウィリアムスが懐かしい。

    投稿: ぽんた | 2015年2月16日 13:17

    秩父宮のハト対策が急務かと(笑)
    東芝vs帝京、確かに観戦していて「まさか東芝も?」と思う瞬間がありました。いや、「普通にTL同士の試合か?」という感じでした。天晴れです。

    大学ラグビーのあり方…難しいですね。大学ラグビーは社会人ラグビー、あるいはJAPAN養成所なのか?ひたすら世界を目指すのもありですし、学生生活のひとつとしてラグビーをするのもまたありですし。
    松島選手や小野選手をみれば、大学いらなくね?ともなるし。
    ただ、私は伝統の一戦も好きですね。

    投稿: ねこぷ~ | 2015年2月16日 09:21

    神戸終戦。何とも尻すぼみ。

    ラインアウトで下手こいて波に乗れないというのは昔良くみた光景。

    いいスクラムハーフを見つけてこないと、チャンピオンにはなれないと思います。

    投稿: テルキー | 2015年2月16日 01:28

    帝京大学の魂を観ました。決して諦めない、とても素晴らしいゲーム。
    ノーサイドの時、涙が止まりませんでした。
    ありがとうございました。

    それにしても流君、超カッコいいね!

    投稿: 西村知浩 | 2015年2月16日 01:13

    早くエリスをクルセーダーズに返してあげて!(笑)

    投稿: らぐじ~ | 2015年2月15日 21:43

    今年の日本選手権における帝京大学の活躍は、今の日本の大学ラグビーのあり方に一石を投じたのではないでしょうか。トップリーグ(プロ)と学生(アマチュア)の対戦では毎年100点ゲームもある中、学生でも高い目標を持ち、フィジカルとスピードを鍛えれば、トップリーグのチームに対等に渡り合えるということを示してくれました。
    他の大学が、「伝統の一戦に勝利することが目標云々」(特に対抗戦)・・などと言っているうちに、帝京大はとっくに次元の違う所へいってしまいました。今後、日本はワールドカップ開催を控え、世界の列強と伍していくためには、U20、21前後の世代をこれくらいのレベルに持っていくべきだと、岩出監督が言っているような気がします。

    投稿: ニャロメ! | 2015年2月15日 20:56

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