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2015年1月4日 - 2015年1月10日

帝京大学、六連覇

1月10日、東京都調布市の味の素スタジアムで行われた「第51回全国大学ラグビーフットボール選手権大会」ファイナルステージ 決勝は、帝京大学が決勝戦史上最多得点となる50-7で筑波大学を下し、前人未到の6連覇を達成した。

大学選手権の決勝戦は、秩父宮ラグビー場の改修工事により、第10回大会の1974年1月6日から国立競技場で行われていたのだが、それ以来の別会場開催となった。決勝戦を見ながら、いつもと違う感覚をおぼえたのだが、それは場所が違うという理由ではなかった。最終スコアだけを見ると圧勝だが、そのプレーぶりが5連覇までの憎らしいほどの強さではなかったからだろう。スクラムで圧倒するわけでもなく、モールをゴリ押しするでもなく、相手のミス、PK、ターンオーバーを起点に素早くボールを動かしてのスマートな勝利。WTB磯田の3つを含め、計7トライはすべてBKが決めたものだった。

午後2時半のキックオフ。序盤は筑波も「接点」の強さで一歩も引かずに渡り合う。しかし、前半7分、帝京は筑波陣深くの相手ボールのスクラムをワンプッシュ。こぼれたボールをSH流キャプテンが拾って先制する。「FWの顔を見たら、押すことを確信したので、反応しました。FWのトライです」。21分には、FW陣が密集サイドを波状攻撃してゴールラインに迫り、ここに固執することなくBKに展開すると、FB森谷がボールをキャッチする前に外側に開いてタックルをかわしながらボールを受け、右中間にトライ。25分には、ターンオーバーからボールを展開し、NO8河口がループプレーでボールをつなぎ、HO坂手、WTB磯田とパスが渡ってトライ。21-0とした。

河口へのパスのとき、その内側にはFB森谷も走り込んでおり、このプレーを岩出監督は「オプションのひとつ。FWもそういうプレーができるようになったんですよ」と振り返る。この日、帝京は、16回ものハンドリングエラー(JSPORTSのカウント)を犯したのだが、そのほとんどがディフェンスの穴を見つけた時のパスミスや、タイミングの合わないキャッチミスだった。いくつかのオプションを持ちながら臨機応変にボールを動かしていたからこそのミスとも言える。そのミスも、ブレイクダウンのターンオーバーでほぼボールを取り戻していた。

後半7分、筑波WTB福岡堅樹がトライを返し、21-7となったが、拮抗したのはこの時間帯だけ。14分には、SH流がPKから速攻を仕掛け、1年生WTB尾崎が福岡をカットインでかわすと、右に左にステップを踏みながら右中間にトライ。「あれで大勢が決まりましたね」(岩出監督)という値千金の得点だった。

選手権史上初の6連覇。V1からV3はディフェンシブな試合で「つまらない」という批判も多かったが、V4、V5は鉄壁のディフェンスを維持しながら、よくボールが動くようになり、V6は、ハンドリングエラーを連発しながら、ボールを動かすスピードで圧倒しての大勝。この流れで行けば、来季はさらにプレーの精度と判断力が高まることになる。V7への意識について、報道陣に問われた岩出監督は「3年生以下の選手は、次は自分達がと思っているでしょう。高いモチベーションで練習してくれると思います」と話した。着実な歩みは止まらない。

6連覇は偉業である。不断の努力に敬意を表したい。7連覇の可能性も大いにある。もっと言えば、10連覇も狙える組織と戦力である。誰でも分かることだが、このチームに勝つには即席の強化では無理だ。もちろん、帝京が足元をすくわれる可能性はいつだってあるのだが、地力で互角に戦うには、長期的視野に立って強化の設計図を書き、時間をかけて実績を積み上げるしかない。確かな目標があるというのは良いことだ。それぞれのチームが独自性を持って追いかけてほしいと思う。

■試合結果
東京・味の素スタジアム
帝京大学○50-7●筑波大学(前半21-0)

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高校大会決勝結果

東大阪市の近鉄花園ラグビー場で、昨年12月27日から開催されていた全国高校大会は、1月7日、決勝戦が行われ、東福岡高校(福岡県)が御所実業(奈良県)を破り、3年ぶり5度目の頂点に立った。

その戦いぶりは「強い」の一言につきた。準決勝では尾道(広島県)の前に出るディフェンスに苦しんだが、後半は修正して40得点。決勝の御所実業を相手には、最大の強みである「コンタクト」で立ち上がりから御所実業を圧倒し、SH古賀駿汰、SO松尾将太郎が自在にパスを振り分け、CTB萩原蓮の先制トライを手始めに、前半だけで6トライを畳み掛けた。

御所実業もディフェンスで前に出るプランだったのだが、序盤にコンタクトで劣勢になったことで前に出られなくなり、ボールキャリアへのプレッシャーが中途半端になった。こうなると、身体能力もランニングスキルも高い東福岡を止めるのは難しい。モールから吉川浩貴キャプテンが1トライを返すにとどまった。「ディフェンスからボールを奪い、モールで攻める。いつも通りのラグビーをしようとしましたが、御所のラグビーができませんでした」(吉川キャプテン)。5試合を戦い抜き、準優勝の賞状を受け取る際には涙があふれ出た。

決勝戦の57-5は、大会最多得点、大会最多得点差を更新するものだった。東福岡は、春の選抜大会決勝でも62-10という圧勝で、夏の7人制大会と合わせ、圧倒的な強さで高校の全国タイトル三冠に輝いた。「選手達には、この場所に連れて来てもらって、ありがとうございます、と言いたい」と藤田雄一郎監督。「得点は彼らが60分間走り続けた結果。よくやってくれたと思います」。名将・谷崎重幸監督の後継者としてチームを率いて3回目の挑戦で頂点に立ち、感慨深げだった。古川聖人キャプテンはバックスタンドのサポーターに「このチームのキャプテンで幸せでした」と感謝を述べ、懸命に涙をこらえた。報道陣から最多得点について問われ、「能力の高い選手達が、地道に努力を重ねた結果です」と、各選手が日本一になるために努力を怠らなかったことを強調した。

日本一という高い志を共有する選手達が努力してたどり着いた頂点。表彰式後も、まずは御所実業の選手達と握手し、竹田監督への挨拶の後、バックスタンドで声援を送った仲間の前で喜びを爆発させたのも立派だった。最後は笑顔で御所実業の選手達と記念写真に収まっていた。

■全国高校大会決勝戦結果
東福岡○57-5●御所実業(前半40-0)

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高校決勝PV&記念品プレゼントのお知らせ

7日は、全国高校ラグビー大会決勝戦。春の選抜大会、夏の7人制大会、そして冬の花園と全国三冠を狙う東福岡と、悲願の初優勝をめざす御所実業の対戦。互いに高校レベルでは卓越したスキルと判断力を持つ。面白い試合になることは間違いないだろう。10日は大学選手権決勝戦、11日はトップリーグ・セカンドステージ最終節と、見逃せない試合が続く。

さて、1月7日(水)に行われる全国高校大会決勝戦では、バックスタンドで観戦する高校生以下の生徒・子供たちを対象に抽選で記念品がプレゼントされる。抽選券(整理券)は当日、バックスタンド入口で配布、当選番号の発表は決勝戦ハーフタイム時に行われる予定。

【記念品】
1:大会使用ラグビーボール
2:トップリーグ各チームのオリジナルグッズ
3:スズキ、セプター、ミズノ、アシックス、シルバーファーン
各社提供の大会記念グッズ など

そして、関西協会が高校決勝戦のPVを作成。ぜひ、ご覧ください。
▼1月7日 決勝 PV
https://www.youtube.com/watch?v=fx51D7tENlE

▼決勝戦の記念品をプレゼントの詳細はこちら!
http://rugby-kansai.or.jp/?p=7929

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全国高校大会・準決勝結果

1月5日は全国高校大会の準決勝が行われた。東大阪市の花園ラグビー場は晴天に恵まれ、無風状態で好コンディションに恵まれた。

第1試合は、御所実業(奈良)と京都成章の対戦。これまで花園では3度戦って、1勝1敗1分けというまったく五分の星。試合のない時期は週に一度くらいの頻度で合同練習をしているという間柄の対戦だった。僅差勝負が予想されたのだが、御所実業はSH吉川浩貴を軸に判断よく、ボールを動かし、機を見てモールを押し込むなど、臨機応変なプレーで防御を崩し、前半を14-0とリード。京都成章もよく前に出るディフェンスで健闘したが、後半も御所実業が着々と加点して、40-14で勝利した。成章にとっては、キャプテンのNO8呉季依典(ご・きえのり)が開始5分で膝を痛めて退場したのが痛かった。本人も無念だったろう。

御所実業は準々決勝でSO矢澤が脳震とうのため欠場したが、1年生SO北村将大を全員でカバーし、北村も安定感あるプレーぶりで大きなミスなくボールを運んだ。「FWががんばってカバーしてくれた。ディフェンスも上出来だったと思います」と竹田寛行監督。決勝に向けて吉川キャプテンは、「自分達のラグビーをやるだけ」とコメントした。

第2試合は尾道が激しく前に出るディフェンスで東福岡を苦しめた。尾道はモールからトライもあげ、前半を12-12で食らいつく。後半に入ると、東福岡がまずFWでがつがつと前に出てからボールを展開するようになり、次第にスペースができはじめる。16分、SO松尾将太郎が小刻みなステップワークで防御を崩し、左タッチライン際をWTB岩佐賢人が駆け抜けて、中央にトライ。19-12とリードし、その後、得点を重ねて突き放した。「さすが尾道高校。こういう展開は想定していましたが、ものすごかった。前半、選手がよく我慢したと思います」と、東福岡の藤田雄一郎監督は相手を称え、自チームの我慢を勝因にあげた。

これで決勝は、Aシードの東福岡とBシードの御所実業という顔合わせとなった。東福岡が優勝した春の選抜大会には御所実業が出場できなかったので対戦はないが、夏の全国7人制大会の決勝戦はこのカードだった。東福岡は初の高校三冠、御所実業は初の日本一を狙う。

■全国高校大会・準決勝結果
御所実業○40-14●京都成章(前半14-0)
尾道●12-40○東福岡(前半12-12)

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トップリーグ2S第6節結果

1月4日、ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015セカンドステージ 第6節の6試合が結果により、パナソニック ワイルドナイツが勝点29でグループAで4位以上が確定となり、グループA上位4チームに出場権が与えられるプレーオフトーナメント LIXILCUP 2015への出場が決定した。パナソニックは、8季連続のプレーオフトーナメント進出。

僕は大阪市のヤンマースタジアム長居で、トップリーグ・セカンドステージ第6節の解説をした。第1試合では、グループB5位のNTTドコモレッドハリケーンズが3位のクボタスピアーズを破った。SOリアン・フィルヨーンが得意のロングキックだけでなく、パスとランでもボールを動かし、FWもFLスティーブン・セテファノが何度もゲインラインを突破し、スクラム、ラインアウトも安定していた。何より、一人目のタックラーが相手の動きを止め、2人目がボールに絡んで、クボタのボール出しを遅らせていたのは印象的だった。

クボタ、ドコモともに、日本選手権ワイルドカードトーナメントに進出するグループB4位以内に可能性を残している。最終節が勝負である。

第2試合では、グループAの神戸製鋼コベルコスティーラーズとトヨタ自動車ヴェルブリッツが前半から僅差勝負を繰り広げたが、17-7で迎えた後半23分、SH佐藤貴志の突破からFL前川鐘平がトライし、24-7とし、WTB山下楽平がトライを追加。終盤に突き放した。キック戦略がいまひとつ上手く機能しなかった点について、ギャリー・ゴールドヘッドコーチは、「トヨタは、4人の選手を後ろに下げていた。そういう難しいシチュエーションでのキッキングプレーだったが、悪くなかったと思う。できれば、もう少し相手陣深くでのセットプレーが欲しかったのですが」と、なんとか勝利に結びつけたことを評価していた。

プレーオフトーナメント進出枠のトップ4争いは、パナソニック、神戸製鋼、東芝、ヤマハ発動機、サントリーの5チームに絞られたことになる。

■トップリーグ・セカンドステージ第6節結果
東京・秩父宮ラグビー場
東芝ブレイブルーパス●28-29○ヤマハ発動機ジュビロ(前半7-19)
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス●17-18○サントリーサンゴリアス(前半14-13)
三重・三重交通G スポーツの杜サッカー・ラグビー場
豊田自動織機シャトルズ●17-40○近鉄ライナーズ(前半10-12)
福岡・グローバルスタジアム
宗像サニックスブルース○24-10●コカ・コーラレッドスパークス(前半17-5)
東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場
リコーブラックラムズ○16-3●NECグリーンロケッツ(前半10-3)
パナソニック ワイルドナイツ○38-13●キヤノンイーグルス(前半13-13)
大阪・ヤンマースタジアム長居
NTTドコモレッドハリケーンズ○42-15●クボタスピアーズ(前半20-15)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○34-7●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-7)

追記◎リコー対NEC戦で谷口かずひとレフリー(日本協会A1級)のトップリーグのリーグ戦でのレフリー担当試合が、トップリーグ史上初となる通算100試合となった。また、西浦達吉選手(コカ・コーラレッドスパークス)、菅藤友選手(宗像サニックスブルース)がリーグ戦100試合出場を達成している。

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