November 21, 2009

カナダ第2戦結果

21日は、日本代表対カナダ代表の第2戦が秩父宮ラグビー場で行われた。観衆は、10,175人。仙台の第1戦では大勝した日本だったが、この日はカナダ代表もブレイクダウン(ボール争奪戦)で激しく圧力をかけ、日本の連続攻撃を寸断した。

それでも日本は、前半9分、CTBトゥプアイレイの突破から紙一重のパスがFB有賀にわたって先制トライ。20分には、ラックからPR畠山がトライ、12−3と前半をリード。後半はディフェンスの時間が長くなったが、NO8菊谷の突破からFLリーチ、ウェブのインターセプトから交代出場のWTB五郎丸が右隅に飛び込んだ。最終的には、27−6と、カナダをノートライに押さえての勝利だった。

WTB遠藤が膝を痛め、FB有賀も腰を強打し、途中退場となったのは残念だったが、LO眞壁、HO木津が途中出場で初キャップを得ることに。

「カナダにラックで大きな圧力をかけられました。スピード感あるワイド展開をしたかったのですが、阻止されてしまいました。ただ、選手はあきらめずに我々のプランをまっとうしてくれました。特にディフェンスは良かった。今後は、さらにフィットネスレベル、ラック、ラインアウトのテクニックを高めていきたい」(ジョン・カーワンヘッドコーチ)

菊谷キャプテンは「ラインアウトを修正しきれず、反則を犯して敵陣にも入れなかった。課題の多く残った試合でした。今後は、日本代表でやろうとしていることを身体に染みつかせていきたいと思います」と冷静に振り返った。

カナダの代表のキーラン・クローリーヘッドコーチは厳しい表情。「残念です。スクラム、ラインアウトはまずまずの出来ですが、我々がやろうとするプレーはできませんでした。日本がよく戦ったということです」

追記◎21日の12:00ちょっと前、リブロ青山店でサイン会開始。待っていらっしゃる方がいて、あれ?と思ったら、11:30よりサイン会、と書いた紙が? 待たれた方ごめんなさい。その後、80人以上の方に来ていただき、ほんとに嬉しかったです。ありがとうございました。ブログでしつこく告知したから、みなさん気を使ったいただいたのかも。あと、外苑前の交差点でラグマガの田村編集長も看板もって頑張ってくれました。ありがとうございました。

愛好的観劇日記◎ジパングステージ(ZIPANGU Stage vol.33)『アワード』を見てきた。作・演出=今石千秋。日本で最も権威を持つ文学賞の授賞式。その晴れやかな式典会場から突如、受賞作家が姿を消した!『ブンガク』というヤツにバカバカしくもせつない人間模様が交錯する痛快、文学コメディ! というわけで、楽しい舞台。大好きな劇団の芝居はいつも元気が出る。ゆるみちゃん、最高。11月20(金)〜22(日) 新宿シアターサンモールで公演中。

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November 15, 2009

カナダ代表第1戦結果

出版トークイベントの余韻に浸りつつ、日曜日の朝は仙台に向かった。東京駅で実況担当の土居さんと合流し、約2時間電車に揺られ熟睡した。ユアテックスタジアムの最寄り駅に到着すると、強風で試合が心配になったが、実際には風は大きくは影響しなかった。

2007年ワールドカップ以来の日本代表対カナダ代表戦。キックオフ直後は、互いの激しいコンタクトとカナダ選手の個々の力強い突進が目を引いたが、次第に展開は日本ペースになった。「グラウンドの横幅をいっぱいに使ったラグビーをしたい」と菊谷キャプテンが話していた通り、日本代表はボールを大きく動かしてチャンスを作り、8分、ゴール前のモールからFLリーチがインゴール右隅に先制トライ。ラインアウトは苦しんだが、他の局面では日本代表が優位に立ち、WTB小野澤らが何度も快走して見せ場を作った。

前半37分、カナダボールのスクラムを押し込んでボールを奪うと、NO8菊谷キャプテンが左中間にトライ。前半終了間際にもFB有賀がトライを加え、前半で25-3とリードして完全に優位に立った。後半には、交代出場のCTBトゥプアイレイ、SOアレジも活躍し、初キャップのHO堀江もトライをあげるなど、日本のいいところが随所に出て、最終的には46-8という快勝だった。

「いいスタートが切れてハッピーです。目指すプレーのシステムも上手くいったし、ターンオーバーやルースボールをマイボールにした後のリアクションも良かった」と、日本代表のカーワンヘッドコーチ。菊谷キャプテンは、「メンバーが変わっても、スキルの差が無くなってきている」と、日本代表が選手層が厚くなっていることに手応えをつかんでいた。

日本代表は対カナダ戦最多得点。「日本はパシフィックネーションズカップで、ジュニア・オールブラックスやサモア、フィジーなどと戦ってレベルを上げている。トップリーグでの戦いも選手のレベルを上げているのだろう」とカナダ代表のクローリーヘッドコーチ。キャプテンのHOリオダンも、「日本はコンタクトエリアのプレーがすごく伸びている」と日本の成長を認めていた。

ただし、今回のカナダは新旧交代期でもあるのだが、明らかに調整不足。このあとの1週間で大きく修正してくるだろう。21日の試合も同じだと思ってはいけない。日本もさらにチーム力をアップさせて連勝を目指してもらいたい。

◎日本代表対カナダ代表第1戦結果
日本代表○46-8●カナダ代表(前半25-3)

追記◎JSPORTSが、ラグビーワールドカップ2011年ニュージーランド大会の日本国内におけるオールメディアの独占放送権(地上波、BS、CS、ネット、モバイル等)を獲得し、全48試合を中継することが決定した。

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November 07, 2009

日本代表セレクションマッチ

7日の土曜日は熊谷ラグビー場だった。まずは、全国高校大会埼玉県予選の準決勝を見る。浦和は正智深谷の攻撃に低いタックルで対抗しての勝利に感動。しかし、肩を落とす正智深谷の選手を見ながら、このチームはこれで最後なんだと再認識して複雑な気持ちになった。もう一試合は、深谷が慶應志木に快勝。スピード豊かな攻撃は目を見張るものがあった。決勝戦は、14日、午後2時より行われる。

2時50分からは日本代表スコッドセレクションマッチ。負傷など諸事情で欠場した選手を除く41名が代表の座をかけて戦った。当初は、代表入りに可能性の高いAチームと、チャンレンジャー側のBチームに分ける考えだったが、負傷者が多いこともあって実力接近のチーム分けになった。それでも、やや上だろうと思われたAチームが大苦戦したのは、BチームFLオライリーのブレイクダウンでの働きがあってこそ。10回以上ターンオーバーに絡んだのではないか。彼のボール奪取からパスをつないでのトライもあり、働きぶりは際立っていた。

点の取り合いになったのは各選手がアグレッシブに攻めたからなのだが、トップリーグで好調だった選手を集めただけあって、それぞれに持ち味を出していた。Aチームでは、PR川俣が左右のPRで実力を発揮し、FB有賀は重心の低い走りで何度もゲインラインを突破。WTB五郎丸もパワフルなランニングで2トライをあげるなど活躍。途中出場のFL金栄釱も、激しいタックル、突進で目立っていた。

健闘したBチームでは、CTB今村が卓越したスピードでディフェンダーを置き去りにし、WTB北川智規も快足ぶりを見せつけて2トライ。SO入江が上手いゲームコントロールを見せ、後半投入されたSO山中も防御の裏に出るスピード、ロングパスともに代表レベルでも十分に通用するプレーを披露し大いにアピールしていた。

◎ジョン・カーワンヘッドコーチ
「ハッピーな試合だった。それは、今晩のセレクションが厳しくなったという意味です。今夜は眠れないかもしれない。セレクションに関しては、コンビネーションを考えて、どのコンビがベストかを見極めて判断していきます」

確かに、各選手が持ち味を出したことで、ここから26名を選ぶのは難しい作業だろう。これまで大舞台で実績を残してきた選手、たとえば菊谷、小野澤、遠藤、ニコラスらは、コンディションが悪かったのでセレクションマッチには出ていないが怪我の状態次第で選出されるだろう。お母さんが亡くなられてトンガに帰っている龍コリニアシもまもなく合流の予定だ。

カーワンHCは、報道陣にどのポジションが難しいか問われて「ルースFW(第三列)、SO、CTB、WTB…」と困った顔をしていたが、こうなると2011年のワールドカップに向けて必要な選手に加え、カナダに勝つためにどの組み合わせがいいか、という選び方しかない気がする。報道陣からは、26名の中に少しでも将来を見据えた選考をする可能性は?という問いもあったのだが、「いい質問ですね。そのあたりも今晩考えます」と言っていた。このあたりは、SO山中の存在があってこそ、という気がした。

能力の高さを見せたSO山中は、当然ながら報道陣に囲まれた。「周囲のレベルが高くて、安心してパスも出せる。この一週間楽しかったです。日本代表に入りたい気持ちがより高まりました。帝京大戦で出来が悪かったのですが、レベルの高いジャパンの人たちにいろんな話を聞くことができて良かったです。細かいところも成長できたと思います。もし選ばれた場合、中竹監督には日本代表を優先するように言われているので、早慶戦はリザーブでいきたいです(笑)」。最後はジョーク混じりで報道陣を笑わせた。26名に入った場合は、11月21日のテストマッチまで拘束されるので、23日の早慶戦については、先発は無理だけどリザーブには入れてほしいなぁ、っていう感じの気持ちで出た言葉かな? ただし「もし選ばれたらですけど」と謙虚に繰り返していた。

代表決定は、8日午後になる予定。

◎セレクションマッチ結果
チームA○45(前半4T4G、後半3T1G) -43● チームB(前半4T2G、後半3T2G)
(前半28-24)

◆チームAメンバー
1.川俣直樹、2.堀江翔太、3.畠山健介、4.眞壁伸弥、5.北川俊澄(キャプテン)、6.マイケル・リーチ、7.タウファ統悦、8.豊田真人、9.田中史朗、10.ショーン・ウェブ、11.三宅敬、12.アリシ・トゥプアイレイ、13.平浩二、14.五郎丸歩、15.有賀剛
◇入替
前半:33分 6.リーチ→金栄釱(キム・ヨンデ)
後半:0分 9.田中→吉田朋生、3.畠山→平島久照、10.ウェブ→ジェームズ・アレジ、5.北川俊→大野均
後半:7分 2.堀江→安江祥光
後半:29分 吉田朋生→後藤翔太

◆チームBメンバー
1.仲村慎祐、2.青木佑輔(キャプテン)、3.山下裕史、4.北川勇次、5.ダニエル・ケート、6.谷口到、7.フィリップ・オライリー、8.竹本隼太郎、9.後藤翔太、10.入江順和、11.北川智規、12.金澤良、13.今村雄太、14.長友泰憲、15.松下馨
◇入替
前半:14分 2.青木 →木津武士
後半:0分 1.仲村→久保知大、9.後藤→矢富勇毅、6.谷口→シオネ・バツベイ
後半:6分 10.入江→山中亮平
後半:22分 13.今村→10.入江
後半:33分 4.北川勇→6.谷口

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November 03, 2009

法政vs関東学院結果

11月3日は、秩父宮ラグビー場のバックスタンドにいた。関東大学リーグ1部の法政大学対関東学院大学の一戦を取材するためだ。知人と一緒に観る予定だったのだが、偶然会った知り合い(法政OBと関東学院OB)も合流しての楽しい観戦になった。

法政やや有利の下馬評だったが、立ち上がりから関東学院がブレイクダウンで激しくプレッシャーをかけ、法政のボール出しを乱し、試合は互角の展開に。6分、関東学院が攻め込んだラックらSH大島が右サイドに持ち出して先制トライをあげると、法政もSO文字がPGを返す。25分には、関東学院がカウンターアタックで抜け出し、CTB三輪がトライして10−3。前半終了間際には、ようやく素速いテンポの攻撃が出た法政が、左右にボールを散らして最後はWTB渡辺が右中間に飛び込み、13−10と逆転して前半を終了した。

後半は、法政が優位に立ったが、ゴール前のPG機を狙わず、攻めてはミスでチャンスをつぶして切り替えされる繰り返し。逆に関東学院は攻め込んだときには最低でも3点は獲得して、次第にリードを広げた。終了間際には、FWがモールを押し込んで、26−13として、法政から4年ぶりの勝利をあげた。

法政の文字キャプテンは、「自分のゲームプランのミスです」と、勝負どころのPGを狙わず、攻めた判断を振り返った。駒井監督は、「セットでもっとプレッシャーをかけられると思っていた。フェイズを重ねて外で勝負したかったが、それをやらせてもらえなかった。心のスキがあったかもしれない」と、予想以上の関東学院のプレッシャーに、選手達が冷静さを失ったことを振り返った。

試合の流れからして、後半、ゴール前で4度あったPGチャンスを狙っていれば法政が勝った可能性は高い。関東学院は反則が多かった。そこで苦しんでいたのだから、スコアを重ねればさらに追い込めたはず。そこを攻めたあたりに、相手を甘く見た感があった。文字キャプテンが悔いるのも当然かもしれない。ただし、法政は弱くない。この試合をどう総括するかが問題だろう。

一方、関東学院は安藤キャプテンが「きょうは気持ちで勝った」と語ったように、ラック、モールでのファイトで圧力をかけ続けた。桜井監督は、「ディフェンスは今季最高の出来、BKのアタックも前に持っていく力があった。後ろからのサポートもよくなった。選手をほめてあげたい」と笑顔だった。関東にとってこの勝利は大きいし、このチームが力を上げてくると、大学選手権の優勝争いはさらに混沌とする。関東大学リーグ戦は、東海、関東学院、法政がトップ3で争っているが、この順位次第で、大学選手権の1回戦でまた思わぬ好カードが出てきそうだ。

東海大学対関東学院大学戦は、11月14日である。

◎関東大学リーグ戦1部結果
法政大学●13−26○関東学院大学(前半13−10)

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November 01, 2009

明治対慶應結果

みなさん、コメントいっぱいありがとうございます。

この1週間、アクセス件数がぐっと増え、ブレディスローカップへの関心が日増しに高まっているのを感じた。オールブラックスのグレアム・ヘンリー監督が「70%の出来」と語った通り、ベストのパフォーマンスではなかった。しかし、世界のトッププレーヤーの動きを多くのファン、そして若い選手達が目の当たりにできたことの価値は計り知れない。ミスはあったが、トップ選手でもプレッシャーが強ければミスはする。しかも、そのプレッシャーの素速さ、強さは半端なものではなかった。特にFW前5人の運動量、反応の速さ、いいもの見た気がする。

この両チームとこれから10年間で互角に戦える日本代表にならなくてはいけないと思うと、選手でも監督でもないが気合いが入る。運営に携わった関係者も試行錯誤あり、ヘトヘトになったはず。トップチームが2つ来日して1試合するだけで、これほど大変なのだから、ワールドカップが来るということがいかに大変か。今回の手応えや反省点を生かしつつ、2019年に向けて準備をしていかなくてはいけない。日本ラグビーにとってあらゆる意味で歴史的な試合だった。

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さて、僕は日曜日、東京タワーのジャイアントボールへマオリ文化の体験イベントに行ってきた。昨日の試合を見たファンの方も多く、言葉を交わすこともできた。ボールの周辺では、たぶんラグビーファンではないけど記念撮影している人が多かった。少しでも関心を持つ人が増えれば嬉しいなぁ。一般公開は11月3日まで。詳細はコチラ

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その後、秩父宮ラグビー場へ。関東大学対抗戦の明治大学対慶應義塾大学の全勝対決を取材するためだ。観客数は11,353人。前日の早稲田大学対帝京大学の11,044人を僅かに上回った。銀杏並木、こんな感じである。

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きょうは強い風が吹いていたため、キック処理が難しく、パスもぶれることが多かった。前半は明治のキック処理のもたつきに乗じて慶應のCTB増田が2トライして、12-0と慶應リードで折り返した。

後半開始早々には、慶應がFL松本キャプテンがラインアウトから抜けだし、最後はHO金子がトライ。5分に明治がインターセプトからトライを返したが、明治の得点はこれのみ。あとはスクラムでも優位に立った慶應が着々と加点した。一対一の局面では明治も優位に立てるのだが、組織では慶應に圧倒された。明治の吉田義人監督は「くやしいです。でも、いいところもあった。面でディフェンスはできるようになったし、前へのプレッシャーもかけられた。最終的には総合力で勝つようにチームを仕上げていきます」と語り、現時点では慶應のほうが力が上であることを認めた。

慶應の林雅人監督は「前半、トスに勝って風下を選び後半にかけた。セットからしっかりとトライをとる組み立てはできなかったが、アンストラクチャーの中でよく頑張った。インターセプトのトライはシリアスに考えていません」と嬉しそうだった。本当は明治用のプランを準備していたのだが、春、夏の対戦時から明治がまったく違うディフェンスをしてきたので、「10分でプランは捨て、いつもの戦い方に戻しました。その中で選手がしっかり対応してくれた」と不測の事態に対応力の出てきた選手を称えた。

松本キャプテンは、「成蹊大戦でミスタックルが多く、きょうはタックルが課題でした。そういう意味では良かったです。FWでトライが獲れたことも収穫です」と、いつも通り冷静に振り返っていた。

慶應は着々とチームを仕上げている感じだ。明治はシーズン終盤までにどこまで仕上げられるか未知数。明治は、11月8日に筑波と、慶應は23日に早稲田と戦う。両方、面白い試合になりそうだ。

◎関東学大学対抗戦A結果
明治大学●5-39○慶應義塾大学(前半0-12)

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October 31, 2009

ブレディスローカップ東京結果

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午後5時20分、セレモニー開始。待ちきれない観客席がウェーブを始める。IRBのベルナール・ラパセ会長から挨拶があった。10年後、2019年ワールドカップ日本開催、そしてこの日行われるブレディスローカップへの期待が語られた。続いて、ジョナー・ロムー氏が登場すると大歓声が。「2019年のワールドカップ日本開催おめでとうございます。きょうは最高の舞台を楽しんでください。(中略)アリガトゴザイマシタ」。日本ラグビー協会の森喜朗会長は「大変なことになりました。この試合が日本で行われることになるなんて、夢にも思っていなかったのですが、実現しました。(中略)これからも日本ラグビーをぜひご支援ください」と語った。

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キックオフ直後から両者のタックルの激しさ、反応の早さ、ハンドリングスキルの巧みさで客席は何度も沸いた。立ち上がりはブレイクダウン(ボール争奪戦)でワラビーズが圧力をかけたが、オールブラックスも次第に盛り返した。ギタウ、カーターの両SOが互いにPGを決め合って6-3とワラビーズがリードして迎えた前半20分、オールブラックスは、ドネリー、マコウ、ムリアイナらが見事にパスをつなぎ、最後はWTBシヴィヴァトゥが左隅に飛び込む。ゴールも成功して10-6と逆転。その後、PGを決め合うもペースはオールブラックスに傾くかと思われた。しかし、34分、ワラビーズはSHゲニアの好判断のロングパスからWTBハインズが右コーナーぎりぎりにトライし、16-13と逆転に成功する。

ハーフタイム。観客数が44,030人の発表。聖火台の周辺は少し空席があったがあとは概ね埋まっていた。

後半開始まもなくオールブラックスWTBジェーンのオフロードパスからCTBスミスが右中間にトライして、20-16とゲームは二転三転する展開に。ワラビーズもなんとか7点差として残り10分、ここからはワラビーズの反則が多くなり、SOカーターがPGを次々に決めた。アシュリークーパーのカウンターアタックなどで何度かチャンスを作ったワラビーズだが、ミスでそれを生かせなかった。

後半、ジョージ・スミスが登場すると大歓声が起こるなど、海外ラグビーのスター選手達が日本でも浸透していることを感じさせる反応も多かった。ワラビーズがよくスコアを離されずついていったが、やはりゲームメイカーのインサイドCTBベーリック・バーンズの欠場は痛かった。オールブラックスのディフェンスに与えるプレッシャーが足りなかった気がする。

東京での初開催。よく仕事をするソーンや、マコウの流れを変えるプレー、ギタウの切れ、ゲニアの運動能力の高いプレーなどなど、素晴らしいプレーは山のようにあった。

試合後の会見。ワラビーズは、エルソム主将、ディーンズ監督、ギニア、ギタウの2選手が出てきたが、みな、敗戦に厳しい表情だった。
「敵陣22mライン内に入ったところでミスをするなど、チャンスを生かせなかった。後半も我慢強く戦えたが、細かいパスが通らずボールをキープできませんでした」(ギタウ)
「ブレイクダウンは以前より良くなっていたが、セットピースでプレッシャーをかけることができなかった。改善したい。しかし、観衆の熱心さには心を打たれました」(ディーンズ監督)

オールブラックスは、ヘンリー監督、ハンセン、スミス両コーチに、マコウ主将が出席。「結果は満足ですが、まだ70%くらいの出来で課題が多いのは確かです。きょうのワラビーズは我々にプレッシャーを与えました。その中で今年4連勝できたことは素晴らしい。この後のツアーに勢いがつくと思います」(ヘンリー監督)

日本の観衆に対する質問について。
「大観衆の前でプレーできたことは素晴らしい。黒いジャージを着ているファンも多く、嬉しかったです。良いラグビーのプレー、スピリットも見せることができました。日本のファンのみなさんにも楽しんでもらえたと思います」(マコウ主将)

「オールブラックスのサポーターがこんなにたくさん日本に住んでいるとは知りませんでした。素晴らしい試合を見てもらえて良かった。日本でのラグビー人気がさらに高まれば嬉しいです」(ヘンリー監督)

◎ブレディスローカップ東京結果
ニュージーランド代表オールブラックス○32-19●オーストラリア代表ワラビーズ(前半13-16)

関東大学対抗戦◎この試合の前、秩父宮ラグビー場で早大対帝京大の試合を取材した。素速い展開を目指したはずの早大だが、ブレイクダウンで再三ターンオーバーを許すなど、帝京大の粘り強い防御の前に攻撃が継続できず。双方ノートライのまま、6-3で早大が競り勝った。
「タイトなゲームで力を出し切れなかったが、粘り強いタックル、アタックはできたと思う」と帝京大の野口主将。早大の中竹監督は勝ちはしたものの、「終始受けてしまい、やりたいことが何も出来ない0点に近いゲーム内容でした。ボールを展開しないと早稲田のラグビーにならない」と厳しいコメント。その言葉通り、両チームともキックが多く、もっともっとボールを動かしてチャレンジしてほしかった気がした。

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October 26, 2009

天理大、いいね。

日曜日は、近鉄花園ラグビー場で関西大学Aリーグの試合を取材した。天理大対摂南大、関西学院大対大阪産大である。早い時間に東京に戻らなければならず、2試合目が半分くらいしかみられなかったのだが、今季初観戦となった関西大学ラグビーを楽しませてもらった。

天理大と摂南大は、立ち上がりから摂南大が攻め続け、前半8分、ボールを右、左とワイドに展開し、NO8イオンギが3人とタックラーを弾き飛ばして左中間にトライ。その後もよく攻めたが、天理大の粘り強いディフェンス網に次第に勢いが失われていった。天理大は、CTB立川を軸にディフェンスラインに接近してのフラットなパスや、タックルされながらのオフロードパスなどで防御を破り、次第に点差を広げた。天理FWは小さいがよく動く。ディフェンスラインの押し上げも速く、タックルもいい。

ただし、HO立川直道、CTB立川理道の兄弟が相次いで足を痛めて退場し、「よく我慢して勝ちましたが、代償は大きかった」と小松監督の表情を曇らせていた。スタッフの肩を借りなければ歩けない、ちょっと心配な退場の仕方だった。11月22日からの上位陣との三連戦に間に合うかどうか、気になるところ。

摂南大もイオンギだけでなく、FL高田のアグレッシブな突進やWTB平良のキレのいいステップなどもあって見せ場をたくさん作った。勢いのあるチームだ。

第2試合は、関西学院大がFL西川、WTB長野、FB小樋山らが気持ちよく駆け回り、前半からトライを量産して、62得点。淀みなくボールをつないだ。大阪産大は留学生2人が怪我で欠場し、攻守の核を欠いて苦しい戦いになった。

それぞれに特徴があり、関西リーグが面白い、という知人の話が分かった気がした。

◎関西大学Aリーグ結果(25日)
天理大○31−15●摂南大(前半14−5)
関西学院大○109−7●大阪産業大(前半62−0)

トップリーグは第7節を終了し、1位三洋電機(勝点33)、2位サントリー(31)、3位東芝(27)、4位神戸製鋼(21)がトップ4。そして、5位のヤマハ発動機、6位クボタ、7位トヨタ自動車が勝点20で並んでいる。プレーオフ進出枠の4位争いは熾烈だ。トライ王争いは、三洋の北川が8トライで単独首位に立っている。

◎トップリーグ第7節結果(25日)
コカ・コーラウエスト●22−55○東芝(前半10−31)

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October 24, 2009

TL第7節24日の結果

土曜日は東大阪市の花園ラグビー場だった。JSPORTSで、トップリーグ第7節の近鉄ライナーズ対NECグリーンロケッツの解説をするためだ。第1試合は、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対ヤマハ発動機ジュビロの対戦。この試合は、不振だったヤマハの調子が上向いてきたことを強烈に印象づけるものだった。神戸製鋼の連続攻撃を粘り強いディフェンスで止め、ターンオーバーで切り返す。この日、大活躍のSH矢富が約60mを走りきったトライはその象徴。以降も神戸製鋼の猛反撃を止めきって勝利をあげた。

マンオブザマッチは、SH矢富。3トライをあげたWTB津高が、トロフィーを持った矢富の前でコケていたのは笑えるシーンだった。

第2試合は、ともにまだ1勝しかあげられずに苦しむ両チームの対戦だった。試合前、NECのコーチのグレン・マーシュさんと言葉をかわした。「敗因はシンプルなんです。ミスが多い、ブレイクダウンが弱い、いつもミスからトライを奪われる」と話していた。そして、もう一つの課題は、後半20分過ぎにパフォーマンスが落ちること。しかし、この日のNECはFLラトゥを筆頭にアグレッシブに戦い、FB吉廣のトライなどで17-0とリード。後半も今季初先発のFL権丈のトライで24-5とリードを広げ、残り時間10分を迎えた。一方の近鉄はここまでミスを連発し、ラインアウトも安定せず、苦しみ抜いていた。

しかし、NECの課題である終盤のパフォーマンス低下がここで露呈してしまう。後半投入されたSH佐久間のテンポの速いパスワークもあって攻撃にリズムの出た近鉄は、開き直って自陣深くから次々にボールをつなぐ。スコアはあっという間に24-19に。そして、残り時間をじっくり使って攻めようとしたNECだが、逆に近鉄の反撃を食らうことに。最後はゴール前のラックから左隅に近鉄HO重枝が飛び込んで同点。直後にブザーが鳴り、あとはSO大西のコンバージョンキックに勝利が委ねられた。左タッチライン際から思い切って右足を振り上げたボールは見事な軌道でゴールポストに吸い込まれた。客席を総立ちにさせる決勝ゴール。歓喜のライナーズが抱き合う横で、茫然自失のグリーンロケッツ。明暗がはっきり分かれた。何度も同じ事が繰り返されるNECを思うと、複雑な気分になった。

マンオブザマッチは大西将太郎。試合後に声をかけたら「おいしかったですね」と白い歯を見せていた。

他会場も含めての結果は以下の通り。
◎トップリーグ第7節結果(24日)
リコー○41-17●九州電力(前半27-17)
サントリー○21-16●クボタ(前半11-13)
ヤマハ発動機○32-20●神戸製鋼(前半18-13)
近鉄○26-24●NEC(前半0-17)
三洋電機○46-19●トヨタ自動車(前半24-5)
ホンダ●15-31○福岡サニックス(前半8-10)

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October 18, 2009

TL第6節18日の結果

Hakata1

日曜日は博多だった。JSPORTSでトップリーグ第6節を解説した。福岡空港から直行してレベルファイブスタジアムに到着すると、この快晴。これはお客さんが入る前のスタジアムである。きょうの観客は、4,054人(2試合目)だった。スタンドには日本代表のジョン・カーワンヘッドコーチの姿も。月曜日にカナダ戦に向けての日本代表が発表される。最後のチェックというところだろう。

第1試合は地元コカ・コーラウエストレッドスパークスがNECグリーンロケッツを迎え撃った。不振のNECだがこの日は立ち上がりからアグレッシブに攻めてCTBロビンスがゴールラインに迫り、ラックの左に走り込んだHO臼井が先制トライ。このあとも攻めの形は作れるのだが、パスミスなどでチャンスを生かせず。後半16分にコカ・コーラがCTBニールソンのトライで8-10と2点差に迫り、NECの攻撃を粘りのディフェンスで耐え、SO福田のロングタッチキックで陣地を挽回するとラインアウトからPR松尾がトライ、逆転するとそのまま逃げ切った。ブレイクダウン(ボール争奪戦)でNECに堂々渡り合うコカ・コーラの底力を見せた試合だった気がする。

第2試合は、地元九州電力キューデンヴォルテクスが神戸製鋼コベルコスティーラーズを迎え撃った。いまだ勝ち星のない九州電力だが、神戸製鋼は、WTB大畑、CTB今村が負傷欠場したうえ、FL林が体調不良で試合当日に、ベテラン伊藤剛臣と交代するアクシデント。しかし、スクラムの強さが窮地を救った。

九州電力はCTBアトキンソンの見事なロングパスから大きく攻め込み、WTB吉永がインゴールに駆け込むなど、少ないチャンスを生かして、前半終了間際まで14-5とリードを保った。しかし、神戸製鋼にゴール前のスクラムを再三押し込まれると反則を犯し、ペナルティトライの判定。2点差に迫られて後半を迎えることになった。

神戸製鋼の平尾総監督は「あれが大きかった」とターニングポイントを振り返った。後半は、自陣からなんとか陣地を挽回しようとする九州電力に圧力をかけ、ミスを誘ってはトライを重ねた。「後半の戦いが、前半からできないといけないのですが」と平尾総監督もほっとした表情だった。大畑は来週復帰予定。

敗れた九州電力の郷田監督は悔しさをにじませながら「来週はいい試合をします」と前を向いた。来週は秩父宮ラグビー場でリコーブラックラムズとの戦いとなる。

他会場の結果は以下の通り。この結果、1位三洋電機、2位サントリー、3位東芝、4位神戸製鋼となった。昨年のトップ4が順位を上げてきたというところ。ただし、8位のヤマハ発動機まで勝点は接近しており、毎節、順位の変動はありそうだ。

◎トップリーグ第6節結果(18日)
リコー●12-61○ヤマハ発動機(前半12-33)
ホンダ●23-48○クボタ(前半15-16)
コカ・コーラウエスト○18-13●NEC(前半3-7)
九州電力●22-43○神戸製鋼(前半14-12)
福岡サニックス●11-50○三洋電機(前半6-24)

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October 17, 2009

TL第6節17日の結果

土曜日は秩父宮ラグビー場だった。トップリーグ第6節、現在2位と3位の対戦とあって注目が集まったが、意外な大差に。立ち上がりはトヨタ自動車が勢いよく攻めて先制したが、あとは最後までサントリーペース。LO眞壁の豪快なトライあり、FB有賀の技ありのトライありで、次々にパスをつないだサントリーが9トライをあげて、60得点の大勝だった。

トヨタの麻田キャプテンは「サントリーは、ボールキャリアに対するプレッシャーの意識が高く、立ってしっかりボールを越えていくところも勉強になりました」と完敗を認めた。サントリーの佐々木キャプテンは、トヨタの強いプレーに最初は流れを失ったが、あとは自分たちのプレーがしっかりできた。激しく身体を当てにいったことが相手の体力を奪ったと思います」と大いに手応えを感じた様子。清宮監督も「調子のいいトヨタに対してこういう試合ができたのは自信になる」と満足げだった。

第2試合は、今季、秩父宮初登場となる近鉄の頑張りに期待が集まったが、ミスや反則で流れをつかめず、東芝の分厚いつなぎにトライを重ねられた。トンプソンの怪我でキャプテンを務めた大西将太郎は、「選手一人一人が上位チームの強さを肌で感じたと思う。これを生かして次に頑張りたい」とやや疲れた表情で語った。近鉄は主力に負傷者が多いのだが、トンプソンも足の甲の骨折で復帰は11月になる見込み。

快勝した東芝の廣瀬キャプテンは、ゲームの流れというより、攻めることを終始していた戦い方について質問され、「とにかく攻め抜くことが大事。チャレンジして反省する。その繰り返しが、どこかで実を結ぶはずです」と、勝利とともに東芝のスタイルを作り上げることが大事だと語った。

この2試合だけを見ると、サントリーが攻守にわたってプレーの反応スピードが早く、プレーの精度も高い。トヨタはその点では差を見せつけられてしまったし、東芝も快勝とはいえ、エンジンのかかりはやや遅かった。近鉄も含めて課題が多いと感じる戦いぶりだった。

◎トップリーグ第6節結果(17日)
サントリー○60-15●トヨタ自動車(前半22-8)
東芝○41-12●近鉄(前半17-0)

Kokun

試合後、近鉄の高忠伸選手にインタビューした。これも、ぴあWEBの男前インタビューである。「なんで僕なんですか。他にいるでしょう~」と大いに照れながらの撮影、取材だった。それでもおしゃれなTシャツを着ていたし、筋肉のつき方が綺麗で惚れ惚れするような身体をしていた。いや、それで選ばれたわけではないと思います(汗)。

高選手はラグビーを語る言葉を豊富に持っている選手で、いつも感心させられる。きょうもそうだった。そういえば、今季の近鉄は移籍で加入した選手が多くて、まとまりにくいのでは?という質問には、「いや、それが仲がいいんですよ。近鉄はほとんど大阪人だし、伊藤太進(一緒にIBMから移籍)なんて、ずっと近鉄でプレーしていたんじゃないかと思うくらいとけ込んでますよ」とのこと。たしかに、各地に散らばっていた大阪生まれの選手達が戻ってきた補強でもある。トップリーグ後半戦に向け、大阪人パワーで調子を上げてもらいたい。

お知らせ◎きょう、秩父宮ラグビー場に行ったら、「ラグビーカフェ」なるハーフタイム専用マガジンが販売されたいた。100円。僕も買ってみた。これから、トップリーグの秩父宮ラグビー場でずっと販売されるみたいだ。女子日本代表の鈴木彩香選手を表紙に(中にインタビューもあり)、サントリーの尾崎章選手の巻頭インタビューがある。ハーフタイムにはたしかに凄くいいかもしれない。なお、巻末に秩父宮ラグビー場周辺で、このマガジンを持って行くと特典のあるお店が紹介されているから、100円は、すぐに元がとれるようになっている。次号は、12月12日に発売される予定。写真が汚くて申し訳ないのですが、本物はもっと明るい色です。

Cafe

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October 12, 2009

関東大学12日の結果

12日は秩父宮ラグビー場で大学の試合を見た。関東大学リーグ戦1部の流通経済大対関東学大は、流経大がFWの縦突進で防御を崩せば、関東学大がBKのスピードでトライを奪う見応えある展開だった。後半40分まで、22-27と逆転圏内に粘った流経大の健闘に客席も大いにわいたが、ちょっと自陣から頑張って攻めすぎた感じで最終的にはミスで突き放された。関東学大は、勝負どころでは決定力を見せつけたが、FW戦がやや劣勢でこのあたりをシーズン終盤に向けてどう修正していくか。

第2試合は関東大学対抗戦Aの慶應義塾大対日本体育大戦。明治大に健闘した日体大がどこまで慶大を苦しめるか注目していたのだが、試合は一方的な展開になった。慶大の林監督も「試合がどっちに転ぶか分からない状況で高く評価します」と称えたWTB三木の先制トライは値千金だった。ラインアウトから理詰めでボールを動かし、最後はWTBの一対一の勝負に持ち込み、三木が見事に抜き去ったものだ。公式記録で169㎝、70㎏と小柄な三木だが、ストップしてすぐに走り出したり、大きくヨコにコースを変えるステップなどで防御を翻弄し続けた。

最終的には、50-0という慶大の快勝。松本キャプテンは「きょうは基本的なプレーで圧倒しようと思っていました。課題は多いですが、失点はなく収穫はありました。日体大はFWが大きいチームなので、ブレイクダウン(ボール争奪局面)では、ボールに絡まれる前に越えていくことを意識しました」と明快に語った。一方、日体大の廣瀬キャプテンは、「ブレイクダウン(ボール争奪局面)を意識して練習してきたのですが、慶應の接点の強さ、組織力に完全にやられました」と悔しさをにじませた。

この日の4チームだけを見ると慶大のチーム力が際立っていた。各選手の動き出しが早いし、ボールを動かしながら相手の防御を減らしていく判断がよく出来ている気がする。個人技のある選手も多く、今後もその戦いぶりが楽しみになった。ただし、林監督は「いろいろ改善しなければいけないところが分かったのが収穫」と厳し目のコメントだった。

◎関東大学ラグビーの結果(12日)
流通経済大●22-39○関東学院大(前半12-17)
日本体育大●0-50○慶應義塾大(前半0-33)

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October 11, 2009

TL第5節11日の結果

11日は、家にいなければいけない用事があって、神戸で行われたトップリーグ2試合をJSPORTS観戦した。

福岡サニックスブルース対トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦は期待通りサニックスが細かくパスをつないで振り回すところから始まった。ただし、トヨタはスクラムで優位に立ち、CTB難波、SO黒宮らがディフェンスラインに接近したところで前にでる積極的なランニングでチャンスを作り、クイックラックから黒宮が逆転トライ(7-3)。前半終了間際にもゴール前のスクラムからNO8菊谷、SH麻田でショートサイドをつき、麻田がインゴールに飛び込んだ。後半は「縦方向にボールを動かしていこう」と石井監督。その言葉通り、FWの縦をからめながら着々とトライを重ねた。難波、FBアイイは絶好調。WTB城戸も思い切りのいいインターセプトで突き放すトライをあげるなど、ルーキーらしく活きのいいプレーぶりだった。いい感じの男前である。スコアは開いたが互いに攻め合って観る者を飽きさせない試合だった気がする。

2試合目はいつも接戦になる両チームらしい内容だった。立ち上がりは神戸製鋼コベルコスティーラーズが、CTB今村、WTB大畑のトライでリード。NECグリーンロケッツもSOに起用したヤコ・ファンデルベストハイゼンを軸にボールを散らして攻めるたかとおもえば、FWがしつこく密集サイドをつくなどバランスのいい攻撃を見せて前半終了間際に14-10と逆転に成功した。後半14分に数分間におよぶ長い攻防の末、NECのWTB窪田がトライして24-10、ここが勝敗の分かれ目かと思ったが、以降は神戸製鋼が、CTB元木のディフェンスをかわす匠の技などで猛反撃。20-24と4点差に迫った終了間際、NECが時間を使いながら上手く攻めていたところで反則を犯し、このPKからSH後藤が仕掛け、元木、今村とパスが渡り今村が冷静にディフェンスをかわして、約80mの独走トライ。27-24で劇的勝利をあげた。勝ちきれなかったNECだが、7点差以内の負けに与えられるボーナス点「1」は獲得した。

盛岡ではリコーが東芝に大健闘したようだが最後に突き放されている。強さを見せつける三洋電機(勝点23)、サントリー(22)、トヨタ自動車(20)がトップ3を占め、東芝(17)、神戸製鋼(16)らがこれを追う展開だが、クボタ(14)、コカ・コーラ(13)と勝点差は接近しており、まだまだもつれそう。来週は、サントリーとトヨタ、その次の週は三洋とトヨタという直接対決がある。前半戦の山場だ。

ところで、きょうテレビを観ていて一番感心したのは、マンオブザマッチを受けた神戸製鋼の今村選手が質問に堂々と答えていたこと。高校、大学時代、無口で寡黙だった選手なのだが、大人になったなぁなんて、ちょっとお父さん気分になってしまった。

そういえば、今節のマンオブザマッチは、全員が初受賞で日本人選手だった。しかも文句なしの受賞者が多い。若い力も出てきている。この調子で行こう!


◎トップリーグ第5節結果(11日)
トヨタ自動車○56-10●サニックス(前半14-3)
神戸製鋼○27-24●NEC(前半10-11)
東芝○36-21●リコー(前半29-6)

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October 10, 2009

TL第5節10日の結果

10月10日は、秩父宮ラグビー場だった。11時半くらいに曇り空から雨がパラついたが、第1試合の後半には晴れ間がのぞいた。僕は第1試合のクボタスピアーズ対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦をJSPORTSで解説した。両チームの力は拮抗しているが、今季のここまでの戦いぶりだけを見ていると、クボタやや優位にも思えたが、コカ・コーラは立ち上がりから攻めの姿勢を貫いて、先手先手に仕掛け続けた。

この日、マンオブザマッチの表彰を受けたSO福田が、ゴール前のPKから速攻で先制トライをあげると、クボタにトライを返されても、すぐに突き放し、常にリードを守って主導権を渡さなかった。セットプレーの安定、ブレイクダウン(ボール争奪戦)の激しさでコカ・コーラが上回った試合だった。「最後まで攻めてくれた。攻めればトライをとれることが分かる試合ができた」と向井監督。ただ、終盤追い上げられ、簡単にトライを許すなどした点については、「笛が鳴るまでやりきることができていない」と反省も忘れなかった。

クボタは前半、山神監督が「身体が動いていない」と嘆いたように動きが重く、マイボールのラインアウトをキープできなかったり、不用意な反則でリズムを崩した。後半20分過ぎからは何度もチャンスを作ったが、自陣でターンオーバーを許すなど、まずい攻めが続いた。ただし、難しいボールをさばき続けたSH李には感心させられたし、ディフェンスラインに接近しながらのパス回しで、いいトライも多かった。4トライ以上と、7点差以内の負けに与えられるボーナス点「2」を獲得し、敗戦のながで最低限のプレーはした感じだ。

第2試合は、三洋電機ワイルドナイツ対九州電力キューデンヴォルテクス戦。前半は九州電力がよく前に出るディフェンスで健闘し、24分にはLO端迫ゴール中央に飛び込んで10-7と逆転に成功する。その後は、自陣でのラインアウトでのミスなどもあって失点したが、前半は10-21と、11点差で折り返した。後半の立ち上がりも、CTBアトキンソンの快走で攻め込んだ九州電力だが、キックをチャージされ、オフサイドが解消になったところで三洋にボールを奪われるトライ(三宅)で、10-28と突き放された。

九州電力はこのあともよく攻めたが、三洋は三宅、霜村などを軸にカバーディフェンスが良く、なかなか完全に崩しきることができなかった。20分、三洋のLOユにパスをインターセプトされ、WTB北川にトライを奪われ、10-33とされたところで、勝利は遠のいた。三洋はブラウンが欠場したが、SO入江が「リトル・ブラウン」の異名通り、キックを軸にゲームを作り、勝負を決めてからは余裕を持ってボールをつないた。マンオブザマッチは、3トライの北川智規。第5節を終えたところで今季のトライ数で首位に立った。トップリーグ通算でも51トライとし、通算60トライの大台に乗せた小野澤宏時(サントリー)を追っている。

石川県で行われたもう一試合は、なんと引き分け。ともに4トライ以上をあげており、勝ち点「3」をあげている。

◎トップリーグ第5節結果(10日)
クボタ●33-38○コカ・コーラウエスト(前半7-17)
三洋電機○54-10●九州電力(前半21-10)
ヤマハ発動機△29-29△近鉄(前半10-3)

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September 27, 2009

TL第4節27日の結果

日曜日はJSPORTSの解説で熊谷ラグビー場にいた。午後1時からは関東大学リーグ戦1部の法政大対流通経済大戦が行われていた。序盤は強力FWの流経大がリードを奪う場面もあったが、法大がSH日和佐、SO文字らを軸にスピーディーにボールをつないで逆転し、終盤の流経大の猛追をかわして32-24で勝利した。他会場の試合は後で結果を知ったのだが、帝京大が筑波大に0-7で敗れたり、関東学大が17-14で大東大をかろうじて下すなど興味深いスコアが多かった。

熊谷でのトップリーグ第4節、三洋電機ワイルドナイツ対コカ・コーラウエストレッドスパークスとの試合は、前半からコカ・コーラが粘り強いディフェンスを見せ拮抗した展開になった。FBウェブ、SO福田が三洋のキックを簡単には蹴り返さず、相手の陣形をよく見てキックし、カウンター攻撃を仕掛け、ときには堅実にタッチに蹴り出す。三洋がようやくトライをあげたのは前半23分、HO堀江が足腰の強さでゴールラインにボールを運んだものだった。前半を終えて17-6と三洋がリード。昨季、70点以上を奪われたコカ・コーラにとって11点差は逆転可能な点差という意味でも許容範囲だった。

後半も粘り強く戦ったコカ・コーラだが、「クイックラックが出なかった」(向井監督)という言葉通り、大事なブレイクダウン(ボール争奪局面)でいいボールが出ずにチャンスを潰すことが多かった。逆に三洋は苦しい展開の中で着実にスコア。この日のプレースキック成功率が100%のFB田邊がPG、約47mの長距離ドロップゴールを入江が決めるなどして逃げ切った。特にドロップゴールは17点差に引き離す値千金のものだった。

三洋の霜村キャプテンは「セットプレーでプレッシャーをあびてペースがつかめなかったのですが、その中で3トライを奪えたことが収穫です」と語り、パニックにならずに我慢したチームメイトを称えた。

第4節を終えてトップリーグの全勝は三洋電機のみとなった。しかし、3トライに留まったので、ボーナス点がとれず、4試合で断トツの27トライをあげているサントリーが勝点「1」差に迫っている。東芝を破ったトヨタも3位につけ、三洋との差は3点だ。この日、三洋と堂々渡り合ったコカ・コーラ、前日、好調のクボタを破ったサニックスも侮れないチーム。順位争いはさらに混沌としそうだ。観る方にとっては面白い展開である。

サニックスがクボタを破った試合を録画で見せてもらったのだが、自陣からしつこく華麗につなぐサニックスのトライに感動をおぼえた。チーム広報から送っていただいたキャプテンコメントは次の通り。

菅藤友キャプテンコメント
「ミスが起きても自分たちの形を貫き通せました。これからも自分たちの形を維持していくことが、勝つ方法だと思います。開幕から3連勝している勢いのあるチームを相手にして勝てたことは大きな喜びです。これで2週間後のトヨタ戦にチャレンジできます」

トップリーグは、1週お休み。第5節は、10月9日のサントリー対ホンダ戦から始まる。


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September 26, 2009

TL第4節26日の結果

Hanazono1

土曜日は近鉄電車に乗って花園ラグビー場へ。東花園駅のホームには、近鉄ライナーズの選手達の写真があちらこちらに。選手の並びはいろんなバージョンがあった。それにしても日差しが強く、Tシャツ一枚でも汗ばむくらいだった。

Hanazono2

花園の芝生は素晴らしい仕上がり。近鉄ライナーズの今季初のホームゲームであり、翌日から関西大学Aリーグが開幕するに相応しい状態。ただし、27日、花園第2Gで予定されてた天理大と大阪産業大の試合がインフルエンザの罹患者が出たため延期になった(10月4日、午後2時から天理親里競技場にて開催)。

近鉄ライナーズ対サントリーサンゴリアスの試合は、午後3時キックオフ。開始4分に近鉄が先制PGをミスしたあとの7分、サントリーはFB有賀が相手のタッチキックをチャージしてインゴールで押さえて先制トライ。24分にも近鉄がキックチャージしたボールがサントリーの選手の懐に入り、そこからつないで最後はWTB小野澤がトライをあげ、リードを広げた。前半を終えて15-0。

後半、風上に立ったサントリーは早々にサインプレーから有賀が抜け出し、ゴール前でタックラーをかわしてインゴール中央へ。4分には近鉄が自陣からあげたハイパントを切り返し、最後は小野澤がこの日2本目のトライをあげ、ほぼ勝敗を決した。SHグレーガンの流れのいいパスワークで縦横無尽に走り回ったサントリーに対して、近鉄の攻撃は思い切りが悪かった。昨季のように徹底した縦への走り込みが少なく、短いパスでスピードが出ないまま走り込み、ミスでチャンスを潰すシーンが続いた。最後に怒濤のつなぎでLOトンプソンらが2トライを畳みかけたが時すでに遅かった。

「個人プレーが多く、一人でなんとかしようとしすぎていた。自分たちのシステムを修正したい」と近鉄のピーター・スローンヘッドコーチ。「2人や3人のワークレートが高くても勝つことはできない」と、組織として動けていないチームに厳しい見方を示した。

一方のサントリー清宮監督は「会心のゲームです。風下で相手をノートライに押さえ、後半の立ち上がり10分で勝負を決めることができました」と笑顔。佐々木キャプテンも「いいゲームができました。ただし、78分間は集中できたのに最後の2分に甘さが出た。今後の課題です」と個々が勝手なディフェンスで穴を作ってしまった時間帯を悔いたが、横にいた清宮監督が「コーチの仕事を残してくれたんだろう?」と言葉をつなぐ余裕も見せていた。

マンオブザマッチは、アグレッシブにブレイクダウンで身体を張り、ボールに絡み続けたLO眞壁。勝ち点5を積み上げ順風満帆に見えるサントリーだが、この日は前半14分にSOピシが足首を痛めて退場するアクシデントがあり、清宮監督も「折れていなければいいけど」と心配顔だった。

他会場も含めて26日のトップリーグ結果は以下の通り。福岡サニックスが好調クボタを逆転で下し、トヨタが東芝に勝っている。

◎トップリーグ第4節結果(26日)
近鉄●10-44○サントリー(前半0-15)
クボタ●24-35○サニックス(前半24-19)
ヤマハ発動機○25-20●ホンダ(前半18-6)
東芝●8-12○トヨタ自動車(前半8-7)

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September 20, 2009

TL月寒の結果ほか

Tsukisamu1

日曜日は、JSPORTSで東芝ブレイブルーパス対ヤマハ発動機ジュビロの解説をした。朝、羽田空港から千歳空港へ。実況の矢野さんと合流して月寒中央駅に到着。駅から月寒ラグビー場はすごく近い。到着すると、中学生が試合をしていた。メインスタンドは両脇が改修中。もう20年以上ラグビーを取材しているのに、なぜかこの競技場には縁がなく、初めて来た。

Tsukisamu2

芝生もいい、観客席もピッチに近い、インゴールも広い(20mくらいある!)、そして何より気候がいい。東芝の廣瀬キャプテンも「素晴らしい環境。ずっとここで試合したいくらいです」と言い、瀬川監督は「この時期東京は湿度が高いのですが、ここは40%くらい。試合前のウォーミングアップでも選手があまり汗をかかなかった。試合ではいつも5くらい体重が落ちる大野もそこまで落ちないでしょうね」と、ラグビーをするには最高の環境を喜んでいた。

試合は、強風の風上に立った東芝が、ベイツ、仙波のトライで先制したが、いまだ勝ち星のないヤマハ発動機が粘りの防御を見せ、前半終了間際にSO大田尾が左隅にトライ。前半を12−5で折り返した。後半風下に立つ東芝には苦しい展開になるはずだったが、後半キックオフのボールをヤマハがキャッチミス。ここから東芝が1分以上攻撃を継続させ、WTB廣瀬がトライを取りきった。ヤマハも大田尾が50m近いドロップゴールを決めるなど反撃したが、ブレイクダウンで圧力をかけ続けた東芝が27−12で競り勝った。

敗れたヤマハのシューラー監督は、「きょうのキーポイントは一次攻撃の時にゲインしていてもボールが出せなかったこと。二次攻撃、三次攻撃につながれば、ヤマハの良さも出てくるのですが」とチャンスにターンオーバーされたことを敗因にあげた。東芝の2番手の選手の寄りは素速く、ボールをしっかりキープしていたのに対して、ヤマハは孤立してボールを失うことが多かった。そこに差があったのは確か。

東芝の廣瀬キャプテンは、「前後半とも入りは良かったのですが、膠着状態が続き、前半終了間際にトライをとられたのはフラストレーションがたまりました。後半、よくディフェンスしたことは評価したい」と冷静に振り返った。マッチコミッショナーから選出されたマンオブザマッチは、ボールを持って再三ゲインしたベイツだったが、瀬川監督は、SH吉田朋生のアグレッシブな姿勢を高く評価していた。ただ、試合途中にFB立川が軽い肉離れを起こして退場、NO8豊田に続く主力の痛い負傷に表情は曇りがちだった。でも、自陣からでもボールをつなごうとする意識は高く、選手がスタンディングラグビーを実践しようとしている、いまの東芝は強いと感じた。

解説は、東芝、ヤマハの両方のOBである村田亙さんと一緒だった。選手時代の実感など聞きつつ、楽しい実況だったのだが、実況席に差し込む日差しが強く、3人とも汗をかきつつの文字通り熱いしゃべりとなった。

他会場も含めての結果は以下の通り。

◎トップリーグ第3節結果(20日)
東芝○27−15●ヤマハ発動機(前半12−5)
三洋電機○57−7●ホンダ(前半24−0)
福岡サニックス●21−27○コカ・コーラウエスト(前半16−10)

追記◎終了後、宿泊先のホテルへ。地下鉄の電車の車内の広さに驚いたのだが、広告の看板も東京よりデカくない?
 
Susukino

月寒では数名の方に「愛好日記の本、楽しみにしています」と声をかけてもらった。ありがとうございました。ただいま編集中の「ラグビー愛好日記3トークライブ集」は11月中旬発売予定。東京でのイベントは、11月14日夕方、博多でも28日の夜に企画しています。ラグビーマガジンを出版しているベースボールマガジン社のホームページから申し込みになります。ぜひ参加ください!

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TL第3節19日結果

土曜日の夕方は、JSPORTSのスタジオでトライネーションズ最終戦の解説をしていた。連休中に録画を見る人も多いと思うので、内容は改めて触れたい。

終了後、深緑郎さんと一緒に秩父宮ラグビー場に向かった。というわけで、サントリーサンゴリアス対九州電力キューデンヴォルテクスの試合は見ることができなかった。僕は別の取材もあって、リコーブラックラムズ対NECグリーンロケッツの試合も最後のほうしか見られなかった。

再昇格で早くも2勝のリコーは選手の笑顔も弾んだ。しかし、記者会見は冷静だった。「予想通りタフな試合だった。ディフェンスでプレッシャーをかけられたのが勝因」とトッド・ローデンヘッドコーチ。報道陣から、満足度を質問されると、「戦術的には40%、戦う姿勢は90%」とコメント。チームにさらに安定感ある戦いを求めた。池田渉キャプテンは、「NECも必死で戦っていたし、プレッシャーのある試合でした。14人のとき、全員がパニックにならずに対応できた。普段の練習からヘッドコーチに追い込まれているので大丈夫だったと思います」と、シンビンが出た時間帯に冷静に対処できたと語った。

NECの熊谷キャプテンは、「リコーの出足のいいディフェンスに受けてしまった。後半は粘りが出てきたが、大事なところでミスが出ました」と無念の表情。岡村ヘッドコーチも「あれだけミスや反則があったら勝てない。それは分かって臨んだはずなのに、また繰り返してしまった」と悔やんだ。これでNECは3連敗。選手の持てる力を最大限に生かす戦いで巻き返してもらいたい。

他会場の結果は以下の通り。クボタスピアーズが神戸製鋼コベルコスティーラーズを逆転で下して3連勝を飾った。

◎トップリーグ第3節結果(19日)
サントリー○72-7●九州電力(前半27-0)
リコー○27-21●NEC(前半17-11)
神戸製鋼●15-16○クボタ(前半12-6)
トヨタ自動車○20-3●近鉄(前半3-0)

追記◎この日は、これまでにも何度か紹介している、@ぴあの「男前インタビュー」があった。今回はワイルド系。九州電力の黒木孝太選手だった。根っからのタックラーは噂通りの好青年。今回の男前シリーズは、兄弟選手が多いのだが、黒木選手も3人兄弟で全員がラグビーをしていた。熱く、気持ちのいいインタビューだった。10月初旬にアップされる予定。

Img_0227


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September 13, 2009

対抗戦駒沢の様子

日曜日は駒沢陸上競技場だった。慶應義塾大学対筑波大学戦をJSPORTSで解説した。天気がよかったこともあってか、駒沢オリンピック公園は、ジョギングや、さまざまなスポーツに興じる人であふれていた。この近くに住んだら、僕も身体動かしたくなるだろうなぁ。

創部110周年での優勝を目指し、春から調子のいい慶大はスクラム、ラインアウトが安定し、キックの応酬でも優位に戦い、ミスはあったものの機を見てボールをしつこくつないだ。CTB仲宗根、増田はさすがのボールキープ力を見せ、SO和田が竹本不在のなかで堂々とゲームをコントロール、最後はドロップゴールも決めてみせた。最終スコアは、31-3だった。

林雅人監督は、「セットプレーが良かったので、怖さはなかった。ただ、いい形でトライをとったのが1つだけでした。これが最低の試合としてチーム力を上げて行ければ」と、滑り出しはまずまずといった表情だった。ただ、FL松本キャプテンが足首を痛めて退場。診断結果はまだだが、約1か月ほどは戦列を離れる可能性が出てきた。あと1か月ほど復帰までかかりそうな竹本と並んで痛い怪我になった。

筑波大は、古川監督は「ディフェンスのチーム」と言うとおり、激しいタックルで粘ったが、ラインアウトが安定せず、せっかく攻め込んでもボールを確保できなかった。後半は、やや足も止まったように見えた。今年の筑波は、この日の先発も4人が1年生という若いチーム、HO彦坂圭克、WTB彦坂匡克は双子の兄弟、WTBの兄・匡克は切れ味あるステップワークでマークをかわしタッチライン際を快走するなど非凡な才能を披露。LO鶴谷、NO8山崎の1年生とは思えぬ力強いプレーをしていた。今後が楽しみだ。

この試合の前、東日本トップクラブリーグのディビジョン1が行われ、三鷹オールカマーズが、39-17で駒場WMMを下した。

他会場では、前日、明大が日体大に38-13で勝ったほか、日曜日は早大が成蹊大に106-0の大勝。帝京大は立教大を45-0とシャットアウトした。インフルエンザの影響で夏に練習試合ができなかった関東学大は、47-0で中央大を下す好スタートを切っている。

トップリーグ12日の結果は前日の日記に書いたが、第2節、残る1試合の結果は以下の通り。

三洋電機○44-22●リコー(前半13-22)

昨日、上海セブンズの1日目の結果をお伝えしたのだが、上海の友人が初日の様子を簡単に伝えてくれた。ありがとうございました。

《本日の日本選抜ですが、予選は軽く突破しましたが、韓国を相手に痛い敗北。韓国は体も一回り大きく、その割にはパスを駆使して、相手が少ないところで突破をはかるチームでした。日本選抜は昨日は飛行機遅れで上海到着が夜の11時過ぎ。今朝は6時起きで3試合と、韓国戦後半は見たところ、ヘロヘロの状態でした。試合は上本と末松のトライで前半は10-7でリードも、後半立て続けに2本取られたのが痛かった。ここからポヒヴァ→朝見で取り返し、17-21まで迫りますが、最後は時間稼ぎでゆっくりボールをまわす韓国に隙を突かれてトライを決められてしまいました》

最終日(9月13日)の結果は以下の通り。7人制日本選抜はカップトーナメント準優勝となった。

■試合結果
ラウンド2プールD2戦目
日本選抜○31-5●7人制中国代表(前半14-0)
カップ・セミファイナル
日本選抜○17-5●7人制香港代表(前半12-0)
カップ・ファイナル
日本選抜●19-42○7人制韓国代表(前半5-21)

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TL第2節12日の結果

土曜日は柏の葉だった。試合前には、千葉県の森田知事がキックオフセレモニー。トーキックで10mライン後方にいたNECグリーンロケッツの熊谷選手までストライクのボールを届かせた。59歳ということなんだけど、若かった。

Chiba

もう一つ、セレモニーで気になったのが、真っ赤な犬の着ぐるみ。僕は最初、ルーパス君の新型かと思った。正体は、2010年千葉国体のマスコットのCHI-BA・KUN(ちーばくん)だった。顔が千葉県の形をしているんだそうな(ごめんなさい。全身が千葉の形なんですね)。ラグビー版のバッヂを関係者の方にいただいた。

Chibakun

そして午後5時、ホームのNECグリーンロケッツSO安藤のキックオフで試合開始。その安藤のドロップゴールでまずはNECが先制した。NECは安藤のロングキックで陣地をとり、うまくゲームを進めているかに見えたが、東芝ブレイブルーパスは蹴り合いにつきあわず、ボールをキープして攻めた。これでミスが増えた面もあったが、後半は、NECの足が止まったところで次々にチャンスを作り、FB立川らがトライを重ねた。

「SOヒルもいるし、キックゲームもできますが、それより、ボールを動かすのが東芝のラグビーですから」と瀬川監督。4トライ以上をあげて、勝ち点「5」を獲得したことを素直に喜んだ。一方のNECは、開幕節に続いてちょっと心配な戦いぶり。キックで敵陣に入りながら、攻めてはミスの繰り返しだった。ラグビーマガジンに短いけどマッチレポートを書くので、このあたりで。

他会場の結果は以下の通り。秩父宮も大阪の長居も雨でコンディションは悪かったようだ。

◇トップリーグ第2節結果(12日)
ホンダ●19-45○トヨタ自動車(前半7-26)
コカ・コーラウエスト●13-46○サントリー(前半6-25)
近鉄○31-3●九州電力(前半14-3)
神戸製鋼○12-9●福岡サニックス(前半5-3)
クボタ○18-11●ヤマハ発動機(前半15-11)
NEC●6-29○東芝(前半6-12)

◆上海セブンズ、7人制日本選抜の第1日目結果
日本選抜○36-0 スリランカ代表(前半17-0)
日本選抜○38-5 タイ代表(前半19-0)
日本選抜●17-28 韓国代表(前半10-7)

追記◎トライネーションズの結果は聞かずに家まで帰ることに成功。じっくり楽しませてもらった。録画を見てない人も多いと思うので、内容については改めて触れたい。そういえば、きょうの柏の葉の弁当はすごく充実していた。こんな弁当を毎度食べているわけではありません。

Bento


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September 05, 2009

TL開幕節5日の結果

土曜日は長居第2陸上競技場で、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対サントリーサンゴリアス戦をJSPORTSで解説した。会場は、7,964人の観衆で埋め尽くされた。

期待に応えて両チームが気迫ある攻防を繰り広げる。先制したのは、サントリーだった。前半20分、ゴール前のラインアウトからのモールで、FL元がトライ。しかし、神戸製鋼も、SO森田のキックパスをタッチライン際で待っていた長身のウォレスハリソンがキャッチし、そのボールをつないでNO8谷口が反撃のトライをあげる。

34分には、サントリー陣深く入ったスクラムからSH苑田がショートサイドを駆け抜けて右コーナーぎりぎりに手を伸ばして逆転。37分、今度はサントリーがSHグレーガンの横に走り込んだFL佐々木が飛び込んで再逆転とスコアは二転三転した。

風上に立っていたサントリーが、前半を17-12と5点しかリードできなかったのは、勝敗を分ける大きなポイントだった。後半のキックオフでは、神戸製鋼のキャッチミスからサントリーがボールをつないで最後は小野澤がスピード満点のスワーブで左隅にトライし、22-12まで点差を広げたが、以降は、風上に立った神戸製鋼がSO森田のロングキックで陣地を稼ぎ、サントリーをほとんどの時間自陣に釘付けにした。

最後は自陣で反則を繰り返すサントリーに対し、神戸製鋼がSO森田の3連続PGで同点に追いついた。最後は、試合終了を告げるブザーが鳴っている中での反則だった。

「初戦はぜひ勝ちたかったが、内容からして、よく引き分けたといえるかもしれない。森田はここ1、2年成長しているし、彼なりによくやっていたと思います」と神戸製鋼の平尾総監督。大畑キャプテンは、「自分たちがどれだけやれるかという試合だった。正直勝ちたかったけど、収穫の多い開幕戦だったと思います。僕は体力ギリギリでした。もっと攻撃に絡みたかった」と、自身のパフォーマンスにはやや不満げだった。

サントリーの清宮監督は、「お互いに持ち味を出せなかったゲーム。不完全燃焼ですが、現状のお互いの力がそのまま出た結果だったかもしれません」と、サバサバした表情。佐々木キャプテンは、「後半、うまくゲームが運べなかった。攻め込んだときに、もっとボールをキープして攻めたかった。いい判断ができなかったのは、僕の責任です。でも、試合内容は悪くないし、ポジティブです。次もいい内容の試合がしたい」と前を向いていた。

サントリー優位と言われていた試合だが、神戸製鋼のディフェンスでの頑張りは見事だった。セットプレーも安定し、ブレイクダウンではややサントリーに押し込まれたが、崩されるほどではなく、昨季からの成長を証明していた。

この日は、他会場も接戦続き。結果は以下の通り。

◎トップリーグ第1節結果(5日)
神戸製鋼△24-24△サントリー(前半12-17)
リコー○23-15●ホンダ(前半3-3)
コカ・コーラウエスト○19-12●近鉄(前半3-6)
トヨタ自動車△18-18△ヤマハ発動機(前半9-9)
NEC●11-29○クボタ(前半8-10)
サニックス○25-15●九州電力(前半14-8)

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September 04, 2009

TL開幕戦の結果

9月4日、午後7時30分、トップリーグ2009-2010が幕を開けた。観客は、12,796人。途中から雨が降ったが、客席はグラウンド上で繰り広げられる熱い戦いに釘付けだった。

立ち上がりは、三洋電機がSOブラウンの長短織り交ぜたキックで防御を崩し、WTB北川のインゴールへのパントを、三宅がおさえて先制。昨年一年間を負傷で棒に振ったFB田邉が復活を祝うPGを2本決めて13-0とリードする。しかし、前半の終盤からは東芝がペースを握り、三洋SH田中がシンビンになった時間帯に、キックパスからWTB仙波がトライ、終了間際にはSH吉田の突破でチャンスを作り、最後は、WTB廣瀬が昨季のプレーオフを思い出させる快走で左隅に飛び込み、15-13と逆転した。

後半は、「膠着状態だったのでインパクトプレーヤーを入れた」(三洋・飯島監督)と、三洋が積極的に選手を入替え、期待に応えたWTB吉田がCTB霜村のキックを追いかけてインゴールに押さえ逆転、田邉のPGで突き放した。霜村キャプテンは、「代わって入った選手に、テンポアップしよう、プレッシャーをかけ続けようと言った。シオネ、堀江、スニー、川口、みんなよく前に出てくれた。吉田さんは、やっぱりやってくれましたね」と意図通りの選手の動きを称えた。防御で粘り、ターンオーバーからスピードランナーを走らせる、実に三洋らしい勝利だった。

東芝は素晴らしいつなぎを見せた一方で、攻め込んでのミスが多発した。「後先考えずに勝ちに行ったが、三洋のうまいゲーム運びに負けた」と東芝・瀬川監督。廣瀬キャプテンも「東芝が勝ちを逃した試合だった」と悔やんだが、昨季の不祥事からチームを立て直し、今季、気持ちよく戦えたことを素直に喜んだ。「純粋にラグビーできたことが嬉しいです。楽しみました。これも三洋のおかげだし、ありがとう、と伝えました」

マン・オブ・ザ・マッチは、トニー・ブラウン。

三洋が勝ち点「4」をゲット。東芝も最後に1PG入れて、7点差以内の負けにあたえられるボーナス点「1」を獲得。これは、最後の順位争い効いてくるかもしれない。

◎トップリーグ開幕戦結果
三洋電機ワイルドナイツ○24-18●東芝ブレイブルーパス(前半13-15)

200909041154000

金曜日の午前中は、早稲田大学ラグビー部の上井草グラウンドで取材だった。写真左から、山岸副将、早田主将、田邊副将の3人、っていうか、右端、顔見えませんがな。

3人の今の早稲田の仕上がり具合を訊いた。印象通り、強気な田邊選手に、大人しめの早田選手、そして明るい山岸選手という感じだった。面白い写真が撮れたので、乞うご期待。9月25日発売のラグビーマガジンに紹介されます。

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August 22, 2009

東芝対サントリー

金曜の夜は、東芝の府中グラウンドで、トップリーグのプレシーズンマッチ「東芝ブレイブルーパス対サントリーサンゴリアス」戦を見てきた。試合前は、府中の市長が挨拶したり、ミス府中が両監督に花束を贈呈するなど、公式戦なみのセレモニー。

Fuchu

春の対戦では、サントリーが33−31で勝ったが、そのときは両チームとも若手主体だった。このプレシーズンマッチでは両チームとも現状のベストメンバーで戦うため、今季の戦力が分かる試合として注目が集まっていた。

先発15人のメンバーは以下の通り。練習試合なので、リザーブメンバーは変則的。

東芝=1久保、2猪口、3櫻井、4望月、5大野、6ベイツ、7中居、8石澤、9吉田朋生、10吉田大樹、11仙波、12オト、13ブリュー、14廣瀬、15立川/16湯原、17大室、17笠井、18雨宮、19宮下、19豊田、20藤井淳、20藤井亮太、21冨岡、22藤谷

サントリー=1畠山、2山岡、3長谷川、4篠塚、5眞壁、6佐々木、7元、8竹本、9グレーガン、10ピシ、11小野澤、12ニコラス、13平、14長友、15有賀/16青木、17林、18田原、19高谷、20ソンゲタ、21田中、22野村、23北條、24宮本

東芝は残念ながらヒルが怪我で大事をとって欠場。ブリューも開始1分で負傷退場したため、今季の目玉である、ベイツ、ヒル、ブリューの強力外国人トリオがベイツ一枚になってしまった。サントリーもこの日は、今季の特徴であるグレーガン、ピシ、ニコラスというBKを外国人選手で揃えるスタイルをとったので、その丁々発止の戦いも見たかったところ。しかし、東芝SO吉田大樹の落ち着いたプレーもあって、試合は拮抗した。

立ち上がりからブレイクダウン(ボール争奪局面)で激しい攻防が続く。先制したのはサントリーだった。開始1分、しつこいボールつなぎから、グレーガンのトライで先制。10分にはニコラスがPGを決め、8-0とする。東芝もオトのビッグタックルや、交代出場のCTB冨岡の突破などでチャンスを作り、ドライビングモールでトライして応戦。しかし、サントリーは、前半終了間際、FB有賀のキレのあるライン参加で15−7と突き放した。結局、最後までこの8点差がものをいった。

後半の立ち上がりは東芝が高い集中力でボールをつなぎ、オトがインゴールに飛び込む。「一人一人が一歩でも前に出てつなぎのが東芝のスタイル」(冨岡)を象徴するトライだった。しかし、決め手を欠く東芝はチャンスでとりきれず、最後は、サントリーが小野澤のカウンターアタックからの独走などで、29−21で逃げ切った。

「きょうは、基本プレーを見たかった。走れているか、ブレイクダウンに入っているか、そのあたりが整備されていないと勝てない。いいプレーがたくさんできた。ブレイクダウンではずっと激しくできたし、ディフェンスも破綻しなかった。ただ、ヒルがいないから、(本当の)東芝ではないですけどね」。サントリーの清宮監督は現時点では十分な手応えをつかんだようだ。モールで押し込まれたことについても、「ディフェンスを整備すれば止まります」と気にしていない様子だった。

東芝の廣瀬キャプテンはやや厳しい表情。「全般的に先手をとれなかったですね。消化不良です。ヒル、ブリューを中心にゲームを組み立ててきたので、迷いがありました。でも、大樹のパフォーマンスは良かった。十分ですよ」

両チームとも完調とは言えないが、課題は開幕戦までにある程度修正できるものだろう。小野澤、冨岡ら、両チームのベテランが元気がいいのも見ていて頼もしかった。トップリーグ開幕まで、あと13日である。

追記◎金曜日、年末年始の各全国大会の日程が明らかになった。高校大会は例年通り、12月27日開始、1月7日決勝。大学選手権は、12月20日開幕し、1月10日が決勝。日本選手権は、2月7日に1回戦が行われ、決勝戦は2月28日となる。

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July 03, 2009

フィジー戦結果

アウェイで世界9位のフィジーを倒すという千載一遇のチャンス。歴史的な勝利が、手のひらからこぼれ落ちた。最後のトライを奪われたのは終了数秒前。止めきっていればそのままノーサイドだったろう。

キックオフ直前の国歌吹奏時、選手達の顔がこれまで以上に引き締まって見えた。6分にFLタウファ統悦が先制トライを奪うと、CTBニコラスのロングパスを受けたWTBタラントが左隅トライ。14-3とする。しかし、フィジーのランニングスキルの高さは、日本のタックルポイントを巧みにずらして大幅ゲインを勝ち取る。ひとつでもタックルミスがあれば一気に持って行かれた。

PR畠山、途中出場のFL中山らがよくボールに絡んでターンオーバーを連発するなど、懸命にフィジーの攻撃を寸断したが、前半38分、足でパスをカットされてそのままボールをつながれる痛恨の失トライ。前半は、14-20とリードされて折り返した。

後半は互いにチャンスをものにするシーソーゲームになったが、日本はラインアウトからのドライビングモールで、HO青木、FL菊谷がトライし、一時は、36-26と10点のリードを奪った。しかし、ここから残り10分のゲームマネージメントが上手くいかない。地域を獲るキックがダイレクトタッチになったり、短かったり、最後は、時間を使おうと自陣からつないだパスがスローフォワードになるなど、うまく時間を使えずに攻め込まれ、最後はフィジー怒濤の攻めにインゴールを明け渡した。優れたランニングスキルを持つフィジーの良さを極力出させないように戦っていただけに惜しい負けだった。まだ力が足りないということだろう。

ただ、敵地でフィジーとの1点差勝負まで持ち込んだことはチーム力の底上げが進んでいることの証だし、2011年に向けてのステップとして苦い敗北も悪くはない。この悔しさがバネになるのだし、若い選手はこういう経験を積むことが力になる。速いテンポでボールを動かせば高い確率でゲインできていたし、近場の接点では負けなかった。これくらい戦えれば、一つ一つのプレーを検証して反省できる。ディフェンスでさらに前に出るためにどうするか、自陣からいかに脱出するか。2011年までに課題を着実に克服したい。

■ジョン・カーワンヘッドコーチ
「今日の選手たちのパフォーマンスを称えたい。良いメンバーに恵まれ、誇りに思う。結果的に小さなエラーが命取りになってしまった。世界ランキング9位のフィジー代表に対し、接戦を経験できたことでチームは更に成長出来るだろう。我々が目指したゲームプランもチームにフィットしているので自信を持っていいと思う」

■菊谷崇キャプテン
「結果的には残念だったが、日本代表にとってチームとして成長出来た大会だった。まだまだ修正しなければならない点は多いが、強豪チームとの試合を通して、少しずつステップアップ出来たことで、世界への道は開けて来たと思う。その道をもっと踏み出せるように、一つのチームになって挑戦して行きたい。最後に今大会をオーガナイズしてくれたフィジー協会の関係者の皆さんに感謝したい」

◎日本代表対フィジー代表結果
日本代表●39-40○フィジー代表(前半14-20)

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June 27, 2009

トンガ戦結果と府中ダービー

日本時間の土曜日朝、日本代表がトンガ代表と対戦した。立ち上がりは、ピンチの連続だったが、これをしのいで盛り返し、その後は交互にチャンスが生まれる展開になる。トンガは、キャプテンのFLニリ・ラトゥがあらゆる局面にからんでチームを引っ張った。日本も菊谷キャプテンが負けずに活躍し、何度も大幅ゲインしてチャンスを作った。

18分に先制トライを奪われたが、その直後にCTBニコラスのPGで3−7とすると、ニコラスのグラバーキック(地面を転がるキック)に合わせたWTB小野澤がゴールラインに迫り、タックルされたがCTB今村が好サポートで相手選手を排除、FBウェブがインゴールに飛び込んだ。これで逆転に成功すると、一進一退の攻防が続いたが、結局、最後まで逆転されることなく逃げ切ることができた。

後半はトンガ代表が懸命にボールをつないだこともあって多くの日本サポーターが肝を冷やしただろう。終了間際にトライを奪われ、最後のコンバージョンキックが入れば同点という辛勝だった。

SH田中はよく前に出てプレッシャーをかけたし、CTB今村の胸を打つ連続タックル、途中出場LO大野のしぶといタックルもピンチを防いで勝利に貢献した。FL豊田は流れを変えるインターセプトで勘の良さを披露し、PR畠山もフィールドプレーでセンスをあるところを見せたが、やはりLOトンプソン、CTBニコラス、FBウェブに大きな負担がかかっていることは確か。他の選手ももっともっと仕事量を多くしたい。

■ジョン・カーワンヘッドコーチ
「トンガはタフなチームだったが、前半いくつかのトライチャンスをものにすることが出来なかったのは残念だった。選手たちは、激しいディフェンスで良く戦ってくれた。厳しい環境とタフな相手、そして僅差のゲームで勝てたことは選手たちにとって良い経験になるし、我々、日本代表チームにとっては大きな財産となるだろう」

■菊谷崇キャプテン
「結果がすべて。やっと勝利を手にすることが出来ました。勝ったことを素直に喜びたいと思います。残りはフィジー戦一試合。昨年の勝ち星を上回って日本に帰りたいと思います」

最終戦の相手は地元フィジー。世界ランキング9位の強豪へのチャレンジである。

◎日本代表対トンガ代表結果
日本代表○21−19●トンガ代表(前半15-7)

JSPORTSでの解説終了後、その足で府中に向かった。東芝ブレイブルーパスとサントリーサンゴリアスの練習試合を取材するためだ。グラウンドに入ってすぐに、元日本代表SOの松尾勝博さんと出会い、一緒に観戦した。松尾さんとは関西大学Aリーグ時代に対戦したし、西軍でともにプレーしたこともある。最近は高体連ラグビー専門部のコーチングアドバイザーを務めているみたいだ。試合を縦方向から見ながら、なぜ今のは抜けたのか、抜けなかったのかと話しているのはとても楽しかった。

両チームとも日本代表組が抜けているし、東芝の冨岡、ベイツ、ヒルら主力が休んでいたこともあって、互いに若い選手が多い編成だった。試合結果は、33−31でサントリーが勝利したが、互いの激しいブレイクダウン(ボール争奪局面)や力強い突進などが随所にあり見応えがあった。サントリーは、NO8ソンゲタが破壊力抜群の突破を見せたほか、FL竹本が粘り腰のランニングでタックルをかわしながらトライを奪うなど好プレーを連発。CTBに入った有賀も、「身体が小さい分運動量で勝負しないといけないと思っています」と動き回っていた。

東芝のほうは、NO8石澤が力強い突破を繰り返し、新加入のCTBニール・ブリューも安定感のあるプレーぶり。韓国代表の蔡宰榮(チェ・ジェヨン)も、途中出場でパワフルなランニングを披露し、コミュニケーションの問題が徐々に解決されれば活躍しそうな予感を漂わせていた。

2点差の勝利にもサントリーサンゴリアス清宮克幸監督は、「東芝とはプレシーズンマッチでもう一回やりますからね」と、ベストメンバーが揃う8月の試合を見据えて、きょうの結果はあまり気にしていない様子だった。実際、まだ攻守に細かな指導はしておらず、戦略的なことはこれから。それでも、「マイボールのブレイクダウンでは、いい支配ができました。そこは良かったところかな」と淡々と語っていた。

追記◎きょうは「ブログ読んでます」とよく声をかけられる日だった。好カードにラグビーファンのみなさんがたくさん集まったからだと思うのだが、声をかけられるのは嬉しいもの。みなさん、ありがとうございました。これからもラグビーを応援してくださいね。またラグビー現場で会いましょう。

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June 23, 2009

日本対ジュニアAB戦結果

火曜日、僕の家の周辺は気温29度で夏みたいだった。日本時間で正午過ぎからの日本代表対ジュニア・オールブラックス戦を見る。フィジーも暑そうだったなぁ。

前半はどうなることかと思ったが、最終的には2年前の対戦時とほぼ同じ52失点(2007年は51-3)。3トライを奪ったのは収穫だが、前半の失点は自分達が攻撃するボールをミスして攻め込まれたもの。ジュニアのディフェンスは激しく前に出てきただけに、後ろでミスが起こると一気に持っていかれる。ジュニアFLヴィトのスピードは爆発的だった。

日本は、後半に反撃し、NO8菊谷がモールからトライを奪うと、WTBタラント、CTB平がBKのスピーディーな攻撃からインゴールに飛びこんだ。SOアレジのタイミングをずらしたパスに走り込んだ平のトライは見事だった。途中出場のWTB今村雄太は思いきったプレーをしていたし、FL豊田も相手SHのパスを判断良くインターセプトするなど、センスあるプレーを見せていた。全般に、ジュニア相手にもラックを連取して攻め込むシーンがある一方で、タックルミスが多く、防げるはずの失点も多かった。ジュニアの個人技が卓越していることも一因だが、それを止められるようにならないと世界は遠い。

日本の第三戦は、27日、相手はトンガ代表である。この対戦は日本が2年連続で勝っている。

◎ジョン・カーワンヘッドコーチ
「前半と後半で2つのチームを見ているようだった。前半は、自分たちのミスから相手に得点を与え自滅。メンタルの部分の弱さも出てしまった。しかし、後半の結果は自信を持っていい。選手たちもどんな相手であろうと日本の目指すラグビーを実践すれば通用することが分かったと思う」

◎菊谷崇キャプテン
「前半自分たちのミスから崩れて受けに回ってしまった。パスミスからのインターセプトなど、簡単にトライを与えてしまってチーム全体のテンションが下がってしまった。ハーフタイムで気持ちを切り替えて臨んだ後半は、自分たちのペースで試合を進めることが出来た。受けに回るのではなく、キックオフから積極的に仕掛けていきたい。トンガ戦は結果。どんな形でもいいので結果を出したい。グラウンドに立つ15人だけではなく、チーム全員で戦う」

◎2009 IRBパシフィック・ネーションズカップ
日本代表●21対52○ジュニア・オールブラックス(前半0-40)

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June 21, 2009

JWC最終結果

日曜日の秩父宮ラグビー場は、雨の中、最終的には11,244人の観客が詰めかけた。他会場と合計すると、今大会の観客動員は10万人を超えた(2試合目だけの合計)。秩父宮ラグビー場の第1試合では、接戦の予想に反して南アフリカがオーストラリアを圧倒した。オーストラリアは負傷者も多く、疲れていた印象だが、南アはSOリオネール・クロニエのインターセプトからのトライが2本と効率よく得点していった。

Jwcf3

そして決勝戦は、前年王者ニュージーランド(NZ)と準優勝イングランドの対決。大型FWを擁してフィジカル面では優位が予想されたイングランドだが、これをベイビーブラックスのスピードが翻弄した。前半10分、イングランドSHヤングスが右コーナーに飛び込んだとき、NZのFBロビンソンがタックルしながらボールを奪い取るトライセービングタックルで防いだのは圧巻だった。そして14分、そのロビンソンが、CTBトゥリービーのパスから左隅に飛び込む。NZは、SOクルーデンが巧みにゲームをコントロールし、スタンレー、トゥリービーの両CTBでチャンスメイク。WTBギルフォードも俊足を生かしてトライを奪うなど、次々に防御を崩して攻め続けた。

Jwcf1

イングランドは、スクラム、モールでは優位に立ったが、その他のコンタクトエリアではNZも存分に力を発揮し、イングランドの大型選手を何度も押し返した。写真は、トロフィーを受けるアラン・クルーデン主将。2009年のジュニアプレーヤーオブザイヤーも受賞した。「大きなイングランド相手にFWが頑張ってくれたおかげで、自分自身は楽にプレーできた。いい展開ができたことを嬉しく思います」。昨年見つかった癌を克服しての栄誉に感慨深げだった。

イングランドのキャラム・クラーク主将は、「NZのほうが強かったということでしょう。我々もタイトなプレーは強かったし、それで穴を空けようとしたのですが、NZのほうが集散が良かった」と完敗を認めていた。

他会場の結果は以下の通り。日本はウルグアイに快勝して、15位となった。
「内容はどうあれ、最後を勝利で締めくくることができてよかったです。15位、16位決定戦にもかかわらず、会場に応援に来てくれた多くのファンに感謝しています」(有田隆平主将)

■最終順位決定戦結果
●15-16位決定戦 
瑞穂公園ラグビー場
ウルグアイ代表 17-54 日本代表(前半0-40)
●13-14位決定戦
瑞穂公園ラグビー場
カナダ代表 22-32 イタリア代表(前半17-22)
●11-12位決定戦
近鉄花園ラグビー場
アルゼンチン代表 27-10 フィジー代表(前半13-7)
●9-10位決定戦 
近鉄花園ラグビー場
トンガ代表 25-28 スコットランド代表(前半13-17)
●7-8位決定戦 
福岡・レベルファイブスタジアム
アイルランド代表 3-9 サモア代表(前半3-6)
●5-6位決定戦
福岡・レベルファイブスタジアム
ウェールズ代表 13-68 フランス代表(前半6-33)
●3-4位決定戦 
秩父宮ラグビー場
南アフリカ代表 32-5 オーストラリア代表(前半18-5)
●決勝戦(1-2位決定戦) 
秩父宮ラグビー場
ニュージーランド代表 44-28 イングランド代表(前半25-14)

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June 18, 2009

PNC日本代表初戦結果

水曜日の午前中、JSPORTSでパシフィック・ネーションズカップ(PNC)の日本代表対サモア代表戦の解説をした。フィジーのラワカパークにて行われた試合である。

すでに結果はご存じの方も多いと思うが、またしても惜敗だった。前半から日本は主導権を握って意図通りにボールを動かした。15分、SOウェブのインゴールへのグラバーキックを、CTBニコラスが押さえるも、オフサイドの反則。ほんの少しニコラスが先に走り出すオフサイドだったのだが、ほぼ同時のスタートだっただけに残念だった。24分に、スクラムを押し込まれてペネルティトライを許したのは痛恨。37分には、モールを押し込まれて12-3とされる。小野澤、冨岡がゴールライン寸前まで迫るシーンもあって、トライをとりきれないもどかしい展開だった。

後半はSH田中を軸に立ち上がりからボールを動かして、FBタラントが追撃のトライ。12分には、ニコラスのキックを追った小野澤がうまくボールを拾い上げてトライし、15-12と逆転に成功。フィジーの観客を大いに沸かせた。しかし、5分後、サモアのクイックスローからのカウンターアタックでWTBタンギサギバウにトライを許してしまう。以降も、SOウェブがインゴールまでボールを持込ながら、激しいタックルにあってダウンボールできないなど、何度もチャンスを作りながらスコアできなかった。

開幕節でジュニア・オールブラックスに16-17と大健闘したサモアに対して、互角に渡り合いながら、集中力が一瞬途切れたところで連続トライを奪われるなど、課題は相変わらず。地力が上がっているのは間違いないのだが、攻撃選択はキックが多すぎる気がした。次に対戦するジュニア・オールブラックスはさらなる強敵だ。安易にボールを渡してしまっては、トライの山を築かれることになる。果敢に攻めるところと慎重にゲームを切るところの判断を間違えないように戦いたい。

■ジョン・カーワンヘッドコーチ
「前半のトライチャンスで取りきることが出来なかったことが敗因の一つ。また、トライを取った後の集中力も課題である。ただ、チームの方向性は間違っていない。これから続く厳しい試合に向け、自信を持ち、チーム一丸となってトレーニングを重ねていく」

■菊谷崇キャプテン
「60分間は、日本代表の意図する戦術で戦うことが出来た。残り20分で相手にギャップを突かれてチームディフェンスが崩れてしまった。試合を通じでフィットネスに関しては、我々が上回っていいたが、いいリズムで攻撃していた後のディフェンスの切り替えの部分で相手にトライを許してしまった。次に向けては、攻守の切り替え時の集中力と、自分たちのミスも多かったので、その部分はしっかり修正してジュニア・オールブラックスにチャレンジしたい」

◎日本代表vsサモア代表戦結果
日本代表●15-34○サモア代表(前半3-12)

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June 17, 2009

JWC順位決定1回戦結果

水曜日(17日)は、秩父宮ラグビー場にいた。U20世界ラグビー選手権(JWC)1~4位決定戦のイングランド対南アフリカ戦をJSPORTSで解説するためだ。観衆は、8,326人。仕事帰りのサラリーマンのみなさんや、中学、高校のラグビー部らしき生徒達の姿も多かった。2試合とも互いの意地がぶつかりあう拮抗した展開だったので、ある程度は楽しめたのではないか。

第1試合のニュージーランド(NZ)対オーストラリアは、前半を終えて7-7の同点。スクラム、ラインアウトの安定するオーストラリアが後半風上に立つので、優位になるかと思われたが、後半9分、NZはキックチャージからCTBトゥリービーがトライして同点に追いつき、直後にSOクルーデンのショートパントに反応したWTBザック・ギルフォードが独走トライして一気にゲームをひっくり返した。FBロビー・ロビンソンのスピードは段違い。今後注目の存在だ。

第2試合のイングランド対南アフリカ戦は、イングランドが終始冷静に試合を運んだ。FLに201㎝、110㎏のコートニー・ローズを起用するなど、3番から8番はすべて190㎝以上のサイズで、南アのフィジカル面の優位性を打ち消し、綿密な分析力でラインアウトを乱した。後半は、守勢に回った南アに疲れが見え始め、徐々にスコアは開いた。現時点での地力差を感じるイングランドの快勝だった。

「2年連続の決勝進出を大変嬉しく思います。我々は冷静にゲームを運ぶことができました。選手の自信につながるでしょう」と、イングランドのメープルトフト監督。南アフリカのエベルソン主将は、「レッドカードを受けたのが痛かった。自らを律する心が足りなかった」と肩を落とした。

瑞穂ラグビー場でイタリアと対戦した日本の結果も含めて全試合の結果は以下の通り。日本は残念ながらイタリアに敗れ、21日に15位、16位決定戦に回ることになった。相手は、ウルグアイ。

◎JWC順位決定1回戦結果
【瑞穂ラグビー場】
ウルグアイ代表 11-29 カナダ代表(前半3-17)
日本代表 15-21 イタリア代表(前半5-21)
【秩父宮ラグビー場】
ニュージーランド代表 31-17 オーストラリア代表(前半7-7)
南アフリカ代表 21-40 イングランド代表(前半11-9)
【近鉄花園ラグビー場】
アルゼンチン代表 17-26 トンガ代表(前半7-19)
スコットランド代表 39-26 フィジー代表(前半25-15)
【福岡レベスファイブスタジアム】
アイルランド代表17-19 ウェールズ代表(前半11-16)
サモア代表 6-16 フランス代表(前半6-16)

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June 13, 2009

JWCプール戦3日目結果

U20世界ラグビー選手権(JWC)プール戦3日目、秩父宮ラグビー場の観客数は、15,242人。蒸し暑さと大観衆、相手がスコットランドとくれば、20年前に日本代表がスコットランド代表を下した試合とだぶるのだが、その再現とはいかなかった。前半16分あたりに、ハベア、立川でチャンスを作り、豊島からフェアマニに渡った攻撃でトライできなかったのは残念だった。スコットランドの選手も崖っぷちに追い込まれてナーバスになっていたし、先制できればさらに精神的プレッシャーをかけることができたのだが。

ただし、日本が何度もチャンスを作った中で止めきったスコットランドのカバーディフェンス、攻め込まれたときの集中力は凄まじかった。伝統国の意地というよりも、ラグビー理解の深さを感じるシーンが多々あった。日本は立川の横に走り込んだ南橋がとったトライは素晴らしかったが、モールに時間をかけすぎた感がある。

薫田監督は「モールの選択自体は間違っていないと思う。実際にプレーしている選手にしか分からない感覚もある。ただし、ドライビングモールからのサインプレーを用意していたのだが、それは出し切れなかった」と語った。堂々たるプレーでチームを引っ張ったSO立川は、「BKに展開すればゲインできる感触はあったが、BKだけのブレイクダウンでうまくボールを出せなかった。攻めきれなかったひとつの要因」と話していた。

大半の時間攻め続けての敗戦で、有田キャプテンもショックは隠せなかったが、「試合後の円陣で、まだ試合がある、諦めずに頑張ろうと話しました」と、順位決定戦に気持ちを奮い立たせていた。

これで日本は来年のJWCには出場できなくなり、下部大会の「ジュニアワールドトロフィー」のアジア地区予選に回ることになった。9月上旬に香港で開催される予定。来年の出場資格のある選手でチームを編成しなければならず、大会後にさっそく準備に取りかからなければならない。

プール戦3日目の結果は以下の通り。こうしてみると、フル代表の世界ランキングがそのまま反映されている。プール戦の最終順位で世界ランキングとの順位が逆転しているのは、プールBのサモア(11位)、スコットランド(10位)。プールDのトンガ(14位)、カナダ(13位)だけだ。やはり、ユース世代からひとつずつ順位を上げていくしかない。

◎U20世界ラグビー選手権結果
【愛知】
アイルランド 45-0 ウルグアイ(前半19-0)
アルゼンチン 9-48 ニュージーランド(前半6-3)
【東京】
イングランド 52-7 サモア(前半39-0)
日本 7-12 スコットランド(前半0-12)
【大阪】
フィジー 20-14 イタリア(前半6-3)
フランス 27-43 南アフリカ(前半20-11)
【佐賀】
カナダ 20-36 トンガ(前半8-17)
オーストラリア 38-5 ウェールズ(前半12-0)

この結果、順位決定戦の組み合わせは以下のようになった。日本はイタリアとの戦い。4位グループでは一番の強敵だろう。順位決定戦は、実力が拮抗した者同士の戦いなので、さらに熱い試合になるはず。

・6月17日(水)
【瑞穂ラグビー場】
17:00~ ウルグアイ 対 カナダ
19:00~ 日本 対 イタリア
【秩父宮ラグビー場】
17:00~ ニュージーランド 対 オーストラリア
19:00~ 南アフリカ 対 イングランド
【近鉄花園ラグビー場】
13:00~ アルゼンチン 対 トンガ
15:00~ スコットランド 対 フィジー
【福岡レベルファイブスタジアム】
17:00~ アイルランド 対 ウェールズ
19:00~ サモア 対 フランス

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June 09, 2009

JWCプール戦2日目結果

いま瑞穂ラグビー場の記者会見が終わったところだ。久しぶりに間近で見たアイリッシュ魂にしびれた。U20とはいえ、フル代表と同じような緊張感と両チームの特徴。アイルランドの凄まじいプレッシャーを浴びながらなんとか得点するニュージーランドの個人技にも感心した。写真は試合前のハカ。アイルランドがぐんぐん前に出る。

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ニュージーランドの両CTBは、トーマス・テーラーと、ウィンストン・スタンレー、オールドファンには懐かしいコンビ名である。1987年ワールドカップで優勝したオールブラックスの両CTBだったワーウィック・テーラーの息子と、ジョー・スタンレーの甥である。血筋もあってか、二人とも上手かった。

瑞穂ラグビー場の観客のみなさんにも好感を持った。プレースキックの時は静かに見守り、声を出す人がいれば、「シーッ」という声も聞こえた。イングランドの競技場みたいにマナーがいい。また、選手交代の時の大きくて温かい拍手。プレーの迫力に思わず出る歓声。とてもいい雰囲気だった。

ニュージーランドのレーニー監督のコメント。
「内容には失望しています。オーガナイズされたゲームができませんでした。勝ち点をとれたことだけが良かったのですが、アイルランドのプレッシャーは凄かったです」

クルーデン主将も反省のコメントが続いた。
「ゲームプランがきちんとできませんでした。アイルランドのプレッシャーがすごくて、バックスが深さを保って攻めることしかできなかった。うまく対処できませんでした」

第1試合は、ウルグアイが隣国アルゼンチンに果敢なチャレンジをした。これもまた引き締まった良い試合だった。

秩父宮ラグビー場には、10,693人のお客さんが来たと聞いた。瑞穂は4,443人、花園が1,820人、佐賀は2,068人。でもこれで、開催2日目で計3万人超の観客になった。面白いものはみんな見たいんだし、それだけの価値ある試合なのだと思う。このあとも皆さん、可能な範囲でスタジアムに行きましょう。

◎U20世界ラグビー選手権プール戦結果(6月9日)
【愛知】
アルゼンチン代表 33−15 ウルグアイ代表(前半15-10)
アイルランド代表 0−17 ニュージーランド代表(前半0-3)
【東京】
イングランド代表 30−7 スコットランド代表)(前半20-0)
日本代表 20−29 サモア代表(前半5-22)
【大阪】
フィジー代表 25−48 フランス代表(前半15-21)
イタリア代表 3−65 南アフリカ代表(前半0-20)
【佐賀】
オーストラリア代表 40−6 トンガ代表(前半21-6)
カナダ代表 15−51 ウェールズ代表(前半8-32)

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June 06, 2009

JWC初日結果

U20世界ラグビー選手権開幕である。雨の降りしきる秩父宮ラグビー場に9,120人。会場に足を運んだみなさんに感謝したくなる数字だ。もちろん、大学のラグビー部員が全員で見に来たりしていたのだが、そういう選手たちにとっても刺激になる試合だった気がする。

午後5時からの第1試合は、下馬評通り実力が拮抗し、スコットランド、サモアともに最後まで譲らなかった。14-14で迎えたラストプレーでのサモアの決勝ドロップゴール。スタンドが大いに沸いた。同時刻、瑞穂で行われていたアルゼンチン対アイルランドの試合も大接戦。大差になった試合もあったが、面白い大会になることを予感させる初日だった。

さて、U20日本代表はU20イングランド代表に43-0の完敗を喫した。巨漢揃いのイングランドに何度も低いタックルを見舞い、観戦者を熱くする戦いを続けていただけに、トライを取られるときのあっさりとした抜かれ方、相手にボールを与えてしまうイージーミスともに残念だった。試合後、薫田監督はこう語った。

「非常に残念。防げた失点が多かったし、トライがとれるチャンスもあった。ただし、選手たちは持てる力を出していたし、(精神的に)切れずに何かをしようとし続けてくれた。2勝という目標に向かって、スタッフ、選手一丸となって戦いたい」

有田、山下はイングランドの選手に囲まれながらもよく前に出たし、ハベア、交代出場の南橋らのピンポイントの激しいタックルも観客を沸かせた。いいところはいっぱいだったが、その頑張りをスコアにつなげることはできなかった。後半に投入されたSH滑川が懸命にテンポアップを図り、日本ペースになった時間帯もあったが、肝腎なセットプレーや地域獲得のキックなどでミスが出た。序盤にBKのリーダーである井口が負傷退場したのは痛かった。あれで攻守のバランスが少し狂った。

ただし、秩父宮ラグビー場での2試合を見た限り、プールBではイングランドの実力が抜けているように見える。サモアとスコットランド相手には日本にも勝機があるはずだ。イングランドに対して日本のプレーが通じた部分も多く、選手はある程度手応えをつかめただろう。また、厳しいプレッシャーの中でしか分からない各選手の能力も明らかになったはず。2試合目以降に期待したい。

◎U20世界ラグビー選手権結果(6月5日)
<予選プール第1戦 試合結果>
【愛知】
アルゼンチン代表 9-16 アイルランド代表(前半6-7)
ニュージーランド代表 75-0 ウルグアイ代表(前半36-0)
【東京】
サモア代表 17-14 スコットランド代表(前半7-6)
イングランド代表 43-0 日本代表(前半24-0)
【大阪】
フランス代表 43-13 イタリア代表(前半12-3)
フィジー代表 10-36 南アフリカ代表(前半10-14)
【佐賀】
オーストラリア代表 86-0 カナダ代表(前半31-0)
トンガ代表 5-51 ウェールズ代表(前半0-23)

※6日は、各チームが開催地周辺のラグビースクールや学校で普及活動を行う。JWCは、ラグビー振興を主としたレガシープログラムが参加チームに義務付けられている。

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May 16, 2009

日韓戦結果

土曜日は花園ラグビー場だった。JSPORTSで解説をするためだ。アジア五カ国対抗、日本代表の三戦目。他チームとの勝ち点差から、この試合に勝利しさえすれば日本の連覇が決まる。

グラウンドに登場した日本代表の先頭には、この日が50キャップ目となる小野澤の姿があった。バックスタンド最前列には、「祝50cap」の横断幕。結果的に4トライをあげることになった小野澤はこの日の主役だった。

試合内容は、前半6分、SOウェブの先制トライから終始日本が攻め続ける展開。激しく前に出る韓国代表のタックルでミスを連発する時間帯もあったが、その防御背後にウェブがキックを使ってチャンスを広げ、次々にトライを重ねた。

後半のキックオフのリターンでは、菊谷キャプテンのキャッチから、SOウェブが防御背後にキックを上げ、これを追いかけたCTBニコラスが、手でボールに触れることなくキック。それを自らキャッチしてそのまま独走トライ。客席を沸かせるノーホイッスルトライで、40-3とした。

「バックスリーの選手に負傷者が出て、きょうはベストのメンバーではなく、コミュニケーションが悪かった」。韓国代表キャプテンのパク・ソングは残念そう。もちろん、日本はキックにこだわったのではなく、韓国の前に出るディフェンスに対応して、スペースの大きな背後を狙ったのだが、パス回しでは簡単なミスも出て課題も多かった。

今大会の連覇を決めた菊谷キャプテンは、嬉しさの中にやや複雑な表情を見せた。「連覇は収穫ですが内容は満足できない。若いメンバーで甘いところもある。新しい戦術も生かせていないので、次のシンガポール戦、そしてパシフィックネーションズまでの間に修正していきたい」

50キャップ目の小野澤は試合後に他の選手達から胴上げされた。報道陣にも囲まれたが、「以前とはテストマッチの数が違うので」と、キャップ数上位3人の先輩達の偉大さを語って控えめに喜んでいた。

◎試合結果
日本代表○80-9●韓国代表(前半33-3)

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April 29, 2009

関東代表対NZU結果

29日は三ツ沢球技場で、関東代表とNZU(ニュージーランド学生代表)の試合を見てきた。朝、大学の後輩から電話があり、「いまどこですか?」と。サニックスのワールドユースが行われている福岡県宗像市のグローバルアリーナからだった。「きょうから来たはんのかと思ってました」。「まだ、東京やねん」。そして横浜へ来たわけだ。

200904291357000

NZは、現在、スーパー14と真っ最中。今回のNZUは5チーム分のプロ選手と若手のアカデミーの選手らがいない布陣なので、関東代表に対してもかなりの危機感を持って臨んでいた。NZ側もこの試合は互角か、劣勢だと考えていたわけだ。関東代表のほうは、トップリーグ、トップイーストの東地区の若手混成軍。試合は、立ち上がりから関東代表が優勢に試合を進めた。

4分、NO8権丈が先制トライ。15分、大きく左右にオープン攻撃を仕掛けて、WTB菅野が右隅にトライ。その後も、SO藤井が好判断で抜け出し、19−10とリードを広げたが、ダイレクトタッチなどのミスで攻め込まれ、SOトンプソンのPG、FLギビンスのトライ、そしてトンプソンのゴールで19−20と逆転を許し、前半を終了した。

後半も、関東代表はキックオフ直後のリターンキックがダイレクトタッチとなるなど、ミスが出て攻め込まれるシーンが続いた。8分、SOトンプソンにPGを決められ、19−23。関東は再三、ブレイクダウンで頭が下がる反則をとられたが、一対一の当たり負けはほとんどなく、果敢にターンオーバーを狙っており、このあたりはトップリーガーの逞しくなった部分でもあった。

10分過ぎ、関東がSH西田のハイパントで攻め込む。13分、交替出場の馬渕のジャッカルからつなぎ、最後は、この日再三力強く突進していたFL竹本が中央トライ。これで、スコアは26−23と逆転。NZUもFWの密集サイドをしつこくついてから展開し、24分、CTBカフプコロのトライとトンプソンのゴールで26−30と再逆転。ここからは、NZUのしつこいつなぎを関東が切り返す展開。そして、36分、WTB中濱のタッチライン際の快走で攻め込み、SO藤井の突破からのオフロードパスを受けたFL望月がポスト右に走り込んでトライ。ゴールは決まらなかったが、31−30と関東の1点差のリード。この時間帯は、お客さんもかなり熱くなっていた。

インジュリータイムは3分のアナウンス。ここから、ボールは行ったり来たり。互いに攻め合って、緊張感ある攻防のなか、最後にNZU・WTBデーヴ・トンプソンが抜け出して、スタンドから悲鳴があがるピンチだったのだが、藤井が追いすがり、ラストパスをよく戻っていた望月がカットして事なきを得た。「僕、ちょっと手が長いんですよ。良かった」と望月キャプテン。日本人選手のみの編成のなか、接戦をものにしたことについては、「勝ったことに意義がありますね」と笑顔を見せていた。

NZUの監督は、ニコニコドー、ホンダなどで日本ラグビーに長年関わってきたマーク・ミーツさん。「ナイスゲームですよ。最後がトライになれば我々にとってもっと良かったけれど。関東のラッシュアップディフェンスは素晴らしかった。そこがきょうの差でしょう。日本のバックスは大きく、強いプレーをするようになりましたね」と感想を語ったあと、日本ラグビーの質の変化についてこう語った。

「1970年代は、日本のチーム相手にはボールをキープして攻めることを考えていましたが、今は日本のFWもスクラム、ラインアウトでボールをキープできるようになりましたね。1970年頃のBKと合わされば非常にいいチームだと思います。昔の日本のBKは触れることができませんでしたからね」

少し話は変わるけど、この時期、NZの大学クラブでプレーしている選手達というのはアマチュアの選手達だ。そして今後、プロになっていくのは少数派。かつてはNZUにプロの予備軍がいたのだが、いまや世界のプロ予備軍は、16、17歳の選手達であり、高校生年代。そんな流れも再認識しながら試合を眺めた。

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April 25, 2009

日本対カザフスタン結果

全国的に雨となった土曜日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で日本代表対カザフスタン代表戦が行われた。試合前にいったんあがった雨は、キックオフ直前にまた降りはじめた。

日本代表SOウェブのキックオフで試合は始まった。風上にたった日本は、ラックを連取してボールを展開するも、予想通り、カザフスタンは激しい出足で日本のボール出しを乱しにかかる。日本がようやく先制したのは、前半9分だった。ゴール前7m右スミのスクラムから左オープンに展開し、ウェブが防御ラインに接近したところに、CTB今村が走り込み、ショートパスを受けて中央トライ。ゴールも決まって7−0とする。

続く13分、左中間ゴール前のスクラムから、右に展開しFL菊谷が中央トライ。ゴールも決まって14−0。16分、キックオフをウェブがキックで切り返す。これにトンプソン、吉田大樹でプレッシャーをかけて敵陣に入り、矢富、FL菊谷の突破でチャンスを広げ、最後は、ウェブが自ら蹴り上げたパントキックをインゴールで押さえてトライ。この後も、日本のキックオフのリターンはほぼまっすぐ蹴り上げるノータッチキックで、これを横に広がったラインでのチェイスで奪い返してはチャンスを作った。

スクラムは日本が優位も、ラインアウトはマイボールでミスがあり、いまひとつ波に乗りきれない前半だったが、33分、BKのムーブにFWがからんで前進し、クイックラックから、矢富が素速くさばいて、最後はFB五郎丸が右中間に飛び込んだ。テンポの素速い、質の高いトライだった。このあたりからリズムが良くなり、37分にも、ウェブが右隅トライ。難しい角度からウェブがゴールを決めて35−3。前半終了間際には、五郎丸がもう一つトライを追加して、40−3で前半を終えた。

後半は、開始早々にCTBロビンスが左タッチライン際を快走してトライ。流れはこのまま一方的になるかと思われたが、4分、スクラムで反則をとられ、相手FKからの展開でカザフスタンのCTBアブドラザコフにあっさり防御を破られトライを奪われる。ミスタックルが連続する気の抜けたような獲られ方だった。これでスコアは、47−10となったが、その後も、日本が攻めてカザフスタンが粘る展開が続いた。

14分、矢富がラックサイドを抜け出してトライ。ここで、日本は、FLオライリーに代えてリーチ、ロビンスに代えてタラントを。18分には、SH矢富に代えて田中、PR山下に代えて仲村を出場させた。20分、カザフスタンLOザンセイトフがオフサイドの繰り返しでシンビン。その1分後、田中の好判断からのパスを受けたトンプソンがトライを追加し、61−10。29分にも、田中のパスを受けたリーチがトライし、反撃を何度も試みていたカザフスタンにダメを押した(68−10)。ここで日本は、HO青木に代えて金井、ウェブに代えて大田尾を投入。BKでボールを動かしてタラントが突破、今村が抜けだし、計11トライ目で、73−10。その後、タラント、吉田がトライを追加し、最終スコアは、87−10だった。

個々の力ずくの突破というより、パスでずらしてスペースを作って抜け出すことが多く、この点は評価できるところ。後半投入された田中のスムーズでリズムのいいパスさばきも目を引いた。このあたりは、突破力が持ち味の矢富とそれぞれの特徴を出した感じだった。
ミスは多かったのだが、ジョン・カーワンヘッドコーチは、「スタートの試合としてはハッピー。新しいシステムにチャレンジするなかで、細かいことは気にするなとは言っていたが、次の試合ではミスを減らしたい」と話していた。

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April 07, 2009

高校選抜大会決勝戦結果

きのうの日記で紹介した博多でのトークイベントだが、ラグマガの田村編集長もゲストで参加する。九州出身だから、さらに話が盛り上がりそうだ。ぜひ、ご参加下さい。

火曜日は熊谷ラグビー場に行ってきた。きょうは埼京線、高崎線を乗り継いで。高校選抜大会の決勝戦は、東福岡高校対常翔学園(元・大阪工大高)という、スケールの大きなチーム同士の対戦だった。この試合は、9日、21:00~22:30、Jsports1で放送される。

この日の熊谷はいつもの強風はなく、快晴。好コンディションだった。常翔学園のキックオフで始まった試合は東福岡がこのリターンでミス。いったん常翔学園にボールが渡るが、常翔学園の防御背後を狙ったキックを、東福岡LO黒木がチャージし、これを拾ってSO加藤にパス。加藤が50m以上を走りきって先制トライをあげた。

しかし、これ以降は東福岡が自陣でミスを連発。常翔学園がWTB野村の個人技などで防御を崩し、3連続トライで17-5とリードする。ミスの多い展開に浮き足立つかに見えた東福岡だが、17分、FWのドライビングモールでゴールラインに近づくと、NO8秋山がインゴールにボールをねじ込んで反撃開始。5分後、SH香山の好走とPR垣永の突破力でチャンスを作ると、HO村川が逆転トライをあげ、流れを引き寄せた。以降は、CTB布巻の再三の突破や、ルースボールへの素速い働きかけでボールを奪うなど、常翔学園を圧倒して最終的には9トライ。快勝で初優勝を決めた。

「縦(縦突破)がこんなに通用するとは思わなかったです。スクラムを押したのもびっくりしました」と谷崎監督。劣勢になると思った部分で優位に立った勝利に頬がほころぶ。しかし、「今からが始まりですから、これに浮かれることなく、真面目なラグビーができればいいと思います」と引き締める言葉も忘れなかった。

大阪の強豪である、東海大仰星、常翔学園に大勝しての優勝。スピード、パワー、上手さに加え、昨年の全国大会を経験した選手も多く、経験値もある。2009年度の高校ラグビーは東福岡を軸に回ることになりそうだ。ただし、谷崎監督も話していたが、「福岡県の予選が厳しい」のは間違いなく、冬の全国制覇に向けては、県予選突破が第一関門となる。

垣永キャプテンも「きょうのことは忘れて、また一からです。最終目標はあくまで花園です」と冷静に語った。実際、ノーサイド直後はガッツポーズもあったが、表彰式後は、胴上げもなく、淡々とクールダウンを行っていた。それでも集合写真はかなり盛り上がっていた。

200904071435000

「こちらに目線くださ~い」というカメラマンに、どこの会社か確認しては満面の笑顔でポーズを作っていた。そして、「ラブ・パワー!」の雄叫び。「愛の力」の意味は、仲間意識などを表しているようだ。天地人の影響なのか?

◎第10回全国高校選抜大会決勝結果
常翔学園高校●17-61○東福岡高校(前半17-33)
※東福岡高校初優勝

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February 28, 2009

日本選手権決勝結果

この日記を書き始めて、きょうで丸4年が経過した。3月1日から5年目突入である。朝、NHK第一ラジオ「ラジオあさ一番」に出演し、いったん家に帰ってシックスネイションズのウエールズ対フランスの録画を見て秩父宮ラグビー場に向かった。門をくぐると、先日紹介した手話で学ぶことの出来る中学校設立の募金活動が行われていた。

日本選手権決勝戦は、前日、サントリーの清宮監督が「サントリーが攻め、三洋が守る展開になると思います」と話していた通りの内容だった。前半は、サントリーがスクラム、ラインアウトで優位に立ち、SO曽我部のキックを軸に敵陣に入って、次々に攻撃を仕掛けた。三洋の反則を誘って、CTBニコラスが3本のPGを成功させる。しかし、ほぼ狙い通りに試合を運びながら、曽我部の2本のドロップゴールが外れ、トライもあげられなかったことが後半に響いた。

三洋は、後半14分までに吉田、ブラウン、川口、堀江らのインパクトプレーヤーを投入し、流れを変え始める。18分には、ブラウン、霜村、吉田とつないで両チーム最初のトライ。10-9と逆転に成功すると、25分、33分とWTB北川がトライをあげて突き放した。特に、18分のトライは見事。サントリーのゴール前で右オープン展開した三洋は、ブラウンがよく伸びるパスを霜村に送り、霜村が少し右側に走りながら、急に角度を立て直してディフェンダーの内側の肩に走り込み、身体ひとつ分前に出た瞬間、右に走り込んできた吉田にパス。絶妙のコース取り、タイミングのいいパスが連続するナイストライだった。

サントリーも反撃に出たが、WTB北條が1トライを返すに留まった。後半、やや疲れが出たかな。少しキックを使いすぎた気もした。それにしても、三洋のディフェンスは粘り強い。ブラウンの投入は、ディフェンスの勢いを増した。我慢の勝利だった。

三洋電機の榎本キャプテンは、「みんなでつかんだ勝利」を強調した。自身の怪我、ブラウンの内臓損傷など、紆余曲折を経ての優勝に「去年より今年のほうが何倍も嬉しい」と声を弾ませた。敗れたサントリーの清宮監督は、「想定内のゲーム支配ができていたが、いくつかのミスをきっちり点にされてしまった。もう少し攻めたかった」と語った。何度もチャンスを作りながら、攻めきれない敗戦。そこに実力差があるということなのかもしれない。その差を詰める日々がまた始まる。

これで国内シーズンも終了。気になるオールスター戦のメンバーは、集計後、負傷者などのチェックを終えてから発表されるようだ。3日以降になるかな。

◎第46回日本選手権大会結果

サントリーサンゴリアス●16-24○三洋電機ワイルドナイツ(前半9-3)

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February 22, 2009

日本選手権準決勝結果

日曜日は花園ラグビー場にいた。JSPORTSで日本選手権準決勝、三洋電機ワイルドナイツ対リコーブラックラムズを解説するためだ。朝、東京駅で久しぶりに好物の「柔らかカツサンド」を買う。相変わらず美味である。花園に到着すると、関西大学リーグのベストフィフティーンの表彰式会場が目に入った。大阪大学外国語学部のラグビー部の方に声をかけられた。一緒に写真など撮りつつ、あれ?大阪外大じゃなかったっけ?と思ったのだが、今は一緒になってたんやね。

午後2時10分のキックオフ。試合直前に空が暗くなりはじめ、後半30分あたりからは雨が落ち始めた。試合は、リコーがSO河野のPGで先制したが、三洋はSO入江のキックパスをキャッチしたWTB三宅が左タッチライン際ですぐにCTB霜村にパスを返し、霜村が逆転のトライ。以降は、ターンオーバーから、セットプレーから、自在にボールを動かして着実に加点していった。

それにしても、リコーのFBラーカムのディフェンス能力の高さには驚かされる。今季は後半からインパクトプレーヤーとして投入されることが多いのだが、結局、リコーの公式戦すべてに出場した。三洋電機も後半、ブラウンが出てきて、2人が交錯する場面もあり、見応えのあるシーンが相次いだ。大差になってしまったけど、集中力を切らさなかったリコーにたくましさを感じた。

三洋電機榎本淳平キャプテンは、「自分たちのゲームが100%できた。勢いあるリコーをノートライに抑えたディフェンスは評価できると思います」と決勝に向けて手応えをつかんだ様子。「決勝は、マイクロソフトカップの決勝で負けた悔しさを忘れず、強い気持ちをもって戦いたい」と精神面を強調した。一方、リコーのゲームキャプテン池田渉選手は、「トップリーグ上位とトップイーストの差は感じたが、残り20分はしっかりとプレーできていたし、やってやれないことはないと思った」と来季のトップリーグ昇格後を見据えていた。

これから、大阪でのトークイベントがあるため、簡単になってしまいましたが、きょうはこのあたりで。

◎日本選手権準決勝結果
三洋電機ワイルドナイツ○59-3●リコーブラックラムズ(前半33-3)

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February 15, 2009

日本選手権2回戦結果

Tsubaki2009

日曜日は秩父宮ラグビーにいた。朝、道ばたでこんな椿を発見。JSPORTSの解説だったのだが、僕が担当したのはNECグリーンロケッツ対リコーブラックラムズの一戦である。トップリーグ5位のNECに対して、トップイースト1位のリコー。当然、地力はNECが上である。加えて、リコーはキャプテンのFL伊藤、NO8フェレラらが負傷欠場し、苦しい布陣だった。おまけに前半16分には、長身のLOヒューマンも負傷退場する緊急事態。ところが、リコーの集中力は途切れなかった。FWのリザーブには外国人選手がいないため、CTBウィルソンをFLにあげてFBラーカムを投入すると、この布陣が機能。ウィルソン、ラーカムともにしぶといディフェンスの中心となってNECの攻撃を封じ込めた。

後半開始早々にSO河野のトライで14-16と追い上げたリコーは、10分に河野のPGで逆転し、35分には、NECのパスミスを拾ったWTB小松が60mの独走トライで勝負を決めた。

「先週の帝京大に感謝したい。選手が目を覚ましてくれた」とトッド・ローデンヘッドコーチ。ゲームキャプテンの滝澤は、報道陣からこの1週間の変化を問われ、「誰かに頼らず、一人一人がリーダーになって、いい練習ができた」と気持ちの変化をあげた。力を出し切ってヘトヘトの様子が印象的だった。

第2試合は、サントリーサンゴリアス対早稲田大学の対戦。キックオフ直後にワイドな展開でWTB小野澤が先制トライし、サントリーの大勝を予感させたが、早稲田もブレイクダウンで健闘してサントリーのミスを誘い、後半にはパスのインターセプトからSH榎本、NO8豊田がトライラインを駆け抜けた。最終的には、WTB小野澤らの大幅ゲインで実力差を見せつけたサントリーが8トライをあげたが、早稲田も見どころを作り、1万4000人の大観衆を沸かせた。自分が育てたチームとあって、「できればやりたくない」と言っていたサントリー清宮監督は、「監督になってから一番プレッシャーがあった試合でした。今はほっとしています」とトップリーグの実力を見せることができて安堵した表情だった。

一方、早稲田の中竹監督は、「勝つつもりで準備しました。ディフェンスで上回りたかったのですが、力の差だと思います。きょうは完敗です」と潔かった。

◎第46回日本選手権大会2回戦結果
リコーブラックラムズ○24-23●NECグリーンロケッツ(7-16)
サントリーサンゴリアス○59-20●早稲田大学(24-6)

◎7人制日本代表結果
「IRBセブンズワールドシリーズ2008・09USA・サンディエゴ大会」第1日目の結果
・1試合目
7-33 7人制サモア代表
・2試合目
12-35 7人制イングランド代表
・3試合目
12-29 7人制スコットランド代表

初日は残念な結果になってしまったが、明日を期待しよう。
なお、当初は予定がなかったのだが、JSPORTSで、
W杯セブンズ・ドバイの放送が総集編という
形ながら決定した。

◆放送予定
ラグビー IRBワールドカップ セブンズ2009 ドバイ 総集編
2009/3/29 J sports 1 17:00-18:00 初回放送

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February 07, 2009

日本選手権1回戦結果

土曜日は秩父宮ラグビー場だった。快晴、微風の好コンディションのなか、まずは、大学2位の帝京大学が、トップチャレンジシリーズ1位のリコーブラックラムズに対して臆せず戦ってスタンドを沸かせた。スクラム、ラインアウトで互角以上に戦い、鍛え上げた肉体でのタックルも力強く、前半を17-13とリード。後半も一進一退の攻防を繰り広げて36分、FB船津のPGで同点に追いつき、試合終了間際にもPGチャンスを得たが、ここで船津が負傷退場する不運もあってPGは外れ、ノーサイドとなった。規定により、トライ数の多かったリコーが2回戦に進出することになった。ギャンブルを仕掛けるような戦いではなく、真っ向勝負で社会人を追い詰めたのは自信になっただろう。リコーはやや動きが悪かった。前半は、FBラーカムが冷静なプレーでピンチを未然に防いでいたのが印象的だった。

第2試合は、早稲田大学が、全国クラブ大会優勝のタマリバの挑戦を受けた。早大の中竹監督は、タマリバ創設期のメンバーの一人で、監督として日本選手権に出てきたこともある。複雑な心境と思いきや、前日は、「クラブ枠の意義を問われるような試合をしたい」と意気込んでいた。逆説的な応援である。そしてタマリバはそうはさせじと懸命の防御を見せ、昨年は0だったトライを2つ奪った。SO竹山のタイミングを絶妙にずらすパス、WTB大松の俊足は早大に防御を苦しめていた。ただし、スクラムで早大が押し勝つなど、地力差はあって、今季初先発のFL山下、控えになることが多いCTB坂井が足腰の強さを見せつけてトライするなど、早大が計9トライを奪って勝利した。

「タマリバは1年間この試合に勝つためにやってきた。モチベーションは我々の20倍くらい高いと選手達には話していました。難しい試合になることは分かっていたので、よく戦ってくれたと思います。拮抗したスコアになる時間帯もあったのは、タマリバの意地が見えたし、我々の力不足も感じました」(中竹監督)

取材を終え、家に帰って花園で行われた2試合の録画を見た。神戸製鋼コベルコスティーラーズとNECグリーンロケッツは、前半なかばまでは神戸製鋼がキックでうまく陣地を進めていたが、20分過ぎにイーブンボールを拾いに行った神戸製鋼の後藤キャプテンが、相手選手と交錯して頭を強く打って退場。このあたりからNECに流れが傾いた。それでも神戸製鋼は、26-17とリードして後半を迎えたが、1分、トライチャンスでボールを持って飛び込もうとしたFLブラッキーがゴールポストにぶつかって負傷退場するアクシデント。ここでトライがとれていれば、あるいは展開は違ったものになっただろう。運のない部分もあった。一方のNECはラトゥ、マーシュ、箕内のFW第三列が大活躍。とくにラトゥの突進力は凄まじかった。試合を決めたのはFB松尾のキック力。難しいコンバージョン、PGを決め、最後は、約30mの逆転ドロップゴールまで決めてみせた。黄金の足が快進撃の原動力になるか。次戦にも注目したい。

サントリーサンゴリスは、クボタスピアーズを圧倒した。NO8ソンゲタが肩を痛めて退場したのは気になるところだが、曽我部が負傷欠場している今、SOの入った野村の活躍は明るい材料。ロングキックも再三披露し、味方を走らせるロングパスも見事だった。そして、後半にはアキレス腱断裂からようやく復帰したFB有賀が登場。元気に花園のピッチを駆け抜けた。サントリーは上り調子である。次の相手は早大だ。

早大の中竹監督は、「真っ向勝負すれば、普通にやられる。このチームしかできないラグビーができればチャンスはある。ディフェンスのチームなので、理屈じゃないディフェンスをしたい」と語った。

◎日本選手権1回戦結果(7日分)
【秩父宮】 
帝京大学△25-25△リコーブラックラムズ(17-13)
※トライ数によりリコーが2回戦に進出
早稲田大学○55-13●タマリバクラブ(19-5)
【花 園】
NECグリーンロケッツ○30-29●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(17-26)
サントリーサンゴリアス○62-17●クボタスピアーズ(31-10)

2回戦は2月15日(日)秩父宮にて。
12:00~リコー対NEC
14:10~サントリー対早稲田大学

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February 01, 2009

MS杯準決勝結果

日曜日は花園ラグビー場だった。トップリーグプレーオフ・マイクロソフトカップの三洋電機ワイルドナイツ対サントリーサンゴリアス戦をJSPORTSで解説するためだ。試合前、三洋電機の榎本淳平キャプテンと言葉をかわした。「きょうはどんどん前に出ますよ。東芝戦(13節)はうちらしくなかったですから」。試合前のトスで勝った榎本キャプテンは、風上の陣地を選択した。

しかし、立ち上がりから飛ばしたのはサントリーのほうだった。ブレイクダウン(ボール争奪戦)で人数をかけ、三洋に圧力をかける。SO曽我部のキック、パスも冴え、FLティーポレ、LO篠塚のトライで、30分過ぎまでは13-6とリードした。ただし、三洋もあせらず、「サントリーはブレイクダウンに人数をかけてきたので、外のスペースが空いていた」(榎本)という言葉通り、チャンスを待った。そして35分、SO入江のインゴールへのキックを追ったWTB三宅が左隅にトライ。入江が難しいコンバージョンも決めて同点に追いつく。ここで、サントリーは好調の曽我部が右足を痛めて退場するアクシデント。流れは大きく三洋に傾いた。

前半終了間際にも入江がPGを決めて、16-13とリードした三洋は、風下の後半もFB田井中のロングキックで陣地をとり、入江が難しいPGを着実に決めて、最後は交代出場のHO堀江が決勝トライ。息詰まる接戦を制した。ブレイクダウンで徹底してプレッシャーを受けながら、グラウンドを広く使うスタイルを崩さなかった三洋の勝利だったが、サントリーがミスで崩しきれなかったとも言える。日本選手権で再戦が実現すれば、どうなるかはわからない。

前半のペースでいけば、サントリーが十分に勝てる内容だっただけに清宮監督は無念そうだった。「悔しいです。でも、次につながる内容だし、悲観する試合ではありません」と話したが、山下キャプテンは「これだけミスをしたら勝てるわけがない」と険しい表情だった。

飯島監督は「サントリーはスクラムに自信があったと思います。開幕戦では、大人と子どもと言われたスクラムが、互角以上にできました。逆にブレイクダウンはサントリーの激しさにやられました」と、危うい勝利にほっとした笑顔で語った。副キャプテンの三宅は、「マイクロソフトの準決勝にふさわしい試合だった気がします。サントリーは強かった。強力なランナーをシンプルにぶつけられ、止めることができませんでした」とコメント。「決勝で東芝にチャレンジできることが素直に嬉しいです」と決勝戦を見据えていた。

秩父宮ラグビー場も含めた結果は以下の通り。2月8日の決勝戦は、東芝対三洋電機の組み合わせとなった。

◎プレーオフトーナメント準決勝結果
東芝ブレイブルーパス○26-7●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半12-0)
サントリーサンゴリアス●22-32○三洋電機ワイルドナイツ(前半13-16)

◎全国クラブ大会決勝結果
タマリバ○64-17●駒場WMM(前半21-12)

以上の結果、日本選手権の組み合わせが確定した。
2月7日(1回戦)
【花園】
12:00~NEC 対 神戸製鋼
14:00~サントリー 対 クボタ
【秩父宮】
12:00~帝京大学 対 リコー
14:00~早稲田大学 対 タマリバクラブ

2月15日(2回戦)
【秩父宮】
12:00~①帝京大/リコー 対 NEC/神戸製鋼
14:10~②サントリー/クボタ 対 早稲田大/タマリバ

2月22日(準決勝)
【花園】
14:10~①の勝者 対 三洋
【秩父宮】
14:10~東芝 対 ②の勝者

2月28日の決勝戦は秩父宮にて14:00キックオフ

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January 18, 2009

TL最終節結果

トップリーグ最終節全試合の結果を文末に記します。録画を見る方、ご注意下さい。僕は名古屋の瑞穂公園ラグビー場で、トヨタ自動車ヴェルブリッツ対サントリーサンゴリアスの試合を解説することになっていた。その準備をしながらなのだが、第63回東西学生対抗を少し見ることができた。東軍のFW第三列は、マイケル・リーチ(東海大)、豊田将万(早大)、土佐誠(関東学大)という豪華なメンバー。この3人に代表されるように、現時点での個々の選手の完成度には差があって、最終スコアは、102−14と大きく開いた。後半、途中出場の東軍WTB田中渉太(早大)が切れ味あるステップワークで2人、3人とタックラーをかわしてトライしたときは、西軍ベンチの選手から、「あれ誰?」と驚きの声があがった。個人技の差を見せつける東軍の大勝だった。

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そして、トヨタ自動車対サントリーの試合が始まる。前節に東芝に大敗したサントリーのモチベーションは高かった。前半こそ、トヨタ自動車に攻め込まれるシーンが多かったが、これを粘り強いディフェンスで耐え抜き、後半は、SH成田の投入でペースアップするいつも通りの戦い方。トヨタの特徴である接点の強さも後半は抑え込み、WTB山下、CTBハビリらがトライを重ねて突き放した。怪我から先発復帰のNO8ソンゲタは何度もタックルをはじきとばして突進。マンオブザマッチを受賞した。

「3位は決まっていましたが、ここで立て直すことができないなら、マイクロソフトで立ち直ることはありえないという気持ちでした。結果が出て良かったです」と、サントリーの山下大悟キャプテン。攻撃面では課題があったものの、激しいブレイクダウンを制す勝利で、まずは最低限の目標を果たしたという表情だった。

他会場の結果は以下の通り。実は、この試合のキックオフ前に、NECとクボタの勝利が決まっており、最終節前までは生きていたトヨタの日本選手権出場の可能性は消えていた。しかし、前日のミーティングから、「そのことは気にせず、自分たちがやるべきことをしよう」と意思統一していたそうで、他会場の結果は試合終了後まで選手には知らされなかった。

◎トップリーグ最終節結果
NECグリーンロケッツ○32−30●福岡サニックスブルース(前半17-18)
東芝ブレイブルーパス○62−13●三洋電機ワイルドナイツ(前半33-8)
近鉄ライナーズ●14−28○クボタスピアーズ(前半7-12)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○23−10●ヤマハ発動機ジュビロ(前半6-10)
九州電力キューデンヴォルテクス○78−21●横河武蔵野アトラスターズ(前半35-7)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○67−0●日本IBMビッグブルー(前半32-0)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●6−38○サントリーサンゴリアス(前半6-10)

この結果、1位東芝、2位三洋電機、3位サントリー、4位神戸製鋼となり、プレーオフトーナメントマイクロソフトカップ・セミファイナルの組み合わせが以下のように決まった。
◎2月1日
秩父宮ラグビー場 14:00KO
東芝 対 神戸製鋼
近鉄花園ラグビー場 14:00KO
サントリー 対 三洋電機

また、日本選手権には、トップリーグから上記の4チームと、5位NEC、6位クボタが出場することが決まった。

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January 12, 2009

TL12節12日の結果

12日は、花園ラグビー場に行ってきた。朝、京都の実家で目覚めたら周りの家の屋根が雪化粧していた。花園に向かう途中も雪が舞っていた。トップリーグは、残すところ2節となり、この日も熾烈な順位争いが繰り広げられた。

まずは、自動降格回避のために必勝態勢の日本IBMビッグブルーが、日本選手権出場枠の6位以内に可能性を残す近鉄ライナーズと対戦。前半は近鉄がSOヒルゲンドルフのキックで地域を獲得し、CTBマイレーらの力強いトライなどで15-0とリード。後半に入ると、IBMもNO8フィリピーネ、CTBキニキニラウ、FB高らが再三突進してチャンスを作ったが、連続攻撃中にミスや反則が多発してなかなかスコアできなかった。最終的には、41-7で近鉄が快勝。チームの勢いの差を見せつけた。

第2試合は、6位以内の可能性を残すクボタスピアーズと、10位以上に浮上して入替戦を回避したい福岡サニックスブルースの戦い。クボタはSOドゥラームが負傷退場するアクシデントに見舞われたが、代わったSO伊藤がベテランらしく巧みにゲームをコントロール。後半27分の時点で、33-13と20点のリードを奪った。ところが、走力に絶対に自信を持つサニックスはここから猛反撃を開始。自陣22mライン内からも果敢に仕掛けて、交代出場のWTBラルフ、SO小野がトライして6点差に迫り、なおも攻め続ける。クボタは分かっていながら足が止まって対応できず、38分には、WTB藤原が快足を飛ばしてトライ。33-32とする。プレースキッカーは、不調のFB古賀と途中で代わったSO小野。ボールをプレースした直後に、試合終了を告げるブザーが鳴る。ゴールの成否で勝敗が入れ替わる緊迫のシーンだったが、ボールはゴールを逸れた。

「最後だけを見れば、いい試合ですが、途中に点を取られすぎました」と冷静に振り返った菅藤キャプテン。キックが外れた直後、泣き崩れる小野にまっさきに駆け寄って肩を抱いていたのが印象的だった。いいキャプテンである。

命拾いしたクボタの山神監督は、「勝ってほっとしました。7勝をあげることができ、初めてシーズンの勝ち越しを決められたことを素直に喜びたいと思います」とコメント。鈴木キャプテンは「最後は大きな近鉄が相手。地力で日本選手権の出場権をつかめるチャンスが来たので、頑張りたい」と最終節を見据えた。

2試合目を見ている最中、サントリーが大量失点している情報が入った。どんな感じだったのか、録画で確認しておきたい。

12日のトップリーグ結果は以下の通り。最終節は、三洋電機と東芝が1位通過をかけて。4位の座を巡って神戸製鋼とヤマハ発動機が直接対決することになった。

◎トップリーグ第12節結果(12日)
近鉄ライナーズ○41-7●日本IBMビッグブルー(前半15-0)
クボタスピアーズ○33-32●福岡サニックスブルース(前半19-5)
サントリーサンゴリアス●5-61○東芝ブレイブルーパス(前半0-33)

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こちら、花園ラグビー場のSS指定席で貸し出されているブランケットとクッション。メイン中央で300席、料金はS席より1000円高い4000円だが、専用のラウンジを使用でき、コーヒーが無料で飲めるほか、その試合を生中継している場合はJSPORTSを見ることもできる。ハーフタイムに利用する人が多いようだが、寒い日、ハーフタイムに暖まれるのはありがたいかも。プレーオフトーナメント・マイクロソフトカップの試合時にも利用できる。まだ、あまり浸透していないようなので、お知らせしておきます。花園ラグビー場は、こたつシートも健在。

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January 11, 2009

TL12節日曜の結果

土曜の大学選手権終了後は、芝パークホテルで開催された岩渕健輔さん(セコムラガッツ・コーチ兼選手)のトークショーに出演。応援団長として、セコムラガッツの山賀選手がやってきて会場を大いに盛り上げた。セコムでは、山賀選手が先輩だが、なぜか岩渕選手の運転手になっているらしく、時刻表を調べて完璧な時間に迎えに行くことを面白可笑しく語っていた。愛されキャラ全開だった。

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そして日曜日の朝は豊田スタジアムへ。名古屋について電車に揺られていたら窓からちらつく雪が見えた。寒かった~。豊田市駅至近の豊田スタジアムは、4万5000人収容で、開閉式の屋根を持つ巨大スタジアム(写真は帰りに撮ったので夕方)。ロッカールームは記者会見場などの設備も素晴らしいのだが、あまりに大きくて、何度も迷子になりそうになった(下は開場前のスタンド、この日の観客は約6000人)。

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試合のほうは、全勝で首位を走る三洋電機ワイルドナイツに対し、トヨタ自動車ヴェルブリッツが前半を終えて10-3でリードする緊迫の展開。三洋は、LOヒーナン、SO入江が前節の怪我で欠場したのに加えて、前半8分にSOトゥキリが肉離れで負傷交代し、本来FBの山下がSOに入る緊急事態。後半7分には、NO8龍コリニアシも肩を痛め、16分にはPR相馬が膝を痛めて退場と、キープレーヤーが次々にピッチを後にする今季最大のピンチに追い込まれた。

前半から、CTB赤沼、難波の好タックルで前に出るトヨタはブレイクダウン(ボール争奪局面)でも優位に立ち、後半2分、FB正面が、三洋の俊足WTB北川をスピードで振り切るトライで17-3とリード。ところが、このあたりから反則、ミスが多発するようになり、自陣から脱出できないまま、三洋の猛攻を受けることになった。

「ハーフタイムでブラウニー(トニー・ブラウン)から、トヨタは外のディフェンスが薄いから、そこに展開しようとアドバイスされた」と言うのは、FBに起用された三宅だ。相次ぐ負傷者にコンビネーションが乱れたシーンもあったが、後半は大きくボールを動かすことに意思統一をして最終的には3トライを畳みかけての勝利だった。三宅は、ほぼ完璧なキック処理をしたほか、トゥキリの退場で不慣れなプレースキッカーを務め、難しい角度も含めて3ゴール、2PGを決めてマンオブザマッチに。「もしかすると蹴ることもあるかと思って、遊びのつもりで練習で5本ほど蹴ったら全部入ったんです」と、練習から好調だったことを明かしていた。

榎本淳平キャプテンは「怪我人が多い中で勝てたのは自信になります。最後は交代で外から見ていましたけど、若手が成長していて本当に嬉しかったです」と笑顔で語った。三洋にとってこの勝利の価値は計り知れない。ブラウン、入江、トゥキリを欠いても、SOは山下がカバー。PR相馬のあとは、川俣が出てきて安定したスクラムを組んだ。控え選手の層の分厚さを見せつける勝利だった。

トヨタは、反則とミスでリズムを乱した。いいプレーも多かっただけに、集中力が持続しないところは気になった。その他の結果は以下の通り。トップ4争いは、トヨタとNECが脱落。神戸製鋼とヤマハ発動機が最終節、トップ4をかけての大一番に臨むことになった。

◎トップリーグ第12節結果(11日)
ヤマハ発動機○31-19●九州電力キューデンヴォルテクス(前半17-7)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●17-27○三洋電機ワイルドナイツ(前半10-3)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○58-12●横河武蔵野アトラスターズ(前半43-0)
NECグリーンロケッツ●18-22○コカ・コーラウエストレッドスパーク(前半10-17)

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January 07, 2009

高校決勝結果

7日は、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で全国高校大会の決勝戦が行われた。平日ではあったが、常翔啓光学園、御所工業・実業の両校生徒が多数応援にかけつけバックスタンドを埋めた。午後2時5分にキックオフ。昨年末のワールドユース予選会、4月の全国選抜大会、9月の大阪ラグビー協会開幕戦と、何度も対戦してきた両チームだが、花園の決勝戦というのは別格なのだろう。立ち上がりは両者とも相手の出方を見ながらの戦いで、緊張感がびんびん伝わってきた。

しかし、啓光は、「前半15分、どんどん攻めろ」という杉本監督の指示通り、次第にボールを動かし始める。11分には、CTB森田がいったんストップしてからの瞬時の加速で防御を抜き去り、WTB国定につないで先制トライ。御所もCTB岡本キャプテンがPGを返し、しつこいディフェンスで食い下がったが、24分、御所のパスが乱れたところを啓光の国定が拾って約70mの独走トライ。直後にも、自陣22mライン内からCTB森田が抜け出し、最後はNO8金につないで19-3とリードを広げた。相手の緊張感と堅い動きを察知して果敢に攻めた啓光の試合巧者ぶりが光った。

後半になると、御所もPR竹井、FL川瀬がトライを返し、終盤も攻め続けたが、ついに啓光を崩しきることはできなかった。後半何度も大きくゲインした岡本キャプテンは、「全力を出したので悔いはありません」と潔く語ったが、「啓光を警戒しすぎて、足が止まってしまいました」と、怖いランナーが揃う啓光に対して飛び出すと抜かれるという意識が働いたことを明かしていた。報道陣から、「小さな体でもここまで来られることを証明したのでは?」と問われると、「ちょっとはできたかもしれないですけど、最後に勝たないと意味がないです」と笑顔はなかった。でも、平均身長が170㎝ほどの御所の健闘は見事。徹底した体幹トレーニングと下半身の強化で強いチームを作った竹田監督に敬意を表したい。

それにしても、啓光の相手の陣形をよく見た動きには感心させられた。それぞれの選手が無理なパスはせず、判断良く細かくボールを動かし続ける。杉本監督によれば、「7次、8次攻撃で崩すような準備をしてきました」とのこと。止められる前提でタックルされながらスペースを探す意識の高さは多くのチームが見習いたいところだろう。そして、絶対的なトライゲッター国定の個人技には目を見張らされた。全速力で走らず、ステップを切るたび加速する。非凡な走法は将来が楽しみだ。

杉本監督は、全国大会に出られなかった2年間を思い起こしつつ「今年は子供達と楽しくラグビーができたと思います」とコメントした。春の選抜大会も制し、今季の公式戦にすべて勝利する完全な日本一。84回大会で4連覇を決めたときは杉本監督が就任した1年目だったのだが、あの時は記虎監督が3連覇を果たしたあとのシーズンであり、記虎さんが総監督としてそばにいた。今回は杉本監督自身が本当の意味で日本一を勝ち取ったと言えるのかもしれない。おめでとうございます。

◎決勝結果
常翔啓光学園○24-15●御所工業・実業(前半19-3)

決勝戦の前には、18歳以下の合同チームによる東西対抗戦が行われたのだが、単独チームを作れない高校にいるとはいえ、さすがに全国から選抜された選手だけあって、技術レベルも高く、熱のこもった好ゲームだった。最後は東軍は逆転勝ちを収めたが、大学でも活躍できそうな選手がたくさんいた。「もう一つの花園」として定着してほしい試合だ。

また、「裏花園」とも言われているサニックスのワールドユース予選会では、決勝戦で天理を破った常翔学園(前・大阪工大高)が優勝し、この2チームがゴールデンウィークのワールドユース大会出場を決めている。

もう一つ、7日、兵庫県・神戸ユニバー記念陸上競技場にて行われた「第39回全国高等専門学校大会・準決勝の結果は以下の通り。

◎準決勝結果
奈良工業高専○13-7●宮城工業高専(前半3-7)
神戸市立高専○44-5●豊田工業高専(前半15-0)

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January 05, 2009

高校準決勝結果

高校大会準決勝の結果、書きます。夜のテレビで見るみなさん、ご注意ください。

第1試合は、常翔啓光学園対東福岡。ともに攻撃力が互角で、ボール争奪戦での攻防が注目されたのだが、予想に違わぬ好ゲームになった。キックの応酬でも個々の選手が好判断でスペースを埋めて蹴り返す。レベルの高い攻防だった。常翔啓光学園は、立ち上がりからCTB森田、三原にボールを集めて防御を崩し、WTB国定らがトライ。東福岡も前半終了間際にNO8山本がトライ。後半は、東福岡が何度も常翔啓光学園ゴール前まで攻め込んだが、最後は常翔啓光学園がしぶといディフェンスでしのいだ。

「東福岡が近場を攻めてくれたのはラッキーだったかもしれません。今年の目標は日本一ですが、(決勝戦では)結果を追い求めるより、自分たちのラグビーを最大限に見せて欲しいと思っています」(常翔啓光学園・杉本監督)

第2試合は、御所工業・実業が大半の時間攻め続け、京都成章が我慢する展開。それにしても、京都成章のディフェンスの集中力は素晴らしかった。それでも、攻め続けた御所工業・実業。試合終盤にようやく京都成章が敵陣に攻め込んだが、疲れからかボールを素速く動かすことができず、最後は御所がカウンターラックでボールを奪い返し、CTB岡本のPG1本という最少得点で勝利した。

「なんとも言えません」と放心状態の御所工業・実業の竹田監督。「最後は選手を信じていました。成章さんに成長させていただきました。感謝しています」と、よく合同練習をしてきた相手に感謝の言葉を何度も口にしていた。試合後、報道陣に影響を受けた指導者について問われたとき、竹田監督は「これまで卒業していった子供達が教えてくれました」と、何度も子供達の悔し涙を見て指導者としての至らなさを感じてきたことを話していた。

これで決勝戦は春の選抜大会と同じカードになった。ともに小柄ながら、ボールを動かして勝負するチーム。ハイレベルの決勝戦になりそうだ。

◎準決勝結果
常翔啓光学園○22-15●東福岡(前半15-10)
御所工業・実業○3-0●京都成章(前半3-0)

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January 03, 2009

高校トップ4決まる

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3日は近鉄花園ラグビー場で全国高校大会準々決勝4試合が行われた。好カードが揃ったこともあってバックスタンドも大勢の観客で埋まった。

第1試合では、Aシードの常翔啓光学園が、サイズの大きな大分舞鶴の圧力を巧みなボール回しでかわし、WTB山下の3トライなどで、34-19と快勝した。「前半トライがとれて、後半受けてしまった」と常翔啓光学園のPR上野キャプテン。しかし、空いたスペースを感じて全員が素速くポジショニングする攻めは見事だった。

第2試合では、國學院久我山が前年王者の東福岡にブレイクダウン(ボール争奪戦)で激しく対抗。スクラムでも圧力をかけ、ターンオーバーを連発して前半を8-3とリードした。しかし、後半は風上にたった東福岡が陣地をしっかり進め、ブレイクダウンでは前半とは逆に、ボールをしっかり乗り越えていくラックでボールを確保し、途中からCTBに入った布巻(先発SO)が3人、4人とタックルをかわしてトライをあげ、17-8と突き放した。「ブレイクダウンのところで、後半本気になりましたね。危機感を持ってまとまることができました」(谷崎監督)

第3試合は、佐賀工業と京都成章の戦い。大きな選手が揃う佐賀工業のFWに対して、京都成章が低いタックルで粘りのディフェンスを続けた。「大きな相手に低く踏み込んだタックルをしようと話していた。選手がよく頑張ってくれた」と京都成章の湯浅監督。最後は、佐賀工業も意地の1トライを返したが、8-7とわずかに及ばなかった。京都成章は初のベスト4進出。

第4試合は、御所工業・実業がSO吉井を軸にテンポ良くボールを動かした。流経大柏もゴール前に迫るとFWで執拗に前に出てPR榎、NO8山﨑がトライを返したが、終盤は突き放された。最終スコアは、40-17。御所工業・実業も初のトップ4。

試合終了後、抽選会が行われ、以下の通り準決勝の組み合わせが決まった。

◎準決勝・1月5日
常翔啓光学園 対 東福岡
京都成章 対 御所工業・実業

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December 30, 2008

花園30日

200812301437000

30日、花園ラグビー場はきょうも快晴である。シード校が登場しての2回戦は、チーム関係者が一番たくさん集まる日なので、人が多い。3つのグラウンドを移動する通路は大混雑だった。

試合のほうは、朝一番の第3グラウンドでBシードの東海大仰星を京都成章が破る波乱のスタート。僕は同時刻に西陵が関西を大差で下した試合を解説していたので、見ることができなかったのだが、大阪のラグビー関係者は「自滅」、「攻め方が間違ってた」などと話していた。でも、京都成章も京都予選で伏見工業を倒しており、流れ次第では分からない実力差ではあった。

もう一つBシードが敗れたのが仙台育英。最後に追い上げたが秋田中央が粘りきった。いい試合だった。このほか大差もあったが、1回戦を突破した実力派チームがシード校に渾身のチャレンジをみせ、國學院栃木もしつこいディフェンスで大型FWの青森北を追い詰めた。最終スコアは、6-8で青森北の勝利。こちら、仙台育英対秋田中央の試合前。第1グラウンドの光の中に出ていくところ。ラグビーの中で好きな光景の一つだ。

200812301427000

優勝候補のAシード、御所工業・実業、常翔啓光学園、國學院久我山は順当に勝ち進んだが、久我山は深谷の頑張りに苦しんでの3回戦進出である。Bシードの東福岡は連覇を十分に狙える実力を見せつけた。佐賀工業、尾道も仕上がりが良さそう。1月1日は、僅差勝負が続出しそうだ。

200812301434000

第1グラウンドのメイン入口を左に曲がると、いろんな展示物があるのだが、これはトップリーグのPRブース。1月1日は、サントリーサンゴリアスの佐々木隆道選手がやってくる予定だ。JSPORTSの控え室には解説陣が次々にやってくる。林敏之さん、宮本勝文さん、今泉清さん、薫田真広さん、砂村光信さん、などなど。みなさん、母校に厳しいのも面白い。「反則が多すぎるって話しておきました」と今泉さん。宮本さんの場合は、「うちなんか、出てへんもんなぁ」と残念そう。

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December 28, 2008

大学2回戦結果

28日は瑞穂ラグビー場にいた。JSPORTSの仕事だったのだが、解説席がメインスタンドの一番上で風の通り道になっており、後頭部が強風を受けて凍りそうだった。でも、試合は熱かった。まずは、第1試合で筑波大が早稲田大に渾身のチャレンジ。風上の筑波がハイパントを軸に攻め、WTB入江がこぼれ球を拾ってトライするなど早稲田を苦しめた。

13-21の早稲田リードで迎えた後半1分、筑波がトライチャンスをつかんだときのプロフェッショナルファウルで、早稲田FB田邊がシンビン(10分間の一時退場)になった。この時間帯に筑波がトライをとれていれば試合は拮抗したはずだが、逆に早稲田は筑波のミスをついて自陣からボールをつなぎ、PR瀧澤がトライ。後半10分からの5連続トライで突き放した。早稲田としては、前に出るディフェンスがいまひとつだったのが気になるところかもしれないが、関東学院戦を乗り越えたあとで、難しい試合だったかもしれない。

第2試合の法政大対関西学大は、関西学院がスクラムで互角に戦い、NO8大滝のサイドアタックでできたラックから素速いボール出しで攻め、CTB高橋の内側に走り込んだWTB片岡が抜け出し、先制のトライ。前半は7-10と食い下がった。しかし、後半は、法政のスピードに翻弄されるシーンが続いた。「もう少しやれると思っていたんですけどね」と関西学院の牟田監督。ブレイクダウンでもある程度戦えると臨んだようだが、何度かターンオーバーされてチャンスを潰したのが残念そうだった。でも、関西学院は試合を重ねるごとに強くなった。来季以降も大いに期待できるチームだと思う。

法政の各選手のキビキビした動きはいつ見ても気持ちがいい。SO文字のパスで次々にチャンスが生まれたが、その供給元のSH日和佐は難しいボールを見事にさばいていて感心した。FWの選手が遅れていても、いいボールを出してくる。僕の選ぶ本日のマンオブザマッチである。FB城戸も良かったけれど、肘を痛めてしまった。1月2日に間に合うかどうか。他にも怪我を抱えている選手が多く、駒井監督は報道陣に囲まれ、「これだけ怪我人が多いとは…」と苦笑い。「関西学院のディフェンスが前に出てくるのは分かっていた。そこにまともに当たれば相手の勢いが出る。うまくずらすことができました」と話していた。

解説中だったけど、場内放送で秩父宮ラグビー場の結果が聞けた。スコアは以下の通り。これで、1月2日の準決勝は、早稲田大対東海大、帝京大対法政大というカードになった。

◎第45回全国大学選手権結果(12月28日)
同志社大学●31-78○東海大学(13-21)
帝京大学○55-7●摂南大学(29-7)
筑波大学●25-59○早稲田大学(13-21)
法政大学○44-12●関西学院大学(10-7)

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December 21, 2008

TL10節日曜の結果

日曜日は秩父宮ラグビー場にいた。第1試合は、トップイーストのリコーブラックラムズ対セコムラガッツの対戦。蹴り上げたボールが大きく戻されるような強風の中、健闘するセコムを、リコーが終盤突き放した。これでリコーは、イーストの1位を決め、トップリーグ自動昇格枠「2」をかけて、トップウエスト、トップキュウシュウの1位チームと戦う権利を得たことになる。

この試合の最中から秩父宮ラグビー場には続々とラグビーファンのみなさんが詰めかけていた。いろんなPR作戦も効果があったと思うし、サントリーサンゴリアス対NECグリーンロケッツが好ゲームになるという予感もあったのだろう。期待感通り、試合は白熱した。前半、強風の風上に立ったNECグリーンロケッツは、SOヤコ・ファンデルヴェストハイゼンを中心にキックで地域を進め、9分FL浅野、34分FLサウカワがゴール前の密集サイドをついてトライをあげるなど前半を15-0とリードする。

ただ、これはJSPORTSの解説の中でも話したのだが、風の強さからして、15-0というのは、後半0-0からのスタートに等しかった。つまり、NECはもう1トライ加えておきたかったし、サントリーはよく耐えたということになる。後半開始から、攻撃的SO曽我部を投入したサントリーは、NECのキックを受けてのカウンターアタックで、2分CTB平、30分FB北條がトライ。終了間際には、交代出場の長友がダメ押しのトライを奪って、見事な逆転勝ちを収めた。「嬉しい。ラグビーって面白いですね」と、会心の笑顔を見せたサントリー清宮監督。「点を取ろうとして、取れるようになってきた」とチームの成長に手応えを感じているようだった。

後半、何度もチャンスをつかみながらスコアできなかったNECだが、21分、絶好調のNO8箕内が抜けだし、サントリーの小野澤と一対一になったシーンがあった。「当たられるのが一番嫌だった」と小野澤。箕内は「調子が良かったから、かわせるかなと思って」とステップを切った。結局、手を捕まれてボールをこぼし、チャンスをつぶしたが、そのまままっすぐ走っていれば試合を決めるようなトライが奪えたかもしれないだけに、残念そうだった。

サントリーはトップ4争いで大きく前進。NECは一歩後退だが、まだまだ残り試合で十分に逆転可能だ。神戸では、三洋電機ワイルドナイツが神戸製鋼コベルコスティーラーズを下して、全勝を守った。トップリーグは1週休みをはさんで、1月3日に再開される。秩父宮ラグビー場では、サントリーサンゴリアス対神戸製鋼コベルコスティーラーズという注目カードがある。

◎トップリーグ第10節結果(21日)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○21-13●横河武蔵野アトラスターズ(前半0-10)
九州電力キューデンヴォルテクス○36-3●福岡サニックスブルース(前半15-3)
クボタスピアーズ●10-40○東芝ブレイブルーパス(前半3-26)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●35-52○三洋電機ワイルドナイツ(前半12-21)
サントリーサンゴリアス○23-15●NECグリーンロケッツ(前半0-15)

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December 20, 2008

大学1回戦の結果

土曜日は熊谷ラグビー場にいた。早朝にNHKのラジオに出演し、そのまま湘南新宿ラインで熊谷に向かった。めちゃくちゃよく眠れました。10時半くらいに熊谷に到着したのだが、すでに駅では熊谷ラグビー場に行こうとする人を数多く見かけた。

第1試合は、法政のロングパスを駆使したワイドなアタックが連続して、開始10分ほどで法政が3トライを畳みかけ、立命館を圧倒した。SH日和佐の素速いパスさばきと、SO文字のスペースに放つパスは見事だった。しかし、立命館もFWの力強い縦突破を軸にディフェンスを崩し、後半34分にCTB島がトライを返す。このあとは拮抗した展開。後半なかばに、再び法政が攻撃のテンポアップを図ってスコアは動いたが、果敢に攻め合う好ゲームだった。

第2試合の早稲田対関東学院は、予想通り、キックオフ直後から激しいコンタクトプレーが相次いだ。ただし、この日はすべての局面で早稲田が強さを発揮。FB田邉は、先制のPGを決めたほか、8-0とスコアがなかなか動かなかった前半40分、判断のいいドロップゴールを決めて11-0とリードを広げ、後半24分にも、WTB中濱が抜け出したところに、爆発的なスピードで走り込んでトライ。なんと、トライ、ゴール、PG、DGと、ラグビーの得点方法をすべて成し遂げるフルハウスの16得点。大活躍だったが、この勝利を支えたのは、なんといってもタックル。CTB長尾、FL中村、HO有田、豊田キャプテンらが次々に相手を仰向けにしていった。

「負ければ終わり。崖っぷちでジャンプしようと言っていた。重みのあるゲームです」と、中竹監督は会心の笑顔。連覇に向けて大きな壁を乗り越え、声も弾んでいた。

敗れた関東学院の桜井監督は、「いろんな状況があるなかで、(対外試合解禁の)夏合宿で最初に早稲田と戦い、最後も早稲田とできた。悔いは残るが、選手をほめてあげたい。最後のトライが、来年のスタートになります」と語った。

もっと僅差になると思われたが、やはり関東学院はチーム作りの後れが出ていたような気がする。土佐キャプテンは、完敗を認め、自分たちなりに精一杯戦ったこと評価しつつ、「実際にラグビーができた時間が短かった」とポツリともらした。ただ、昨秋の不祥事から、みんなに愛されるチームを目指して頑張ってきて、「もし、きょうの試合を見て心を動かされた人がいたとしたら、愛されるチームになれたのかもしれません」とも語った。僕は、土佐の鬼気迫る突進には心動かされた。いいものを見せてもらった気がする。

この試合の速報レポート、来週発売のナンバーに寄稿しました。

その他の会場の結果は以下の通り。

◎第45回全国大学選手権1回戦結果
日本大学 0-59 東海大学(0-28)
帝京大学 23-17 慶應義塾大学(7-3)
摂南大学 47-24 天理大学(19-17)
福岡大学 3-31 筑波大学(3-12)
法政大学 51-17 立命館大学(27-10)
関東学院大学 5-21 早稲田大学(0-11)
同志社大学 31-8 流通経済大学(0-3)
日本体育大学 17-45 関西学院大学(7-19)

◎トップリーグ第10節結果(20日)
ヤマハ発動機 46-10 日本IBMビッグブルー(前半20-10)
近鉄ライナーズ 7-20 トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半7-10)

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December 14, 2008

TL9節結果と大学のこと

日曜日は秩父宮ラグビー場にいた。スタンド観戦にはめちゃくちゃ寒い日だった。日本IBMのブースで同じ大学出身でもある文原くん(元日本代表PR)に会った。僕があまりに寒そうにしていたからか、スタッフの方がネックウォーマーをさしだしてくださった。試合場で販売中です!宣伝しておきますね。ありがとうございました。

僕はJsportsで第1試合のクボタスピアーズ対日本IBMビッグブルーの試合を解説した。両者ともに、キックで陣地をとりつつディフェンスで我慢する展開が終始続いた。クボタのセットプレーの安定と、SOドゥラームの戦力的キックの正確性が勝利をたぐりよせた気がする。スコアは、14-10。「我慢比べだと思っていましたが、規律を保てたことが一番です」と、クボタの佐野ヘッドコーチは、ほっと一安心という感じだった。

第2試合は近鉄ライナーズがサントリーサンゴリアスに渾身のチャンレンジ。前半を6-6の同点で折り返したが、後半の序盤にSH成田、SO曽我部を投入して試合のペースをあげたサントリーが、トライをたたみかけた。「近鉄の強さは予想通り。試合の中でペースを意図的に切り替えられるようになってきましたね」。サントリーの清宮監督も手ごたえをつかむ勝利だったようだ。近鉄は、後半8分にWTB角濱が、危険な行為でレッドカードを受け、残り時間を14人で戦うことになったのが痛かったが、それよりも、ノットロールアウェイの反則を繰り返すなど、自ら流れを悪くしてしまっているようでもあった。

試合後、2位の東芝ブレイブルーパスが神戸製鋼コベルコスティーラーズに敗れた情報が入った。今季初黒星であり、全勝は三洋電機だけになった。他会場の結果は以下の通り。

◎トップリーグ第9節結果(14日)
日本IBMビッグブルー●10-14○クボタスピアーズ(前半3-6)
サントリーサンゴリアス○34-20●近鉄ライナーズ(前半6-6)
九州電力キューデンヴォルテクス●27-31○NECグリーンロケッツ(前半24-19)
東芝ブレイブルーパス●16-42○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半11-16)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●3-41○ヤマハ発動機(前半3-17)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○49-18●福岡サニックスブルース(前半20-13)

Talk

土曜の夜は、大学選手権の恒例プレイベント、「大学選手権トークバトル」に参加した。写真は、左から、早大・中竹監督、東海大・木村監督、帝京大・岩出監督、慶大・林監督。トークを終えた控室にて。「お手柔らかにお願いします」と、林監督が岩出監督とがっちり握手をかわしていたほか、それぞれ健闘を誓い合っていた。1回戦で直接対決するチームもあって、トークでの負傷者情報などは控えめ。木村監督が、早大と関東学大が当たったときは正直嬉しかったことを告白したり、岩出監督が、「対抗戦の初優勝で喜べたのは2日だけでした」と慶大との1回戦で笑いをとったり、和やかなトークだった。 中竹監督は、「明治に負けて気を引き締めなければいけないところを、1回戦で関東学大というのは、いい組み合わせ。チャレンジしたい」と強豪対決を歓迎していた。

14日の大学選手権代表決定戦では、北大を破った筑波大と、中京大を破った摂南大が選手権出場を決めた。1回戦で、筑波大は福岡大と、摂南大は天理大と対戦する。

各リーグの入替戦では、ほぼ上部リーグの大学が勝っているが、13日の関西の入替戦で、大産大が近大を破ってAリーグ昇格を決めた。また、Aリーグ残留を決めた京産大の大西健監督が辞意を表明している。30年以上にわたって同大学を率いてきた名将の辞任はさびしい。2008年というのは、記憶にとどめるべき年なのかもしれない。

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December 07, 2008

早明戦、TL8節結果

日曜日は国立競技場にいた。第84回早明戦をJSPORTSで解説するためだ。この試合は、NHK、TVKでも放送されたので見ていた人が多いと思うけど、第三者の立場からするととても面白い試合だった。JSPORTSの解説席には、ゲスト解説として、元明治大学キャプテンの吉田義人さんがいた。最後の早稲田のコンバージョンキックの時、「これ入ったら、僕の時と同じですね」と吉田さん。そう、吉田さんが4年生のときの早明戦は、最後の最後に早稲田のFB今泉が80mの独走トライ。SO守屋のコンバージョンキックが成功して24-24の同点になったのである。もし、そうなったら鳥肌ものだったが、早稲田の交替出場、田邉のキックはゴールポストに当たって跳ね返された。

「正直、最後きつかったです。明治の意地を見せられて良かったです」と、試合直後のテレビのインタビューに答えた杉本キャプテン。その後の記者会見では、「(早稲田の)ハーフ団にプレッシャーをかける練習はしてきました。ブレイクダウン(ボール争奪戦)でボールに絡んでボール出しを遅らせることができたのが勝利につながったと思います」とコメント。その言葉通り、早稲田にプレッシャーをかけ続けた勝利だった。

キックオフ直後のFL西原の大幅ゲインはチームに勢いをつけたし、その後も、何度も力強いゲインを見せていた。7-5と2点差リードで迎えた後半の立ち上がりには、LO杉本キャプテンがトライしてチームを鼓舞。8分には、FB松本がゴールポスト左にトライ。21-5とリードしたことで、早稲田に精神的プレッシャーをかけることができた。選手権出場を逃し、これがシーズン最後の試合。藤田監督は「記憶に残る試合をしよう」と選手達に話していたという。後輩達に何かを残したいという4年生の意地もあった。事前の戦績は参考にならないという、好敵手同士の伝統を守る明治の頑張りだった。ただし、これがなぜシーズンの序盤から出来なかったのかという総括を的確にしないと来季も同じ事になってしまう。能力の高い選手達が揃っているのは間違いない。来季に期待である。

スタミナに不安を残す明治に対して、後半の早稲田は自陣からでも攻め続けて追いかけたが、ハンドリングエラーが多く、最後は時間切れだった。前半からタックルミスも多かった。豊田キャプテンは、「普段は起きないミスが起き、抜かれないところで抜かれました」と会見で語った。中竹監督は、「明治は素晴らしいゲームをしたと思います。うちのBKを一対一で止めるFW選手が何人もいました。事前の分析とはまったく別のチームでした」と賞賛しつつ、リードされて浮き足だった自チームについては渋い表情だった。2位確定で気持の持って行き方は難しかったのかもしれない。

吉田義人さんとの解説は楽しかった。キックオフ前、吉田さんが現役時代の記録も紹介されたのだが、国立競技場の芝生を駆け抜けた18年前の姿が蘇ってきて、つい「吉田選手」と呼びかけてしまった。あんなに鮮明に記憶が呼び起こされるとは思わなかったなぁ。

関東大学対抗戦は、前日に筑波大学を破った帝京大学が初優勝。対抗戦の1位として大学選手権に臨む。今季は史上初めて公開抽選会が導入される。8日の月曜日17時30分より、丸の内オアゾ1階OO広場(おおひろば)にて。

試合後、トップリーグの結果を知った。コカ・コーラウエストレッドスパークスが、神戸製鋼コベルコスティーラーズを破っていた。順位争い、またまた混沌である。

◎トップリーグ第8節結果(7日分)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○21-16●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半14-3)
福岡サニックスブルース●29-49○サントリーサンゴリアス(前半17-13)
三洋電機ワイルドナイツ○46-7●日本IBMビッグブルー(前半6-7)
九州電力キューデンヴォルテクス●36-45○クボタスピアーズ(前半14-21)

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December 06, 2008

関西大学A、TL8節結果

Takaragaike1

日曜日は京都の宝が池球技場だった。関西大学Aリーグの最終戦、同志社大学と京都産業大学の試合をJSPORTSで解説するためだ。前日は、ABCラジオのムキムキ!ノーサイド劇場に出演し、トップリーグから高校ラグビーまでいろいろ話をさせてもらった。

Taqkaragaike2

宝が池は寒かった。放送席が外だったこともあるのだけど、久しぶりに京都の底冷えを経験。放送席からは、右大文字がよく見えた。

すでに2位が確定している同大と、勝てば5位で大学選手権出場の可能性を残し、負ければ入替戦にまわる京産大。モチベーションには大きく差があり、京産大が健闘すると予想されていたのだが、キックオフ直後から同大の積極的な攻撃が目立ち、次々にトライを重ねる展開となった。試合前、同大の中尾監督が「選手権に向けて、きょうは自陣からでも積極的にボールを動かしたい」と話していたのだが、2位が確定していることでかえって肩の力が抜けたのか、FB宮本、CTB釜池ら中心選手がミスなくボールを動かしたほか、LO村上が優れたランニングスキルで3トライ、WTB大久保が抜群の加速力で4トライ、1年生WTB正海も果敢なカウンターアタックでチャンスを作り、最後は4人、5人とディフェンスを置き去りにしてのトライとキーマンが大活躍。PR菅原、1年生CTB西田らの動きも光っていた。最終スコアは、71-5。

「しっくりこないゲームが多かったのですが、きょうは非常に良かった。しつこいディフェンスも連続してできていた」と中尾監督。綾城ヘッドコーチも「やっとですわ」と、波に乗った攻撃に手応えをつかんでいた。FWがやや小型なのが選手権に不安を抱かせる関西勢だが、波に乗ったときの同大の攻撃力はどのチームにも脅威となるだろう。

一方、接点の攻防で劣勢になり、FL橋本の1トライのみで敗れた京産大の大西監督は「同志社の良さを引き出したような試合でしたね。関西ラグビーのためにはいいかもしれないけど、うちにとっては最悪です」と無念の表情。これで、入替戦が決まり、相手はBリーグ1位の龍谷大学ということになった。龍大の記虎監督と大西監督は、啓光学園、天理大で先輩後輩の関係(大西さんが上)。お互いちょっとやりにくいかもしれない。

この試合の前に、ジュニアリーグの決勝戦も行われたのだが、大接戦の末、天理大学が22-21で同志社大を下している。来年以降の関西リーグの大混戦を予感させるような内容だった。

トップリーグの結果は以下の通り。

◎トップリーグ8節結果(6日分)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○16-8●ヤマハ発動機ジュビロ(前半6-3)
東芝ブレイブルーパス○64-0●横河武蔵野アトラスターズ(前半31-0)
近鉄ライナーズ●18-24○NECグリーンロケッツ(前半8-10)

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November 30, 2008

東西の大学、TL7節結果

30日の日曜日は、近鉄花園ラグビー場にいた。年末の高校大会に向けて芝生が整備されているので、まるで絨毯のよう。関西大学Aリーグの大一番、関西学院大学対天理大学の試合をJSPORTSで解説したのだが、試合前の練習から関西学大の凄まじい気迫が印象的だった。

天理大は膝を痛めていた1年生SO立川理道が復帰。展開勝負に賭けたが、試合は終始関西学大ペース。スクラムで押し込み、ロングキックで陣地をとり、SO渕本を軸にボールを右に左に大きく動かして俊足WTB長野を走らせる。前半31分、FL西川が抜け出し、HO緑川、長野とつながったトライは見事だった。そして、牟田監督も勝因にあげていた「個々のタックル」も素晴らしかった。CTB室屋キャプテンを筆頭に、よく前に出て天理に得点を許さなかったのは今季の充実の証だろう。最終スコアは、39-0 。天理もピンチをよく防いでいたのだが、ハンドリングエラーが多くチャンスを作り出せなかった。

「一年間、つらい練習をやってくれて結果をだせて嬉しく思っています。個々のタックルが素晴らしかったし、相手ボールのスクラムも何本かとれた。練習の成果が出ました」(牟田監督)。「ほんまにいいチームなんで、勝てて最高」。室屋キャプテンの言葉も弾んでいた。関西学大は関西大学Aリーグ発足以来、初優勝ということになった。

第2試合は、立命館大学対大阪体育大学の一戦。この試合も白熱した。負ければ大学選手権の出場の道が絶たれる大体大が懸命にボールをつなげば、他チームの結果次第では選手権に出られないばかりか、入替戦の可能性すら残す立命大も粘る。12-6の立命大リードを迎えた18分には、大体大がBKのサインプレーからCTB大森がインゴール左中間にトライ。12-11とする。しかし、このコンバージョンキックが決まらず、1点差の立命大リードで、残り20数分の死闘となった。多くの時間は大体大が攻めていたが決定力不足。ボールを持って前進する個々の能力はやや立命大が勝っており、ターンオーバーからの一気の切り返しなどで逃げ切った。立命大の吉田監督は「今季はこんな試合ばっかりです」と胃をおさえつつ、安堵の表情を浮かべていた。

別会場で行われた試合では、摂南大学が近畿大学を下し3勝目。この結果、現時点で2勝のチームが3つとなり、大体大の6位以下が決定。12月6日に行われる同志社大対京都産業大戦で、京産大が勝てば、大体大と近大が入替戦、京産大が敗れれば、近大と京産大が入替戦に回ることになった。

関東大学リーグ戦1部では、東海大学が、31-12で関東学院大学を下している。東海大学は2年連続の優勝となった。試合後、東海大OBの友人から喜びのメールが着た。おめでとう。

花園で試合を見ながら、トップリーグの結果も気になっていたのだが、サニックスに近鉄が1点差で勝ったり、九州電力が前半、神戸製鋼をリードするなど熱い試合が多かった。以下の結果により、7節を終えて1位と2位が入れ替わった。

1位三洋電機、2位東芝、3位神戸製鋼、4位サントリー、5位NEC、6位近鉄、7位ヤマハ発動機、8位福岡サニックス、9位クボタ、10位トヨタ自動車、11位コカ・コーラウエスト、12位横河、13位日本IBM、14位九州電力

◎トップリーグ第7節結果(30日分)
福岡サニックスブルース●21-22○近鉄ライナーズ(前半10-6)
九州電力キューデンヴォルテクス●22-36○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半22-15)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●18-22○NECグリーンロケッツ(前半18-6)
クボタスピアーズ●0-46○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-29)

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November 29, 2008

TL7節土曜の結果

 土曜日はコカ・コーラウエスト広島スタジアムにいた。朝、羽田から飛行機で広島空港へ。広島に来たのは何年ぶりだろう。広島駅までリムジンバス。45分かかる。そして、JSPORTSのスタッフのみなさんと車でスタジアムへ。この前の日記で紹介した「ラグビー坊やTシャツ、ブラックボディ」が販売されていた。けっこう売れていた。サントリーの選手も買ってたな。

200811291143000

 大体大時代の後輩、福富くん(マツダ)に会う。続いて、大体大の先輩・安達さんに会って、少し立ち話。広島では中学生にラグビーを教えているみたい。同じく、先輩・梅本さんが監督を務める尾道高校のラグビー部も全員で観戦にやてきていた。すでに全国大会出場を決めている。大学同期の長男が挨拶してくれた。尾道高校のフッカー長崎くんだ。「また花園で会おうね」。めちゃくちゃ知り合い多いやんか、広島。

 試合前に雨が降り始めた。放送席はメインスタンドの上段にあり、風が冷たくて声も震えるほどだったが、後半は太陽が顔を出し、風も弱まった。

Hiroshima1_2

 試合は、前半、強い風上に立ったコカ・コーラウエストレッドスパークスが、キックを使って敵陣で戦うことに成功する。しかし、チャンスでミスを犯し、ラインオフサイドなどの反則からサントリーサンゴリアスにボールを渡してしまう。我慢のディフェンスが続いていたサントリーは、前半34分、SO曽我部の防御背後へのショートパントに、CTBニコラスが走り込んでキャッチしてトライ。7−3と逆転に成功する。

 後半は、ブレイクダウンを修正したサントリーにリズムが出始め、この日、フランカーで出場したハビリ、NO8ソンゲタ、WTB小野澤らが着実にゲインラインを突破して波に乗った。後半13分には、SH田原から成田、SO曽我部から菅藤とHB団をチェンジしてさらにスピードアップ。スクラムも終始コントロールするサントリーの快勝だった。

 マンオブザマッチは、PR尾崎章。サントリーの先発フロントローは、尾崎、山岡、池谷の3人だったが、途中でHO青木、PR畠山が投入され、それぞれが活躍。唯一フル出場の尾崎が獲得した形だが、きょうのスクラムの安定感なら当然の受賞だろう。後半投入された、成田と菅藤も素晴らしい活躍だった。特に成田は、NO8の位置に入ってのサイドアタックや、WTB北條のトライを引き出した絶妙のパスなど、スピード満点のプレーを存分に披露していた。

「あれだけスクラムが安定していると、自陣に攻め込まれても安心して見ていられますね。前半は我慢する時間帯が長かったのですが、ハーフタイムでうまく変わることができた。そういう意味で収穫の多い試合」と清宮克幸監督も満足げ。山下大悟キャプテンも、「11月にやったことが少しは出せました。みんなのゲーム理解度が高まり、これからどんどん付け足していける感触を得た試合です」と、昨年惜敗したチームを破って大きな手応えをつかんだようだった。

 コカ・コーラの向井監督は「思った以上にスクラムが安定しなかった」と無念の表情。ゲームキャプテンの三根も「チャンスのセットプレーが乱れてリズムがつかめず、自分たちのミスで相手にペースを握られてしまいました」と語り、再三のオフサイドの反則については、「さし込まれていたので」と、接点で相手に前に出られてしまって立ち位置がオフサイドになったことを振り返っていた。

 別会場の結果では横河がようやく初白星。東芝はヤマハ発動機を破ったが、今季初めてボーナス点無しの勝利。明日の結果次第で順位は大きく動きそうだ。

◎トップリーグ第7節結果(29日分)
ヤマハ発動機ジュビロ●16−25○東芝ブレイブルーパス(前半6-19)
横河武蔵野アトラスターズ○29−26●日本IBMビッグブルー(前半19-7)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●10−39○サントリーサンゴリアス(前半3-7)

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November 23, 2008

関西大学A、23日の結果

23日は京都の宝が池球技場にいた。京都駅は紅葉のシーズンだからか人であふれかえっていた。京都駅から地下鉄に乗ったのだが、一台はやり過ごすしかなかった。連休中の京都、恐るべしである。

大混戦の関西大学Aリーグ、第1試合は立命館大対京都産業大の対決。前半3分、立命はゴール前のスクラムを押し込み、FL浅野が先制トライ。京産のゴール前での粘りの無さが気になったのだが、すぐにFWのサイドアタックを連続してトライを返した。優勝の可能性を残す立命は、19分、CTB島が個人技で抜け出して約40mを走りきって12-5とする。しかし、動きはどこか重い。後半は、京産がSO西村のキックを軸に陣地を進め、圧倒的な攻勢に出て、立命は防戦一歩。26分、京産はWTB森田が右コーナーぎりぎりにトライし、難しい角度からFB岩田がコンバージョンキックを決め、22-17として競り勝った。これで立命は3勝3敗となり、優勝戦線からは脱落。京産は、2勝4敗として、選手権出場に望みをつないだ。

第2試合は、同志社大対大阪体育大戦。ここまでの戦いぶりからは同志社優位は動かないところ。その通り、前半6分、大体大SHのキックをチャージしてチャンスをつかみ、WTB大久保が先制トライ。11分、26分とCTB野上が連続トライし21-0と大きくリード。大体大も、モールを押し込んでFL板垣がトライを返したが、スクラムでは同志社が優位に立ち、後半も同志社がスコアを重ねるのではないかと思われる展開だった。

ところが、後半、流れは一変する。1分、マイボールのキックオフを確保した大体大は、大きくボールを展開し最後は好サポートの板垣がトライして10-21とすると、SO米田が連続PGで16-21に迫る。スクラムも互角以上の大体大が盛り返し、後半はほとんどの時間、同志社陣内での攻防が続いた。そして29分、交替出場のSH久高の素速いパスさばきでテンポを上げた大体大は、SO米田のキックパスを受けたFL川口のトライで同点とすると、難しい角度のコンバージョンキックを米田が決めて23-21と逆転。残り10分は死闘となった。

同志社は敵陣に入ると、粘り強くボールを動かし、37分、CTB釜池からのパスを受けたFB宮本がトライし、26-23に。以降は、大体大の懸命の攻撃を食い止め、辛くも逃げ切った。「練習でやっていることが、なかなか試合に出てこないですね」と、同志社の中尾監督は渋い表情。綾城ヘッドコーチも、「状況判断がなく、ゲームの流れのままにプレーしてしまう。決めているプレーはあっても、相手が少なければ行ってやろうという空気がない。これは指導者の責任でしょう」と首をひねっていた。

この2試合の結果、関西大学Aリーグは、関西学院大が5勝1敗で首位に立ち、4勝2敗の同志社大、天理大がこれを追い、3勝3敗の立命大が続く。そして、京都産業大、大阪体育大、近畿大、摂南大が2勝4敗と勝敗数で並んでいる。11月30日の関西学院大対天理大が優勝を決める大一番となる。

宝が池の大接戦の最中、秩父宮ラグビー場の途中経過も入っていた。ハーフタイムで、1点差で慶應がリードしていることがアナウンスされると、観客席がどよめいていた。

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November 22, 2008

アメリカ代表2戦目の結果

いったん照明を落とし、スコアボードの下の出入り口から両チームが登場するという初めての試みによるセレモニー。明るくなったフィールドでキックオフ直後にビッグヒットを見舞ったのは、日本代表LO大野だった。

ただし、その後の連続攻撃でアメリカ代表に先制トライを許す。7分、ゴール前のラインアウトからのモールで、PR畠山が判断良くサイドをついて追撃のトライ。5-5の同点になると、接点の激しい攻防で試合はやや荒れ模様に。28分、日本代表のトライは見事だった。アメリカ代表ゴールまで30mほどのラインアウトから、右オープンに展開。SH田中からパスを受けたCTBニコラスの両サイドにWTB冨岡、CTBロビンスが囮で走り込み、ボールはSOウェブへ。ウェブが抜け出したところに、冨岡がサポートしてトライ。12-5とリードする。

31分のトライも良かった。敵陣に入ったスクラムから、N08龍コリニアシが素速いサイドアタック。このラックからSH田中がボールを持ち出し、横に引っ張ってからSOウェブへ。そのままウェブがインゴールに飛び込む。19-5として楽になった日本代表だが、ブレイクダウン(ボール争奪局面)での反則の繰り返し、レフリーへの抗議の繰り返しで、HO青木、CTBロビンスが相次いでシンビン(10分間の一時退場)となり、苦況に追い込まれる。

しかし、これが前半の終盤だったのが幸いした。ハーフタイムに気持を落ち着かせた日本代表は、後半8分、ニコラスがPGを決め、10分にウェブのキックをチャージされてトライを奪われたが、集中力を切らさず戦い、反応のいいディフェンスを続けて23分、FL菊谷のトライで突き放し、そのまま勝利した。第1戦に続いて、スクラムで圧力をかけ、ラインアウトも安定。世代交代をしつつの好結果に、カーワンHCも笑顔が弾けた。負傷者も多く出たが、そのたび交替選手が力を発揮したのも大きかった。

両首脳陣のコメント
◎日本代表ジョン・カーワンHC
「アメリカは力強く、素晴らしいチームだった。そのチームに2勝できたことがチームの成長です。試合前、選手たちには歴史を作ろうと話した。連勝したことで歴史が作れました。今回の30人の日本代表選手がファーストチョイスになりました。これまでの選手が戻ってくるのが難しいほどです。これはコーチにとって嬉しいことだと思っています」

◎日本代表菊谷崇主将
「アメリカは第一戦よりハードでした。でも、それは分かっていたこと。13人になった苦しい時間帯は、チームのまとまりを重視しようと声をかけていました」

◎アメリカ代表スコットジョンソンHC
「お客さんに楽しんでもらえるようなゲームだったのではないですか。我々にとっては嬉しくない結果でしたが。日本代表は、パシフィックネーションズカップなどを経験して強くなっています。次のワールドカップでもいいプレーが出来るのではないでしょうか」

◎アメリカ代表トッド・クレバー主将
「タフな試合でした。日本はよく走って、よく動いていた。いい経験ができました。試合前の演出もファンタスティック。ステージから登場したのは初めての経験です。それだけ日本のラグビーが我々より進んでいる証であり、我々もそれに追いついていきたい」

◆試合結果
日本代表○32-17●アメリカ代表(前半19-10)

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November 16, 2008

アメリカ戦結果

日曜日はもちろん名古屋の瑞穂ラグビー場にいた。名古屋地方は朝から雨が降っていたのだが、試合前に空は明るくなり、途中で太陽の光がさし込むまでに。風もなく、好コンディションでの試合だった。

これまでアメリカ代表のパワーに屈してきた日本代表だが、この日は立ち上がりこそ相手の激しい当たりを受けてしまったが、ディフェンスで何度もアメリカ代表を押し返すなど、トップリーグでもまれた選手達が当たり負けせずに前に出た。初キャップの両PR平島、畠山もスクラムを安定させたほか、「最後の最後までよく仕事をしてくれた」(カーワンHC)という言葉通り、運動能力の高さを見せて健闘した。

同じく初キャップのFB松下も冷静なフィールディングを見せたほか、タイミングのいいライン参加でラインブレイクし、後半5分、15-14と逆転するWTB遠藤のトライを生み出した。WTB冨岡はミスもあったが、キックオフ早々にカウンターアタックを仕掛けるなど、強気にプレーした。

NO8龍コリニアシのビッグヒットに力強いゲインはこの日の日本代表の勢いをもたらした。LOトンプソンの献身的な働き、SOウェブの正確なハイパント、CTBニコラスのチェイスも、特に後半によく機能した。SH田中の運動量豊富なディフェンスも目を引いた。初めてキャプテンを任された菊谷も、体を張ってチームを引っ張った。それぞれの選手が特徴を出しての勝利だった気がする。試合直後、JSPORTSのインタビューで菊谷キャプテンに話を聞いたのだが、痛いほどの握手をされた。選手達の充実した表情は見ていて気持がいい。

ただし、カーワンHCが「第2戦目に向けての修正点はブレイクダウン、そして攻撃のリズム」と言うとおり、課題は多い。前半はミスから失点したし、攻め込んでのミスも多い。効率のいい得点パターンを作り上げたいところ。それでも、先発メンバーに初キャップ組が4名いるなかでの勝利の価値は計り知れない。トップリーグ効果で各選手の地力が上がっていることも確かだろう。

11月22日の第2戦は、アメリカ代表もコンディションを整え日本対策も万全で臨んでくる。勝ったことは良かったが、連勝しなければその価値も半減する。きょうの瑞穂ラグビー場は、日本の勝利に大いに盛り上がっていた。来週もいい試合をしてファンのみなさんを喜ばせてもらいたい。

◎試合結果
日本代表○29-19●アメリカ代表(前半10-14)

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November 08, 2008

8日の秩父宮

土曜日の午後2時より、秩父宮ラグビー場で日本代表のセレクションマッチが行われた。12時からは、トップイーストの東京ガス対NTTコミュニケーションズ戦があり、48-29でNTTが勝ったのだが、NTTには、NZ代表経験もあるNO8ブラッドリー・ミカ、南アのブルズで活躍していたCTBジェイピー・ネルがいて、その豪華さを改めて確認。このほか、元サントリーのFB栗原徹、元ワールドのSH中山浩司らも。東ガスにも、法大OBで、151㎝のSH穂坂亘、慶大OBの中浜聡志、田中豪人らがいる。関西学大卒の俊足WTB西尾風太郎は4トライの大活躍だった。面白い試合だった。

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そして、午後2時からは、セレクションマッチである。メンバーは昨日の日記で書いた通りなのだが、前半はチームAのFWがよく前に出て、10分、SOウェブのインゴールへのグラバーキックに反応したCTB仙波が先制トライ。チームBは、SO大田尾が左膝を痛めて苦しい展開になったが、16分、日大のWTBマフィレオがチームAのBKラインのパスをインターセプトして60m独走のトライをあげる。

以降はチームAがFL菊谷、SOウェブのトライで21-7とリードを広げたが、後半はチームBが奮起。8分、マフィレオが2人、3人と鋭いステップワークで相手をかわして、代表入りへ猛アピールの独走トライ。チームAが1トライ返したが、残り10分は、完全にチームBペースとなり、終了間際には、チームBのFB立川がインゴール左隅に駆け込んで28-28の同点とした。

ジョン・カーワンHCは次のようにコメント。「この一週間素晴らしい時間を過ごせました。このチームは、アメリカ戦を戦うと同時に2011年に向けたスコッドでもあります。最初の20分間はナーバスになったのかミスが多くなりましたが、後半はいいラグビーをしてくれました。特にチームBは、ラックのヒットもしっかりできていたし、いいラグビーをしていたと思います。今夜、30人を選ぶことになりますが、いい意味で頭が痛いですね」

セレクションマッチということで、ケンカ腰の激闘を期待した人には少し物足りなく感じたかもしれない。両チームが比較的冷静に戦っているように思えたからだ。ただ、選手の話など聞いていると、すでに日本代表としての戦い方の指示は出ており、それに沿ったゲームを作っていくことに気を使った面もあったようだ。いずれにしても、明日にはメンバーが絞り込まれ、選ばれたメンバーはアメリカ戦に向け、愛知入りすることになる。

追記◎ちなみに、セレクションマッチでは、各選手がそれぞれの所属チームのパンツ、ストッキングを着用していました。試合のたびに選手を選抜する英国バーバリアンズクラブがそれぞれの所属チームのストッキングでプレーする伝統を思い出しました。

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November 03, 2008

法政大対関東学大結果

3日は、秩父宮ラグビー場にいた。Jsportsで関東学院大学対法政大学の試合を解説するためである。今季の関東大学リーグ戦1部の優勝の鍵を握る対戦だったのだが、互いの意地がぶつかりあって壮絶な試合になった。僕も先週、両大学のグラウンドに行って取材したことなどいろいろ話したいこともあったのだが、そういったことを忘れさせてしまうくらいの白熱したプレーが続いた。

前半8分、まずは関東学院NO8土佐がPKからの速攻で先制トライ。前半は、関東学院がSO荒牧のロングキックで陣地を獲得し、法政がタッチキックを蹴らざるをえない状況に追い込み、スクラムでもプレッシャーをかけて優位に立った。23分のトライも素晴らしかった。LO清水の突進などで自陣から仕掛け、法政陣の10mラインを越えたラックから右オープンに展開し、最後は、WTB渡邊が右コーナーぎりぎりに飛び込む。流れは完全に関東学院が支配しているように見えた。

しかし、法政は33分、SO文字のPGで3点を返すと、35分に関東学院陣22mラインのスクラムから右オープンに展開し、文字の内側にWTB木島が走り込み、その外側にCTB岸和田が絶妙のタイミングで入ってきて、ボールをかっさらうようにトライ。14-10の4点差とする。

後半の立ち上がりは関東学院の勢いが勝る。個々の力強い突破でボールをつなぎ、最後は、PR田中が左隅に飛び込み21-10とリードを広げたのだ。しかし、法政は、相手のキックを簡単に蹴り返さずにカウンターアタックをしかけ、ラックからの素速いボール出しで関東学院を翻弄し始める。SH日和佐のスピーディーなパスさばきとSO文字の好判断のパスに、関東学院はディフェンスラインを揃えるのが精一杯となってオフサイドを繰り返してしまう。21-17の4点差となった残り10分、いったん関東学院が攻め込んだが、トライには至らず。最後の5分は、法政が圧倒的に攻め続けた。

そして、インジュリータイムも2分を越えた終了間際、この日大活躍のFB竹下が、ゴール前10mで文字のパスを受け、瞬時の加速でタックラーを抜き去って決勝トライ。文字のゴールが決まった直後、ノーサイドの笛が鳴った。最終スコアは、24-21。

就任2年目の駒井監督はガッツポーズ。試合後のインタビューで「あきらめずによく頑張った。思わず興奮してしまいました」と笑顔で語った。有田キャプテンは、「誰一人最後まであきらめずにいたことが、この結果につながったと思います。(点を獲られても)何度でも取り返す自信はありました」と、淡々と語った。

夏合宿で関東学院に完敗していた法政にとってこの勝利の価値は計り知れない。強化してきたスクラムは圧力をかけられたが、素速い展開で関東の防御を崩せたことは自信になっただろう。SO文字の判断の良さ、1年生FB竹下の堂々としたプレーぶりも印象に残った。前日まで出場予定だった城戸が足首の痛みで欠場することになったのは前日で、WTBから急きょFBにまわったのだが、フィールディングはほぼ完璧だった。最後のトライシーンでも疲れているはずなのに爆発的な加速を見せた。将来が楽しみ。勢いに乗った法政が、この後、どこまでチーム力を上げてくるのか興味深い。

敗れた関東学院の土佐キャプテンは、「向こうの方が賢く動けていたと思います」と試合を振り返った。「ミスして攻められることが多く、こちらのディフェンスが揃わないうちにボールを出されました。文字君のスピードにプレッシャーを感じました」。個々の選手の力強さを見せつけながら、防御面で法政の攻撃に対応しきれなかった関東学院。物足りなく感じた運動量、リアクションのスピードをどこまで修正できるかが今後の戦績にかかわってくるだろう。

リーグ戦の優勝争いも混沌としてきた。11月30日の東海大対関東学大戦も凄まじい試合になりそうだ。

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November 02, 2008

宝が池の結果

2日の朝は、松山空港から大阪空港(伊丹)へ。モノレール、阪急電車、京都市営地下鉄と乗り継ぎ、宝が池球技場に向かった。やっと関西大学Aリーグを観戦することができた。まずは、全勝で走る関西学院大学と立命館大学の大戦。関西学院はすでに、同大、京産大、大体大の昨季のトップ3を下しており、優勝に向けて一直線かと思われたのだが、この日は、昨季の4位・立命大が意地を見せた。

前半3分、関西学院ゴール前のスクラムからNO8佐藤が持ち出して先制トライ。関西学院もBKがボールをつなぎFB小樋山のトライで同点に追いつくも、19分、立命は敵陣22mラインのラインアウトからBKのサインプレーでトライを追加してリードする。接点で激しく前に出る立命に対し、関西学院はやや受けた形になり、次第に焦りが出てか個人で前に出る無理なプレーが多くなった。19−7で後半に入ってからは、関西学院が懸命に攻めたが、ミスが多く、後半21分に19−14と迫るも、立命SO大嶌が値千金のドロップゴールを決めて8点差とし、最後の関西学院の反撃を1トライに抑えて逃げ切った。FWで前に出て、キックで陣地をとりながらシンプルに戦った立命の勝利だった。最終スコアは、22−21。

この試合と同時刻に行われていた天理大学対大阪体育大学の試合では、天理が、55−17で大体大を下したという情報が。この時点で関西リーグは、関西学院、天理、同志社が1敗で並んだ。第2試合の同志社大学対摂南大学の試合は、立ち上がりから同志社が積極的に仕掛け、自陣深くからボールをつなぐなど、素速い攻めで4トライを畳みかけた。摂南が誇るNO8イオンギ・シオエリ、CTBトゥイネアウ・リシモリのコンビも、CTB釜池らが好タックルで食い止め、試合展開は盤石に見えた。

しかし、後半は一転して摂南ペースとなる。PKから積極的にボールを運ぶ摂南の圧力に同志社は受けにまわり、気がつけば、後半31分の摂南CTBリシモリのトライで40−31の9点差。同志社の選手たちに疲れが目立ち、摂南の攻撃に追い詰められていく。勢いとしては摂南が逆転してもおかしくなかったのだが、同志社もなんとか粘り、最後に1本トライを追加して突き放した(最終スコアは、47−31)。WTB大久保は俊足を生かして4トライ。FB宮本が難しい角度が多かったゴールを1本しか外さなかったのも大きかった。

同志社の中尾監督は厳しい表情だった。「前半、簡単に点が獲れたのに、その後のミスから崩れた。自ら接戦にしてしまったゲームです。相手が最後まであれだけ元気だったというのは、こちらのゲーム運びが甘いということでしょう」。団子状態の順位争いについては、「上位(の力)が落ちて、下位が上がった団子状態で、全体のレベルが上がっているとはいえません。上位がもっとしっかりしなければ」と自戒をこめて語っていた。

綾城ヘッドコーチは、「摂南のほうがしっかり攻めていましたね。簡単にとれたトライも、我々はその先(全国大会)を見ているわけだから、どんな相手でもとれたトライなのかを見ていかないといけない。BKラインも流れすぎていますよね」と、こちらも課題は山積という表情だった。

僕も、関西の4チームを実際に見てみて、ゲーム運びの不安定さを感じたし、関東の上位陣に比べるとブレイクダウンの激しさが足りない気がした。ここから試合を追うごとにレベルを上げていかないと、大学選手権でも関西勢は苦しい戦いになりそうだ。熾烈な順位争いの中でレベルを上げてほしいところ。2試合が終わったところで、近畿大学が京産大を1点差で下したという情報が入る。京産大、大体大は追い込まれた。

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追記◎2日の朝、松山市内のホテルから松山空港に向かう途中。全国でも珍しい路面電車の交差点に遭遇した。もちろん、線路も交差してます。

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October 26, 2008

TL6節日曜の結果

日曜日は博多だった。朝、羽田空港から福岡へ。雨が降っていた。10時半にレベルファイブスタジアム入り。ラグビースクールに通う子供達のご両親に声をかけられる。息子さんは、まだ小学2年なのに、大体大、トヨタ自動車を目指すという。名前はトヨタの名SOからとって、佳司(けいしと読む)である。嬉しくなった。試合前、スタジアムに出店していた白玉屋新三郎の「シュー白玉」を食べる。これ、美味しかった。僕はここのきな粉が大好きなのだが、シュー白玉もなかなかやる。このほか、今季のレベルファイブスタジアムにはたくさん食べるものがあるので、そのあたりも楽しめる。

雨は試合前にほとんどあがった。先に感想から書けば2試合とも面白かった。まずは、コカ・コーラレッドスパークス対福岡サニックスブルースの九州ダービー。神戸製鋼を下すなど調子のいいサニックスが優位と思われていたのだが、ライバル対決というのは事前の調子はあてにならない。前節、元気のなかったコカ・コーラが元気いっぱいに前に出る。

サニックスは、前半3分にFB古賀のPGで先制も、早々にSO小野が負傷退場の不運もあり、ラインアウトが不安定だったこともあって、その後のチャンスをつぶす。24分には、キックチャージからチャンスをつかみ、交替出場のCTB濱里がトライをあげて10-10とするが、サニックスの得点はここまで。後半は、交替出場のWTBステイプルトンの活躍もあってコカ・コーラが競り勝った。

第2試合は、いまだ勝ち星のない九州電力キューデンヴォルテクスと、ようやく調子の出てきたトヨタ自動車ヴェルブリッツの対戦。事前に九州電力の神田監督に話をうかがったのだが、5連敗でも上位陣との戦いには手応えを感じているようで「悲観はしていない」とトヨタ戦には自信のようなものを感じた。試合はその通り、スクラム、ラインアウトのセットプレーを支配し、SO齋藤、CTBグレイのキックでしっかり陣地を進める九州電力が優位に戦った。

立ち上がりこそ、LO谷口、NO8マクドナルドらの突進で勢いのあったトヨタだが、自陣で不用意な反則が続くなど、流れを引き寄せられず。終盤には、決定力あるWTBライダーを投入して、26-24の2点差に迫り、残り5分にかけたが、最後は時間切れとなった。

終了間際に、ライダーとグレイが一対一になり、もしグレイが抜かれればトヨタの逆転勝利という場面があった。そのシーンについてグレイに尋ねると、「ライダーがチップキックをしてくると思ったので、思い切り高く飛んだ。もし、そのまま走られていたら…(笑)」。グレイの最後の5分の危機管理能力は凄まじかった。前に出るタックルで何度もピンチを救い、ライダーとの絶体絶命の場面では、一か八かでジャンプ。チップキックをチャージしてボールをタッチに出した。もちろん、マンオブザマッチにも選出された。

「プラン通りのゲーム運びでした」と神田監督。東芝、三洋電機、サントリーという上位陣との対戦を終えている九州電力にとっては、後半戦での上位進出に望みをつなぐ貴重な一勝だった。この試合では、怪我から復帰のLOドハティーの活躍も目立った。判断のいい選手だ。

一方のトヨタ自動車は敗れはしたが、FB正面が加速のいいステップワークや、ドロップゴールで天才ぶりを披露。11月末からのトップリーグ後半戦には、ニュージーランドに行っていたWTB遠藤ほか、負傷者も戻ってくる予定で、上位陣にとって脅威の存在であることは間違いない。

◎トップリーグ第6節結果(26日)コカ・コーラウエストレッドスパークス○25-10●福岡サニックスブルース(前半10-10)
九州電力キューデンヴォルテクス○26-24●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-10)
横河武蔵野アトラスターズ●29-47○サントリーサンゴリアス(前半19-14)
NECグリーンロケッツ○34-20●ヤマハ発動機ジュビロ(前半20- 8)

トップリーグは日本代表活動期間でいったん休止。第7節は11月29日、30日より再開される。福岡サニックスブルース対近鉄ライナーズ(12時、長崎・かきどまり)、九州電力キューデンヴォルテクス対神戸製鋼コベルコスティーラーズ(14時、長崎・かきどまり)、トヨタ自動車ヴェルブリッツ対NECグリーンロケッツ」(13時、岐阜・長良川)ほか、注目カードが目白押しである。

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October 25, 2008

TL6節・ラーカム・お知らせ

土曜日は秩父宮ラグビー場にいた。第1試合は、トップリイーストのリコーブラックラムズ対サントリーフーズの一戦。前半はサントリーフーズもディフェンスで粘って対抗したが、徐々にリコーの攻撃力に飲み込まれてしまった。

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ベンチスタートの背番号22、元オーストラリア代表SOスティーブン・ラーカムは、後半頭から登場し、柔らかなパスさばきでトライを生み出したり、高いハイパントで敵陣深く攻め入ったりと、さすがのプレーぶり。ラーカムを見に来ていた人も多いようで、リコーのベンチ側の最前列はラーカムが動くたびに、なんとなくざわめいていた。最終スコアは、70-12でリコーの勝利。

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第2試合は、トップリーグの東芝ブレイブルーパス対日本IBMビッグブルーの戦い。前節、九州電力に快勝して上り調子のIBMがどこまで戦えるか注目していたのだが、前半20分までに東芝が3連続トライ。IBMも何度か連続攻撃を仕掛けたが、ターンオーバーから東芝が切り返してスコアを重ねた。それでもIBMはSOハーカスを軸に反撃し、俊足WTB勝俣の独走トライなどで前半に21-12の9点差まで迫った。

後半の立ち上がりは、東芝のイージーミスが続き、IBMの流れになるかと思われたが、東芝は慌てず、FLベイツ、後半出場のCTBオトらが強い突進を繰り返し、防御を縦に崩してから展開する東芝らしい攻撃でペースを握った。16分には、この日マンオブザマッチに選出されたHO湯原が突き放すトライ。その後も、WTBロアマヌ、FB立川らが次々にトライラインを駆け抜けた。SOデイビッド・ヒルは、3トライ、9ゴールの35得点をあげ、得点ランキングで独走状態である。

WTBのポジションからチームを的確にリードした廣瀬キャプテンは、「近鉄戦と同じような展開でした。しかし、苦しい中で点を取り返したところは、チームがレベルアップしたと思います。前半はラインアウトからモールを作ってしまってリズムが出なかったが、後半は、FWが沸いてくるようなサポートでテンポアップしようとしました」と一定の評価。瀬川監督は、これからの約1か月の休止期間について問われ、「細かいミスが多いので、もう一度一貫性をもって試合に臨めるよう一つ一つのプレーの精度を高めたいです」とコメントした。そして、廣瀬キャプテン。報道陣から三洋電機ワイルドナイツのことを問われ、「いまの時点では三洋のほうが上、なんとか食らいついて、どうやって越えるか。そこにターゲットを絞ってやっていきたい」と語った。

IBMの髙忠伸キャプテンは、「自分自身のプレーも含めて、すべてにおいてガッカリしています。何をやってもかみ合わず、見に来てくださったお客さんに申し訳ないです」と笑顔なく語った。粘り強く攻め続けて東芝を苦しめている時間帯もあっただけに、後半、緊張の糸が切れてしまったかのように崩れたのはもったいなかった。

◎トップリーグ第6節結果(25日)
三洋電機ワイルドナイツ○44-8●近鉄ライナーズ(前半13-3)
日本IBMビッグブルー●19-68○東芝ブレイブルーパス(前半12-21)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○27-17●クボタスピアーズ(前半19-7)

◎お知らせ
愛好日記トークライブ・第15弾の詳細が決定しました。第15回目のゲストは、日本が世界に誇るNO8箕内拓郎選手(NECグリーンロケッツ)です。2003年、2007年のワールドカップで日本代表キャプテンを務め、中心選手として世界と戦ってきた箕内選手が、世界と戦う実感、キャプテンの役割、直近のアメリカ戦の感想など織り交ぜて語ります。席に限りがありますので、定員になり次第、締め切りとなります。
◆日時 11月24日(祝・月) 
午後5時開演(4時半開場)~7時 
◆場所『文鳥舎』三鷹市下連雀3-32-3 グリーンパルコB1
Tel:0422-79-3777  Fax:0422-79-3777
bunchou@parkcity.ne.jp
http://www12.plala.or.jp/bunchousha/
◆入場料 2,000円 定員約50名
◆懇親会 3,000円 定員約30名(終演後、1時間半程度立食パーティー)
※ご予約開始は、10月29日(水)午後3時より。メール、FAX、電話で。HPで座席の確認ができます。

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October 19, 2008

TL5節結果と重光選手

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日曜日の花園ラグビー場は、近鉄ライナーズと神戸製鋼コベルコスティーラーズの阪神ダービーということもあって、1万人を超える大観衆が詰めかけた。負傷者が多く、前節では福岡サニックスに敗れた神戸製鋼が、勢いのある近鉄にも飲み込まれるのでは? と心配したファンも多かったはずだが、この日の神戸製鋼は、SO菊池、アキレス腱断裂から復帰した元木由記雄らを軸に、ボールを素速く動かして、近鉄の防御を翻弄し、前半3分に、NO8マパカイトロが先制のトライ。17分には自陣からのカウンターアタックで、最後はWTBホラが左隅に飛び込み、19-0と大きなリードを奪った。さすがに試合巧者。昨季も下位チームにはまったく取りこぼしがなかった神戸製鋼の真骨頂という感じがした。

しかし、ボクシングにたとえれば、ダウンを奪われてからが強いのが今季の近鉄。26分に、SOヒルゲンドルフがトライを返すと、直後の途中出場のSO重光がトライ。ミスの目立ち始めた神戸製鋼を攻め立て、試合はもつれ始める。最後は神戸製鋼が逃げ切ったが、良くも悪くも近鉄らしい試合に、観客席は大いに沸いていた。ちょっと気になったのは、好調のSO重光を先発起用しなかったところ。結果論だが、立ち上がりはヒルゲンドルフの動きが固く、神戸製鋼にゲインを許していた気がする。最初のキックオフ直後に、SO菊池が大きく抜け出したところで、神戸製鋼は勢いに乗った。菊池のファインプレーだった。

そして、驚きの結果となったのが、第2試合のヤマハ発動機ジュビロ対サントリーサンゴリアス戦だ。ヤマハは、CTB陣に負傷者が相次ぎ、FBの松下をCTBで起用する緊急事態。しかし、サントリーのスクラムに対抗して、両LOを押しの強いダンカンとソーンで固めるなど、ポイントを押さえた布陣で戦った。サントリは、CTBニコラスのPGと、ゴール前スクラムからNO8ソンゲタが単独で持ち出したトライで10-0とリードする。しかし、その後はパスミスなどが多く、スコアがなかなか伸びなかった。

後半、流れはヤマハに傾く。まずはSO大田尾がパスダミーからポスト右にトライし、ゴールも決めて、14-15の1点差に迫る。サントリーのWTB山下(途中出場)にトライを返されたが、26分、自陣深くのターンオーバーからSH矢富(途中出場)が抜け出し、ソーン、FB冨岡らがつないで最後はCTB松下が逆転につながるトライ。30分には、大田尾の突破から、交替出場のCTBマッコイドにつないで31-22と突き放すトライをあげ、勝負を決めた。

マンオブザマッチの大田尾は、「前半、離されかけたときによく我慢して、食らいついた」と笑顔を見せ、大学時代の恩師である清宮監督に勝てたことについては、「僕にとって意味のある一戦になりました」と感慨深げだった。地域をしっかり獲得し、見事なゲームメイクだった。スクラムで健闘した山村主将は、「ヤマハは、いい試合をしたあとに真価が問われる。次も頑張ろう」と声をかけていた。敗れたサントリーの清宮監督は、スクラムでも優位に立てず、攻めてもミスが多かった試合について、「収穫はない」と厳しい表情で語った。

ヤマハはこれで勢いに乗れるかもしれない。一方のサントリーは出来が悪かったが、この雰囲気を引きずらずに次節戦うしかないだろう。十分に地力はあるのだから。

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試合後、近鉄ライナーズの重光泰昌選手にインタビューした。これは、日本協会のメンバーズクラブ会報誌に掲載されるものだ。この日はリザーブスタートになったが、重光選手が入ってからゲームは落ち着いた感があった。今季の重光選手は非常に落ち着いたゲームメイクが光っている。この日はトライもあげ、個人得点を「75」とし、得点ランキングで2位につけている。

京都の陶化中学から伏見工業高校といえば、平尾誠二さんの後輩である。もっとも影響を受けたラグビー人として、「山口先生でしょうね」と、山口良治さんの名前をあげていた。でも、スクールウォーズ世代ではなく、「強いチームとは知らずに入った」と話していた。僕は重光選手と言えば、高校大会決勝で國學院久我山高校と死闘を繰り広げたことが印象深い。あのときはCTBで、SOは神戸製鋼の今村友基、LO北川俊澄、FB三宅敬と、現在のトップリーガーが名を連ねていた。なつかしい。

◎トップリーグ第5節結果(19日)
近鉄ライナーズ●27-37○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半17-19)
ヤマハ発動機ジュビロ○31-27●サントリーサンゴリアス(前半7-15)
横河武蔵野アトラスターズ●18-33○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半3-5)
日本IBMビッグブルー○56-24●九州電力キューデンヴォルテクス(前半30-7)

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October 18, 2008

TL第5節土曜の結果

土曜日は観戦にはちょうど良い気温と日差しのなか、秩父宮ラグビー場のメインスタンドにいた。きょうは解説がなかったので、ラグビー仲間とほのぼの観戦だった。もちろん、取材はしなければいけないので、メモをとり、会見にも出ていたわけだけど。

第1試合のクボタスピアーズとコカ・コーラウエストレッドスパークスは、クボタのSOドゥラームがキックを巧みに使いながらゲームをコントロールし、PGで先制、4分にはCTB渡海谷が、ドゥラームのインゴールへのキックに走り込んでトライ。以降、一度もリードを許すことなく勝利した。コカ・コーラはSO淵上、LOアンドリュースなど主軸に負傷者が多く、若い選手がいまひとつ力を発揮できていない。山口キャプテンは、「セットプレーのミスが敗因ではありますが、それは春からの課題でもあり、修正して次節の九州ダービーは絶対に勝ちたい」と前を向いた。

クボタの記者会見は、佐野順ヘッドコーチからのお詫びで始まった。「ラグビーファンのみなさんの期待を裏切ったことを、深くお詫び申し上げます」。前節の試合で吉田選手がラフプレーでレッドカードを受け、9週間の出場停止になったことを受けてのもの。これにともなって、社内の処分として山神監督も12月14日まで謹慎となり、その間、佐野ヘッドコーチが指揮を執ることになった。鈴木キャプテンは次のようにコメント。「前節までのことを反省し、自分たちのプレーをひたむきにやろうと話しました。それをやり切れたことは良かったです」。

ラフプレーは、反則だからダメということだけではなく、見ている人を不快にさせるし、子供達の夢をも奪うものだと思う。なにより本当に勝利を求めるなら、そんなことをしている暇はないはずだ。ラグビーは激しいスポーツだからこそ、自らを律して戦わなければいけない。選手自身がそこに気付いていかなければ。

それにしても、クボタのSOドゥラームのハイパントは、捕りにくそうな回転だったなぁ。

第2試合の東芝ブレイブルーパス対NECグリーンロケッツは、予想通り、激しいぶつかりあいで緊張感ある試合になった。NECは、SO安藤が難しい位置のPGを2本決めて、前半を6-0とリードする。しかし、東芝の廣瀬キャプテンが「前半のNECは我々の攻撃をぎりぎりで止めているような気がした。一つ穴ができれば4トライ以上とれるのではと思った」と語った通り、後半の立ち上がり、東芝がLO大野のトライと、ヒルのコンバージョンで逆転すると、一気にペースをつかんだ。途中、やや攻めあぐんだが、最後は、後半28分に投入されたWTBロアマヌが、ボーナス点獲得を決める4トライ目をあげた。これで東芝は、5試合連続で5トライ以上をあげる「25点満点」。首位をがっちりキープした。

東芝の瀬川監督は、「東芝のラグビーに自信を持てた試合でした。毎試合4トライ以上をあげる攻めるラグビーが目標です。その結果、順位がついてくればいい」と、首位でいることについては多くは語らなかった。でも、難敵NECを破ったことで安堵の笑顔を見せていた。瀬川監督は顔に気持が出やすい人なのだ。一方、NECの細谷監督は、「東芝に勝たなければ、トップ4には残ることが難しくなる。そういう危機感を持って臨みました。しかし、後半足が止まったところもあり、完敗だったと思います」と厳しい表情だった。

ただ、外から見ていた者としては、スクラムでもNECが圧力をかけているシーンはあったし、うまくゲームを運べばもっといい勝負が出来るように見えた。もったいない戦いぶりに見えて仕方なかった。盛岡では、三洋電機が8トライの猛攻でサニックスを下している。これまでトライの少なかったトライ王・北川智規は、3トライの荒稼ぎ。

◎トップリーグ第5節結果(18日)
クボタスピアーズ○34-17●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半5-10)
東芝ブレイブルーパス○26-9●NECグリーンロケッツ(前半0-6)
三洋電機ワイルドナイツ○61-7●福岡サニックスブルース(前23-7)

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October 13, 2008

TL4節結果と小野澤&ハーカス

13日は、秩父宮ラグビー場だった。僕は、Jsportsで横河武蔵野アトラスターズ対ヤマハ発動機ジュビロ戦を解説した。ヤマハは、夏に鼻を骨折して出遅れていたLOローリー・ダンカンが初出場で、パワフルに突進。攻撃の起点を作り、SO大田尾の軽やかなパスワークでボールを動かし、CTBマレ・サウが重心の低い走りで、何度もディフェンスラインを突破。前半で、31-0と大量リードを奪った。

しかし、後半は吹っ切れたように攻める横河が、NO8サモ、交替出場のLOフィフィタの力強い突進で流れを変え、SH池原、WTB笠原ら途中出場の選手達が思い切りよく前に出て、後半だけで5トライを奪う猛攻を見せた。一時は、38-24と迫られたヤマハだが、FL八木のトライで突き放し、結局は9トライを奪って快勝した。FLルーベン・ソーンはさすがの仕事量だった。どれだけ窮地を救い、チャンスを作ったことか。これまで横には展開できても、縦に突破する動きがなかなかできなかったヤマハだが、ダンカンという軸ができたことで、WTB中園、徐ら俊足選手の決定力も生きるようになった気がする。マンオブザマッチは、3トライのCTBマレ・サウ。

第2試合のサントリーサンゴリアス対日本IBMビッグブルーは、FB髙のPGで先制したIBMが激しいタックルでサントリーの攻撃を何度も食い止めたが、サントリーが、ボールを左右に大きく展開し、SO曽我部、LO篠塚らのトライで着々と加点した。FBオドゥーサは、70m独走トライも含む大ブレイク。IBMも、終盤3トライを返したが、ボーナス点を獲るところまではいかなかった。

清宮克幸監督は、「サントリー的にはハッピーな試合でした」と語り、サントリーで公式戦初出場となったFL佐合、4年目で初の公式戦出場となった伊勢田、アキレス腱の出術から復活したPR林らの名をあげ、「そうした選手対のアグレッシブさはいい方に出たと思います」と喜んでいた。ただし、平、ニコラスの両CTBが負傷退場し、多くの選手が慣れないポジションでプレーすることになってからは組織が崩れてしまったことで内容にはやや不満げ。SO曽我部のゲームメイクにも辛口だった。マンオブザマッチは、PR畠山健介。

この試合で、サントリーの小野澤宏時が、トップリーグ史上初となるリーグ戦通算50トライを 達成した。「50トライは意識していなかったのですが、みなさんに言われて気にし始めました。ほっとしています。長い間やっていれば、いつか誰かが達成するものですよ。ただ、息子が花束を持ってゴールのところで待っていてくれたのは嬉しかったです」

小野澤は2003年9月13日のトップリーグ初出場以降、本日の試合を含みリーグ戦通算60試合目での記録達成となった。今季のトライランキングでは、小野澤は4トライで、他の選手5人と並んで2位。1位は、5トライをあげている福岡サニックスの藤原旭。得点ランキングは、東芝のデイビッド・ヒルが、75点でトップ。2位に近鉄の重光泰昌が63点でつけている。

Hercus

試合後、日本IBMのマイク・ハーカス選手にインタビューした。ご覧の通りの二枚目である。アメリカ代表でもあるハーカス選手に、11月のテストマッチへ向けて話してもらった。内容は、来週あたりに、日本ラグビー協会のWEBで紹介される予定。ハーカス選手は、オーストラリア人なのだが、お父さんの仕事の関係でアメリカで生まれた。だからアメリカの国籍も持っている。オーストラリア21歳以下代表にも選出されていたが、22歳からアメリカのクラブでプレー。そのままアメリカ代表に。「日本はラグビーするのに素晴らしい環境です。できれば、長く日本でプレーしたい」と話していた。10月末にアメリカに戻って、トレーニング合宿に参加し、本人曰く「選ばれれば日本と戦えますね」。しかし、アメリカ代表のプロ選手は少なく、2007年ワールドカップではキャプテンも務めたハーカス選手の代表入りは間違いのないところだ。

◎トップリーグ第4節結果(13日)
横河武蔵野アトラスターズ●29-55○ヤマハ発動機ジュビロ(前半0-31)
日本IBMビッグブルー●24-43○サントリーサンゴリアス(前半3-24)

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October 11, 2008

TL4節土曜結果&大室選手

11日の土曜日は、熊谷ラグビー場にいた。トップリーグ第4節をJsportsで解説するためだ。僕は第2試合の東芝ブレイブルーパス対近鉄ライナーズ戦の担当だったので、取材を進めつつ第1試合の三洋電機ワイルドナイツ対九州電力キューデンヴォルテクス戦を見た。

三洋は、SOブラウンのPGで先制すると、12分、NO8龍コリニアシ、FB田井中のライン参加で敵陣深く入り、左隅でできたラックからブラウンが右タッチライン際にキックパス。これを、一番端にいた劉(ユ)とヒーナンの両LOが追いかけて劉がキャッチしてトライ。以降も、九電のしつこいボールへの絡みを激しく押しのけて、ボールを大きく展開し、WTB三宅、FL若松らが次々にトライラインを駆け抜けた。前後半合わせて8トライである。ブラウンのコンバージョンも100%の成功率だった。他チームの関係者に数名お会いして話したが、みな、一様に「三洋、強いね」と昨季より一段階上がった強さに複雑な表情を浮かべていた。

東芝対近鉄は、前半4分、ラインアウトからSH吉田朋生が抜け出してチャンスを作り、CTB仙波が先制トライをあげる。タックルされながらも、次々にボールをつなぐ東芝は、一枚上の組織力を見せ、FLベイツ、NO8豊田が連続トライ。一時は、24-3と突き放した。ところが、東芝は差が出たことでやや動きが鈍り、近鉄が盛り返す。前半22分には、FWの密集サイドを執拗に攻め、防御を集めておいてショートサイドに走り込んだSO重光が抜け出し、FB坂本が左隅に飛び込む思惑通りのトライを決めた。

このあとも、何度も東芝が突き放しにかかるが、そのたび近鉄は追いつき、スタンドは大いに沸いた。試合終了間際には、N08統悦がLOトンプソンのパスを受けて4トライ目をあげ、ボーナス点をゲット。44-35と9点差に詰め寄った。ゴールが決まれば、7点差以内のボーナス点も得られるところだったが、重光のゴールキックは強風に煽られた。

互いに果敢に攻めたこともあって、見ていて興奮する面白い試合だった。東芝は簡単に3トライできたことで緩んだ感じだ。廣瀬キャプテンも「近鉄のチャレンジしてくるスピリッツは勉強になりました。前半、もう一本トライをとれなかったことで、こういう流れになってしまいました」と近鉄を称えつつ、勝利を素直には喜べない様子。瀬川監督も、「3トライで全員が動かなくなり、人任せになった」と厳しい表情だった。

後半、熊谷ラグビー場には強風が吹き込んだ。後半の近鉄は強い向かい風のなかで陣地を戻せず、これは明らかに試合に影響していたと思う。近鉄は、SH金のPKからの速攻や、CTBイエロメの突破などで流れを作った。ディフェンスのリアクションも良く、今後もこのチームからは目が離せない。一方で、自ら蹴ったボールにうまくプレッシャーをかけられずに、トライを奪われるというアバウトな面もあり、このあたりの完成度では東芝が一枚も二枚も上だった気がする。

Omuro

試合後、東芝のPR大室歩選手にインタビューをした。3節のマンオブザマッチに関することだ。「なぜ僕なんですか?とコミッショナーに聞いたくらいです」と驚きながらも、「このトロフィーは墓場まで持っていく」と試合後にコメントしたほど最高に嬉しかった様子。スクラムだけでなく、フィールドプレーでもよく動いていたことが評価されたようだ。まもなく30歳。今年から先発で試合に出始めた遅咲きの選手だが、今後もみなさん、ぜひご注目を。手にしている写真は、愛娘の菜々美ちゃん。写真を肌身離さない優しいお父さんでもある。

東芝と近鉄の試合後、神戸製鋼が敗れたという情報を聞いた。サニックスSO小野の決勝ドロップゴールだったようだ。

福岡サニックスブルースの広報からのプレスリリースでの藤井雄一郎監督コメント
「第3節から今日までの3週間、神戸製鋼戦をめがけて準備したことが、今日の試合では、うまく機能しました。選手たちには、ここがターニングポイントとなる、とプレッシャーをかけてきました。そのなかで、選手たちの意識が変わり、上のステージを目指して、個々の選手が、それぞれの持ち味を出してくれたと思います」


◎トップリーグ第4節結果(10、11日)

NECグリーンロケッツ○21-14●クボタスピアーズ(前半11-11)

三洋電機ワイルドナイツ○65-8●九州電力キューデンヴォルテクス(前半34-8)
東芝ブレイブルーパス○44-35●近鉄ライナーズ(前半24-17)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●22-25○福岡サニックスブルース(前半12-10)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○48-21●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半12-14)

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October 10, 2008

TL金曜日の結果

金曜夜の秩父宮ラグビー場は、終盤まで勝敗がどちらに転ぶか分からない試合になった。前半7分、NECは、CTBロコツイ、FLサウカワの縦突進で防御を集め、最後は、SO安藤からのロングパスでWTB武井が左隅にトライ。しかし、クボタもSOドゥラームがPGを返して食らいつく。以降も、互いに自陣からはキックを使って陣地を進め、敵陣深く入ってから連続攻撃を仕掛ける繰り返し。前半は11-11で折り返した。NECは、前半終了間際にロコツイが、空中にいる選手へのデンジャラスタックルでシンビン(一時退場)に。

後半6分、クボタはSOドゥラームのPGでいったん14-11とリードしたが、16分、NECは、PKからの速攻でFLマーシュが左隅にトライ。SO安藤が難しいゴールも決めて18-14と逆転に成功。以降は、クボタのCTB吉田が、倒れた選手の顔に膝を落としたとしてレッドカードで退場になり、数分後にFLヒッキーが、パンチングでシンビン(10分間の一時退場)。13人となったクボタは苦しい戦いを強いられ、PGを追加したNECが、21-14で競り勝った。マンオブザマッチは、SO安藤栄次。

NECはスクラムで完全に優位に立ち、クボタの大黒柱であるNO8ケフを自由に動かさなかった。ゲームキャプテンを務めた箕内も、「スクラムはよく押し込んだし、マンオブザマッチは、PR久富だと思ったくらいです」とコメント。ただし、「両チームともイエローカードがあり、レッドカードも出た。恥ずべき事だし、チームのモラル、規律を徹底したい」と残念な表情を見せていた。細谷監督は、「リザーブメンバーが悪い流れを断ち切ってくれたが、この内容では次節の東芝には太刀打ちできない。東芝戦ではベストゲームを見せたい」と語った。

今季好調で期待されたクボタだが、SOドゥラームがトライ後のコンバージョン、PGを外すなど、いまひとつ流れに乗れず終い。攻め込んでのイージーミスも多く、このあたりは、荻原バイスキャプテンが、「練習からイージーミスが出ていた。それは試合に出るものだと実感しました」と話していた。山神監督、鈴木キャプテンともに、「レッドとイエローカードが出てしまったことは、NECにお詫びしなければいけませんし、何よりこの試合を楽しみにされていたファンのみなさんにお詫びしたいと思います。申し訳ありませんでした」と会見で頭を下げていた。

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September 23, 2008

近鉄対ヤマハ結果・追記

23日は花園ラグビー場だった。カミナリで順延となったトップリーグ第3節、近鉄ライナーズ対ヤマハ発動機ジュビロ戦をJsportsで解説するためだ。朝、東京から新幹線で大阪に向かい、キックオフ2時間前の午後1時くらいに会場入りしたのだが、大阪は2日前とは打って変わって快晴。東花園の駅から10分ほど歩いただけで汗が出るほど暑かった。上着は不要だった。

ヤマハは、日曜、月曜と大阪のホテルに延泊し、22日は花園ラグビー場の練習グラウンドで調整練習をしたようだ。昨日、花園の第2グラウンドは芝の種をまいていたため。このあたりは花園がホームの近鉄の選手達に比べてハンディかと思ったが、連敗スタートとあって、この日ばかりは負けられないという気迫がみなぎっていた。

トップリーグ発足年の開幕節から連続出場記録を更新し続けていた大西将太郎選手は、前節のアキレス腱損傷で全治6週間という診断。この日はスタンドからトップリーグ初観戦となり、記録は61試合で途切れた。ただし、トップリーグ発足以来の連続出場は大西選手しかおらず、この記録は抜かれることはない。

午後3時キックオフ。前半6分、近鉄がSO重光のPGで先制も、直後の8分、ヤマハは、敵陣22mのラインアウトからCTBサウが抜けだし、すぐに7-3と逆転する。その3分後にも、ヤマハは、NO8木曽の突進をサポートしたWTB五郎丸が連敗の精神的プレッシャーから解放されるような連続トライで突き放しにかかる。その後も、プレースキック好調の五郎丸が2本のPGを決め、20-3として試合の主導権を握った。

前半は、ヤマハが蹴りこんだボールの処理ミスや、地域挽回のタッチキックが短いなど、近鉄にミスが続き、ヤマハはいい位置でセットプレーを得て好機を得点に結びつけていた。また、ブレイクダウン(ボール争奪局面)でも、しっかりまとまって相手を押し込む場面が多く、結束力もヤマハが上回っていた。

近鉄も前半24分、SO重光が好ステップで防御ラインを突破して追撃のトライを上げるが、直後のキックオフで近鉄がキャッチミス。このあとのスクラムから、CTBマッコイドがパスを受ける前に外側に伸びる好走で抜け出してトライ。30-10とする。完全にヤマハペースかと思われたが、後半は、近鉄が猛反撃。自陣からも簡単にタッチに出さず、ハイパントにプレッシャーをかけてヤマハのミスを誘うなど、チャンスを作ってはボールをつないだ。その連続攻撃は試合後ヤマハの堀川監督が、「うちが目指すボールを動かすラグビーを相手にやられてしまった」とコメントしたほど。攻めにかかった近鉄はミス無くゴール前までボールをつなぎ、HO重枝らのトライで、後半13分、ついに27-30の3点差に迫った。

点の取り合いは最後まで続き、ノーサイド寸前は、43-37のヤマハ6点リードで白熱の攻防となった。最後はヤマハが守りきったが、観客を大いに沸かせる壮絶な試合だった。ヤマハはようやく今季初白星で、勝ち点5を獲得。近鉄も破れはしたが、4トライ以上と、7点差以内の負けのボーナス点2を獲得した。五郎丸は、1トライ、4ゴール、5PGの28得点をあげ、プレースキックは100%の成功率だった。

近鉄のピーター・スローンヘッドコーチは、「前半簡単に14点取られてしまったが、選手達はあきらめなかった。いろんな国でコーチをしてきたが、トンプソンのような素晴らしいリーダーシップは見たことがない。負けたことは残念だが勝ち点2を獲得できたことは、嬉しく思っています」と選手達の健闘に手応えをつかんだ様子だった。

キャプテンのルーク・トンプソンも、「きょうはトップリーグのレベルの試合ができたと思う。集中力が切れて簡単にトライされた時間帯もあったが、よく立て直してくれた」と一定の評価をしていた。

近鉄は4季ぶりのトップリーグ昇格だが、上位陣を脅かす地力のあるところを見せた。ただし、自陣での単純なミスや反則もあり、雑なところも多い。このあたりは接戦を経験するごとにプレーの正確性を高めたいところだ。外国人選手のSOが大活躍する中、SO重光も健闘も光る。パスワークも落ち着いているし、プレースキックも正確で、自らもトライできるタイプ。3節を終えた得点王争いでは、48点で3位につけている。今後も期待できそうだ。

ヤマハの堀川監督は嬉しい勝利ではあるものの表情は厳しかった。「前半はゲームプラン通りでしたが、後半はミスで流れを悪くしました。きょうの反省を生かして、休止期間あけの試合に臨みたいと思います」。相手を突き放すまで得点を畳みかけられないところや、簡単に破られた防御など課題は多い。それでも、この勝利は大きい。まだ2敗である。ここから巻き返す時間は十分にある。

◎トップリーグ第3節結果(23日)
近鉄ライナーズ●37-43○ヤマハ発動機ジュビロ(前半13-30)

トップリーグは、7人制日本代表ワールドカップ・アジア地区最終予選のため、2週間の休止となる。再開は、10月10日(金)の第4節「NECグリーンロケッツ対クボタスピアーズ」(19時30分、秩父宮)より。こちらも注目試合である。

追記◎この試合の終盤、近鉄の攻撃時に、SO重光選手がヤマハの選手の足につまずいて倒れるシーンがあった。足をひっかける行為はケガにつながりやすく、重い反則である。明らかに故意の場合はレッドカードが出ることもある。ここでは、アシスタントレフリーのフラッグインでペナルティとなった。背番号が確認されていなかったのだが、試合後、足をかけたのが五郎丸選手と映像で確認された。トップリーグ表彰懲罰委員会は検証審議を行い、前節にも足をかける行為で厳重注意を受けていた五郎丸選手への処分を決定した。6週間の試合出場停止(9月24日~11月4日)である。相手に抜かれそうになって思わず足が出た行為とはいえ、危険な行為には違いない。五郎丸選手はこの試合でマンオブザマッチに選出されたが、この賞も取り消され、この試合のマンオブザマッチは該当者なしとなった。

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September 20, 2008

TL第3節土曜の結果

土曜日はJSPORTSで神戸製鋼コベルコスティーラーズ対トヨタ自動車ヴェルブリッツの解説をした。途中で雨の降りしきる悪コンディションになったのだが、その中で、神戸製鋼はチャンスでよくボールを動かした。HO松原、LO小泉、NO8伊藤のベテラン勢いもいい仕事をしていたし、トヨタのキックをキャッチしてのカウンターで着実にゲインしてトライを奪った。昨年は圧倒されたコンタクト局面でも、後藤キャプテンは、「トヨタに昨年ほどの迫力を感じなかった」というコメント。それは、トヨタの不調もあるが、神戸製鋼の各選手のトレーニングの成果だろう。

前半8分のトライは、後藤の大幅ゲインから、CTB山本がつなぎ、最後は、ラックから出てきたボールを山本がタックルをずらしながら前に出て、ゴール直前のラックから新加入のLOウォレスハリソンが持ち込んだもの。これ、いいトライだった。マンオブザマッチは、後半27分、27-7と突き放すトライをあげたCTB大石。SO菊池、山本とともに攻守によく前に出ていた。これで開幕3連勝。平尾総監督も「流れ良くなってきたね」と笑顔。

一方のトヨタは開幕3連敗である。どうしたんだろうと首をかしげたくなるほど、攻守がかみあっていない。0-13で迎えたハーフタイム。石井監督は「ミスに対してナーバスになりすぎ。ポジティブに行ってほしい」と話していたのだが、その言葉通り、少し弱気になっているようなプレーが多く、短いキックをことごとく神戸製鋼に得点に結びつけられていた。後半10分、WTB岩本が自陣のPKから思い切ってボールを持って走った強気なプレーから流れが変わってSO正面が得意のステップで追撃のトライ。残り10分になって投入されたWTBライダーの大きなステップから正面がもう1トライを追加したが、せっかくの攻撃力を勝利に結びつけることができなかった。ライダーを10分ほどしかプレーさせないというのも、もったいない気がしてならなかった。もっと強気に戦えば強いはずなのだが。

他会場の結果は以下の通り。九州電力は大健闘も、東芝が最後に突き放した。4トライも奪って、3試合連続で勝ち点「5」での勝利。横河も7点差以内の負けでボーナス点「1」をゲットした。

◎トップリーグ第3節結果(20日)
東芝ブレイブルーパス○29-15●九州電力キューデンヴォルテクス(前半10-3)
クボタスピアーズ●25-36○サントリーサンゴリアス(前半9-22)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○27-12●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半13-0)
福岡サニックスブルース○26-19●横河武蔵野アトラスターズ(前半12-10)

◎追記
9月20日(土)、NHKのBS1にて23:10から「スポーツ大陸」で大畑大介選手の特集「有言実行のヒーロー ~ラグビー 大畑大介~」が放送されます。

放送予定:
9月20日(土) BS1 23:10~23:59
9月22日(月) BS-hi 18:00~18:49
9月27日(土) BS-hi 8:00~8:49
10月3日(金) 総合 22:00~22:49
※都合により変更の可能性あり。

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September 15, 2008

15日の秩父宮ラグビー場

日曜日は花園ラグビー場から京都の実家へ。15日が敬老の日ということもあってちょっと親に顔を見せて、朝にはのぞみに乗って秩父宮ラグビー場に直行した。関東大学リーグ戦1部の法政大学対大東文化大学戦を取材するためである。トップリーグを追いかけていると他のリーグをなかなか取材することができない。いい機会だった。

法政は、以前、駒井監督とお話ししたときに、かなり厳しい雰囲気で練習しているように聞いていたので、楽しみにしていたのだが、「スクラムを徹底強化してきた」という言葉通り、スクラムを押し込み、SO文字が俊敏なBKにボールを散らしたかと思えば、密集周辺に走り込むFW選手に次々にボールを配し、PR浅原、CTB宮本らがインゴールに飛び込んだ。素速いパスと、スピードをつけて走り込むきびきびした動きは、法政の伝統である。見ていて気持のいいプレーが続いた。

大東大も、ナウランギ、ラトゥイラのトンガ人留学生コンビや、SO升屋を軸に反撃した。互いにターンオーバーも多く、ボールは行ったり来たり。そのたび、両チームが素速く反応するので、見ている側としては面白い試合だった。大東大も後半は攻め込む場面も多く、一時は、10-19まで迫った。しかし、関戸キャプテンが「セットプレーの安定がなく、特にスクラムは有利なボールが出ませんでした」と語った通り、スクラムの劣勢に終始苦しめられていた。

法政の駒井監督は、「昨年は初戦で敗退し、きょうは私自身も力が入っていました。3年前の大学選手権で京産大にスクラムで押し負けてから、徹底的に練習してきました。昨季はシーズン中も欠かさず、時間をかけて組んできました」と、FW選手達の練習の積み重ねを強調した。「うちはBKのポテンシャルは高かった。しかし、セットを強くしないと、宝の持ち腐れですからね。選手には納得してもらいました」。

すでに白星スタートを切っている東海大、関東学大の上位陣に、法政大の滑り出しも上々で、関東大学リーグ戦の優勝争いは予断を許さない。

◎試合結果
法政大学○33-10●大東文化大学

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September 14, 2008

TL第2節日曜の結果

日曜日は、花園ラグビー場に行ってきた。トップリーグ第2節の近鉄ライナーズ対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦を観るためである。僕は、JSPORTSの解説がなかったのだが、どうもこの試合が気になった。

Hanazono200809

観衆は6,067人。近鉄サポーターでかなり埋まっていた。試合は、予想通りの接戦になった。前半は、コカ・コーラがSO淵上のキックを軸に常に敵陣で試合を進め、前半6分、近鉄SH金のキックをチャージしたLO川下がそのボールを拾ってインゴールに持ち込みトライ。その後も、コカ・コーラが地域的に押し込んで時間は経過した。ただ、「攻め込んだときにクイックラックが出ずに、点が取れなかった」と向井監督が語ったように、1トライしか奪えなかったことが後に響く。

後半は、近鉄がSO重光のロングキックなどで敵陣に入り、10分、コカ・コーラボールのスクラムにプレッシャーをかけて、ターンオーバー。流れは一気に変わり、近鉄は、イエロメ、マイレーの両CTBを軸に怒濤の攻撃を見せ、WTB四宮が11-7とする逆転トライ。重光が難しい角度のゴールも決めて13-7とリードする。その直後、コカ・コーラも、キックオフからボールを大きく展開し、最後は、WTBステイプルトンが、自ら防御背後にショートパント、このボールをキャッチしてそのまま再逆転に結びつくトライをあげた。14-13の1点差で迎えた後半30分、近鉄の猛攻にブレイクダウンでの反則が多くなったコカ・コーラは、運悪くスクラムの要であるPR西浦がプロフェッショナルファウルでシンビン(10分間の一時退場)に。このチャンスに、近鉄はゴール前のスクラムを得て、左ショートサイドでサインプレー。最後は、WTB四宮が左コーナーぎりぎりに飛び込んで18-14と逆転。そのまま逃げ切った。

マンオブザマッチは決定力を見せた四宮洋平。そういえば、後半20分過ぎに、侍バツベイが途中出場すると、観客席は大いに沸いた。ボールを持ったときも歓声は一段と高くなった。南アフリカ代表のビーストみたい。彼がボールを持ったときの声の出し方を作れば、さらに人気出そうだ。近鉄は、ホームでの初戦を見事に飾っただけではなく、トップリーグ残留に向けて大きな一歩を踏み出した。近鉄が快進撃を続ければ、大阪のラグビーファンが花園に帰ってくる気がする。

試合後の勝利者インタビューでは、ピーター・スローンヘッドコーチが、「勝ったことは嬉しいが、パフォーマンスには満足していない。ラインアウトでもノットストレートが4度あった。こんなことでは、このレベルで今後勝つことは出来ない」と厳しい表情だった。志も高いようだ。

コカ・コーラは、FWの突破役であるオーモンドが、2週間の出場停止になったことで、BKに外国人選手を分厚く起用したのだが、FWで前に出られる選手を欠いたことが、前半のチャンスでトライを獲りきれなかった要因のような気がする。山口キャプテンは、「スクラムでプレッシャーを受けてしまったのも敗因」と肩を落としていたが、向井監督とともに次節以降の巻き返しを誓っていた。

他会場の結果では、昨年リーグ3位のトヨタ自動車ヴェルブリッツが、クボタスピアーズに敗れ、開幕2連敗。取材していた関係者に聞いたところでは、クボタのSOドゥラームは、60メートル級のPGを2本決めたらしい。クボタは次節、サントリーサンゴリアスと対戦。敗れたトヨタ自動車は、神戸製鋼コベルコスティーラーズと対戦する。

◎トップリーグ第2節結果(14日)
サントリーサンゴリアス○65-26●九州電力キューデンヴォルテクス(前半30-0)
近鉄ライナーズ○18-14●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半0-7)
クボタスピアーズ○20-17●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半12-6)
福岡サニックスブルース●25-63○東芝ブレイブルーパス(前半6-39)

※コメントでご指摘の通り、シンビンを不運、と書いたのは適切ではありませんでした。当初の日記から削除しました。

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September 13, 2008

TL第2節土曜の結果

土曜日は、静岡県磐田市のヤマハスタジアムにいた。JSPORTSの放送席はメインスタンドの最上段にあったのだけど、午後5時のキックオフ前に気温は29度。けっこう暑かった。でも、フィールドと観客席が近いこのスタジアムは試合が見やすく快適である。観衆は8,588人の発表。大したものだ。

試合は、接戦の予想に反して、三洋電機ワイルドナイツがトライを畳みかけた。ラグマガにマッチレポートを書くことになったので、ここでは簡単に。立ち上がりは、ヤマハ発動機ジュビロが、狙い通りボールを大きく動かす。ディフェンス面でも、FB松下が三洋WTB北川を一対一で止めるなど粘りを見せた。しかし、トライ寸前まで攻め込んだところでターンオーバーを許し、一気に攻め込まれると、ゴール前のラックサイドを三洋SH田中につかれ、走り込んできたLOヒーナンにトライを奪われる。

以降も再三攻め込むヤマハが、勝負所のブレイクダウンでスローボールになってしまっていたのに対して、三洋は素速くボールを動かし、SOブラウンの防御背後への絶妙のパントを、WTB吉田が拾って独走するなど、多彩な攻めで次々にトライを奪った。

「リアクションのスピードが違いすぎた」。ヤマハの堀川監督も完敗を認めたが、「点差ほどの実力差はないはず」とも。個々の選手の自信の差など精神面はたしかに大きかったかもしれない。また、後半なかばに、SO大西将太郎選手が、アキレス腱の怪我で退場。試合後病院に向かったが、これも気になるところ。もし、次節の出場が無理となれば、トップリーグ開幕年からの連続出場記録が途切れることになる。

三洋は決定力がトップリーグの中で抜きんでている気がする。BKラインは全員が長い距離を一気にトライまで運べるスピードがある。それだけではなく、FW第3列に加えて、きょうの両LO、ダニエル・ヒーナン、ユ・ヨンナムも突破力に優れる。SOブラウンは、100%のゴールキック成功率に加え、タックル、ジャッカルと大車輪の活躍。それを押さえてマンオブザマッチを獲得したのは、SH田中。常にボールから目を離さない俊敏な動きで、キックチャージからトライをあげるなど、素晴らしいプレーぶりだった。

「若い選手も力を出してくれた。強いヤマハから7トライをとったのは素晴らしい」と、飯島監督は選手を称えた。

横浜で行われた日本IBMビッグブルー対神戸製鋼コベルコスティーラーズは、大接戦だったようだ。後半30分を過ぎた時点で、9-9の同点と聞いた。結果は以下の通り。

◎トップリーグ第2節結果(13日)
ヤマハ発動機ジュビロ●8-52○三洋電機ワイルドナイツ(前半3-28)
日本IBMビッグブルー●9-12○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半6-6)

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September 06, 2008

TL2日目結果

土曜日は博多だった。気温30度の表示。空港でランチ。白いシャツには厳禁のスパゲティのミートソースを頼んで、お約束のようにシャツを汚した。ちょっとへこんで会場入り。

午後3時過ぎに大雨、試合前にはあがった。第一試合は、福岡サニックスブルース対日本IBMビッグブルー。日本IBMは、元気者のHO安江が何度も大幅ゲイン。大型CTBキニキニラウが、FLフィリピーネからのパスで独走トライするなどしたが、全体にはミスが多く、思うような連増攻撃ができなかった。一方のサニックスは、SO小野の戦略的キックも冴え、CTBバレンスのダミーパスからの突破と好判断のキックで、FB古賀がトライ。相手ボールを奪っての切り返しで、「秘密兵器」(藤井監督)という快足WTB藤原が80m独走をトライを決めるなど、攻撃がかみ合い、33-17で快勝した。

マンオブザマッチは、2トライのWTB藤原旭。

第2試合の九州ダービーは互いに一歩も譲らない緊迫の展開で、前半は0-0。前半は九州電力キューデンヴォルテクスがSO齋藤、CTBグレイのキックでうまく地域を進めたが、後半はコカ・コーラウエストレッドスパークスの攻撃力が徐々に試合の流れを引き寄せる。後半15分に登場したWTBステイプルトンは、交代してすぐにトライをあげ、再三スピードある突進を見せた。終盤は、成長著しい左PR山下、右PRに入った西浦を軸にしたスクラムでプレッシャーをかけ、九州電力のチャンスをつぶした。新加入のCTBパエアのディフェンス力も光った。

向井昭吾監督は初戦勝利に笑顔でコメント。「過去2年は初戦に敗れていたので、3度目の正直で勝てて良かったです。スクラムで崩せたのは、元NZ代表のリチャード・ロー氏にコーチを受けるなどしてきた成果です。グレイがシンビンになったあと、FW戦に持ち込んだのは選手の判断であり、成長です」

マンオブザマッチは、PR西浦達吉。

他会場の結果は以下の通り。神戸製鋼コベルコスティーラーズは、大畑大介選手がディフェンス面で活躍したほか、インターセプトから突き放すトライをあげるなど、役者の違いを見せつけたようだ。素晴らしい復活劇は、録画でじっくり見せてもらおう。


◎トップリーグ試合結果(6日)
近鉄ライナーズ○43対14●横河武蔵野アトラスターズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○20対10●NECグリーンロケッツ
福岡サニックスブルース○33対17●日本IBMビッグブルー
九州電力キューデンヴォルテクス●10対16○コカ・コーラウエストレッドスパークス
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●3対34○東芝ブレイブルーパス

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September 05, 2008

TL開幕戦結果

トップリーグ開幕戦、秩父宮ラグビー場には14,901名の観衆が集った。この日、国立競技場では嵐のコンサートがあり、神宮球場ではヤクルト対巨人ということで、とにかく人が多かった。僕はメインスタンドの最上段のJSPORTS放送席からバックスタンドを眺めていたのだが、よく入っていて気持が良かった。

試合結果はご存じの方が多いと思うけど、三洋電機ワイルドナイツが10点差をつけて勝った。スクラム、ラインアウトではサントリーが優位に立っていたが、その優位性を生かせず、三洋の好ディフェンスの前にトライをとれず終い。汗で滑るボールをコントロールできずに敗れた。

三洋電機は、SOトニー・ブラウンが、「湿度が高く、ボールが滑ったのでキックに切り替えた」と、後半、徹底してキックで陣地を進め、サントリーのミス、反則を誘って自らPGを決め、競り勝った。

互いにミスは多かったのだが、あの汗の量では致し方ないところだろう。ブラウンも、「気温が下がってくれば、ELVの下ではもっとボールを動かしたほうがいい」と話していた。飯島監督は会心の笑み。「サントリーのブレイクダウンが激しく、ボールが獲れなかった。汗でボールが滑ったこともあって、キックを使いました。ディフェンスは素晴らしかったです」。

腰の怪我で出場を見送った榎本キャプテンは、3節あたりに復帰を目指している。「きょうは勝ちたかった。あとは負けてもいいや」と冗談を交えて話し、「入江がいいから、メンバーを変える必要もないでしょう」とCTB入江の激しいタックルを賞賛していた。

敗れたサントリーの清宮監督は、「スクラムの優位を生かせなかった」とコメント。点が取れなかったことを問うと、「それは技術力不足」と話した。ただ、「サントリーが変わるというところをアピールしたかった」と、きょうの試合については新しいメンバーと、戦い方を大観衆に披露したかった心情を吐露していた。そういう意味では、後半メンバーを入れ替えてからの攻撃は迫力があったし、ある程度収穫があったのかもしれない。

今季より、毎試合、マンオブザマッチ(最優秀選手)が表彰されることになったのだが、第1号はトニー・ブラウンになった。当然だろう。注目のジョージ・グレーガンも何度も世界トップレベルの反応スピード、ディフェンスを見せてくれた。ブラウンが相手のいないところを狙って蹴ったときに、素速く反応したのはしびれるシーンだった。

◎試合結果(5日)
サントリーサンゴリアス●9-19○三洋電機ワイルドナイツ(前半9-10)

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August 18, 2008

早大対関東学大2008夏

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日曜日は菅平高原に行き、早大対関東学大の試合を見てきた。ラグマガに速報レポートを書くためだが、ようやく対外試合ができるようになった関東学大の選手達の生き生きしたプレーぶりが印象的だった。前日、D(38-0)、Cチーム(21-7)が連勝(Cは後半すぐに悪天候のため中止)。17日も、午後1時からの試合でBチームが21-10と快勝。最後に行われたAチーム同士の戦いには4連勝がかかっていた。しかし、ここは早大が意地を見せて、21-12の勝利。一矢報いた。

僕はB同士、A同士の試合を見たのだが、関東学大Bでは、交代出場ながら桁外れのロングキックに加えて、防御背後へのチップキックなど、キックが冴えたSO荒牧が印象に残った。A同士はボール争奪戦で激しい攻防があり、勢い余って反則になることも多かったが、互いの意地の張り合いは見応えがあった。早大では、SO山中が非凡なパスとキックでラインを走らせたが、関東学大はBKが今ひとつの出来で、ボールを回しては下がるプレーを繰り返していた。早大のCTB宮澤のタックル、見事だった。

ただし、関東学大は、昨年11月から試合をしておらず、メンバーも暫定的であり、組織プレーなど細部の強化はこれからだ。関東学大の土佐キャプテンも、「試合をできたことが嬉しい。楽しかったです。今の目標は9月14日の関東大学リーグ戦の開幕戦です」と語り、先を見ずに一戦一戦大事にしていきたいと話していた。先制トライを奪ったWTB黒田の俊足、LO北川、NO8土佐の力強さは目立ったが、チーム全体として、ボールを奪ってからの素早い切り返し、コンタクトプレーの激しさは相変わらずである。

一方の早大は、負傷者が多く、ようやく4チームを組めたくらいで、こちらも調整はこれからになる。それでも、追い詰められたAチームが、豊田キャプテンを軸に崖っぷちで踏みとどまった戦いを、中竹監督も評価していた。「現時点では、やろうとしていることが明確であれば、できなくてもOKです」と、今は、考えることに重点を置いているという主旨の話しをしていた。また、久しぶりの試合にもかかわらず、激しいプレーを見せた関東学大を、「これくらいはやると思っていました。(実戦経験がないことで不安視された)ゲーム勘など、ポテンシャルの高いチームには関係がない。それにしても恐ろしいです」と、その底力を再評価。豊田キャプテンは、「彼らが楽しそうにプレーしているのが伝わってきた。だから僕らも負けられないと思った」とライバルの復帰を歓迎していた。

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夜は、お盆休み帰りの渋滞回避のため一泊、月曜日の朝に花の写真を撮ったので、それは次の日記で紹介したい。

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July 06, 2008

サモア戦結果

パシフィックネーションズカップ(PNC)最終節の日本代表対サモア代表戦。必勝態勢で臨んだ日本代表は序盤に2トライを奪われたものの最後まで粘り強く戦い、残り数分までは31-32で食らいついた。だが、決勝トライを奪われ、最後の反撃も届かずに6点差で敗れた。味方同士の交錯で箕内キャプテンが右目を痛めて前半30分の時点で退場したのだが、片方の目を氷で冷やしながら戦況を見つめるキャプテンの表情が、この試合にかけた思いの強さを表していた気がする。

立ち上がりから前に出るディフェンスでサモアにプレッシャーをかけた日本だが、前半4分、サモアSOサポルの深い位置からのランニングで防御を破られ、FLシティティにトライを奪われると、直後に日本が攻め込んでミスしたボールをサモアに拾われ、連続トライを許す。サモアの選手達は手堅いキック戦法は使わず、ボールを持ってどんどん走り込んで試合の流れをつかんでいった。14点のリードを奪われても、そのまま崩れないのは現在の日本代表の成長だろう。安定したラインアウトから、モールを押し込んでトライを返すと、SOアレジのPGで追加点。前半終了間際には、CTBニコラスのオフロードパスをFBロビンスがインゴールに持ち込み、17-17に追いついて前半を終える。

後半5分、再三力強い突進を見せていたサモアPRテアにトライを奪われ、17-22。14分には、オフロードパスをつながれ、CTBトゥイランギにインゴールに飛び込まれて、17-29。ここから日本代表も反撃し、ゴール前のPKでスクラムを選択。24分、アレジのパスを受けたWTB小野澤が鋭角的なステップでタックラーをかわして、ゴール中央へ。小野澤、相変わらずの絶好調である。その後、サモアFBウィリアムスにPGを加えられたが、後半36分、モールからFL菊谷がトライ。アレジが難しいゴールも決めて31-32と1点差に迫った。終了間際にWTBロアマヌが右コーナーぎりぎりに飛び込むチャンスがあったが実らなかった。

ジョン・カーワンHCのコメント=「最初の20分の2トライ、相手に思うようにやらせてしまった部分、後半の最初のエンジンのかかりが遅かった部分、そこがきょうの試合の明暗を分けた。非常に残念な結果でしたが、我々はPNCの国々と競ったゲームができるようになりました。強化の方向性は間違っていないことが確信できたし、選手達は確実な成長を遂げてくれました。後は、厳しい状況での判断を誤らないこと。そういう細かい部分を成長させなければなりません。このチームはまだまだ若いチームで、これからもっとレベルアップしていける」

箕内拓郎キャプテンのコメント=「最初の20分の2トライが最後まで響いてしまった。それでもチーム一丸となって、最後まで勇気を持って戦ってくれた。確実に強くなっていることを実感できたトーナメントでした。本当にあと少しの差、この差を埋めるために、これらかも国内のリーグを頑張っていきたい」

相馬朋和選手のコメント=「非常に暑くて、タフなゲームでした。結果は残念でしたが、着実にPNCのチームと近づいていると思います。5試合すべてのゲームがほんの少しの部分が勝負の分かれ目になっている。どのチームとも対等に戦えたことは我々の力がついてきたということ。来年は全勝できるように頑張る」

アウェイで格上のサモアを倒すという千載一遇のチャンスだっただけに残念。相手は世界ランク上位であり、アウェイなのだから惜敗は不思議な結果ではないのだが、結局、昨年のPNCと同じ1勝に終わり、目標を達成できなかったことは選手達にとっても悔しいことだろう。着実に力は上がっているが結果が出ない。今は産みの苦しみなのか。日本人、外国人ということは抜きに、トップリーグで代表資格を持つ精鋭を揃えての日本代表強化だが、長い目で見て日本人選手の育成も熟慮しなければいけないことを痛感するPNCの結果だった。

◎PNC最終節結果
日本代表●31-37○サモア代表(前半17-17)

◎早稲田大学対フランス大学選抜結果
早稲田大学●0-27○フランス大学選抜 (前半0-20)

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June 28, 2008

NZマオリ戦結果

6月28日(土)、IRBパシフィックネーションズカップ第4戦・NZマオリ対日本代表が、ニュージーランドのネイピアで行われた。

先制したのは日本代表だった。ラインアウトからNO8龍コリニアシが突進したところでNZマオリがオフサイド。SOアレジがPGを決める。8分に、NZマオリのWTBローレンスにトライを奪われ、12分にはモールの真ん中を割られてボールを奪われると、SOブルースにインゴールへ走り込まれる。これで3-12とされたが、ここからは日本代表が粘る。24分にはゴール前のスクラムから、CTB今村の負傷退場で入ったFBウェブがライン参加。タックルされながらボールを浮かしたところに、FBからCTBに上がっていたロビンスが回り込んでトライ。スクラムもコントロールされたいいトライだった。直後の26分には、相手のラインアウトのロングスローが後ろへ抜けたところを、龍コリニアシがキャッチし、すぐに左オープンに展開。ロビンスが大きくゲインして最後はWTBロアマヌがゴール左隅に飛び込んだ。34分に一本トライを返されたが、前半終了間際にカウンターアタックからつないで、ここでもロビンスが大きくゲイン。FLトンプソンが再逆転のトライをあげて前半を、22-17とリードで折り返した。

スクラムでは健闘し、ディフェンスラインもよく機能していたのだが、前半のタックルミスが「16」と、身体を当てながら前に出られるシーンは多かった。それでもカバーディフェンスでなんとか粘っていたのだが、後半は、ファーストタックルが決まらなくなり、完全に抜け出されることが多くなってカバーディフェンスも届かなくなった。NZマオリはランニングスキルの優れた選手が多い。広いスペースでボールをつなぎ始めると手が付けられない。後半15分、日本代表が攻め込んだところでターンオーバーを許し、WTBギアに独走トライを奪われたあたりからは一方的になった。

先月、日本代表のアシスタントコーチのドゥーリー氏に話を聞いたとき、「選手はディフェンスのストラクチャーは理解している。しかし、ポイントからポイントへ行くスピードが不安定です」などと課題を話していたのだが、分かっていてもポイントに行けていなかったり、肝心のタックルが決まらなかったり、克服すべき課題はまだまだ多い。日本代表が目標とする低いプレーも、あまり出きていなかったように思う。「後半はミスを重ねるうちにチーム全体のコントロールを失ってしまった。タックルの精度を上げるとか、ボールをしっかりキープするなど、本当に簡単なことが修正できませんでした」と相馬選手がコメントしている通り、攻撃面でも簡単に相手にボールを渡してしまうシーンが多かった。

しかし、個々には光るプレーもあった。負傷の癒えたトンプソンは、攻守に活躍。ロビンスの独特のステップワークは、NZマオリを翻弄した。SH吉田、CTB大西も低いタックルを何度も決めた。先発での出場機会の少なかった選手達の頑張りは印象的だった。最終戦となるサモア戦はどんなメンバーになるか分からないが、うまくゲームをコントロールすれば勝てる力はあるはずだ。

カーワンHCのコメント=「前半40分と後半最初の10分はこれまでの試合で一番といっていいほど良い出来だった。1対1のディフェンスも良かったし、ストラクチャーもしっかりこなすことが出来ていた。しかし残念ながら、自分たちのミスの連続からチームがパニックに陥ってしまった。メンタルの弱さが出てしまった。最後の20分間をしっかりと組み立てられるようなチームにならなければいけない」

◎試合結果(6月28日)
NZマオリ○65-22●日本代表(前半17-22)

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June 08, 2008

豪州A代表戦結果

 パシフィック・ネーションズカップ(PNC)が開幕した。6月7日に行われた2試合は、NZマオリがトンガを、フィジーがサモアをぞれぞれ下した。そして、6月8日、博多の森のレベルファイブスタジアムで日本代表がオーストラリアA代表と対戦した。

 現状のベストメンバーを組んで挑んだ日本は立ち上がりから連続攻撃を仕掛け、前半6分、SOアレジのドロップゴールで先制する。オーストラリアA代表の攻撃を素速く前に出る防御で何度も止めたが、13分、ラインアウトからFW陣に前進を許し、ラックから負傷交代で投入されたSOノートンナイトにラインブレイクされ、最後は、CTBトゥリヌイにトライを奪われる。続く19分には、自陣からオープン展開したオーストラリアA代表のライン攻撃に簡単にブレイクされ一気につながれた。

ファーストタックルが決まらない日本は、完全に受けに回り、前半だけで4トライを奪われ、3-28とリードを許した。後半は不揃いになっていたディフェンスラインを修正し、積極的に選手を入れ替え、相手が2人シンビン(一時退場)になった時間帯に交代出場のLO谷口が2トライ。詰めかけた7,493人の観衆を沸かせた。いったんは14点差に迫ったが、オーストラリアA代表のLOキムリンのトライで突き放された。しかし、この連続攻撃でのつなぎは見事だった。ノートンナイトのサポートとパス、今季のスーパー14で好調だった動きそのままだった。

 試合後の会見。ジョン・カーワンHCは、「前半、一対一のタックルが決まらず、ラックでも相手ボールをスローにできなかった。インサイドのディフェンスを特に意識していたのに、そこで抜かれていた」と語り、多くの課題を口にしていた。

 箕内キャプテンは、「簡単にラックサイドを破られたのは、一対一のタックルで前に出られていたから」など課題をあげながらも、「後半に修正できたことは自信を持っていい」と前向きに語った。
 
 僕は、JSPORTSの解説だったのだが、グラウンドの動きと映像を見ながら、オーストラリアA代表の組織だった動きに感心させられた。孤立することはほとんどなく、日本代表のタックルをうまくずらしながら当たり、タックルされながらサポートの選手に確実にボールをつないでいく。前半、日本代表の出足が鈍ったのは、そのずらし方が上手いことと、パスの受け手も常に複数で走り込んでくるからで、タックルの的を絞れなくなっていた。それでも後半は出足を止めることができたのだから、前に出るディフェンスラインを磨くことが必要なのは確かだし、反応スピードもさらに上げて行かなくてはいけない。

 オーストラリアA代表のモーガン・トゥリヌイ主将は、勝ったことを素直に喜んでいたが、すでにスーパー14で試験的ルールを経験していることを問われると、「従来のルールは、ゲームがスローテンポで楽だった。22mラインの後ろにボールを戻してタッチに蹴ることができるのも、ゲームをコントロールしやすかった」とコメント。8月1日からワールドワイドに採用される試験的ルールより、さらに運動量が必要なルールで戦っているスーパー14の選手達がフィットネスの面で格段に進歩していることを証明した。

 JSPORTSのプロデューサーのカンちゃんが興味深いことを言っていた。「スローを入れるのが難しかったです」。つまり、日本国内の試合より、ラインアウトなどの投げ入れが速くなっていて、いいプレーのあと、スロー映像をはさむ時間が少ないというのだ。日本代表もラインアウトの投げ入れはテンポを速くしているのだが、オーストラリアA代表も投げ入れが素速い。テンポアップした試合が身についているので従来のルールでも速く動けるということなのだろう。

 相手を上回る運動量が生命線の日本代表として、国内試合で選手達の運動量を上げるような工夫をしていかないといけないのかもしれない。次の相手は、トンガ代表。直線的に当たってくるタイプなのでオーストラリアA代表よりも戦いやすいはずである。ここで結果を出さなければ。

◎パシフィックネーションズカップ第1節試合結果
6月7日
フィジー代表○34-17●サモア代表(前半12-0)
NZマオリ○20-9●トンガ代表(前半3-3)
6月8日
日本代表●21-42○オーストラリアA代表(前半3-28)

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May 18, 2008

日本代表・香港戦結果

いま新潟から東京に戻る新幹線の中で、これを書いている。新潟の東北電力ビッグスワンスタジアムで行われた日本代表対香港代表戦は、日本代表が11トライを奪って大勝し、アジア五カ国対抗2008の全勝優勝を決めた。中央でカップを掲げるのは、PR西浦選手。

Niigataj

立ち上がりは、香港が激しくプレッシャーをかけてきたこともあって、拮抗した展開になったが、前半15分に、SOアレジのインゴールへのキックを追いかけたCTB今村が押さえて先制トライをあげると、あとは着々と加点した。攻撃面でミスも多く、インターセプトや、キックをチャージされるなどで失点したが、カーワンHCは及第点の評価。「やるべきことは多いが、今回良かったのは、試合中に相手に対応してプレーできたことです」

箕内キャプテンはこうコメント。「たくさんの観衆の前で優勝できて嬉しかった。新潟県のみなさんのサポートに感謝します。香港は、ワールドカップの予選で戦った時以上に激しく向かってきました。試合内容は、100%満足できるものではありませんが、ボールを動かしていく、自分たちがやろうとしていることは出せたと思います」。また、スクラムトライについては、「この5週間、FW陣が努力してきた成果です」と語り、まっすぐ押し込めたことを素直に喜んだ。

香港代表の記者会見では、日本との差をどう埋める?という質問も出たが、ウォルターズHCは、「アジア全体としてプロの選手を作っていくことが大切」と、全員がアマチュア選手である自チームの強化の難しさを語った。日本戦に向けての2週間の合宿もそれぞれの職場で有給休暇をとって行ったものだという。しかし、「日本が我々に合わせるのではなく、我々が日本に合わせなければ」と、今後も日本がいいメンバーを送ってこの大会が続くことを求めていた。また、キャプテンのイアフェタ選手は、「日本のラグビーのインフラはワールドクラス。香港の選手が日本でプレーする機会が与えられれば、その経験を持ち帰って伝えることができる」と語っていた。

日本代表は、これでつかの間の休息に入り、25日からクラシックオールブラックス戦、パシフィックネーションズカップに向けての準備に入る。

◎アジア五カ国対抗2008第4戦
日本代表対香港代表戦結果
日本代表○75-29●香港代表(前半35-6)

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April 26, 2008

日韓戦結果

Koreast

ソウルの中心から電車なら1時間半、車なら1時間くらい。仁川(インチョン)市にある、文鶴(ムンハック)競技場で、4月26日、日本代表対韓国代表戦が行われた。ここは総合運動公園になっており、サッカーのワールドカップでも使われた巨大スタジアム、野球場などがある。日韓戦は、その中にある補助競技場が使用された。朝、少し雨が降ったようだが、試合前は快晴。ただし、試合途中からは雲で日差しが遮られ、薄手のジャケットだけでは寒く感じた。グラウンドは小高い丘の上のような場所にあり、風も強かった。キッカーには少し影響したかもしれない。

日本代表は、前半、安定したセットプレーから、NO8箕内、FL菊谷、LO大野らがゲインし、そこでできたラックから数的優位を作り出し、FB有賀、SOアレジらが次々にトライをあげた。CTBニコラス、ロビンスのディフェンスもよく機能して、韓国の攻撃を完全に食い止め、前半を終えて29-0とリード。しかし、後半は、パスミスなどが多くなって点数が伸びず、韓国にインターセプトなどからトライを許した。最終的には39-17で勝利したものの、課題の多い内容だった。

「勝ったことは良かったが、あまり嬉しくない」とカーワンHCも不満げ。「ラインアウトはストラクチャー通りにいったが、攻撃の中で無理なパスをしすぎていた。前半はよかったが、後半、規律を守れなかった。ラックからの早いボール出しで行くべきところ、後半はルーズになった」など、今後に向けての修正点を口にしていた。

箕内キャプテンも表情は冴えなかった。「アタックのところで、2つ、3つとラックを作るべきところ、フィフティフィフティのパスをしてしまった。それに対する韓国の反応が早く、スコアされてしまいました。攻撃の中でギャンブルに出ることが多く、規律が守れず残念です。選手のレベルの高いチームだと思うし、強くなる手応えはありますが、まだ個々に点で動いている感じで線にはなっていないですね」

カーワンHCとしては、もっとラックを連取するような展開を目指していたのだが、個々の選手がある程度ゲインできてしまうために、ぎりぎりのパスをつなぎたくなってミスが多くなるという悪循環に陥っていたように思う。チームが動き出したばかりということもあって、選手同士のコンビネーションもまだまだ。箕内キャプテンも、「アジア5か国対抗の残り4試合で、そのあたりを合わせていきたい」と話していた。

◆試合結果
韓国代表●17-39○日本代表(前半0-29)

追記◎韓国でもツツジは満開だった。

Tsutsujik

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April 07, 2008

高校選抜大会決勝

月曜日は熊谷ラグビー場に行ってきた。池袋から埼京線で大宮まで行き、大宮から高崎線に乗り換えて熊谷へ。僕の家からはいろんな行き方があるのだが、きょうはこれが一番スムーズだったのである。決勝戦は午後1時キックオフだったのだが、1時間ほど前に雨が落ちてきた。かなり強い降りだったので、ボールを動かしたい両チームにとって嫌なコンディションになったと思っていたら、試合直前にはあまり影響しない程度に。

というわけで、両チームともどんどんボールを動かし、スペースを巧みに突いた。タックルからの切り返しの反応もよく、中身の濃い試合だった。JSPORTSで12日に放送されるので、詳細は避けたいのだけど、常翔啓光学園が勝負強さというか、試合巧者ぶりを発揮していた。ときに低いタックル、ときに相手の胸元へ激しくヒットするタックルと、状況によって使い分けるあたりは全国大会4連覇の頃を彷彿させた。

御所工業・実業は初出場初優勝という快挙を狙ったわけだが、近畿大会から続く連戦で少し疲れがあったようだ。1回戦から見ている関係者によれば、準決勝、決勝と、少しパフォーマンスが落ちていたらしい。ゲームメイカーのSO吉井も右膝の怪我の影響もあって少し動きが悪かった。それでも十分に健闘していたし、平均身長が170㎝ほどのチームの粘り強さには胸を打たれた。

常翔啓光学園は、選抜大会で3度目の優勝だが、校名が変わってからはもちろん初優勝。昨年の伏見工業に続いて、前年度の全国大会(花園ラグビー場)に出場していないチームが優勝したことになる。新チーム始動時期が全国大会出場チームより早いという影響は大きいのかもしれない。ただし、関係者の声は、「今年も東福岡は強い」というものが多く、現時点の力関係が冬にどうなっているか。御所工業・実業には敗れたが、常翔学園(前・大阪工大高)も力がある。國學院久我山、佐賀工業、春日丘、東海大仰星、大分舞鶴らも含めて、今季の高校ラグビーは混戦模様である。

Keiko

この写真は、試合後放送席のモニターを写したもの。左端で、おどけているのは、PR乾くん。これはテレビの放送枠に入らなかったかも。

■全国高校選抜大会・決勝結果
常翔啓光学園○36-21●御所工業・実業(前半24-14)
※常翔啓光学園高校は、3年ぶり3回目の優勝。

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April 06, 2008

高校選抜準決勝

Kaidou

庭のカイドウがいい感じになってきた。

Kumagaya2008

日曜日は熊谷ラグビー場に行ってきた。全国高校選抜大会準決勝を取材するためだ。快晴。スタンドから観戦していると、とても気持ちが良かった。各方面から評価の高い御所工業・実業は、愛知県の春日丘を50-7で下した。春日丘にも惜しいシーンはあったのだが、御所工業実業はディフェンスでも粘り強かった。それでも、竹田監督は「ラックでファイトしていない。修正したい」と課題を口にした。このチーム、身長160㎝台、170㎝台の選手が多く、本当に小さいのだが足腰がしっかりしていて倒れない。ラックでもしっかり立って乗り越えていくシーンが多かった。モールも強いし、ワイドな展開もできる。観戦に訪れていた早大の中竹監督も、「日本のチームがみんなこんなふうになればいいですね」と絶賛していた。

もう一試合は常翔啓光学園が國學院久我山を後半に突き放し、38-19で勝利。決勝戦は、大阪・奈良対決なった。常翔啓光学園も、低いタックルからのターンオーバーに、ボールを素速く動かしてのラインブレイクなど、啓光らしいプレーを披露してくれた。体格も170㎝台の選手がほとんどで、小さい。「FWがいいディフェンスをしてくれている。BKはいい攻撃もあるけどポカもある」とは杉本監督。決勝戦に向けては、「お互いにボールを動かしてゲームを作るチームなので、いかに継続してプレーできるか。長くボールを持っているチームが勝つのでは」と話していた。常翔啓光学園FB国定のスピードはスタンドを沸かせていたが、それもそのはず、彼のお父さんは、明治大学、トヨタ自動車で活躍した俊足WTB国定精豪さんである。しなやかな走りは僕が記憶する高校時代のお父さんとよく似ていた。

決勝戦は、JSPORTSで録画放送される(4月12日 、19:00~21:00 JSPORTS1初回放送)。明日、僕が解説、谷口さんの実況でライブ収録だ。小さい者がいかに勝つかを追求する両チームである。直接対決でどんなラグビーをみせてくれるのか楽しみ。ただ、明日は午後天気が崩れそうで、それだけが心配だ。


◎全国高校選抜大会結果
御所工業・実業○50-7●春日丘(前半24-7)
常翔啓光学園○38-19●國學院久我山(前半21-14)

◎7人制日本代表結果
4月5日、6日
オーストラリア・アデレードで行われていた
「IRBワールドセブンズシリーズ」
1日目 予選プールB
0-53 トンガ代表(前半0-24)
26-31 サモア代表(前半5-24)
17-24 ウェールズ代表(前半7-17)
2日目
ボウルトーナメント準々決勝
12-24 アルゼンチン代表(前半7-14)
シールドトーナメント準決勝
19-24 カナダ代表(前半14-7)
※19-19同点でサドンデスが行われ、カナダが開始1分でトライを挙げた。


以上の結果により、アデレード大会はシールドトーナメント準決勝敗退で大会終了となりました

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March 16, 2008

日本選手権決勝結果

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Jin

桃はこれから、沈丁花も咲き始めた。これから、どんどん庭の花を紹介できる。 そんな季節である。本日、国内シーズンを締めくくる日本選手権決勝戦が行われた。

快晴の秩父宮ラグビー場に、1万6117人の観衆。その中で、三洋電機ワイルドナイツが持ち味を出して戦い、マイクロソフトカップ決勝の雪辱を果たして優勝した。三洋電機は日本選手権初優勝である。全国社会人大会でも引き分け優勝はあったが、単独で頂点に立つのはこれが初めて。「宮地監督も、柴田監督もできなかったことを、選手達がやってくれました」と宮本監督も、歴代監督の名をあげつつ、感無量の面持ちだった。

試合は立ち上がりから、三洋ペースで進んだ。準決勝の翌日に、トニー・ブラウンからプレースキッカーの役目を任されたFB田邉が、まずは先制PGを決め、8分、その田邉が、ラインアウトからのラインアタックで左隅に飛び込み、難しいコンバージョンも決めて10-0とリード。以降も先手先手で攻め続けた。サントリーも何度か攻め込んだが、LOメイリング、FL佐々木の負傷欠場も響いてか、モールも押し切れず、攻めあぐんだ。

前半なかば過ぎから、サントリーもようやく流れをつかみ、FB有賀のカウンターアタックからCTBニコラスが追撃のトライ。このままサントリーペースになるかと思われたが、後半の立ち上がりに三洋の田邉がPGを決め、8分のNO8龍コリニアシのトライで27-11。三洋が精神的にも完全に優位に立った。

サントリーは、マイクロソフトカップ決勝に比べて、三洋に攻めやすいボールを渡しすぎていた。突破力ある選手が揃う三洋に攻撃機会を数多く与えてしまっては粘りきれない。試合後、サントリーの山下大悟キャプテンは、「完敗です。サントリーはまだ地力が足りません。三洋はいいチームです。僕らも彼らのおかげで成長させてもらえました」と潔かったが、「リードされたとき、もっと慎重になればよかったですね」と、三洋の持ち味が出る戦いをしてしまったことは悔やんでいた。SO菅藤も「三洋のラグビーをやらせてしまった。でも、これで来季もチャレンジできます。来季につながる試合だったと思います」と前向きだった。

試合後、たくさんの三洋電機関係者のみなさんの笑顔に出会った。1960年の創部以来、いろんな形で部に関わってきた人たちの笑顔を見て嬉しい気持ちになった。元監督の宮地克実さんの胴上げを見て感無量だったファンの方も多いのではないか。神戸製鋼V7時代、最強のライバルとして僅差勝負を繰り広げながら優勝はなし。1995年度の社会人大会決勝では、最後の最後にサントリーに引き分けに持ち込まれ、両者優勝も日本選手権には進めず。頂点を前に足踏みしていたチームがついに単独優勝を成し遂げたのである。

完璧なプレースキックとフィールディングを見せたFB田邉は僕の選ぶマン・オブ・ザ・マッチ。ピンポイントのタックルを次々決めたCTB霜村の働きも素晴らしかった。

◎日本選手権決勝結果
サントリーサンゴリアス●18-40○三洋電機ワイルドナイツ(前半11-17)

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March 09, 2008

TL入替戦結果

日曜日は、トップリーグの入替戦が行われたのだが、秩父宮ラグビー場はタフな試合になった。いつもは神宮球場側から吹くことが多い風もきょうは逆。トップリーグ昇格を狙うワールドファイティングブルは、前半風上に立ち、SOショーン・ウェブのロングキックを軸に陣地をとり、何度も敵陣深く攻め込んだ。しかし、そのたびに反則を犯し、トライを奪えず終い。しかも、前半28分にウェブが右足を痛めて退場する緊急事態となる。それでも、今季はFBで活躍する由良がSOに入り、CTBにトンガ代表のヴァカが入ってしのぎ、後半は自陣深くからでも思い切って攻撃を仕掛けてトライを狙い続けた。

日本IBMビッグブルーは、防戦一方になるが粘り強く戦い、後半6分、SO加勢のキックのバウンドがワールドFB南の前でIBM方向に跳ね上がったところを確保し、NO8フィリピーネがトライ。16分、ワールドも自陣から由良が仕掛けてつなぎ、最後はヴァカかトライを返す。18分、今度はモールからフィリピーネがトライして再び17-10の7点リード。ここからのワールドの徹底した連続攻撃は見事だった。31分にはWTB沼田が左タッチライン際でチェンジオブペースを使いながらタックラーをかわしきって左隅にトライ。由良のゴールも決まって同点となる。

両チームのサポーターが集ったスタンドは興奮のるつぼ。同点のまま終了すれば、日本IBMの残留だが、1点でも上回ればワールドの昇格である。34分、「リードをされたほうが相手にはプレッシャーがかかる」と日本IBMのFB高がPGを決めて20-17とするが、ここからもワールドは諦めずに攻め続けた。最後は、連続攻撃のなかで倒れた選手がボールを離さない反則で万事休す。しかし、果敢な攻撃と粘りの防御という素晴らしい試合だった。

ワールドにとっては、前半のチャンスを自らの反則でつぶしたのがもったいなかった。それにしても、トップウエストのレギュラーシーズンを全勝で駆け抜けながら、最後の順位決定戦で近鉄に敗れ、この入替戦でも1PG差の惜敗である。号泣する選手がいたのも当然かもしれない。「一瞬のスキをつかれた。メンタル面をもっと鍛えていきたい」と中矢キャプテンは、来季の昇格を誓った。

日本IBMにとっても、もし降格すれば、リコー、セコムら強豪ひしめくトップイーストで戦わなければならない。「勝ててよかった。その一言です。もっともっと高い意識を持って、マイクロソフトカップを狙うようなチームにしていかなければ」と、高キャプテンは残留争い圏内からの脱出を目標にあげていた。

ほんと、興奮する試合だった。ナイスゲーム。

◎トップリーグ入替戦結果
日本IBMビッグブルー○20-17●ワールドファイティングブル(前半0-0)
福岡サニックスブルース○79-10●マツダ(前半48-5)

この結果、日本IBMビッグブルー、福岡サニックスブルースがトップリーグ残留を決めた。

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日本選手権準決勝結果

土曜日は花園ラグビー場にいた。日本選手権準決勝、三洋電機ワイルドナイツ対トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦をJSPORTSで解説するためである。試合は最後まで手に汗握る展開となった。試合前のトスに勝った三洋は風下の陣地を選択したのだが、立ち上がりからトヨタがLO谷口、NO8菊谷の縦突進に、CTB岩本らBKのスピードの乗った攻めを織り交ぜて優位に立つ。しかし、三洋のディフェンスも粘り強く、SOブラウンのターンオーバーから切り返すと一気に敵陣に入り、最後はブラウンが左中間に先制トライをあげる。

前半37分、トヨタWTB水野がブラウンのパスをインターセプトして約60mを走りきり、逆転に成功したが、三洋もすぐにFLタイオネがトライを返し、前半を終えて、10-10の同点。後半に入ると、風上の三洋が優位に立つかと思われたが、トヨタはCTB岩本がハイパントのこぼれ球をとってそのままトライ。以降も互いに持ち味を出す好ゲームとなった。いったんは三洋が引き離したが、NO8龍コリニアシがラフプレーでシンビン(10分間の一時退場)になると、トヨタがモールからトライをあげ、24-25の1点差。トヨタはなおも攻め続けたが、最後につなぎにミスが出て、ついに届かず。三洋の長所であるディフェンスの集中力が勝利を呼び込んだ。

トヨタの選手にとっては、シーズン終了を告げる笛である。石井監督はじめ、試合後は涙を見せる選手が多かった。右足首を痛めながら出場していたSO正面ら、怪我を抱える選手も多く、万全な状態でプレーできなかったことは悔しいだろうが、最後にトヨタらしい攻撃は随所に見られた。個々のスピードで三洋を振り切る場面も多く、「トヨタは勢いに乗ると手がつけられない」という各チームのコーチの発言が頷けるプレーが多かった。

決勝進出を決めた三洋電機も、CTB榎本キャプテンが右膝を痛めて退場するなど満身創痍の状態。それでも、試合後のインタビューでは、宮本監督が「サントリーには負けたくない。絶対に勝ちたい」とめずらしく語気を強めるなど、決勝に向けて気合いが入っていた。後半15分、CTB霜村がディフェンスを突破し、WTB吉田につないだトライは見事だった。

秩父宮ラグビー場の試合は、また録画を見てから感想を書きたいのだが、ハーフタイムに前半のスコアを聞いて少し驚いた。決勝戦は、マイクロソフトカップと同カードになったが、さらに気迫あふれる試合をしてくれそうだ。

◆日本選手権準決勝結果
三洋電機ワイルドナイツ○25-24●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-10)
サントリーサンゴリアス○25-14●東芝ブレイブルーパス(前半22-0)

◆三地域対抗結果
関東代表○46-38●関西代表(前半26-12)

◎愛好的美食日記
花園での取材後、大学の後輩で東大阪ラグビースクールのコーチをしている鳴尾君に焼き肉を食べに連れて行ってもらった。「JR鴻池新田駅」至近にある「やきにく田邊」である。ここは、早大CTB田邊秀樹選手のご両親が経営するお店だ。美男美女のお父さんお母さんと少しラグビー談義。なにもかも美味しかったが、お父さんのお薦めは、「特上ハラミ」、「厚切塩タン」だった。今季の選手達のサイン入りTシャツが飾ってあった。

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February 24, 2008

MS杯決勝結果

日曜日の午後は、秩父宮ラグビー場でマイクロソフトカップ決勝戦の解説をした。その前に、「マイクロソフトカップ ミニ・ラグビー交流大会」を見る。参加したのは、関東ブロック推薦「川口ラグビースクール」(埼玉県)、関西ブロック推薦「吹田ラグビースクール」(大阪府)、九州ブロック推薦「筑紫丘ラグビークラブジュニアスクール」(福岡県)である。関係者の方と見ていたのだが、小学生のレベルの高いプレーに感心することしきりだった。この様子も、JSPORTSで放送される予定だ。

三洋電機ワイルドナイツ対サントリーサンゴリアスの対決となった決勝戦。強風下での戦い方が注目されたが、サントリーは試合前のトスに勝って風下を選択し、前半を我慢して、後半に勝負をかけた。三洋は劣勢を予想されたスクラムでは健闘したが、ラインアウトは獲得率が悪かった。直接の敗因と言っていいかもしれない。

サントリーは三洋の特徴を出させないための戦いと、自分達の強みを出す戦い方を徹底した。ゲームマネージメントの勝利という気がする。「チームが停滞した時もあったけど、勝つことができて興奮しました」。前日は一睡もできなかったという山下大悟キャプテンの涙も印象的だった。

後半になって、三洋が戦略的キックを使い始めたときのFB有賀の好フィールディングは素晴らしいと思う。「FWがあれだけ前に出てくれたら楽ですよ」(有賀)。思い切りのいいカウンターアタックは三洋の勢いを押しとどめていた気がする。

三洋のトニー・ブラウンの激しく粘り強いディフェンス、相手ボールを瞬時に奪うターンオーバー能力など何度も驚かされるプレーがあった。オールブラックス経験者の凄みを再認識させられた。あれだけラインアウトがとれなくて、この僅差だから、三洋の実力は確か。日本選手権で再び戦うかどうかは未知数だが、もう一度戦えば結果は分からない。

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取材後、早々に家に帰り、ラグマガ4月号(2月28日発売)に掲載する速報レポートを書いた。こんな表紙になるようだ。作業、早っ。今号は、スーパー14の別冊付録付きである。

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25日(月曜日)は、『ラグビークリニック』が発売になる。こちら、今が旬のトニー・ブラウンのインタビューがある。ゲームコントロールについて語っている。日本代表のジョン・カーワンHCと脳科学者の茂木健一郎さんの対談も。


◎ジャパンラグビー トップリーグ2007-2008 プレーオフトーナメント マイクロソフトカップ決勝戦結果
三洋電機ワイルドナイツ●10-14○サントリーサンゴリアス(前半10-7)

◎第45回日本選手権2回戦組合せ:3月1日(土)
近鉄ライナーズ対トヨタ自動車ヴェルブリッツ(12時、秩父宮)
東芝ブレイブルーパス対早稲田大学(14時、秩父宮)

◎2011年のワールドカップ出場枠が決定
IRB(国際ラグビーボード)が、下記の通り、出場枠決定を発表した。
参加チーム:20チーム(12チームは2007W杯で決定している)
他8チーム枠=アフリカ地区1位。アメリカ地区1位、2位。アジア地区1位。ヨーロッパ地区1位、2位。オセアニア1位。ヨーロッパ地区3位対アメリカ地区3位の勝者。アジア地区は、2010年アジア5カ国対抗の優勝チームのみが出場。

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February 09, 2008

TL最終節9日の結果

土曜日は当然のことながら秩父宮ラグビー場にいた。3日開催予定だったが、雪で順延となったトップリーグ最終節の2試合である。僕はJSPORTSの解説がなかったので、きょうは知人に解説しながら縦方向から観戦した。

まずは、NECグリーンロケッツが三洋電機ワイルドナイツにチャレンジ、「34点差以上で勝つという明確なターゲットをもって試合できるのはそうあることではない」(浅野良太キャプテン)という言葉通り、NECは立ち上がりから積極的に攻めた。しかし、三洋のディフェンスは反応が良く、個々のタックルも堅実。SOブラウン、CTB榎本らが次々突き刺さって、NECの攻撃を寸断した。PR相馬もタックルで目立っていた。縦から見ると、各選手の守備範囲の広さがよく分かった。前半18分、NO8龍コリニアシがCTB霜村のパスを受けてトライ。前半はこの1トライに留まったが、終盤はNECの集中力が途切れはじめ、WTB北川の2トライなどで突き放した。ターンオーバーからのトライが多い三洋らしい勝ち方だった。後半21分、SH田中がタックルしてすぐに起き上がり、ボールを拾ってインゴールに運んだトライは見事だった。

「素直に嬉しいです。トップリーグで全勝できた。素晴らしいプレーをした選手達を誇りに思います」と宮本監督。1位通過が確定している中で粘り強いディフェンスを見せた選手達を称えた。

第2試合は、サントリーサンゴリアス対トヨタ自動車ヴェルブリッツ。どちらが勝っても、セミファイナルでもう一度戦うことが濃厚なチーム同士の戦いとあって、モチベーションの維持が難しい試合ではあったのだが、それにしても前半のサントリーはイージーなミスを連発。前半を終えたところで、トヨタが24-0とリードする。21歳のSO黒宮のドロップゴールは素晴らしい。この選手、経験を積めばどこまで伸びるか非常に楽しみだ。

NECと三洋の応援の人だと思われるが、この時点で席を立つ人も多かった。しかし、後半、試合は俄然白熱する。後半1分に、CTBハビリが縦に抜けてトライを返すと、7分に入替出場したSO野村がロングタッチキックや絶妙のキックパスなど、好キックを連発し、試合の流れを変えた。ゴール前ではモールを押し込み、スクラムも優位に立ち、後半は完全にサントリーペース。最終的には引き分けに終わったが、終了間際、サントリーが二度狙ったPGが外れたところからもトヨタは果敢にカウンターアタック。途中出場のFB遠藤、WTB岩本らが、あわやのランニングを見せたが、トライには至らなかった。

「タフなゲームでした。やはり簡単には勝たせてくれない。サントリーは粘りがありました。トヨタは春から、攻め勝つ、ということに取り組んできました。もう一度厳しい練習をして、サントリーにチャレンジしたいです」(トヨタ自動車・麻田キャプテン)

一方、サントリーの清宮監督は、「前半は去年の日本選手権を思い出しました。後半はきっちりゲームを組み立てられ、試合内容でお客さんの雰囲気も変わった。これで、次の花園ラグビー場は盛り上がるでしょう」と笑顔を見せていた。

◎トップリーグ第13節(9日)結果
NECグリーンロケッツ●7-34○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-7)
サントリーサンゴリアス△31-31△トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半0-24)

この結果、プレーオフトーナメントの組み合わせは以下のように決まった。
■2月17日、セミファイナル
三洋電機ワイルドナイツ(リーグ戦1位)対 東芝ブレイブルーパス(リーグ戦4位)=14時キックオフ、秩父宮
トヨタ自動車ヴェルブリッツ(リーグ戦3位)対 サントリーサンゴリアス(リーグ戦2位)=14時キックオフ、花園
■2月24日、ファイナル(14時キックオフ、秩父宮)

追記◎更新するときに気づいた。これ、1111回目の記事更新である。なんか、めでたい感じだなぁ。トップリーグの個人賞だが、きょうの結果で、トライ王は北川智規選手が2年連続の戴冠、得点王は大西将太郎選手の初受賞が決まった。


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February 02, 2008

村田亙選手引退セレモニー

土曜日は磐田のヤマハスタジアムに行ってきた。トップリーグ第13節、ヤマハ発動機ジュビロ対東芝ブレイブルーパス戦を、JSPORTSで解説するためだ。ともにトップ4に向けて負けられない試合だったのだが、無風の上にグラウンドコンディションも上々とあって、互いにボール大きく動かす好ゲームになった。

ヤマハがトップ4に残る条件は、東芝にボーナスポイントを1点も与えず、5トライ以上を奪って勝つというもの。それでも日曜日の試合でNECが1ポイントでもあげると望みは絶たれる。厳しい条件での試合に、ヤマハは、いつもの佐藤、大田尾のHB団をリザーブに回し、矢富、大西コンビで臨んだ。大西が防御ラインに接近して立ち、矢富のロングパスで東芝防御をワイドに振り回す戦法は当たり、何度も東芝の防御を崩した。しかし、チャンスでミスが多発。スクラムでも劣勢で、防御も簡単に抜かれる場面が目立ち、前半だけで東芝に4トライを奪われてしまった。

それでも、ヤマハは最後まで攻め、FB松下の2トライなどで追いすがったが、最後は届かなかった。後半残り10分には、引退を表明していた村田亙も登場。客席を大いに沸かせたが、結果的にはトップ4入りは絶望となり、ヤマハにとっては今季最後の公式戦となった。

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写真の通り(放送席のモニターを撮りました)、試合後、村田亙選手の引退セレモニーが行われた。33年のプレーヤー人生が終わるとあって、こらえきれずに涙を見せた村田選手は、「ここまで来られたのも、ここにいる皆さんのおかげです」など、感謝の気持ちを述べ、東芝時代にともにプレーした東芝の瀬川監督、同い年でサッカーのジュビロ磐田に所属する中山選手、そして、家族(夫人と4人の娘さん)などから花束を贈られた。常に家族とともに戦ってきた村田選手らしいセレモニーだった。ヤマハ、そして古巣の東芝両チームによる胴上げのあとは、スタジアムを一周してファンとの別れを惜しんだ。

試合後の会見場は多数の報道陣で埋め尽くされた。「勝って終わりたかったですけど、最後の相手が東芝だったのは何かの縁でしょう。負けたけど、たくさんのファンのみなさんが残ってくれて、東芝時代の上司も来てくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。選手としてはきょうで終わりですが、指導者としてこの舞台に戻って来られるように頑張ります」

引退の理由を問われると――
「体力の衰えは感じません。ただ、脳しんとうを起こすことが増え、ドクターストップがかかることが多くなりました。自分に引退はないと思っていたのですが、ここ2、3年は毎年考えていて、今季、加入した矢富選手と精一杯勝負して自分が試合に出られなくなったら引退だと思っていました。引退の意志は昨年11月に山岸GMに伝えていました」

ここまで続けられた理由については、「ラグビーが大好きだったし、愛していたから」と答え、こう続けた。「大勢のファン、妻と子供、みんなの期待があるうちは続けたいと思っていたら、いつのまにかここまで来ました。あの妻じゃなかったら続けられなかった。フランスへ行くときも、悩んでいるときに彼女が『行こうよ』と言ってくれた。試合前はマッサージをしてくれたり、鍼を打ってくれたりもしました(夫人は鍼灸師の資格も持っている)」

今後のことは白紙の状態だが、「ラグビーは痛みの分かるスポーツ。全国にラグビーを広め、子供達に教えて行ければと思います。これからは普及活動にも目を向けていきたい」と語った。ヤマハに残るかどうかなどは未定のようだ。いずれにしてもラグビーに関わって生きていくことだけは間違いない。村田選手、本当にお疲れ様でした。でも、もしかすると、オール専修大の一員として、3月21日にプレーするかもしれないとのこと。

トップリーグ土曜日の結果は以下の通り。東芝は、勝ち点「5」を獲得して、計「47」とし、現時点で4位。東芝を抜く可能性があるのは、NECグリーンロケッツだけとなった。しかも、三洋電機ワイルドナイツから4トライ以上を奪って勝ち点「5」を加え、大差で勝って得失点差でも東芝を上回らなければならない。トップ4争いの中では、東芝が優位に立った。

◎トップリーグ第13節結果(2日の分)
ヤマハ発動機ジュビロ●21-39○東芝ブレイブルーパス(前半7-26)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○67-12●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半34-0)
福岡サニックスブルース●21-29○リコーブラックラムズ(前半0-29)

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January 27, 2008

TL12節日曜の結果

日曜日は秩父宮ラグビー場にいた。きょうはJSPORTSの解説がなかったので、陽当たりのいいところを移動しながらスタンドで2試合を見た。

トップ4に可能性を残す神戸製鋼コベルコスティーラーズは、福岡サニックスブルースと対戦。「自力でのトップ4はないのですが、とにかく5ポイント獲ることを心がけた」(平尾誠二総監督)と、4トライ以上を狙って立ち上がりから積極的に攻めた。前半こそサニックスの粘り強い防御にスコアが伸びなかったものの、FL林らのトライで19-5とリード、後半は、FLブラッキー、交代出場のNO8クリブの目の覚めるような突破もあって一気に突き放した。

後藤キャプテンは勝利にもやや不満の表情。「点数は獲れたが、孤立してしまうシーンが目に付いた。改善して、次の試合に全力で臨みたいです」

サニックスは、残留争いの渦中にいながら、タックルも甘く、やや動きも緩慢に見えた。この点については、古賀キャプテンが「負けてはいけない意識が強かったために、タックルの後にパスされた場合のことなど考えすぎてディフェンスが高くなった」と説明した。勝ちたい意識が裏目にでることもあるわけだ。

第2試合は、首位を走る三洋電機ワイルドナイツが、三菱重工相模原ダイナボアーズを前半から圧倒した。怪我などでPR相馬、WTB北川は欠場したが、NO8に入ったオライリーが再三大幅ゲインを見せ、WTB三宅、FB田邊らが次々にゲインラインを切った。しかし後半は三洋の動きが鈍り、三菱重工も諦めずに反撃して2トライをあげ、観客席を大いに沸かせた。

三洋電機の宮本監督は、「プレーオフに向けてステップアップしなければいけない試合としては課題が多い。来週のNEC戦もベストメンバーで勝ちに行く」と気持ちを引き締めていた。

日曜日に行われた3試合の結果は以下の通り。この結果、三洋電機の1位、リコーブラックラムズの13位、三菱重工相模原の14位が確定した。13、14位は自動降格となる。トップ4争い、入替戦出場枠(11、12位)回避の争いは最終節までもつれ込むことになった。

◎トップリーグ第12節結果(27日)
福岡サニックスブルース●12-52○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半5-19)
三菱重工相模原ダイナボアーズ●12-66○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-40)
クボタスピアーズ○19-10●日本IBMビッグブルー(前半14-0)

◎トークライブのお知らせ
プレーオフトーナメント出場の4監督による、トークライブが2月5日(火曜)の夜に行われます。僕が進行役をします。最終的にトップ4がどんな顔ぶれになるか分かりませんが、熱くて楽しいトークにしたいと思います。興味のある方、ぜひご参加ください!

ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 Vol.61
どうなる!?トップリーグプレーオフマイクロソフトカップ
日時:2月5日 午後7時キックオフ
場所:青山ベルコモンズ クレイドホール
料金:全席自由 1,500円
前売り券発売中です。
詳しくはコチラ

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January 26, 2008

TL12節土曜の結果

土曜日は秩父宮ラグビー場だった。トップリーグ第12節を解説、取材のためだ。12時前、気温は6.8度と冷え込んでいた。第一試合のリコーブラックラムズ対九州電力キューデンヴォルテクスは、残留争いの中で重要な試合だったのだが、予想通りの大接戦になった。

前半12分、リコーがCTB金澤のトライで先制。九州電力もFBミラーのPGで追撃し、31分には連続攻撃からCTBグレイが逆転トライ。前半終了間際、リコーもSO河野のPGで逆転。一進一退の攻防が続いたが、後半は風上に立った九州電力がグレイのロングキックなどで陣地を進め、SO齋藤がときおりラインブレイクからチャンスを作った。後半7分その齋藤からパスを受けたグレイが抜けだし、ミラーにつないで再逆転のトライをあげる。ところが、九州電力はFL松本がシンビンとなり、この間にリコーSO河野にトライを許し、17-13とリードを奪われる。しかし、粘り強くボールをつなぎ、最後はWTB吉永がトライをあげ、20-17としてそのまま逃げ切った。リコーは大事なラインアウトでミスがあったのが悔やまれる。

試合後、九州電力の神田監督は、「リコーさんとは、過去30回以上も定期戦をしてきた間柄。いま、トップリーグで戦えているのはリコーさんのおかげと言ってもいい。本当はこういう形の試合はしたくなかったのですが」と、勝利したものの残留争いの重要な試合になってしまったことに複雑な表情を浮かべた。「シーズン前に目標を5勝と掲げていましたので、トップリーグに残れるように最後の試合も頑張りたいです」。次に勝てば、九州電力は5勝となる。

リコーはかろうじて7点差以内負けのボーナス点「1」を獲得した。クボタスピアーズが残り2試合で勝ち点をあげられない場合に並ぶ可能性があるが、得失点差が大きく、トップリーグ残留が難しくなっている。

第2試合のサントリーサンゴリアス対ヤマハ発動機ジュビロは、サントリーがスクラム、ラインアウトで優位に立ち、3分、PR尾崎がトライ、19分にはWTB小野澤がインターセプトから独走トライ、26分にもモールを押し込んでHO青木がトライと、前半に19点を奪って流れをつかんだ。後半は、ヤマハもボールをパスで動かしてWTBソトゥトゥがトライを返したが、そこまでだった。

試合後のサントリー清宮監督は満足げだった。「ラインアウト、スクラムを制圧し、エリアをとるキックも良かった。きょうは全員がいい仕事をしました。今シーズンのベストゲームです。次節のトヨタにも勝ちたい。熱い試合ができそうで楽しみです」

ヤマハの木曽キャプテンは、「完敗です。モールディフェンスに体力を使って足が止まった」と語った。ただし、まだ最終節にトップ4入りの可能性は残されており、堀川監督も「部員全員で次の試合を頑張りたい」と気合いを込めた。

その他の結果は以下の通り。トヨタは東芝に競り勝ってトップ4入りを濃厚にした。NECも勝ち点「5」をゲットして、トップ4争いに踏みとどまり、依然として、7位の神戸製鋼コベルコスティーラーズまでがトップ4入りを争っている。トヨタと東芝はとても熱い試合だったようだから、録画を見るのが楽しみだ。

◎トップリーグ第12節結果
リコーブラックラムズ●17-20○九州電力キューデンヴォルテクス(前半10-8)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●27-35○NECグリーンロケッツ(前半19-14)
サントリーサンゴリアス○31-7●ヤマハ発動機ジュビロ(前半19-0)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○19-17●東芝ブレイブルーパス(前半0-3)


◎お知らせ
緊急ですが、林敏之さん講演会のお知らせです。

【川越市スポーツ講演会】「楕円球の詩」元ラグビー日本代表 林 敏之氏
1月27日(日)、川越市教育委員会ほか主催による、元ラグビー日本代表 林敏之氏の講演会「楕円球の詩」が開催されます。
・会場 やまぶき会館(市民会館隣)
・日時 平成20年1月27日 14時50分~16時30分
・申し込み  当日直接会場(先着順 参加費無料)

■詳しくは下記ページにて。
http://rugby-saitama.jp/spread/index.html


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January 20, 2008

TL11節日曜の結果

日曜日は、群馬県の太田市運動公園に行ってきた。トップリーグ第11節の大一番、三洋電機ワイルドナイツ対ヤマハ発動機ジュビロの試合をJSPORTSで解説するためだ。かなり冷え込んではいたのだが、お腹と背中に携帯カイロを貼り付けるなど、防寒対策のおかげで身体が芯から冷えるようなところまではいかなかった。

三洋はトップリーグが始まって以来、ヤマハには一度も勝ったことがないのだが、ここ太田で一度も負けたことがないという興味深い一戦だった。試合前、三洋の宮本監督が「お互い似たもの同士」と語っていたとおり、BKでワイドにボールを動かしあう面白い展開になった。前半3分に三洋があげたトライは見事だった。ハーフウェイライン付近のラインアウトから、あらかじめSH田中がSOの位置に入ってボールを受け、SOブラウンがライン後方に回り込み、ブラインドサイドWTB北川とともに数的優位を作った。北川の横に走り込んできたFB田邊の角度、スピードも申し分なく、最後はWTB三宅が決め、完璧なトライを奪った。

ヤマハもよく攻めていたのだが、三洋のSOブラウン、CTB榎本の素速く前に出る防御でミスを誘発され、FW戦でも三洋FLオライリーに再三ボールを奪われるなど、終始プレッシャーを受けていた。それでもSH佐藤が奪ったトライは質の高いものだった。SO大田尾のパスをCTB三角が外に開きながら受け、三角の横にWTB冨岡が走り込んで突破。三角の好サポートでできたラックから佐藤が飛び込んだ。両チームのボールの動かし方はよく整理されており、見ていてワクワクした。

でも、きょうはちょっとFW戦で三洋が有利だったし、後半風上に立ってからのSOブラウンのキックの正確さは、ヤマハをほとんどの時間自陣内に押し込んだ。ゲーム運びの上でも三洋が首位の貫禄を見せた感じである。強いね。榎本のタックルにはしびれた。SH田中はトップリーグ初トライ。PR相馬が膝を痛めて退場し、心配されたが、どうやら大事には至らず戦線離脱にはならないようだ。

20日に行われた3試合の結果は以下の通りだが、サントリーサンゴリアスは苦戦しながら勝ち点5を追加して2位に浮上。九州電力キューデンヴォルテクスは、福岡サニックスブルースを破った。トップ4争いでは、三洋が4位以内を確定させた以外は、まだ7位の神戸製鋼まで可能性が残っている。NECが東芝を破ったことで、勝ち点差はますます詰まっている。残留争いでは、九州電力にとってこの勝利は大きいが、次節のリコーブラックラムズ戦が互いに負けられない一戦になる。

◎トップリーグ第11節結果(20日の分)
三洋電機ワイルドナイツ○40-10●ヤマハ発動機ジュビロ(前半23-10)
サントリーサンゴリアス○24-14●クボタスピアーズ(前半5-7)
福岡サニックスブルース●5-13○九州電力キューデンヴォルテクス(前半5-3)

◎ATQチャレンジシリーズ第62回東西学生対抗試合「全国大学オールスターゲーム」結果
東軍○89-24●西軍(前半26-24)

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January 19, 2008

TL11節土曜の結果

土曜日の秩父宮ラグビー場の激闘は凄まじかった。順位争いが混沌とするトップリーグの勝ち点がさらに詰まる結果である。崖っぷちに追い込まれたNECグリーンロケッツの頑張りは素晴らしかった。

前半は東芝ブレイブルーパスがWTB吉田大樹の独走トライなどで効率よくリードを広げたのだが、後半序盤にFL中居がシンビン(10分間の一時退場)になったところから流れが変わった。ゴール前のラインアウトからモールを押し込んでNEC・NO8箕内がトライすると、FLサウカワがラックからボールを持ち出して独走するなど連続トライをあげて一気に逆転。最後は、LO浅野キャプテンのインターセプトを、WTB窪田がサポートしてトライをあげ、ダメを押した。きっかけとなったシンビンも、立ち上がりからNECが攻め続けたからこそ東芝が反則を繰り返してしまったもので、そのアグレッシブな姿勢は最後まで衰えなかった。

NECは勝ち点5をプラス。計37として、トップ4入りを残り2節にかける。最後の失トライで、7点差以内の負けに与えられるボーナス点をとれなかった東芝は痛い黒星。勝ち点は41だから、まだトップ4には残っているのだが、あと2節、負けられない状況に陥ったことになる。

秩父宮ラグビー場の第一試合では日本IBMビッグブルーが、気迫あふれるプレーの三菱重工相模原ダイナボアーズを退け、勝ち点5をゲット。トヨタ自動車ヴェルブリッツは、コカ・コーラウエストレッドスパークスを8トライの猛攻で下したが、コカ・コーラも4トライでボーナス点を獲得。この1点は、残留争いから抜け出すためには大きい。そして、神戸製鋼コベルコスティーラーズも、4トライで勝ち点5を加え、計36として上位陣に肉薄している。

◎トップリーグ第11節結果(19日の分)
三菱重工相模原ダイナボアーズ●17-45○日本IBMビッグブルー(前半12-24)
NECグリーンロケッツ○33-21●東芝ブレイブルーパス(前半5-21)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○53-24●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半25-0)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○26-17●リコーブラックラムズ(前半21-0)

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January 13, 2008

TL10節結果

日曜日は、柏の葉公園総合競技場に行ってきた。JSPORTSでNECグリーンロケッツ対サントリーサンゴリアス戦を解説するためだ。僕は自宅からの乗り換えが簡単だった常磐線の柏駅から行ったのだが、つくばエクスプレスのほうが便利だったみたいだ。強風が吹く、寒い日だった。

Kashiwa

しかし、試合は強烈に激しかった。トップ4入りに向けてもう一試合も落とせないNECは、SOヤコ・ファンデルヴェストハイゼンが足を痛めて欠場することになり、セミシ・サウカワ(フィジー代表)、ニリ・ラトゥ(トンガ代表)、箕内拓郎(日本代表)のワールドクラスの3人をFW第3列にならべて、FW戦に賭けた。前半風上に立ったNECは狙い通り、サウカワ、ラトゥがサントリーボールに巧みに絡んで何度もターンオーバーし、チャンスを作った。しかし、一度はラストパスのスローフォワード、二度目はラトゥが独走するも、サントリーCTBライアン・ニコラスの上手いタックルでトライを防がれた。サントリーCTB平にトライをされたが、SO安藤の好パスからWTB窪田がトライして逆転。前半を8-5とリード。だが、後半は強い風下に立たされることを考えれば、心許ないリードだった。

後半は、サントリーがキックで陣地を獲って攻め込むかと思われたが、NECも自陣から粘り強くボールをキープして敵陣に入った。後半なかばまでは攻め続けたが、FW周辺の攻めが多く、サントリーの防御を崩せず終い。最後にはミスか反則でチャンスをつぶした。サントリーは、セットプレーの安定を軸に次第に相手陣に入ることが多くなり、NECのミスをついて得点するなど突き放した。NECは反則とハンドリングエラー、そして前半のラインアウトのミスが響いていた気がする。BKのスピーディーな動き、ディフェンスの反応の良さ、真っ向勝負で負けなかったFW戦など、サントリーのプレーには終始安定感があった。

敗れたNECの細谷監督は、「ミスで流れがつかみきれなかった」と落胆の表情も、「1%でも可能性があるかぎりあきらめずに戦いたい」と残り3節を見据えた。浅野キャプテンは沈痛な表情だった。「ホームの試合で、たくさんのファンのみなさんに応援していただき、その声に勝利で応えられず申し訳ない気持ちです。あと3試合、トップを目指して戦います」

勝利の清宮監督は冷静に試合を振り返った。「きょうは強風の中でどういうプレーができるかがポイントでした。トスに勝って風下を選びました。きょうのメンバーなら、後半風上がいいと判断した結果です。後半0点に抑えられたことは満足。NECは気迫あふれるプレーをしてきました。それを踏ん張れたことは自信になります」

このほかの試合結果は次の通り。残留争いも熱を帯びている。

◎トップリーグ第10節結果(13日)
日本IBMビッグブルー●8-45○東芝ブレイブルーパス(前半0-19)
リコーブラックラムズ●6-10○コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半6-0)
NECグリーンロケッツ●8-19○サントリーサンゴリアス(前半8-5)
ヤマハ発動機ジュビロ○96-0●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半60-0)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●7-45○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半0-32)

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大学決勝結果

大学選手権決勝戦は、早大が慶大を26-6で破り、2年ぶり14回目の優勝を決めた。あいにくの天候となった国立競技場だったが、23,694人の観衆が集った。写真は、試合終了後、放送席で撮影したもの。

Waseda

前半はキックでうまく陣地をとった慶應が健闘したが、後半は、ブレイクダウン(ボール争奪局面)で優位に立つ早稲田が、ラインアウト、スクラムのセットプレー、モールでも慶應にプレッシャーをかけ、着々と得点した。後半16分のCTB長尾のトライは、スクラムからNO8豊田がサイドアタックを仕掛けつつ、すぐにSH三井にパス。三井が抜け出して長尾につないだもの。慶應SO川本が豊田にタックルに行くことを見越しての意図的なトライだった。

その後も、慶應の攻撃を前に出るディフェンスで止めきり、HO臼井、LO橋本がトライして突き放した。慶應は早稲田の強力モールを低い姿勢で押し返すなど健闘したが、チャンスは作れず終いだった。ときおりラインブレイクしていただけにチャンスをトライに結びつけられなかったのは残念だったが、それだけ早稲田のディフェンスが堅かったということだろう。危なげのない優勝だった気がする。

昨年の決勝戦で関東学大に敗れたあと、どんな状況でも勝てるチームを目標に強化にあたってきた中竹監督も感慨深げ。「選手達の頑張りに感謝したいです。こんなに嬉しいことはありません。僕の予想を超えるチームになりました」

一方、怪我でこの試合に出ることができなかった慶應の金井キャプテンは「いい試合でした。敗北感というより、互いに力を出し合った試合だったのかなと思います」と潔く語った。

中竹監督は試合前、「本当はボール動かして攻めたいんですけどね」と空を見上げた。降りしきる雨の中では、理想的なラグビーをすることは難しかったが、そうであればFWにこだわってトライできるとことが今季の早稲田の強さでもあった。なにより、一年を通して取り組んだ前に出るディフェンスが機能したのは嬉しかったと思う。今年は早稲田の力が抜けているという評価がもっぱらだったが、当事者にすれば勝つことはそう簡単ではない。権丈キャプテンら、チームを引っ張る4年生がしっかり役割を果たした優勝だった。

◎大学選手権決勝結果
早稲田大○26-6●慶應義塾大(前半7-3)

◎高校東西対抗
東軍△12-12△西軍

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January 07, 2008

高校決勝結果

東福岡対伏見工業の決勝戦は、いい試合だった。立ち上がりは、伏見工業が素速い仕掛けで敵陣深く攻め込んだが、PGミスもあってスコアできず。逆に東福岡は、前半8分、ハーフウェイライン付近でラインアウトを得ると、いったん左オープンに展開した後、右へ。タッチライン際でボールをもらったWTB正海は自らインゴールにパントを蹴りこみ、それを押さえるという見事な個人技で先制トライ。流れをつかむと、16分、伏見工業の前に出てくるタックルをかいくぐりながら、ボールを連続支配し、ラックサイドをSH中村が抜け出してトライ。前半を12-0とリードで折り返した。

伏見工業の激しいプレッシャーをあびながらも、ボールをキープしてゲインする東福岡が、もう1トライ追加すれば一気に差が開く可能性もあったのだが、伏見工業も懸命のタックルでスコアを許さなかった。後半5分には、伏見工業がCTB南橋の突破でチャンスを作り、FB井口が大きなステップでタックラーを次々にかわして中央トライ。7-12に迫る。以降は互いに攻め込み、そして粘りの防御という力のこもった質の高い攻防が行われた。残り10分は伏見工業が圧倒的に攻め続ける展開になったが、東福岡のタックルが次々に突き刺さり、ついに粘り勝った。前半はラインアウトが不安定だった伏見工業も後半は修正するなど、試合の中で互いに相手に対応しながら戦う素晴らしい決勝戦だったと思う。

谷崎監督は、「よくタックルしてくれた。おめでとう。そして、ありがとう、と言いたい」と涙ながらに語った。ベンチには、大会直前に事故で急逝したFL広木選手の遺影もあった。東福岡は喪章などはつけず、広木選手のことは心に秘めて戦っていた。もし事故がなければ、彼がこの決勝戦に出場していた可能性は高かった。「彼がどこかで助けてくれたのかもしれません。16人で戦っていたんじゃないですかね。あのタックルを見ていたら、広木のことが出てきますよ。最後まで人数が減らなかったですね。みんなが、小さいのに一番タックルする広木のことを認めていましたから。あいつの分までやるという心の絆があったのでしょう。(彼のことを)心のお守りにしていたと思います」

東福岡は4度目の決勝戦でついに初優勝を成し遂げた。しっかり者の山下キャプテンを筆頭に、精神的にも強いチームだった。表彰式後は、伏見工業の選手達と握手で健闘をたたえ合い、バックスタンドとメインスタンドに挨拶したあとも列を作って伏見工業の選手達を拍手で送り出した。喜びを爆発させたのは、その後だ。立派だった。

一方、敗れた伏見工業の高崎監督は、「あれが目一杯。最後に攻めきれなかったのは、そこまで鍛えきれなかったこちら(指導者)の責任です。選手はよくやってくれました」と語った。井口キャプテンは、大勢の記者に囲まれて話していたが、どうしても涙声になった。「素晴らしい仲間と最高の監督の下で3年間やれたことを日本一幸せだと思って、伏見で学んだことを今後に生かしたいです」

今回は実力的に東福岡が快勝してもおかしくないと思っていたが、それを接戦に持ち込む伏見工業の粘りには恐れ入った。きょうは両チームの健闘に感動させられた。選手達、そして彼らを育てたコーチングスタッフのみなさんに敬意を表したい。

◎高校決勝結果
東福岡○12-7●伏見工業(前半12-0)

◎第38回全国高等専門学校大会準決勝結果
富山商船高専●10-58○神戸市立高専(前半5-15)
宮城工業高専○34-0●奈良工業高専(前半12-0)

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January 06, 2008

トップウエスト順位決定戦

West

6日も花園ラグビー場に行ってきた。トップウエストの順位決定戦、近鉄ライナーズ(3位)対ホンダヒート(2位)を取材するためだ。トップウエストとはいえ、注目カードとあって3,000人近い観客が詰めかけ、声をからして両チームを応援していた。

快晴の花園ラグビー場で午後2時キックオフ。いきなり近鉄CTBマイレーの先制トライが生まれる。近鉄のキックオフのボールをホンダが切り返そうとしたが、ここでターンオーバー。すぐにBKにボールを展開し、マイレーがまっすぐ防御ラインを破ってインゴールに飛び込んだ。僕のストップウォッチでは、28秒だった。

ホンダも、前半3分、NO8ピサがゴールに迫ってチャンスを作り、CTB三木の縦突進から、WTB木村がトライして同点に追いつく。しかし、きょうの近鉄は積極的な素速い仕掛けが目立った。前半22分、ホンダ陣深くで得たスクラムから連続攻撃。最後はNO8タウファ統悦がトライしてリードを奪うと、その後は常に主導権を握った。

近鉄の攻撃は意思が明確だった。LO侍バツベイ、トンプソンが力強く縦に出て、統悦、FL佐藤らがスピードに乗って前進。そこでできたポイントから、SO重光がボールを左右に振り分ける。ゴール前では力強いモールでトライを奪い、時折、FB四宮らを走らせた。最終的には、6トライ、42点を奪っての快勝だった。

「事前の合宿で、課題であるボールのキープ力と、一対一のタックルを修正することができました。セットプレーでもプレッシャーをかけられました」と中谷監督。近鉄は1位の座をかけて、1月12日にワールドファイティングブルと対戦する。

敗れたホンダは、リーグ戦では近鉄に勝利しながら、この日は切り札のCTBトゥプアイレイも不発で、ラインアウトもミスが多くリズムに乗れなかった。ミルステッドヘッドコーチは「ディフェンス面で、これまでになかったミスが出ました。セットプレーはシーズンを通して良くなかった。きょうの試合をいい経験にしてリフレッシュして頑張ります」と淡々と語った。

トップリーグは、トヨタ自動車ヴェルブリッツがNECグリーンロケッツを破り、トップ4争いに踏みとどまっている。見ていた知人によれば、CTB難波が好タックルを連発していたとか。

◎トップウエスト順位決定戦結果
近鉄ライナーズ○42-12●ホンダヒート(前半22-7)

◎トップリーグ第9節試合結果(6日)
NECグリーンロケッツ●24-40○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-20)
東芝ブレイブルーパス○33-17●クボタスピアーズ(前半19-3)

◎6日、名古屋市瑞穂公園ラグビー場にて行われた「第58回全国地区対抗大学大会決勝」の結果は以下の通り。
中京大学○64-10●武蔵工業大学(前半29-3)
※中京大学は、2年連続3回目の優勝

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January 05, 2008

高校準決勝&TL結果

5日は高校大会準決勝が行われた花園ラグビー場にいた。僕は第1試合の東福岡対桐蔭学園の試合を解説したのだが、立ち上がりは完全に桐蔭学園ペースだった。直前のコイントスに勝ってボールを選択すると、キックオフからプレッシャーをかけて東福岡のタッチキックを乱し、東福岡陣22mライン上のラインアウトを得て、ここから一気にモールを押し込んで、PR古賀がトライ。4分にSO滑川がドロップゴールを決めて10-0とリードする。

しかし、東福岡も22分、WTB小野のトライで追撃。前半終了間際、桐蔭学園がタッチに出せば前半終了かもしれなかったキックを東福岡SH中村がチャージし、タッチに出なかったボールをFB竹下が拾ってカウンターアタックからトライ。12-10と逆転して精神的優位に立った。後半は自陣からもどんどん仕掛けてWTB正海の70m独走トライなどで桐蔭学園を突き放した。グラウンドのどこからでも仕掛ける東福岡の攻撃力は高校レベルでは図抜けている。「個人でムキになって行き過ぎていたところから、チームとしてつなげるようになってきましたね」と、谷崎監督も嬉しそうな表情を見せていた。

もうひとつの準決勝も好試合だった。まずは伏見工業がカウンターアタックでチャンスを作り、HO竹田がトライ。しかし長崎北陽台は、SO村上のPGで差を詰め、26分、ゴール前のラインアウトからのモールでトライを奪った。その後は互いに低く前に出るタックル、ボールへの飽くなき仕掛けなど好プレーが続出。後半16分、伏見工業はが敵陣のスクラムからのサインプレーでBKがパスをつなぎ、最後は途中出場のWTB鈴鹿翔太が3人のタックラーをかわして逆転トライ。FB井口が難しいコンバージョンを決め、28分にPG1本を追加して逃げ切った。「前半は雑なプレーがあったので、後半はミスをなくしてチャンスで確実に得点することを考えました」(伏見工業・井口キャプテン)。その言葉通り、ワンチャンスをものにするトライだった。

7日の決勝戦は、東福岡対伏見工業というカードになった。「ひたむきに、一生懸命やるだけです」と、東福岡のNO8山下キャプテン。東福岡の攻撃力を伏見工業が一対一のタックルで止められるかどうかが、勝敗のポイントになりそうだ。

決勝戦前には、大阪の高校生達による和太鼓の演奏、ダンス演技が行われる。先日もお伝えしたプレゼント企画もあり、バックスタンドに入場する高校生以下の子供達を対象に、トップリーグ各チームのオリジナルグッズや、日本代表のサイン色紙、大会使用のボールなど150名分が用意されている。抽選券は当日バックスタンドに入場する際に配布され、ハーフタイムに当選番号が発表される。

◆高校大会準決勝結果
東福岡○29-10●桐蔭学園
伏見工業○17-8●長崎北陽台

◎トップリーグ第9節の注目カード「ヤマハ発動機ジュビロ対神戸製鋼コベルコスティーラーズ」は、ヤマハスタジアムで行われ、ヤマハが前半28-14でリードしたが、後半は神戸製鋼が追い上げ、試合間際、SO森田のPGで逆転勝ちした。このカードは、不思議とアウェイが勝つ。

トップリーグ第9節結果(5日)
三菱重工相模原ダイナボアーズ●15-39○リコーブラックラムズ(前半10-24)
サントリーサンゴリアス○55-26●福岡サニックスブルース(前半26-5)
ヤマハ発動機ジュビロ●28-31○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半28-14)
九州電力キューデンヴォルテクス●10-36○日本IBMビッグブルー(前半7-19)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●19-55○三洋電機ワイルドナイツ(前半12-20)

◆第38回全国高等専門学校大会2回戦結果
1月5日、兵庫県・神戸ユニバー記念陸上競技場にて
奈良工業高専○15-12●函館工業高専(前半5-12)
宮城工業高専○12-5●佐世保工業高専(前半7-0)
富山商船高専○10-7●久留米工業高専(前半5-0)
宇部工業高専●0-31○神戸市立工業高専(前半0-17)

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January 03, 2008

高校大会準々決勝

Back

3日の花園ラグビー場は快晴ということもあって、昨年以上の大観衆が詰めかけた。ご覧のようにバックスタンドは満員。メインも最後尾は立ち見が出るほどの満員だった。

試合のほうも白熱した。まずは、流経大柏が優勝候補の一角・桐蔭学園に先制PG、そしてPR榎のトライで10-0でリード。モールを押し込み、堅実なタックルで桐蔭にプレッシャーをかけ続けた。桐蔭はハンドリングエラーなどもあって、なかなか流れがつかめなかったが、徐々にボールを右に左に素速く動かし始め、FL宮内がトライを返し、NO8明元のトライで逆転。後半は柏が逆転トライで、15-14とし、残り3分まで柏がリードしたが、最後は、桐蔭がこの日大活躍のFB仲宗根の突破からWTB北島がトライして接戦をものにした。僕はこの試合の解説だったのだが、互いに持ち味を出すいい試合だった。

続く天理対長崎北陽台は、天理がBKの展開力を見せつけて2トライをあげ、10-0とリードしたが、北陽台もFW戦に活路を見いだしてトライを返し、天理の攻撃を低いタックルで寸断した。14-10と逆転した終盤からは天理も猛反撃を受けたが、しのぎきった。FW戦にこだわったことについて、長崎北陽台の松尾監督は「BKで攻めたかったが、天理のBKのディフェンスが素晴らしかったので」と説明。「選手は疲れていますが、チャンスなので、コンディションを整えて頑張りたいと思います」。

東福岡と佐賀工業の九州対決は、佐賀工業が大健闘。「前半は強引に行こうとしすぎた」(東福岡・谷崎監督)と、佐賀工業のタックルを受けて苦しんだが、後半はボールをつないで攻め続けた。NO8山下、FB竹下らを軸にどこからでも仕掛けられる東福岡の攻撃力は高校レベルでは図抜けている。それでも果敢に戦った佐賀工業は立派だった。

最後の試合は、ノーシードで勝ち上がった尾道とAシード伏見工業の対決。尾道がFWのラッシュ、接点の強さで接戦に持ち込んだが、攻めに入ったときの伏見工業のつなぎは見事で、一度もリードされることなく尾道を退けた。FB井口のランニングスキルの高さ、パスのタイミングの良さ、WTB羽柴の決定力も印象に残った。しかし、尾道は集中力がある。伏見工業のミスボールを拾う反応も素晴らしかった。最後のFWの真っ向勝負でトライをとったのも見事。いいチームだった。

◆準々決勝結果
桐蔭学園○19-15●流経大柏
長崎北陽台○14-10●天理
東福岡○24-17●佐賀工業
伏見工業○26-15●尾道

試合終了後、抽選が行われ、1月5日に行われる準決勝の組み合わせが以下のように決まった。

桐蔭学園 対 東福岡
伏見工業 対 長崎北陽台

追記◎大阪工大高ラグビー部の野上友一さんが監督を辞任し、部長職に専念することを決めた件で野上さん自身が記者会見し、「辞任と、レフリング対する意見書を出したことは別」と語った。レフリングに対しての不満で辞任するととれる報道を否定したもの。「前監督の荒川先生から私が監督を引き継いだとき、荒川先生は50歳でした。私も50歳くらいで道を譲ろうと考えていました。流経大柏に負けた夜に監督として限界を感じました。新しいチームを福谷コーチが情熱を持ってやってくれたら強くなるのではないかと思っています。それが一番の理由です」。レフリングについては、「私自身、レフリーは絶対だし、クリーンにやっていこうと指導してきました。しかし、今回はおかしいと思うところがあったのでチームの責任者として意見を出したということです」と語った。

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January 02, 2008

大学準決勝結果

1月2日は国立競技場だった。テレビで見た人が多いと思うのだけど、2試合とも接戦だった。

まずは慶大対明大戦。快晴の国立競技場に観衆は、23,106名(2試合目は24,341)。FWで前に出たい明大か、BKに決定力のある慶大か。内容的には、素速い仕掛けでボールを大きく動かしながら攻めた慶大が、CTB増田、WTB出雲のトライで先行。明大も、ゴールライン直前のスクラムを押し込んで慶大の反則を誘い、ペナルティトライで追撃。しかし、慶大が、WTB山田、FL山崎のトライで引き離し、前半を28-10とリードして折り返した。後半は、明大がスクラム、モールの優位を生かして攻め込んでNO8宇佐美が3トライをあげたが、慶大がPGで加点したこともあって届かなかった。

「前半はやりたいゲームを体を張ってできなかった。後半はメイジらしいゲームができたと思います」(明大・上野キャプテン)。敵陣深く入りさえすればトライがとれた明大としては、陣取り合戦で後手を踏んだのは残念だろう。慶大の試合運びが上手かったというところか。

第2試合は、早大の圧倒的優位が言われていたのだが、ふたを開けてみると帝京大が健闘し、早大のモールを押し返すなど終始早大を苦しめた。早大は、FB五郎丸が欠場したこともあってBKラインが前に出られず、後半なかばにモールを押し込み、HO臼井のトライで突き放し、そのまま逃げ切った。

「勝負どころでトライがとれなかったことが点差になった」(帝京大・岩出監督)。PGチャンスに狙わなかったことについては、「選手が流れの中で判断したこと。判断を支持します」と語った。早大の中竹監督は「このチームが始まって以来の一番大きな壁だと思っていました」と、戦前から帝京大を高く評価し苦戦はある程度想定していたようだ。

これで1月12日の決勝戦は、早大対慶大となった。この組み合わせは、39年ぶりになる。

■大学選手権準決勝結果
慶應義塾大学○34-27●明治大学(前半28-10)
帝京大学●5-12○早稲田大学(前半5-7)

◆お知らせ
JSPORTSのオンラインショップで、「大学ラグビー激闘史」のDVDボックスが発売中です。1987年~1991年までの各年代の名勝負が満載。下の写真をクリックすると、詳細あります。


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December 23, 2007

大学選手権2回戦結果

日曜日は秩父宮ラグビー場だった。大学選手権2回戦の早大対法大の試合をJSPORTSで解説するためだ。第1試合は、東海大対慶大。僕はこの両監督に試合前のインタビューする仕事もあり、朝10時に会場入りしたのだが、家を出るときには降っていた雨があがり、試合前には晴れ間ものぞいた。

「ここを乗り越えないと」と東海大の木村監督。過去、強くなり始めて一気に頂点に立ったチームは数少ない。伝統校の壁に何度か跳ね返されつつ、どのチームも地力をつけていく。そういう意味で東海大にとっては慶大に勝っての2回戦突破というのは、強豪チームへの階段を上っていくための大きな壁だったと思う。

一方の慶大・林監督は、「FWがある程度劣勢になるのは分かっていることなので、ボールを動かしていきたい」と話していた。そして試合は、FW戦では優位に立つ東海大が攻めきれず、慶大がSO川本を軸にWTB出雲らを走らせてスコアしていく展開となった。後半はようやく地力を出して、15人が一体となって防御を崩していく動きができた東海大だが、時間切れとなった。慶大は低いタックルも炸裂していたし、FW周辺の防御は粘り強かった。東海大の強化は着実だし、こうした経験を積んで壁を乗り越えてほしいと思う。

第2試合の早大対法大は、早大がスクラム、ラインアウトの優位を生かし、まずはスクラムを押し込んでのトライで先制。以降も、ラインアウトからのモールで次々にトライを重ねた。中竹監督は「FWのテーマはモールだった」と、そのまとまりには満足げ。ただし、後半はBKでテンポアップしたかったところが、法大の厳しいプレッシャーの前に準備したプレーがほとんど出せなかった。これには不満の表情。それでも、後半のSO山中の飛ばしパスはパスの軌道といい、走り込むWTB早田のタイミングといい、見事だった。

法大もBKのキレは相変わらず。SO文字の軽やかなパスに、CTB宮本、FB城戸らがスピード豊かに防御を翻弄した。後半は、早大防御を崩しきることも多かったし、途中出場の岸和田のランニングには驚かされた。もう少しセットプレーで抵抗できれば、早大を脅かせるBKだと思うなぁ。気持ちのいい展開ラグビーだった。

秩父宮ラグビー場の観衆は、2試合目で13,001人という発表だった。

他2試合は、花園ラグビー場で行われ、明大、帝京大が勝利。2試合目での観衆は、5,131人。この結果、準決勝は1月2日、国立競技場にて慶大対明大(12時15分キックオフ)、帝京大対早大(14時、国立競技場)というカードになる。関東大学対抗戦の4校がトップ4に残ったのは、1974年度に、早、慶、明、日体大が勝ち残って以来のこと。

◎大学選手権2回戦結果(23日)
東海大学●14-28○慶應義塾大学(前半7-14)
法政大学●7-39○早稲田大学(前半7-29)
明治大学○29-0●京都産業大学(前半12-0)
筑波大学●8-46○帝京大学(前半8-12)

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December 16, 2007

大学&TL7節結果

日曜日は秩父宮ラグビー場だった。風が冷たく、日陰部分のスタンドはかなり冷え込んだようだ。僕はJSPORTSで東海大対関西学院大の解説をした。2試合目はバックスタンド観戦。きょうの2試合は実力差はあると予想されたし、最終的な点差も概ね予想通りではあったのだが、チャレンジャー側の頑張りで局面局面では見所ある内容だった。

前半風下で苦しんだのは東海大。関西学大の低いタックルにたびたびリズムを乱された。しかし、FL宮本キャプテンを軸に慌てず、HO岸、FL荒木がよくゲインし、防御を意図的に崩しながらよく前に出た。「終始、バタバタしてしまった」と木村監督の言うとおり、ボール出しのタイミングは安定しなかったが、地力を見せつける60点だった。関西学大のWTB片岡は何度も素晴らしいランニングスキルを見せ、NO8西川も力強かった。そして、ボールをもらう機会は少なかったが、7人制日本代表のWTB長野のスピードには目を見張らされた。もっとボールを持たせればいいのに、と思ったけど、そうできるならしてますよね。

早大は中竹監督は「中央大学の思った以上のプレッシャーに、思い通り試合が運べませんでした」という不満の内容。SO山中の自在のパスワークは冴えていたが、個々にボールを持ちすぎるところもあって、テンポのいい攻撃は少なかった。それでも、WTB早田がスピード豊かに防御を切り裂いたり、後半登場した1年生HO有田が3トライをあげるなど、個々の豊かな才能を見せつけていた。次の相手は法政大に決まった。中竹監督は「夏に試合をしたときには大勝したが、そのときより相手は断然強くなっているはず。あの結果を忘れてひたむきになれるように集中したい」と話した。

この2試合を含む他会場の結果は以下の通り。筑波大学が関西王者の同大を破り、関東大学対抗戦グループは出場全5チームが勝ち残った。関西は、京産大が唯一勝ち残っている。

◎大学選手権1回戦結果
東海大○60-12●関西学院大(前半22-5)
中央大●7-50○早稲田大(前半0-24)
大阪体育大●5-72○慶應義塾大(前半0-36)
同志社大●20-25○筑波大(前半10-8)
法政大○41-14●立命館大(前半17-14)
明治大○43-0●大東文化大(前半21-0)
帝京大○52-19●拓殖大(前半26-5)
福岡大●5-43○京都産業大(前半0-19)

トップリーグ第7節は、昨日に続いて3試合が行われた。注目の東芝対三洋電機は、なんと三洋の完封勝ち。内容については、録画を見て明日以降に感想を書きたい。

◎トップリーグ第7節結果(16日分)
東芝ブレイブルーパス●0-41○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-13)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○13-10●日本IBMビッグブルー(前半3-10)
福岡サニックスブルース○17-10●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半10-0)

◆お知らせ
JSPORTSのオンラインショップで、「大学ラグビー激闘史」と銘打ったDVDボックスが予約受付開始になりました(発売元・NHKエンタープライズ)。1987年~1991年までの各年代の名勝負が満載。大学ラグビーファンには見逃せないDVDです。しかし!僕が卒業したのは、1986年度。ってことは、入ってないのかぁ。残念。1987年以降だから、雪の早明戦はあり。下の写真をクリックすると、詳細あります。


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神戸の闘い

土曜日は神戸に行っていた。午前中、新神戸からホームズスタジアム神戸の最寄り駅「御崎公園」に向かった。サントリーを応援されているファンの方に会った。熱心である。観客数は、9368人。よく入っていた。

月曜日に神戸製鋼のグラウンドに行ったとき、実は見せてもらえない練習があった。それが何なのか、やっと分かるなぁって思って見ていたら、それがSO森田とFBウィルソンを攻守で入れ替える戦法だった。攻める時は森田のハイパントをウィルソンが追い、守るときはウィルソンが前でタックルして、森田がFBに下がってキックを蹴り返す。徹底したハイパント攻撃にはいろんな意見があると思うけど、僕は面白いと思った。チャレンジャーがいろんな工夫をするのは当然だし、サントリーの清宮監督も評価していた。ただ、ハイパントの後の攻めがうまく準備できていないような気がした。

試合は後半立ち上がりの平のトライで、サントリーが一気に優位に立った。ニコラスの縦突進からのオフロードパスは見事だった。この他、細かいところで見所の多い試合だったと思う。伊藤剛臣のストップしてすぐに走り出すランニングからのトライ。森田のロングパスを角度を変えて受け、見事にディフェスラインを破った今村雄太のプレーにはうならされた。サントリーのキャプテン山下も後半、個人技で防御ラインを突破。トライまで行くかと思ったら、神戸のキャプテン後藤がこれを止める。いいね。それぞれが能力を発揮して面白かった。ハイパントに苦しめられながら、5トライを奪ったサントリーには地力を感じた。

この他のトップリーグの結果は以下の通り。クボタがトヨタ自動車を破っている。クボタ、調子を上げてきたなぁ。

土曜日は、トップウェストAリーグの注目カードも行われたのだが、ワールドファイティングブルが31-28でホンダヒートを下し、近鉄ライナーズは、24-13で豊田自動織機を破っている。この試合を見ていたラグマガの森本さんによると、ワールドは、28-28の同点で迎えたインジュリータイムに、由良のPGで勝ったようだ。


◎トップリーグ第7節結果(15日
リコーブラックラムズ●7-33○NECグリーンロケッツ(前半7-14)
九州電力キューデンヴォルテクス●22-47○ヤマハ発動機ジュビロ(前半5-21)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●15-19○クボタスピアーズ(前半5-7)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●14-31○サントリーサンゴリアス(前半7-12)


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December 08, 2007

こたつシート

Kotatsu

こちら、新しい花園ラグビー場名物「こたつでほっこり応援シート」である。「ラグビー場は寒いから、きょうはこたつにでも入ってテレビで見てまっさ」という常套句があるけれど、「きょうはこたつで生観戦ですわ」と言える日がやってきたわけだ。しかも、メインスタンドの最上段の部分に設置してあるから見やすい。今のところ3セットのみだが、希望が多ければさらに増設される可能性もある。

1セット12,000円。4人が座ることができて、1セットにオペラグラス・FMラジオ・きつねうどん・ワンドリンク券・ラグビーまん付き。相撲の枡席の感覚でラグビーが見られるというわけ。うどんは、注文すると岡持で届けてくれる。スポーツ界では珍しい試みで、関西のほぼ全部のスポーツ紙が取材に訪れていたとか。花園で開催されるトップリーグでは毎節このシートが用意される。一度ここから解説してみたいなぁ。

この日の花園では、トップリーグ第6節の日本IBMビッグブルー対ヤマハ発動機ジュビロ、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対コカ・コーラウエストレッドスパークスの2試合が行われたが、僕はJSPORTSで第1試合の解説だった。前半こそ、IBMが、スピードに乗って次々にゲインしたが、後半はFW戦で優位に立つヤマハ発動機ペースに。モールで崩してBKに展開し、WTBソトゥトゥらがトライラインを駆け抜けた。NO8に入った久保晃一選手は、この日がヤマハで100回目の公式戦出場。チームメイトは記念の試合で白星をプレゼントしたことになる。

39-17の快勝ではあったが、木曽キャプテンは「きょうはグッドスタートがテーマだった。先制トライはしましたが、立ち上がりはもたついたので、課題は多いですね」と気持ちを引き締めていた。その先制トライは、ヤマハのキックオフのボールをIBMが処理ミスし、CTB大西将太郎がインゴールに飛び込んだのだが、なんと開始15秒という早業だった。

第2試合は、ベテランのNO8伊藤剛臣、CTB元木由記雄が怪我から復帰した神戸製鋼が、鉄壁の防御を、チャンスの逃さない試合巧者ぶりで27-16と勝利。6点差に追い上げられていた終了間際には、ゴール前でPKチャンスを得ながら、PGを狙わずにトライ狙いで攻め続け、しっかり4トライも奪った。「この内容では優勝なんて言っていられない」と後藤キャプテンは辛い評価だったが、ボーナス点を獲っての勝利は今後の順位争いで大きな意味を持つ。それにしても、後藤キャプテンのスタミナは凄い。コカ・コーラは、一時は、13-17まで迫りながら、大事な局面でのハンドリングエラーや、防御ミスで自滅した感すらあった。LOアンドリュース、SO淵上を怪我などで欠きながら、この点差というのは、コカ・コーラの地力の表れではあるのだが。

その他の結果は、文末に。日曜日は今節最注目カードの三洋電機ワイルドナイツ対トヨタ自動車ヴェルブリッツがある。真っ向勝負の肉弾戦の行方は?

なお、昨日、トップリーグがニュージーランドで放送されることが明らかになった。JSPORTSの放送カードから、毎節1試合をピックアップして(マイクロソフトカップの準決勝、決勝も)、SkyNZが放送するもの。JSPORTSの映像にNZの実況解説陣がコメントをつけることになるので、いま僕らがトライネイションズなどでやっていることと、まったく逆のことが行われるわけだ。ということで、選手紹介の文字などは日本語のまま映像に出てくるみたい。NZ在住の日本のみなさんは、かなり楽しめるのではないだろうか。12月8日(土)開催のクボタスピアーズ対リコーブラックラムズの試合は、NZで12月14日(金)に放送される予定。

◎トップリーグ第6節結果(8日の分)
クボタスピアーズ○30-14●リコーブラックラムズ(前半15-14)
三菱重工相模原ダイナボアーズ●26-59○東芝ブレイブルーパス(前半7-33)
日本IBMビッグブルー●17-39○ヤマハ発動機ジュビロ(前半12-15)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○27-16●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半14-0)

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December 02, 2007

早明戦2007

日曜日は国立競技場だった。午前中、ワールドカップ観戦ツアーに参加した人たちの懇親会に出席させてもらい、大会中の思い出話など少しお話しすることができた。みなさん、ありがとうございました。

Kokuristu

午後1時、国立競技場入り。僕はJSPORTSでピッチレポーターをすることになっていた。解説は、明大OBの田中澄憲選手と早大OBの佐々木隆道選手のコンビ。僕は初めて早明戦をピッチレベルでフルタイム観戦することになった。間近で見ていると、選手達の歓喜や落胆がダイレクトに伝わってきて面白い。立ち上がりは、明大も勢いがあり、NO8宇佐美の突進などで攻め込んだ。前半11分には、1年生SO田村を軸によくボールを動かし、最後も田村が絶妙のタイミングのパスでトライを奪った。しかし、前半20分、早大CTB田邊のインターセプトからのトライで明大の選手たちに動揺が走ったように感じた。展開は次第に一方的になる。

早大はSO山中、WTB中濱ら1年生BKの活躍が目立ったが、明大FWと互角以上に戦ったFW陣と素速いリズムを生み出したSH三井のパスワークは称えられるべきだろう。どんなポイントにも素速く寄ってボールをさばいた三井は見事だったと思う。

早大N08豊田は、後半2トライ。後半7分のトライは、明大ゴール前5mのスクラムから。「スクラムトライを狙った」と押し込んだが、思うように動かず、すぐにサイドアタックに切り替えた。終了間際のトライは、ゴール直前中央のスクラムから。「8単」(NO8単独のサイドアタック)のサインが出ていたが、「本当は右に行きたかったのですが、3番があおられたので、左に行きました」とインゴールを陥れた。臨機応変に動ける選手が多いのも早大の強さかもしれない。ちなみに後半21分、豊田のショートパントからWTB中濱がトライしたプレーは、「裏!」という声に反応してキックしたものだという。

「ブレイクダウンで予想以上にやられました。スクラムも完璧にコントロールしたとは言えません」と明大・上野キャプテンも完敗を認めた。一方、早大の中竹監督は「一人が一人を倒す。そうすれば、いい流れができる。それをみんながやってくれた」と選手達を称えた。これで早大は全勝で関東大学対抗戦の優勝を決め、対抗戦の連勝を50と伸ばした。最終スコアは、71-7。早大と明大の定期戦史上最多得点差となった。しかし、個々の選手を比べて、これほど大差になるような力差があるとは思えない。明大には奮起してもらいたい。

大学選手権の組み合わせも大方決まった。早大の優位は動かないが、1回戦から勝敗の読めないカードが多い。トップ4がどんな顔ぶれになるのか興味深い。

トップリーグ第5節の全勝対決は、三洋電機ワイルドナイツが神戸製鋼コベルコスティーラーズから8トライを奪って快勝している。これで三洋電機は勝ち点「24」で単独首位。神戸製鋼も4トライを奪ってボーナス点は獲得したため、サントリー、トヨタ自動車、東芝、神戸製鋼の4チームが勝ち点「21」で並ぶ大混戦になっている。

◎トップリーグ第5節結果(12月2日分)
クボタスピアーズ●11-13○NECグリーンロケッツ(前半8-3)
三洋電機ワイルドナイツ○57-24●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半26-0)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●18-39○ヤマハ発動機ジュビロ(前半15-20)
九州電力キューデンヴォルテクス●19-34○東芝ブレイブルーパス(前半12-17)

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December 01, 2007

関西大学リーグ

Ikoma

土曜日は東大阪市の花園ラグビー場に行っていた。生駒山の木々も色づいている。グラウンドは絨毯のような緑の芝生が広がる。全国高校大会の組み合わせも発表になったが、高校生の夢舞台を間近に控え、グラウンドコンディションも上々に仕上がってきている。

Hanazono

僕は、JSPORTSで関西大学Aリーグの大阪体育大学対京都産業大学戦の解説だった。その前に行われた関西大学ジュニアリーグの決勝戦は、立命館大学が同志社大学の終盤の追い上げをかわして、36-31と勝利した。

さて、大体大対京産大である。すでに同大がリーグ優勝を決めているため、勝った方が2位という試合だったのだが、京産大が2週間前の立命大戦の完敗から立ち直り、意思統一された動きで終始試合を優位に進めた。前半こそ1PGのみに終わったが、スクラム、ラインアウトでプレッシャーをかけ、WTB徐のロングキックで陣地を稼ぎ、タックルからの切り返し、ハイパントを忠実にチェイスしてのトライと、意図通りの展開で、後半4トライを畳みかけた。最終スコアは、27-7。

「リーグの最後になって、ようやくFWが前に出てくれた。前半からプレッシャーをかけ続けたのが効いたと思います」と大西健監督。吉田明コーチも「やっと大学選手権を戦えるチームになりました」と安堵の表情を見せた。今季の京産大は、昨季のベスト4メンバーが多く残りながら、まとまりを欠く試合を繰り返していたのだが、立命大戦の完敗以降は、大西監督、吉田コーチ、選手が徹底的に話し合い、チームを立て直してきた。昨季同様の粘りが出てきた京産大は、大学選手権でもいい試合を見せてくれそうだ。

一方の大体大は、セットプレーの劣勢で意図した動きができず、ボールを動かすこともできなかった。キックパスから先制トライのチャンスをミスで逃したのも痛かったが、大学選手権に向けてはスクラム、ラインアウトの修正、意思統一が急務だろう。

この結果、関西大学Aリーグの順位は、1同大、2京産大、3大体大、4立命大、5関西学大、6天理大、7近大、8龍谷大となった。

土曜日のトップリーグの結果は以下の通り。日本IBMビッグブルーが逆転で初勝利をあげている。

◎トップリーグ第5節結果(12月1日の分)
日本IBMビッグブルー○23-12●福岡サニックスブルース(前半5-12)
サントリーサンゴリアス○50-10●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半29-3)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○61-20●リコーブラックラムズ(前36-15)

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November 10, 2007

TL第3節結果

みなさん、たくさんのコメントありがとうございました。関東学院大の件については、今後の推移を僕なりに見ていきたいと思います。

土曜日は花園ラグビー場だった。トップリーグ第3節をJSPORTSで解説するためだ。僕はサントリーサンゴリアス対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦を担当したのだが、最後まで息の抜けない大接戦になった。

前半はサントリーがセットプレーを制圧し、5分、FL大久保直弥が2人のタックルをかいくぐり、右コーナーぎりぎりに手を伸ばして先制トライ。16分、WTB栗原、28分、CTB平がトライを重ねたが、このコンバージョンがことごとく外れてスコアが伸びなかった。コカ・コーラは、ほとんどの時間をディフェンスに回りながら、全員が体を張ったタックルで前に出続けた。失点を最小限に抑え、PG2本を決めて、6-15と食らいつく。

後半に入ると、サントリーはモールからFL元がトライして、22-6と引き離しにかかる。この時点で4トライのボーナス点「1」もゲットし、このままスコアは開くのかと思われたが、コカ・コーラは10分、後半から投入されたFBベンジャミン・ジョーンズがPGを決めて点差を詰める。このPKからは、16点差を追ってトライを狙う手もあったのだが、コカ・カーラの山口主将はPGを選択。堅実に差を詰めつつ勝機をうかがった。

16分、チャンスは訪れる。FBジョーンズが相手キックをとってカウンターアタックを仕掛け、ボールはジョーンズからCTBニールソンへ。タックルを受けつつ懸命にサポートを探すニールソンの左側にジョーンズとともに後半頭から投入されたWTB徳住が走り込むと、そのままタックラー数名を置き去りにして中央にトライ。その7分後には、サントリーSO野村のキックをSH江浦がチャージ。そのボールを冷静に拾った江浦からジョーンズへパスがわたり、インゴール左中間に走り込んだジョーンズが、コンバージョンも決めて逆転に成功した。

23-22という1点差だったが、サントリーの選手達には想像以上のプレッシャーだったようだ。攻撃を仕掛けてはミスの繰り返し。コカ・コーラは、SO淵上、FBジョーンズのロングキックで陣地を稼ぎ、ゴールに迫ってくるサントリーの選手達を、NO8山口、FBジョーンズらが懸命のタックルで食い止めた。最後は、サントリーのBKライン攻撃にプレッシャーをかけてミスを誘いノーサイド。スタンドから見守っていた向井昭吾監督も、思わずガッツポーズの逆転勝利だった。

試合後、サントリー清宮監督の第一声は、「負けるべくして負けた試合」だった。CTBニコラス、タラントが相次いで負傷し、この日の先発CTBは、北條、平のコンビ。いつもとは違うメンバー編成もあった。練習中から気になる点も多かったようだ。しかし、「コカ・コーラはいいディフェンスを繰り返していた。素晴らしいプレーを称えるべき」と語ったほか、自ら「きのうラジオに出演して、全勝優勝宣言をしてしまった。そういう発言もチームを緩めたかと反省しています」と、負ける予兆がいくつかあったことを認めていた。

サントリーは昨季も開幕戦で好スタートを切りながら、2節目でヤマハ発動機ジュビロに敗れている。「同じことを繰り返してしまいましたね」と清宮監督もうなだれていた。ただし、サントリーは敗れはしたものの、4トライと、7点差以内の負け、ということでボーナス点「2」を獲得。傷口を最小限にとどめた。

コカ・コーラの向井昭吾監督は、記者会見では冷静に勝因を語った。「後半、ベンジャミン、徳住を入れてスピードを変える作戦がうまくいった。キックのチャージも狙っていたし、淵上のキックでサントリーの選手を大きく走らせることも成功した。ラインアウトは、堀田とアンドリュースがいればプレッシャーをかけられる。少しでも乱せば、モールをきちんとは組めない。そしてキャプテンのゲームメイク。すべてがマッチした。ただし、トップリーグは6か月ありコンディションが悪いときもある。きょうのサントリーは、BKの外国人選手が負傷でおらず、こちらはほぼベストの状態だった。また、サントリーは勝ち慣れてきている時期でもあったと思う。その心のスキをつけたかもしれない。でも、サントリーは次(4節以降)はきっと強いですよ」

2試合目は、神戸製鋼コベルコスティーラーズが、三菱重工相模原ダイナボアーズをスコア上は圧倒したのだが、前半なかばからは一方的に三菱重工が攻める時間帯もあり、後半も局面局面では三菱重工の健闘が光った。それでも、神戸製鋼の積極的に攻める姿勢は貫かれていた。何度も大幅ゲインしたCTB今村雄太、慣れないFBでいい動きを見せた大石など、若い選手がのびのびプレーしているところも心強いだろう。

この日も勝ち点「5」を獲得して首位の座をキープした神戸製鋼の平尾誠二総監督は、淡々と試合を振り返った。「前節の九州電力戦でもたついたせいか、きょうの前半は慎重になりすぎていた。毎試合目標にしている5点は確保したが、中身は改善の余地ありです」。苦戦について問われると、「苦しい展開になったときの修正能力が問われるが、それはコーチがいろいろ言うより、試合の中で経験していくしかないもの。そこは我慢して見ていきたい」と語った。

他会場の結果は次の通り。3節を終えた時点で、全勝は、神戸製鋼コベルコスティーラーズと三洋電機ワイルドナイツのみとなった。

◎トップリーグ第3節結果(10日)
NECグリーンロケッツ○38-22●九州電力キューデンヴォルテクス(前半13-17)
リコーブラックラムズ●10-39○三洋電機ワイルドナイツ(前半10-17)
クボタスピアーズ●7-14○ヤマハ発動機ジュビロ(前半7-6)
東芝ブレイブルーパス○28-12●福岡サニックスブルース(前半21-0)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○37-30●日本IBMビッグブルー(前半29-6)
サントリーサンゴリアス●22-23○コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半15-6)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○54-7●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半19-7)

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November 04, 2007

TL第2節結果&お知らせ

日曜日の朝、スーツかカジュアルかで悩む。深い意味はないのだが、開幕節はネクタイと決めていた。結局、ネクタイ無しでスーツに決める。たいして服は持っていないのに、決めきれないタイプである。どうでもいい話はさておき、日曜日は秩父宮ラグビー場だった。

1試合目はサントリーサンゴリアスが、攻撃力を見せつけた。FL元、NO8トンプソン、CTBタラントらが防御を切り裂く。栗原は7コンバージョン、1PGを完璧に決め、SO野村のタッチキックもよく伸びた。日本IBMビッグブルーも、NO8フォリピーネがインターセプトからトライしたり、FB高が巧みなランニングスキルで見せ場は作ったが、突き放された。

僕は2試合目の東芝ブレイブルーパス対リコーブラックラムズの解説だった。東芝は、FL渡邉、CTBマクラウドが前節のケガの大事をとって欠場。攻撃の核は欠いたが、それでもCTBオト、冨岡らを軸によくボールを動かして着々とスコアした。BKが捕まってもBK同士でボールを確保して前進するプレーは、東芝の持ち味。強さを見せつけるトライが多かった。

ただし、リコーのトライは、おそらく東芝ファンをも感心させたのではないか。特に前半21分、WTB池上のタッチライン際の快走から左オープンに展開し、CTB金沢がディフェンダーの背中越しにロングパスを通したFL赤羽根のトライは見事だった。CTBロビンスの突破から、FB小吹が左コーナーになだれこんだトライもスピード豊かだったし、きょうは、リコーのBKにボールが回るとわくわくした。これだけのスピードある攻撃ができるのだから、ディフェンスでもっと粘れれば上位を狙えるはずなのだけど。

「ミスが多すぎましたね」とリコーの佐藤監督。確かに、ミスで東芝にボールを渡してしまうことが多かった。東芝の瀬川監督は、「狭いスペースでボールを動かせたことには満足しています」と一定の評価はしたもののミスでフィニッシュまでもっていけなかった部分には渋い表情だった。それでも6トライの快勝で、勝ち点「5」をゲット。

京都で行われたもう一試合は、九州電力が健闘している。この結果、2節終了時点では神戸製鋼が首位に立った。

◎トップリーグ第2節結果(4日)
日本IBMビッグブルー●13-52○サントリーサンゴリアス(前半3-24)
リコーブラックラムズ●24-40○東芝ブレイブルーパス(前半10-26)
九州電力キューデンヴォルテクス●31-33○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半14-14)

◎お知らせ
以下、12月のトークライブの詳細が決まりましたのでお知らせします。

【愛好日記トークライブ・第10弾】
「ワールドカップの興奮が蘇る」
ゲスト=大西将太郎(ヤマハ発動機ジュビロCTB)

トップリーグ真っ盛りの時期ではありますが、今回は、ワールドカップに出場した日本代表の中でも特に印象的な活躍をした選手をお招きします。肋軟骨骨折を押してのカナダ戦出場、そして同点ゴール。あの時の心の動きをはじめ、さまざまな場面を振り返りつつ、大西選手のラグビーへの熱い想いをたっぷり聞かせてもらいましょう。懇親会もあり。席に限りがありますので定員になり次第締切りとなります。

◆日時 12月9日(日) 午後3時開演(2時半開場)~5時 
◆場所 『文鳥舎』三鷹市下連雀3-32-3 グリーンパルコB1
Tel:0422-79-3777  Fax:0422-79-3777
bunchou@parkcity.ne.jp
http://www12.plala.or.jp/bunchousha/
◆入場料 2,000円 定員約50名
◆懇親会 3,000円 定員約30名(終演後、1時間半程度立食パーティー)
※ご予約開始は、11月7日(水)午後3時より、メール、FAX、電話で。HPで座席の確認ができます。

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November 03, 2007

土曜日のTL第2節結果

朝、東京駅のホームで久しぶりに、「柔らかカツサンド」を買う。相変わらずの味で嬉しくなる。新聞を買ったら、チェ・ゲバラの特集があった。発売中のラグマガ巻頭の藤島さんのコラムにもあるが、ゲバラはラグビーをプレーし、専門誌を作っていた時期がある。もちろん、新聞にはそんなことは書いていない。いまを生きる夫人の話が中心。いい記事で泣けた。

土曜日は瑞穂ラグビー場だった。快晴。日焼けした。トヨタ自動車ヴェルブリッツ対三菱重工相模原ダイナボアーズ戦の解説だったのだが、トヨタ圧倒的有利の予想を覆し、三菱が健闘した。低いタックルで粘り、ミスを誘って素速く切り返す。アレックス、佐藤の両FLはしぶとく、CTB兼村などBK陣はよくゲインを切った。前半を終えて5点のリードに、波乱の予感さえした。トヨタは浮き足立っていた。しかし、後半、トヨタはNO8菊谷、PR豊山ら経験豊富な選手を投入して流れを変える。菊谷は何度も大幅ゲイン。SO正面も好判断から3トライを奪った。終盤に流れは決定的となったが、三菱の低いタックルとよく前に出続けるディフェンスが光っていた。

トヨタの大籔BKコーチに少し話を聞いた。きょうの試合で、本来はWTBの岩本がアウトサイドCTBに入っていたのだが、「SO正面、CTB岩本は4年後のワールドカップに出てもらいたい」と、潜在能力抜群の2人に大いに期待しているとのこと。正面の能力の高さは広く知られるところだが、岩本のサイズとスピードも魅力だ。パススキルにも優れる大型の日本人CTBとして、ぜひ育ってほしいと願う。終盤、ライダー登場。瞬間移動ステップ炸裂でトライ。あの一歩は桁外れだ。

第1試合のヤマハ発動機ジュビロ対NECグリーンロケッツは、NECが前節とは見違える気迫あふれる動きを見せ、前半19分までに、SOヤコ・ファンデルヴェストハイゼンが、2トライ、1DGを決め、17-0とリード。後半は一転してヤマハが攻めたが、届かなかった。それでもヤマハは、CTB大西のトライで4点差に迫り、ボーナス点「1」を獲得した。きょうは、大西のプレースキックが不調で、逆にNECのCTB安藤は堅実に決め、明暗を分けていた。

その他の結果は以下の通り。大学ラグビーは、慶応と明治が引き分け。いったいどんな試合だったのか。録画を見るのが楽しみだ。

◎トップリーグ第2節結果(3日)
ヤマハ発動機ジュビロ ●19-23 ○NECグリーンロケッツ(前半5-23)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○59-10●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半5-10)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○25-13●クボタスピアーズ(前半3-10)
三洋電機ワイルドナイツ○72-5●福岡サニックスブルース(前半39-0)

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October 28, 2007

日曜日のTL第1節

日曜日は花園ラグビー場だった。前夜、磐田から京都の実家に戻り、ぐっすり眠って東花園へ。やっと時差ボケ解消かな。久しぶりの花園ラグビー場は雲を見つけるのが難しいくらいの快晴だった。JSPORTSの解説席から試合を眺める。

神戸製鋼コベルコスティーラーズ、NECグリーンロケッツともに首脳陣が交代し、目指すところも攻撃的なラグビー。楽しみにしていたのだが、神戸製鋼が6トライを奪う快勝だった。FW戦ではNECが優位かと思われたが、きょうの神戸製鋼FWは勢いがあった。HO松原、LOウィリス、NO8伊藤ら経験豊富な選手と、PR平島、LO吉田ら若い選手のバランスも良く、ブレイクダウン(ボール争奪局面)でしつこくプレッシャーをかけ、ディフェンスラインもよく前に出てNECのミスを誘った。前半23分には、NECのスクラムを押し込んでボールを奪い、WTB小笠原がインゴールに飛び込む値千金のトライもあった。

トンガ代表SOとして、W杯で大活躍だったピエーレ・ホラも好調を持続。ロングタッチキックで陣地を大きく稼いだかと思えば、タイミングのいいパスでCTB山本のトライを生み出すなど、ワールドクラスのプレーを連発した。何より、ホラ自身に突破力があるのでディフェンダーが無視できないのがいい。ホラが走ってからパスを出すと、スペースができやすいのだ。CTB今村が5人のタックルをかわしたトライ、ホラのドロップゴールがポストに当たって跳ね返ったところに走り込んだ濱島のトライと、1年目の選手もきっちり仕事をした。

「FWの頑張りに尽きる。このゲームを最低ラインとして、毎試合積み上げていきたい」と、後藤翔太キャプテン。平尾誠二総監督も「春から負傷者が少なく、体をぶつけあう練習ができたことが大きい」とFWの奮闘を称えた。プレシーズンマッチでサントリーに完敗したが、そのときとは「別人みたいでしたね」(後藤キャプテン)と、今後の伸びが期待される。

必勝を期していたNECの選手達は落胆の色が隠せなかった。「開幕戦をターゲットにしてきたので、悔しい。NECはブレイクダウンで少ない人数でボールを出すのがテーマ。そこに神戸は人数をかけてきた」(NEC浅野良太キャプテン)。ブレイクダウンからの素速いボール出しを意識するあまり、ブレイクダウンでの激しさを失ったというところか。

SOヤコ・ファンデルヴェストハイゼン、インサイドCTB安藤でボールを動かそうとしていたが、ボールを展開するたびにミスが起きた。ヤコのキックも正確性を欠き、陣取り合戦でも後れをとっていた。ただし、W杯の疲れを考慮してリザーブスタートだった箕内らが途中出場すると攻撃の流れがよくなり、後半35分には、W杯トンガ代表のキャプテンでもあったニリ・ラトゥがPKからの速攻でトライをあげるなど意地は見せた。ラトゥのアグレッシブなプレーは、次節以降のNECを蘇らせるかもしれない。

そのほかの結果は以下の通り。花園ラグビー場でスーツ姿の大畑大介選手と会った。アキレス腱のケガからの復帰には、まだ時間を要しそうだが、チームの快勝に表情は明るかった。「とりあえず、子供の運動会で、そこらへんのお父さんに負けないくらいには早く回復したい」と記者を笑わせていた。

トップリーグ2007-2008第1節結果(10月28日)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○36-21●NECグリーンロケッツ(前半26-14)

九州電力キューデンヴォルテクス○37-15●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半22-10)
福岡サニックスブルース○17-13●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半5-13)

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October 27, 2007

TL土曜日の結果

土曜朝、東京駅ホームの売店で、好物の「柔らかカツサンド」が販売されているのを確認した。朝食は家で食べたから、存在を確認できただけで満足する。こだま号に乗り込み、掛川から磐田へ。正午にヤマハスタジアムに到着すると、すでにヤマハ発動機ジュビロのサポーターが続々とやってきていた。トヨタ自動車ヴェルブリッツとの試合は、午後2時キックオフ。降りしきる雨の中、9620人の観客数は熱心なサポーターを持つヤマハスタジアムならではである。

Yamaha

試合前のウォーミングアップを見守るヤマハのシューラー総監督、堀川監督の表情は怖いくらいに気合いが入っていた。「我々にとっては13分の1の試合ではない」と決意をみなぎらせていた堀川監督。ヤマハは、次週、実力者NECグリーンロケッツとの対戦があり、優勝を狙うなら、この2戦を勝利で乗り切ることが不可欠なのだ。ピッチに登場した選手達の表情もその決意が感じ取れた。

石井龍司新監督率いるトヨタは、CTB難波、赤沼、WTB遠藤らおなじみのメンバーにSO正面、FB馬場というフレッシュな組み合わせ。PR豊山、SO廣瀬らのベテラン勢はリザーブスタートだったが、序盤はトヨタがNO8クロフォードの突進などで積極的に前に出た。ヤマハは、これをブレイクダウン(ボール争奪戦)での激しいコンタクトでしのぐと、SO大田尾、CTB大西を軸にパスでトヨタ防御を揺さぶる。ミスは多かったが、雨の悪条件下では果敢に攻め合う好試合だった。

先制トライはトヨタ。前半25分、モールからPR中村がインゴールでボールを押さえる。しかし、ヤマハはCTB大西のPGで3点を返すと、前半終了間際、SO大田尾の判断のいいロングパスからWTB徐吉嶺(ソ・キルリョン)が快足を飛ばして左隅に力強いトライ。難しいコンバージョンを大西が決めて逆転に成功する。徐は、朝鮮大学校4年時に、トップリーグでのプレーを希望していくつかの企業を回ったそうだ。ヤマハの練習に参加しての採用となったらしい。180㎝、95㎏。この選手の潜在能力は計り知れない。スピードと強さを兼ね備えた逸材である。経験を積めば日本代表入りも可能に見える。

後半も互いに一歩も譲らない展開が続いたが、後半20分、トヨタのWTB遠藤がハイタックルでシンビン(10分間の一時退場)になったところから流れが変わる。SO大田尾のインゴールへの絶妙のキックをLO石神が押さえるなど、一気にヤマハがペースをつかんだ。一時は、10-26まで引き離されたトヨタも、FBに正面を下げてSO廣瀬を投入し、CTB難波の再三にわたるラインブレイクなどで攻め込んで追撃。17-26の試合終了間際には、ゴール前でPKを得て、廣瀬がPGを決めて6点差。7点差以内の負けに与えられるボーナス点「1」を獲得した。この勝ち点は、最後の順位争いで効果があるかもしれない。

率直な感想として、面白い試合だったと思う。互いに攻めたし、コンタクトも激しかった。ともに頂点を狙える実力もあると思う。SO正面は自ら仕掛けて絶妙のパスを放ち、他の選手をうまく走らせていた。このポジションで定着するのかもしれない。ただし、廣瀬が入って攻撃のリズムが良くなった面もあり、もう少し経験は積まなければならないだろう。W杯で大活躍だったヤマハCTB大西のプレースキックはこの日も絶好調。最終的には、2コンバージョン、4PGと100%の成功率でチームを勝利に導いた。W杯時よりさらに正確性は高まっている。タイミングを完全につかんだのかな?

「泥臭いプレーをやろうと言っていた。でも、ミスや反則が多く、そこからことごとくPGを決められた」(トヨタSH麻田)。「選手がいい結果を出してくれた。天気が良ければ大田尾の長いパスでもっとボールを動かしたかった。昨季に比べて一人一人のリアクションの速さはレベルアップしていると思う」(ヤマハ堀川監督)

土曜日の3試合の結果は以下の通り。

◎試合結果(27日)
トップリーグ2007-2008第1節
三洋電機ワイルドナイツ ○19-6● クボタスピアーズ(前半12-6)
ヤマハ発動機ジュビロ ○26-20● トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-7)
リコーブラックラムズ ○9-3● 日本IBMビッグブルー(前半6-0)

追記◎帰りの磐田駅できれいな虹を見た。

Rainbow


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TL開幕戦結果

5年目のトップリーグ(TL)が開幕した。東芝ブレイブルーパス対サントリーサンゴリアス戦の秩父宮ラグビー場に集った観客数は、公式発表で9037人。雨は残念ではあったけど、好敵手同士の対決には何かと試合を左右する要素が入り込むものだ。これはこれで面白い。

試合は、両者一歩も引かない僅差勝負になった。王者・東芝は、左PRの高橋が負傷のため、本来はHOの猪口が代役を務め、HOは塚越。急造のユニットはゲームに微妙な影響を及ぼしていた。JSPORTS調べでは、マイボール・ラインアウトで16本中9本しか確保できなかったという数字。絶好のチャンスを少なくとも2度つぶしていた。いずれにしても、本来HOの選手が2名入ると、ジャンパーを支えるリフターの選手が不慣れということになる。サントリーがうまくプレッシャーをかけたこともあるが、ここは勝敗を分ける大きなポイントだった。

先制したのはサントリーで、前半19分、CTBニコラスがPGを決め、後半18分には、ハーフウェイライン付近のラインアウトから左オープンに展開し、SO野村のパスを受けたFB有賀からボールはWTB小野澤へ。小野澤はタックラーを次々にかわし、内側に走り込んだ有賀にパス。この試合唯一のトライを奪った。東芝も後半はFW周辺を縦に切り裂くような突進を繰り返してゲームの流れを引き寄せたが、トライまでは至らず。FB吉田がPGを決めて、3-10と追いすがり、最後もボールを動かし続けて攻めたが、サントリーの堅守を崩しきれなかった。

「素直に嬉しい。反則せずに止め切れたことも、高く評価していい」と清宮監督。昨季は、連敗した相手をようやく破り、満足げな表情だった。サントリーは勝つことが大事だったのだと思う。セットプレーを制圧したのも大きいし、これで王者と同格以上の立場に立ったわけだ。「全勝で行きますよ」と清宮監督。確かにその勢いは十分にある。大久保直弥選手は「我々はチャレンジャー」と強調していたが、これで追われる立場になっとも言えるし、他のチームが挑戦者としてサントリーにどんな戦いを挑むのかも興味深い。

東芝も、急造PRや、CTBマクラウドが早々に退場するなど、マイナス面が多い中である程度戦えた。ブレイクダウン(ボール争奪局面)でも互角以上に戦っていたのは自信になったはず。大野は相変わらずよく働いていた。瀬川監督も、「ラインアウト、スクラムは修正できる範囲」と淡々と試合を振り返っていた。順当に勝ち進めば、プレーオフで両者は再び相まみえることになる。そのとき、チーム力を最大限に伸ばしているチームはどちらなのかな。

追記◎悪天候もあってボールが大きく動く展開にはならなかったが、東芝の冨岡選手、サントリーの山岡選手はじめ、低いタックルが随所にあった。ワールドカップで大活躍だったアルゼンチンのタックルは低かったし、日本代表選手たちも世界のトップ選手を相手には低く入らないと止まらないことを痛感していた。このあたりは、ワールドカップの影響が出ているのかもしれない。

◎試合結果(26日)
トップリーグ2007-2008第1節
東芝ブレイブルーパス●3-10 ○サントリーサンゴリアス(前半0-3)

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October 21, 2007

決勝戦結果

Sawon

決勝戦の観客数は、80,430人。スタッド・ド・フランスの最多記録との発表があった。写真の通り、南アフリカ代表スプリングボクスが、イングランド代表を15-6と破り、1995年大会に続いて2度目の頂点に立った。

南ア有利と言われていた決勝戦だったが、試合は拮抗した。最初のイングランドボールのラインアウトで南アがボールを奪取、そのあとのスクラムではイングランドが押し込むなど、長所を出し合うスタート。序盤からキックで陣地を取り合う展開になり、ボール争奪戦は互いに激しくボールに絡んだ。僅差勝負はイングランドの思惑通り。そのまま終盤までもつれこみたかったはずだが、最後は足が止まり、敵陣に入ってもトライに至る攻撃ができなかった。

後半2分、WTBクエトーが左コーナーに飛び込んだのが、ビデオレフリーでタッチと判定されたのと、ウィルキンソンのドロップゴールが2本外れたのは痛かったが、それがすべて決まっていても勝てたかどうかは分からない。しかし、大会前の仕上がり具合からいって、ここまで勝ち上がったことだけでも立派な成績。イングランドから大挙押し寄せたサポーターもねぎらいの拍手を送っていた。

南アは万事に安定感があった。キック合戦もFBモンゴメリーを軸にミスなく処理し、スクラムも次第に対応して、最終的にはマイボールのスクラム、ラインアウトの獲得率は100パーセントだった。リスクを背負ってのパス回しは封印。モンゴメリー、CTBステインのPGで加点して確実に勝利を狙った。マン・オブ・ザ・マッチは、ラインアウトでイングランドにプレッシャーをかけたLOマットフィールド。ディフェンス面でも素晴らしいタックルを見せた。モンゴメリーでも良かったような気がするけれど。ハバナという絶対的なトライゲッターを持ちながら、彼を使わずに勝てる南アは、イングランドより一枚上だったというところだろう。

エリスカップを掲げるジョン・スミット。キャプテンとして48回目のテストマッチ出場は、南アの最多記録を更新中である。落ち着きのあるいいキャプテンだ。彼がエリスカップを掲げると、ゴールドの紙吹雪が舞い、スタジアムの屋根から花火が打ち上げられた。いつもながら表彰式のクライマックスは感動的である。でも、トライがなかったのは残念。いいトライが見たかった。

2007年W杯が終わった。驚くことがたくさんある大会だったけど、そのことはまた別の場所で書いたり、話したりしたい。しかし、ちょっと寂しいな。きょうのスタジアムは試合が進むにつれて気温が下がり、めちゃくちゃ寒かった。試合前で7度だから、フランスに来て一番の冷え込みだった。僕は9月3日に日本を出発したのだが、10月に備えてコートを持ってきていた。ところが昼間は半袖で大丈夫な日ばかり。先日行ったマントンに至っては、海で泳いでいる人すらいた。最後に準備が実ったわけだ。備えあれば憂い無しである。

Conc

決勝戦が行われた20日の昼間、今回の滞在でよく歩いたコンコルド広場に行った。最初もここに来て写真を撮ったなぁ、なんて思いつつ。今度はいつ来るか分からないけど、パリはまた訪れたい。ちょっとフランス語も勉強しておこう。ちょっとだけね。さあ、日本に帰ろう。頭も国内シーズンに切り換えなきゃ。

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October 20, 2007

3位決定戦結果

いま、3位決定戦が終わったところだ。正直なところ、ちょっと驚いている。可能の方はぜひ試合を見ていただきたいので、詳細は省きたいが、アルゼンチンのトライは見事なつなぎばかり。今大会を席巻した低いタックル、2番手、3番手の選手の素速い集散は健在。準決勝の不調がうそのように、よく動いた。

リードを奪われたフランスは、ゴール前のチャンスで何度もモールを組んでトライを狙ったが、アルゼンチンの粘り強さの前に、ついに我慢しきれずボールを出してはチャンスをつぶした。素晴らしいチームを作り上げたロフレダ監督は、イングランドのレスタータイガースのヘッドコーチに就任するため、アルゼンチン代表を率いるのはこれが最後。「プライド、ハート、メンタリティー、タフネスを見せた偉大な選手達を誇りに思う。スーパーゲームだ。1位には届かなかったが、きょうは勝つことが大事だった。結果はハッピーだ」。いつもは冷静な監督も、きょうは試合を楽しんでいるように見えた。最終スコアは、34-10。開催国に開幕戦に続いて連勝とは、驚かされる。

マン・オブ・ザ・マッチは、この試合で代表引退となるSHピチョット。「南アフリカに敗れたのは残念だけど、歴史は作れました」。試合後の表彰式では、アルゼンチンの選手達に一人一人にブロンズ・メダルが贈られた。敗れたフランス代表にはIRB役員との握手以外は何も無し。3位と4位の明暗はくっきりとしていた。

フランスはすっかり引き立て役になってしまった。フランスらしいボールつなぎが最後には出たが、試合を通しては見ることができず残念だった。「我々はチャンスにスコアできず、アルゼンチンはスコアしたということ」(HOイバニェス)。この大会をいいプレーで終わりたいという気持ちも、アルゼンチンが上回っていたように見えた。選手達が信頼し合う、いいチームだったということだろう。IRB主要8カ国以外が3位という結果を残したことは、ラグビーの歴史のなかで意義あることだ。これから上位進出を狙う国々に勇気を与えたことも間違いない。アルゼンチン代表に感謝したいし、敬意を表したい。

追記◎パリのストライキは、2日間にわたっている。どうやらサルコジ大統領の年金改革に対するストライキらしい。鉄道職員の年金が優遇されてるので、他の公務員同様にするという政策が反発をかったようだ。きょうは国際放送センターからの実況・解説だったのだが、たどりつけるか心配になるくらいパリの中心部は大渋滞だった。日本ではここまでのストライキは経験したことがないなぁ。土曜日も完全には動かないようだ。

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October 15, 2007

準決勝、日曜の結果

Sasf

いま、南アフリカ対アルゼンチン戦の解説を終え、ホテルに戻ってこれを書いている。最終スコアは、37-13。南アの快勝なのだが、アルゼンチンにミスが多く、そのたび、南アは着実にスコアするという展開だった。アルゼンチンも互角に戦える実力を持っていただけに、惜しい戦いぶりだった。最後は冷静さをなくして、CTBフェリペ・コンテポーミがパンチをふるってシンビン(10分間の一時退場)なるなど、心身ともに力尽きた感じの敗北だった。

SOエルナンデスのキックの調子も悪かったし、SHピチョットのパスも何度か失速した。コンテポーミが南アSHデュプレアにインターセプトされたのも、いかにもトライしてください、というようなパスだったし、きょうのアルゼンチンは何をやっても流れが悪かった。エルナンデスは右足を痛め、ピチョットも腰を痛めていたという説がある。初のベスト4進出の疲れは当然あっただろう。試合後、ピチョットとエルナンデスが、ベンチに座り込み、号泣していた。

南アは万事に余裕があった。LOマットフィールドを軸にラインアウトでアルゼンチンにプレッシャーをかけたのは、最大の勝因だと思う。アルゼンチンのキックに対してもFBモンゴメリーを軸に堅実に蹴り返して、陣取り合戦でも負けなかった。そして、SHデュプレア、WTBハバナのインターセプトなどで加点。ディフェンスからの切り返しが得意の南アの強さを存分に見せつけた形だった。特に、前半6分のデュプレアのトライは大きかったと思う。アルゼンチンが攻め込んでいるときだったし、リードされたことで、アルゼンチンは、徹底したハイパント攻撃ができなくなってしまった。経験豊富な選手たちが、自信たっぷりにアルゼンチンの勢いを抑え込んだというところだろう。

さて、これで20日の決勝は、南アフリカ対イングランドになった。南ア有利に見えるが、FW戦次第でもつれそう。19日の3位決定戦は開幕戦の再現。これは両者のモチベーション次第だが、互いに力を出し合う好ゲームを期待したい。

実は1000回記念◎この日記で、愛好日記は1000回目の更新となりました。2005年3月から、約2年と7ヶ月半での達成です。2年目からは月に4回くらいは休んでいるので、1日2回書いていることも多かったということですね。実は、W杯期間中に回数に気づき、決勝戦に合わせようかなぁ、とも考えたのですが、とにかく毎日書いているうちにキリよく準決勝終了の日記が1000本目の記事となりました。いつもご愛読いただいているみなさん、ありがとうございます。アクセス件数を確認しては励みにしております。今後もコツコツ書いていきますので、よろしくお願いします。

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October 14, 2007

準決勝、土曜の結果

Sf4

どこまでも驚かせてくれるW杯である。フランス対イングランドの準決勝は、地元フランスが敗れる波乱の結末となった。8万283人の大観衆は騒然。フランスのサポーターは座り込み、早々に出口に向かう人も多かった。20,000人がパリに乗り込むという報道もあったイングランドサポーターは歓喜のガッツポーズである。茫然自失のフランス代表選手たち。「先週のように激しくプレーができなかった」(LOプルース)。自信はあったはずだが、やはりオールブラックスを破ったときと同じテンションでは戦えなかったということだろう。

試合は開始早々に動いた。イングランドSHゴマソールの防御背後へのパントをWTBルーシーが追い、これを処理しようとしたフランスFBトライユの目前でバウンドが変わると、跳ね上がったボールをつかんだルーシーが左コーナーぎりぎりに飛び込んだ。ウィルキンソンのコンバージョンは外れたが、これでイングランドが5-0と先制。

フランスもボクシスの2本のPGで逆転したが、この後は攻めきれず。ボールを回せば抜けるように感じるのだが、立ち上がりからSOボクシスが再三ドロップゴールを失敗するなど、ボールを動かしながら最後の詰めができず終い。イングランドは、ブレイクダウン(ボール争奪戦)で徹底的にプレッシャーをかけ、SHエリサルドのパスワークを乱した。前半から続いた相手キックへのプレッシャーも骨惜しみしなかった。シンプルにひたすらプレッシャーをかけ続けて接戦に持ち込み、後半35分、ウィルキンソンのPGで、11-9と逆転すると、37分、ウィルキンソンが慌てずにドロップゴールを決め、14-9として勝負を決めた。

大事なところで外さないウィルキンソンは、さすがである。フランスのWTBクレールがゴールに迫ったときの、ウォーズリーのアンクルタップも効いた。イングランドFWは逞しかった。終盤にきて、イングランドの選手たちがミスしなくなった気がする。集中力がどんどん高まっていくのを感じた。それにしても、フランスはもったいない。十分に勝てる力があるのに、自ら接戦に持ち込んでしまったような気がする。蹴りすぎだよなぁ。強気に攻めれば勝てたはず。悔やみきれないだろう。

僕も最後はちょっとペンをとる手が震えた。夜、こちらの日本人ラグビークラブ、パリ・ジャパニーズの人たちと食事したのだが、落ち込んでいる人も多かった。そこで教えてもらったのだが、試合が終わったあとのスポーツメーカーのテレビ・コマーシャルが、フランス代表の勇ましい映像から、負けたバージョンに変わっていたらしい。

南アフリカ対アルゼンチンは、南ア有利と言われているが、また何かが起こるのだろうか。

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October 07, 2007

マルセイユの結果

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Velo2

いま、マユセイユのスタジアム「ヴェロドローム」の放送ブースにいる。オーストラリア対イングランドの試合を終えたところだ。戦前は、オーストラリア勝利に楽観ムードが漂っていたのだが、2003年W杯決勝戦の再現は、そう簡単にはいかなかった。イングランドの勝利への気迫は凄まじく、開始直後からボール争奪戦で激しくプレッシャーをかけ、強いタックルでオーストラリアの連続攻撃を乱した。

後半半ば、ウィルキンソンの逆転PGが決勝点となった。イングランドのFWは強かった。優位と思われていたスクラムでのプレッシャーは思っていた以上にオーストアリアを苦しめた。気持ちのこもった会心の勝利だったと思う(最終スコアは、12-10)。

それにしても、これほどミスをするオーストラリアは珍しい。立ち上がりの動きも緩慢でディフェンスのプレッシャーもかけられていなかった。悪い流れを断ち切ろうと後半はボールを動かそうとしたが、動かすたびにミスが出た。劣勢のスクラムを自ら増やしてしまった形だ。冷静さを欠いてのペナルティもあり、戦略、戦術以前に、気持ちの持って行き方が上手くいかなかった気がする。そして、スクラムの修正も本物ではなかったということだろう。

Velo3

試合が終わり、観衆からの惜しみない拍手が送られる中で、出場できなかったラーカムが泣いていた。グレーガンとラーカムは海外への移籍が決まっており、ゴールドのジャージを着たグレーガン、ラーカムのHBコンビを見ることは、もうできない。決勝トーナメントだから、どちらかが姿の消すのは当たり前なのだが、このコンビ、もう一度W杯で見たかったなぁ。

イングランドの準決勝の相手が決まるのは、数時間後である。

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September 26, 2007

カナダ戦結果

いま、カナダ戦が終わった後のメディアセンターにいる。選手のコメントなど聞いていたので、ポルトガルとルーマニアの激闘も終わろうとしている。こちらも大接戦だったようだ。試合後、JSPORTSのインタビューのため、大野選手と大西選手に話を聞いたが、引き分けを悔しがりつつも、力を出し切ったいい表情をしていた。

試合内容は、タックル数がカナダの87に対して、120とひたすら我慢の試合だった。ラインアウトからのWTB遠藤の力強いトライ。NO8箕内キャプテンのトライを防いだプレーに代表される粘りのディフェンス、個々の低く強いタックル。日本代表は、春から徹底して強化してきたディフェンス面ではその成果を見せた。最後の粘りも、チームの一体感が呼んだものだと思う。

FLマキリからパスを受けたCTB平のトライ後、見事にゴールキックを決めたCTB大西選手はこう語った。「平のトライの時、みんな喜んでいたけど、僕だけゴールキックがあると思って喜べなかった。でも、絶対入るという気持ちで蹴れたし、JKに次の4年間もやってほしいという気持ちも込めました。軌道で入ったと思った後は、みんなの喜ぶ顔が早く見たかったです」。大西選手は、試合後すぐに大畑大介選手から「勝ちに等しい引き分けや」とメールが入ったことを明かしてくれた。

カナダの応援が多くなるかと思われたスタジアムも、次第に日本の応援が大きくなり、最後は「ジャポン・コール」が続いた。最終スコアは、12-12。試合後、カーワンHCは勝てなかったことについてこう言った。「勇気をもってやってくれました。センセーショナルな試合ができたと思います。ただ、最高に良かったわけではありませんね。なかなか相手陣に行けませんでした。勝ちたい気持ちが引き分けに持ち込めた要因だったと思います」

相馬選手に、W杯全体を振り返ったコメントを求めると、「(W杯でプレーできたことは)嬉しいけど、悔しいし、複雑です」と言った。それがすべての選手の気持ちを代弁しているのだろう。フィジー、カナダには勝てそうな手応えをつかみながら勝てない。そのもどかしさは、選手自身が一番感じているはず。

カーワンHCは、「ここからスタートを切るという気持ちで、今後につなげることが必要です。ここでなし得たことをのばし、段階を踏んでいくことが大事です。パシフィックネーションズカップで、2勝、3勝と勝ち星を増やし、成長していきたい」と話した。獅子奮迅の活躍だった大野選手も「このチームをベースに強化していくべきだと思います」と言っていた。多くの課題はあるが、この選手達の経験を無駄にしてはいけない。何が足りなかったのしっかり総括して今後の強化につなげてほしいと思う。ジャパンは、明日帰国する。カーワンHCは、W杯視察などのため残るとのこと。

僕も、きょうはちょっと複雑な気分だった。でも、最後まであきらめなかった選手達の奮闘、そして彼らを支えたコーチ陣、スタッフに敬意を表したい。

僕は、このあともJSPORTSの解説で残るので、W杯のレポートを書いていきますね。

◆試合結果
日本代表第4戦 〔プールB〕 
日本代表 12-12 カナダ代表(前半5-0)


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September 21, 2007

ウエールズ戦結果

日本代表の第3戦が終わった。立ち上がりは日本代表の前に出るディフェンスが機能し、前半19分には、LO大野が攻め込まれたラックのこぼれ球を拾って突進し、SOロビンスにパス。そこから、CTB大西、今村、WTB遠藤と、紙一重のパスがすべて決まって右隅にトライ。8-7と逆転して、ウエールズのサポーターを驚かせた。しかし、20分過ぎに、CTBジェームズ・フックにトライを許してからは、素速くワイドにボールを展開するウエールズを止められなくなった。大西将太郎の2PG、小野澤のインターセプトからの独走トライ。ピンポイントのタックルなど、いくつかの見せ場はあったが、セットプレーも乱され、キックでの陣取り合戦も劣勢(これは苦しかった)。攻撃面ではほとんど組織が機能しなかった。

ウエールズは、フレッシュな選手を投入し、その選手達が意欲的に動き回った。メディアやファンからは、最近のつまらない戦い方を酷評され、魅力的なゲームをすることが求められていた。だからこその素速いワイド展開だったと思う。いい時のウエールズは手がつけられない。日本がいくらディフェンスを固めても、あれだけ左右に大きく揺さぶられると足がついていかなくなる。緩いグラウンドにも悩まされて、選手達には疲れが蓄積するばかりだった。タックル数は、ウエールズの「88」に対して、日本は「138」である。終盤に投入されたSH金は言っていた。「素速くボールを動かそうとしたのですが、みんな疲れていて思うようにいかなかったです」。

ハーフタイムにロッカールームに戻る選手達の表情を見ることができたのだが、明らかに日本選手の方が消耗しているように見えた。守っているだけではフィットネスがもたない。しかし、攻撃に入ればすぐにターンオーバーやミスが起こる。ディフェンス組織が乱れた状況で攻撃されるからタックルミスも多くなった。力の差を見せつけられたというところだろう。

「ミスタックル、ターンオーバー、ボールを保持できなかったこと。それがすべてだと思います」。箕内キャプテンは記者会見の冒頭で語った。そして付け加えた。「我々が目指すべきラグビーを彼らが見せてくれたとも言えると思います」。この言葉がすべだという気がする。体格の劣るチームが素速さと攻撃の多彩さで劣っては勝機はない。ただし、2004年、この地でウエールズに大敗した時のことを聞かれるとこう言った。「あの時は何もできなかった。今回はターンオーバーもできたし、トライもできた。ウエールズはあの時より強かったと思います。そういう意味では我々も進化は証明できた。苦しい試合の中で最後まで切れずに戦ってくれた選手を誇りに思います」

その言葉通り、選手は力を振り絞って戦っていた。精神的には切れなかった。だからこそ、気持ちではどうにもならない大敗が痛々しかった。スタミナ抜群のLO大野も、「後半に入ってすぐに体の疲れを感じました」と言っていた。ウエールズの攻撃が多彩だったために疲れが倍増したということだろう。カーワンHCは、「W杯をポジティブに終わりたい」と、全力を尽くすことを誓ったが、好調のCTB大西が肋軟骨を骨折した疑いがあり、メンバー編成は苦労しそうだ。しかし、ここまで全力で戦いながら白星なしは辛すぎる。カナダ戦まで時間はないが、最善の準備で勝利をつかんでもらいたい。

◎試合結果
日本代表●18-72○ウエールズ代表(前半11-29)

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September 13, 2007

フィジー戦結果

St1

フィジー戦が終わった。会場を埋めた大観衆からのスタンディングオベーション、そしてジャポンコールに日本代表の健闘が集約されていた。立ち上がりからの懸命に前に出るディフェンス、何度かリードを奪われながらあきらめずに追いかけたスピリット、4点差を追う終了間際の5分にも及ぶ攻撃。トゥールーズの目の肥えたファンの拍手に嘘はない。ジャパンは、堂々と戦った。でも勝てなかった。試合後、日本のサポーターのみなさんにも会ったが、「残念」としか言いようがなかった。悔しい。

試合前にこれほど胸が締め付けられたのはいつ以来だろう。日本ラグビーの歴史に残る日になる。そう思っていた。フィジー戦会場のメディアセンターにキックオフ4時間前に入る。深緑郎さんが、イギリスのブックメーカーの掛け率を調べたら、なんと日本が勝ったら、1ポンドが9ポンドに。フィジーの勝利は、33ポンドかけても34ポンドしかもどって来ないという評価の差。ハンデも23点ついている。日本の評価はとことん低い。誰も勝つとは思っていない。日本がフィジーに勝てる能力があるのを世界は知らないのだ。しかも、フィジーは初戦である。だから、チャンスがあるはずだった。

日本代表は、箕内キャプテンがトスに勝ち日差しを背負う陣地を選択。キックを軸に陣地を取り、よく前に出てディフェンスした。ラインアウトは安定し、スクラムもプレッシャーをかけ、モールも押し込める。ブレイクダウンも負けていない。大西将太郎のプレースキックの調子も良かった。つまり、互角以上に戦える要素がいっぱいだった。ボールをキープして、何度か連続すれば、必ずフィジーの防御には穴ができた。でも、そこをパスミスが多くて突ききれなかった。攻撃の精度はまだまだ低い。スクラムで優位に立ちながら、コミュニケーションミスで簡単にトライを奪われたのも悔やみきれないシーンだった。

後半、足の痙攣で退場したSH吉田に代わった矢富は思いきりのいいランニングでチャンスを作ったが、数分で足首を痛めて退場。同じくこの時間帯に、FB有賀も足首を痛めて退場する緊急事態となり、残り20分を残して、日本はSH不在。WTB小野澤、CTB平を投入し、ロアマヌがFBに、ロビンスがSHに入ってこれをしのぐ。SH不在は何より苦しい事態だった。

あとは選手達の絶対にあきらめないスピリットが頼りだった。一時は、24-35と11点差にまで引き離されたが、トンプソンのトライで追撃し、31-35の逆転圏内に入ってからはひたすら攻めた。だが、ついにトライは取り切れなかった。このとき、スタジアムの興奮は最高潮となり、日本代表の選手達はサインも何も聞こえない中でひたすらボールを動かしていた。このチームは気持ちの折れない選手達が揃っている。その熱さは、確実に大観衆の心をとらえていた。

「後半の重要な局面でSHが2人怪我をしてしまい、流れが変わりました。日本は体が小さいからダメだとかいろいろ言われてきましたが、そんなことはありません。きょうは日本のスピリットを示すことができました。本当は勝つことによって示したかったのですが」(カーワンHC)。

Pc1

ドーピング検査で記者会見に来られない箕内キャプテンに代わって会見に出席した大西将太郎選手はこう語った。「しっかりとディフェンスができ、ミスを誘えたが、そこからのターンオーバーでトライまで行けなかったことは残念です。しかし、1ポイントゲットできたことをポジティブに考え、次の試合に臨みたいです」

この日の日本代表のキーワードは「我慢」だった。最後はみんなで声をかけあい、我慢して攻撃した。大西選手も「最後は頭が真っ白になりました」と、グラウンドに大の字になった。多くの選手が力を出し切った試合だった。死闘だっただけに、負傷者も多くなったが、ここからは2チーム制ではなく総力戦だ。試合後は、どの選手も前を向いていた。しばし休養をとり、ウエールズ、カナダに対して、あきらめずに戦い抜いてもらいたい。

追記◎試合後、JSPORTSにスタッフとタクシーでホテルまで帰った。助手席には人を乗せないタクシーだったのだが、一人だけ乗れなくなってしまうので、通訳のタクちゃんが一生懸命頼んだら、「ジャパンがいい試合をしたから特別だよ」と乗せてくれた。その後、ホテル周辺でも、「いい試合を見せてくれてありがとう」と声をかけられた。最後の猛攻のシーン、僕も胸が熱くなった。勝ったら、泣いてたな。

日本代表第2戦結果
日本代表●31-35○フィジー代表(前半9-10)

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September 09, 2007

日本代表第1戦

Lyon1

日本代表の初戦が終わった。若いメンバーが軸の日本代表にベストメンバーのオーストラリア代表ワラビーズだから、敗戦は致し方ないところではある。しかし、日本代表は1か月前からこのメンバーで準備してきたのだし、数名の負傷者はあったが、もっと点数の詰まった試合ができるはずだった。チャンスがありながら果敢に攻めなかったところは気になる。そこまで作りきれなかったということなのか。膝を痛めて途中退場したゲームキャプテン佐々木の「残念です」という一言が重かった。

前半は、日本代表の健闘が40,000人を越える観衆を盛り上げた。日本からのサポーターも多く、赤いジャージはざっと100を越えていたと思う。試合のほうは、CTBオト、平らが素早く前に出て相手をミスを誘い、佐々木、渡邉、木曽のFW第三列も体をはってワラビーズの攻撃を食い止めた。しかし、ワラビーズの力強さ、巧さ、素速さは、次第に日本代表選手のスタミナを奪っていった。CTBモートロック、FLエルソムの突進、SHグレーガン、SOラーカムのゲームコントロール、FBレイサムのフィールディング、キック力など、うならされるプレーは多かった。後半10分過ぎからは完全に日本代表の足が止まり、個々の選手が思いきって仕掛けてくるワラビーズの攻撃についていけなくなった。あらゆる面で力不足を見せつけられる敗北だった。

「低いタックルに入り続けられなかったです」。ときおり思い切った出足でプレッシャーをかけていたCTB平も唇をかんだ。

膝を負傷して病院に向かった佐々木に代わって記者会見に出席した小野澤はこう語った。「世界2位のチームが強いことは分かっていた。それでも、自分たちなりのゴールを設定して、しっかり準備はしてきた。一丸となってがんばってきたチームを誇りに思っています」

以下、首脳陣のコメントである。
カーワンHC=「前半はやりたいラグビーができました。若手中心のなかでよくやったと思います。フィジー戦は非常に重要な試合になります。80分間、自分たちのラグビースタイルを貫くことが課題になります。最後にアジアのラグビーには未来と可能性があるということを付け加えたい」

佐々木隆道ゲームキャプテン=「残念です。日本の一つ一つのミスがトライに繋がってしまい、この点差になった。ディフェンスは頑張れたところもあった。まだ3試合あるので、我々のラグビーが世界に通じることをアピールしていきたい。個人的には、チームをもう一度立て直さなくてはいけないところで退場してしまい、チームのみんなに申し訳なく思っています」

■試合記録
9月8日(15:45キックオフ/日本時間22:45キックオフ)
フランス・リヨン(Stade Gerland)
オーストラリア代表 91-3 日本代表(前半23-3)

W杯はまだ始まったばかり。このまま下を向いているわけにはいかない。大会の総括は、すべてが終わってからにして、まずは2試合目のフィジー戦に集中してもらいたいと思う。箕内拓郎キャプテンは言っていた。「きょうの選手達は気持ちを見せてくれた。この熱さを、フィジー戦で結果につなげたいです」。

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August 18, 2007

網走フェスティバル

School_2

18日、網走トレーニングフィールドでは、網走ラグビーフェスティバル2007が行われた。午前中は、地元網走だけでなく、帯広、美幌などから駆けつけたラグビースクールの少年達が交流試合。その後、網走発「カニチョッ筋体操」の実演。可愛かったなぁ。

Kani

Kobesun

メインの2試合は、トップリーグ上位チームが対戦したが、まずは第一試合で、サントリーサンゴリアスが開始直後から神戸製鋼コベルコスティーラーズを圧倒。最初の10分に、3トライをたたみかけた。先制トライは膝の怪我がようやく癒えたCTB山下大悟選手。3人、4人とタックラーを鋭角的なステップワークで外し、復活ぶりをアピールした。その後も、サントリーは優位に立つスクラム、モールで前進し、CTBニコラス、FL元らが大きくゲイン。神戸製鋼を翻弄した。後半は、大きくメンバーを入れ替えたが、新外国人選手のWTBハビリも力強い突進力を見せ、後半20分あたりで52-7と大量リードを奪った。しかし、神戸製鋼も意地を見せ、後半登場のSH苑田、FLマパカイトロらが防御を破り、今季好調のWTB小笠原らのトライで28-52まで追い上げた。

サントリーの山下キャプテンは、後半途中で下がったが、1年半ほど回復にかかった膝にまったく不安を感じさせないプレーぶり。「膝のことは全然怖くなかった。でも、プレーはまだまだですよ」。ニコラス選手とのCTBコンビは強力だった。

一方、神戸製鋼の平尾総監督は「完敗でしたね。こちらのスタイルはあるけど、それをさせてくれなかった。いい経験です。セットプレーにも課題を残した。でも、サントリーがトップレベルなのだから、ここに照準を絞って、シーズンには越えたいね」と語った。

第2試合は、東芝ブレイブルーパスとトヨタ自動車ヴェルブリッツが激しい肉弾戦を繰り広げた。立ち上がりに2トライを奪ったのはトヨタWTB水野。アングルを変えてトップスピードで防御を突破、すぐにスワーブを踏んでゴールラインを駆け抜けた走りは見事だった。しかし、東芝もCTB冨岡らの突進で攻め込み、SO廣瀬の絶妙のグラバーキックをLO望月が押さえて反撃。前半終了間際にはドライビングモールでトライを奪い、FB吉田大樹が難しいゴールを決めて、14-12と逆転した。

後半4分、トヨタの新加入選手、フィジー7人制代表のスター、FBライダーが観客の度肝を抜いた。BKラインのサインプレーでゴールに迫ると最後はスピードの緩急をつけた驚異のステップで逆転トライ。その後も、何度も大きくゲインした。東芝がモールの押し込みと、SO廣瀬の力強い突破で引き離しにかかると、トヨタもWTB徐のトライで再逆転するなど、二転三転するシーソーゲームになったが、最後は、東芝LO望月が勝負を決めるトライ。35-31で競り勝った。

東芝では、この合宿からチームに合流した元フィジー代表LOラトゥバも及第点の活躍。ルーキーのNO8豊田も先輩達に見劣りしない力強いプレーを見せた。トヨタでは、正面がCTBで先発。タイミング抜群のロングパスなど万能BKとしての才能を存分に発揮していた。

この時期は各チームとも仕上げ段階ではないのでシンプルなプレーが多かったが、どのチームも選手層の厚さを感じさせたし、目指す方向がかいま見える興味深い2試合だった。

Hirose

僕は、現場で谷口広明さんと場内用の実況解説をした。さすがに目の前で選手が動いていると、細かいことは話しにくかったので静かにしゃべらせてもらった。でも、いい試合が見られて楽しい一日だった。試合後は、選手達とのじゃんけん大会で、詰めかけたファンのみなさんに、各チームのレプリカジャージーなどがプレゼントされた。このフェスティバルの様子は、ハイライト番組として、9月29日、12:00~JSPORTS ESPNで初回放送(リピート多数)の予定。お楽しみに。

追記◎深夜の日本代表戦については、日曜日の深夜ないし、月曜の朝に感想を書きたいと思います。

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June 16, 2007

サモア戦結果

Stadium

土曜日の朝、仙台は快晴だった。仙台駅からスタジアム最寄りの駅に向かう地下鉄のなかで、23番ジャージーを着たサポーターの方に会った。いつも秩父宮のバックスタンドで応援している人だ。以前にお会いしたこともあり、仙台まで来てくれていて嬉しかった。快晴のユアテックスタジアム仙台に、観衆は、7,905人。もともと同日に行われるはずだった東北高校大会を一日ずらして、地元高校生にこの試合を見せる配慮をした宮城県ラグビー協会に敬意を表したい。

試合のほうは、前半から緊迫感ある攻防が続いた。日本代表は、勢いづくと手のつけられないサモアの選手達を背走させるキックを軸に、カーワンHCが「賢く戦いたい」と言っていた狙い通り、サモア陣内で戦う時間を多くすることに成功した。ディフェンス面でも、過去3試合で何度か簡単に破られたラインディフェンスを修正し、中央突破を許さず、辛抱してタックルを続けた。そして、機を見てワイドにボールを展開してチャンスも作った。ただし、概ねプラン通りに運びながら、トライまでは持って行けなかった。もう一つ早いタイミングでボールが出れば、もう少しパスが前に投げられていたら、などなど惜しいシーンが何度もありながら、前半は、SO安藤のPGのみに終わる。

後半に入っても、サモアの激しいコンタクトを受けつつ、高い集中力は持続した。だが、後半29分、PKからの速攻で、サモアWTBロメ・ファアタウにトライを決められる。ほんの一瞬の隙をつかれたのだが、タックルされながらのCTBマプスアのパス、ファアタウが走り込む絶妙のタイミングともに見事なトライだった。この失点より、前半の好機を生かせなかったこと、PG狙いより、タッチキックでゴール前のラインアウトを得た方が良かったのではないか、という場面が数度あったことが悔やまれる。ただし、主力を数名休ませていたサモアとはいえ、世界ランキング10位前後の相手に真っ向勝負し、勝利を目指せる逞しさが日本代表に出てきたのは確か。ベースに確たるものができてきたからこそ課題は明確になる。次は、防御の崩し方、勝機をつかむ攻撃選択のところをさらに突き詰めたい。

「チームを誇りに思います。ディフェンスの押し上げ、ラインアウトも良かった。内容的に、引き分けか日本が勝ってもおかしくなかったと思います」と、カーワンHCは選手を賞賛した。勝てなかったことで表情は厳しかったが、「小さなミスが勝敗を分けるのがテストマッチ。まだまだ日本が伸びる余地はたくさん残されています」と前を向いた。前半38分に膝を痛めて退場した箕内キャプテンの症状の詳細は明かではないが、きょうに関しては、キャプテンが退場した後も、選手が声を出し合って冷静に試合を進めた。

サモアのマイケル・ジョーンズHCは、「我々にこれほどまでにプレッシャーをかけるチームは少ない。ジャパン・デーと呼んだほうがいいくらい、ジャパンが成長を見せた試合だったのではないでしょうか」と、日本を賞賛。実際に試合後は日本代表選手に歩み寄り、円陣でねぎらいと賞賛の言葉を述べていた。

試合後、ラグビー取材が少ない記者の人と話したのだが、「関係者の方が、ほんとうに落ち込んだ顔をされていて、そんなにガッカリすることなのかと思いました」という趣旨の言葉があった。世界ランキングからすれば格上の相手に僅差で負けたのだから、そう落ち込む問題ではないのかもしれないが、それが大事なのだと思う。いったん悔しがらないと次に向かうエネルギーはわいてこないし、サモアに本気で勝ちに行っているから、チーム関係者の顔は悔しさでいっぱいだったのだから。5月20日にフィジー入りしてから、選手、スタッフは一日も家に帰らず、トレーニングと試合に明け暮れている。疲労もあるはずだが、きょうの悔しさをバネにジュニア・オールブラックスに果敢に挑んでほしいと思う。日本代表は明日、次週に向けてのトレーニングのため、福島のJヴィレッジに向かう。

追記◎この試合のマッチレポートを、次号のラグビーマガジンに書きます。そこでもう少し詳しく僕なりの考え方を書きたいと思います。

◆試合結果(6月16日)
パシフィックネーションズカップ
日本代表●3-13○サモア代表(前半3-0)

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June 10, 2007

オーストラリアA戦結果

Pnc

太陽が沈み、2003年W杯時より明るくなったナイター照明が、デイリーファーマーズスタジアムの芝生を輝かせていた。「夜は冷え込む」と言われていたが、カーディガンを羽織っていれば大丈夫な程度だった。観客は、4,745人。前日に地元の人が予想していた通りの数字である。まずまずといったところだろう。

午後6時のキックオフ。立ち上がりは日本代表が健闘する。好タックルを連発し、FL佐々木が相手ボールに絡んでペナルティを誘うなど、オーストラリアAの攻撃を寸断し、CTBクロスに先制トライを奪われたが、SO小野のPGで追撃。12分には(※時間はすべて僕のストップウォッチでのもの)、小野が抜け出しWTB遠藤が大きくゲインしてゴールラインに迫る。しかし、マイボールラインアウトが確保できず、トライには至らず。18分、FBに入ったブライス・ロビンスが相手キックをチャージ。「ボールを拾ったら前に誰もいなかった」と40mを走りきってダイビングトライ。10-7と逆転する。オーストラリアAのスーパーキッカーWTBシフコフスキーに同点PGを決められたが、25分までは拮抗した試合展開だった。しかし、27分にラインアウトからCTBクロスの突破を簡単に許すと、30分に、FBヒューアットの個人技で防御を破られ、36分には、SOバーンズがタックルされながら背中越しにパスし、CTBペレササが抜け出し、最後はSHホームズがトライ。この3連続トライで勝敗は決した。いずれも、SOとインサイドCTB周辺を抜かれており、カバーディフェンスが難しい位置ばかりだった。

オーストラリアAは、対応能力の高さを発揮し、ゲーム途中からワイドな展開で日本の防御の弱点をついてきた。後半立ち上がりにもトライを追加。日本も粘り強いディフェンスで辛抱したが、残り10分でまたしても突き放された。日本は、プラン通りボールをできるだけ保持して攻撃を試みたが、「ボールを回そうとしても、いつも相手が2枚ほど余っている状況だった」と、途中出場のFB有賀も語っていた通り、手詰まり状態で逆にボールを奪われて失点する悪い流れに陥った。両チームの実力差を考えれば、ある程度の失点は予想されたとはいえ、一次攻撃で簡単に突破されることが多く、粘っている時間がもったいなく感じるトライばかりだった。

いつもは前向きなコメントで始めることが多いカーワンHCも、さすがに表情は厳しかった。「結果は非常に残念です。最初の20分間は、我々がやろうとしていることが充分に出来た。しかし、セットピースのディフェンスでミスがあった。このレベルで犯してはいけないミスです。W杯には2チームで臨む構想を持っています。若手選手がこのレベルで戦うことに慣れる必要がありました。どこまでやれるか見えた試合でもあります。我々がやろうとしていることを勇気を持ってやっていかなくてはいけない。勇気を持てなければW杯の成功もありません」

戦後の日本代表で最年少キャプテンを務めた佐々木隆道も険しい表情だった。
「今日の試合の良かった点は、前に出てしっかりタックルして仕留めたプレーがいくつかあったことです。でも、前で止めてもターンオーバーまではできないし、悪い内容だったと思います。最後まで集中力が切れなかったのが唯一の収穫でしょう。オーストラリアA代表は、パススピードの速さとランニングコースの深さが我々と違っていました。トライの獲られ方がすごく悪かったし、大事なところでミスも多かった。リードされてからは、キックマネージメントを使える状況ではなくなりました。勝つためにチャレンジして攻めたからこそ、この点差になってしまったと思います。スコアを整えるより、チャレンジしたことは良かったのですが、結果がついてきませんでした。今の力が足りないということでしょう」

数名の選手に話を聞いたが、「何もさせてもらえなかった」という言葉が多かった。FL木曽は、ラインアウトについて、「オーストラリアAは、試合中に修正してきて、やりにくかった」と、対応能力の高さを語っている。実際に間近で試合を見ていて、オーストラリアAの強さは印象的だった。タックルも堅実で重い。グラウンドを全体に見ても、ディフェンスの穴はまったく見つからなかった。LOキャンベルがほとんど一人で日本のモールを食い止めているのには驚かされた。カーワンHCの言うとおり、2チームでW杯に臨むためには必要な経験だったし、試練の場ということなのだろう。このオーストラリアAはW杯で対戦するカナダやフィジーより強いと思われるが、実力差はあまりに大きく、W杯での勝利の難しさを再認識させられる試合内容だった。会場で発表されたマン・オブ・ザ・マッチは、オーストラリアA代表FLポーコック。

カーワンHCは、「日本での2試合は経験豊富な選手を軸に臨む」と言っていた。まずは仙台でのサモア代表戦でいい結果を残したい。

◆PNC結果
オーストラリアA代表○71-10●日本代表(前半36-10)

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May 26, 2007

フィジー戦結果です

ナンディから車で約30分、さとうきび畑の間を走り抜け、ラウトカのチャーチルパークに到着したのは、午前11時だった。すでにフィジー在住の日本人会のみなさんが集まってきていた。まもなく日本代表も到着し、試合の緊張感が高まっていく。

Testmatch

Stand

メインスタンドは満員。国歌斉唱などのセレモニーのあと、キックオフ。前半を風上に立った日本は、ラインアウトをクリーンキャッチ、スクラムも安定、SO安藤のキックパスも決まるなど、いい流れで試合に入り、フィジーのラインブレイクを何度か許しつつも、最後はしつこいカバーディフェンスで失点を最小限に食い止めた。PGで先制されたあとの19分には、ゴール前のラインアウトからモールを押し込んで、LOトンプソンがトライ。安藤がPGを決めた後の36分、ラインアウトからCTB平が縦に走ってポイントを作り、トンプソンがブレイクしてつなぎ、FB立川がトライ。素速いボール出しを連続させて15-3とリードを奪った。

「前半あと2つは(トライが)獲れた」とカーワンHCも語った通り、惜しいチャンスは逃していたが、それはフィジーも同じことで、日本代表の戦いぶりは勝利を十分に感じさせるものだった。LO大野も「前半の最後はフィジーの足が止まっていたのを感じた」と話し、日本代表の選手達も後半の立ち上がりで勝負を決めなければいけないことは重々承知での後半開始だった。

ところが、後半の立ち上がり約10分でミスが続く。最初のキックオフ・ボールをキャッチできず、その流れのまま相手にPGを許し、11分には、PKからのキックがタッチラインに届かずにカウンターアタックを受け、そのままトライを許す。張りつめた緊張感の中でのイージーミスによる失点は想像以上に選手にダメージを与えたようだ。このあと日本代表は足が止まった状態となり、逆転トライを許した。フィジー代表のキャプテン、FLドヴィヴェラタ選手は、「後半ボールをキープして、テンポアップしようとした」と話していたが、日本のミスでフィジーは波に乗った。

後半途中には箕内キャプテンが左足首を痛めて退場したのも痛く、日本代表は統制を欠き、組織が崩壊した。後半途中に投入された選手達には、その流れをどうすることもできなかった。最終スコアは、30-15。前半、課題だったラインアウトも修正され、ボール争奪戦でも健闘していただけに、後半の崩れ方は目を覆いたくなるものだった。後半の立ち上がり、カーワンHCが「12分で3つあった」というミスは確かに痛かったのだが、フィジーはそれ以上にミスをしていた。今の日本にはたった一つのミスが重い。地力の無さの表れだろう。好機での判断ミスもいくつかあった。そのあたりを完璧にこなしてフィジーに勝てるかどうかの実力なのである。試合後、リザーブ席でしばらく立てない選手がいた。この敗戦の重さの証だろう。それだけ選手もこの試合に賭けていた。「ゲームマネージメント」という言葉を、カーワンHCが使っていたが、それが上手く出来る選手がいれば結果は変わっていたかもしれない。

「我々は負けました。勝たなければいけない試合を落としました。しかし、(内容的にも)勝てた試合だったということをポジティブに捉えたい。一人のミスが敗因ではない。15人全員が、後半伸びて行かなくてはいけない」と、カーワンHCは前向きだった。先発HO松原も、反省を口にした後は、「これがスタートだし、ここから落ちないように上がっていくしかない。悪いところは受け止め、自分たちにいいものにしていかないと」と語っていたが、この後の相手の実力からすれば、痛い黒星なのは言うまでもない。

昨日、オーストラリアAは、トンガを60-15で破った。こちらのテレビで後半を少し見ることができたのだが、オーストラリアAは、ワイドな展開でやすやすとトライを奪っていた。そして、トンガも実のところ弱くない。フィジーと同等以上の力があると見ていいだろう。日本代表としては、このまま悪い流れを引きずらないよう、トンガに勝たなくてはいけない。メンバー編成も含めて、カーワンHCがどう修正してくるのか。注目したい。箕内キャプテンは、試合後すぐに病院に向かった。大事に至らなければいいのだが。

追記◎僕としては手痛い敗戦に精神的にはかなり落ち込んでしまっているけど、スタジアムの雰囲気はとても良かった。日本のトライにも歓声が上がったのは嬉しいシーンだった。もちろん、フィジーの好プレーにはその何倍もの大歓声だったけど。こんな可愛い応援もあったのだが…。

Supo

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May 12, 2007

土曜日の結果

土曜日の秩父宮ラグビー場にはあふれんばかりの大観衆が詰めかけた。公式発表は、20,023人。僕はJSPORTSで解説だったのだが、スタッフによれば、グラウンドレベルの気温は28度を超えており、プレーするには暑いくらいだった。

それでも、クラシック・オールブラックス(CAB)は、2試合目とあって身体も動いていたし、FBスペンサーらが好プレーを連発した。ノールックパスや、後ろに下がるようなステップ、トリッキーなキックと、スペンサーファンは、そうとう楽しめたと思う。ロムーも足を痛めていたはずなのに、いいランニングを見せてくれたし、マーテンズの正確なプレースキックもあった。全体にCABのいいプレーが続いた。フィットネス面は衰えても、世界最高級のスキルを持った選手達の集合体だから当然かもしれないが、うならされるプレーが多かった。走力は衰えていても、危機管理能力もさすがで、空いたスペースは瞬時に埋められた。

ジャパンXV(フィフティーン)も、FL渡邉が身体を張ってCABの攻撃を寸断していたし、箕内の突進や、北川、有賀のあきらめないディフェンスなど、お客さんを沸かせるプレーもあったが、勝負所のラインアウトでミスをして失点するなど、もどかしい戦いぶりで、結局、ノートライに抑え込まれた。それにしても、敗戦の中で渡邉の奮闘は印象深かった。最終スコアは、36-6(前半10-6)。

「前半のパフォーマンスには満足しています。テストマッチという雰囲気がありました。後半はペースを落としてしまいましたが、この2試合は、新しいレベルを学ぶためのものです。このレベルではミスをすればチャンスはなくなる。しかし、ここで自信を失ってはいけない。世界のトップレベルの選手に40分はプレッシャーをかけることができたのだから、これを80分できるようにしていくことが大切です」(カーワンHC)

今回は、2試合にすべての選手を出すという前提で臨んだから、チームがまとまりきっていないのは、当たり前なのだが、このくらいの相手になると、ブレイクダウン(ボール争奪局面)で素速いテンポのボールが出てこないなど、課題は明確だった。また、カーワンHCも「キックを使いすぎていた。もっとボールをキープして継続して攻撃すべきだった」と語った通り、CABのプレッシャーの前に、キックを選択してしまうシーンも多かった。状況判断、ちょっと悪かった。しかし、この相手に悔しいと思えるところが、ジャパンの進歩といえるのかもしれない。

パシフィックネーションズカップ(PNC)に臨む30名のメンバーは、すぐにも決められる予定。PNCには、現状のベストメンバーを組むとのこと。どんなメンバーになるのか楽しみに待ちたい。

記者会見の席上、IRB(国際ラグビーボード)が2007年W杯の予選各プールで、5チーム中3位までの計12チームに2011年の出場権を与えることを決めたことについて、小林深緑郎さんが質問したのだが、カーワンHCはこう答えた。

「プライオリティは、オーストラリア、ウエールズにも勝利し、プールで1位になることです」。つまり、3位狙いなどは考えていないということだった。それを聞いて、小林さん「安心しました」と答えて、会見場を和ませていた。なお、2011年W杯の出場チーム数は未定。

◎お礼
土曜日は「ラグビー愛好日記トークライブ集」が、お知らせしたリブロ青山店で発売になったのですが、たくさんの方がこのブログを見て集まってくださって、とっても嬉しかったです。僕がいた1時間で75名のみなさんがご来店いただきました。なかには「誰も来なかったらどうしようって、書いてあったから、心配で来てみました」と優しい方も。ほんと、みなさん、ありがとうございました。


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May 09, 2007

ジャパンXV対CAB結果

午後6時、神戸ユニバー記念陸上競技場へ向かう電車は満員だった。もちろん通勤ラッシュも手伝っていたのだが、総合運動公園でも大量にお客さんが降りた。観客数は、10,150人。「1万人は超えて欲しい」という関係者の願いはかなった。クラシック・オールブラックス(CAB)は、本来、グレーのジャージーを着用するのだが、今回は黒を着用し、試合前のハカも気合いが入っていた。内容的には、ジャパンが勝ってもおかしくない展開だったから、ジャパンの選手も悔しそうではあったが、マーテンズのプレースキックや、スペンサーのステップ、クリブ、ブラウン、マクラウドら、日本でプレーする選手達の活躍など、お客さんは楽しめたのではないか。

最終スコアは、35-26。ジャパンは立ち上がりから低いタックルを次々に決めてCABの攻撃を寸断していたが、ラインアウトの獲得率が50%を切る大誤算。前半13分に、SOアレジが、左足の骨折で退場するハプニングもあって、攻撃面はいまひとつ。一時は、2点差まで追いつめながら、ここ一番に集中力を発揮するCABに突き放された。最後10分のペースアップは、さすがだった。

「私が終盤にハイパントを使ったのは、ジャパンに試合を通して、激しいタックルで痛めつけられていたからでもあります。ジャパンがキックを多用したのも、我々のディフェンスが、継続的に良かったということでしょう。序盤からペナルティキックを狙ったのは、接戦になるだろうと思ったからで、ジャパンへの敬意です」(CABキャプテンのマーテンズ選手)

「勝てなかったことで、さまざまなことを学ぶことができました。概ねチームのパフォーマンスには満足です。フィフティフィフティのパスの精度と、ラインアウトの精度を上げていけば、いい試合ができます。ディフェンスには満足しています。しかし、ジャパンは、ここからさらに50%は伸びると思います。ここからがスタートです」(ジョン・カーワンHC)

日本が目指す速いテンポの攻撃は、ラインアウトが獲れなかったこともあって、できなかったが、ターンオーバーからの切り返しで、WTB遠藤が独走したトライは良かったし、最後に今村の突破から大野がトライ。スタンドも大いに沸いた。しかし、CABは、パスが上手いなぁ。クリブも凄かった。でもね、土曜日、ジャパンには勝ってもらいたい。もっと、行けるはず。

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April 29, 2007

香港戦結果

日曜日は日本代表対香港代表戦のJSPORTS解説で秩父宮ラグビー場にいた。快晴、微風のコンディションだったが、試合が始まるとやや風が強くなった。観客数は、韓国戦とほぼ同じ7,833名。すべての選手にチャンスを与えつつ、現在日本代表が目指すスタイルを貫く。そのプラン通り、韓国戦からはガラリと顔ぶれを変えたメンバーが、キックオフ直後からボールを素速く動かした。

SO廣瀬は、「まずは外に展開して、香港が対応してきたら内を突こうと思っていたのですが、あまり対応してこなかったし、香港を走らせたかったので」と、ワイド展開に徹した。前半1分、PKからの速攻で廣瀬がトライをあげたが、以降は、ミスもあってリズムに乗れなくなった。第1戦より以上のパフォーマンスを目指すあまり、個々の選手がややボールを持ちすぎたり、前に出すぎたりということが起きていた気がする。フィニッシャーのWTB北川へのパスも、ややタイミングが遅れるシーンが多かった。もっとスペースのあるところで勝負してもらいたかった。

後半は、SH矢富のパスワークも、素速い展開にフィットしてきたし、いいトライがいくつも奪えた。「後半立て直せたことには満足しています」とカーワンHC。後半失速した韓国戦からのチームの成長を評価した。確かにミスは多かったのだが、フラットなパスでボールを動かそうという練習通りのプレーはできていたし、ラインアウトも「韓国戦よりテンポが速くなった。速さには満足です」と箕内キャプテンも手応えをつかむパフォーマンスだった。投げ入れのタイミングが実にいい。

ただし、JKも「(試合運びの)ペースはもっと速くできると思います」と言うとおり、目指すところはさらに速い展開のはず。クラシック・オールブラックスの強いプレッシャーの前でそれができるかどうか。5月9日、12日の試合が楽しみになってきた。きょう、僕が見ていて印象に残ったのは、ボール争奪戦でのトンプソンの働き、ハイボールを安定したキャッチング、そして、ボールつなぎでいい仕事をしていた佐々木、渡邉など。FW陣のレギュラー争いは熾烈だ。

◆試合結果
日本代表○73-3●香港代表(前半27-3)

◎愛好的ショッピング情報
以前、僕の熊コレクションで紹介したオールブラックスベアがJSPORTSのオンラインショップで買えるようになっています。大きなベアもあるし、他にもオールブラックスグッズが揃っています。

オールブラックス プレーヤーベア 小

オールブラックス プレーヤーベア 小

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April 21, 2007

U23日本代表、勝つ

ジョナ・ロムー選手の会見後、西京極に移動し、NZU来日最終戦を取材した。数名の方に、「こっちだったんですね」と言われた。きのうの日記で「どっちに行くか、心は決まっております」と書いたからである。2011年W杯の中心になってもらいたい選手達だ。最終戦は、やってくれそうな気がしたし、見ておきたかった。

U23日本代表は、水曜日の試合で攻め込んではミスやターンオーバーから失点していることで、薫田監督が戦う姿勢についてかなり厳しく指摘したらしく、練習もボール争奪戦での戦いを妥協しないものになっていたようだ。

Nzuhaka

試合前には、NZと日本ラグビーの交流に尽力した「故・金野滋氏に捧げるハカ」として恒例のウォークライが行われた。

快晴の西京極球技場で午後2時キックオフ。強い風下に立たされた日本は、できるだけボールを保持するためにパスをつなぎ、機を見て防御背後へのキックを使ったが、これが不発。イージーミスもあって、ボールをNZUに奪われてトライされるなど、苦しい展開にになった。それでも、ゴールラインを背にした場面では懸命のタックルで失点を防ぎ、前半32分には、PKからの速攻でCTB吉田がゴールラインに迫り、最後はPR瀧澤がトライ。後半の風を考えれば十分に逆転可能な、7-20で前半を折り返した。

後半は、風上の日本がSO森田のロングキックで地域を稼ぎ、再三目の覚めるような突破を見せていたCTB中浜の接近プレーからの中央トライと森田のコンバージョンで、21-20と逆転に成功。その後、NZUのFBマクレナンに逆転トライを許すも、33分、ゴール前スクラムからの左オープン展開で、ライン参加のFB五郎丸がタックルをひきずりながら左隅にトライ。難しい位置のコンバージョンを森田が決めて、28-27と再逆転。その後はピンチもあったが、全員が必死の戻りでこれを防ぎ、42分、ゴール前ラインアウトからのモールでNO8イオンギがトライ。難しい角度から今度は五郎丸が決めて、35-27と8点差として勝利を確実にした。最後は1トライ返されたが、NZUの猛反撃を長い時間粘ったことで失点後すぐに試合終了となった。最終スコアは、35-32。

Kunda

「短い準備期間で結果を残せたことは満足です。しかし、内容はとても満足できるものではなく、やろうとしていることが少し見えた程度。ラグビーは戦う気持ちが大切。そういう意味では3戦目でようやくラグビーらしさが出た。ただ、ようやくチームらしくなったところでこのチームのスケジュールがないのは残念。強化が継続できるように考えていきたい」と、薫田真広監督。ATQコーチングディレクターとして、今後、若手の継続強化に向けて強い意欲を見せていた。写真は、試合後の会見での薫田監督と、チームキャプテンの豊田真人選手。ゲームキャプテンは、権丈選手だった。

U23は、前半こそラインアウトが不安定だと感じたが、後半はスクラム、ラインアウトとも安定し、モールやラックでも身体を張る姿勢を見せていた。ただし、見事な突破を見せながら攻撃が継続しないシーンは多かった。間髪入れずにサポートプレーヤーが出てくるようにならなければ、さらに強い相手には通用しない。それでも課題が見えた中で勝利できたのは、ATQプロジェクトにとっては好スタート。トップリーグや大学チームの協力の下、ぜひとも継続強化できる環境を整えてもらいたい。

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April 15, 2007

NZU来日第一戦

日曜日は日帰りで大阪の花園ラグビー場に行ってきた。もちろん、U21日本代表対NZUを観戦するためだ。東芝ブレイブルーパスの監督を勇退した薫田真広氏のU21、U23日本代表監督としての初陣ということもあり、ぜひとも見ておきたかった。

朝の東京駅ではいつもの「柔らかカツサンド」は食べず、たまには変えてみようとミックスサンドにした。しかし、我慢はするものではない。帰りの新大阪駅では、カツカレーを食べてしまった。けっこう、カツ好きである。

試合内容だが、予想以上にU21日本代表に集中力があり、引き締まっていた。NZUは、NZの大学クラブ所属選手の選抜チームなのだが、現在行われているスーパー14のスコッドに入っている選手などは抜けている。しかし、州代表の選手や今後プロを目指す選手は多く、日本のチームが簡単に勝てる相手ではない。今回のツアーは、マレーシアで1試合、日本で3試合、オーストラリアで1試合というもの。きょうの試合は、彼らにとっては2試合目だったわけだ。ツアー参加26名のメンバー中、15名が初めて一緒にプレーすることもあり、プレーはシンプル。オーソドックスにスペースにボールを動かしていた。

それでもブレイクダウン(ボール争奪局面)は激しくコンタクトしてくる。タックル直後のシチュエーションで日本の選手がボールを奪おうとすると瞬時にひっくり返されていた。その反応は本能に近く、ボールの奪い合いで勝つ術が身体に染みついているように感じられた。日本の選手がこの厳しさを経験するのはいい。

日本のスクラム、ラインアウトは安定し、FB五郎丸のロングキックで陣地をとり、SH花崎、SOアンダーソンのテンポのいいパス回しで、CTBテビタ、WTB宇薄らを走らせる。なかでもテビタの活躍は目を見張るものがあった。日本はタックルでもよく前に出て再三NZUゴールに迫った。しかし、最後が詰め切れず前半29分、敵陣22mラインまで攻め込みつつ、パスミスを奪われ、一気に80mを持って行かれた。前半34分、NZUのキャプテンでNO8のアダム・トムソンが危険なプレーでシンビン(10分間の一時退場)。この間に日本は22mライン内に攻め込んだラインアウトより、タッチラインからタッチラインまで大きくボールを動かし、最後はWTB宇薄が右隅にトライ。前半は、5-7と互角以上の戦いを繰り広げた。

後半はNZUが反撃開始。同国7人制代表でもあるNO8トムソンが先頭に立って突進。これを止めようとCTB中浜(前半30分、釜池と交替)が激しいタックルを見舞ったところ、これがスピアータックル(持ち上げて地面に叩きつけるようなタックル)の判定でシンビンに。記者席から見た範囲ではそう危険に見えなかったのだが、これで日本は14人となる。それでもFWを軸に前に出て、SOアンダーソンのドロップゴールで一時は8-7と逆転に成功したが、7分、地域を取るキックを切り返され、トムソンの突破から最後はCTBレールソーにトライを許す。続く10分、日本は相手ゴール前のラインアウトからのモールを押し込み、CTBテビタが縦へ。トライチャンスになるはずのボールは、しかしNZUにターンオーバーされ、そこから一気にボールを運ばれてWTBカメアのトライで突き放された。この連続トライで流れは大きくNZUへ。以降は、自陣からでもNZUが素速く仕掛け始め、日本は防戦一方となった。小さなタックルミスや判断ミスが失点に結びつく国際試合の怖さを再認識させられる試合だった。

NZUのNO8トムソンは要注目選手。日本では、CTBテビタ、NO8イオンギの突破力が際だっていた他、WTB宇薄がトライを防ぐタックルを決め、FL権丈、LO杉本らはじめFW陣もよく働いていたし、チーム全体としてディフェンスの意識は高かった。ただし、NZUの選手達のディフェンスの反応の良さ、倒れた選手もすぐに起きあがってプレーに参加する姿勢は、NZラグビーの底力を感じた。

試合後の記者会見。薫田監督は「短い準備期間の中で、選手は予想以上のパフォーマンスをしてくれた」とまずは選手を称えた。「力の差はスコアほどは感じない。ゲームのマネージメント力、試合の経験値が足りない。反省点は見えたので、課題を修正して残り2試合に臨みたい」。敗れはしが、先発メンバーを学生主体で固めたU21の健闘は、U23に好影響を与えるはずだ。なにより、選手の勝利への意気込みがいい。このあたりは、薫田監督の厳しさが表れているように感じた。残り2試合も楽しみになってきた。第2戦は、18日夜、大阪の鶴見緑地球技場にて午後7時より。最終戦は、21日(土)、午後2時より、京都の西京極で行われる。NZUの基本に忠実なプレーを見るだけでも価値はある。そして日本の若い選手達は、次のワールドカップの中心になる可能性のある選手達だ。是非ご観戦を。

◆NZU来日シリーズ第1戦
U21日本代表●15-31○NZU(前半5-7)

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March 21, 2007

全日中法専四大学対抗

水曜日は秩父宮ラグビー場バックスタンドでほのぼのと試合を観させてもらった。まずは、全中央大対全日大戦。全日大は、この日記でもお伝えしていたとおり、大野均(東芝)、タウファ統悦(近鉄)、沢木敬介、澤木智之(サントリー)、窪田幸一郎(NEC)、今利貞政(ヤマハ)に昨季まで東芝でプレーしていた日原大介など豪華メンバー。しかし、全中大も、小野澤宏時(サントリー)、塚越賢、大室歩(東芝)、松田雄(リコー)らが顔を揃えて互いに思い切って攻め合った。沢木から今利、そして窪田にパスが回ってディフェンスを突破するシーンもあって、楽しんで観ることができた。日原選手は、1年のブランクを感じさせないプレーぶり。バックスタンドには、サントリーや東芝のチームメイトが多数詰めかけ、ここに来ていたファンの人たちはラッキーだったかも。

結果は、36-19で全日大が勝ったのだが、試合後は、沢木、澤木、関根、松田ら、この日限りで現役を引退する選手たちの胴上げが行われた。一番多くの花束をもらっていたのは、引退を発表したばかりの沢木敬介選手。沢木選手は13番の背番号をつけていたのだが、SOでプレーしていた。理由を問うと、「大学の時に付けていた番号で出ようということになって」と、日原=10番、関根=12番でのプレー。「きょうは日大のカラーで、スクラム、モールを押してBKで縦に行こうとプレーしました。現役に日大らしさを見せられればいいと思って」と、昨季途中から不祥事で公式戦辞退という状況に立たされた現役チームに対して、OBのみのメンバー編成で激励の意味も込めた快勝だった。

日本代表スコッドに選出されながらの引退の理由について沢木選手に少し話を聞いた。「首の怪我があって、どうしても首をかばってタックルしてしまうんです。清宮さんやJKの期待に対し、100%でプレーする自信がないままやるのは無責任だと思いました」。サントリーの清宮監督、日本代表の太田GMとも相談しての決断だったようだ。「ジャパンは強くなると思います。JKの熱さにみんながついていけば、必ず強くなりますよ」。

試合には出場しなかったが、中央大OBの長谷川慎選手も顔を見せており、試合後は、サントリーの後輩である青木選手が花をプレゼントしていた。「俺も引退なんやけどな~と思ってたら、青木が。あいつ、こういうとこ気が利くんですよね」。来季からはFWコーチとして後進の指導に専念する。「コーチ目線で教えてやりたい。もし教えきれなかったら僕が出ます。選手登録料500円ですから」と報道陣を笑わせていた。

第2試合の全法大対全専大戦が、これまた豪華なメンバーだった。要するに、この4大学からは多くのトップリーガーが生まれているということなのだけど。全法大は、坂田正彰、池谷陽輔(サントリー)、熊谷皇紀、浅野良太(NEC)、浅田一平、赤沼源太(トヨタ)、金澤良(リコー)らを法大1年生SO文字隆也ら学生がからむ夢の布陣。実際に、文字のパスセンスは光っていたし、西條正隆、山本秀文の両WTBのスピード、CTB田沼崇のパスも見事だった。法政のBKはいつだってスピード豊かだ。

全専大では、小嶋信哉、須田康夫(日本IBM)、大東毅(NEC)、舛尾敬一郎(ワールド)、村田亙(ヤマハ)、伊藤護(東芝)、吉田尚史(三洋)らが出場。SH村田、SO伊藤がHB団を組み、ともに俊足を生かして防御を崩していた。村田選手は、ほんと衰えないなぁ。最終スコアは、52-34と全法大が快勝だったが、熊谷に大東がタックルしたり、そんなマッチアップを観ているだけでも楽しい試合だった。舛尾選手と試合後、少し言葉をかわした。来季はトップウエスト所属となる。「大東とは久しぶりに一緒にプレーしましたね。トップリーグに戻って、上で戦えるように頑張りますよ」。年齢的にベテランの域に入ってきたが、まだまだ引退は考えていないようだ。

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February 25, 2007

日本選手権決勝結果

日曜日はもちろん、秩父宮ラグビー場にいた。体感気温はめちゃくちゃ寒かったが、開門前からお客さんが列をなし、マイクロソフトカップ決勝を思わせる熱気だった。観客数の発表は、18,618人。でも、それよりも多く感じた。

先に結果を書くと、日本選手権決勝戦は、東芝ブレイブルーパスがトヨタ自動車ヴェルブリッツを19-10で破ってトップリーグに続く2冠を獲得した。薫田監督、冨岡主将体制の最後、集大成となる試合で東芝の選手たちはいつものように献身的に身体を張って動き回っていた。

試合前のトスに勝った冨岡キャプテンは、かねてより監督と話していたとおり、風上を選択。「前半で勝負を決めるくらいにつもりで」(薫田監督)攻勢に出ようとしたが、先に仕掛けたのはトヨタだった。FW周辺をついてから突破役のWTB遠藤を思う存分に走らせ、東芝を防戦一方に追い込んで反則を誘い、SOアイイが先制PGを決める。

しかし、8分、東芝もワイドな展開からLO石澤がインゴール左中間に走り込んで逆転トライ。SO廣瀬のロングキックを軸に陣地をとり、18分には、CTBマクラウド、WTBオトで防御を崩して、再びLO石澤がトライ。12-3とリードする。前日、冨岡キャプテンは言っていた。「バツベイはゴール前5mでの仕事は日本一だが、それ以外のところでは石澤が勝っているところがいっぱいある。明日はそういうところを見せたい」。言葉通りの石澤の活躍だった。

ただし、東芝が得意とするドライビングモールに対しては、トヨタが健闘して食い止め、ゲームは拮抗した。薫田監督と同じく勇退の決まっているトヨタの朽木監督はこう言った。「モールのディフェンスについては、弱いと言われ続けたので、練習してきた意地が出たと思う」。まさに意地の張り合い。タフな肉弾戦は、後半11分、CTB赤沼のトライで、トヨタが10-12と2点差に迫ってさらに白熱した。ともに攻めきれなかったと言えばそれまでだが、ゴールを背に懸命に守る執念は観る者の胸に迫るものがあった。

勝敗を決したのは、東芝FB立川のトライ。WTBオトがディフェンスを3人引きつけたところに絶妙のタイミングで走り込み、直後に鋭角的なステップでタックラーをかわしての見事な決勝トライだった。最後はトヨタの猛攻を守りきった東芝の懐の深い優勝だった。

試合後の記者会見。今季限りでキャプテンを降りる冨岡鉄平選手はこうコメントした。
「スコアは接近しましたが、東芝らしいゲームができました。この5年間、(最初は)リーダーというもの、チームというものが何も分かっていない状況でキャプテンをやらせてもらって、いろいろと学びながら成長させてもらいました。監督には本当に感謝しています」

「長いようで短い5年間でした。きょうほど東芝に入って良かったと思ったことはありません。優秀な素晴らしいリーダーにも巡り会えた。選手達に感謝しています」(東芝・薫田監督)

「現役時代から常にベストを尽くすことが身上だったし、この4年間、選手にもそれを求めた。選手はこの日本選手権で死力を尽くしてくれたと思います。チームを誇りに思います」(トヨタ・朽木監督)

勇退する両監督のコメントも味わい深かった。今季は東芝、ほんとに強かったなぁ。トヨタも昨年の日本選手権で早稲田に敗れた悔しさをバネに逞しく成長した。死闘を繰り広げる選手には申し訳ないんだけど、最後は、もう少し白熱の攻防を見ていたい気分だった。

国内シーズンはこれにて一区切り。しばしの休息のあと、いよいよワールドカップに向けての日本代表のシーズンが始まる。

◆日本選手権決勝戦結果
東芝ブレイブルーパス○19-10●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半12-3)

追記◎決勝戦に先立って行われたサントリーカップ第3回全国小学生タグラグビー選手権大会は、横浜釜利谷スパークエイトが優勝しました。

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February 12, 2007

TL入替戦結果

きのうの日記に書くのを忘れていたのだが、日本選手権2回戦の試合後、印象的だったのが記者会見場のテレビカメラの多さだった。6社あったかな。最近、あきらかに取材にのカメラ台数が増えている。日本選手権決勝戦の前売り券もほとんど売れてしまっているようだ。楽観的な僕はラグビーへのいい流れをびんびん感じている。

月曜日は秩父宮ラグビー場にいた。もちろん、トップリーグの入替戦を観るためである。スタンドには多くのお客さんが詰めかけていた。第2試合のリコー対ホンダの試合時には、入替戦としては多い観衆4,687人の発表だから、ラグビーファンのみなさんは僅差勝負の匂いを感じていたようだ。その通り、第1試合の日本IBM対近鉄戦は、最後まで緊迫感あふれる勝負になった。

序盤は日本IBMがFB高のPG、FL伊藤のトライなどで16-0とリードする。近鉄もCTB井花のトライを返すと後半は互角の戦いに。後半9分、近鉄は石田、辻本、浜辺のフロントローを軸にゴール前のスクラムを猛プッシュ。NO8タウファ統悦がインゴールでボールを押さえ、12-21として勢いづく。SO重光のPGを加えたあとの19分にはインターセプトでチャンスを作り、最後は重光がトライ。難しい角度のコンバージョンも決まて22-21と逆転に成功した。近鉄は、相手キックオフも簡単にはタッチに出さず、CTB井花、マイレイらが果敢に突進し波状攻撃を仕掛けた。30分には、ラインアウトからのモールを猛然と押し込んだあと、重光のグラバーキックをCTBマイレイがインゴールで押さえて29-21と8点差。安全圏に逃げ込んだかに見えた。

しかし、日本IBMはあきらめなかった。後半34分に近鉄ゴール前で得たPKでは、冷静にPGを選択して5点差に詰め、インジュリータイムに入った41分、ゴール前のラインアウトからモールを押し込み、ついに同点とする。コンバージョンは外れ、その後しばしの攻防の末、ノーサイドの笛が鳴った。そして、引き分けながら歓喜の雄叫びをあげたのは日本IBMだった。入替戦の規定により、同点に場合はトップリーグのチームが残留となるからである。

「トップリーグに残れたことを、素直に喜びたい。またトップリーグで修正点を生かせると思うと嬉しいです。最後は、絶対にトライを獲るという気持ちが出ました」(日本IBM高キャプテン)。キャプテンの冷静な判断と、大事な場面でスコアした執念は賞賛されるべきだろう。ただし、近鉄側から見れば、あまりにも残酷な結末だった。勝利のチャンスをつかみながら決勝点を奪えそうな場面でのパスをミス。そこで取られた反則から攻め込まれたのだから、悔やんでも悔やみきれないだろう。これで近鉄は来季もトップウエストでのプレーとなる。中谷監督は目を潤ませていた。「昨季のトップチャレンジで0-39で負けた日本IBMに29-29の勝負が出来た。成長した選手に拍手を送りたい。最後は守りに入ってしまったところがあったのかもしれません」。何度も絶句し、聞いていても胸が締め付けられる会見だった。辻本キャプテンは悔しさを吹っ切るかのように「点を取られた場面はミスばかり。このままトップリーグに上がっても、いいパフォーマンスは発揮できないでしょう。ふさわしいチームにならなければいけないと思いました」と潔く語った。

第2試合は、ホンダヒートが上田、木村の両WTBのトライで14-3をリード。大いにスタンドを沸かせた。しかし、リコーもWTB河野のトライで反撃すると、やや甘いホンダの防御網を縦横に揺さぶって加点し、後半11分には、CTB田中のトライで34-14とし、ほぼ勝敗を決した。

リコーの伊藤キャプテンは「きょうは、トップリーグの最終戦から1か月空いてモチベーションの持っていき方が難しかった。最初にスコアされたのは、自分たちのミスだったので、とにかくFWで前に出るようにした」と語り、残留を決めて安堵の表情だった。

この日、昇格できなかった近鉄、ホンダを見ていて、イージーミスが多いことが気になった。それも大切な場面でミスが起きる。このあたりにこだわりながらチーム作りをしないと、なかなか昇格するのは難しいと感じた。この結果、来季のトップウエストは、近鉄、ホンダに加え、TLから降格するワールドファイティングブルにより、順位争いがまったく読めない激戦リーグとなる。

◆トップリーグ入替戦結果
日本IBMビックブルー△29-29△近鉄ライナーズ(前半16-7)
リコーブラックラムズ ○43-24 ●ホンダヒート(前半29-14)

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February 11, 2007

日曜日の結果

日曜日は秩父宮ラグビー場にいた。12:00キックオフの九州電力対トヨタ自動車の試合は、JSPORTSで解説したのだが、前半、トヨタの攻撃力が爆発した。九州電力がラインアウトなどでもう少し抵抗できると思ったのだけど、トヨタが安定したセットプレーから思う存分スペースを使ってボールを動かし、トライを量産した。

肉離れで欠場したSO廣瀬に代わって先発したアイイのパスワークは素晴らしかった。九州電力のディフェンスラインがあまり前に出てこなかったこともあるのだけど、走り込みながらボールを受け、ディフェンスラインに接近したところから、素速いロングパスを何度も放った。そのパスのスピードでディフェンスラインがずれたシーンも多く、アタックセンスの非凡さを見せつけていた。アイイが前に出てパスをつなぐと、接近プレーが得意な難波、赤沼の両CTBも生きてくる。彼らが生きれば、久住、遠藤、正面のバックスリーのスピードも生かされる。トライが多くなるのは必然だった。この勢いで来週のサントリーにぶつかれば、面白い試合になる。SO廣瀬、LOケートも怪我から復帰予定でメンバー編成も注目される。

九州電力のほうは風上に立った後半は、しっかり地域をとってLOヒーニーが2トライをあげるなど抵抗したが、全体的にはトップリーグとの差を見せつけれた形である。ただし、昨季のコカ・コーラも日本選手権でNECに完敗しながら、着実に力を伸ばしてトップリーグ参加初年度で残留を決めている。この差を詰める作業をこれからシーズンインまで続けていくことになる。

第2試合は、関東学院の大健闘で盛り上がった。特に前半は、素速いテンポでボールを動かし、CTB櫻谷、FL清水のトライで14-0とリード。このあと、WTB中園の惜しいインターセプトのミスがあったから、あれがトライになっていたら21-0となり、さすがにヤマハ発動機も慌てたかもしれない。しかし、ヤマハは慌てなかった。前半のうちに12-14と差を詰めると、風上に立った後半は、冨岡、永本の両WTBの力強いランニングなどで防御を崩して次第に得点差を広げた。それでも関東学院は、長身のLO西、北川でラインアウトのボールを確保し、スクラムでも互角以上に戦い、低いタックルでトップリーガーの膝をつかせた。その闘志は賞賛に値する。学生王者として立派な戦いだったと思う。

「力尽きました。残念です。もう少し、スピードで相手のスタミナを奪えると思っていたのですが…。それでも、来季に向けていいスタートが切れたと思います」。関東学院の春口監督は、トップリーグに果敢に挑戦した学生達の活躍を称えつつ、すでに来季を見据えていた。一方のヤマハ発動機の大田尾ゲームキャプテンは、「ルースボールへの働きかけや、ブレイクダウン(ボール争奪戦)のしつこさなど、見習うべきところが多かった」と学生を称えたが、「ラインアウトでプレッシャーをかけられると嫌でしたけど、そこは確保できたので…。攻めれば点は獲れるという確信があった」と焦りはなかったと語った。次週は、東芝ブレイブルーパスへの挑戦である。

◆日本選手権2回戦結果
九州電力キューデンヴォルテクス●14-64○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半0-54)
ヤマハ発動機ジュビロ○53-14● 関東学院大学(前半12-14)

◆12日の試合予定
トップリーグ2006-2007入替戦が秩父宮ラグビー場で行われます。
日本IBMビックブルーvs近鉄ライナーズ(12:00K.O)
リコーブラックラムズvsホンダヒート(14:00K.O)

追記◎クボタスピアーズのトウタイ・ケフは、もちろん素晴らしい選手ですが、元オーストラリア代表なので、2か国にまたがって代表になれない国際ルールで日本代表にはなれません。

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February 04, 2007

マイクロソフトカップ決勝戦

Retsu

日曜日の秩父宮ラグビー場には、超満員の23,067人の大観衆が詰めかけた。スポーツ観戦の愛好者は名勝負の匂いに敏感に反応する。試合前から観客のみなさんによって好ゲームの雰囲気は作られていた。

前半は風上に立った東芝がSO廣瀬のロングタッチキックなどで陣地を進める。しかし、サントリーは長身のFL篠塚をラインアウトの前方に立たせて徹底的にプレッシャーをかけた。前半、東芝のラインアウト獲得率は50%ほど。陣地的に押し込みながら、起点で崩され東芝は攻めあぐんだ。そして前半24分、少ないチャンスをものにしようとSO廣瀬が放ったロングパスに「人数で余られていたのでパスを通させたくなかった」と、サントリーWTB栗原が反応してインターセプト。約80mを駆け抜ける先制トライをあげる。31分には東芝が冨岡、廣瀬の好走でチャンスを作り、CTBマクラウドが抜け出して同点としたが、風下で7-7の同点はサントリーのリードに等しかった。トップリーグ13試合にフル出場したNO8佐々木の負傷退場は痛恨だったが、ラインアウトでの優位性は後半も生きると思われた。

しかし後半、東芝はラインアウトを少人数にするなど対応し試合は一進一退の攻防に。CTBニコラスのPGで10-7のサントリーリードで迎えた18分、東芝LO侍バツベイがハイタックルでシンビン(10分間の一時退場)となり、サントリーに得点機が訪れる。東芝は、ゴール前5mでのサントリースクラムを1人少ない7人で組まなければいけなくなった。FWリーダーの中居は膝を痛めて宮下と交替。絶体絶命のピンチである。しかし、東芝は7人の結束力でこれを耐える。NO8ホルテンがLOの位置に入り、NO8がいない状況だったが、FL渡邉が機転を利かしてFL宮下と左右の位置を入れ替わり、左PR高橋の支えに回るなど工夫を凝らしてのスクラムだった。一方、サントリーのHO青木は「一列だけで組んでいるような感じで、8人がまとまれなかった」とこの場面を振り返った。

耐えた東芝は猛反撃に出るが、サントリーもFB有賀、CTBニコラスらの好タックルで東芝のミスを誘い、後半37分、ニコラスがPGを決めて13-7とリードを広げた。残り時間は、ロスタイムも入れて6分ほどだった。東芝はあきらめずボールをキープして攻める。大観衆が固唾を呑んで見守る白熱の攻防だった。サントリーもよく耐えてターンオーバーに成功。タッチに蹴り出して守りきったかに思われたが、この時点で時計は43分台。直前に「ロスタイムは4分」と発表されており、まだ数十秒が残されていた。

このラインアウトからの攻撃でサントリーの反則が続き、試合はそのまま継続。46分、東芝がゴール前のPKからドライビングモールで押し込む。歓声と悲鳴が交錯していた。あと1m。侍バツベイがボールを持ち出す。2人のタックルを受けながら、インゴールへ手が伸びる。しっかりとしたグラウンディングは、ポストのわずか左横だった。これで、12-13。最後は、WTB吉田が比較的簡単な位置からゴールを決めて、14-13と逆転。劇的幕切れでのトップリーグ三連覇達成だった。

「サントリーはいい集団になっていると思います。最後は『トライがとれなくてもいいから、5年間やってきたドライビングモールで行こう』。そう言ったら、大野や笠井が『(信頼してくれて)ありがとう』と言って、やってくれた」(冨岡鉄平キャプテン)。仲間を信じ、自分たちの強みを押し出した決勝トライだったわけだ。

サントリーの清宮監督は「優勝にはまだ足りないものがある」と語った。落胆する選手の姿に万感の思いはあっても試合運びには納得できないものが多かったようだ。1人少ない相手スクラムを押し込むことを優先し、数的優位を生かさなかったこと。風上に立った後半にキックで陣地を進められなかったこと。振り返れば、勝機はいくつもあった。「そういうことも含めて、まだ勝つチームじゃないということでしょう」。

両チームともに大事な場面でミスもあったし、無用な反則もあった。そして、それにつけ込めないシーンも多かった。優勝を賭けた大一番だからこその緊迫感が要因かもしれない。ただし、今季の完成形を目指す機会はまだ残されている。残り試合で、さらに両者が成長して質の高いゲームを見せてくれることを期待したい。

と、一気に書いてしまった。ふ~っ。けど、僕もJSPORTSで解説しつつ、かなり興奮した。もし、きょう初めてラグビーを見た人がいたら、このスポーツの激しさが目に焼きついたかもしれない。東芝の選手達の精神的な強さは印象に残った。しかし、両者の実力差は紙一重だ。サントリーの青木選手が言っていた。「1月の時は、個人的に完敗した感じだったのですが、今回は戦えた。次はもっとやれそうな気がします」。どの選手からも前向きな発言が多く、再戦が楽しみではある。でも他のチームにも頑張ってほしいしなぁ。とにかく、今季の残り試合をじっくり見せてもらいたいと思う。

◆トップリーグ2006-2007
プレーオフトーナメント
マイクソフトカップ決勝戦結果
<東京・秩父宮ラグビー場>
東芝ブレイブルーパス○14-13●サントリーサンゴリアス(前半7-7)

試合後、日本選手権の組み合わせが発表になった。東芝とサントリーの再戦がなるのか。他のチームが意地を見せるか。2006年度国内シーズンの掉尾を飾る日本選手権は、あと5試合。

◆日本選手権組合せ
◇2月11日(日)秩父宮ラグビー場
12:00KO トヨタ自動車ヴェルブリッツ 対 九州電力キューデンヴォルテクス
14:00KO ヤマハ発動機ジュビロ 対 関東学院大学

◇2月18日(日)
14:00KO サントリーサンゴリアス 対 (トヨタ対九電の勝者)=花園ラグビー場
14:00KO 東芝ブレイブルーパス 対 (ヤマハ対関東学大の勝者)=秩父宮ラグビー場

◇2月25日(日)秩父宮ラグビー場 決勝戦 14:00KO 

追記◎開幕したシックスネイションズのイングランド対スコットランド戦で、イングランド代表SOジョニー・ウィルキンソンが2003年W杯以来の復帰を果たしました。ラグビー史に残る名SOが「キング」と呼ばれてきた理由がよく分かるプレーを連発します。JSPORTSでリピート放送あり。ウィルコのファンは必見。現役でSOをしている選手にもぜひ見てほしい試合です。

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February 03, 2007

日本選手権1回戦結果

土曜日の秩父宮ラグビー場は天気にも恵まれて1万人を超える観客が詰めかけた。僕は一試合目の直前に会場入りしたのだけど、チケット売り場が長蛇の列で驚いた。早大はLO後藤、FL豊田らの主力を怪我で欠く編成のうえ、東条キャプテンも早い時間に負傷退場するなど苦しい戦いになったが、WTB菅野、FB五郎丸らが好プレーを見せていた。試合終了間際にも好走からトライした菅野は、大学選手権決勝戦でも安定したプレーをしていて、毎試合自分にできることをしっかりやっている印象が強い。五郎丸も課題だったタックルで低く入るシーンが何度かあった。このチームはこれで最後になるが、4年生はトップリーグ入りする選手も多い。健闘を祈りたい。

九電も主力に数名怪我があったし、試合開始早々に要のCTBグレイが負傷退場して得意の展開ができなかったが、ディフェンスで粘り、FBミラーの個人技もあって、なんとか勝利。もう少しFWで前に出たかったところだろう。次の相手は、マイクロソフトカップ決勝の結果次第だが、しっかり対策を立てての好勝負を期待したい。公式戦でトップリーグの力を実感することが来季にも役立つはずだから。

僕は、スーパー14の生放送の解説があったため、ここで秩父宮ラグビー場を離れ、JSPORTSのスタジオに向かった。関東学大とタマリバの試合は控え室のテレビで見た。タマリバの選手の地面に転がったボールへの仕掛け、早いなぁ。関東学大のFL竹山浩史、タマリバのSO竹山将史の兄弟対決も話題になっていたが両選手とも素晴らしい動きだった。最後は点差が広がったが、見どころの多い試合だったと思う。忙しい仕事の合間を縫っての全体練習は週2日。十分な時間がとれないはずなのに、タマリバの選手は、一つ一つのプレーに対する意識が高い。多くのチームが手本とすべきと思った。

◎日本選手権1回戦結果(3日)
九州電力 ○36-33● 早稲田大学(前半22-12)
関東学院大学 ○47-17● タマリバクラブ(前半14-10)

スーパー14は、チーフス対ブランビーズ、レッズ対ハリケーンズの2試合を解説。まだ録画を見ていない方もいると思うので詳細は控えたいが、ブランビーズのボール回しはさすが。SHグレーガンの衰えを知らないボールさばき、タックルに感心した。レッズ注目のSOバーンズも好プレーを見せる。ハリケーンズでは、ウマンガも途中で出てくる。

実は、いまJSPORTSの控え室で書いてます。これからシックスネイションズの開幕戦。明日はマイクロソフトカップ決勝戦、月曜日は日本代表スコッドの発表とたくさん書くことがあるので、スーパー14やシックスネイションズのことは、また改めて書きますね。

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January 28, 2007

MS杯準決勝と土曜の結果

日曜日は花園ラグビー場だった。東京に戻る途中で書いてます。先に土曜日の結果を。トップチャレンジシリーズは、三菱重工相模原が近鉄ライナーズにインジュリータイムの逆転勝ち。トップチャレンジ1で2位となり、1位の九州電力に次いでトップリーグ初昇格を決めた。トップチャレンジ2では、ホンダヒートが東京ガスを降して1位通過を決め、入替戦進出を果たしている。

◇トップチャレンジシリーズ第3節結果(27日)
ホンダヒート ○54-34 ●東京ガス(前半40-10)
近鉄ライナーズ ●31-32○ 三菱重工相模原(前半21-10)

三菱重工相模原は、前半10-21とリードを許しながら、あきらめずに食らいつき、WTB三須の劇的トライでの勝利だった。近鉄は試合終了間際のPGを狙い、外れたボールをカウンターアタックに結びつけられて、最終的に逆転トライに結びつけられるという惜敗である。これで2月12日の入替戦の組み合わせも決まったわけだが、こちらも興味深いカードになった。

2月12日(祝・月)トップリーグ入替戦(秩父宮ラグビー場)
12:00K.O 日本IBMビッグブルー対近鉄ライナーズ
14:00K.O リコーブラックラムズ対ホンダヒート

さて日曜日、マイクロソフトカップ準決勝は、2試合とも大接戦。僕はJSPORTSで、サントリーサンゴリアス対ヤマハ発動機ジュビロの解説だったのだが、20-40と突き放されてからのヤマハの猛反撃には驚かされた。立ち上がりは、サントリーが準備通りキックで陣地をとり、敵陣に入るとCTBニコラスの好ステップなどがチャンスを作って着実に得点。後半25分には、ハーフウェイライン付近のラインアウトからモールを押し込み、WTB小野澤が個人技で抜け出して独走。40-20とする。

サントリーが勝利を確実にしたかに見えたが、簡単にトライできたところが落とし穴だった。安全圏に見えるリードで、サントリーの動きが緩む。29分、ヤマハはゴールライン直前のラインアウトからモールを押し込んでトライ。ここからのサントリーは、ヤマハの各選手の思いきりのいいランニングにタックルミスを繰り返す。32分、WTB永本のトライに続いては、キックオフのリターンでSO大田尾が抜け出し、途中出場のレーニーがトライ。わずか5分で3トライをたたみかけての1点差。残り時間からして、逆転の可能性は高まった。しかし、サントリーも懸命のタックルでこれをしのぎ、トップリーグ第2節に続く逆転負けは免れた。

勝負にはこだわりつつ、互いに仕掛け合っていたし、中立の立場で見ている身にとっては非常に面白い試合だった。ヤマハも「グラウンドの横幅をいっぱいに使ってボールを動かしたい」(堀川監督)というプレーがある程度出来ていたし、日本選手権に向けて手応えのつかめる試合だったように思えた。勢いに乗ったところでスーパーサブのレーニーが足を痛めて退場になったのも運がなかった。

「きょうは、まったく違うチーム(サントリー)が、70分と10分を戦った印象です」と安堵の表情で語るサントリー清宮監督。「セットプレーでプレッシャーをかけられなかったのは悔しいですが、70分まではサントリーのやりたいラグビーができました。あとは良かった時間をできるだけ長くできるような練習をしたい」

秩父宮ラグビー場で行われた東芝ブレイブルーパス対トヨタ自動車ヴェルブリッツについては、まだ録画を見ていないのだが、記録の得点経過を見る限り、花園の試合とほぼ同じような展開になっている。前半のスコアも似通っているし、東芝、サントリーとも、後半1分に相手を突き放すトライをあげている。東芝も14点差のリードをしてから、トヨタに2トライを奪われた。「東芝も接戦したということは、決勝戦は、両者とも同じような気持ちで戦えるということでしょう」(清宮監督)。ともに勝って反省できる内容だったのは、かえって決勝戦(2月4日)の質を高めるような気がする。

試合結果(28日)
◇マイクロソフトカップ準決勝
東芝ブレイブルーパス○38-33●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半21-13)
サントリーサンゴリアス○40-39●ヤマハ発動機ジュビロ(前半22-13)

追記◎土曜日の夜は、6回目の愛好日記トークライブだったのですが、そのことは明日にでも書きますね。

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January 21, 2007

九州電力TL昇格決定

日曜日、博多で行われたトップチャレンジ第2節は、九州電力が近鉄ライナーズから5トライを奪って41-21と勝利。「トップチャレンジ1」の1位を決め、来季からのトップリーグ昇格とともに、日本選手権への出場を決めた。九州電力は、2月3日の日本選手権1回戦で、大学選手権準優勝の早稲田大学と対戦する。九州電力は、神田監督はじめ、LO吉上、FL松本ら、早大OBが多く興味深い。他にも、明大のSO齊藤、WTB黒木、関東学大のCTB吉岡、同大NO8川嵜など、大学ラグビーで活躍した選手も名を連ね、CTBには、元オーストラリア代表のCTBグレイがいる。秩父宮ラグビー場でどんな戦いを見せてくれるのか。楽しみに待ちたい。

敗れた近鉄ライナーズは、1月27日(土)、花園ラグビー場にて、三菱重工相模原とトップリーグ自動昇格か、入替戦出場かをかけて戦う。また、トップリーグ11位との入替戦進出を争う「トップチャレンジ2」では、ホンダヒートがマツダに快勝。同じく27日の花園ラグビー場で、すでにマツダに勝利している東京ガスとの決戦となった。

日曜日、僕は秩父宮ラグビー場だった。大学オールスターゲームの取材である。年末年始と、各トーナメントの優勝争いや、トップリーグのぎりぎりの戦いを見てきたこともあって、気楽に見せてもらった。東西対抗は、急造チームなのでどうしても個人で防御を崩す形になる。そういう面では、突破力、決定力とも優れた選手が東軍に多く、PR畠山(早大)、LOカウヘンガ(大東大)、SH矢富(早大)らが、やすやすと防御を崩していた。WTB山田(慶大)の決定力もさすがだった。ただ、アタックだけではなく、青貫(慶大)、竹山(関東学大)らは激しいタックルを見せていたし、ここは両者の差だった気がする。西軍も、後半には、後藤、小西、長江という京産大フロントローで、相手ボールスクラムを押し込むなど、特徴は出したが、結局は1トライしか奪えなかった。

東軍・青貫キャプテンは次のように語った。「勝因は一人一人が思いきってプレーできたところです。メンバーはスター選手ばかりだったのでアタックは凄い。僕はタックルしかないと思っていました」

最優秀選手は攻守によく働いた東軍FL竹山(関東学大)、敢闘賞は再三ゲインラインを突破した西軍SH金(大体大)が受賞した。

終了後、東軍のWTB山田選手が多くの報道陣に囲まれていた。その横を「山田君は人気があるなぁ」と金選手が本当に感心しながら通り過ぎていったのは、ほほえましい光景だった。

試合結果(1月21日分)
◇トップチャレンジ第2節
マツダ●10-74○ホンダヒート(前半10-41)
九州電力○41-21●近鉄ライナーズ(前半14-8)

◇第61回東西学生対抗試合『全国大学オールスターゲーム』
東軍 ○72-5 ●西軍(前半45-5)

追記◎以前、コメントで「プロ選手の定義」について質問がありました。一般的には、ラグビーのプレーの対価として報酬を得ている選手を「プロ選手」と呼んでいます。ただし、イングランドやフランスなどのトップクラブは個々の選手がクラブと契約を結ぶプロ選手ですが、日本協会の規定では、企業チームの選手は会社と雇用契約を結ばなければなりません。トップリーグはどの選手も、なんらかの形で会社と雇用契約を結んでいます。その内容として、仕事とラグビーを両立させる選手と、ラグビーだけに専念する選手に分かれる。というわけで、我々報道側としては、後者のラグビーに専念している選手のことを便宜上「プロ選手」と呼んでいます。

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January 15, 2007

TL最終節結果

日曜日は秩父宮ラグビー場だった。トップリーグ最終節の戦いの中で、東芝対三洋電機戦をJSPORTSで解説した。試合前、秩父宮ラグビー場入口近くで、三洋のオライリー選手と会った。この日は怪我で欠場。「僕、東芝好き。がんがんやりたかった。病院では2か月かかると言われているけど、1か月で治す」と言っていた。さて、試合のほうは、三洋が勝利すればトップ4の可能性もあっただけに白熱した。

東芝にトライされても、インゴールで「まだまだ!」と声が聞こえたし、SOトニー・ブラウンのPG、モールを押し込んでのFL赤井のトライなどで追撃。後半10分、CTB霜村のインターセプトからのトライで30-33として食い下がった。このあと、大きく崩れてしまったけど、三洋の頑張りには感動させられた。特に、トニー・ブラウンには、しびれた。巨漢・侍バツベイに真っ向タックルし、何度か吹っ飛ばされていたけど、それでもジャッカルでボールを奪い取ることもあったし、難しいPGを次々に決めた。NZでも人気のある選手なのだが、それがよく理解できた気がする。

しかし、東芝は強かった。薫田監督も「やっと納得できるゲームができた」と語り、選手の判断によってボールを動かし、適度な深さのサポートから次々にボールがつながったトライを評価しているようだった。初めて見た人も楽しめる試合だったのではないかと思う。試合前日、冨岡キャプテンに話を聞く機会があったのだが、「明日は、タイトルではないけど、リーグ1位通過というタイトルをとるつもりで、しっかりした試合をしますよ」と話していた。その言葉通りの内容だった。「関東学院の試合を見て、テンションが上がりました。頑張らなきゃ」とも言っていたのだが、関東学院のSO藤井、CTB高山の両選手は東芝入りする予定で、二人のプレーに刺激を受けたようだった。

東芝は1位通過。2位はサントリー。ヤマハ発動機は神戸製鋼を破って3位。4位には、NECの気迫のこもった防御と猛攻に苦しみつつ、トヨタ自動車が滑り込んだ。NECの鉄壁の防御にはプライドを感じた。それをはねのけたトヨタ自動車も立派だった。

残留争いは、コカ・コーラがクボタに快勝して入替戦を回避。11位のリコーと12位の日本IBMが入替戦に、セコムとワールドは自動降格となった。これでトップリーグは一区切り。得点王は、サントリーのライアン・ニコラス選手(159点)、トライ王は、三洋電機の北川智規選手(19トライ)。同じく日曜日に行われていた「トップチャレンジ1」では、九州電力が三菱相模原を、49-12で破り、トップリーグ自動昇格に向け、一歩前進した。

トップリーグ5位~10位のチームはシーズンを終えることになる。すぐに各チームとも来季への準備に入ると思いますが、ひとまずはお疲れさまでした。

上位4チームのプレーオフは、1月28日に行われる。組み合わせは以下の通り。
・東芝ブレイブルーパス 対 トヨタ自動車ヴェルブリッツ
・サントリーサンゴリアス 対 ヤマハ発動機ジュビロ

◆トップリーグ最終節結果(14日)
NECグリーンロケッツ●15-19○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半0-8)
東芝ブレイブルーパス○66-30●三洋電機ワイルドナイツ(前半26-20)
セコムラガッツ●24-27○日本IBMビッグブルー(前半7-10)
クボタスピアーズ●34-54○コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半22-19)
ワールドファイティングブル●26-35○リコーブラックラムズ(前半12-12)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●26-37○ヤマハ発動機ジュビロ(前半12-12)

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January 13, 2007

大学決勝結果

前日、関東学大の春口監督は言っていた。「早稲田有利でしょう。でも当たって砕けろという気持ちじゃない。自分たちの力を強い早稲田に思い切ってぶつけてみる」。その言葉通り、関東学大は、ブレイクダウン(ボール争奪局面)で猛プレッシャーをかけ、両LO北川、西のツインタワーを生かしてラインアウトを制圧。終始、早大にプレッシャーをかけ続けた。最終スコアは、33-26と接近したが、ほとんどの時間、ゲームを支配する快勝だった。早大の3連覇を阻止しての3大会ぶり6度目の優勝である。心から拍手を贈りたい。

前半、キックオフ直後からしばらくの猛攻、そして、吉田キャプテンからの3連続トライ。一人一人が着実に前進してボールをつなぐ力強さと集中力。ほんとうにのびのびと力を出し切っていた。秋のリーグ戦からの成長には驚かされたし、早大をここまで圧倒するとは想像できなかった。10年連続の決勝進出を果たした春口監督の勝負魂を見せつけられた思いである。攻守に意思統一され、選手の動きにまったく迷いがなかった。

早大は、持てる力を発揮できず終い。東条、後藤というリーダーが次々に倒れ、交代出場のFL松田も負傷退場という不運もあったが、それも、接点のところで常に関東学大に押し込まれていたからだった気がする。ラインアウトの劣勢を最後まで修正できなかったのも敗因だろう。最後にCTB今村が意地のトライを返したが、今村がいい形でボールをもらうシーンがほとんどなかったことが、早大の劣勢を表していた。「すべての面で関東学院が上でした」。バイスキャプテンとして会見に出たWTB首藤も完敗を認めた。

試合後、グラウンド上では関東学大のCTB高山と、早大のSO曽我部が抱き合って互いの健闘を称えていた。2人は啓光学園時代の同期、ともに大学では怪我に泣かされたことも共通している。「いい試合やったな」、「ほんま強いな」、「まだ日本選手権もあるし、一緒にやっていこうな」。そんな言葉を交わしたそうである。そう、両チームのシーズンはまだ終わっていない。

◆13日の試合結果
・トップリーグ第13節
サントリーサンゴリアス○69-5 ●福岡サニックスブルース(前半45-0)
・大学選手権決勝
早稲田大学●26-33 ○関東学院大学(前半12-21)
・第30回高校東西対抗試合
東軍○45-24●西軍(前半17-19)

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January 08, 2007

TL12節の結果

8日は、秩父宮ラグビー場にいた。トップリーグ第12節を取材するためだ。第1試合は、トップリーグ残留に燃える日本IBMが力を振り絞っていた。SO坂元が再三クボタ防御を切り裂いて突進する。前半を終えて、12-0とリード。しかし、後半はクボタが巻き返し、終了間際にはFBマクイナリが、SO伊藤のパントをインゴールで押さえ、伊藤がコンバージョンを決めて引き分けた。IBMはなんとか4トライをあげて、勝ち点「3」を獲得。計12点として、自動降格脱出を最終戦にかけることになった。

トップ4の座を巡る第2試合はさらに凄まじかった。神戸製鋼がCTB大畑のトライで先制すれば、NECもブレイクダウンの力強さで対抗し、拮抗した展開に。前半終了間際のNECのモールを耐えた神戸製鋼の粘りは見事だった。後半も一進一退の攻防が続いたが、NECがラインアウトからのドライビングモールやFLマーシュらのボールへのからみで次第に優位に立ち、後半28分、32分にトライをたたみかけ、逃げ切った。それでも、最後の神戸製鋼の攻撃は見応えがあった。ふらふらになりながら勝利を目指す姿には胸を打たれた人が多かったはず。敗れはしたが、4トライ以上と、7点差以内の負けに与えられるボーナス点をゲットし、最終節に望みをつないだ。

試合後の記者会見は対照的だった。負けた神戸製鋼の増保監督が、「残念な結果だが、あきらめずに次も頑張る」と力強く語ったのに対して、勝者のNECの会見は沈みがち。ゲームキャプテンのCTB向山は「ゲーム前はトップ4に残る可能性があったので、やれることはやろうと言って試合に臨みました。目標通り、5ポイントはとれましたが、あと1試合でシーズンを終えることになり、複雑な心境です」と、視線を落とした。トヨタ自動車と三洋電機が勝利したため、残り1試合に勝ち点「5」を獲得したとしても、トップ4入りができなくなったのである。

他会場の結果は以下の通り。ワールドの自動降格が確定してしまった。10位コカ・コーラ、11位リコー、12位セコム、13位日本IBMが最終節に生き残りをかける。トップ4争いは、3位と4位の座を巡り、三洋電機、トヨタ自動車、ヤマハ発動機、神戸製鋼がしのぎをけずる。

◆トップリーグ第12節結果(1月8日)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○46-10●ワールド ファイティングブル(前半27-10)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●14-29○セコムラガッツ(前半7-22)
リコーブラックラズム●27-34○三洋電機ワイルドナイツ(前半24-20)
日本IBMビッグブルー△27-27△クボタスピアーズ(前半12-0)
NECグリーンロケッツ○27-24●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半8-12)

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January 07, 2007

高校大会・決勝結果

朝、京都の実家で目覚めると雪が降っていた。けっこう強く。これは決勝戦にどう影響するかな? と考えつつ東花園駅に着いたら雪はなかった。そればかりか、決勝戦前には晴れ間ものぞいた。ただし、風は強かった。試合内容も風の影響を大きく受けるものになった。

会場入り寸前に東海大仰星の土井監督に会った。立ち話で仰星の理詰めの攻撃について説明を受けつつ、強さの理由が分かった気がした。リラックスされているのが印象的だった。

前半、試合を支配したのは東福岡だった。風上に立ち、接点で激しく押し込み、先手先手と攻撃を仕掛ける。仰星は何度もゴールラインを背負い、我慢の連続。両者は、春の選抜大会から3回対戦し、すべて仰星が勝っている。東福岡のあの圧倒的な攻撃力を、仰星の防御力が封じ込んでしまうからだった。しかし、この日の押し込まれ方は過去3試合とは違った。仰星CTB谷野は「東福岡の接点はこれまでと比べものにならないくらい強くなっていた」と語り、そのレベルアップに驚いていた。ギリギリの攻防の末、前半を終えて0-0。仰星がなんとかしのいだという形だった。

実はトスに勝って風下を選択したのは仰星だった。前半を耐え、後半に勝負をかけたのである。攻撃は不発だったが、相手を零封できたことが勝利につながる。後半、風下で陣地を進めるのに苦労する東福岡に対し、仰星は自信のあるモール、スクラムでプレッシャーをかけ、谷野のインターセプトを含めて3トライ。終わってみれば、19-5の快勝だった。

試合後、仰星の選手達に話を聞いたが、モールでは確実にトライがとれると思っていたようだ。ここまでの勝ち上がり方を見て、東福岡有利に下馬評が傾いていたのは、仰星の選手には幸いしたのかもしれない。自信をもちつつ、緊張感を持って戦えたはずだからだ。FW前5人の防御力も素晴らしかった。春から圧倒的な強さを見せつけ、公式戦負け知らずでの完全優勝である。どんなシチュエーションでも慌てない選手達のプレーには感心させられっぱなしだった。

一方の東福岡も自分達の力をある程度出せたように思う。最後も、連続的にボールを動かすいいトライだった。僕はJSPORTSで解説していたので、試合後の両監督のコメントが聞けなかったのだが、東福岡の谷崎監督は「仰星がいたからこそ、ここまで強くなれた。追い越せなかったけど、迫れたかな」とさわやかな表情だったという。悔しいのは当然だが、今季4戦目でもっとも肉薄できたことに、一定の満足感はあったのかもしれない。

準決勝まで4試合連続50得点以上という記録は、今後そう簡単には破られないだろう。NO8有田キャプテンという超高校級の逸材を軸に、個々の選手がのびのびとグラウンドを駆け回る。ボールを持って走るのが楽しくて仕方がないという感じの選手達を見ているのは気持ちが良かった。しかも、今回の東福岡は光安、布巻の両FLを筆頭に素晴らしいディフェンスを見せてくれた。いいチームだった。

表彰式後、互いに花道をつくって健闘を称え合う姿に、さわやかな感動をもらった。きょうは、他にもいろいろと試合があったので、結果だけ記します。

◆7日の試合結果
◇全国高校大会・決勝
東海大仰星○19-5●東福岡(前半0-0)

◇トップリーグ第12節
福岡サニックスブルース●24-30○ヤマハ発動機ジュビロ(前半17-3)

◇全国高等専門学校大会・準決勝
富山商船高専●0-40○宮城工業高専(前半0-15)
神戸市立工業高専○33-10●函館工業高専(前半7-5)

◇全国クラブ大会1回戦
タマリバクラブ○27-24●名古屋クラブ(前半15-10)
不滅のウルトラマンクラブ●14-48○六甲クラブSEAHAWKS(前半7-27)
帆柱クラブ●14-19○高麗クラブ(前半7-12)
京都Freeksクラブ●10-50○北海道バーバリアンズクラブ(前半5-19)

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January 05, 2007

高校大会・準決勝結果

きょうは全国高校大会の準決勝が行われた。僕は午後1時半からの東福岡対大阪工大高の試合を解説したのだが、毎度のことながら東福岡の攻撃力の高さに驚かされた。タックルで倒して、そのボールを一気に乗り越えてターンオーバーすると、SO渕本、CTB守田らが自在にパスをつなぎ、WTB山下、FB竹下らが楽しげに走り抜けていく。光安、布巻という両FLの出足の良さも光っていた。いや~、強い。NO8有田の力強さ、冷静なプレーぶりは、高校大会史上でも屈指だろう。ターンオーバーからの攻撃が整備されているので、ディフェンスを整える時間がないのだ。

「イージーミスが多すぎた」と、大阪工大高の杉本キャプテンは言っていたが、それはディフェンス面も含めてのことだろう。一つのタックルミスもなく戦っても勝てるかどうかという力関係だった気がする。FB中濱の個人技は素晴らしく、前半の2本目のトライは、ステップを踏みながら一人で50m以上を走りきったもので、実況の谷口さん得意の「スーパーです!」も飛び出した。

第2試合の東海大仰星と桐蔭学園は、桐蔭が健闘した。後半17分まで、8-14で追いすがり、スタンドを大いに沸かせていた。しかし、仰星SO山中の変幻自在のパスが連続したFB宮田のトライからは一方的な展開。張りつめた糸が切れてしまった感じになった。

地力に差があるとこうなってしまうのかもしれないけど、今大会は、仰星と東福岡の実力が図抜けているという前評判通りの勝ち上がりだった。勝ったチームは立派なのだが、あまりに順当だとなんだか物足りないという贅沢な感想も出てしまうなぁ。これで、決勝戦(1月7日 14:05キックオフ)は春の選抜大会と同じ顔合わせになった。春は仰星が勝っているが、東福岡もディフェンス面が向上しており、互角の好勝負になりそうだ。仰星がファーストタックルで東福岡の選手達を倒せるかどうかがカギか。

◆全国高校大会・準決勝結果
大阪工大高●10-53○東福岡
桐蔭学園●13-40○東海大仰星

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January 03, 2007

高校ベスト4出揃う

Backstand

全国高校大会は、1月3日、準々決勝4試合が行われた。花園ラグビー場は写真の通り、バックスタンドも満員に。今季、僕が花園で見た試合では最高の入りだった。きょうは、僕の姪が見に来ていたのだが、高校生の入場料は、300円。「4試合で300円は安いなぁ」と言っていた。こんなチケット。

Ticket

第1試合では、桐蔭学園が正智深谷を、29-15でくだした。互いに得意のモールでトライを奪うなど拮抗した試合になったが、正智はちょっと攻撃にスピードがなかったように見えた。第2試合は、仙台育英と大阪工大高が真っ向勝負。仙台育英はモールを軸に自陣からでも積極的にボールを確保して攻め続けたが、完全には崩しきれず、後半は大阪工大高のCTB白木、FB中濱らに走られて突き放された(31-12)。

「ディフェンスをいろいろ考えて、前半ははまったんですけどねぇ…」。丹野監督は、後半にBKラインの深さを修正するなど対応してきた大阪工大高を賞賛するとともに、悔しさをにじませた。「でもね、花園は選手が成長しますよ」とも。僕はこの試合をJSPORTSで解説させてもらったのだが、最後まで試合を捨てずに頑張る仙台育英に心を動かされた。最後にトライされたあとのコンバージョンでプレッシャーをかける選手たちの顔も、なんだか胸が熱くなったなぁ。

第3試合は、東海大仰星が33-12で長崎北を破ったが、点差以上に仰星の強さが際だっていた気がする。それでも緑川キャプテンが、「後半は動きがバラバラだった」というのだから、目指すところも高い。長崎北も最後に2トライして意地は見せた。試合後、礼儀正しく観衆に挨拶していたのも印象に残った。

第4試合は、東福岡が同じ九州勢の大分舞鶴を圧倒。NO8有田、SO渕本、WTB森山ら、しなやかなランナーが存分に走り回っていた。ミスも少なく、非常にバランスのとれたチームだし、ディフェンスのプレッシャーも素速い。最終スコアは、62-0である。優勝候補の実力を見せつけていた。

4試合終了後は、準決勝の組み合わせ抽選会。各キャプテンによる抽選の末、1月5日の組み合わせは次のように決まった。両横綱とも言うべき、東海大仰星と東福岡は分かれて戦うことになった。波乱は起きるのだろうか?

◆1月5日 準決勝組み合わせ
第1試合=大阪工大高 対 東福岡(13:30~)
第2試合=桐蔭学園 対 東海大仰星(14:50~)

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January 02, 2007

大学選手権・準決勝結果

きょうはJSPORTSで大学選手権準決勝の早大対京産大の解説をした。

というわけで、僕の母校である大体大の試合は、記者席でじっくり見せてもらった。17年ぶりのベスト4進出とあって、選手達の動きは硬かったが、ディフェンス面はある程度は力を出せた気がする。しかし、全体的には関東学院のボール争奪戦の激しさ、上手さに圧倒された。最終スコアは、34-3。今書いているのは、完全にOBとしての見方になっているのだが、スクラム、ラインアウトがあれだけ劣勢では勝てない。関西リーグではブレイクダウンでファイトしてくるチームが少ないこともあって戸惑っていたようだが、頂点を狙うには足りないものが多いと感じた。タッチキックのミスが直接的に失点につながったシーンもあり、一つ一つのプレーの重みを痛感する試合だったのではないだろうか。そして、セットプレーへのこだわりは、もっともっとあっていいように思う。

関東学院はさすがに勝負強い。これで10年連続決勝進出である。勝ち続けることによって、ラグビーというゲームの勝ち方が身に付いている。関西勢には、いつも言われていることだけど、ベスト4に数年間続けて出てくるようにならないと、なかなか選手の経験値が蓄積されない。今季の関西リーグ全勝優勝、大学選手権ベスト4は立派な成績だが大体大の選手達にはさらに上を見てもらいたい。完敗ではあったけど、終了間際、CTB平瀬キャプテンが関東学大の俊足WTB中園に追いついたタックルはぐっときた。結局はトライになったが、あきらめない姿勢は後輩達に何かを残したと思う。

第2試合は、早大が京産大を55-12で破った。早大が多彩な攻撃を見せた試合だったが、開いた点差よりも、引き締まった試合だった気がする。特に前半は緊張感があった。京産大は、WTB徐(ソ)のロングキックで陣地を進め、FW周辺をしつように攻めるタイトな展開に持ち込んだ。機を見てBKに展開するタイミングも良かったし、何より、早大のワイドラインに対する防御は見事だった。一緒に解説していた藤島大さんも「このワイドな展開に面が崩れないディフェンスは、これまでのチームで一番では」と話すなど、コーチングの行き届いた動きに感心しきりだった。

京産大の強さは、スクラム、ラインアウトの安定なのだが、特にスクラムは早大を苦しめていた。PR長江は実は右足のふくらはぎの肉離れを押しての出場だった。後半、右PR山下を投入し、長江が左PRにまわってのスクラムでは、早大を押し込み、ボールを奪って見せた。FW・BKともに思い切りのいい突進も多く、ひたむきなプレーは、見ていて気持ちが良かった。

早大も一歩も引かずに京産大のチャレンジを跳ね返した。PR畠山のラグビーセンスには恐れ入る。そして、HO種本、NO8林など身体を張り続ける選手達。試合後、中竹監督が「京産大は15人のまとまりで勝ってきたチーム。そのチームに、まとまりで勝った。選手をほめてあげたい」と言っていた通りの快勝だった。ノーサイド直後、両チームが歩み寄って握手を交わしていたのも、自然だった。互いの健闘を称えあいたい内容だったということだろう。

これで決勝戦は6年連続で「早大対関東学大」というカードになった。勝つための工夫がいっぱい詰まった試合が見たいなぁ。

◎大学選手権準決勝結果
大阪体育大学●3-34○関東学院大学(前半3-15)
早稲田大学○55-12●京都産業大学(前半17-7)
決勝は1月13日(土)、国立競技場にて(14:00K.O)。

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January 01, 2007

高校ベスト8出揃う

あけまして、おめでとうございます。2007年も愛好日記を、ほぼ連日書いていきますので、よろしくお願いしますね。ラグビー愛好家のみなさん、そしてこれからラグビー愛好家になってくれるみなさんのご健康とご多幸をお祈りいたします! 

1月1日の早朝、京都の実家で目覚め、初日の出を望むテレビ映像にでくわした。何か祈らねば、と思ったときに、「ワールドカップ2勝!」と言葉が出た。我ながら感心である。

1月1日の花園ラグビー場は暖かかった。きょうは3回戦の8試合が行われた。僕は第1グラウンドの第1試合、京都成章対仙台育英戦を解説。互いにディテンスのいい引き締まった好ゲームだった。前半終了間際の京都成章のトライは見事だった。SH大島からの並行パスをSO伊藤が外側に伸びながらボールをもらって突破する接近プレー。いいもの見せてもらった。しかし、仙台育英もゴール前でしっかりしたモールを形成し、競り勝った。

Aシード3校は堂々たる戦いぶり。優勝候補の東海大仰星は、高鍋を63-7、東福岡は名護を61-0で退け、桐蔭学園は東京の素速い防御に苦しみつつ、勝負どころで確実にスコアして43-26の勝利。LO岩井のランニング・スピードは光っていた。すべての試合が終了後、勝ち残った8チームのキャプテンが組み合わせ抽選会に臨み、以下のように準々決勝(1月3日 10:30~)のカードが決まった。

第1試合=桐蔭学園対正智深谷
第2試合=仙台育英対大阪工大高
第3試合=東海大仰星対長崎北
第4試合=東福岡対大分舞鶴

第4試合は九州対決。仙台育英の丹野監督は「大阪工大高とやりたい」と花園で伝統校と戦うことを楽しみにしていたので望み通りかな? いずれも好ゲームになりそうだが、ここまで見たところでは東海大仰星と東福岡の力がぬきんでている気がする。工夫された挑戦を期待したい。


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December 24, 2006

関西2校ベスト4進出

日曜日も花園だった。そして、関西2校のベスト4進出に立ち会うことができた。関西の大学でプレーしていた者として、関東勢の壁を破って国立競技場へ進出することの大変さは身にしみている。選手達の健闘を称えたい。大体大の坂田監督は、記者会見で「関西の高校生達に、関西にもこんなチームがあるという刺激を与えられたのではないか」と語っていたが、関西の大学ラグビー関係者にとっては、関西の高校生が地元に残ってくれるきっかけになればという思いが強いだろう。

試合前は例によって、大体大の選手達が拍手で京産大を送り出し、京産大も第2試合の大体大を拍手で送り出した。京産大の小西キャプテンと大体大の平瀬キャプテンは、東海大仰星高校時代のチームメイトで、小西がFWリーダー、平瀬がBKリーダーを務めたいたという。「両チームで国立に行こうという夢が叶って嬉しいです」(平瀬)。

京産大のベスト4進出は大畑大介選手がいた時以来9年ぶり。大体大は、高橋一彰選手がいた時以来17年ぶりである。ともに当時は後に日本代表の軸になる選手がいたわけだが、今回の両大学は無名選手達の奮闘が際だっていた。ともに全国高校大会で花園出場すらしていない選手が多い。そこが勝利の価値をより高めていた気がする。

僕は京産大と法大の試合をJSPORTSで解説したのだが、ミスが少なく、互いに持ち味を出し合う好試合だった。京産大はラインアウトを完全に確保したほか、長江、後藤、山下のフロントローを軸にスクラムで法大を圧倒。SH田中、FL橋本を軸にショートサイドをしつこく攻めた。タックルされながらのパスも巧みで、コーチングの良さを感じた。最後に控えスタートの小西キャプテンがダメ押しトライしたのも、チームの結束力だろう。

法大も、SH成田の素速い仕掛け、SO文字のロングパス、WTB西條の俊足など随所に素晴らしいプレーを披露して食らいついたが、FW戦での劣勢を跳ね返すことは出来なかった。それでも、両チーム無駄なミスもなく、法大のコンバージョンが決まらなかったのが悔やまれるくらいで、引き締まった試合だった。

第2試合の大体大と明大は互いにミスが目立ったものの、FW真っ向勝負の堂々たる戦いだった。立ち上がりに明大はスクラムを猛然と押し込み、N08杉本が先制トライをあげて好スタートを切ったが、大体大もSH金の走りからWTB平野がトライを奪って同点。以降は、明大のFWがプレッシャーをかけ、これを大体大がしのぐ展開が続いた。14-14の同点で迎えた後半は、大体大の両FL板垣、濱里らが低いタックルを連発。CTB平瀬を軸にしたBKラインの防御もよく機能して次第に流れをつかんだ。明大はFWの優位性を生かすことが出来ず終いだった。

関西の大学が2校、国立に進出したのは13年ぶり。大体大と京産大の組み合わせは初。

◎大学選手権2回戦結果(24日)
関東学院大学○29-10●東海大学(前半10-3)
慶應義塾大学●22-33 ○早稲田大学(前半5-28)
京都産業大学○36-28 ●法政大学(前半19-15)
大阪体育大学○28-14 ●明治大学(前半14-14)

準決勝は1月2日、関東学院大学対大阪体育大学、早稲田大学対京都産業大学の順で行われます。

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December 23, 2006

TL11節の結果

きょうは花園だった。僕はコカ・コーラとリコーの試合をJSPORTSで解説したのだが、残留争いで負けられない試合とあって両者の意地がぶつかり合う激しい内容だった。

前半はリコーがモールを軸に圧倒も、後半はコカ・コーラがキックオフ、ラインアウトなどのセットプレーを修正し、スクラムでプレッシャーをかけて流れをつかんだ。後半15分、コカ・コーラは、SO淵上のPGで23-21と逆転すると、23分、モールサイドをついてFLオーモンドがトライ。最後はリコーも猛追。後半37分、コカ・コーラが反則の繰り返しによるシンビンで14人になった時間帯は圧倒的に攻めていたのだが、トライを取りきれず、コカ・コーラのFBジョーンズとWTB築城に大幅ゲインを許して陣地を押し戻された。コカ・コーラは、4トライ以上の勝利で勝ち点「5」を確保。リコーも4トライ以上と、7点差以内の負けのボーナス点「2」を獲得。ともに、入替戦回避の可能性を残して年を越すことになった。

第2試合は、トヨタがHO高山のトライで先制するなど、王者・東芝を大きく揺さぶったが、決定力では東芝がやや上だった。FWの力強さで崩してBKで大きくゲインするスタイルで、前半18分、FB立川がトライ。侍バツベイ、マクラウドらがいい時間帯にトライし、最後は、トヨタのラインアウトでのクイックスローが流れたボールをつなぎ、キャプテンの冨岡鉄平がダメ押しトライ。トヨタを勝ち点「0」に抑える貫禄の勝利だった。特にタックルされながらも立ってつなぐ力強さは際だっていた。トヨタは、FL中山、LOケートらの健闘で接点の攻防で東芝を苦しめながら、実に惜しい敗戦だった。

試合後、東芝の薫田監督は次のように語った。
「勝ち点5をとれば、ほぼプレーオフ進出が決まる試合。選手は落ち着いていたし、今季初めて東芝らしいゲームが出来ました。サントリーといい戦いができそうです。しっかり、決着をつけたい」
先週の神戸製鋼戦では、父の急逝という苦しい精神状態でチームをまとめた冨岡鉄平キャプテンも、「強い相手に対して東芝らしさが出ると実感した」と胸を張った。当然、お父さんの件に質問が及んだ。「先週の試合は、キャプテンのために、と仲間が頑張ってくれて、このチームに入って良かったと思えた試合でした」。あまり深くは語らなかったが、仲間の温かさを感じたようだ。金曜日の夜に実家に戻り、2日間だけ家族と過ごして、月曜日の練習からはチームに戻ったという。「家族も、早く戻りなさい、という雰囲気だったので(笑)。父には『勝ったよ』と報告しました」。あまり深くは語らなかったが、お父さんに「これから強くなっていく東芝を見ていてほしい」と語りかけたようだ。
冨岡キャプテンは、報道陣の質問に一通り答え終わると、「もう大丈夫ですか? 今回は父のことをいろいろ記事にしていただいて母も勇気づけられたようです。ありがとうございました」と深々と頭を下げた。

他会場の結果は以下の通り。三洋は勢いに乗ってきたかな。サニックス、地力ありますね。

◆トップリーグ第11節結果(12月23日)
サントリーサンゴリアス○59-12●ワールド ファイティングブル(前半17-5)
三洋電機ワイルドナイツ○53-14●NECグリーンロケッツ(前半24-7)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○35-28●リコーブラックラムズ(前半8-21)
東芝ブレイブルーパス○34-18●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半19-10)
クボタスピアーズ△33-33△福岡サニックスブルース(前半12-12)
日本IBMビッグブルー●13-45○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半3-24)
ヤマハ発動機ジュビロ○17-15●セコムラガッツ(前半7-5)

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December 18, 2006

日曜の大学・TL結果

日曜日の朝、大阪のホテルから花園ラグビー場に向かった。近鉄電車で大学の後輩にあたるトップリーガーと偶然出会う。母校の応援に来たみたいだった。ともに「なんか心配やなぁ」と言葉が出た。いいチームだとは知っていても、なんかね。

関西リーグの1、2位が揃い踏みした花園では、まず第一試合で関西2位の京産大が関東対抗戦4位の帝京大と対戦。順位からすれば京産大が勝たねばならないわけだが、冷静に見て、やや帝京大が有利と思っていた。しかし、京産大は前半から帝京大のスクラムを押し込み、粘り強いディフェンスを見せる。極論すれば、この2つを全うした京産大の勝利だった気がする。帝京大は再三にわたって京産大のボールをジャッカルなどでターンオーバーしていたのだが、攻めきれなかった。もう少しボールを動かしたかっただろう。7-3の帝京リードで迎えた後半30分過ぎからは、帝京大ゴール前で京産大がモール、スクラムで攻勢に出た。モールのコラプシングが2回、スクラムで2回、帝京大が連続して反則した時点でペナルティトライが宣告された。

「これしかない勝ち方やったね。素直に戦ったっていうかな」。大西健監督が笑顔を見せれば、吉田明コーチは「得点力が低いから、ロースコアで勝つプランでした。スクラムでプレッシャーをかけつづければ、後半相手の足が止まると思っていた」と選手の頑張りに目を潤ませていた。「スクラムとモールで」という言葉だけ聞けば、パワー一辺倒のラグビーに感じるが、京産大のFWはけっして大きくない。BKも小さな選手が多く、むしろ個々に劣る部分を結束力でカバーしている印象があった。だから、好感が持てたのかもしれない。

第2試合は、関西1位の大体大が関東リーグ戦5位の流経大と対戦した。試合前、大体大のロッカールームの前で、試合を終えたばかりの京産大の選手が道を作り、拍手でグラウンドへ送り出すシーンがあった。実はこれ、京産大の試合前に大体大の選手達が拍手で送り出してくれたことへの返礼だった。関西勢一丸となって、この一回戦に臨んだわけだ。吉田明コーチとも話したのだが「僕らの頃やったら、あり得ませんでしたね」というわけで、大体大と京産大というのはライバル心むき出しに戦ってきた歴史があり、今回の交歓には驚かされた。でも、ラグビー仲間の絆を感じるとてもいいシーンだったなぁ。

その大体大は、前半こそドライビングモールで圧倒し、SH金、WTB檀辻らがトライを重ねたが、後半は沈黙。流経大のタックルが次々に刺さり、最後は拮抗した展開になった。キックオフ直後に、BKラインの要であるCTB山下が負傷退場したことも響いたかもしれないが、やや雑な戦いぶり。流経大の踏ん張りも素晴らしかった。いずれにしても、関西勢はなんとか2校残って、プライドは保った。

実は僕は第2試合が終わるか終わらないかのうちに新大阪へ向かった。夜、慶大と同大の録画に解説をつける仕事があったためだ。この試合はまだ見ていない方が多いと思うので、内容は避けるけど、慶大の山田選手が凄い。他の試合結果を見ると、おおむね順位通りという感じ。2回戦がさらに楽しみになってきた。

トップリーグはサニックスが残留争いから抜け出したと見て良さそうだ。三洋電機は復調してきたか。

もうひとつ情報を。U19アジア大会7人制の部、日本代表優勝!

◎試合結果(17日)
◆大学選手権1回戦
早稲田大学○85-7 関西学院大学(前半47-0)
同志社大学●19-48○慶應義塾大学(前半0-29)
京都産業大学○10-7●帝京大学(前半0-7)
福岡大学●0-33○法政大学(前半0-14)
大阪体育大学○28-17●流通経済大学(前半28-0)
明治大学○29-17●大東文化大学(前半10-0)
東海大学○36-7●立命館大学(前半22-7)
日本体育大学●14-83○関東学院大学(前半7-38)

◆トップリーグ第10節
三洋電機ワイルドナイツ○66-26●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半31-7)
福岡サニックスブルース○34-28●セコムラガッツ(前半14-11)

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December 16, 2006

悲喜こもごも

金曜の夜は神戸のホテルに泊まった。土曜日の朝、花園ラグビー場に行ってトップリーグの2試合を観戦。神戸に戻ってラグマガ巻末インタビューの取材をした。きょうはずっと電車に乗っていた気がする。しかも、混んでた。神戸のルミナリエが開催されているためだ。そんなわけで、ただいま夜の10時過ぎ、やっとホテルの部屋で日記を書き始めたところだ。

きょうの花園も熱かった。きのうの東芝対神戸製鋼の試合もそうだったが、トップリーグは、トップ4争い、残留争いともに最終局面。選手達のモチベーションは俄然高まっている。それが観る者の心を揺さぶる。ワールドと日本IBMは、両者一歩も引かない攻防が続いた。前半終了時点で、5-5の同点。後半16分、ワールドはFWでしつこくタテ攻撃を仕掛け、最後はCTB中矢が中央にトライ。しかし、日本IBMも20分過ぎから相手ゴールライン前で5分ほど攻め続け、HO須田がトライ。12-12に追いつく。30分、ワールドFL田中のトライは、ラインアウトのサインプレーでHO本田が抜け出して繋ぎ続けたもの。19-12となったあとはスコアが動かなかったが、終了間際の日本IBMの波状攻撃をワールドが耐え抜き、今季初勝利を飾った。

ゲームキャプテンの本田は「素直に一勝できて嬉しい」と笑顔を見せ、「ヘッドコーチが交代することになり、次のコーチが決まるまで選手だけの期間があった。そこで危機感を持って一つになれたのは確か」とチームが一体になったことを強調していた。ワールドが勝ち点をあげたことで残留争いはますます混沌としてきたが、日本IBMもしぶとく7点差以内の負けに与えられるボーナス点「1」を獲得。これが最後に効いてくるのかもしれない。

第2試合のトヨタ自動車対クボタは、最終スコアだけを見るとトヨタの快勝だが、後半37分までは、31-27のトヨタ4点リードという拮抗した展開だった。クボタは、BKの要であるCTB吉田英之を大腿部の肉離れで欠いていたが、立ち上がりからNO8ケフ、SO伊藤、FBマクイナリを軸にボールを大きく動かし、FL岩上のトライと伊藤のPGで前半21分まで10-0とリードした。トヨタもSO廣瀬の絶妙のタイミングのパスで、LOケートがトライを返し、34分には、HO高山のトライで逆転したが、クボタもしぶとく食らいついた。チームメイトの頑張りに、吉田選手も試合後「感動しました」と語ったほど。後半30分あたりで、クボタがゴール前に攻め込んだのだが、ここでモールを押しきれず、BKに展開してミスが起きたところが勝敗の分岐点だった気がする。

最後は突き放したトヨタだが、後半9分に投入されたWTB遠藤のパワフルなランニングは圧巻だった。終了間際の2トライはいずれも遠藤が導き出したと言ってもいい。タックルを次々にはね飛ばす、ものすごい馬力だった。LOケート、FL中山、難波、赤沼の両CTBらが相変わらずよく働いていたのだが、FB正面のプレーにも驚かされた。前半は、キック処理でもたつくシーンもあったが、後半13分のトライは、ディフェンダー4人ほどに囲まれながら小刻みなステップであっという間に抜き去った。ただならぬ才能を見せつけたシーンだった。

「サントリーに敗れて、4位以内に残るためには負けられない試合だった。5ポイントとれて勝てたことを嬉しく思います」とトヨタ・朽木監督。一方、健闘しながらボーナス点すら獲れなかったクボタは4位以内が難しくなり、鈴木力キャプテンが記者会見のコメント中に絶句する場面も。キャプテンの重責を痛切に感じる姿だった。

◎トップリーグ第10節結果(16日分)
リコーブラックラムズ●7-36 ○ヤマハ発動機ジュビロ(前半0-12)
NECグリーンロケッツ●0-43○サントリーサンゴリアス(前半0-29)
ワールドファイティングブル○19-12●日本IBMビッグブルー(前半5-5)
トヨタヴェルブリッツ○45-27●クボタスピアーズ (前半14-13)

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December 15, 2006

神戸の結果と涙の理由

金曜夜は神戸にいた。3連覇に向けてひた走る東芝ブレイブルーパスと、「打倒・東芝」を掲げて今季のチームを作ってきた神戸製鋼コベルコスティーラーズの戦い。最後は、壮絶な試合になった。

立ち上がりから、神戸製鋼はFW陣が健闘し、ボールを大きく動かしながら東芝を攻め立てた。しかし、仕留めに入る局面でのパスミスなどを東芝に拾われて逆襲を許し、前半だけで4トライを奪われる。後半8分に東芝マクラウドにトライされた時点では、0-27という大差になった。それでも神戸製鋼はあきらめず、NO8クリブがトライを返すと、足が止まり始めた東芝を崩し始め、大畑大介のチャンスメイクから、WTB小笠原、FB八ツ橋がトライして東芝を追いつめた。一歩及ばなかったが、最後の頑張りは、6,000人を超える大観衆の胸を打った。HO松原は左手甲を、CTB大畑は肩の負傷をおしての強行出場だった。

「選手は東芝を攻めるターゲットをよく理解してやってくれた。勝ちきれなかったのは、東芝の強さ。しかし、昨年より差が縮まったと思う」と増保監督。ただ、ミスが多かったことは間違いなく、個々の弱さを感じたのも確かだった。
最終スコアは、27-21。改めて思うが、東芝は底力がある。神戸のミスを誘う分厚い防御と、一気に攻めに転じてトライを奪う決定力は王者にふさわしいものだった。

そして、東芝の記者会見。冨岡キャプテンの姿がない。薫田監督から説明があった。キャプテンは試合後、すぐに福岡の実家に戻ったという。ここで初めて事情が明かされた。今週の火曜日に、父・吉隆さん心筋梗塞のために亡くなっていたのである(享年57)。告別式などを身内だけで済ませたいという希望があったようで、報道もされていなかった。この試合は東芝の選手達にとっても特別な意味があったわけだ。全員が黒いリストバンドをつけ、キャプテンのために戦った。バイスキャプテンの廣瀬選手は「きょうは冨さんのための日だった。勝利で終えて良かった」と目を潤ませた。吉隆さんが倒れた日曜日、冨岡選手はすぐに帰郷したのだが、常々「キャプテンとしての仕事をまっとうしろ」と言っていた父の言葉に従ってチームに戻り、この試合に備えていた。

僕もこのことは知らなかった。いつもの試合前とはまったく違う鬼気迫る表情、そして試合後、グラウンドで号泣していたことが納得できた。福岡に向かう移動中に電話で報道陣にコメントしてくれたのだが、「平常心で試合に臨みました。チームをまとめるのが自分の仕事です。みんな頑張ってくれて、忘れられない試合になりました。父は、もっとも尊敬する人物でした」と話していた。

冨岡選手にお父さんのことは何度か聞いたことがある。ラグビー選手だったお父さんは、九州代表に選ばれたこともあるNO8で、冨岡選手にとっては福岡工業大学の先輩にあたる。冨岡選手が大学進学時に経済的なことを気遣って就職しようとした時も、「俺がなんとかするから、そんなこと心配するな」と言って大学に行かせてくれたそうだ。最後はそばにいたかったはずだが、キャプテンとしてチームを鼓舞した。試合終盤の苦しい時間帯に、冨岡選手はチームメイトに向かって自分の胸を叩いて叫んでいた。言葉は聞こえなかったけど、「ここだ! ハートの勝負だ!」と言っていたと思う。長男の立派な勝利を、お父さんも喜んでいるだろう。

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December 10, 2006

10日のTL結果

Kose

日曜日の朝、新宿駅から「スーパーあずさ」に乗って甲府に向かった。小瀬スポーツ公園陸上競技場に到着して、約1年ぶりにグラウンドに入ってみると、バックスタンドとゴールポスト裏のスタンドが増設されていた。ヴァンフォーレ甲府の影響みたいだ。地元テレビ局の解説者で、桂高校監督の梶原宏之さんと、元東芝の日原大介さんが来ていた。日川高校コンビである。この競技場、景色が素晴らしい。写真は、試合終了後30分ほど経過した頃。試合前は17度くらいあったのだが、日がかげってくると気温が下がり冷え込んだ。

この日の観客数は7,254人の発表。サントリーサンゴリアス対トヨタ自動車ヴェルブリッツという注目カードということもあるのだが、トヨタの朽木監督とサントリーの清宮監督が事前に甲府を訪れ、市長に挨拶したり、記者会見を開いたりと準備を整え、地元協会の人たちの努力もあっての観客数だった。みなさん、ご苦労さまです。

Onotti

試合直前、放送ブースにて。モニターにグラウンドに飛び出す前のサントリー小野澤選手が。

試合の1時間ほど前、サントリーの山下大悟キャプテンと言葉をかわした。膝の状態は復帰間近のようだ。「熱い試合がしたい」と言っていたが、それはおそらく積極的にボールを動かし続けて快勝したいということだったと思うが、試合はトヨタの激しくて巧みなディフェンスで白熱した。タックルされても個々の選手がしっかり前に出て連続攻撃をしかけたいサントリーだったが、一人一人がトヨタの強いタックルに一発で倒され、次々にターンオーバーされた。それでも前半は、FL元がトライ。7-3と4点リードで後半へ。

ハーフタイム、清宮監督は「ボールキャリアがチャレンジしろ」と指示したが、後半は防戦一方。トヨタの波状攻撃を懸命のタックルでしのぐ時間が続いた。後半36分には、トヨタSO廣瀬のPGで10-6と迫られたが、逆転狙いで自陣から展開したトヨタのパスが乱れる。このボールをWTB小野澤が拾ってインゴールまで走りきり、勝利を決定づけた。ただ、トヨタも終了間際にWTB久住がブラインドサイドからライン参加し、最後は途中出場のWTB遠藤につないでトライ。7点差以内の負けに与えられるボーナス点「1」は確保した。

「正直、もう少しできると思っていた。トヨタのディフェンスに勢いがあり、それを打破する術をサントリーはまだ持っていないな、と思いました」。強気の清宮監督も、チームが未成熟であること認めざるを得なかった。ただし最後には「相手がいいプレーをすると、自分たちの足りないところが分かるし、コーチングのしがいがある」と、苦戦を前向きに捉えていた。

それにしても、トヨタのディフェンスは素晴らしかった。「今季はサントリー戦を最大のターゲットにしてきました。乗り越えられなかったけど、チームの力になる10か月を過ごすことができた。ある程度プラン通りにできたし、足りなかったところが今は見あたらない。点数が上回れなかっただけです。次の試合に向けて準備したい」(朽木監督)。その言葉通り、サントリーのスクラム、モールを真正面から食い止め、堅実なタックルとラックへのファイトで自由な攻撃を許さなかった。SO廣瀬はじめ、みんな素晴らしかったが、特にCTB難波、FL中山、LOケートが光っていた。ケート、相変わらずいい仕事するなぁ。でも、ターンオーバーからの攻めには課題が残った気がする。

NECグリーンロケッツは、ヤマハ発動機ジュビロに勝利。これで、来週のサントリー対NEC戦が、より楽しみになってきた。トップリーグは9節を終えて、東芝ブレイブルーパスが勝ち点「41」で首位。「40」のサントリーが2位につけている。そして、3位のトヨタ以下は大混戦。7位の三洋電機ワイルドナイツまで、5点差以内にひしめいている。

トップリーグ第9節結果(12月10日分)
NECグリーンロケッツ○36-34●ヤマハ発動機ジュビロ(前半17-17)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●13-17○サントリーサンゴリアス(前半3-7)

以下は、大学選手権1回戦の放送予定。注目の同志社対慶応も録画ですが緊急放送決定です。

全国大学選手権大会 1回戦放送予定
・12月17日(日)
11:50~日体大vs. 関東学大 J sports 1【LIVE】
13:50~早大 vs.関西学院大 J sports 1【LIVE】
11:50~京産大 vs. 帝京大 J sports 2【LIVE】
13:50~大体大 vs. 流経大 J sports 2【LIVE】

25:30~ 同志社大 vs.  慶大 J sports 1【録画】

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December 03, 2006

いよいよ全国大会へ

日曜日は国立競技場にいた。早稲田大学対明治大学戦をJSPORTSで解説した。12時過ぎに千駄ヶ谷駅に着いたのだけど、すでに混雑していた。観客数は、40,088人。今季は「タテの明治と、ヨコの早稲田」という伝統的な図式が甦りつつあり、それも会場の盛り上がりに結びついていた気がする。実際、明治がタテに前進し始めるとスタジアムは大いにわき上がった。明治はWTB濱島が2トライと気を吐き、FWの波状攻撃で試合を支配する時間帯もあったが、全体的には早稲田がうまくゲームを運んでいたと思う。

明治ボールのキックオフ直後、早稲田はSO曽我部がハイパントで明治の強力FWを後ろに下げ、リズムをつかんだ。FB五郎丸が先制トライ。以降も、SH矢富、曽我部、五郎丸らが明治を後ろに走らせるキックを多用して、強力FWの勢いをそぐことに成功。明治FB星野がときおり見事なカウンターアタックで大きくリターンしたが、たいていは地域を早稲田が進める形になり、そこからボールを奪って一気呵成に連続攻撃を仕掛ける形になっていた。「大きなFWは後ろに走らせろ」というラグビーの常道をいく、ゲーム運びだった。最終スコアは、43-21。早稲田は、対抗戦で6年連続の全勝優勝を果たした。

「きょうはFWの頑張りを称えたいです。最後の明治の攻めをターンオーバーできたのは自信にしていいと思います。ちょっとずつですが階段を上っている。今後は、一瞬たりともスキを見せず、ひたむきに戦っていきたい」。中竹監督がこう言えば、身体を張り続けた東条キャプテンは、「最後まで仲間を信じて戦うことができて嬉しい。タックルが高くなってしまったところは、大学選手権への課題」とコメントした。

早稲田はタックルの甘い面は課題として残ったが、スクラム、ラインアウトも安定しており、大学選手権制覇に向けて、いい試合ができたと思う。瀧澤、種本、畠山のFW第一列は、いつも通り攻守によく働いていた。この3人の仕事量が早稲田の強さを支えている気がする。SH矢富は何度も防御を攪乱した。横に走って防御を引きつけ、そこに走り込む選手達とのコンビネーションも合ってきている。あの動きは止めるのが難しい。明治は、強力FWを前に出す工夫が必要だろう。BKがいかにFWを前に出してあげられるか。それが大学選手権で巻き返す鍵か。

これで関東大学対抗戦グループの順位が決まり、大学選手権の組み合わせが、ほぼ決まった。開幕は12月17日。早稲田は関西第5代表(関西学院大と名城大の勝者)と、明治は大東文化とそれぞれ対戦する。瑞穂で行われる慶応対同志社は、1回戦屈指の好カードかな。昨日は高校の全国大会組み合わせも発表になった。いよいよ全国大会モード全開である。

早明戦後、トップリーグの試合結果を聞いて驚いた。サニックスブルースが、NECグリーンロケッツに勝ったとのこと。着実に地力をつけてきた感じはしていたが、本物になってきたということなのだろう。ベテランSH鬼束のトライと、FB古賀の2PG。これで残留争いの中では抜け出したかな? NECは、箕内とヤコを欠いていたわけだけど、6位につけてトップ4争いには生き残っている。来週の対戦相手ヤマハ発動機ジュビロは5位。両者にとって負けられない試合になる。

◆トップリーグ第8節結果(12月3日)
ワールド ファイティングブル●12-29○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半0-12)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○72-17●日本IBMビッグブルー(前半22-10)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●10-43○サントリーサンゴリアス(前半3-26)
福岡サニックスブルース○13-7●NECグリーンロケッツ(前半10-7)

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December 02, 2006

関西大学リーグの結果

土曜日は早朝の新幹線のぞみで、花園ラグビー場へ。今朝も「柔らかカツサンド」を食べた。クセになっているなぁ。JSPORTS中継スタッフのみなさんとの打ち合わせ後、12時から関西大学ジュニアリーグ決勝戦の解説。Aリーグ所属チームのいわゆる2軍リーグなのだが、発足は1980年と古く、今季はリーグ戦のトップ4がプレイオフを行うことになって、ジュニアリーグ1位の大体大と3位の同志社が決勝に勝ち進んだ。

同志社は、同志社香里などの系列高校出身者が多く、4年生の先発が7名。今季のリーグ戦は成績がふるわず、中尾監督が途中で4年生主体に切り替えたらしい。その4年生の結束が好成績に結びつき、結果的には1軍の力も押し上げることになったのだとか。1軍で出場できないけど、懸命に頑張る4年生の姿はチームをまとめるものだ。試合もまさにそういう展開。愚直に前へ前へ突進し、ボールをつなぎ続ける同大が常に先手をとる形で試合は進んだ。後半は、SH伊藤(伏見工)、SO米田(東海大仰星)の1年生HB団を軸に、大体大も追い上げたが届かず、49-38で同大が優勝した。ひたむきなプレーが続く、とてもいい優勝だったと思う。

第2試合は、関西大学Aリーグの最終戦。全勝の大体大と、1敗の同大が関西制覇をかけて戦った。試合直前から強い雨が降りしきる悪コンディションになったこともあり、互いに激しいコンタクトプレーでぶつかりあった。前半は同大がしつこく密集サイドをついてLO前川、CTB大橋がトライし、14-0とリード。快勝の雰囲気も漂ったが、後半は一転して大体大がドライビングモールを20m、30m押し込む力強さを見せ、3連続トライで逆転。後半40分にもLO松岡がダメ押しトライをあげた。大体大の関西リーグ制覇は、15年ぶり5度目。好タックルを連発したCTB平瀬キャプテンはこう話す。「本当はボールを動かしたかったのですが、雨になったのでシンプルに切り替えました。今年は監督が指導者になって30周年。僕らを信頼してくれる監督に何かを返したかったし、他にも多くの人にお世話になった一年だったから、恩返しがしたかったんです」。

表彰式後、いいシーンを見た。坂田監督はロッカールームへの通路で報道陣に囲まれていた。「最初うまくいかなかったのは僕の指示ミス。選手がよくやってくれた。今年のチームの良さは、まとまりです。選手に感謝したい」。そう話しているところに長崎コーチがやってきて、「監督、学生が待ってます」と、グラウンドで監督を胴上げしようと待ちかまえる選手のほうを指さした。「そんなん、いいわ」と恥ずかしがる坂田監督。しばらくすると、今度はしっかり者の平瀬キャプテンがやって来て、「監督、みんな待ってます」と穏やかに言った。報道陣も「行ってください」と促す。グラウンドでは、選手達が笑顔と拍手で監督を待っていた。微笑ましい胴上げだった。

僕は母校の試合でも、職業上、冷静に見ることができる。ただ、終わってからはやっぱり嬉しかった。粘り強く戦った選手たちが頼もしく見えた。15年ぶりかぁ。僕が3年の時の初優勝(85年)から、87年、89年、91年と優勝し、今回で5度目。時間かかりましたね。みんな、おめでとう。

これで大体大は関西1位で大学選手権に出場する。京産大が2位、同大は3位ということになったが、この3チームの実力は拮抗している。選手権までにもうひとのびすれば、関東の上位チームともいい試合ができると思う。

◎愛好情報
花園ラグビー場の新名物「ラグビーカステラ」が本日より発売に。1個150円、3個セットで350円。つぶあん入り。できたては温かい。これから花園開催の試合がある時は発売されるようなので、ぜひお試しください。

Kasutera

また、「花園体感! 3つのおトクでラグビー体感!」と銘打つチラシが配られており、明日のトップリーグから、このチラシを持って毎週行われる各キャンペーンに参加し、はんこを押してもらうと、提携店での飲食や買い物が割引になったり、プレゼントがもらえる特典がある。挑戦してみては?

土曜日は、トップリーグも再開された。ヤマハ発動機は逆転勝ち。タフな試合だったようだ。そのあたりのことは、また録画を見てから書きたい。

◆トップリーグ第8節結果(12月2日)
セコムラガッツ●17-59○クボタスピアーズ(前半3-33)
リコーブラックラムズ●14-50○東芝ブレイブルーパス(前半7-19)
ヤマハ発動機ジュビロ○25-23●三洋電機ワイルドナイツ(前半10-17)

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November 25, 2006

W杯切符獲得!

日本代表の54-0の完封勝ちだった。2003年W杯以降の日本代表では最高の集中力だった気がする。ヘッドコーチが急きょ交代するなど、落ち着かなかった強化体制の中で、危機感をもっての予選突破だった。

Present

これは勝利が決まった後、選手達が身にまとったTシャツである。もちろん、選手達には知らされていなかった。23番、つまりサポーターとともに勝ち取った勝利であることが書かれている。着れて良かったね。取材をしていて実力は日本が上だと感じつつも、楽勝の雰囲気が出れば危ういと思っていたのだが、今回の日本代表にはそんな心配はいらなかった。

11月25日、香港時間の午後6時30分、キックオフ。心配された雨はぽつりぽつりと落ちる程度で気になるようなものではなく、気温も20度くらいで涼しく感じられた。日本代表は最初から飛ばした。韓国ボールのスクラムにプレッシャーをかけ続け、次々にミスを誘うと、(僕のストップウォッチでは)9分、ゴール前のラインアウトからモールを押し込んでHO山本がトライ。左隅の難しい角度からFB有賀がコンバージョンを決めて、7-0とリード。15分には、韓国のミスボールを拾ったオライリーから、箕内、沢木とパスをつなぎ、最後はFB有賀が重心の低い独特のステップワークでタックラーを2人、3人とかわしてインゴール中央へ。自らコンバージョンも決めて14-0。

その後は、ハンドリングエラーなどもあって攻めあぐむ。26分には、ミスボールを韓国に足でひっかけられて、ゴールライン直前までボールが転がる大ピンチ。ここに戻ったのはSO沢木で、見事なセービングでこれを確保して難を逃れた。このプレーに代表されるように、きょうの日本代表は、ミスが起きてもカバーする動きが素速く、傷口を大きく広げることがなかった。素速く前に出るディフェンスとともに勝因の一つだろう。31分には、モールから侍バツベイがトライ、難しいコンバージョンを有賀が決めて、21-0。完全に主導権を握った。

韓国は、香港戦から中3日ということもあって動きが悪く、先発させたFWの大型選手が予想以上にプレッシャーをあびたことで、本来のスピーディーな展開ができなかった。日本は、前半終了間際にもFLオライリーがトライして、28-0とし、後半には、WTB大畑が3トライを奪う大ブレイク。最後はWTB小野澤が、タッチラインとタックラーの間隔が1mほどしかない狭いスペースをチェンジ・オブ・ペースで抜き去り、有賀のコンバージョンも決まって最高の終わり方で54-0。攻撃面でミスがあったが、ディフェンスでプレッシャーをかけ続ける意識は最後まで衰えなかったし、立派な勝利だったと思う。

僕はJSPORTSで試合後のインタビュアーをしたのだが、誰もが会心の笑顔で答えてくれた。有賀選手も、ここ数日はキックのことばかり考えていたようで、プレッシャーから解放されたようだ。チーム練習が休みの日も一人プレースキックを蹴り続けた成果だった。カーワンアドバイザーは言った。「みんなが笑顔で有賀を称えた。そのことがもっとも大切なことです」。

大畑キャプテンは、「ここが最低で、これから強くなっていきたい」と語り、「キャプテンが今までにないくらい頼りなかったから、周囲がしっかりしてくれたんじゃないですか」と、記者を笑わせた。ただし、きょうの試合でもミスがまだまだ多いことは確かで、カーワン次期ヘッドコーチも「W杯に向けて改善すべき点は多い。やることはたくさんある」と、来季、厳しくチームを鍛え上げることを誓っていた。また、記者会見の最後には「少しいいですか?」と時間をとり、来年秋のW杯本大会の一次予選の組み合わせが、日本などセカンドティアの国に不利なことをあげ、「IRBには不満がある。日本はオーストラリア戦とフィジー戦の間を中3日で戦わなければならない。それではリカバリーが難しい。ラグビーはすべてのチームに公平であるべきだ」と、強豪国主導のW杯運営に一石を投じることも忘れなかった。

取り急ぎ、こんなところで。いっぱい賞賛したい選手がいるのですが、日本に帰っていろいろ書きたいと思います。日本代表を応援したみなさんも、お疲れ様でした。

Crismas

最後に、香港はすでにクリスマスのイルミネーションが点灯されいて、夜はとても綺麗だ。昨夜、フェリーの上から撮影した写真を最後に香港からお別れします。JKが笑顔で言っていた。「いろいろ課題はあるが、まずはW杯参加を決めたことは大きなステップ。クリスマスまでは、このまま楽しみたい(笑)」

Ceismas2


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November 19, 2006

香港に快勝

Honkonnfc

日本代表、まずは白星スタートである。18日、午後7時半より、香港フットボールクラブ・グラウンドで行われた日本代表対香港代表戦は、スクラムで圧倒するなど、終始プレッシャーをかけ続けた日本代表が、香港代表をノートライに抑え、52-3で快勝した(写真、暗くてごめんなさい)。

前に出続けるディフェンスは機能していたし、スクラムも圧倒、ラインアウトも木曽、大野というジャンパーが完璧なキャッチを見せた。ただ、攻め込んでのボールがつながらないなど、ミスも多く、接点で激しくファイトしてくる香港にターンオーバーされる場面も多かった。ホームの大声援を背に懸命に頑張る香港に思わぬ抵抗を受けた感覚だろう。

キックオフ時の気温は24度。湿度は正確には分からないが、選手の汗の多さからしてかなり高かったようだ。それがハンドリングエラーを多発させる要因でもあっただろう。試合は香港のキックオフで始まった。そのキックオフリターンで、モールからSH後藤がパントをあげ、香港のキャッチミスをついて、左オープンに素速く展開。FL木曽がラインブレイクして一気に攻め込み、日本代表が試合の流れをつかむ。2分、ゴール前のラインアウトからモールを押し込んで、FLオライリーがトライ。見事な先制劇だった。

7分、ゴール前のフリーキックから後藤が速攻をしかけ、HO山本がよく反応してゴール右隅にトライ。その後も、香港の攻撃を前に出るタックルで次々に後ろに下げ、観客席で見ていたカーワンアドバイザーから思わず「ナイス・ディフェンス!」と声がかかったほど。13分にも、ゴール前のラインアウトからモールを押し込み、FLオライリーがトライし、「前半20分で力を出し切る」というチームの意志が感じられる戦いぶりだった。ただし、3トライ目の攻防の中でSH後藤が倒れ、当初は腕のしびれを訴えていたのだが、数分後に過呼吸のような症状になり、退場するアクシデントがあった。

試合のほうは伊藤護が交代でSHに入り、香港SHネイラーにPGを決められたものの、初キャップのFB有賀のカウンターアタックなどで香港につけいるスキを与えず、27分にゴール前PKからの速攻でLO大野がトライ。32分のオライリーのトライの直後には、自陣右中間のスクラムからSH伊藤が右のショートサイドを抜けだし、WTB大畑へ。大畑は快足を飛ばして40mを走りきり、詰めかけた日本代表サポーターを喜ばせた。

前半終了間際には、SO沢木がPGを決めて33-3で折り返し。後半なかばまでは、香港の接点での激しい抵抗に苦しんだが、19分、敵陣深く攻め込んだスクラムからWTB小野澤がマークの選手と一対一の勝負に勝って左隅トライ。31分、交代出場の赤塚、39分、FB有賀がトライを重ねて、最終的には、9トライを奪う快勝だった。

Japanwin

木曽、大野は空中戦で完璧なキャッチを見せただけでなく、攻守に運動量豊富に動き回ったし、PR西浦のディフェンスの上がりのスピードも印象的だった。FW陣はスクラムも再三押し込み、セットで相手を圧倒。オライリー、バツベイ、箕内は突破役として活躍しただけではなく、ブレイクダウンでも激しくボールに絡んでいた。BKも、SO沢木、CTB吉田、大西が好タックルを連発。それぞれが持ち味を出していた。吉田はPKからのタッチキックも正確だったし、ビッグタックルもあり、頼もしかった。

初キャップのFB有賀は、フィールドプレーは安定していたが、前半、5回連続でコンバージョンが決まらなかった。不慣れなキッカーを任された上に難しい角度が多く、致し方ない面もあるのだが、2本は決めておきたい位置だった。いったん沢木にチェンジしたが、太田HCとカーワンアドバイザーから、最後まで蹴るように言われたらしく、後半は再び蹴り、タッチライン際から見事に2本決めた。このあたりが、大物たる所以なのかもしれない。

◎首脳陣のコメント
「相手をノートライに抑えた点でいいゲームでした。ただし、モール、ラックの姿勢が高く、ここは韓国戦に向けての修正ポイントです。セットで圧倒するゲームプラン通りにできたことには満足しています」(太田GM兼HC)
「きょうのゲームで嬉しかったのはディフェンスです。DFのラインスピード、一対一のタックルは良かった。ラックについては香港に学ぶことがありました。きょうは、久しぶりの日本代表の勝利を喜びたい。韓国戦はもっとプレーを良くします」(カーワンアドバイザー)
「この結果を素直に喜びたいです。香港が接点できびしく身体を張ってきたので、自分たちのリズムでボールが動かせませんでした。後半の最後は我々のペースアップに香港がついてこられないくなったので、もっともっとペースアップしたかったです」(大畑キャプテン)

ただいま夜の11時過ぎ。ホテルに戻って大急ぎで書きました。きょうは、こんなことろで。日曜日の日本代表は、プールリカバリーであとはフリー。かなり激しい試合になったので、ゆっくり身体を休めてほしいと思う。会場は、日本のファンも多く、日本コールがしばしば起きたが、やはり香港サポーターが圧倒的。この試合内容だと、香港は韓国とかなりいい試合をしそうだ。香港対韓国戦も楽しみになってきた。

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November 12, 2006

日曜日の試合結果

日曜日は、JSPORTSで早稲田大学対帝京大学戦の解説をした。秩父宮ラグビー場はシャツにジャケットくらいでは肌寒く、ようやくラグビーの季節らしくなってきた感じだ。この試合は、関東大学対抗戦Aの全勝対決とあって注目されていたし、僕も接戦になるかな?と思っていたのだが、結果的には学生王者・早稲田の快勝だった。

立ち上がりは完全に早稲田ペース。開始1分、ブラインドサイドから右オープン攻撃に参加した1年生WTB早田がタックルを2人、3人とかわしてゴール右隅へ。5分、LO権丈、13分、SH矢富とトライをたたみかけて、17-0とする。ここまで防戦一方だった帝京も反撃開始。LO佐藤らのタテ突進で防御を崩すと、FL堀江がタックルをはじき飛ばしてゴール中央にトライ。以降もFWのタテ突進でスコアを伸ばし、前半を終えて、19-22と食い下がった。しかし、後半2分、SO曽我部が相手のタックルを受けながら内側へ走り込んできたWTB菅野に絶妙のリターンパスを返し、29-19とリードを広げると、あとは、相手のミスや反則に乗じて次々に速攻を仕掛け、CTB今村の連続トライなど、計9トライ。57-19で快勝した。SH矢富、SO曽我部を軸に素速くワイドにボールを動かすラグビーは帝京を翻弄していたし負傷者も戻ってきて、早稲田も上り調子になってきている。FWがタテに切り崩されたあたりは、今後の課題だろう。

「前半は、ブレイクダウンの激しさ、FWの重さにやられましたが、ボールを動かして、早稲田の強みを出していこうと、(ハーフタイムに)話しました。モールなどFWの近場のディフェンスなど修正しないといけない。ひたむきにやるだけです」(早大・中竹監督)

対抗戦で唯一全勝を守った早稲田の次戦は、11月23日の対慶応。副将のLO後藤は言う。「きょうの課題のキックオフを安定させ、春より強くなったスクラムを慶応にぶつけたい。春に負けた悔しさを忘れられるような試合にしたい」。これ、かなり楽しみなのだが、その頃、僕は香港である。録画して見よ。

帝京のほうは、ラインアウトの獲得率が低く、ミスや反則で早稲田にボールを渡してしまっていた。早稲田に上回る部分を持っているだけに惜しい。FL堀江は強かった。このチームが明治とやったらどうなるのか。激しいFW戦が予想され、こちらも興味深い。

関東大学リーグ戦1部の注目カード、東海大対法政大は、東海大が34-16で勝利。法政は全勝を守ることができなかった。関西大学Aリーグも上位対決が始まったのだが、大体大が京産大を12-7と破り、同志社大も天理大に33-18と競り勝って、ともに全勝を守った。同志社大と大体大の直接対決は12月2日。関東大学対抗戦Aのもう一試合は、日体大が22-19で筑波大を下している。

早稲田と帝京の試合に先立って、東日本トップクラブリーグの決勝戦が行われ、タマリバが北海道バーバリアンズを、28-24と逆転で下して優勝した。

なお、日本代表は13日朝、ワールドカップアジア最終予選の行われる香港に出発する。現地で、試合会場の人工芝などに慣れるため、早めの出発となった。

大阪の全国高校大会予選決勝(代表枠は3)で、啓光学園が大阪桐蔭に11-15で敗れ、花園行きの切符を逃した。大阪工大高、東海大仰星は順当に出場を決めている。先日は、京都で前年王者の伏見工業が京都成章に敗れたが、大阪・京都はレベルが高く、全国的な強豪チームでも予選敗退がある。出場チームのみなさん、おめでとう。

情報があまりに盛りだくさんなので、トゥイッケナムでイングランドを破る快挙を成し遂げたアルゼンチンのことは明日に書きたい。凄い試合でしたよ。

追記◎秩父宮ラグビー場で僕に差し入れとメッセージを残してくれたサキちゃん、ありがとう。美味しくいただきました。

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November 11, 2006

土曜日の試合

コメントでご質問ありましたが、カーワン氏は、グラウンド上の指導はほぼ日本語でできます。雑談程度も大丈夫だし、記者からの質問もほぼ理解しているようです。いま、朝6時に起床して日本語の勉強をしているそうで、すぐにインタビューも流ちょうな日本語で受け答えするようになるでしょう。イタリア語もネイティブに話せるし、語学のセンス、かなりあると思います。よりスムーズなコーチングをするために学ぼうとする姿勢がいいですよね。

きのうのレッズ戦から3日間、今週も注目ゲームが続くのだけど、僕は土曜日、秩父宮ラグビー場にいた。関東学院大学対大東文化大学の取材のためだ。空は暗く、雨も落ち、いいコンディションではなかったけど、気持ちのこもった試合だった。前半3分、大東大がSO戸嶋のPGで先制。しかし、8分、関東学大はモールを押し込んでFL竹山が逆転トライ。以降は大東大の身体を張った防御に苦しみながらも、常にリードを保ち、WTB中園のダメ押しトライなどで、33-15と勝利した。櫻谷、高山の両CTBでかなり防御を崩していた。関東学院はこれで全勝を守り、関東大学リーグ戦1部の全勝優勝をかけて、11月25日の法政大学戦に臨む。

「大東も頑張り、関東も一生懸命やった。なかなかいい試合だったと思います。きょうはとにかく自分たちのプレーをしようとしました。怪我の選手も戻ってきて、法政戦はベストで臨めると思います。風邪さえひかなければね」(関東学大・春口監督)

大東大は、キャプテンの戸嶋選手が「敵陣でプレーできなかったのが敗因」と言ったとおり、うまく陣地をとれなかった。FW戦でしつこく勝負したところは功を奏していただけに、惜しい試合だった気がする。大東大も負傷者が多いようで、ラトゥー監督は巻き返しを誓っていた。

土曜日は、社会人のトップウエストでも注目対決があった。花園ラグビー場で行われた2試合なのだが、ホンダヒートが33-13で豊田自動織機を、近鉄が31-24でNTTドコモ関西を、それぞれ下している。リーグで1位になれば、トップリーグへの自動昇格に大きく前進する。ホンダと近鉄の直接対決は、12月10日。両者、それまで全勝で突っ走りたいところ。トップリーグへの昇格争いも熾烈だなぁ。

きょうの深夜は、イングランド対アルゼンチン戦だ。JSPORTS PLUSで放送。僕と小林深緑郎さんで解説です。

そういえば、きょうは大畑大介選手の誕生日だ。ウイングらしい日に生まれるよね。

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November 10, 2006

レッズ戦結果

秩父宮ラグビー場で試合を見慣れると国立競技場は遠いなぁ。記者席に座った第一印象である。これが、見慣れてくるといいんだけれど。きょうは、お客さんも約5000人だから、ちょっと静かだったけど、日本がラインアウトをキャッチするたびに、「ヨシーッ」とささやくような声が聞こえるのが面白かった。なんだか、みんながジャパンのコーチみたい。さて、日本代表対レッズの試合結果を書きます。JSPORTSの録画放送を見るまで結果を知りたくない人はこの先読まないでくださいね。

試合内容は、ボールがワイドによく動いた4日の試合とはまったく違って、互いにブレイクダウン(ボール争奪局面)で意地を張り合う局地戦が多かった。レッズは、そこで圧倒したかったのだろうし、ジャパンもそこで劣勢になれば大敗の可能性もあり、互いに譲れない部分だったと思う。試合後、レッズのエディ・ジョーンズ監督も「ブレイクダウンは大変でした。日本のチームはよくチャレンジしました。だからレッズはボール出し、遅かった。アタックダメでした」と日本語で語った。

日本代表は、前半11分、SO森田のPGで先制したが、19分、ブラインドサイドから攻撃参加したWTBブラウンにトライを奪われる。組織防御はまだまだ未整備というところだろう。27分には、レッズの波状攻撃に辛抱しきれず2トライ目を許し、3-12。主導権を握られた。一時は、8-22まで点差を引き離されたが、後半は、前に出るライン防御も機能して、最終的には22-29まで差を詰め、勝敗が分からないところまで踏ん張った。まずまずの試合だった気がする。

日本代表にとっては、4日の試合以降、課題をどこまで克服できたか、そして現在取り組んでいる素速く前に出るディフェンスができるかどうかが重要だったと思う。ディフェンスはかなり整備された。PR西浦などFW陣の献身的なタックルも目を引いた。レッズも低いタックルに苦しんで局地戦にならざるを得なかったとも言える。ただし、ラインアウトはミスがあったし、相手のプレッシャーを受けないのに自らミスするシーンも多かった。課題は多い。そのあたりは首脳陣も自覚している。

「勝ちたかったが、前半のタックルミスが響きました。しかし、チームの完成度は上がっている。個々のタックル、ラインアウトの精度をあげれば、アジア予選は圧倒的に行けると思います」(太田GM兼HC)
「選手達の戦いぶりを非常に誇りに思います。前半はタックルミスがありましたが、後半は勇気を持ってプレーしてくれた。課題はあるが、次のアジア予選では修正したい。BKの攻撃でのミスはコンビネーションの問題です。一緒に練習していくことで精度も上がるでしょう。ディフェンスのラインスピードについては、速くなったのは確かです。ディフェンスで前に出るスピードでは世界一になっていけると思っています。それを90分間できるようにしたい」(カーワンアドバイザー)
「気持ちの入ったゲームはできましたが、前半は一対一で前に出られないところがあって、トライされてしまいました。W杯予選では、この2試合を、いい経験だったと言えるような試合をしたいです」(大畑キャプテン)

なお、アジア予選の行われる香港フットボールクラブは、ハッピーバレーの競馬場にあります(※訂正しました。montyさん、ありがとうございます)。

愛好情報◎12月3日、英国レスターのウォーカースタジアムにて行われる「南アフリカ代表海外遠征100周年記念試合 南アフリカ代表対ワールドXV」戦のワールドXVに箕内選手が選出された。監督はボブ・ドワイヤー氏で、4日のオーストラリア首相フィフティーン戦の前日に、太田GMに告げられたという。今回のワールドXVには、元NZ代表のジャスティン・マーシャル、南ア代表のブレイトン・ポールセなども名を連ねている。
「まずは、来週からのアジア予選に全力を尽くし、それから一人で南ア戦に向けて考えたいです。個人的には好きなチームである南アとの試合を楽しみたいです。トップリーグの最中にもかかわらず快く送り出してくれるNECの高岩監督やチームメイトに感謝したいです」(箕内選手)

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November 05, 2006

壮行試合結果

11月4日、午後1時から行われた日本代表対オーストラリア首相フィフティーンは、61-19で首相フィフティーンが勝利した。秩父宮ラグビー場の観客数は、10,711人。春のテストマッチシリーズと比較すると日本代表への関心は高まったと見ていいのかもしれない。太田・カーワン体制の初陣となったこの試合だが、ともにチームとしての練習時間が短く、組織プレーは未整備。個々の力量差がそのまま得点差になったような試合だったと思う。

日本代表も最初の20分はオーストラリアの勢いに呑み込まれたが、以降は、積極的に仕掛けてチャンスを作った。素速く仕掛け、パスでボールを動かそうという意識は貫かれており、それがいいトライも生んだ。しかし、倒れてからすぐに起きる素早さや、空いたスペースへの反応の速さは、オーストラリアの選手がかなり上だった。これが現実である。ただし、相手はワラビーズ経験者やスーパー14参加チームのエース級の選手達。これくらいの反応の速さが世界で勝つために必要だということを身をもって知った経験は貴重だ。また、個々で上回るのが難しいからこそ、日本は組織的に動かなければいけないことも再認識できたはずである。

試合後の記者会見。日本代表首脳陣の言葉は課題を認識しつつも前向きだった。
「課題のたくさん見えた試合だったが、ポジティブに考えています。一対一のタックル、ラックエリア、ラインアウト、フィットネス、来年に向けてこの4つを改善していければ」(太田GM兼HC)
「前半の入りで受けに回りました。前半なかばからは、いい形も作れたし、攻める気持ちを持ち続けられたのは良かった。ただ、その裏返しで攻めていてターンオーバーされた時にやられることが多かった。課題が見つかった、いいゲームだったと思います」(大畑キャプテン)
「ミスが多かった。ラインアウトも修正したい。一対一のタックルミスと、自らのミスをなくせば、30点は失点が減っている。タックルに関してはシステムを明確にしたい。いまはアジア予選を突破することが大切だが、通過したとして、W杯で2勝するためには、自らのミスを減らす、一対一のタックルの向上させる、ラックのテクニックを伸ばす、この3点が必要だと思います」(カーワン・アドバイザー)

現在の日本代表は、W杯を1年後に控えてヘッドコーチが急遽交代するという非常事態。本来なら、2003年W杯後から2007年に向けての強化は段階的に始められるべきところだから、強化の進み具合は大幅に遅れていると言わざるを得ない。しかし、いまはそんなことは言っていられない。1年で世界と戦えるチームを作っていかなければいけないのだ。ディフェンスラインは、もっと思い切って前に出なければいけないし、攻撃もパスのスピード、精度をもっと高いレベルで求めてほしいと思う。

試合後、記者会見に臨んだオーストラリア首相フィフティーンのドワイヤー監督、チームキャプテンのグレーガン選手、ゲーム・キャプテンのジョン・ロー選手は、日本で印象に残った選手を問われて、スクラムの強さでフロントロー、そしてNo8箕内、SH後藤、FLオライリーの名前をあげていた。後藤選手は、タックルを弾かれる場面もあったが、それだけよく危ういスペースを埋めているということでもあり、運動量は素晴らしかったと思う。FB有賀選手のディフェンダーをかわすランニングスキルも通じていた。途中出場のSO森田選手のパスワークも良かった。

11月10日は、今回のオーストラリア首相フィフティーンよりも、チームとしてはできあがっているレッズが相手である。さらに手強い相手に対し、少しずつでも進歩の見える試合をしてもらいたい。

Karwan

試合後、日本協会創立80周年の記念式典が行われ、日本ラグビーの発展に貢献した方々の表彰式と、過去の日本代表キャップ保持者などが参加しての祝宴が開催された。僕としては過去の名選手達の顔をたくさん見ることができて嬉しかったし、久しぶりに会う旧知のラグビー関係者と言葉を交わせたのも楽しかった。祝宴には、日本代表、オーストラリア首相フィフティーンの選手達も参加し、日本代表のカーワン・アドバイザーも挨拶に立った(写真)。

そういえば、祝宴に参加していた知人が「丁度、80点やったなぁ」と言った。そっか、スコアが合計で80点なんだ。もちろん、日本代表の得点が多かったほうがよかったけど、80周年の記念を兼ねた試合でスコアに細工するなんて、楕円球の神様もやるね。

◎愛好情報
シンガポールクリケットセブンズに参加している7人制日本代表は、11月4日の第一日目、COBRA(マレーシア)に29-0、SINGALIONS(シンガポール)に50-0で勝利。Dubai Harlequins(南アフリカ)には、5-36と敗れたが、カップトーナメント進出を決めた。

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October 29, 2006

仙台の早大対筑波大

日曜日の朝は、新幹線「はやて」で仙台に向かった。関東大学対抗戦Aの早大対筑波大戦をJSPORTSで解説するためだ。東京駅でいつものように弁当で悩む。思案の末「幸福弁当」に決めた。おしながき=秋田県産有機認証米あきたこまち使用、大正三年創業人形町・魚久の銀鱈粕漬け、滋賀県安土町産有機栽培の沢庵などなどに惹き付けられた。美味しかったです。

Yurutekku

ユアテックスタジアム仙台は、仙台市営地下鉄・泉中央駅から徒歩3分くらい。サッカーのベガルタ仙台のホームグラウンドだ。駅から近いし、なにより球技場なのがいい。周囲の木々は色づき始めていた。スタジアムに入ると、全国高校大会の宮城県予選決勝、仙台育英対仙台工業の試合をやっていた。仙台工業も立ち上がり健闘していたが、後半突き放され、58-3の大勝で仙台育英が花園切符を手にした。

早大対筑波大は午後1時キックオフ。早大の中竹監督は「テーマはコンタクトスピード」と語り、接点でのスピードアップを求めた。一方、筑波大の古川監督は「一次攻撃をなんとか止め、二次で止めきるように準備してきました」と、ディフェンスで粘り、今季取り組む攻撃的なスタイルで金星を狙った。

前半7分、早大はラックから大きく右オープンに展開し、SO曽我部のロングパスから、HO臼井、WTB松澤らがつないでLO寺廻がトライ。FB五郎丸のコンバージョンも決まって7-0と先制する。しかし早大は、WTB松澤が脚の負傷で退場(代わって体調不良で急遽リザーブに回っていた菅野が出場)、CTB須藤が空中にいる選手へのタックルでシンビン(10分間の一時退場)となり流れが悪くなる。ここで筑波は、ゴール前のラインアウトから結束よくモールを押し込み、HO高木がゴール左中間にトライ。22分にはWTB岩根がPGを決めて一時は8-7とリードを奪った。しかし、リードした時間はわずか。すぐに早大は、SO曽我部が好判断でラインブレイクして逆転トライ。以降はサポートの後れやミスでもどかしい戦いを続けながらも、CTB今村の2トライなどで47-8と勝利した。

「ボールキャリアもすぐに倒れるし、サポートも遅い。モールでトライされたのも筑波の方が低く組んでいた。東条らがタックルに入るときのスピードを見せてくれたが、チーム全体ではなかった。課題の残る試合でした」と、早大・中竹監督。

筑波の古川監督は「ある程度は我慢してくれたが、早大の流れを変えられる選手を止めきれませんでした。きょうはキックが多くなってしまったが、これからもボールを動かすラグビーをしていきたい」と語った。

「全員の気持ちが受け身になっていた。少し浮ついた雰囲気があったかもしれない。まだチームとして若い気がしました」。早大の東条キャプテンも話していたが、たしかに早大の動きには緩慢な部分があった。ただ、これから上位陣との対戦が続くことを考えれば、課題が見えて良かったのかもしれない。後半投入されたHO種本の仕事人ぶりと、FL有田のパワフルなタックルと突進は光っていた。SO曽我部も弱いとされてきたディフェンス面で積極的に動いていた。中竹監督によるとタックル数もどんどん増えているのだそうだ。11月12日は、きょう、慶應大を16-13と破った帝京大との対戦。どんな試合になるのか、楽しみになってきた。

関西の大学では、同大が龍谷大に63-17で圧勝。立命大は、天理大を27-14で破り、今季初勝利。

Sendaieki

帰りの仙台駅である。「はやて」の出発時間まで時間があったので、実況の谷口さんと牛タンを食べた。旨かった~。

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October 28, 2006

土曜の関東大学ラグビー

土曜日は、秩父宮ラグビー場にいた。関東大学リーグ戦1部の東海大対中央大、関東大学対抗戦Aの明治大対日体大の2試合を取材するためだ。しばらく、トップリーグばかり見ていたので、大学ラグビーが新鮮に映った。ジャージーがシンプルなのも、なんか、いいなぁ。

12時からの第1試合では、東海大が縦横にボールを動かして懸命に粘る中央大ディフェンスを崩してスコアを重ねた。きょう見た4チームの中では、東海大がもっとも組織的に動いていたように思う。FL宮本、NO8豊田の突破力、目立っていた。50-9の快勝にも、木村季由監督は反省を口にした。「相手の動きに対して、対応力が欠けていたと思います。意志決定を早くしていかないとこれからの相手には厳しい。今季は一試合一試合のばらつきをなくすことがテーマですが、まずは次のゲームにピークを持って行くように考えています」。次のゲームとは、11月3日の関東学大戦のことだ。昨年は東海が勝ったが、さてどうなるか。豊田キャプテンは「力は通用すると思います。でも、その中でいかにチャレンジャーとしてやれるか」と自信を持ちつつ気持ちを引き締めた。一方の中央大は、いい形を再三作りながらミスを重ねた。有田啓介主将も「アタックの継続できなかったことが敗因です」と無念そう。選手個々が持っている能力で、そう劣っているとは思えないだけに、もったいない気がしてならない。

第2試合は、明大がスクラムで日体大をめくりあげるなどFW戦で圧倒し、FL日和佐、WTB濱島がトライを重ねた。「これまでの試合は、中だるみするところがあったので、きょうは80点くらい点数を入れてみろ、と集中力を高めようとしたのですが、かえって迷いが出たかもしれない」と、藤田剛監督。効率よくトライをしようとするあまり、今季こだわっているFWで完全に崩さずに展開してしまうシーンが多く、前半はスコアが伸びなかった。しかし、後半はFWの縦突破を主体にゲームを組み立て直して最終的には62-6という大勝。今季はシンプルにFWで崩してBKに展開する「明治らしさ」を追求する藤田監督だが、過去30年ほど明治を見てきた身からすると、失礼ながら、FWで圧倒しながらなかなかトライにならないのも明治らしい気がした。トライゲッターの2人はもちろん目立ったが、他にも明治には元気のいい選手が多かった。NO8杉本は、突進だけでなく、ゴール前のピンチを素速い戻りで防ぐシーンもあり、バランスのとれた選手だ。日体大も局面局面ではいいプレーもあり、FL前田は運動能力の高さを感じたし、CTB角田の俊敏な動きも光っていた。

全体的な印象だが、もう少し運動量豊富に動き回ってほしい気はした。どのチームも、もっともっと強くなれると思うなぁ。

ラグビー界にとって残念なことがまた起こった。日本大学ラグビー部の部員による不正乗車の件である。この不祥事によって、日大は今シーズン公式戦全試合の出場辞退。一部の選手の軽率な行動で、またしても多くの選手達の貴重な試合機会が奪われることになった。一人でプレーしているのではないのだから、自らの行動が周囲に与える影響について、想像力を働かせてもらいたいと思う。

現在、土曜日の夜である。ワールドカップアジア最終予選の開催地はいまだ決まらず。シンガポールが有力との噂だが、さて、どうなるか。

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October 21, 2006

TL7節、土曜の結果

土曜日の早朝起床して東京駅に向かった。6時台の「のぞみ」で花園ラグビー場に行くためだ。早朝の東京駅、僕はけっこう好きである。いつもは「柔らかカツサンド」を買って乗り込むのだが、今朝は「21世紀出陣弁当」だった。毎回確実に弁当を食べている。楽しみなのだ。ちなみに、いま、帰りの「のぞみ」で大阪名物「まむし弁当」を食べたところである。贅沢してしまった。きょうは三食弁当だった。

さて、きょうの花園ラグビー場は唯一全勝で首位を走る東芝が敗れる波乱があった。逆転また逆転のシーソーゲーム。特に最後の10分は興奮した。後半32分、22-24でリードされていたヤマハがFBレーニーのトライで29-24と逆転。東芝も37分、自陣ゴール前のラインアウトからWTBケプの力強い突進で大幅ゲインすると、次々にパスをつないで最後はCTB仙波が同点トライ。SO吉田のコンバージョンも決まって31-29とリードを奪う。やはり、東芝かと思われた直後のキックオフで、東芝の攻撃を途中出場のヤマハFLフェヌキタウがジャッカル。相手の反則を誘ってPGチャンスを得る。これをCTBウィリアムスが決めて32-31。

ところが、その直後のキックオフで、ヤマハがボールをキープしてモールになったところでヤマハ側に相手の首を持ってモールからはがす危険なプレーがあり、東芝にPKが与えられる。吉田がPGを決めて34-32。めまぐるしくスコアが入れ替わった試合もこれで決着かと思われた。しかし、最後まであきらめないヤマハは、43分、東芝陣内に10mほど入ったラインアウトから、連続攻撃。右タッチライン際でゴール前に迫る。互いにボールに絡み合う攻防の中でボールがタッチライン際で浮き上がった。ここで、東芝側がこのボールを手ではたいてタッチラインの外に出す反則を犯す。故意に手で出すのは反則である。このPGをウィリアムスが決めて試合終了。凄まじい攻防の末の劇的な幕切れだった。

最後のプレーについて、東芝側からはその前にヤマハの選手がノックオンしているのではないかという主張があったが、岸川レフリーは「横にはじいたと判断した」と語った。最後のところの互いの反則は微妙なものだったのだが、東芝の薫田監督も「内容は負けていた」と語った通り、ヤマハのパフォーマンスは素晴らしかった。前半は「東芝のディフェンスが(内側に)寄っていたので」(ヤマハ木曽キャプテン)と、グラウンドを左右いっぱいに大きくボールを動かし、WTB辻井、CTBウィリアムスがトライするなど王者のディフェンスを翻弄した。東芝もドライビングモールで反撃し、一時はリードを奪ったのだが、タックルミスも多く、失点を食い止められなかった。

ヤマハはサントリー、トヨタ戦勝利に続く上位チームからの白星で勝ち点「5」を獲得。計「24」としてトップ4争いに生き残った。東芝も「4トライ以上」と「7点差以内の負け」に与えられるボーナス点「2」を確保し、勝ち点はサントリーと並んでいる。太田では三洋が神戸製鋼に勝って、上位争いもさらに混戦模様だ。

歓喜のヤマハと落胆する東芝という明暗に分かれたが、両キャプテンは冷静だった。

「東芝は(こちらが)守って勝てる相手ではない。積極的に攻め、守る時間を短くする。絶対にボールを渡さない意識を持とうとメンバーには話していました。しかし、東芝に勝てたからと言ってすべてに勝てるわけではない。FWの出来はあまり良くなかったですからね」と、木曽キャプテン。後半戦に向けて気を引き締めた。

東芝の冨岡キャプテンも悔しさを押し殺して語った。「我々の力不足。35点とられたら、負けますよ。理由があるから負けるんです。まだ、チャンピオンをとるべきチームではないということ。負けからいろいろ思い出すことはある。これで締まるでしょう。チャンピオンにふさわしいチームにしていきたいです」

試合後、久しぶりに出会った知人が言っていた。「僕が見た今季のベストゲームですよ。初めて来た試合がこんなのだったら、初心者の人でもまた来るでしょうね」。そんなゲームだったかもね。

第1試合のコカ・コーラとワールドの試合は、13位と14位の対戦で注目されたのだが、ここまで上位チームに対しても常に粘り強い戦いを見せていたコカ・コーラが着実に身に付けてきたディフェンス力を発揮。7割方攻撃していたワールドを抑え、攻めてはSO淵上、WTB築城らが好走して4トライ。ボーナス点をゲットしての勝ち点「5」の勝利で向井監督も会心の笑みだった。ワールドは、個々には力強い突進を見せながら、組織としてディフェンスを崩すことができず、ことごとくチャンスをミスでつぶした。またしても勝ち点はあげられず。ワールドが取り残された形になっているが、秩父宮ではサニックスが日本IBMに勝利したこともあって下位グループの争いも混沌としている。

◆トップリーグ第7節結果(土曜日分)
日本IBMビッグブルー●17-28○福岡サニックスブルース(前半17-7)
サントリーサンゴリアス○43-14●リコーブラックラムズ(前半5-7) 
ワールドファイティングブル●12-29○コカ・コーラウエストレッドスパークス前半0-17)
東芝ブレイブルーパス●34-35○ヤマハ発動機ジュビロ(前半17-17)
三洋電機ワイルドナイツ○44-15●神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半17-10)

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October 15, 2006

TL6節、日曜の結果

日曜日のトップリーグ第6節は注目カードが多かった。サントリーは三洋電機に41-16の快勝で勝ち点を「26」に伸ばし、東芝に続く単独2位をキープ。九州ダービーは、サニックスがコカ・コーラを24-13で退けている。サントリーは、CTB平が3トライ。攻めまくったようだ。というわけで、これらは伝聞。録画を見てから、改めて感想は書きたいと思います。

Mizuho

僕は瑞穂にいた。いま、帰りの「のぞみ」の中でこれを書いている。瑞穂は気温も夏のように暑かったけど、試合内容も熱かった。まずは、いまだ勝ち点のないワールドの頑張りに驚かされた。SO由良のPGで先制すると、15分、NECのオープン攻撃でのパスミスを拾ってWTB沼田が50mを独走。24分にも、SH中山が防御背後に上げたキックがNECのSOヤコの目の前で跳ね上がり、FB南がタイミングよく走り込んでトライ。17-0までリードを広げた。しかし、NECは、32分、41分とゴール前のモールで2トライをあげると、後半もスクラムで相手ボールを奪うほどの猛プッシュとドライビングモールを軸に追撃し、後半30分、ついに29-23と逆転に成功。最終的には5トライを奪って勝ち点「5」をゲット。勝負強さを見せた。最後の最後に突き放されて「7点差以内の負け」に対するボーナス点を取り損なったワールドだけど、NECのBKラインの攻撃は止めきるなど、粘り強かった。浮上のきっかけにしてもらいたい。

第2試合は、前半、ヤマハの和製FWがモールを軸にトヨタにプレッシャーをかけ、SO大西、CTB大田尾がコントロールするBKラインがよく機能して、24-10で折り返し。後半も先手を奪い、9分のFL本間のトライで一時は34-10と大量リードを奪った。ヤマハの強いタックルとボールへの素速い仕掛けに苦しんでいたトヨタは、ここから開き直って猛反撃。この日大活躍のFB正面が独特の歩幅の小さなステップワークでトライを奪うと、22分、交代出場のWTB水野、34分、再び正面とトライを返し、難しい角度のコンバージョンをSO廣瀬が決めて3点差に迫る。ここからは攻めるトヨタと守るヤマハの白熱の攻防。ついにヤマハが粘り勝った。「感想ですか? 本当に疲れました。その一言に尽きます」。NO8木曽の言葉に、トップ4入りに向けて崖っぷちに立たされたヤマハの頑張りが集約されていた。それにしても、正面のランニングスキルは素晴らしい。廣瀬も完璧にキックを修正していた。さすがです。ヤマハは勝ち点「4」。負けたトヨタも、先週に続いて、4トライ以上と7点差以内の負けに与えられる勝ち点「2」をゲットして、優勝戦線に踏みとどまっている。

◎取材こぼれ話=第一試合のハーフタイム。控え室前の通路でトヨタのマスコットであるライガーくんに遭遇。お~、ライガーくんだ~、と眺めていたら、すれ違う直前、軽く右手を挙げて挨拶された。中身は知り合いか??

トップリーグ第6節結果(15日)
三洋電機ワイルドナイツ●16-41○サントリーサンゴリアス(前半9-17)
ワールド ファイティングブル●23-34○NECグリーンロケッツ(前半17-12)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ●31-34 ○ヤマハ発動機ジュビロ(前半10-24)
福岡サニックスブルース○24-13●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半7-13)

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October 14, 2006

TL6節、土曜の結果

土曜日は快晴の秩父宮ラグビー場で、日本IBMビッグブルー対リコーブラックラムズの試合をJSPORTSで解説した。現在9位と13位の対戦だが、勝ち点差はたったの「4」。13位、14位が自動降格になるため、下位グループの順位争いは熾烈を極める。自動降格圏外に早めに脱出するためには、互いに負けられない試合だった。そして、その危機感は、リコーに強かったように見えた。

リコーは立ち上がりから日本IBMに徹底的にプレッシャーをかけると、前半11分、今季初先発のSO武川がIBMの防御ライン裏に抜け出し、CTB河野が縦に走り込んでパスを受け、好ステップでタックラーをかわして中央へトライ。IBMの猛攻をしのいだ33分には、再び武川がディフェンダーを引きつけたところに河野が走り込んでトライ。14-3とリードを広げた。この日のIBMは、敵陣に入ったチャンスでのラインアウトをミスしたり、攻め込んだところでのラインアウトからのモールでトライをとりきれないなど、もどかしい展開が多かった。最後は攻撃も単調になった印象である。

ただし、リコーのディフェンスでの粘りは凄まじかった。相、伊藤の両FL、LO遠藤も目立ったが、NO8スコット・ロバートソンは元NZ代表の勝負魂を存分に見せつけた。後半10分くらいだったと思うが、IBMがインゴールに飛び込もうとした瞬間、相手の身体の下に手を差し込んでボールをグラウンディングさせない執念を見せたほか、IBMがチャンスをつかみそうな攻撃時には必ずロバートソンが現れて激しいタックルを繰り出していた。倒れていても目はボールから離れていない。素速く起きあがり目の前に走り込んでくる相手に渾身のタックルを見舞い続けた。本日の活躍には脱帽である。SO武川は、正確なプレースキックでも勝利に貢献。先発起用の期待に応えていた。

第2試合は、クボタスピアーズ対東芝ブレイブルーパス。こちらは、クボタがSO伊藤のPGで先制。前半31分には、ラインアウトからモールを押し込み、NO8ケフのサイドアタックでさらに前進して左オープンへ。最後はWTB本吉がタックラー2人を振り切ってトライ。一時は16-7とリードした。前半34分には、この日WTBに入っていた大野がプロフェッショナルファウルでシンビンになり、CTBマクラウドも前半に腰を痛めて退場と、東芝には苦しい展開。しかし、後半は得意ドライビングモールで流れを作り、最終的には、5トライを奪って33-24で勝利した。

「立川、松田が怪我で、大野をWTBで使わざるをえなかった。次はもっと横のスペースを使って攻めたい」と薫田監督も、やや力任せになった攻めには不満そうだった。しかし、東芝は見ていて負けるような気がしない。立川、松田、冨岡を怪我で欠きながらも、SO吉田、CTB仙波、FB廣瀬ら若い選手の活躍と、FL渡邉などベテランのいぶし銀の働きで揺るぎないゲーム運びを見せる。WTBオトの献身的な動きには感心させられた。タックルして、ボールを奪って、突進してと休むことなく働き続けていた。冨岡キャプテンは次節には復帰予定。立川は肉離れに加えて昨季からの怪我も影響もあり、薫田監督も「無理はさせない」とのこと。

◎トップリーグ第5節試合結果(14日)
日本IBMビッグブルー●15-24○リコーブラックラムズ(前半10-17)
クボタスピアーズ●24-33○東芝ブレイブルーパス(前半16-14)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○45-26 ●セコムラガッツ(前半17-5)

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October 09, 2006

TL5節、月曜の結果

Matsuyama2

月曜日は松山でNECグリーンロケッツ対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦を見てきた。前日、長崎から博多へ移動し、朝、福岡空港より松山空港へ。松山市内を散歩していたら、NECの辻選手に出会った