July 06, 2008

サモア戦結果

パシフィックネーションズカップ(PNC)最終節の日本代表対サモア代表戦。必勝態勢で臨んだ日本代表は序盤に2トライを奪われたものの最後まで粘り強く戦い、残り数分までは31-32で食らいついた。だが、決勝トライを奪われ、最後の反撃も届かずに6点差で敗れた。味方同士の交錯で箕内キャプテンが右目を痛めて前半30分の時点で退場したのだが、片方の目を氷で冷やしながら戦況を見つめるキャプテンの表情が、この試合にかけた思いの強さを表していた気がする。

立ち上がりから前に出るディフェンスでサモアにプレッシャーをかけた日本だが、前半4分、サモアSOサポルの深い位置からのランニングで防御を破られ、FLシティティにトライを奪われると、直後に日本が攻め込んでミスしたボールをサモアに拾われ、連続トライを許す。サモアの選手達は手堅いキック戦法は使わず、ボールを持ってどんどん走り込んで試合の流れをつかんでいった。14点のリードを奪われても、そのまま崩れないのは現在の日本代表の成長だろう。安定したラインアウトから、モールを押し込んでトライを返すと、SOアレジのPGで追加点。前半終了間際には、CTBニコラスのオフロードパスをFBロビンスがインゴールに持ち込み、17-17に追いついて前半を終える。

後半5分、再三力強い突進を見せていたサモアPRテアにトライを奪われ、17-22。14分には、オフロードパスをつながれ、CTBトゥイランギにインゴールに飛び込まれて、17-29。ここから日本代表も反撃し、ゴール前のPKでスクラムを選択。24分、アレジのパスを受けたWTB小野澤が鋭角的なステップでタックラーをかわして、ゴール中央へ。小野澤、相変わらずの絶好調である。その後、サモアFBウィリアムスにPGを加えられたが、後半36分、モールからFL菊谷がトライ。アレジが難しいゴールも決めて31-32と1点差に迫った。終了間際にWTBロアマヌが右コーナーぎりぎりに飛び込むチャンスがあったが実らなかった。

ジョン・カーワンHCのコメント=「最初の20分の2トライ、相手に思うようにやらせてしまった部分、後半の最初のエンジンのかかりが遅かった部分、そこがきょうの試合の明暗を分けた。非常に残念な結果でしたが、我々はPNCの国々と競ったゲームができるようになりました。強化の方向性は間違っていないことが確信できたし、選手達は確実な成長を遂げてくれました。後は、厳しい状況での判断を誤らないこと。そういう細かい部分を成長させなければなりません。このチームはまだまだ若いチームで、これからもっとレベルアップしていける」

箕内拓郎キャプテンのコメント=「最初の20分の2トライが最後まで響いてしまった。それでもチーム一丸となって、最後まで勇気を持って戦ってくれた。確実に強くなっていることを実感できたトーナメントでした。本当にあと少しの差、この差を埋めるために、これらかも国内のリーグを頑張っていきたい」

相馬朋和選手のコメント=「非常に暑くて、タフなゲームでした。結果は残念でしたが、着実にPNCのチームと近づいていると思います。5試合すべてのゲームがほんの少しの部分が勝負の分かれ目になっている。どのチームとも対等に戦えたことは我々の力がついてきたということ。来年は全勝できるように頑張る」

アウェイで格上のサモアを倒すという千載一遇のチャンスだっただけに残念。相手は世界ランク上位であり、アウェイなのだから惜敗は不思議な結果ではないのだが、結局、昨年のPNCと同じ1勝に終わり、目標を達成できなかったことは選手達にとっても悔しいことだろう。着実に力は上がっているが結果が出ない。今は産みの苦しみなのか。日本人、外国人ということは抜きに、トップリーグで代表資格を持つ精鋭を揃えての日本代表強化だが、長い目で見て日本人選手の育成も熟慮しなければいけないことを痛感するPNCの結果だった。

◎PNC最終節結果
日本代表●31-37○サモア代表(前半17-17)

◎早稲田大学対フランス大学選抜結果
早稲田大学●0-27○フランス大学選抜 (前半0-20)

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June 28, 2008

NZマオリ戦結果

6月28日(土)、IRBパシフィックネーションズカップ第4戦・NZマオリ対日本代表が、ニュージーランドのネイピアで行われた。

先制したのは日本代表だった。ラインアウトからNO8龍コリニアシが突進したところでNZマオリがオフサイド。SOアレジがPGを決める。8分に、NZマオリのWTBローレンスにトライを奪われ、12分にはモールの真ん中を割られてボールを奪われると、SOブルースにインゴールへ走り込まれる。これで3-12とされたが、ここからは日本代表が粘る。24分にはゴール前のスクラムから、CTB今村の負傷退場で入ったFBウェブがライン参加。タックルされながらボールを浮かしたところに、FBからCTBに上がっていたロビンスが回り込んでトライ。スクラムもコントロールされたいいトライだった。直後の26分には、相手のラインアウトのロングスローが後ろへ抜けたところを、龍コリニアシがキャッチし、すぐに左オープンに展開。ロビンスが大きくゲインして最後はWTBロアマヌがゴール左隅に飛び込んだ。34分に一本トライを返されたが、前半終了間際にカウンターアタックからつないで、ここでもロビンスが大きくゲイン。FLトンプソンが再逆転のトライをあげて前半を、22-17とリードで折り返した。

スクラムでは健闘し、ディフェンスラインもよく機能していたのだが、前半のタックルミスが「16」と、身体を当てながら前に出られるシーンは多かった。それでもカバーディフェンスでなんとか粘っていたのだが、後半は、ファーストタックルが決まらなくなり、完全に抜け出されることが多くなってカバーディフェンスも届かなくなった。NZマオリはランニングスキルの優れた選手が多い。広いスペースでボールをつなぎ始めると手が付けられない。後半15分、日本代表が攻め込んだところでターンオーバーを許し、WTBギアに独走トライを奪われたあたりからは一方的になった。

先月、日本代表のアシスタントコーチのドゥーリー氏に話を聞いたとき、「選手はディフェンスのストラクチャーは理解している。しかし、ポイントからポイントへ行くスピードが不安定です」などと課題を話していたのだが、分かっていてもポイントに行けていなかったり、肝心のタックルが決まらなかったり、克服すべき課題はまだまだ多い。日本代表が目標とする低いプレーも、あまり出きていなかったように思う。「後半はミスを重ねるうちにチーム全体のコントロールを失ってしまった。タックルの精度を上げるとか、ボールをしっかりキープするなど、本当に簡単なことが修正できませんでした」と相馬選手がコメントしている通り、攻撃面でも簡単に相手にボールを渡してしまうシーンが多かった。

しかし、個々には光るプレーもあった。負傷の癒えたトンプソンは、攻守に活躍。ロビンスの独特のステップワークは、NZマオリを翻弄した。SH吉田、CTB大西も低いタックルを何度も決めた。先発での出場機会の少なかった選手達の頑張りは印象的だった。最終戦となるサモア戦はどんなメンバーになるか分からないが、うまくゲームをコントロールすれば勝てる力はあるはずだ。

カーワンHCのコメント=「前半40分と後半最初の10分はこれまでの試合で一番といっていいほど良い出来だった。1対1のディフェンスも良かったし、ストラクチャーもしっかりこなすことが出来ていた。しかし残念ながら、自分たちのミスの連続からチームがパニックに陥ってしまった。メンタルの弱さが出てしまった。最後の20分間をしっかりと組み立てられるようなチームにならなければいけない」

◎試合結果(6月28日)
NZマオリ○65-22●日本代表(前半17-22)

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June 08, 2008

豪州A代表戦結果

 パシフィック・ネーションズカップ(PNC)が開幕した。6月7日に行われた2試合は、NZマオリがトンガを、フィジーがサモアをぞれぞれ下した。そして、6月8日、博多の森のレベルファイブスタジアムで日本代表がオーストラリアA代表と対戦した。

 現状のベストメンバーを組んで挑んだ日本は立ち上がりから連続攻撃を仕掛け、前半6分、SOアレジのドロップゴールで先制する。オーストラリアA代表の攻撃を素速く前に出る防御で何度も止めたが、13分、ラインアウトからFW陣に前進を許し、ラックから負傷交代で投入されたSOノートンナイトにラインブレイクされ、最後は、CTBトゥリヌイにトライを奪われる。続く19分には、自陣からオープン展開したオーストラリアA代表のライン攻撃に簡単にブレイクされ一気につながれた。

ファーストタックルが決まらない日本は、完全に受けに回り、前半だけで4トライを奪われ、3-28とリードを許した。後半は不揃いになっていたディフェンスラインを修正し、積極的に選手を入れ替え、相手が2人シンビン(一時退場)になった時間帯に交代出場のLO谷口が2トライ。詰めかけた7,493人の観衆を沸かせた。いったんは14点差に迫ったが、オーストラリアA代表のLOキムリンのトライで突き放された。しかし、この連続攻撃でのつなぎは見事だった。ノートンナイトのサポートとパス、今季のスーパー14で好調だった動きそのままだった。

 試合後の会見。ジョン・カーワンHCは、「前半、一対一のタックルが決まらず、ラックでも相手ボールをスローにできなかった。インサイドのディフェンスを特に意識していたのに、そこで抜かれていた」と語り、多くの課題を口にしていた。

 箕内キャプテンは、「簡単にラックサイドを破られたのは、一対一のタックルで前に出られていたから」など課題をあげながらも、「後半に修正できたことは自信を持っていい」と前向きに語った。
 
 僕は、JSPORTSの解説だったのだが、グラウンドの動きと映像を見ながら、オーストラリアA代表の組織だった動きに感心させられた。孤立することはほとんどなく、日本代表のタックルをうまくずらしながら当たり、タックルされながらサポートの選手に確実にボールをつないでいく。前半、日本代表の出足が鈍ったのは、そのずらし方が上手いことと、パスの受け手も常に複数で走り込んでくるからで、タックルの的を絞れなくなっていた。それでも後半は出足を止めることができたのだから、前に出るディフェンスラインを磨くことが必要なのは確かだし、反応スピードもさらに上げて行かなくてはいけない。

 オーストラリアA代表のモーガン・トゥリヌイ主将は、勝ったことを素直に喜んでいたが、すでにスーパー14で試験的ルールを経験していることを問われると、「従来のルールは、ゲームがスローテンポで楽だった。22mラインの後ろにボールを戻してタッチに蹴ることができるのも、ゲームをコントロールしやすかった」とコメント。8月1日からワールドワイドに採用される試験的ルールより、さらに運動量が必要なルールで戦っているスーパー14の選手達がフィットネスの面で格段に進歩していることを証明した。

 JSPORTSのプロデューサーのカンちゃんが興味深いことを言っていた。「スローを入れるのが難しかったです」。つまり、日本国内の試合より、ラインアウトなどの投げ入れが速くなっていて、いいプレーのあと、スロー映像をはさむ時間が少ないというのだ。日本代表もラインアウトの投げ入れはテンポを速くしているのだが、オーストラリアA代表も投げ入れが素速い。テンポアップした試合が身についているので従来のルールでも速く動けるということなのだろう。

 相手を上回る運動量が生命線の日本代表として、国内試合で選手達の運動量を上げるような工夫をしていかないといけないのかもしれない。次の相手は、トンガ代表。直線的に当たってくるタイプなのでオーストラリアA代表よりも戦いやすいはずである。ここで結果を出さなければ。

◎パシフィックネーションズカップ第1節試合結果
6月7日
フィジー代表○34-17●サモア代表(前半12-0)
NZマオリ○20-9●トンガ代表(前半3-3)
6月8日
日本代表●21-42○オーストラリアA代表(前半3-28)

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May 18, 2008

日本代表・香港戦結果

いま新潟から東京に戻る新幹線の中で、これを書いている。新潟の東北電力ビッグスワンスタジアムで行われた日本代表対香港代表戦は、日本代表が11トライを奪って大勝し、アジア五カ国対抗2008の全勝優勝を決めた。中央でカップを掲げるのは、PR西浦選手。

Niigataj

立ち上がりは、香港が激しくプレッシャーをかけてきたこともあって、拮抗した展開になったが、前半15分に、SOアレジのインゴールへのキックを追いかけたCTB今村が押さえて先制トライをあげると、あとは着々と加点した。攻撃面でミスも多く、インターセプトや、キックをチャージされるなどで失点したが、カーワンHCは及第点の評価。「やるべきことは多いが、今回良かったのは、試合中に相手に対応してプレーできたことです」

箕内キャプテンはこうコメント。「たくさんの観衆の前で優勝できて嬉しかった。新潟県のみなさんのサポートに感謝します。香港は、ワールドカップの予選で戦った時以上に激しく向かってきました。試合内容は、100%満足できるものではありませんが、ボールを動かしていく、自分たちがやろうとしていることは出せたと思います」。また、スクラムトライについては、「この5週間、FW陣が努力してきた成果です」と語り、まっすぐ押し込めたことを素直に喜んだ。

香港代表の記者会見では、日本との差をどう埋める?という質問も出たが、ウォルターズHCは、「アジア全体としてプロの選手を作っていくことが大切」と、全員がアマチュア選手である自チームの強化の難しさを語った。日本戦に向けての2週間の合宿もそれぞれの職場で有給休暇をとって行ったものだという。しかし、「日本が我々に合わせるのではなく、我々が日本に合わせなければ」と、今後も日本がいいメンバーを送ってこの大会が続くことを求めていた。また、キャプテンのイアフェタ選手は、「日本のラグビーのインフラはワールドクラス。香港の選手が日本でプレーする機会が与えられれば、その経験を持ち帰って伝えることができる」と語っていた。

日本代表は、これでつかの間の休息に入り、25日からクラシックオールブラックス戦、パシフィックネーションズカップに向けての準備に入る。

◎アジア五カ国対抗2008第4戦
日本代表対香港代表戦結果
日本代表○75-29●香港代表(前半35-6)

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April 26, 2008

日韓戦結果

Koreast

ソウルの中心から電車なら1時間半、車なら1時間くらい。仁川(インチョン)市にある、文鶴(ムンハック)競技場で、4月26日、日本代表対韓国代表戦が行われた。ここは総合運動公園になっており、サッカーのワールドカップでも使われた巨大スタジアム、野球場などがある。日韓戦は、その中にある補助競技場が使用された。朝、少し雨が降ったようだが、試合前は快晴。ただし、試合途中からは雲で日差しが遮られ、薄手のジャケットだけでは寒く感じた。グラウンドは小高い丘の上のような場所にあり、風も強かった。キッカーには少し影響したかもしれない。

日本代表は、前半、安定したセットプレーから、NO8箕内、FL菊谷、LO大野らがゲインし、そこでできたラックから数的優位を作り出し、FB有賀、SOアレジらが次々にトライをあげた。CTBニコラス、ロビンスのディフェンスもよく機能して、韓国の攻撃を完全に食い止め、前半を終えて29-0とリード。しかし、後半は、パスミスなどが多くなって点数が伸びず、韓国にインターセプトなどからトライを許した。最終的には39-17で勝利したものの、課題の多い内容だった。

「勝ったことは良かったが、あまり嬉しくない」とカーワンHCも不満げ。「ラインアウトはストラクチャー通りにいったが、攻撃の中で無理なパスをしすぎていた。前半はよかったが、後半、規律を守れなかった。ラックからの早いボール出しで行くべきところ、後半はルーズになった」など、今後に向けての修正点を口にしていた。

箕内キャプテンも表情は冴えなかった。「アタックのところで、2つ、3つとラックを作るべきところ、フィフティフィフティのパスをしてしまった。それに対する韓国の反応が早く、スコアされてしまいました。攻撃の中でギャンブルに出ることが多く、規律が守れず残念です。選手のレベルの高いチームだと思うし、強くなる手応えはありますが、まだ個々に点で動いている感じで線にはなっていないですね」

カーワンHCとしては、もっとラックを連取するような展開を目指していたのだが、個々の選手がある程度ゲインできてしまうために、ぎりぎりのパスをつなぎたくなってミスが多くなるという悪循環に陥っていたように思う。チームが動き出したばかりということもあって、選手同士のコンビネーションもまだまだ。箕内キャプテンも、「アジア5か国対抗の残り4試合で、そのあたりを合わせていきたい」と話していた。

◆試合結果
韓国代表●17-39○日本代表(前半0-29)

追記◎韓国でもツツジは満開だった。

Tsutsujik

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April 07, 2008

高校選抜大会決勝

月曜日は熊谷ラグビー場に行ってきた。池袋から埼京線で大宮まで行き、大宮から高崎線に乗り換えて熊谷へ。僕の家からはいろんな行き方があるのだが、きょうはこれが一番スムーズだったのである。決勝戦は午後1時キックオフだったのだが、1時間ほど前に雨が落ちてきた。かなり強い降りだったので、ボールを動かしたい両チームにとって嫌なコンディションになったと思っていたら、試合直前にはあまり影響しない程度に。

というわけで、両チームともどんどんボールを動かし、スペースを巧みに突いた。タックルからの切り返しの反応もよく、中身の濃い試合だった。JSPORTSで12日に放送されるので、詳細は避けたいのだけど、常翔啓光学園が勝負強さというか、試合巧者ぶりを発揮していた。ときに低いタックル、ときに相手の胸元へ激しくヒットするタックルと、状況によって使い分けるあたりは全国大会4連覇の頃を彷彿させた。

御所工業・実業は初出場初優勝という快挙を狙ったわけだが、近畿大会から続く連戦で少し疲れがあったようだ。1回戦から見ている関係者によれば、準決勝、決勝と、少しパフォーマンスが落ちていたらしい。ゲームメイカーのSO吉井も右膝の怪我の影響もあって少し動きが悪かった。それでも十分に健闘していたし、平均身長が170㎝ほどのチームの粘り強さには胸を打たれた。

常翔啓光学園は、選抜大会で3度目の優勝だが、校名が変わってからはもちろん初優勝。昨年の伏見工業に続いて、前年度の全国大会(花園ラグビー場)に出場していないチームが優勝したことになる。新チーム始動時期が全国大会出場チームより早いという影響は大きいのかもしれない。ただし、関係者の声は、「今年も東福岡は強い」というものが多く、現時点の力関係が冬にどうなっているか。御所工業・実業には敗れたが、常翔学園(前・大阪工大高)も力がある。國學院久我山、佐賀工業、春日丘、東海大仰星、大分舞鶴らも含めて、今季の高校ラグビーは混戦模様である。

Keiko

この写真は、試合後放送席のモニターを写したもの。左端で、おどけているのは、PR乾くん。これはテレビの放送枠に入らなかったかも。

■全国高校選抜大会・決勝結果
常翔啓光学園○36-21●御所工業・実業(前半24-14)
※常翔啓光学園高校は、3年ぶり3回目の優勝。

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April 06, 2008

高校選抜準決勝

Kaidou

庭のカイドウがいい感じになってきた。

Kumagaya2008

日曜日は熊谷ラグビー場に行ってきた。全国高校選抜大会準決勝を取材するためだ。快晴。スタンドから観戦していると、とても気持ちが良かった。各方面から評価の高い御所工業・実業は、愛知県の春日丘を50-7で下した。春日丘にも惜しいシーンはあったのだが、御所工業実業はディフェンスでも粘り強かった。それでも、竹田監督は「ラックでファイトしていない。修正したい」と課題を口にした。このチーム、身長160㎝台、170㎝台の選手が多く、本当に小さいのだが足腰がしっかりしていて倒れない。ラックでもしっかり立って乗り越えていくシーンが多かった。モールも強いし、ワイドな展開もできる。観戦に訪れていた早大の中竹監督も、「日本のチームがみんなこんなふうになればいいですね」と絶賛していた。

もう一試合は常翔啓光学園が國學院久我山を後半に突き放し、38-19で勝利。決勝戦は、大阪・奈良対決なった。常翔啓光学園も、低いタックルからのターンオーバーに、ボールを素速く動かしてのラインブレイクなど、啓光らしいプレーを披露してくれた。体格も170㎝台の選手がほとんどで、小さい。「FWがいいディフェンスをしてくれている。BKはいい攻撃もあるけどポカもある」とは杉本監督。決勝戦に向けては、「お互いにボールを動かしてゲームを作るチームなので、いかに継続してプレーできるか。長くボールを持っているチームが勝つのでは」と話していた。常翔啓光学園FB国定のスピードはスタンドを沸かせていたが、それもそのはず、彼のお父さんは、明治大学、トヨタ自動車で活躍した俊足WTB国定精豪さんである。しなやかな走りは僕が記憶する高校時代のお父さんとよく似ていた。

決勝戦は、JSPORTSで録画放送される(4月12日 、19:00~21:00 JSPORTS1初回放送)。明日、僕が解説、谷口さんの実況でライブ収録だ。小さい者がいかに勝つかを追求する両チームである。直接対決でどんなラグビーをみせてくれるのか楽しみ。ただ、明日は午後天気が崩れそうで、それだけが心配だ。


◎全国高校選抜大会結果
御所工業・実業○50-7●春日丘(前半24-7)
常翔啓光学園○38-19●國學院久我山(前半21-14)

◎7人制日本代表結果
4月5日、6日
オーストラリア・アデレードで行われていた
「IRBワールドセブンズシリーズ」
1日目 予選プールB
0-53 トンガ代表(前半0-24)
26-31 サモア代表(前半5-24)
17-24 ウェールズ代表(前半7-17)
2日目
ボウルトーナメント準々決勝
12-24 アルゼンチン代表(前半7-14)
シールドトーナメント準決勝
19-24 カナダ代表(前半14-7)
※19-19同点でサドンデスが行われ、カナダが開始1分でトライを挙げた。


以上の結果により、アデレード大会はシールドトーナメント準決勝敗退で大会終了となりました

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March 16, 2008

日本選手権決勝結果

Momo2

Jin

桃はこれから、沈丁花も咲き始めた。これから、どんどん庭の花を紹介できる。 そんな季節である。本日、国内シーズンを締めくくる日本選手権決勝戦が行われた。

快晴の秩父宮ラグビー場に、1万6117人の観衆。その中で、三洋電機ワイルドナイツが持ち味を出して戦い、マイクロソフトカップ決勝の雪辱を果たして優勝した。三洋電機は日本選手権初優勝である。全国社会人大会でも引き分け優勝はあったが、単独で頂点に立つのはこれが初めて。「宮地監督も、柴田監督もできなかったことを、選手達がやってくれました」と宮本監督も、歴代監督の名をあげつつ、感無量の面持ちだった。

試合は立ち上がりから、三洋ペースで進んだ。準決勝の翌日に、トニー・ブラウンからプレースキッカーの役目を任されたFB田邉が、まずは先制PGを決め、8分、その田邉が、ラインアウトからのラインアタックで左隅に飛び込み、難しいコンバージョンも決めて10-0とリード。以降も先手先手で攻め続けた。サントリーも何度か攻め込んだが、LOメイリング、FL佐々木の負傷欠場も響いてか、モールも押し切れず、攻めあぐんだ。

前半なかば過ぎから、サントリーもようやく流れをつかみ、FB有賀のカウンターアタックからCTBニコラスが追撃のトライ。このままサントリーペースになるかと思われたが、後半の立ち上がりに三洋の田邉がPGを決め、8分のNO8龍コリニアシのトライで27-11。三洋が精神的にも完全に優位に立った。

サントリーは、マイクロソフトカップ決勝に比べて、三洋に攻めやすいボールを渡しすぎていた。突破力ある選手が揃う三洋に攻撃機会を数多く与えてしまっては粘りきれない。試合後、サントリーの山下大悟キャプテンは、「完敗です。サントリーはまだ地力が足りません。三洋はいいチームです。僕らも彼らのおかげで成長させてもらえました」と潔かったが、「リードされたとき、もっと慎重になればよかったですね」と、三洋の持ち味が出る戦いをしてしまったことは悔やんでいた。SO菅藤も「三洋のラグビーをやらせてしまった。でも、これで来季もチャレンジできます。来季につながる試合だったと思います」と前向きだった。

試合後、たくさんの三洋電機関係者のみなさんの笑顔に出会った。1960年の創部以来、いろんな形で部に関わってきた人たちの笑顔を見て嬉しい気持ちになった。元監督の宮地克実さんの胴上げを見て感無量だったファンの方も多いのではないか。神戸製鋼V7時代、最強のライバルとして僅差勝負を繰り広げながら優勝はなし。1995年度の社会人大会決勝では、最後の最後にサントリーに引き分けに持ち込まれ、両者優勝も日本選手権には進めず。頂点を前に足踏みしていたチームがついに単独優勝を成し遂げたのである。

完璧なプレースキックとフィールディングを見せたFB田邉は僕の選ぶマン・オブ・ザ・マッチ。ピンポイントのタックルを次々決めたCTB霜村の働きも素晴らしかった。

◎日本選手権決勝結果
サントリーサンゴリアス●18-40○三洋電機ワイルドナイツ(前半11-17)

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March 09, 2008

TL入替戦結果

日曜日は、トップリーグの入替戦が行われたのだが、秩父宮ラグビー場はタフな試合になった。いつもは神宮球場側から吹くことが多い風もきょうは逆。トップリーグ昇格を狙うワールドファイティングブルは、前半風上に立ち、SOショーン・ウェブのロングキックを軸に陣地をとり、何度も敵陣深く攻め込んだ。しかし、そのたびに反則を犯し、トライを奪えず終い。しかも、前半28分にウェブが右足を痛めて退場する緊急事態となる。それでも、今季はFBで活躍する由良がSOに入り、CTBにトンガ代表のヴァカが入ってしのぎ、後半は自陣深くからでも思い切って攻撃を仕掛けてトライを狙い続けた。

日本IBMビッグブルーは、防戦一方になるが粘り強く戦い、後半6分、SO加勢のキックのバウンドがワールドFB南の前でIBM方向に跳ね上がったところを確保し、NO8フィリピーネがトライ。16分、ワールドも自陣から由良が仕掛けてつなぎ、最後はヴァカかトライを返す。18分、今度はモールからフィリピーネがトライして再び17-10の7点リード。ここからのワールドの徹底した連続攻撃は見事だった。31分にはWTB沼田が左タッチライン際でチェンジオブペースを使いながらタックラーをかわしきって左隅にトライ。由良のゴールも決まって同点となる。

両チームのサポーターが集ったスタンドは興奮のるつぼ。同点のまま終了すれば、日本IBMの残留だが、1点でも上回ればワールドの昇格である。34分、「リードをされたほうが相手にはプレッシャーがかかる」と日本IBMのFB高がPGを決めて20-17とするが、ここからもワールドは諦めずに攻め続けた。最後は、連続攻撃のなかで倒れた選手がボールを離さない反則で万事休す。しかし、果敢な攻撃と粘りの防御という素晴らしい試合だった。

ワールドにとっては、前半のチャンスを自らの反則でつぶしたのがもったいなかった。それにしても、トップウエストのレギュラーシーズンを全勝で駆け抜けながら、最後の順位決定戦で近鉄に敗れ、この入替戦でも1PG差の惜敗である。号泣する選手がいたのも当然かもしれない。「一瞬のスキをつかれた。メンタル面をもっと鍛えていきたい」と中矢キャプテンは、来季の昇格を誓った。

日本IBMにとっても、もし降格すれば、リコー、セコムら強豪ひしめくトップイーストで戦わなければならない。「勝ててよかった。その一言です。もっともっと高い意識を持って、マイクロソフトカップを狙うようなチームにしていかなければ」と、高キャプテンは残留争い圏内からの脱出を目標にあげていた。

ほんと、興奮する試合だった。ナイスゲーム。

◎トップリーグ入替戦結果
日本IBMビッグブルー○20-17●ワールドファイティングブル(前半0-0)
福岡サニックスブルース○79-10●マツダ(前半48-5)

この結果、日本IBMビッグブルー、福岡サニックスブルースがトップリーグ残留を決めた。

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日本選手権準決勝結果

土曜日は花園ラグビー場にいた。日本選手権準決勝、三洋電機ワイルドナイツ対トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦をJSPORTSで解説するためである。試合は最後まで手に汗握る展開となった。試合前のトスに勝った三洋は風下の陣地を選択したのだが、立ち上がりからトヨタがLO谷口、NO8菊谷の縦突進に、CTB岩本らBKのスピードの乗った攻めを織り交ぜて優位に立つ。しかし、三洋のディフェンスも粘り強く、SOブラウンのターンオーバーから切り返すと一気に敵陣に入り、最後はブラウンが左中間に先制トライをあげる。

前半37分、トヨタWTB水野がブラウンのパスをインターセプトして約60mを走りきり、逆転に成功したが、三洋もすぐにFLタイオネがトライを返し、前半を終えて、10-10の同点。後半に入ると、風上の三洋が優位に立つかと思われたが、トヨタはCTB岩本がハイパントのこぼれ球をとってそのままトライ。以降も互いに持ち味を出す好ゲームとなった。いったんは三洋が引き離したが、NO8龍コリニアシがラフプレーでシンビン(10分間の一時退場)になると、トヨタがモールからトライをあげ、24-25の1点差。トヨタはなおも攻め続けたが、最後につなぎにミスが出て、ついに届かず。三洋の長所であるディフェンスの集中力が勝利を呼び込んだ。

トヨタの選手にとっては、シーズン終了を告げる笛である。石井監督はじめ、試合後は涙を見せる選手が多かった。右足首を痛めながら出場していたSO正面ら、怪我を抱える選手も多く、万全な状態でプレーできなかったことは悔しいだろうが、最後にトヨタらしい攻撃は随所に見られた。個々のスピードで三洋を振り切る場面も多く、「トヨタは勢いに乗ると手がつけられない」という各チームのコーチの発言が頷けるプレーが多かった。

決勝進出を決めた三洋電機も、CTB榎本キャプテンが右膝を痛めて退場するなど満身創痍の状態。それでも、試合後のインタビューでは、宮本監督が「サントリーには負けたくない。絶対に勝ちたい」とめずらしく語気を強めるなど、決勝に向けて気合いが入っていた。後半15分、CTB霜村がディフェンスを突破し、WTB吉田につないだトライは見事だった。

秩父宮ラグビー場の試合は、また録画を見てから感想を書きたいのだが、ハーフタイムに前半のスコアを聞いて少し驚いた。決勝戦は、マイクロソフトカップと同カードになったが、さらに気迫あふれる試合をしてくれそうだ。

◆日本選手権準決勝結果
三洋電機ワイルドナイツ○25-24●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半10-10)
サントリーサンゴリアス○25-14●東芝ブレイブルーパス(前半22-0)

◆三地域対抗結果
関東代表○46-38●関西代表(前半26-12)

◎愛好的美食日記
花園での取材後、大学の後輩で東大阪ラグビースクールのコーチをしている鳴尾君に焼き肉を食べに連れて行ってもらった。「JR鴻池新田駅」至近にある「やきにく田邊」である。ここは、早大CTB田邊秀樹選手のご両親が経営するお店だ。美男美女のお父さんお母さんと少しラグビー談義。なにもかも美味しかったが、お父さんのお薦めは、「特上ハラミ」、「厚切塩タン」だった。今季の選手達のサイン入りTシャツが飾ってあった。

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February 24, 2008

MS杯決勝結果

日曜日の午後は、秩父宮ラグビー場でマイクロソフトカップ決勝戦の解説をした。その前に、「マイクロソフトカップ ミニ・ラグビー交流大会」を見る。参加したのは、関東ブロック推薦「川口ラグビースクール」(埼玉県)、関西ブロック推薦「吹田ラグビースクール」(大阪府)、九州ブロック推薦「筑紫丘ラグビークラブジュニアスクール」(福岡県)である。関係者の方と見ていたのだが、小学生のレベルの高いプレーに感心することしきりだった。この様子も、JSPORTSで放送される予定だ。

三洋電機ワイルドナイツ対サントリーサンゴリアスの対決となった決勝戦。強風下での戦い方が注目されたが、サントリーは試合前のトスに勝って風下を選択し、前半を我慢して、後半に勝負をかけた。三洋は劣勢を予想されたスクラムでは健闘したが、ラインアウトは獲得率が悪かった。直接の敗因と言っていいかもしれない。

サントリーは三洋の特徴を出させないための戦いと、自分達の強みを出す戦い方を徹底した。ゲームマネージメントの勝利という気がする。「チームが停滞した時もあったけど、勝つことができて興奮しました」。前日は一睡もできなかったという山下大悟キャプテンの涙も印象的だった。

後半になって、三洋が戦略的キックを使い始めたときのFB有賀の好フィールディングは素晴らしいと思う。「FWがあれだけ前に出てくれたら楽ですよ」(有賀)。思い切りのいいカウンターアタックは三洋の勢いを押しとどめていた気がする。

三洋のトニー・ブラウンの激しく粘り強いディフェンス、相手ボールを瞬時に奪うターンオーバー能力など何度も驚かされるプレーがあった。オールブラックス経験者の凄みを再認識させられた。あれだけラインアウトがとれなくて、この僅差だから、三洋の実力は確か。日本選手権で再び戦うかどうかは未知数だが、もう一度戦えば結果は分からない。

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取材後、早々に家に帰り、ラグマガ4月号(2月28日発売)に掲載する速報レポートを書いた。こんな表紙になるようだ。作業、早っ。今号は、スーパー14の別冊付録付きである。

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25日(月曜日)は、『ラグビークリニック』が発売になる。こちら、今が旬のトニー・ブラウンのインタビューがある。ゲームコントロールについて語っている。日本代表のジョン・カーワンHCと脳科学者の茂木健一郎さんの対談も。


◎ジャパンラグビー トップリーグ2007-2008 プレーオフトーナメント マイクロソフトカップ決勝戦結果
三洋電機ワイルドナイツ●10-14○サントリーサンゴリアス(前半10-7)

◎第45回日本選手権2回戦組合せ:3月1日(土)
近鉄ライナーズ対トヨタ自動車ヴェルブリッツ(12時、秩父宮)
東芝ブレイブルーパス対早稲田大学(14時、秩父宮)

◎2011年のワールドカップ出場枠が決定
IRB(国際ラグビーボード)が、下記の通り、出場枠決定を発表した。
参加チーム:20チーム(12チームは2007W杯で決定している)
他8チーム枠=アフリカ地区1位。アメリカ地区1位、2位。アジア地区1位。ヨーロッパ地区1位、2位。オセアニア1位。ヨーロッパ地区3位対アメリカ地区3位の勝者。アジア地区は、2010年アジア5カ国対抗の優勝チームのみが出場。

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February 09, 2008

TL最終節9日の結果

土曜日は当然のことながら秩父宮ラグビー場にいた。3日開催予定だったが、雪で順延となったトップリーグ最終節の2試合である。僕はJSPORTSの解説がなかったので、きょうは知人に解説しながら縦方向から観戦した。

まずは、NECグリーンロケッツが三洋電機ワイルドナイツにチャレンジ、「34点差以上で勝つという明確なターゲットをもって試合できるのはそうあることではない」(浅野良太キャプテン)という言葉通り、NECは立ち上がりから積極的に攻めた。しかし、三洋のディフェンスは反応が良く、個々のタックルも堅実。SOブラウン、CTB榎本らが次々突き刺さって、NECの攻撃を寸断した。PR相馬もタックルで目立っていた。縦から見ると、各選手の守備範囲の広さがよく分かった。前半18分、NO8龍コリニアシがCTB霜村のパスを受けてトライ。前半はこの1トライに留まったが、終盤はNECの集中力が途切れはじめ、WTB北川の2トライなどで突き放した。ターンオーバーからのトライが多い三洋らしい勝ち方だった。後半21分、SH田中がタックルしてすぐに起き上がり、ボールを拾ってインゴールに運んだトライは見事だった。

「素直に嬉しいです。トップリーグで全勝できた。素晴らしいプレーをした選手達を誇りに思います」と宮本監督。1位通過が確定している中で粘り強いディフェンスを見せた選手達を称えた。

第2試合は、サントリーサンゴリアス対トヨタ自動車ヴェルブリッツ。どちらが勝っても、セミファイナルでもう一度戦うことが濃厚なチーム同士の戦いとあって、モチベーションの維持が難しい試合ではあったのだが、それにしても前半のサントリーはイージーなミスを連発。前半を終えたところで、トヨタが24-0とリードする。21歳のSO黒宮のドロップゴールは素晴らしい。この選手、経験を積めばどこまで伸びるか非常に楽しみだ。

NECと三洋の応援の人だと思われるが、この時点で席を立つ人も多かった。しかし、後半、試合は俄然白熱する。後半1分に、CTBハビリが縦に抜けてトライを返すと、7分に入替出場したSO野村がロングタッチキックや絶妙のキックパスなど、好キックを連発し、試合の流れを変えた。ゴール前ではモールを押し込み、スクラムも優位に立ち、後半は完全にサントリーペース。最終的には引き分けに終わったが、終了間際、サントリーが二度狙ったPGが外れたところからもトヨタは果敢にカウンターアタック。途中出場のFB遠藤、WTB岩本らが、あわやのランニングを見せたが、トライには至らなかった。

「タフなゲームでした。やはり簡単には勝たせてくれない。サントリーは粘りがありました。トヨタは春から、攻め勝つ、ということに取り組んできました。もう一度厳しい練習をして、サントリーにチャレンジしたいです」(トヨタ自動車・麻田キャプテン)

一方、サントリーの清宮監督は、「前半は去年の日本選手権を思い出しました。後半はきっちりゲームを組み立てられ、試合内容でお客さんの雰囲気も変わった。これで、次の花園ラグビー場は盛り上がるでしょう」と笑顔を見せていた。

◎トップリーグ第13節(9日)結果
NECグリーンロケッツ●7-34○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-7)
サントリーサンゴリアス△31-31△トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半0-24)

この結果、プレーオフトーナメントの組み合わせは以下のように決まった。
■2月17日、セミファイナル
三洋電機ワイルドナイツ(リーグ戦1位)対 東芝ブレイブルーパス(リーグ戦4位)=14時キックオフ、秩父宮
トヨタ自動車ヴェルブリッツ(リーグ戦3位)対 サントリーサンゴリアス(リーグ戦2位)=14時キックオフ、花園
■2月24日、ファイナル(14時キックオフ、秩父宮)

追記◎更新するときに気づいた。これ、1111回目の記事更新である。なんか、めでたい感じだなぁ。トップリーグの個人賞だが、きょうの結果で、トライ王は北川智規選手が2年連続の戴冠、得点王は大西将太郎選手の初受賞が決まった。


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February 02, 2008

村田亙選手引退セレモニー

土曜日は磐田のヤマハスタジアムに行ってきた。トップリーグ第13節、ヤマハ発動機ジュビロ対東芝ブレイブルーパス戦を、JSPORTSで解説するためだ。ともにトップ4に向けて負けられない試合だったのだが、無風の上にグラウンドコンディションも上々とあって、互いにボール大きく動かす好ゲームになった。

ヤマハがトップ4に残る条件は、東芝にボーナスポイントを1点も与えず、5トライ以上を奪って勝つというもの。それでも日曜日の試合でNECが1ポイントでもあげると望みは絶たれる。厳しい条件での試合に、ヤマハは、いつもの佐藤、大田尾のHB団をリザーブに回し、矢富、大西コンビで臨んだ。大西が防御ラインに接近して立ち、矢富のロングパスで東芝防御をワイドに振り回す戦法は当たり、何度も東芝の防御を崩した。しかし、チャンスでミスが多発。スクラムでも劣勢で、防御も簡単に抜かれる場面が目立ち、前半だけで東芝に4トライを奪われてしまった。

それでも、ヤマハは最後まで攻め、FB松下の2トライなどで追いすがったが、最後は届かなかった。後半残り10分には、引退を表明していた村田亙も登場。客席を大いに沸かせたが、結果的にはトップ4入りは絶望となり、ヤマハにとっては今季最後の公式戦となった。

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写真の通り(放送席のモニターを撮りました)、試合後、村田亙選手の引退セレモニーが行われた。33年のプレーヤー人生が終わるとあって、こらえきれずに涙を見せた村田選手は、「ここまで来られたのも、ここにいる皆さんのおかげです」など、感謝の気持ちを述べ、東芝時代にともにプレーした東芝の瀬川監督、同い年でサッカーのジュビロ磐田に所属する中山選手、そして、家族(夫人と4人の娘さん)などから花束を贈られた。常に家族とともに戦ってきた村田選手らしいセレモニーだった。ヤマハ、そして古巣の東芝両チームによる胴上げのあとは、スタジアムを一周してファンとの別れを惜しんだ。

試合後の会見場は多数の報道陣で埋め尽くされた。「勝って終わりたかったですけど、最後の相手が東芝だったのは何かの縁でしょう。負けたけど、たくさんのファンのみなさんが残ってくれて、東芝時代の上司も来てくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。選手としてはきょうで終わりですが、指導者としてこの舞台に戻って来られるように頑張ります」

引退の理由を問われると――
「体力の衰えは感じません。ただ、脳しんとうを起こすことが増え、ドクターストップがかかることが多くなりました。自分に引退はないと思っていたのですが、ここ2、3年は毎年考えていて、今季、加入した矢富選手と精一杯勝負して自分が試合に出られなくなったら引退だと思っていました。引退の意志は昨年11月に山岸GMに伝えていました」

ここまで続けられた理由については、「ラグビーが大好きだったし、愛していたから」と答え、こう続けた。「大勢のファン、妻と子供、みんなの期待があるうちは続けたいと思っていたら、いつのまにかここまで来ました。あの妻じゃなかったら続けられなかった。フランスへ行くときも、悩んでいるときに彼女が『行こうよ』と言ってくれた。試合前はマッサージをしてくれたり、鍼を打ってくれたりもしました(夫人は鍼灸師の資格も持っている)」

今後のことは白紙の状態だが、「ラグビーは痛みの分かるスポーツ。全国にラグビーを広め、子供達に教えて行ければと思います。これからは普及活動にも目を向けていきたい」と語った。ヤマハに残るかどうかなどは未定のようだ。いずれにしてもラグビーに関わって生きていくことだけは間違いない。村田選手、本当にお疲れ様でした。でも、もしかすると、オール専修大の一員として、3月21日にプレーするかもしれないとのこと。

トップリーグ土曜日の結果は以下の通り。東芝は、勝ち点「5」を獲得して、計「47」とし、現時点で4位。東芝を抜く可能性があるのは、NECグリーンロケッツだけとなった。しかも、三洋電機ワイルドナイツから4トライ以上を奪って勝ち点「5」を加え、大差で勝って得失点差でも東芝を上回らなければならない。トップ4争いの中では、東芝が優位に立った。

◎トップリーグ第13節結果(2日の分)
ヤマハ発動機ジュビロ●21-39○東芝ブレイブルーパス(前半7-26)
コカ・コーラウエストレッドスパークス○67-12●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半34-0)
福岡サニックスブルース●21-29○リコーブラックラムズ(前半0-29)

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January 27, 2008

TL12節日曜の結果

日曜日は秩父宮ラグビー場にいた。きょうはJSPORTSの解説がなかったので、陽当たりのいいところを移動しながらスタンドで2試合を見た。

トップ4に可能性を残す神戸製鋼コベルコスティーラーズは、福岡サニックスブルースと対戦。「自力でのトップ4はないのですが、とにかく5ポイント獲ることを心がけた」(平尾誠二総監督)と、4トライ以上を狙って立ち上がりから積極的に攻めた。前半こそサニックスの粘り強い防御にスコアが伸びなかったものの、FL林らのトライで19-5とリード、後半は、FLブラッキー、交代出場のNO8クリブの目の覚めるような突破もあって一気に突き放した。

後藤キャプテンは勝利にもやや不満の表情。「点数は獲れたが、孤立してしまうシーンが目に付いた。改善して、次の試合に全力で臨みたいです」

サニックスは、残留争いの渦中にいながら、タックルも甘く、やや動きも緩慢に見えた。この点については、古賀キャプテンが「負けてはいけない意識が強かったために、タックルの後にパスされた場合のことなど考えすぎてディフェンスが高くなった」と説明した。勝ちたい意識が裏目にでることもあるわけだ。

第2試合は、首位を走る三洋電機ワイルドナイツが、三菱重工相模原ダイナボアーズを前半から圧倒した。怪我などでPR相馬、WTB北川は欠場したが、NO8に入ったオライリーが再三大幅ゲインを見せ、WTB三宅、FB田邊らが次々にゲインラインを切った。しかし後半は三洋の動きが鈍り、三菱重工も諦めずに反撃して2トライをあげ、観客席を大いに沸かせた。

三洋電機の宮本監督は、「プレーオフに向けてステップアップしなければいけない試合としては課題が多い。来週のNEC戦もベストメンバーで勝ちに行く」と気持ちを引き締めていた。

日曜日に行われた3試合の結果は以下の通り。この結果、三洋電機の1位、リコーブラックラムズの13位、三菱重工相模原の14位が確定した。13、14位は自動降格となる。トップ4争い、入替戦出場枠(11、12位)回避の争いは最終節までもつれ込むことになった。

◎トップリーグ第12節結果(27日)
福岡サニックスブルース●12-52○神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半5-19)
三菱重工相模原ダイナボアーズ●12-66○三洋電機ワイルドナイツ(前半0-40)
クボタスピアーズ○19-10●日本IBMビッグブルー(前半14-0)

◎トークライブのお知らせ
プレーオフトーナメント出場の4監督による、トークライブが2月5日(火曜)の夜に行われます。僕が進行役をします。最終的にトップ4がどんな顔ぶれになるか分かりませんが、熱くて楽しいトークにしたいと思います。興味のある方、ぜひご参加ください!

ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 Vol.61
どうなる!?トップリーグプレーオフマイクロソフトカップ
日時:2月5日 午後7時キックオフ
場所:青山ベルコモンズ クレイドホール
料金:全席自由 1,500円
前売り券発売中です。
詳しくはコチラ

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January 26, 2008

TL12節土曜の結果

土曜日は秩父宮ラグビー場だった。トップリーグ第12節を解説、取材のためだ。12時前、気温は6.8度と冷え込んでいた。第一試合のリコーブラックラムズ対九州電力キューデンヴォルテクスは、残留争いの中で重要な試合だったのだが、予想通りの大接戦になった。

前半12分、リコーがCTB金澤のトライで先制。九州電力もFBミラーのPGで追撃し、31分には連続攻撃からCTBグレイが逆転トライ。前半終了間際、リコーもSO河野のPGで逆転。一進一退の攻防が続いたが、後半は風上に立った九州電力がグレイのロングキックなどで陣地を進め、SO齋藤がときおりラインブレイクからチャンスを作った。後半7分その齋藤からパスを受けたグレイが抜けだし、ミラーにつないで再逆転のトライをあげる。ところが、九州電力はFL松本がシンビンとなり、この間にリコーSO河野にトライを許し、17-13とリードを奪われる。しかし、粘り強くボールをつなぎ、最後はWTB吉永がトライをあげ、20-17としてそのまま逃げ切った。リコーは大事なラインアウトでミスがあったのが悔やまれる。

試合後、九州電力の神田監督は、「リコーさんとは、過去30回以上も定期戦をしてきた間柄。いま、トップリーグで戦えているのはリコーさんのおかげと言ってもいい。本当はこういう形の試合はしたくなかったのですが」と、勝利したものの残留争いの重要な試合になってしまったことに複雑な表情を浮かべた。「シーズン前に目標を5勝と掲げていましたので、トップリーグに残れるように最後の試合も頑張りたいです」。次に勝てば、九州電力は5勝となる。

リコーはかろうじて7点差以内負けのボーナス点「1」を獲得した。クボタスピアーズが残り2試合で勝ち点をあげられない場合に並ぶ可能性があるが、得失点差が大きく、トップリーグ残留が難しくなっている。

第2試合のサントリーサンゴリアス対ヤマハ発動機ジュビロは、サントリーがスクラム、ラインアウトで優位に立ち、3分、PR尾崎がトライ、19分にはWTB小野澤がインターセプトから独走トライ、26分にもモールを押し込んでHO青木がトライと、前半に19点を奪って流れをつかんだ。後半は、ヤマハもボールをパスで動かしてWTBソトゥトゥがトライを返したが、そこまでだった。

試合後のサントリー清宮監督は満足げだった。「ラインアウト、スクラムを制圧し、エリアをとるキックも良かった。きょうは全員がいい仕事をしました。今シーズンのベストゲームです。次節のトヨタにも勝ちたい。熱い試合ができそうで楽しみです」

ヤマハの木曽キャプテンは、「完敗です。モールディフェンスに体力を使って足が止まった」と語った。ただし、まだ最終節にトップ4入りの可能性は残されており、堀川監督も「部員全員で次の試合を頑張りたい」と気合いを込めた。

その他の結果は以下の通り。トヨタは東芝に競り勝ってトップ4入りを濃厚にした。NECも勝ち点「5」をゲットして、トップ4争いに踏みとどまり、依然として、7位の神戸製鋼コベルコスティーラーズまでがトップ4入りを争っている。トヨタと東芝はとても熱い試合だったようだから、録画を見るのが楽しみだ。

◎トップリーグ第12節結果
リコーブラックラムズ●17-20○九州電力キューデンヴォルテクス(前半10-8)
コカ・コーラウエストレッドスパークス●27-35○NECグリーンロケッツ(前半19-14)
サントリーサンゴリアス○31-7●ヤマハ発動機ジュビロ(前半19-0)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○19-17●東芝ブレイブルーパス(前半0-3)


◎お知らせ
緊急ですが、林敏之さん講演会のお知らせです。

【川越市スポーツ講演会】「楕円球の詩」元ラグビー日本代表 林 敏之氏
1月27日(日)、川越市教育委員会ほか主催による、元ラグビー日本代表 林敏之氏の講演会「楕円球の詩」が開催されます。
・会場 やまぶき会館(市民会館隣)
・日時 平成20年1月27日 14時50分~16時30分
・申し込み  当日直接会場(先着順 参加費無料)

■詳しくは下記ページにて。
http://rugby-saitama.jp/spread/index.html


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January 20, 2008

TL11節日曜の結果

日曜日は、群馬県の太田市運動公園に行ってきた。トップリーグ第11節の大一番、三洋電機ワイルドナイツ対ヤマハ発動機ジュビロの試合をJSPORTSで解説するためだ。かなり冷え込んではいたのだが、お腹と背中に携帯カイロを貼り付けるなど、防寒対策のおかげで身体が芯から冷えるようなところまではいかなかった。

三洋はトップリーグが始まって以来、ヤマハには一度も勝ったことがないのだが、ここ太田で一度も負けたことがないという興味深い一戦だった。試合前、三洋の宮本監督が「お互い似たもの同士」と語っていたとおり、BKでワイドにボールを動かしあう面白い展開になった。前半3分に三洋があげたトライは見事だった。ハーフウェイライン付近のラインアウトから、あらかじめSH田中がSOの位置に入ってボールを受け、SOブラウンがライン後方に回り込み、ブラインドサイドWTB北川とともに数的優位を作った。北川の横に走り込んできたFB田邊の角度、スピードも申し分なく、最後はWTB三宅が決め、完璧なトライを奪った。

ヤマハもよく攻めていたのだが、三洋のSOブラウン、CTB榎本の素速く前に出る防御でミスを誘発され、FW戦でも三洋FLオライリーに再三ボールを奪われるなど、終始プレッシャーを受けていた。それでもSH佐藤が奪ったトライは質の高いものだった。SO大田尾のパスをCTB三角が外に開きながら受け、三角の横にWTB冨岡が走り込んで突破。三角の好サポートでできたラックから佐藤が飛び込んだ。両チームのボールの動かし方はよく整理されており、見ていてワクワクした。

でも、きょうはちょっとFW戦で三洋が有利だったし、後半風上に立ってからのSOブラウンのキックの正確さは、ヤマハをほとんどの時間自陣内に押し込んだ。ゲーム運びの上でも三洋が首位の貫禄を見せた感じである。強いね。榎本のタックルにはしびれた。SH田中はトップリーグ初トライ。PR相馬が膝を痛めて退場し、心配されたが、どうやら大事には至らず戦線離脱にはならないようだ。

20日に行われた3試合の結果は以下の通りだが、サントリーサンゴリアスは苦戦しながら勝ち点5を追加して2位に浮上。九州電力キューデンヴォルテクスは、福岡サニックスブルースを破った。トップ4争いでは、三洋が4位以内を確定させた以外は、まだ7位の神戸製鋼まで可能性が残っている。NECが東芝を破ったことで、勝ち点差はますます詰まっている。残留争いでは、九州電力にとってこの勝利は大きいが、次節のリコーブラックラムズ戦が互いに負けられない一戦になる。

◎トップリーグ第11節結果(20日の分)
三洋電機ワイルドナイツ○40-10●ヤマハ発動機ジュビロ(前半23-10)
サントリーサンゴリアス○24-14●クボタスピアーズ(前半5-7)
福岡サニックスブルース●5-13○九州電力キューデンヴォルテクス(前半5-3)

◎ATQチャレンジシリーズ第62回東西学生対抗試合「全国大学オールスターゲーム」結果
東軍○89-24●西軍(前半26-24)

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January 19, 2008

TL11節土曜の結果

土曜日の秩父宮ラグビー場の激闘は凄まじかった。順位争いが混沌とするトップリーグの勝ち点がさらに詰まる結果である。崖っぷちに追い込まれたNECグリーンロケッツの頑張りは素晴らしかった。

前半は東芝ブレイブルーパスがWTB吉田大樹の独走トライなどで効率よくリードを広げたのだが、後半序盤にFL中居がシンビン(10分間の一時退場)になったところから流れが変わった。ゴール前のラインアウトからモールを押し込んでNEC・NO8箕内がトライすると、FLサウカワがラックからボールを持ち出して独走するなど連続トライをあげて一気に逆転。最後は、LO浅野キャプテンのインターセプトを、WTB窪田がサポートしてトライをあげ、ダメを押した。きっかけとなったシンビンも、立ち上がりからNECが攻め続けたからこそ東芝が反則を繰り返してしまったもので、そのアグレッシブな姿勢は最後まで衰えなかった。

NECは勝ち点5をプラス。計37として、トップ4入りを残り2節にかける。最後の失トライで、7点差以内の負けに与えられるボーナス点をとれなかった東芝は痛い黒星。勝ち点は41だから、まだトップ4には残っているのだが、あと2節、負けられない状況に陥ったことになる。

秩父宮ラグビー場の第一試合では日本IBMビッグブルーが、気迫あふれるプレーの三菱重工相模原ダイナボアーズを退け、勝ち点5をゲット。トヨタ自動車ヴェルブリッツは、コカ・コーラウエストレッドスパークスを8トライの猛攻で下したが、コカ・コーラも4トライでボーナス点を獲得。この1点は、残留争いから抜け出すためには大きい。そして、神戸製鋼コベルコスティーラーズも、4トライで勝ち点5を加え、計36として上位陣に肉薄している。

◎トップリーグ第11節結果(19日の分)
三菱重工相模原ダイナボアーズ●17-45○日本IBMビッグブルー(前半12-24)
NECグリーンロケッツ○33-21●東芝ブレイブルーパス(前半5-21)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○53-24●コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半25-0)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○26-17●リコーブラックラムズ(前半21-0)

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January 13, 2008

TL10節結果

日曜日は、柏の葉公園総合競技場に行ってきた。JSPORTSでNECグリーンロケッツ対サントリーサンゴリアス戦を解説するためだ。僕は自宅からの乗り換えが簡単だった常磐線の柏駅から行ったのだが、つくばエクスプレスのほうが便利だったみたいだ。強風が吹く、寒い日だった。

Kashiwa

しかし、試合は強烈に激しかった。トップ4入りに向けてもう一試合も落とせないNECは、SOヤコ・ファンデルヴェストハイゼンが足を痛めて欠場することになり、セミシ・サウカワ(フィジー代表)、ニリ・ラトゥ(トンガ代表)、箕内拓郎(日本代表)のワールドクラスの3人をFW第3列にならべて、FW戦に賭けた。前半風上に立ったNECは狙い通り、サウカワ、ラトゥがサントリーボールに巧みに絡んで何度もターンオーバーし、チャンスを作った。しかし、一度はラストパスのスローフォワード、二度目はラトゥが独走するも、サントリーCTBライアン・ニコラスの上手いタックルでトライを防がれた。サントリーCTB平にトライをされたが、SO安藤の好パスからWTB窪田がトライして逆転。前半を8-5とリード。だが、後半は強い風下に立たされることを考えれば、心許ないリードだった。

後半は、サントリーがキックで陣地を獲って攻め込むかと思われたが、NECも自陣から粘り強くボールをキープして敵陣に入った。後半なかばまでは攻め続けたが、FW周辺の攻めが多く、サントリーの防御を崩せず終い。最後にはミスか反則でチャンスをつぶした。サントリーは、セットプレーの安定を軸に次第に相手陣に入ることが多くなり、NECのミスをついて得点するなど突き放した。NECは反則とハンドリングエラー、そして前半のラインアウトのミスが響いていた気がする。BKのスピーディーな動き、ディフェンスの反応の良さ、真っ向勝負で負けなかったFW戦など、サントリーのプレーには終始安定感があった。

敗れたNECの細谷監督は、「ミスで流れがつかみきれなかった」と落胆の表情も、「1%でも可能性があるかぎりあきらめずに戦いたい」と残り3節を見据えた。浅野キャプテンは沈痛な表情だった。「ホームの試合で、たくさんのファンのみなさんに応援していただき、その声に勝利で応えられず申し訳ない気持ちです。あと3試合、トップを目指して戦います」

勝利の清宮監督は冷静に試合を振り返った。「きょうは強風の中でどういうプレーができるかがポイントでした。トスに勝って風下を選びました。きょうのメンバーなら、後半風上がいいと判断した結果です。後半0点に抑えられたことは満足。NECは気迫あふれるプレーをしてきました。それを踏ん張れたことは自信になります」

このほかの試合結果は次の通り。残留争いも熱を帯びている。

◎トップリーグ第10節結果(13日)
日本IBMビッグブルー●8-45○東芝ブレイブルーパス(前半0-19)
リコーブラックラムズ●6-10○コカ・コーラウエストレッドスパークス(前半6-0)
NECグリーンロケッツ●8-19○サントリーサンゴリアス(前半8-5)
ヤマハ発動機ジュビロ○96-0●三菱重工相模原ダイナボアーズ(前半60-0)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ●7-45○トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半0-32)

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大学決勝結果

大学選手権決勝戦は、早大が慶大を26-6で破り、2年ぶり14回目の優勝を決めた。あいにくの天候となった国立競技場だったが、23,694人の観衆が集った。写真は、試合終了後、放送席で撮影したもの。

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前半はキックでうまく陣地をとった慶應が健闘したが、後半は、ブレイクダウン(ボール争奪局面)で優位に立つ早稲田が、ラインアウト、スクラムのセットプレー、モールでも慶應にプレッシャーをかけ、着々と得点した。後半16分のCTB長尾のトライは、スクラムからNO8豊田がサイドアタックを仕掛けつつ、すぐにSH三井にパス。三井が抜け出して長尾につないだもの。慶應SO川本が豊田にタックルに行くことを見越しての意図的なトライだった。

その後も、慶應の攻撃を前に出るディフェンスで止めきり、HO臼井、LO橋本がトライして突き放した。慶應は早稲田の強力モールを低い姿勢で押し返すなど健闘したが、チャンスは作れず終いだった。ときおりラインブレイクしていただけにチャンスをトライに結びつけられなかったのは残念だったが、それだけ早稲田のディフェンスが堅かったということだろう。危なげのない優勝だった気がする。

昨年の決勝戦で関東学大に敗れたあと、どんな状況でも勝てるチームを目標に強化にあたってきた中竹監督も感慨深げ。「選手達の頑張りに感謝したいです。こんなに嬉しいことはありません。僕の予想を超えるチームになりました」

一方、怪我でこの試合に出ることができなかった慶應の金井キャプテンは「いい試合でした。敗北感というより、互いに力を出し合った試合だったのかなと思います」と潔く語った。

中竹監督は試合前、「本当はボール動かして攻めたいんですけどね」と空を見上げた。降りしきる雨の中では、理想的なラグビーをすることは難しかったが、そうであればFWにこだわってトライできるとことが今季の早稲田の強さでもあった。なにより、一年を通して取り組んだ前に出るディフェンスが機能したのは嬉しかったと思う。今年は早稲田の力が抜けているという評価がもっぱらだったが、当事者にすれば勝つことはそう簡単ではない。権丈キャプテンら、チームを引っ張る4年生がしっかり役割を果たした優勝だった。

◎大学選手権決勝結果
早稲田大○26-6●慶應義塾大(前半7-3)

◎高校東西対抗
東軍△12-12△西軍

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January 07, 2008

高校決勝結果

東福岡対伏見工業の決勝戦は、いい試合だった。立ち上がりは、伏見工業が素速い仕掛けで敵陣深く攻め込んだが、PGミスもあってスコアできず。逆に東福岡は、前半8分、ハーフウェイライン付近でラインアウトを得ると、いったん左オープンに展開した後、右へ。タッチライン際でボールをもらったWTB正海は自らインゴールにパントを蹴りこみ、それを押さえるという見事な個人技で先制トライ。流れをつかむと、16分、伏見工業の前に出てくるタックルをかいくぐりながら、ボールを連続支配し、ラックサイドをSH中村が抜け出してトライ。前半を12-0とリードで折り返した。

伏見工業の激しいプレッシャーをあびながらも、ボールをキープしてゲインする東福岡が、もう1トライ追加すれば一気に差が開く可能性もあったのだが、伏見工業も懸命のタックルでスコアを許さなかった。後半5分には、伏見工業がCTB南橋の突破でチャンスを作り、FB井口が大きなステップでタックラーを次々にかわして中央トライ。7-12に迫る。以降は互いに攻め込み、そして粘りの防御という力のこもった質の高い攻防が行われた。残り10分は伏見工業が圧倒的に攻め続ける展開になったが、東福岡のタックルが次々に突き刺さり、ついに粘り勝った。前半はラインアウトが不安定だった伏見工業も後半は修正するなど、試合の中で互いに相手に対応しながら戦う素晴らしい決勝戦だったと思う。

谷崎監督は、「よくタックルしてくれた。おめでとう。そして、ありがとう、と言いたい」と涙ながらに語った。ベンチには、大会直前に事故で急逝したFL広木選手の遺影もあった。東福岡は喪章などはつけず、広木選手のことは心に秘めて戦っていた。もし事故がなければ、彼がこの決勝戦に出場していた可能性は高かった。「彼がどこかで助けてくれたのかもしれません。16人で戦っていたんじゃないですかね。あのタックルを見ていたら、広木のことが出てきますよ。最後まで人数が減らなかったですね。みんなが、小さいのに一番タックルする広木のことを認めていましたから。あいつの分までやるという心の絆があったのでしょう。(彼のことを)心のお守り